JPH09280986A - 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置 - Google Patents

静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置

Info

Publication number
JPH09280986A
JPH09280986A JP8786896A JP8786896A JPH09280986A JP H09280986 A JPH09280986 A JP H09280986A JP 8786896 A JP8786896 A JP 8786896A JP 8786896 A JP8786896 A JP 8786896A JP H09280986 A JPH09280986 A JP H09280986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive layer
gas
pressure sensor
pressure
detecting means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8786896A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuko Fujii
優子 藤井
Hideto Monju
秀人 文字
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP8786896A priority Critical patent/JPH09280986A/ja
Publication of JPH09280986A publication Critical patent/JPH09280986A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力センサの気密性を確保し、信頼性を向上
する。 【解決手段】 接着層5を主接着層5aと副接着層5b
で構成し、副接着層5bを主接着層5aの外周に設けて
いる。これによって、接着層5の焼成時に発生するガス
を放出させることができ、封着部の破れを防ぐととも
に、焼成後には副接着層5bが隣接する主接着層5aと
接合することで接着面積が増加し気密性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧力変化をダイアフ
ラムで受け静電容量の変化として検知する静電容量式圧
力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガス漏れによる爆発事故やガス器
具の消し忘れによる火災事故を防ぐために、例えばガス
メータについては、ガスメータから下流側のガス漏れや
ガス器具の使用状況を監視し万が一の際はガスの供給を
自動的に遮断するガス異常監視装置をガスメータの中に
組み込むことが検討されたり、圧力調整器については、
圧力調整器そのものの異常やLPガスボンベからガスメ
ータまでのガス漏洩検出等の安全管理のチェックを自動
的に行えるガス異常監視装置の組み込みが検討されてい
る。LPガスの圧力調整器の圧力調整機能が正常に動作
している場合、ガス器具使用状態ではガスの供給圧力は
230〜330mmH2Oの間に保たれており、ガス供給
圧が正常であるかを圧力センサで監視している。またガ
ス設備内でガス漏れ等の異常がある場合、例えば遮断弁
を動作させてガス配管を閉じると、ガス圧がガス漏れに
よって徐々に低下(数mmH2O〜数10mmH2O)するの
で、このガス圧低下を監視することによってガス設備に
ガス漏れ等の異常が起こっているかどうかを検知でき
る。これらの圧力を高精度かつ短時間に検知するための
従来の圧力センサは、特開平6ー129930号公報に
示すものが一般的であった。
【0003】以下その構成について、図10を参照しな
がら説明する。図10(a)に示すように第一の電極1
を有するダイアフラム2と、前記第一の電極1に所定の
間隔をあけて対向する第二の電極3を有する基板4と、
前記第一の電極1と前記基板4をそれら周縁部において
シール接合する接着層5を備えた静電容量式圧力センサ
において、接着層5の形状は図10(b)に示すように
波形一重シールパターンを形成していた。またこの波形
一重シールパターンはダイアフラム1と固定基板4との
接着後においても接着面積はほぼ同一であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
静電容量式圧力センサは、図10(b)に示すように接
着層5のシールパターンを波形一重シールパターンとす
ることにより、焼成時の接着層5内のガス放出によるシ
ール封着部の破れが起こらないという効果が得られると
記載されている。しかしながらこのような一重波形シー
ルにおいては、波形のないリングの幅が狭いため、シー
ルが不十分となり、印加圧力に漏れが生じていた。ま
た、シール性を向上させるためリング幅を増加させる
と、焼成時のガス放出が不十分となっていた。
【0005】一方、ガス設備内のガス漏れ等の異常を検
知する方法として、例えば密閉空間内でガス漏れがある
とガス圧力がガス漏れによって徐々に低下し、そのガス
圧低下を監視することでガス設備にガス漏れ等の異常が
起こっているかどうかを検知する方法が考えられてい
る。この方法では数mmH2O〜数10mmH2Oのわずかな
圧力低下を監視するため、圧力センサに漏れがあっては
ガス漏れの有無を判定することができない。さらにこの
圧力センサは長期間にわたって使用するので、圧力印加
の繰り返しによりシール部に負荷がかかり、圧力センサ
の使用中に気密性が保たれなくなる可能性が大きい。こ
のため、ガス設備内のガス漏れ等の異常を検知すると
き、圧力センサ自身の漏れの有無を判定する必要が生
じ、その分消費電力が大きくなり、電池の消耗が早いと
いう課題があった。
【0006】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、圧力センサの気密性を確保し、使用時の安全性と信
頼性の向上を主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の静電容量式圧力
センサにおいては、第一の電極が形成されたダイアフラ
ムと第二の電極が形成された固定基板とを対向配置し、
前記ダイアフラムと前記固定基板とを一定間隔に保持し
接着する接着層とを備えた静電容量式圧力センサにおい
て、前記接着層を主接着層と副接着層とで構成し、副接
着層を主接着層の周囲に設けるようにしたものである。
【0008】この本発明によれば、接着層の焼成時には
ガスが抜け、また焼成後には接着面積が増加し、気密性
が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するために、本発
明の静電容量式圧力センサは、表面に第一の電極が形成
された電気絶縁性弾性材料からなるダイアフラムと、第
二の電極が表面に形成された電気絶縁性材料からなる固
定基板と、前記第一の電極と前記第二の電極とが対向配
置し前記ダイアフラムと前記固定基板とを一定間隔に保
持し接着する接着層とを備えた静電容量式圧力センサに
おいて、前記接着層を主接着層と副接着層とで構成し、
副接着層を主接着層の周囲に設けたことを特徴としてい
る。
【0010】また、本発明のガス異常監視装置は上記課
題を解決するために、表面に第一の電極が形成された電
気絶縁性弾性材料からなるダイアフラムと、第二の電極
が表面に形成された電気絶縁性材料からなる固定基板
と、前記第一の電極と前記第二の電極とが対向配置し前
記ダイアフラムと前記固定基板とを一定間隔に保持し接
着する接着層とを備えた静電容量式圧力センサにおい
て、前記接着層を主接着層と副接着層とで構成し、副接
着層を主接着層の周囲に設けることを特徴としたセンサ
素子を構成し、被測定気体を前記ダイアフラムに導入す
るケースと、前記ケースと前記センサ素子とを気密性を
保持して接着するシール材とからなる静電容量式圧力セ
ンサを用いたガス設備内のガス圧を検出する圧力検出手
段と、ガス設備のガス流量を検出する流量検出手段と、
前記圧力検出手段と前記流量検出手段からの電気信号で
前記ガス設備の異常を判定する判定手段と、前記判定手
段からの信号により動作する出力手段とから構成された
ものである。
【0011】本発明は上記構成によって下記の作用を有
する。すなわち本発明の静電容量式圧力センサにおい
て、接着層を主接着層と副接着層で構成し、副接着層を
主接着層の周囲に設けることによって、接着層の焼成時
に発生するガスを放出させることで封着部の破れを防ぐ
とともに、焼成後には副接着層が隣接する副接着層と接
合することで接着面積が増加し気密性を向上させる。
【0012】また、ガス異常監視装置において、上記構
成の静電容量式圧力センサを用いることによって、ガス
設備内のガス圧を検出する圧力検出手段の気密性が向上
し、気密性の判定時間を短縮し、ガス異常監視装置を駆
動する電池の消耗を抑制することができる。
【0013】以下、本発明の実施例1〜4を図1〜図8
を参照しながら説明する。 (実施例1)図1(a)は静電容量式圧力センサの断面
図である。図1(a)において、第一の電極1を電気絶
縁性材料として150μmの板厚を有するアルミナから
なるダイアフラム2の表面に、例えば金をスクリーン印
刷し約850℃で焼成して形成する。同様にして電気絶
縁性材料として1.5mmの板厚を有するアルミナからな
る固定基板4に第二の電極3を形成させる。次に、固定
基板4上の第二の電極3の外周に接着層5をスクリーン
印刷した。本実施例では接着層5として、アルミナの熱
膨張係数の約1.08倍の熱膨張係数をもち10μmの
ガラスファイバを混入たさせたガラスペーストを用い
た。その後、上記ダイアフラム2と固定基板4を各々電
極を有する面を内側とするように対向し、680℃で加
圧焼成して張り合わせた。
【0014】このとき、上記接着層5の形状は、図1
(b)に示すように、主接着層5aおよび副接着層5b
は矩形状シールパターンとし、副接着層5bは主接着層
5aの外周にシールパターンを設けた。上記の主接着層
5aおよび副接着層5bの拡大図を図2に示す。図に示
すように主接着層5aの矩形部の凸部までの外径r4
幅をA、凹部までの内径r2、幅をBとした。本実施例
ではB=Aとし、r4を10.0mmとし、凹部までの内
径r2を8.5mmとした。また、副接着層5bについて
は、最も外径に位置する矩径部の凸部までの外径をr
3、幅をC、凹部の幅をDとした。本実施例ではC=D
とし、r3を9.5mmとし、シールガラスの内径r1を
8.0mmとした。また、第一の接着層の矩形については
凸部が18個となるように形成した。さらに凸部に設け
られた放射状のシール部は1つの凸部に均等間隔で両側
5つ設けた。また、主封着部となるr2−r1は0.5mm
とした。
【0015】さらに、本実施例においては、第一の接着
層のBは第二の接着層の円周方向の幅Eの2倍で構成し
た。
【0016】上記構成で形成された静電容量式圧力セン
サのダイアフラム2と固定基板4を張り合わせ、接着層
5を焼成した後の接着層5のシールパターンの拡大図を
図3に示す。図3に示すように加圧焼成することによっ
て副接着層5bは近隣の副接着層5bと接合し図2で示
したr2=r3となる。しかし実際には図2でしめしたr
1、r2、r3、r4、及びAも加圧焼成したことで外径方
向に増加している。さらに図2で示したAが増加し、B
は減少している。
【0017】また、焼成後のシールパターンは図3に示
したように、若干波形が残る形状となる。上記で述べた
ように、副接着層5bが近隣のシールと接合するため主
封着部である(r2−r1)が(r3−r1)に増加するこ
とによって、主封着部が増加し気密性が向上する。さら
に副接着層5bを形成しているので、焼成時に発生する
ガスの放出によるシールの破れは生じない。
【0018】上記工程で製作した静電容量式圧力センサ
の気密性についてn=20のテストを行って評価した。
評価方法は上記の静電容量式圧力センサに接着剤を用い
て、ケースに気密性を保持してシールし、ケースに圧力
を印加して、印加圧力を測定する。このとき、接着層が
気密されていなければ圧力を印加しても、静電容量式圧
力センサには圧力は印加されない。本実施例では、静電
容量式圧力センサに印加する圧力を通常印加する圧力の
約2倍を印加してリークの有無を評価した。その結果、
実施例1の場合全ての圧力センサにおいてリークしたも
のは認められなかった。
【0019】さらに、上記で述べた静電容量式圧力セン
サにおいて、主接着層5aの幅A、B及び副接着層5b
の幅C、Dを変化させて上記と同様の方法で気密試験を
行った。
【0020】その結果を表1に示す。(表1)に示した
気密試験結果は試験を行った静電容量式圧力センサ20
個のうち、完全に気密されていた静電容量式圧力センサ
の数を示している。表1に示すように、主接着層の幅A
をBを基準に変化させた場合、A=(0.7〜1.5)
Bの範囲が気密性を確保するためには望ましく、上記範
囲を最適範囲とする。それ以外の範囲では、焼成時にお
けるガス放出が円周方向に均等になされなかったため、
気密が不十分であった。
【0021】同様に副接着層5bについても、焼成時に
おけるガス放出が円周方向に均等になされることが必要
なため、幅CはC=(0.7〜1.5)Dが望ましく、
上記範囲を最適範囲とする。さらに、主接着層5aの幅
Aを上記の最適範囲以外で構成し、副接着層5bを最適
範囲で構成した場合においては、気密性はやや不十分で
あり、逆に主接着層5aを設定値で構成し、副接着層5
bの幅C、Dを最適範囲以外で構成した場合において
も、同様であった。つまり主接着層5aはA=(0.7
〜1.5)B、及び副接着層5bはC=(0.7〜1.
55)Dで構成するのが望ましい。
【0022】
【表1】
【0023】さらに、主接着層5aのBを副接着層5b
のEに応じて変化させた結果を(表2)に示す。
【0024】この結果、副接着層5bが焼成時に均等に
流動し、主封着部である(r2−r1)を増加させるため
主接着層5aのBは副接着層5bのEの2.0〜2.2
倍で構成することが望ましいことが解る。さらに主封着
部である(r2−r1)を変化させて気密試験を行った結
果を表3に示す。この結果から、主封着部となる(r 2
−r1)はガスの放出のため、1mm以下にすることが望
ましいことが解る。本実施例においては、副接着層5b
の外径r3を9.5mmにしたので、焼成後には接着層の
主封着部がφ16〜φ19mmとなり焼成前のφ16〜φ
17mmの3倍となるよう設定したが、表3に示したよう
に主封着部は1mm以下で構成することが望ましいが、下
限については副接着層5bの外径にあたるr3に依存
し、(表3)で示したように(r3−r1)が0.5mm必
要であり、この場合(r2−r1)は1mm以下で良い。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】(実施例2)実施例1で述べた静電容量式
圧力センサにおいて、接着層5の形状を図4に示すよう
に、矩形状から波状に形状に変化させて気密性試験を行
った。その結果、20個の静電容量式圧力センサの全て
が完全に気密されていた。このため、形状を波状にして
も実施例1と同様の効果が得られた。さらに、主接着層
5a及び副接着層5bの形状を実施例1と同様に変化さ
せた場合においても、主接着層5aの幅AはA=(0.
7〜1.5)Bの範囲が気密性を確保するためには望ま
しく、副接着層5bについても、焼成時におけるガス放
出が円周方向に均等になされることが必要なため、幅C
はC=(0.7〜1.5)Dが望ましい。
【0028】さらに、主接着層5aのBを副接着層5b
のEに応じて変化させた場合においても、主接着層5a
のBは副接着層5bのEの2.0〜2.2倍で構成する
ことが望ましく、主封着部となる(r2−r1)はガスの
放出のため、1mm以下にすることが望ましい。
【0029】また、(r3−r1)が0.5mm以上必要で
ある、この場合(r2−r1)は1mm以下で良い。
【0030】また、主接着層5a及び副接着層5bの形
状を同じものではなく、図5に示すように主接着層5a
が矩形状で副接着層5bが波形状、あるいは主接着層5
aが波形状、副接着層5bが矩形状でも気密試験を行っ
た結果、完全にシールされており、気密性に優れた静電
容量式圧力センサが得られた。また、主接着層5a及び
副接着層5bの形状についても、実施例1で述べたのと
同様の結果が得られた。
【0031】以下本発明の実施例3を図1、図6、及び
図7を参照しながら説明する。 (実施例3)図6は本発明のガス異常監視装置として圧
力調整器に適用した場合のブロック図である。図6にお
いて、31はガス供給源、32は圧力調整器、33はガ
スメータである。圧力調整器32は、圧力調整手段4
0、圧力検出手段41(例えば圧力センサ)と流量検出
手段42(例えば流量計)と判定手段43(例えばマイ
コン)と出力手段44(例えば遮断弁)とで構成されて
いる。
【0032】また図7は本発明の実施例3の圧力調整器
のガス漏洩検知の動作を示すフローチャートである。本
装置がスタートしている状態では、出力手段44(例え
ば遮断弁)を動作して(ステップ1)、ガス供給源31
から供給され圧力調整手段40で調圧されたガス圧は圧
力検出手段41で測定され(ステップ2)、流量検出手
段42で流量を測定してガス流量が0であることを確認
する(ステップ3)。微量のガスが漏洩しているのであ
れば、ガス流量が0のとき配管内のガス圧は時間と共に
わずかづつ低下するので、ガス圧の変化を圧力検出手段
41でモニターし、マイコン等の判定手段43で判定
し、圧力低下が所定の値より大きければ、ガス異常監視
装置ガス漏れと判断する(ステップ4)。ガス漏れと判
断すると、出力手段44(例えば遮断弁)を動作させて
ガス供給をストップする(ステップ5)。またガス設備
を点検して異常を取り除くかあるいは異常がないことが
確認されれば、再び出力動作(ステップ1)に戻り、継
続して測定・判定を行うことにより、圧力調整器32の
長期間のガス漏れをモニターする。
【0033】圧力検出手段41として、実施例1で述べ
た主接着層び副接着層が矩形状で構成された、静電容量
式圧力センサを用いた場合、遮断弁44、流量検出手段
42、及び圧力検出手段41を動作させて、圧力調整器
32のガス圧が315mmH2O(別の基準の圧力センサ
で測定)であったものを、配管内の微少な圧力変動(3
05mmH2Oが295mmH2Oに低下)を測定した結果、
ガス配管内の微少なガス漏れを約20秒で判定すること
ができた。短時間でガスの圧力変動を検知・判別するこ
とができ、さらに気密性が保たれているので、圧力検出
手段41の信頼性に優れ、圧力検出手段自身の漏れ試験
を定期的に行う必要がなくなるため、圧力センサ及びガ
ス異常監視装置としての消費電力を低減することがで
き、電池を10年間交換する必要がなかった。
【0034】また、実施例2で述べた静電容量式圧力セ
ンサを用いた場合においても、上記で述べた様に、圧力
センサ及びガス異常監視装置としての消費電力を低減す
ることができ、電池を10年間交換する必要がなかっ
た。
【0035】次に実施例4を図1、図8、及び図9を参
照しながら説明する。 (実施例4)図8は本発明のガス異常監視装置としてガ
スメータに適用した場合のブロック図である。図8にお
いて、32は圧力調整器、33はガスメータ、34はガ
ス器具である。ガスメータ33は、圧力検出手段41
(例えば圧力センサ)と流量検出手段42(例えば流量
計)と判定手段43(例えばマイコン)と出力手段44
(例えば遮断弁)とで構成されている。
【0036】また図9は本発明の実施例4のガスメータ
の動作を示すフローチャートである。ガスの漏洩検出
は、出力手段44(例えば遮断弁)を動作してガス器具
を使用していないときの流量及び圧力変動の有無を流量
検出手段42及び圧力検出手段41で検出し、判定手段
43で判断することによって行う。すなわち微量のガス
が漏洩しているのであれば、ガス流量が0のとき配管内
のガス圧は時間と共にわずかづつ低下する。このガス圧
微少な変化の状態を圧力検出手段41でモニターし、マ
イコン等の判定手段43で判定し、圧力低下が所定の値
より大きければ、ガス異常監視装置ガス漏れと判断し
て、出力手段44(例えば遮断弁)を動作させる。ま
た、判定手段43がガス漏洩がないと判定したときには
再び出力手段44と圧力検出手段41と流量検出手段4
2とを動作させてガス設備内の圧力と流量を測定して長
期間のガス漏れをモニターする。
【0037】圧力検出手段41として、実施例1と同様
の静電容量式圧力センサを用いた場合、ガスメータ33
のガス圧が300mmH2O(別の基準の圧力センサで測
定)であったものを、遮断弁34、流量検出手段32及
び圧力検出手段41を動作させて、配管内の微少な圧力
変動(300mmH2Oが280mmH2Oに低下)を測定し
た結果、ガス配管内の微少なガス漏れを約20秒で判定
することができた。短時間でガスの圧力変動を検知・判
別することができ、さらに気密性が保たれているので、
圧力検出手段41の信頼性に優れ、圧力検出手段自身の
漏れ試験を定期的に行う必要がなくなるため、圧力セン
サ及びガス異常監視装置としての消費電力を低減するこ
とができ、電池を10年間交換する必要がなかった。
【0038】また、実施例2で述べた静電容量式圧力セ
ンサを用いた場合においても、上記で述べた様に、圧力
センサ及びガス異常監視装置としての消費電力を低減す
ることができ、電池を10年間交換する必要がなかっ
た。
【0039】(比較例1)図10に示す従来の圧力セン
サにおいて実施例1と同様の工程で静電容量式圧力セン
サを製作した。このとき接着層5のシールパターンは内
径16mm、外形20mmで凹凸形状の凹部を結ぶ径を17
mmまた、凸部の個数が32個となるように形成した。上
記の静電容量式圧力センサにおいて実施例1と同様の方
法で気密性を評価した結果、20個の圧力センサのうち
6個に漏れが生じた。このため従来の静電容量式圧力セ
ンサにおいては、気密性が不十分であった。
【0040】(比較例2)従来の静電容量式圧力センサ
を実施例3及び4で述べたように、ガス異常監視装置の
圧力検出手段41に用いる場合においても歩留まりが下
がり、さらに信頼性にも欠けるため、ガス漏洩検出する
際には圧力検出手段41の気密試験も定期的に行う必要
がある。このため消費電力が増加し、電池寿命は7.5
年であった。
【0041】なお本発明の静電容量式圧力センサ、圧力
調整器及びガスメータにおいて、静電容量式圧力センサ
の各種材料(ダイアフラム、固定基板、電極、ギャップ
等)、作製条件(温度、時間、圧力、雰囲気等)、セン
サ形状(円形、角型、径、電極パターン、厚み、ギャッ
プ等の寸法)、ガスの種類(LPガス、都市ガス)、測
定圧力等は本実施例に限定されるものではない。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異
常監視装置によれば次の効果が得られる。
【0043】本発明の静電容量式圧力センサにおいて、
接着層のシールパターンにガス抜け部を設けさらに焼成
前後で、ガス抜け部の面積が変化し主封着部の面積が増
加するので、気密性が向上し信頼性が増す。
【0044】さらに、本発明のガス異常監視装置におい
て、ガス設備内のガス圧を検出する、圧力検出手段に上
記の静電容量式圧力センサを用いることによって、圧力
検出手段の気密性が向上し圧力検出手段の気密判定をす
る必要がなくなるため圧力検出手段の長期間の信頼性が
確保され、定期的な圧力センサの校正・調整を不要にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1の静電容量式圧力セン
サの断面図 (b)同センサの接着層のシールパターンを拡大した模
式図
【図2】同センサの接着層の焼成前のシールパターンを
拡大した模式図
【図3】同センサの接着層の焼成後のシールパターンを
拡大した模式図
【図4】本発明の実施例2における圧力センサの接着層
の焼成前のシールパターンを拡大した模式図
【図5】同圧力センサの他の接着層の焼成前のシールパ
ターンを拡大した模式図
【図6】本発明の実施例3の圧力調整器を示すブロック
【図7】同圧力調整器のフローチャート
【図8】本発明の実施例4のガスメータを示すブロック
【図9】同ガスメータのフローチャート
【図10】(a)従来の静電容量式圧力センサの断面図 (b)接着層のシールパターンを拡大した模式図
【符号の説明】
1 第一の電極 2 ダイアフラム 3 第二の電極 4 固定基板 5 接着層 5a 主接着層 5b 副接着層 6 ケース 7 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に第一の電極が形成された電気絶縁性
    弾性材料からなるダイアフラムと、第二の電極が表面に
    形成された電気絶縁性材料からなる固定基板と、前記第
    一の電極と前記第二の電極とが対向配置し前記ダイアフ
    ラムと前記固定基板とを一定間隔に保持し接着する接着
    層とを備えた静電容量式圧力センサにおいて、前記接着
    層を主接着層と副接着層とで構成し、副接着層を主接着
    層の周囲に設けた静電容量式圧力センサ。
  2. 【請求項2】主接着層及び副接着層の形状は矩形状、波
    形波状または三角状シールパターンである請求項1記載
    の静電容量式圧力センサ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の静電容量式圧力センサに被
    測定気体を導入するケースと、前記ケースと前記静電容
    量式圧力センサとを接着して気密性を保持しガス設備内
    のガス圧を検出する圧力検出手段と、ガス設備のガス流
    量を検出する流量検出手段と、前記圧力検出手段と前記
    流量検出手段からの電気信号により前記ガス設備の異常
    を判定する判定手段と、前記判定手段からの信号により
    動作する出力手段とを備えたガス異常監視装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の静電容量式圧力センサに被
    測定気体を導入するケースと、前記ケースと前記静電容
    量式圧力センサとを接着して気密性を保持しガス設備内
    のガス圧を検出する圧力検出手段と、ガス設備のガス流
    量を検出する流量検出手段と、前記圧力検出手段と前記
    流量検出手段からの電気信号により前記ガス設備の異常
    を判定する判定手段と、前記判定手段からの信号により
    動作する出力手段とを備えたガス異常監視装置。
JP8786896A 1996-04-10 1996-04-10 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置 Pending JPH09280986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8786896A JPH09280986A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8786896A JPH09280986A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09280986A true JPH09280986A (ja) 1997-10-31

Family

ID=13926859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8786896A Pending JPH09280986A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09280986A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2379408A (en) * 2001-09-07 2003-03-12 Visteon Global Tech Inc Compliant standoff for low pressure sensing device
JP2009008693A (ja) * 1997-12-23 2009-01-15 Inficon Gmbh 容量式の真空測定セル
JP2011524816A (ja) * 2008-06-09 2011-09-08 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法、相応の構成素子複合体、及び相応のマイクロマシニング型の構成素子

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009008693A (ja) * 1997-12-23 2009-01-15 Inficon Gmbh 容量式の真空測定セル
GB2379408A (en) * 2001-09-07 2003-03-12 Visteon Global Tech Inc Compliant standoff for low pressure sensing device
GB2379408B (en) * 2001-09-07 2003-11-05 Visteon Global Tech Inc Compliant standoff for low pressure sensing device
US6651319B2 (en) 2001-09-07 2003-11-25 Visteon Global Technologies, Inc. Compliant standoff for low pressure sensing device
US6752022B2 (en) 2001-09-07 2004-06-22 Visteon Global Technologies, Inc. Compliant standoff for low pressure sensing device
JP2011524816A (ja) * 2008-06-09 2011-09-08 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法、相応の構成素子複合体、及び相応のマイクロマシニング型の構成素子
US8901684B2 (en) 2008-06-09 2014-12-02 Robert Bosch Gmbh Manufacturing method for a micromechanical component, corresponding composite component, and corresponding micromechanical component

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6152808A (en) Microelectronic substrate polishing systems, semiconductor wafer polishing systems, methods of polishing microelectronic substrates, and methods of polishing wafers
TW593994B (en) Sensor usable in ultra pure and highly corrosive environments
CA1144387A (en) Capacitive pressure transducer
US6612177B2 (en) Device for measuring the pressure of liquid or gaseous media
US7284439B2 (en) Method for producing a pressure sensor for detecting small pressure differences and low pressures
EP2878944B1 (en) Gas detector
US8997548B2 (en) Apparatus and method for automatic detection of diaphragm coating or surface contamination for capacitance diaphragm gauges
JP2015148579A (ja) 静電容量型圧力センサ
JP4571194B2 (ja) Sofcバッテリパック用封止材の高温漏れ検出装置
US6467354B1 (en) Anodically bonded, gas impervious cavity structures fabricated in silicon
JPH09280986A (ja) 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置
US6776046B2 (en) Pressure sensor with foresighted maintenance control and monitoring for diaphragm fracture and to a method for monitoring for diaphragm fracture
JP4170945B2 (ja) 漏れ検査システム
US20210086010A1 (en) Fire suppression system
JPH09159561A (ja) 圧力センサ及びこの圧力センサを用いたガス異常監視装置
JPH09257617A (ja) 圧力センサ及びこれを用いたガス異常監視装置
JPH08329370A (ja) ガス異常監視装置
JP2004336053A (ja) キャップ封止型のマイクロセンサならびにキャップ封止型のマイクロセンサのシール性チェック方法
JPH09304209A (ja) 静電容量式圧力センサ及びこのセンサを用いたガス異常監視装置
JP3627302B2 (ja) ガス異常監視装置
JPH0961274A (ja) ガス異常監視装置
JPH07332502A (ja) メカニカルシール診断装置
EP0057393B1 (en) Probe for measuring partial pressure of oxygen
JPH0943073A (ja) ガス異常監視装置
JPH06307962A (ja) 差圧測定装置