JPH09281111A - シアン化物を含まない試薬、ヘモグロビンの定量方法および白血球の区分方法 - Google Patents

シアン化物を含まない試薬、ヘモグロビンの定量方法および白血球の区分方法

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JPH09281111A
JPH09281111A JP15678496A JP15678496A JPH09281111A JP H09281111 A JPH09281111 A JP H09281111A JP 15678496 A JP15678496 A JP 15678496A JP 15678496 A JP15678496 A JP 15678496A JP H09281111 A JPH09281111 A JP H09281111A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液中の総ヘモグロビンを定量するために有
効な試薬(この試薬はシアン化物およびフェリシアン化
物を含まない)および方法に関する。更に、この試薬お
よび方法は、適当な電気的な手段による単一な全血中の
総白血球数(total white blood cell count)および白
血球の少なくとも2個の母集団の区別を可能にする試薬
および方法を提供すること。 【解決手段】 赤血球を適切に溶解させ、かつヘモグロ
ビンを溶出させるのに効果的な量中に、第4アンモニウ
ム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせから成
る群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解剤、および b.放出されたヘモグロビンをデオキシヘモグロビンに
転化させ、かつ前記デオキシヘモグロビンをヘモクロモ
ゲンに還元させるのに効果的な量中に酸化防止剤を含む
ことを特徴とする血液試料中のヘモグロビン濃度を測定
するためのシアン化物イオンを含まない試薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液中の総ヘモグ
ロビンを定量するために有効な試薬(この試薬はシアン
化物およびフェリシアン化物を含まない)および方法に
関する。更に、この試薬および方法は、適当な電気的な
手段による単一な全血中の総白血球数(total white bl
ood cell count)および白血球の少なくとも2個の母集
団の区別を可能にする。
【0002】
【従来技術】血液試料中の白血球およびヘモグロビンの
測定は、白血病および貧血などの病気の臨床診断法にと
って極めて重要である。この発明を理解したり、説明す
るための目的として、次の言葉が定義される。
【0003】1.ヘモグロビンは、赤血球細胞(red bl
ood cells )に含まれ、血液中で酸素運搬体として働
く。ヘモグロビンは、色素タンパク質であり、4個のヘ
ムグループ、即ち2個のαグロビン鎖よび2個のβグロ
ビン鎖からなる。
【0004】2.ヘムグループ:酸素を結合させる容量
は、ヘムグループの存在に依存している。また、ヘムグ
ループはヘモグロビンにその特有な色を与える。ヘム
は、プロトポルフィンと呼ばれる有機部分および鉄原子
から成る。ヘム中の鉄原子は、プロトポルフィン環の中
心部にある4個の窒素原子に結合している。鉄原子は、
第1鉄状態(2+)または第2鉄(3+)酸化状態であ
ることができる。
【0005】3.ヘミグロビン(記号Hi)は、鉄原子
が第2鉄状態に酸化されているヘモグロビンである。別
な言葉では、メトヘモグロビンおよびフェリヘモグロビ
ンである。
【0006】4.ヘミグロビンシアニドは、鉄原子が第
2鉄状態に酸化され、かつシアニドイオンと錯体化され
ているヘモグロビンである。別な言葉では、シアンメト
ヘモグロビン、シアンフェリヘモグロビンおよびメトヘ
モグロビンシアニドである。
【0007】5. ヘモグロビン型は、すべてのヘモグ
ロビン誘導体が通常循環血液中に存在している。これら
のヘモグロビン誘導体としては、デオキシヘモグロビン
(Hb)、オキシヘモグロビン(HbO2 )、ヘモグロ
ビンS、ヘモグロビンA2 、カルボキシヘモグロビン
(HbCO)、ヘミグロビン(Hi)を含む。
【0008】6.NCCLS(National Committee for
Clinical Laboratory Standards)は、血液中のヘモグ
ロビンの定量手順に言及している(H15−A Vo
l.4No.3)。標準的な手順は、全臨床研究所職員
に対して向けられ、かつヘミグロビンシアニド方法によ
ってヘモグロビン濃度を測定するための器械製品、試薬
および物質に対して向けられている。
【0009】7.ヘモグロビン測定:全ヘモグロビン濃
度は、血液の物理的特性、例えば特定の重力および特定
の屈折能、ヘモグロビン分子の化学的組成、ヘモグロビ
ンの酸素結合能力、一酸化炭素結合能力、硫黄結合能力
など、およびヘモグロビン誘導体のスペクトル特性など
によって決定することができる。
【0010】8.ヘモグロビン安定剤としては、化学的
化合物がヘモグロビン測定中に形成されるヘモグロビン
誘導体または色原体の安定した物理的−化学的特性(化
学的構造、光学濃度など)を維持させるために使用され
ている。
【0011】通常、自動血液分析器が血液試料中の白血
球数を計測したり、白血球を区別させるために使用され
ている。等張の希釈剤を用いて全血液試料を希釈し、次
に白血球を含む試料となるように溶血剤を添加すること
によって試料中の赤血球を溶解して、自動血液分析器を
用いた白血球数の計測を始める。
【0012】次に、得られた試料を自動血液分析器の検
知部分にある小さい流路または微細なオリフィスを通じ
て通過させる。個々の白血球を通過に応答して発生する
信号を検知することによって、白血球数を計測し、かつ
区別する。
【0013】等張の希釈剤は、米国特許明細書第3,9
62,125号、4,346,018号および4,52
1,518号に更に詳述されている。溶血剤は、米国特
許明細書第3,874,852号、4,528,274
号、3,874,852号、4,346,018号、お
よび4,485,175号に更に詳述されている。
【0014】例えば、米国特許明細書第4,346,0
18号には、白血球を区別しうる2個の体積値のための
溶解試薬系を用いた等張の多目的血液希釈剤およびこの
希釈剤の使用方法を開示している。
【0015】米国特許明細書第4,485,175号に
は、溶解剤として第四アンモニウム塩およびCouler Cou
nter Model S-Plus (クールター株式会社製の登録商
標、マイアミ、フロリダ州)自動化された血液計数器を
用いて、リンパ球の3個に区別しうる体積値、白血球の
単核性および顆粒球の母集団を測定する方法および試薬
系を開示している。
【0016】また、米国特許明細書第4,485,17
5号には、ヘモグロビン定量のための適当な色原体を形
成し、シアン化カリウムなどのシアン化アルカリ金属を
供給することができることが開示されている。
【0017】ヘモグロビン濃度の測定はシアンメトヘモ
グロビン方法によって行われている。この方法を用いる
と、非イオン性界面活性剤を含む赤血球の溶血剤を血液
試料に加えて、赤血球細胞膜によって生ずる濁りを減少
させることができる。
【0018】放出したヘモグロビンは、フェリシアン酸
カリウムなどの酸化剤の作用によって酸化され、メトヘ
モグロビンを生ずる。次いで、メトヘモグロビンに対す
るシアン化物イオン結合は、シアンメトヘモグロビン
(HiCN)を形成し、これが適切なヘモグロビン測定試料
となる。
【0019】シアンメトヘモグロビン試料の吸光度は、
所定の波長で測定される。この方法は、ヘモグロビン濃
度を測定するための標準的な方法として世界的に受け入
れられている。
【0020】シアンメトヘモグロビン方法によって形成
された化合物は、一旦形成されると非常に安定な物質で
あるけれども、酸化試薬を用いたヘモグロビンの酸化
は、ドラブキンズ(Drabkins)試薬を用いて酸化を完了
させるのに比べて約10分長くかかる。更に、赤血球の
溶解、ヘモグロビンの放出、および赤血球膜および血小
板膜の溶解は、自動手段に要求される場合よりも遅い。
【0021】自動血液分析手段の時間的要求に応じて、
従来技術の方法は、溶血試薬を用いいるが、この試薬は
シアン化物イオンを含み、このシアン化物イオンは、安
定したヘモクロゲンを形成し、かつシアノメトヘモグロ
ビンに類似した吸収スペクトルを有する。
【0022】また、溶血試薬は、細胞溶解、ヘモグロビ
ン溶解および細胞膜溶解に必要な時間を減少させる。更
に、水溶液を例えば次亜塩素酸ナトリウムを用いたり、
非常に骨の折れる作業が掛かる特有な方法で解毒し、か
つ処理しまければならない。
【0023】このような理由から、また、オキシヘモグ
ロビン方法として知られた別法が用いられている。この
オキシヘモグロビン方法おいては、赤血球を非イオン性
界面活性剤を用いて溶血させているが、この非イオン性
界面活性剤は赤血球を溶解し、そしてヘモグロビンを放
出させるために用いられている。このヘモグロビンは、
オキシヘモグロビン(HbO 2 )として放出され、かつ測
定される。
【0024】オキシヘモグロビンの吸光度は、所定の波
長で測定される。シアン化物がオキシヘモグロビン方法
で用いられない理由は、試薬を扱う危険性がなく、しか
も水溶液を処理する厄介な操作を行う必要がないからで
ある。
【0025】しかしながら、この従来のオキシヘモグロ
ビン方法は、溶解試薬が赤血球を溶解するばかりでな
く、白血球のサイズを非常に小さいサイズに縮小すると
いう欠点を有する。このことは、白血球による光の分散
を最小にするので、吸光度測定器を目的とするためには
有利であるが、その一方で溶解試薬を用いた白血球の2
個の母集団より多くを測定することが非常に困難にな
る。
【0026】この問題を解決するために、オキシヘモグ
ロビン方法を用いた自動血液分析器は、一方がヘモグロ
ビン測定で、他方が白血球測定である2個の検知部分を
とうして試料を通過させることによってヘモグロビンお
よび白血球の試料を分離して調製する。
【0027】しかしながら、この方法は、2個の分離し
た検知部分が必要になるばかりでなく、2個の流動管が
測定するために試料を調製することが要求されるという
理由から、高価でしかも複雑な装置が要求されるという
欠点がある。
【0028】更に、このオキシヘモグロビン方法では、
メトヘモグロビンがすぐにオキシヘモグロビンに転換し
ないので、高いメトヘモグロビン含有量を有する血液試
料を正確に測定することができない。メトヘモグロビン
含有量は、標準血液を用いる場合に特に重要である。標
準血液は、自動血液分析器の分析精度を管理するために
用いる。この標準血液は、通常、冷却状態に貯蔵され、
長期間安定したヘモグロビン濃度を示す。
【0029】しかしながら、周囲温度より高い温度で貯
蔵すると、血液中のヘモグロビンが徐々にメトヘモグロ
ビンに転換される。それゆえ、22℃より高い温度で貯
蔵した標準血液をオキシヘモグロビン方法によって測定
した場合には、メトヘモグロビンに転換されるヘモグロ
ビンの部分は、ヘモグロビンの測定値は7日間を超える
と最初の測定値よりも徐々に低下するので、測定するこ
とができなくなる。
【0030】この問題に対する対策としては、中性緩衝
液(pH7.2)中に、ドデシル硫酸塩ナトリウムまた
は等量のラウリル硫酸塩ナトリウム(SLS)、陰イオ
ン性界面活性剤、およびトリトンX−100、非イオン
性界面活性剤を含有するヘモグロビン測定用試薬を用い
ている。このことは、臨床生化学(Clinical Biochemis
try )Vol.15,83(1982)にOshiroらによ
って報告されている。
【0031】この方法においては、赤血球はSLSおよ
びトリトンX−100の作用によって溶血される。そし
て、溶出したヘモグロビンは、SLSヘモグロビンに転
換される。結果的に、血液中のヘモグロビン濃度は、メ
トヘモグロビンによって影響されることなく測定するこ
とができ、シアン化物が存在するための無駄な溶液の処
理を行う特殊な工程が不必要である。
【0032】しかしながら、この方法では、同様に処理
された血液試料から白血球の区別およびヘモグロビン濃
度を測定することは不可能である。溶出されたヘモグロ
ビンをSLSヘモグロビンに転換させることに要求され
るSLSの濃度において、白血球が溶解され、同時測定
とヘモグロビン測定とが阻害される。
【0033】これらの問題を解決するための他の対策と
しては、米国特許明細書第5,250,437号および
5,242,832号によって報告されている。これら
の公報には、ヘモグロビン濃度を測定することが報告さ
れている。この公報には、適切な溶血剤を用いて、赤血
球中のヘモグロビンを溶解させる第4アンモニウム塩が
主として作用することによって赤血球を選択的に溶血さ
せることを報告している。溶出されたヘモグロビンは変
性され、言い換えれば、ほとんど同時に立体構造に変形
され、そしてヘモグロビン中のヘムフェラム(Hemeferr
um)が、試薬中に溶解された酸素によって酸化され、二
価鉄から三価鉄に変換してメトヘモグロビンとなる。
【0034】米国特許明細書第5,250,437号に
おいては、適量の陽イオン界面活性剤、非イオン性界面
活性剤および両性界面活性剤を溶血剤に加えてヘモグロ
ビンの変性の程度を調製して安定なヘモグロビンを得て
いる。メトヘモグロビンを安定化する機構は明らかにさ
れていないが、ヘモグロビンに対する異なる分子構造を
有する複数の界面活性剤の作用は、おそらく変性の程度
を維持し、または所定水準にメトヘモグロビンの立体構
造を変化させると仮定される。
【0035】米国特許明細書第5,242,832号で
は、ヘモグロビン安定剤を添加することによって米国特
許明細書第5,250,437号に記載した試薬を改良
している。ヘモグロビン安定剤の作用機構は明らかでは
ないが、ヘモグロビン安定剤の分子構造中の窒素原子の
孤立電子対またはフェノール性ヒドロキシ基中の酸素原
子の孤立電子対は、メトヘモグロビンを安定化するメト
ヘモグロビン中のヘムフェラムとキレート化できると仮
定される。
【0036】更に、別の対策としては、米国特許明細書
第4,853,338号に開示されている。この公報
は、陰イオン性界面活性剤を使用することを示唆してい
るが、この界面活性剤は、pHが少なくとも11.3を
有し、総ヘモグロビン量を決定することができる。陰イ
オン界面活性剤は塩基として働くことができるし、また
はその代わりに、界面活性剤の強塩基を組成中に含める
ことができ、アルカリヘマチン反応に対して要求される
pHを与えることができる。
【0037】要求されるpHを与えることのできる適切
な界面活性剤としては、長鎖アルキルトリメチルアンモ
ニウム水酸化物を含む。要求されるpHを与えるため
に、別個の適切な成分を組み合わせた適当な界面活性剤
としては、両性イオン界面活性剤および陽イオン性第4
アンモニウムハロゲン化物を含めることができる。更
に、この公報は、アルキル硫酸塩のアルキルメタルなど
の陰イオン性界面活性剤を使用できることを示唆してい
る。しかしながら、アルカリヘマチンのpHのため、こ
の方法は望ましくない。
【0038】また、他の対策としては、米国特許明細書
第4,656,139号および4,617,275号に
開示されている。これらの公報には、オキシヘモグロビ
ン方法が開示されているが、この公報中でヘモグロビン
はメトヘモグロビンに変化することを妨げることが記載
されている。ヘモグロビンをメトヘモグロビンに変化す
るのを妨げるために、ホウ酸緩衝液溶液に防腐剤として
(2−ピリドイルチオ−1−オキシド)ナトリウムを添
加したものを用いた。更に、試薬系にキレート試薬とし
てEDTA−2Kを用いた。この試薬系はpH6〜8、
および浸透圧240〜310mOsm/Kgを有する。
【0039】更に、他の対策としては、米国特許明細書
第3,874,852号に開示されている。この公報
は、試薬を用いて血液中の白血球およびヘモグロビンを
測定することが開示されているが、この試薬には、赤血
球および血小板細胞を溶解するのに十分な量であると共
に、測定するためにヘモグロビンを色原体に変換するの
に十分な量であって、第4アンモニウムイオンおよびシ
アン化物イオンを含むフェリシアン化物イオンを含まな
い水溶液を含んでいる。
【0040】別の対策としては、米国特許明細書第4,
185,964号に開示されている。この公報には、白
血球を急速に破壊する血液分析器に使用するための溶解
剤が開示されている。この試薬は、ヘモグロビンと反応
または錯体化して、十分な安定性を有する色原体を形成
し、ヘモグロビンの分光光度測定を可能とする。
【0041】また、別の対策が、米国特許明細書第4,
800,167号に開示されている。この公報には、約
8より大きいpHで約10,000〜約360,000
の分子量のポリビニルピロリドンの水溶液を含有する全
血のヘモグロビン含有量を測定するための試薬系が開示
され、この試薬系は、全血に存在するヘモグロビンを変
性して、約575nmの波長で測定される安定した産物
を形成する。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】上記で論議した従来技
術の教示にもかかわらず、1または2個以上の次の特性
を有するヘモグロビンを測定するために有用な他の試薬
を開発する必要性がのこされている。即ち、毒性がな
く、ヘモグロビン安定性にあまり影響を与えない等張の
希釈液を用いた場合に安定した色原体を生産し、かつ白
血球数および白血球の区別などの他の血液測定値に応用
されるべきである。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明は、シアン化物イ
オンまたはフェリシアン化物を含まない試薬組成物およ
び血液試料中のヘモグロビン濃度の測定方法に関する。
この試薬組成物は、赤血球を適切に溶解させ、かつヘモ
グロビンを放出させるのに効果的な量中で、第4アンモ
ニウム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせか
ら成る群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解剤、お
よび放出したヘモグロビンをヘモクロゲンに転化させる
のに効果的な量中に酸化防止剤を含む。
【0044】一般的に、この試薬組成物は、溶解剤およ
び酸化防止剤を混合した場合に約6〜約7.5のpHを
有する。この試薬組成物は、5〜11.5のpH、好ま
しくは9〜11のpH、最も好ましくは9.5〜10.
5のpHの範囲で適切に赤血球を溶解させ、かつヘモグ
ロビンを放出させるのに効果的である。5〜11.5の
範囲のpHを得るために、pH調製剤をこの試薬組成物
に加えることができる。
【0045】また、本発明は、血液試料と試薬組成物
(シアン化物イオンまたはフェリシアン化物を含まない
試薬組成物であって、この試薬組成物が、(1)赤血球
を適切に溶解させ、かつヘモグロビンを放出させるのに
効果的な量中で、第4アンモニウム塩、ピリジニウム塩
およびこれらの組み合わせから成る群から選ばれた少な
くとも1種の溶解剤、および(2)放出したヘモグロビ
ンをヘモクロゲンに転化させて反応生成物を形成させる
のに効果的な量中に酸化防止剤を含む)とを反応させる
工程、および前記血液試料中のヘモクロゲン濃度を定量
するために前記反応生成物の吸光度を測定する工程を含
むことを特徴とするヘモクロゲン濃度の測定方法に関す
る。
【0046】一般的に、この試薬組成物は、溶解剤およ
び酸化防止剤を混合した場合に約6〜約7.5のpHを
有する。この試薬組成物は、5〜11.5のpH、好ま
しくは9〜11のpH、最も好ましくは9.5〜10.
5の範囲のpHで適切に赤血球を溶解させ、かつヘモグ
ロビンを放出させるのに効果的である。5〜11.5の
範囲のpHを得るために、pH調製剤をこの試薬組成物
に加えることができる。
【0047】更に、本発明は、同じ血液試料および同じ
試薬反応生成物からヘモグロビン濃度の定量および白血
球の区別を可能にする試薬組成物および方法に関する。
この試薬組成物は、赤血球を適切に溶解させ、かつヘモ
グロビンを放出させるのに効果的な量中で、第4アンモ
ニウム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせか
ら成る群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解剤、お
よび放出したヘモグロビンをヘモクロゲンに転化させて
反応生成物を形成させるのに効果的な量中で酸化防止剤
を含む。一般的に、この試薬組成物は、溶解剤および酸
化防止剤を混合した場合に約6〜約7.5の範囲のpH
を有する。この試薬組成物は、5〜11.5のpH、好
ましくは9〜11のpH、最も好ましくは9.5〜1
0.5の範囲のpHで適切に赤血球を溶解させ、かつヘ
モグロビンを放出させるのに効果的である。5〜11.
5の範囲のpHを得るために、pH調製剤をこの試薬組
成物に加えることができる。
【0048】血液中のヘモグロビン濃度を測定すると共
に、少なくとも2個の白血球の母集団を区別する方法に
おいて、その改良点は、血液試料と本発明の試薬組成物
とを反応させて得られる反応生成物色原体の吸光度を測
定し、かつ前記反応生成物から少なくとも2個の異なる
白血球母集団を区別することを含む。
【0049】図1は、フロリダ州、マイアミにあるクー
ルター株式会社によって製造されたクールター カウン
ター モデル エス−プラス IV ジフ 計量器(以
下、COULTER COUNTER Model S-Plus IV diff instrumen
t という)を用いて、正常な全血の異なる試料中のヘモ
グロビン濃度の測定値の相関図を示す。x軸には、商
品:LYSE S(登録商標)III diff溶解剤(フロリダ州、
マイアミにあるクールター株式会社の登録商標)を用い
たが、この溶解剤はクールター株式会社によって製造さ
れた。y軸には、LYSE S 4として図中に示される実施例
1の試薬を用いた。
【0050】図2は、COULTER COUNTER Model S-Plus I
V diff instrument を用いて、不正常な全血の異なる試
料中のヘモグロビン濃度の測定値の相関図を示す。x軸
には、商品:LYSE S III diff溶解剤を用い、y軸に
は、LYSE S 4として図中に示される実施例1の試薬を用
いた。
【0051】図3は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の試料中の白血球〔white blood cells (WB
C)〕の測定値の相関図を示す。x軸には、商品:LYSE
S III diff溶解剤を用い、y軸には、LYSE S 4として
図中に示される実施例1の試薬を用いた。
【0052】図4は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、不
正常な全血の試料中の白血球(WBC)の測定値の相関
図を示す。x軸には、商品:LYSE S III diff溶解剤を
用い、y軸には、LYSE S 4として図中に示される実施例
1の試薬を用いた。
【0053】図5は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の試料中の白血球のリンパ球母集団の測定値の
相関図を示す。x軸には、商品:LYSE S III diff溶解
剤を用い、y軸には、LYSE S4として図中に示される実
施例1の試薬を用いた。
【0054】図6は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の試料中の白血球の単核球の母集団を測定した
相関図を示す。x軸には、商品:LYSE S III diff溶解
剤を用い、y軸には、LYSE S4として図中に示される実
施例1の試薬を用いた。
【0055】図7は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の試料中の白血球の顆粒球の母集団の測定値の
相関図を示す。x軸には、商品:LYSE S III diff溶解
剤を用いたが、この試薬はクールター株式会社によって
製造され、y軸には、LYSE S 4として図中に示される実
施例1の試薬を用いた。
【0056】本発明は、試薬組成物がシアン化物イオン
またはフェリシアン化物イオンを含まない血液中のヘモ
グロビン濃度を定量するための新規な試薬組成物および
その方法を提供する。好ましくは、この試薬組成物およ
び方法は、血液試料および試薬組成物反応生成物を用い
ることによってヘモグロビンの測定および少なくとも2
個の母集団の白血球の区別を可能とする。
【0057】この試薬組成物は、赤血球溶解剤および酸
化防止剤を含み、かつシアン化物イオンなどの有毒な物
質を含まない。上記した測定が行われる流体試料は、血
液分析学の特有の機能を検量し、確認するために用いら
れる全血、準備された血液検体(calibraitor )および
血液コントロールを含む。血液検体およびコントロール
は、ヒトまたは動物から得ることができる。
【0058】溶解剤は、第4アンモニウム塩、ピリジウ
ム塩およびこれらの組み合わせから成る群から選ばれた
少なくとも1種を含む。第4アンモニウム塩が次式:
【化1】 (式中、R1 はC8 〜C20のアルキル基、アルケニル基
またはアルケニル族を示し、R2 、R3 およびR4 は、
1 〜C8 のアルキル基、アルケニル基またはアルケニ
ル族を示し、およびX- はCl、Br、I、PO4 およ
びCH3 SO4 などのイオン基を形成する塩を示す。好
ましくは、R1 は少なくともC12のアルキル基を示し、
2 、R3 およびR4 はC1 〜C6 のアルキル基を示
す)で表される。ピリジウム塩は次式:
【化2】 (式中、nは7〜19の整数を示し、X- は陰イオン基
を示す)で表される。
【0059】好ましい溶解剤としては、少なくとも2個
の異なる第4アンモニウム化合物の組み合わせを用い
る。特に、好ましい溶解剤としては、少なくとも1個の
第4アンモニウム化合物(式中、R1 はC12を有するア
ルキル基を示す)および少なくとも1種の第4アンモニ
ウム塩(R1 はC14〜C16を有するアルキル基、または
これらの混合物)の混合物から成ることができる。最も
好ましくは、溶解剤はドデシルトリメチルアンモニウム
塩化物およびテトラデシルトリメチルアンモニウム臭化
物を含む。他の第4アンモニウム塩としては、ヘキサデ
シルトリメチルアンモニウム臭化物またはヘキサデシル
ジメチルエチルアンモニウム臭化物とドデシルトリメチ
ルアンモニウム塩化物とを含むことで効果的な結果が得
られる。
【0060】試薬組成物は、赤血球から適切にヘモグロ
ビンを放出させるのに効果的な量中に溶解剤を含む。好
ましくは、試薬組成物は5〜80g/lの範囲で溶解剤
を含む。更に、好ましくは、この範囲は15〜35g/
lである。
【0061】ヘモグロビンは、溶解剤によって赤血球か
ら放出される。そして、この放出したヘモグロビンは、
酸化防止剤と反応させる。酸化防止剤は、放出したヘモ
グロビンをヘモクロモゲンに転化させる。用いられる酸
化防止剤の量は、放出したヘモグロビンをヘモクロモゲ
ンに転化させるのに効果的な量である。酸化防止剤の使
用量が不十分な場合には、ヘモグロビンをヘモクロモゲ
ンへの転化は、COULTER COUNTER Model S-Plus IV di
ff instrument に商品:LYSE S III diff 溶解剤を用
いて対照にしたとき、正確なヘモグロビン濃度を定量す
るのに適切でない。好ましくは、酸化防止剤は、0.1
〜10g/lの範囲、より好ましくは1〜3g/lの範
囲である。これらの範囲は、血液試料量に対する酸化防
止剤量の比率が血液試料に添加された希釈剤の量および
血液試料に添加された溶解剤の量に依存しているので、
変化させることができる。
【0062】酸化防止剤は、還元剤、例えばアスコルビ
ン酸、亜燐酸、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリ
ウム、重硫化ナトリウム、チオ硫酸ナトチウム、硫黄酸
化数+2〜+4までの還元特性を有する硫黄のオキシ酸
の他のアルカリ金属塩およびこれらの組み合わせを含
む。好ましくは、酸化防止剤は、亜硫酸ナトリウム、メ
タ重亜硫酸ナトリウム、重硫化ナトリウムおよびこれら
の組み合わせを含む。最も好ましくは、酸化防止剤は亜
硫酸ナトリウムを含む。
【0063】一般的に、試薬組成物は溶解剤および酸化
防止剤と組み合わせた場合には、約6〜7.5のpHを
有する。試薬組成物のpHは、約5〜11.5の範囲、
好ましくは9〜11の範囲、最も好ましくは9.5〜1
0.5の範囲である。試薬組成物にこの範囲のpH値を
得るために、pH調製剤を添加すべきである。
【0064】pH調製剤の実例としては、要求されるp
Hを適切に与えるために、塩酸などの強酸およびアルキ
ル金属水酸化物などの強塩基を含む。適切なアルキル金
属水酸化物の実例としては、水酸化ナトリウムおよび水
酸化カリウムを含む。あまり好ましくない実例として
は、例えば水酸化テトラブチルアンモニウムなどのアル
キル基としてC1 〜C4 炭素原子を有することができる
ような水酸化テトラアルキルアンモニウムを含む。
【0065】pHが5未満で測定すると、商品:LYSE S
III diff 溶解剤を用いて対照にしたとき、正確なヘ
モグロビン濃度値を得るのに重大な問題を生ずる。pH
が9未満になると、試薬組成物の安定性が低下する。
【0066】試薬組成物は、その試薬組成物を使用しよ
うとする目的に適合させるために他の特性を有するべき
である。そのような特性としては、約220〜約370
ミリオスモルの重量オスモル濃度および約3〜約11シ
ーメンス(Siemens )の導電性が含まれる。
【0067】溶解剤および酸化防止剤を混合して、70
℃で7日間保存した水溶液を用いた場合には、測定した
ヘモグロビン濃度は、溶解剤および酸化防止剤の水溶液
の新鮮な混合物を用いて得られる測定値と異なることが
明らかにされた。溶解剤および酸化防止剤の水溶液の新
鮮な混合物を用いるヘモグロビン濃度の測定は、LYSES
III diff 溶解剤を用いて得られる測定値に匹敵す
る。特に、溶解剤および酸化防止剤を高い温度で保存し
た場合には、測定したヘモグロビン濃度値は、LYSE S
III diff 溶解剤を用いて対照とした場合に得られるヘ
モグロビン濃度値よりも著しく低い。この問題を解決す
るため、ヘモグロビンを測定する前に直ちに試薬を混合
する。
【0068】好ましくは、試薬安定性を得るために酸化
防止剤を試薬組成物に添加する。酸化防止安定剤を効果
的な量中に加えて試薬組成物の安定性を得る。試薬組成
物の安定性は、長期間に亙たって保存した後に正確にヘ
モグロビン濃度の測定をすることができる試薬を含む。
特に、本発明の試薬組成物を少なくとも6週間保存し、
更に高い温度で保存した場合には、ヘモグロビン濃度の
測定値は、LYSE S IIIdiff 溶解剤が同一の保存条件で
受ける場合に得られる測定値と一致している。
【0069】適切な酸化防止安定剤は、エチレンジアミ
ン四酢酸(EDTA)誘導体、クエン酸、酒石酸、グル
コン酸、糖酸およびこれらの組み合わせである。好まし
くは、酸化防止安定剤は、EDTA二ナトリウム、エチ
レングリコール−ビス−(3−アミノ−エチルエーテ
ル)N−N′−テトラ酢酸(EGTA)、グルコン酸、
N−(2−アセトアミノ)−イミノジ酢酸(ADA)お
よびこれらの組み合わせから選ばれる。最も好ましい安
定剤は、EDTAである。好ましくは、試薬組成物は、
0.1〜10g/lの範囲、更に好ましくは1〜5g/
lの範囲、最も好ましくは2〜4g/lの範囲で酸化防
止安定剤を含む。
【0070】酸化防止安定剤の有効性を検証するため
に、試薬組成物間で比較を行った。試薬1は、EDTA
二ナトリウムを添加しない実施例1の試薬である。試薬
2は、実施例1の試薬である。これらの試薬組成物は、
70℃で7日間保存した。下記表1に、酸化防止安定剤
を含む試薬組成物が従来のLYSE S III diff 溶解剤と
比較したヘモグロビン測定値を示す。
【0071】
【表1】
【0072】ヘモグロビン濃度の測定方法は、血液試料
と本発明の試薬組成物と反応させて得られるクロモゲン
の検出を含む。ヘモグロビン濃度の測定方法は、血液試
料と試薬組成物(シアン化物イオンを含まない試薬組成
物であって、この試薬組成物が赤血球を適切に溶解さ
せ、かつヘモグロビンを放出させるのに効果的な量中
に、第4アンモニウム塩、ピリジニウム塩およびこれら
の組み合わせから成る群から選ばれた少なくとも1種を
含む溶解剤、放出したヘモグロビンをヘモクロモゲンに
転化させるのに効果的な量中に含まれる酸化防止剤、お
よび5〜11.5の範囲のpHで反応生成物を形成させ
るアルカリ性溶液を含む)とを反応させる工程、および
前記血液試料中の前記ヘモグロビン濃度を定量するため
に前記反応生成物の吸光度を測定する工程を含む。
【0073】反応生成物クロモゲンは、500〜600
nmで測定される再現性がある吸収スペクトルを有す
る。
【0074】図1は、COULTER COUNTER Model S-Plus I
V diff instrumentを用いて、正常な全血の36個の異
なる試料中のヘモグロビン濃度の測定値の相関図を示
す。x軸には、商品:LYSE S III diff溶解剤を用い、
y軸には、LYSE S 4として図中に示される実施例1の試
薬を用いた。テストされた血液試料数は、36個であっ
た。正常な血液試料は、既知の病気を全く有さないヒト
から採取された血液試料に限定した。
【0075】相関係数:r=0.9940および回帰
線:y=1.0115x−0.1671は、許容できる
相関と偏りを示している。
【0076】図2は、COULTER COUNTER Model S-Plus I
V diff instrument を用いて、不正常な全血の82個
の異なる試料中のヘモグロビン濃度の測定値の相関図を
示す。x軸には、商品:LYSE S III diff溶解剤を用
い、y軸には、LYSE S 4として図中に示される実施例1
の試薬を用いた。これらの不正常な全血試料は、貧血
病、白血病および不正常な血液細胞数などの1または2
以上の病気を有するヒトから得た。
【0077】相関係数:r=0.9994および回帰
線:y=1.0249x−0.256は、許容できる相
関と偏りを示している。
【0078】
【実施例】
実施例1 次の組成の試薬を室温より高い温度で構成成分を混合し
て調製した。 分量 (g/l) ドデシルトリメチルアンモニウム塩化物 28 テトラデシルトリメチルアンモニウム臭化物 4 亜硫酸ナトリウム 2 EDTA二ナトリウム 2.5 プルロニック25R8プリル 1 pH調製剤 10.0
【0079】更に、本発明の試薬組成物は、同一の血液
試料および同一の試薬組成物反応生成物からヘモグロビ
ン濃度の定量および白血球の区別を可能にするという利
点を有する。好ましくは、少なくとも2個の母集団の白
血球をヘモグロビン測定によって区別することができ
る。これらの2個の母集団は、リンパ球および顆粒球を
含む。更に好ましくは、少なくとも3個の母集団の白血
球を区別することができる。これらの3個の母集団は、
リンパ球、単核球および顆粒球を含む。
【0080】ヘモグロビン濃度および白血球区別の両者
を測定する場合には、ヘモグロビン濃度および白血球区
別の測定を同一の反応生成物から行うことができるの
で、白血球にあまり影響を与えないように赤血球を適切
に溶解することができる効果的な量中で溶解剤を調製し
た。第4アンモニウム化合物を用いた場合には、溶解剤
が5〜80g/lの範囲にあることがこの効果的な量で
ある。更に好ましくは、この範囲は15〜35g/lで
ある。
【0081】溶解剤は、白血球にあまり影響を与えない
で赤血球を溶解する。しかし、支質溶解(stromatolyze
d )された赤血球の細胞破片のある程度の量が溶解され
た血液試料中に白血球と共に留まる。この細胞破片は、
白血球を区別する際に背景雑音(background noise)を
引き起こしたり、細胞塊(cell clogs)を生ずることが
ある。任意に、界面活性剤を効果的な量中で試薬組成物
に含めることができ、細胞性微粒子物またはたんぱく質
残差を溶解することによって干渉物を除去することがで
きる。この界面活性剤の濃度は、0.1〜2.5g/l
の範囲であり、好ましくは0.5〜1.5g/lの範囲
である。適切な陰イオン性界面活性剤としては、プルロ
ニックF、プルロニックL、プルロニックP、プルロニ
ックR(プルロニック界面活性剤は、BASF株式会社
によって製造されている。パルシパニイ,ニュウジャー
ニィ州)およびポリオキシエチル化されたアルキルフェ
ノールを挙げることができる。好ましい界面活性剤とし
ては、プルロニック25R8プリルおよびプルロニック
F127が挙げられ、最も好ましくは、プルロニック2
5R8プリルである。
【0082】ヘモグロビンの濃度および白血球の区別の
両者を測定する場合には、酸化防止剤の濃度は効果的な
量中に含むことができ、放出したヘモグロビンをヘモク
ロモゲンに転化する。酸化防止剤を過剰に用いた場合に
は、修復(recovered )した白血球数が低下する。
【0083】好ましくは、酸化防止剤は、0.1〜10
g/lの範囲であり、より好ましくは、1〜3g/lの
範囲である。これらの範囲は、血液試料量に対する酸化
防止剤量の比率が血液試料に添加された希釈剤の量およ
び血液試料に添加された溶解剤の量に依存しているの
で、変化させることができる。
【0084】ヘモグロビン濃度および白血球区別の両者
を測定する場合には、溶解剤および酸化防止剤を組み合
わせたときに、試薬組成物は約6〜約7.5のpHを有
する。試薬組成物は約5〜約11.5の範囲にあるpH
であることができ、好ましくは9〜11の範囲、最も好
ましくは、9.5〜10.5の範囲である。このpH値
の範囲内で試薬組成物のためのpH値を得るためには、
pH調製剤を添加すべきである。pHが11.5を超え
ると、商品:LYSE S III diff溶解剤を用いた場合に得
られる値に相当する値がヘモグロビン濃度で得られると
いう重大な問題が生ずる。
【0085】ヘモグロビン濃度および白血球区別の両者
を測定するに際しては、効果的な量中で安定剤の濃度を
調製して、試薬組成物に安定性を付加する。特に、本発
明の試薬組成物は、少なくとも6週間保存し、かつ高い
保存温度で保存した場合には、白血球区別およびヘモグ
ロビン濃度の測定値は、LYSE SIII diff溶解剤が同一の
保存条件で受ける場合に得られた測定値に匹敵する。ヘ
モグロビン濃度の定量および白血球の区別の両者には、
同一の酸化防止安定剤を用いた。好ましくは、試薬組成
物は、0.1〜10g/lの範囲、より好ましくは1〜
5g/lの範囲、最も好ましくは2〜4g/lの範囲に
ある酸化防止安定剤を含む。
【0086】血液試料中のヘモグロビン濃度の定量方法
および少なくとも2個の母集団を区別する方法において
は、本発明は、血液試料と本発明の試薬組成物とを反応
させて生ずる反応生成物クロモゲンの測定手段および前
記反応生成物から少なくとも2個の異なる白血球の母集
団を区別する手段を含む。
【0087】特に、本発明の方法は、血液試料と試薬組
成物(シアン化物イオンを含まない試薬組成物であっ
て、この試薬組成物が赤血球を適切に溶解させ、かつヘ
モグロビンを放出させるのに効果的な量中に、第4アン
モニウム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせ
から成る群から選ばれた少なくとも1種の溶解剤、およ
び放出したヘモグロビンをヘモクロモゲンに転化させて
反応生成物を形成させるのに効果的な量中に酸化防止剤
を含む)とを反応させる工程、前記血液試料中の前記ヘ
モグロビン濃度を定量するために前記反応生成物の吸光
度を測定する工程、および少なくとも2個の母集団を反
応生成物から区別する工程を含む。
【0088】通常、この方法においては、試薬組成物
は、溶解剤および酸化防止剤を組み合わせた場合に、約
6〜約7.5のpHを有する。試薬組成物のpHは、約
5〜約11.5の範囲とすることができ、好ましくは、
9〜11の範囲、最も好ましくは、9.5〜10.5の
範囲である。試薬組成物に対してpH値がこの範囲とな
るようにするために、pH調製剤を添加する。本発明の
技術分野における当業者は、白血球の区別が本発明にお
いて知られた技術によってなし遂げられることを認める
であろう。ハミルによる米国特許明細書3,874,8
52号、レジスらによる4,485,175号およびカ
ーターらによる4,528,274号は上記教義を例示
している。
【0089】実施例2 希釈剤を所定のpHおよび重量オスモル濃度に調製し
て、全血液試料を等張に平衡化した希釈剤で所定の濃度
に希釈した。得られた希釈血液と本発明の試薬組成物と
を白血球の母集団の少なくとも1種の個々の血液細胞の
体積変形(the volumetric modification )を生ずるよ
うな方法で混合し、その間に少なくとも2個の白血球の
母集団の区別が可能となる。更に、白血球数が測定され
る。
【0090】図3は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrumentを用いて、正
常な全血の36個の異なる試料中の白血球(WBC)を
測定した相関図を示す。x軸には、商品:LYSE S III
diff溶解剤を用い、y軸には、LYSE S 4として図中に示
される実施例1の試薬を用いた。正常な血液試料は、既
知の病気を有しないヒトから得られた血液試料に限定し
た。相関係数:r=0.9989および回帰線:y=
0.9899x+0.0074は、許容できる相関と偏
りを示している。
【0091】図4は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、不
正常な全血の82個の異なる試料中の白血球(WBC)
を測定した相関図を示す。x軸には、商品:LYSE S II
I diff溶解剤を用い、y軸には、LYSE S 4として図中に
示される実施例1の試薬を用いた。相関係数:r=0.
9996および回帰線:y=0.9962x−0.02
51は、高い相関と著しく低い偏りを示している。
【0092】本発明の試薬組成物の別の利点としては、
従来の測定方法を用いて、血液試料中の白血球数を測定
するための試薬として有用であるということである。白
血球数の測定のために用いる場合には、本発明の試薬組
成物を形成する試薬は、ヘモグロビン濃度の定量および
白血球の区別をするために用いる試薬と同一である。こ
のことは、同一の試薬組成物および血液試料と本発明の
試薬組成物との反応から生ずる同一の反応生成物を用い
て、ヘモグロビン濃度の定量、白血球の区別および白血
球の数量を可能とする別の利点を有することを意味す
る。
【0093】図5は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の204個の異なる試料中の白血球の母集団を
測定した相関図を示す。x軸には、商品:LYSE S III
diff溶解剤を用い、y軸には、LYSE S 4として図中に示
される実施例1の試薬を用いた。相関係数:r=0.9
885および回帰線:y=0.9761x−0.729
0は、許容できる相関と偏りを示している。
【0094】図6は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の224個の異なる試料中の白血球の単核球の
母集団を測定した相関図を示す。x軸には、商品:LYSE
S III diff溶解剤を用い、y軸には、LYSE S 4として
図中に示される実施例1の試薬を用いた。相関係数:r
=0.8528および回帰線:y=0.9147x+
1.3805は、許容できる相関と偏りを示している。
【0095】図7は、実施例2の方法およびCOULTER CO
UNTER Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正
常な全血の223個の異なる試料中の白血球の顆粒球の
母集団を測定した相関図を示す。x軸には、商品:LYSE
S III diff溶解剤を用い、y軸には、LYSE S 4として
図中に示される実施例1の試薬を用いた。相関係数:r
=0.9851および回帰線:y=0.976x+2.
0711は、許容できる相関と偏りを示している。
【0096】本発明の詳細な説明を例示の目的として明
細書中に示した。当業者は、本発明の真意および範囲を
逸脱しないで、得られた説明を変化させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、COULTER COUNTER Model S-Plus IV di
ff instrument を用いて、正常な全血の異なる試料中の
ヘモグロビン濃度の測定値の相関図を示す。
【図2】図2は、COULTER COUNTER Model S-Plus IV di
ff instrument を用いて、不正常な全血の異なる試料中
のヘモグロビン濃度の測定値の相関図を示す。
【図3】図3は、実施例2の方法およびCOULTER COUNTE
R Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正常な
全血の試料中の白血球〔white blood cells (WB
C)〕の測定値の相関図を示す。
【図4】図4は、実施例2の方法およびCOULTER COUNTE
R Model S-Plus IV diff instrument を用いて、不正常
な全血の試料中の白血球(WBC)の測定値の相関図を
示す。
【図5】図5は、実施例2の方法およびCOULTER COUNTE
R Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正常な
全血の試料中の白血球のリンパ球の母集団の測定値の相
関図を示す。
【図6】図6は、実施例2の方法およびCOULTER COUNTE
R Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正常な
全血の224個の異なる試料中の白血球の単核球の母集
団を測定した相関図を示す。
【図7】図7は、実施例2の方法およびCOULTER COUNTE
R Model S-Plus IV diff instrument を用いて、正常な
全血の試料中の白血球の顆粒球の母集団の測定値の相関
図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミルタ アイ レスゴ アメリカ合衆国 フロリダ州 33182 マ イアミ エヌダブリュー ナインス テラ ース 13251 (72)発明者 キャロル ジェイ ヤング アメリカ合衆国 フロリダ州 33176 マ イアミ エスダブリュー ワンハンドレッ ドナインティーフィフス テラース 9801

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a.赤血球を適切に溶解させ、かつヘモ
    グロビンを放出させるのに効果的な量中に、第4アンモ
    ニウム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせか
    ら成る群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解剤、お
    よび b.前記放出したヘモグロビンをヘモクロモゲンに転化
    させるのに効果的な量中に酸化防止剤を含むことを特徴
    とする血液試料中のヘモグロビン濃度を測定するための
    シアン化物イオンを含まない試薬組成物。
  2. 【請求項2】 a.赤血球を適切に溶解させ、かつヘモ
    グロビンを放出させ、しかも少なくとも2個の母集団の
    白血球を測定することができるように体積によって白血
    球を識別することができるのに効果的な量中に、第4ア
    ンモニウム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わ
    せから成る群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解
    剤、および b.前記放出したヘモグロビンをヘモクロモゲンに転化
    させるのに効果的な量中に酸化防止剤を含むことを特徴
    とする血液試料中のヘモグロビン濃度の測定および白血
    球の母集団を区別ためにシアン化物イオンを含まない試
    薬組成物。
  3. 【請求項3】 溶解剤が2個の異なる第4アンモニウム
    塩を含有することを特徴とする請求項1または2記載の
    試薬組成物。
  4. 【請求項4】 酸化防止剤がアスコルビン酸、亜燐酸、
    亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、重硫化ナ
    トリウム、チオ硫酸ナトチウム、酸化硫黄数が+2から
    +4までの還元特性を有する硫黄のオキソ酸などの他の
    アルカリ金属塩およびこれらの組み合わせから成る群か
    ら選ばれることを特徴とする請求項1または2記載の試
    薬組成物。
  5. 【請求項5】 pHを5〜11.5の範囲に調製するた
    めのpH調製剤を含むことを特徴とする請求項1または
    2記載の試薬組成物。
  6. 【請求項6】 試薬組成物の安定性を維持するために効
    果的な量中に酸化防止安定剤(但し、安定剤がエチレン
    ジアミン四酢酸(EDTA)誘導体、クエン酸、酒石
    酸、グルコン酸、糖酸およびこれらの組み合わせから成
    る群から選ばれる)を含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の試薬組成物。
  7. 【請求項7】 a.血液試料と試薬組成物(シアン化物
    イオンを含まない試薬組成物であって、この試薬組成物
    が、(1)赤血球を適切に溶解させ、かつヘモグロビン
    を放出させるのに効果的な量中に、第4アンモニウム
    塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせから成る
    群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解剤、および
    (2)前記放出したヘモグロビンをヘモクロモゲンに転
    化させて反応生成物を形成させるのに効果的な量中に酸
    化防止剤を含む)とを反応させる工程、および b.前記血液試料中の前記ヘモグロビン濃度を定量する
    ために前記反応生成物の吸光度を測定する工程、を含む
    ことを特徴とするヘモグロビン濃度の測定方法。
  8. 【請求項8】 a.血液試料と試薬組成物(シアン化物
    イオンを含まない試薬組成物であって、この試薬組成物
    が、(1)赤血球を適切に溶解させ、かつヘモグロビン
    を放出させ、しかも少なくとも2個の白血球の母集団を
    測定することができるように体積によって白血球を識別
    することができるのに効果的な量中に、第4アンモニウ
    ム塩、ピリジニウム塩およびこれらの組み合わせから成
    る群から選ばれた少なくとも1種を含む溶解剤、および
    (2)前記放出したヘモグロビンをヘモクロモゲンに転
    化させて反応生成物を形成させるのに効果的な量中に酸
    化防止剤を含む)とを反応させる工程、 b.前記血液試料中の前記ヘモグロビン濃度を定量する
    ために前記反応生成物の吸光度を測定する工程、および c.少なくとも2個の母集団の白血球を反応生成物から
    区別する工程を含むことを特徴とする血液試料中のヘモ
    クロゲン濃度の測定方法および白血球の母集団を区別す
    る方法。
  9. 【請求項9】 溶解剤が2個の異なる第4アンモニウム
    塩を含むことを特徴とする請求項7または8記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 酸化防止剤がアスコルビン酸、亜燐
    酸、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、重硫
    化ナトリウム、チオ硫酸ナトチウム、酸化硫黄数が+2
    から+4までの還元特性を有する硫黄のオキソ酸などの
    他のアルカリ金属塩およびこれらの組み合わせから成る
    群から選ばれることを特徴とする請求項7または8記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 pHを5〜11.5の範囲に調製する
    ためのpH調製剤を含むことを特徴とする請求項7また
    は8記載の方法。
  12. 【請求項12】 試薬組成物が該試薬組成物の安定性を
    維持するために効果的な量中に酸化防止安定剤(但し、
    安定剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)誘導体、
    クエン酸、酒石酸、グルコン酸、糖酸およびこれらの組
    み合わせから成る群から選ばれる)を含むことを特徴と
    する請求項7または8記載の方法。
  13. 【請求項13】 500〜600nmの範囲で反応混合
    物の吸光度を測定することを特徴とする請求項8記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも3個の母集団の白血球が反
    応生成物から区別されることを特徴とする請求項14記
    載の方法。
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