JPH09281153A - 光ファイバ電流計測装置 - Google Patents

光ファイバ電流計測装置

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JPH09281153A
JPH09281153A JP8089081A JP8908196A JPH09281153A JP H09281153 A JPH09281153 A JP H09281153A JP 8089081 A JP8089081 A JP 8089081A JP 8908196 A JP8908196 A JP 8908196A JP H09281153 A JPH09281153 A JP H09281153A
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fiber
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和夫 坂本
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精一 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバからの出射光の偏波面を回転させ
ずに2つの偏光成分を検出する。 【解決手段】 ファイバカップラ2は、光源1から入射
された光を偏光子/検光子部10へ送り、偏光子/検光
子部10から入射された光の一部を受光素子8へ送る。
センシングファイバ3は、入出射端がファラデー回転素
子4を介して偏光子/検光子部10に接続されており、
終端には反射ミラー6が設けられている。センシングフ
ァイバ3は、測定すべき電流が流れる導体5を周回する
ように曲げられており、導体5内の電流により発生する
磁場の影響を受け、内部を通過する光にファラデー回転
を加える。偏光子/検光子部10内には双方向検光子と
しての機能を有するグランレーザプリズムが配置されて
おり、センシングファイバ3からの光を2つの偏光成分
に分離し、ファイバカップラ2と受光素子9へ送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ中を伝搬
する直線偏光の偏波面がファラデー効果によって回転す
る原理を利用した光ファイバ電流計測装置に関し、特に
変電設備、送電設備などの高電圧設備における電流計測
に特に好適に用いられる光ファイバ電流計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電流の測定方法として、光ファイバを伝
搬する光の偏波面が磁界の作用により回転するというフ
ァラデー効果を利用した方法が知られている。ファラデ
ー効果を有する光ファイバを用いることにより電流計測
器の大幅な小型化や軽量化が図れる。
【0003】そのような光ファイバ電流計測装置の構成
としては、大きく分けて以下の2種類の方式がある。第
1の方式は、光ファイバの一端から直線偏光を入射し、
光ファイバの他端から出射する光の偏波面の回転角度を
測定する方式である。これは、透過型と呼ばれている。
【0004】第2の方式は、光ファイバの一端から直線
偏光を入射し、その光を光ファイバの他端で反射させ、
戻ってきた光の偏波面の回転角度を測定する方式であ
る。これは、反射型と呼ばれている。
【0005】反射型の光ファイバ電流装置の例として、
特開昭49−90973号公報に示されたものがある。
この例に示された光ファイバ電流計測装置では、光ファ
イバの一端から光を入射し、他端に設けた膜によって光
を反射する。反射された光が同じ経路を戻り再び光ファ
イバから出射されると、その光の光路をビームスプリッ
タによって曲げ、これを検光子によって検出する。そし
て、検出された光のファラデー回転角を測定する。
【0006】このような光ファイバ電流計測装置におい
て検出された光から、以下のような方法により電流値を
算出することができる。ファラデー効果を有するファイ
バ(以後「センシングファイバ」と呼ぶ)に0度方向の
直線偏光を入射したときに、ファラデー回転を受けてフ
ァイバから出射される光を0度と90度方向の成分(そ
れぞれI0 ,I90)で表すと、
【0007】
【数1】 I0 =P(1+cos(2F))・・・・・(1)
【0008】
【数2】 I90=P(1−cos(2F))・・・・・(2)
【0009】
【数3】F=VIN・・・・・(3) である。ここで、Pは入力強度の半分の光強度、Fはフ
ァラデー回転角、Vはベルデ定数、Iは電流値、Nは導
体の周りの光ファイバの巻回数である。
【0010】この式によれば、ファラデー回転角が余弦
関数の引数の形で入っているため、I0 あるいはI90
測定したのではファラデー回転角の符号を区別できな
い。この問題を回避する有効な方法として、センシング
ファイバからの出射光を分離する検光子の2つの軸を−
45度と+45度とに設定し、おのおのの軸方向の成分
の光強度I-45 、I+45 を測定する方法がある。このと
き、
【0011】
【数4】 I-45 =P(1+sin(2F))・・・・・(4)
【0012】
【数5】 I+45 =P(1−sin(2F))・・・・・(5) となる。I-45 とI+45 とにはファラデー回転角が正弦
関数の引数の形で入っているため、I-45 あるいはI
+45 のいずれかを測定すればファラデー回転角の符号を
区別できる。
【0013】また、正弦関数であるため、電流が小さい
とき、すなわちファラデー回転角が小さいときは線形近
似で、
【0014】
【数6】 が成り立つ。従って、光強度からファラデー回転角を求
める信号処理機構が大幅に簡便となる。
【0015】ところがこの方法においても式(4)、式
(5)の大きさは光源の光強度Pに依存し、これが変動
した場合に測定誤差が生じる。この欠点を回避する方法
として、
【0016】
【数7】 で定義されるSという量を求めれば、
【0017】
【数8】S=sin(2F)≒2F・・・・・(8) となる。これは、入射光の強度に依存しないため光源の
光強度変動に影響を受けず、高精度な測定が可能であ
る。
【0018】すなわち、ファイバに入射する光強度の変
動の影響を除き、電流計測の線形性を得るためには、検
光子の軸を入射偏波面に対して45度に傾けること(以
後「45度光学的バイアス」と呼ぶ)、及び検光子の軸
方向の2つの偏光成分を検出する必要がある。言い換え
ると、45度光学的バイアスを加えなければファラデー
回転角の符号を区別することができず、検光子の片方の
偏光成分を検出するのみでは光強度の変動の影響を除け
ないため、高精度な電流計測は望めない。
【0019】これらの要請は、透過型、反射型の双方に
共通する要請であるが、反射型ではセンシングファイバ
への入射光とセンシングファイバからの出射光が同一光
路に重なることから、入射光と出射光とを分離し両者の
間に45度光学的バイアスを加えなければならない。
【0020】上記の必要から、例えば「Electronic Cur
rent Sensors Employing Spun Highly Birefringent Op
tical Fibers,Journal of Lightwave Technology Vol.7
No.12,2084(1989)」(Richard I. Laming and David N.
Payne,) では、入射光を45度方向に調整した偏光子
を通して45度方向の偏波面を持つ直線偏光をセンシン
グファイバに入射し、ファイバからの出射光の光路をビ
ームスプリッタで曲げ、0度、90度方向の軸を持つ検
光子で2つの偏光成分を検出している。そして、検出し
た偏光成分に基づき、式(7)に従って信号処理を行い
電流値に換算している。
【0021】すなわち反射型の構成ではセンシングファ
イバの入射端は戻ってきた光の出射端でもある。そこ
で、入射光と出射光とを分離する必要があり、上記の例
ではビームスプリッタを用いて分離している。
【0022】ところが、ビームスプリッタは直線偏光の
P波とS波との反射率が異なるため、ビームスプリッタ
で直線偏光が反射する際に、反射光の偏波面が回転す
る。その結果、正確なファラデー回転角を測定すること
ができなくなる。つまり、ビームスプリッタで入射光と
出射光とを分離することは、測定精度を低下させる原因
となる。
【0023】そこで、特開平6−337275号公報に
開示された方式では、ビームスプリッタによって分けら
れた出射光の光路に位相補償器を追加している。図9は
位相補償器を用いた光ファイバ電流計測装置を示す図で
ある。この例では、位相補償器として透過補償板が用い
られている。送光ファイバ81から出射した光は、コリ
メータレンズ82と偏光子83を通り直線偏光となる。
その直線偏光がビームスプリッタ84、コリメータレン
ズ85を通りセンシングファイバ86に入射する。その
直線偏光は反射ミラー87で反射し、センシングファイ
バ86から出射する。この際、直線偏光には、導体88
を流れる電流によるファラデー回転角が加えられてい
る。センシングファイバ86から出射された反射光は、
ビームスプリッタ84で反射し偏波面が回転する。その
偏波面の回転が透過補償板89を通過する際にもとにも
どされ、検光子90で2つの偏光成分に分離される。分
離された2つの偏光成分は、それぞれコリメータレンズ
91,92を通り、受光ファイバ93,94に入射す
る。これにより、2つの偏光成分が検出される。
【0024】ここで用いられている透過補償板は、透過
する光の角度に応じてP波とS波との透過率が変化す
る。従って、ビームスプリッタによって分けられた出射
光に対する透過補償板の角度を調整することにより、ビ
ームスプリッタで回転した偏波面をもとに戻すことがで
きる。
【0025】また、特開平7−248338号公報に
は、ビームスプリッタを用いずにファイバカップラによ
って出射光を分離する方式が開示されている。図10は
ファイバカップラによって出射光を分離する光ファイバ
電流計測装置を示す図である。この例では、光源101
から出射した光は偏光子102で直線偏光となる。その
直線偏光は、ファイバカップラ103を通り、さらに薄
膜型偏光子ユニット104内の偏光子104aを通った
後、センシングファイバ106に入射する。その直線偏
光は反射ミラー107で反射し、センシングファイバ1
06から出射する。この際、直線偏光は、導体108を
流れる電流によるファラデー回転角が加えられている。
また、センシングファイバ106の入口に設けられた永
久磁石105により、直線偏光には45度光学的バイア
スが印加されている。センシングファイバ106から出
射された反射光は、ファイバカップラ103により一部
が受光素子109へ送られる。そして、受光素子109
で、その光量が電気信号に変えられる。
【0026】この方式によれば、ビームスプリッタを用
いていないため、センシングファイバからの出射光を分
離する際の偏光面の回転を考慮する必要がない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−3
37275号公報に開示された方式は、P波とS波との
反射率が異なることによる問題は低減されるが、位相補
償器は温度依存性が高いため、広範囲の温度領域での高
精度の測定は困難である。そのうえ、偏光子、ビームス
プリッタ、検光子、位相補償器を必要とするため、光学
系が複雑で大型になる。
【0028】一方、特開平7−248338号公報に開
示された方式は、偏光成分の片方の成分しか検出できな
いため、光源の光強度の影響を受けることが避けられず
高精度の測定が困難である。
【0029】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、光ファイバからの出射光の偏波面を回転させ
ずに2つの偏光成分を検出できる光ファイバ電流計測装
置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、導体の周囲に巻かれた光ファイバの入出
射端から光を入射し、前記光ファイバの終端で反射して
戻ってきた反射光のファラデー回転角に基づいて、前記
導体を流れる電流を測定する光ファイバ電流計測装置に
おいて、光源に接続されており、前記光源の発した光を
前記光ファイバ側へ送るとともに、前記光ファイバ側か
ら逆行してきた光を第1の受光素子へ送る光学部品と、
前記光学部品と前記光ファイバとの間に設けられ、前記
光学部品から前記光ファイバへ向かう光を直線偏光に整
形し前記光ファイバへ送るとともに、前記光ファイバか
ら送られてきた前記反射光を2つの偏光成分に分離し、
前記偏光成分をそれぞれ前記光学部品と第2の受光素子
とへ送る双方向性検光子と、を有することを特徴とする
光ファイバ電流計測装置が提供される。
【0031】このような光ファイバ電流計測装置によれ
ば、光源が発した光は光学部品を通り双方向検光子に入
射する。その光は、双方向検光子によって直線偏光に整
形され、光ファイバに入射する。光ファイバに入射され
た直線偏光は、光ファイバの終端で反射し、ファラデー
回転角が加えられた反射光となり双方向検光子へ逆方向
から入射する。その反射光は双方向性検光子によって、
2つの偏光成分に分離され、一方の偏光成分が光学部品
へ送られ、他方の偏光成分が第2の受光素子へ送られ
る。ファイバカップラへ送られた偏光成分は、ファイバ
カップラを通り第1の受光素子へ送られる。
【0032】これにより、直線偏光の偏波面を回転させ
ずに、光ファイバからの反射光の2つの偏光成分が検出
される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の光ファイバ電流計
測装置の概略構成を示す図である。この光ファイバ電流
計測装置は、レーザ光を発生させる光源1、光源1と偏
光子/検光子部10との間の光の伝搬経路となるファイ
バカップラ2、内蔵された偏光子/検光子により反射光
の分離等を行う偏光子/検光子部10、ファラデー効果
により45度光学的バイアスを印加するファラデー回転
素子4、ファラデー効果を有するセンシングファイバ
3、センシングファイバ3の終端で光を反射する反射ミ
ラー6、及び偏光子/検光子部10から取り出された反
射光の偏光成分を電気信号に変換する受光素子8,9で
構成されている。
【0034】光源1、偏光子/検光子部10、及び受光
素子8は、それぞれがファイバカップラ2の入出射用の
ポートであるファイバ2a,2b,2cに接続されてい
る。ファイバカップラ2は、ファイバ2aから入射され
た光をファイバ2bへ送り、ファイバ2bから入射され
た光の一部をファイバ2cへ送る。一方、受光素子9
は、受光ファイバ7によって偏光子/検光子部10に接
続されている。
【0035】センシングファイバ3は、一端(入出射
端)がファラデー回転素子4を介して偏光子/検光子部
10に接続されており、他端(終端)には反射ミラー6
が設けられている。ファラデー回転素子4は、外部から
所定の磁場が加えられることにより、内部を通過する光
に対して45度光学的バイアスを印加する。センシング
ファイバ3は、測定すべき電流が流れる導体5を周回す
るように曲げられており、導体5内の電流により発生す
る磁場の影響を受け、内部を通過する光にファラデー回
転を加える。
【0036】図2は偏光子/検光子部の構成を示す図で
ある。偏光子/検光子部10のハウジング12には、フ
ァイバ2bとセンシングファイバ3とが一直線上に向か
い合って固定されている。ファイバ2bとセンシングフ
ァイバ3との間には、双方向検光子としての機能を有す
るグランレーザプリズム11が配置されている。また、
グランレーザプリズム11で反射された光の進む方向
に、受光ファイバ7が固定されている。
【0037】なお、上記のファイバカップラ2、センシ
ングファイバ3、及び受光ファイバ7は、いずれもその
端部に微小レンズを組み込んだファイバコリメータであ
る。以上のような構成の光ファイバ電流計測装置によれ
ば、光源1から発せられた光は、ファイバカップラ2を
通り偏光子/検光子部10に導かれる。偏光子/検光子
部10に入射した光はグランレーザプリズム11を通る
ことにより直線偏光に整形される。その直線偏光がファ
ラデー回転素子4に入射され、ファラデー回転素子4を
通過する際に偏波面が22.5度回転する。ファラデー
回転素子4を通過した光は、センシングファイバ3に入
射される。センシングファイバ3中を伝搬する直線偏光
の偏波面は、導体5中を流れる電流の作る磁場によりフ
ァラデー回転を受ける。センシングファイバ3の終端に
達した光は、反射ミラー6によって反射され、同じ光路
を逆方向に伝搬する。ファラデー効果は非相反性である
ため、復路においても往路と同じ方向のファラデー回転
を受ける。従って、ファラデー回転角は、センシングフ
ァイバ3を往復することにより片道の場合の2倍とな
る。センシングファイバ3から出射する際には、再度フ
ァラデー回転素子4内を通過し、さらに偏波面が22,
5度回転する。これにより、偏波面が往復で45度回転
したこととなり、45度光学的バイアスが実現される。
【0038】この結果、ファラデー回転素子4から出射
した光の偏波面は、入射直線偏光に対して45度回転
し、さらにファラデー回転角が加えられる。センシング
ファイバ3からの出射光は、グランレーザプリズム11
を通ることにより、0度と90度と方向の偏光成分(P
波、S波)に分けられる。一方はグランレーザプリズム
11内を直進し、ファイバ2bに入射する。他方は、グ
ランレーザプリズム11でほぼ直角方向に反射し、受光
ファイバ7に入射する。ファイバ2bに入射した光は、
一部がファイバ2cに導かれ、受光素子8によって電気
信号に変換される。受光ファイバ7に入射した光は、受
光素子9によって電気信号に変換される。
【0039】2つの受光素子8,9から検出された電気
信号は図示されていない信号処理回路に送られる。その
電気信号は、信号処理回路で式(7)に従う演算を受け
てファラデー回転角に変化され、さらに式(1)〜式
(3)に従って電流が計算される。
【0040】以上のようにして、ビームスプリッタを用
いずに、反射光から2つの偏光成分を検出することがで
きる。従って、偏光状態を正確に測定することができ、
測定精度の高い電流計測が実現される。
【0041】ところで、上記の例ではグランレーザプリ
ズムを双方向性検光子として使用しているが、双方向性
検光子として使用できる為の条件は次の通りである。第
1の条件は、第1のポートから光を入射したときに、入
射された光を検光子の結晶軸に従って2つの偏光成分に
分離し、一方の偏光成分を第2のポートから出射するこ
とである。
【0042】第2の条件は、第2のポートに逆方向の光
が入射すると、入射された光を検光子の結晶軸に従って
2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分は第1のポー
トに出射し、他方の偏光成分は第3のポートに出射する
ことである。
【0043】従って、以上の条件を満たす光学素子であ
れば本発明の光ファイバ電流計測装置の双方向性検光子
として使用することができる。グランレーザプリズム以
外には、例えば、石英結晶、方解石等の複屈折結晶、偏
光ビームスプリッタ等がある。また、双方向性検光子と
して、光路シフトプリズムあるいは反射ミラーを組み合
わせ、片方の偏光成分を所望の方向に導くこともでき
る。以下に、これらの双方向性検光子を用いた偏光子/
検光子部の構成例を説明する。
【0044】図3はグランレーザプリズムと反射ミラー
とを組み合わせた偏光子/検光子部の構成例を示す図で
ある。偏光子/検光子部30のハウジング33には、フ
ァイバカップラ2のファイバ2bとセンシングファイバ
3とが一直線上に向かい合って固定されている。ファイ
バ2bとセンシングファイバ3との間には、双方向検光
子としての機能を有するグランレーザプリズム31が配
置されている。また、グランレーザプリズム31で反射
された光の進む方向に、全反射ミラー32が配置されて
いる。さらに、全反射ミラー32で反射された光が進む
べき方向に受光ファイバ7が固定されている。この例で
は、受光ファイバ7は、ファイバ2bとほぼ平行となる
位置に設けられている。
【0045】これにより、センシングファイバ3から偏
光子/検光子部30内へ出射された光は、一方の偏光成
分がグランレーザプリズム31で反射すると、その偏光
成分は全反射ミラー32で反射し、再度方向が変えられ
る。従って、所望の位置に受光ファイバ7を固定するこ
とが可能となり、光ファイバ電流計測装置の設計の自由
度が増す。
【0046】図4はグランレーザプリズムと光路シフト
プリズムとを組み合わせた偏光子/検光子部の構成例を
示す図である。偏光子/検光子部40のハウジング43
には、ファイバカップラ2のファイバ2bとセンシング
ファイバ3とが一直線上に向かい合って固定されてい
る。ファイバ2bとセンシングファイバ3との間には、
双方向検光子としての機能を有するグランレーザプリズ
ム41が配置されている。また、グランレーザプリズム
41で反射された光の進む方向に、光路シフトプリズム
42が配置されている。さらに、光路シフトプリズム4
2で反射された光が進むべき方向に受光ファイバ7が固
定されている。この例では、受光ファイバ7は、ファイ
バ2bとほぼ平行となる位置に設けられている。
【0047】これにより、センシングファイバ3から偏
光子/検光子部40内へ出射された光は、一方の偏光成
分がグランレーザプリズム41で反射すると、その偏光
成分は光路シフトプリズム42で反射し、再度方向が変
えられる。従って、所望の位置に受光ファイバ7を固定
することが可能となり、図3に示した例と同様に光ファ
イバ電流計測装置の設計の自由度が増す。
【0048】図5は双方向性検光子に複屈折結晶を用い
た偏光子/検光子部の構成例を示す図である。偏光子/
検光子部50のハウジング52には、ファイバカップラ
2のファイバ2bとセンシングファイバ3とが一直線上
に向かい合って固定されている。ファイバ2bとセンシ
ングファイバ3との間には、双方向検光子としての機能
を有する複屈折結晶51が配置されている。また、複屈
折結晶51で屈折された光の進む方向に受光ファイバ7
が固定されている。複屈折結晶51としては、石英や方
解石等の結晶を用いることができる。
【0049】これにより、ファイバ2bから偏光子/検
光子部50内へ出射された光は複屈折結晶51で方向が
変えられ、偏光子/検光子部50の外部には出射されな
い。センシングファイバ3から偏光子/検光子部50内
へ出射された光は、一方の偏光成分が複屈折結晶51を
直進してファイバ2bに入射し、他方の偏光成分は複屈
折結晶51で屈折して受光ファイバ7に入射する。
【0050】図6は複屈折結晶と光路シフトプリズムと
を組み合わせた偏光子/検光子部の構成例を示す図であ
る。偏光子/検光子部60のハウジング63には、ファ
イバカップラ2のファイバ2bとセンシングファイバ3
とが一直線上に向かい合って固定されている。ファイバ
2bとセンシングファイバ3との間には、双方向検光子
としての機能を有する複屈折結晶61が配置されてい
る。また、複屈折結晶61で屈折された光の進む方向
に、光路シフトプリズム62が配置されている。さら
に、光路シフトプリズム62で反射された光が進むべき
方向に受光ファイバ7が固定されている。複屈折結晶6
1としては、石英や方解石等の結晶を用いることができ
る。
【0051】これにより、ファイバ2bから偏光子/検
光子部60内へ出射された光は2つの偏光成分に分離
し、一方の成分は直進してセンシングファイバ3に導か
れる。逆に、センシングファイバ3から偏光子/検光子
部60内へ出射された光は、一方の偏光成分が複屈折結
晶61を直進してファイバ2bに入射する。他方の偏光
成分は複屈折結晶61で屈折して光路シフトプリズム6
2に入射し、光路シフトプリズム62で屈折して受光フ
ァイバ7に入射する。
【0052】なお、上記の例では、双方向検光子と受光
素子とは受光ファイバを介して光学的に接続されている
が、受光素子を偏光子/検光子部に直接取り付けること
もできる。
【0053】図7は受光素子を有する偏光子/検光子部
の例を示す図である。偏光子/検光子部70のハウジン
グ73には、ファイバカップラ2のファイバ2bとセン
シングファイバ3とが一直線上に向かい合って固定され
ている。ファイバ2bとセンシングファイバ3との間に
は、双方向検光子としての機能を有するグランレーザプ
リズム71が配置されている。また、グランレーザプリ
ズム71で反射された光の進む方向に、受光素子72が
固定されている。
【0054】これにより、センシングファイバ3から偏
光子/検光子部70内へ出射した光は、一方の偏光成分
がグランレーザプリズム31でほぼ直角方向に反射し、
直接受光素子72に入射する。受光素子72は、入射し
た光を電気信号に変換し、その電気信号を信号処理回路
に送る。このような偏光子/検光子部70であれば、個
別に受光素子を設けずにすみ、光ファイバ電流計測装置
の構造が簡易化される。
【0055】なお、双方向検光子に偏光ビームスプリッ
タを用いた場合の構成は、図3,図4,図7におけるグ
ランレーザプリズムを偏光ビームスプリッタに置き換え
るだけであり、他の構成は上記の例と同じである。
【0056】ところで、信号処理回路における演算は式
(7)に限らず、2つの偏光成分を用いて光源の光強度
の変動を相殺できる演算であれば、他の方式を採用する
こともできる。例えば交流電流測定においては、特開平
7−270505号公報に開示されているような、2つ
の変調度の和あるいは差を用いる方式や、特願平6−3
25063号に示したように、変調度の積を用いる方式
などがある。これらの方式は、交流電流に限定される
が、光学的バイアスが45度からずれた場合にも高精度
な測定を実現できる点で有用である。
【0057】また、45度光学的バイアスを得る方式
は、ファラデー回転素子を用いる方式以外にも、センシ
ングファイバ自身に永久磁石を適用することにより、4
5度光学的バイアスを印加する方式等がある。その中で
特に有効な方式として、センシングファイバの終端と反
射ミラーとの間に1/4波長板を配置する方式がある。
【0058】図8は1/4波長板を用いた反射部を示す
図である。センシングファイバ3の終端は、反射部20
の全体を収納するスリーブ25内に挿入されている。挿
入されたセンシングファイバ3はフェルール21で固定
されている。そして、センシングファイバ3の終端面は
フェルール21とともに平面に研磨されている。
【0059】センシングファイバ3の終端面には、1/
4波長板22と反射ミラー23とが重ねて接着されてい
る。このときの接着剤には、複屈折が少なく、かつ使用
波長領域で実用上透明な光学的接着剤が用いられる。反
射ミラー23とスリーブ25との間には弾性体24が挟
まれている。この弾性体24は、反射ミラー23を押さ
えつけるようにして設けられている。この弾性体24か
らの圧力により、センシングファイバ3から1/4波長
板22と反射ミラー23とが剥がれ落ちることを防止し
ている。そして、電流を計測する際には。1/4波長板
22の結晶軸の軸方向をセンシングファイバの終端から
出射される光の偏波面に対して22.5度傾けで設置す
る。
【0060】このような反射部であれば、センシングフ
ァイバ3に入射されその中を伝搬する光は、ファラデー
効果により偏波面が回転しつつ伝搬し、終端において1
/4波長板22を透過する。1/4波長板22の軸方向
が入射直線偏光に対して22.5度の方向に設定されて
いるため、1/4波長板22を透過した光は楕円偏光と
なり、さらに反射ミラー23で反射され、再び1/4波
長板22を透過した後は偏波面は45度回転した直線偏
光となる。つまり、45度光学的バイアスが加えられ
る。そして、その光はセンシングファイバ3中を往路と
反対方向に伝搬する。
【0061】従って、センシングファイバの終端に1/
4波長板を設け、1/4波長板の結晶の光軸方向が光の
偏光軸に対してほぼ22.5度の方向となるように設定
することにより、45度光学的バイアスの印加が容易と
なる。その結果、図1に示したファラデー回転素子4は
不要となり、広い温度範囲において、さらに高精度で安
定した測定が可能となる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、反射光
を双方向検光子で2つの偏光成分に分離し、一方の偏光
成分は光学部品を介して第1の受光素子へ送り、他方の
偏光成分を第2の受光素子へ送るようにしたため、光フ
ァイバから出射されたときの偏波面を回転させずに2つ
の偏光成分を検出することが可能となる。その結果、温
度変化に影響されず、かつ入射される光の強度に依存せ
ずに電流測定が可能となり、測定精度の高い電流計測が
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ電流計測装置の概略構成を
示す図である。
【図2】偏光子/検光子部の構成を示す図である。
【図3】グランレーザプリズムと反射ミラーとを組み合
わせた偏光子/検光子部の構成例を示す図である。
【図4】グランレーザプリズムと光路シフトプリズムと
を組み合わせた偏光子/検光子部の構成例を示す図であ
る。
【図5】双方向性検光子に複屈折結晶を用いた偏光子/
検光子部の構成例を示す図である。
【図6】複屈折結晶と光路シフトプリズムとを組み合わ
せた偏光子/検光子部の構成例を示す図である。
【図7】受光素子を有する偏光子/検光子部の例を示す
図である。
【図8】1/4波長板を用いた反射部を示す図である。
【図9】位相補償器を用いた光ファイバ電流計測装置を
示す図である。
【図10】ファイバカップラによって出射光を分離する
光ファイバ電流計測装置を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 ファイバカップラ 3 センシングファイバ 4 ファラデー回転素子 5 導線 6 反射ミラー 7 受光ファイバ 8,9 受光素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の周囲に巻かれた光ファイバの入出
    射端から光を入射し、前記光ファイバの終端で反射して
    戻ってきた反射光のファラデー回転角に基づいて、前記
    導体を流れる電流を測定する光ファイバ電流計測装置に
    おいて、 光源に接続されており、前記光源の発した光を前記光フ
    ァイバ側へ送るとともに、前記光ファイバ側から逆行し
    てきた光を第1の受光素子へ送る光学部品と、 前記光学部品と前記光ファイバとの間に設けられ、前記
    光学部品から前記光ファイバへ向かう光を直線偏光に整
    形し前記光ファイバへ送るとともに、前記光ファイバか
    ら送られてきた前記反射光を2つの偏光成分に分離し、
    前記2つの偏光成分をそれぞれ前記光学部品と第2の受
    光素子とへ送る双方向性検光子と、 を有することを特徴とする光ファイバ電流計測装置。
  2. 【請求項2】 前記光学部品は、前記光ファイバ側から
    逆行してきた光の一部を前記第1の受光素子へ伝送する
    ファイバカップラであることを特徴とする請求項1記載
    の光ファイバ電流計測装置。
  3. 【請求項3】 前記双方向検光子は、グランレーザプリ
    ズムであることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ
    電流計測装置。
  4. 【請求項4】 前記双方向検光子は、複屈折結晶である
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ電流計測装
    置。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバの終端から出射される光
    の光路上に設けられた1/4波長板と、 前記1/4波長板を透過した光を、前記1/4波長板に
    向かって反射するように配置された反射ミラーと、 をさらに有することを特徴とする請求項1記載の光ファ
    イバ電流計測装置。
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JP2012104687A (ja) * 2010-11-11 2012-05-31 Murata Mfg Co Ltd 電子部品の製造方法

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