JPH09279285A - 切削用アルミニウム合金 - Google Patents
切削用アルミニウム合金Info
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- JPH09279285A JPH09279285A JP9232896A JP9232896A JPH09279285A JP H09279285 A JPH09279285 A JP H09279285A JP 9232896 A JP9232896 A JP 9232896A JP 9232896 A JP9232896 A JP 9232896A JP H09279285 A JPH09279285 A JP H09279285A
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- JP
- Japan
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- weight
- cutting
- aluminum alloy
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高速切削性を優れたものにする。
【解決手段】 Cu:5.0〜6.5重量%、Si:
0.1〜1.0重量%、Fe:0.1〜1.0重量%、
Pb:0.45〜1.2重量%、Bi:0.35〜0.
8重量%を含み、残部アルミニウムおよび不可避不純物
からなる切削用アルミニウム合金である。PbとBiの
含有量の比率を0.6〜2.3の範囲内にする。
0.1〜1.0重量%、Fe:0.1〜1.0重量%、
Pb:0.45〜1.2重量%、Bi:0.35〜0.
8重量%を含み、残部アルミニウムおよび不可避不純物
からなる切削用アルミニウム合金である。PbとBiの
含有量の比率を0.6〜2.3の範囲内にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、旋盤、ドリル等
による精密切削加工の工作物材料として用いられる切削
用アルミニウム合金に関する。
による精密切削加工の工作物材料として用いられる切削
用アルミニウム合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種切削用アルミニウム合金と
して、Al−Cu系合金に、切削性を向上させるために
PbやBi等の低融点金属を添加したものが用いられて
いた。
して、Al−Cu系合金に、切削性を向上させるために
PbやBi等の低融点金属を添加したものが用いられて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
切削用アルミニウム合金では、切削したさいに発生する
切屑が比較的大きくなってその処理性が悪いために、た
とえば自動切削により精密部品を形成するさいには高速
で切削することはできなかった。
切削用アルミニウム合金では、切削したさいに発生する
切屑が比較的大きくなってその処理性が悪いために、た
とえば自動切削により精密部品を形成するさいには高速
で切削することはできなかった。
【0004】この発明の目的は、上記問題を解決し、高
速切削性の優れた切削用アルミニウム合金を提供するこ
とにある。
速切削性の優れた切削用アルミニウム合金を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明による切削用ア
ルミニウム合金は、Cu:5.0〜6.5重量%、S
i:0.1〜1.0重量%、Fe:0.1〜1.0重量
%、Pb:0.45〜1.2重量%、Bi:0.35〜
0.8重量%を含み、残部アルミニウムおよび不可避不
純物からなるとともに、PbとBiの含有量の比率が
0.6〜2.3の範囲内にあるものである。
ルミニウム合金は、Cu:5.0〜6.5重量%、S
i:0.1〜1.0重量%、Fe:0.1〜1.0重量
%、Pb:0.45〜1.2重量%、Bi:0.35〜
0.8重量%を含み、残部アルミニウムおよび不可避不
純物からなるとともに、PbとBiの含有量の比率が
0.6〜2.3の範囲内にあるものである。
【0006】この発明の切削用アルミニウム合金によれ
ば、切削したさいに発生する切屑が微小になり、切屑処
理性が向上する。しかも、切削工具の摩耗を抑制するこ
とができる。
ば、切削したさいに発生する切屑が微小になり、切屑処
理性が向上する。しかも、切削工具の摩耗を抑制するこ
とができる。
【0007】上記切削用アルミニウム合金において、P
b−Bi系晶出物の大きさが10μm以下、断面におけ
る面積率が1%以上2%未満であることが好ましい。こ
の場合、切屑処理性が一層向上する。
b−Bi系晶出物の大きさが10μm以下、断面におけ
る面積率が1%以上2%未満であることが好ましい。こ
の場合、切屑処理性が一層向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明による切削用アルミニウ
ム合金において、各合金成分の限定理由は次の通りであ
る。
ム合金において、各合金成分の限定理由は次の通りであ
る。
【0009】Cu:5.0〜6.5重量% Cuは、時効処理により工作物材料の強度を高めるとと
もに、AlとAl−Cu系金属間化合物を形成し、切削
したさいに発生する切屑を微小にして切屑処理性を向上
させる性質を有するが、その含有量が5.0重量%未満
ではその効果は少なく、6.5重量%を越えると切削用
工具の摩耗が進んでその寿命が短くなる。したがって、
Cuの含有量は5.0〜6.5重量%の範囲内で選ぶべ
きであるが、特に5.3〜6.2重量%の範囲内にある
ことが好ましい。
もに、AlとAl−Cu系金属間化合物を形成し、切削
したさいに発生する切屑を微小にして切屑処理性を向上
させる性質を有するが、その含有量が5.0重量%未満
ではその効果は少なく、6.5重量%を越えると切削用
工具の摩耗が進んでその寿命が短くなる。したがって、
Cuの含有量は5.0〜6.5重量%の範囲内で選ぶべ
きであるが、特に5.3〜6.2重量%の範囲内にある
ことが好ましい。
【0010】Si:0.1〜1.0重量% Siは、時効処理により工作物材料の強度を高めるとと
もに、AlおよびFeとAl−Fe−Si系金属間化合
物を形成し、切削したさいに発生する切屑を微小にして
切屑処理性を向上させる性質を有するが、その含有量が
0.1重量%未満ではその効果は少なく、1.0重量%
を越えると切削用工具の摩耗が進んでその寿命が短くな
る。したがって、Siの含有量は0.1〜1.0重量%
の範囲内で選ぶべきであるが、特に0.1〜0.5重量
%の範囲内にあることが好ましい。
もに、AlおよびFeとAl−Fe−Si系金属間化合
物を形成し、切削したさいに発生する切屑を微小にして
切屑処理性を向上させる性質を有するが、その含有量が
0.1重量%未満ではその効果は少なく、1.0重量%
を越えると切削用工具の摩耗が進んでその寿命が短くな
る。したがって、Siの含有量は0.1〜1.0重量%
の範囲内で選ぶべきであるが、特に0.1〜0.5重量
%の範囲内にあることが好ましい。
【0011】Fe:0.1〜1.0重量% Feは、AlおよびSiとAl−Fe−Si系金属間化
合物を形成し、切削したさいに発生する切屑を微小にし
て切屑処理性を向上させる性質を有するが、その含有量
が0.1重量%未満ではその効果は少なく、1.0重量
%を越えると切削用工具の摩耗が進んでその寿命が短く
なる。したがって、Feの含有量は0.1〜1.0重量
%の範囲内で選ぶべきであるが、特に0.1〜0.5重
量%の範囲内にあることが好ましい。
合物を形成し、切削したさいに発生する切屑を微小にし
て切屑処理性を向上させる性質を有するが、その含有量
が0.1重量%未満ではその効果は少なく、1.0重量
%を越えると切削用工具の摩耗が進んでその寿命が短く
なる。したがって、Feの含有量は0.1〜1.0重量
%の範囲内で選ぶべきであるが、特に0.1〜0.5重
量%の範囲内にあることが好ましい。
【0012】Pb:0.45〜1.2重量%およびB
i:0.35〜0.8重量%、ならびにPbとBiの含
有量の比率が0.6〜2.3 PbおよびBiは、低融点化合物であるPb−Biを形
成し、切削したさいに発生する切屑を微小にして切屑処
理性を向上させる性質を有するが、両者の含有量が上記
範囲外でかつ両者の含有量の比率が上記範囲外ではこの
ような効果は少なく、しかもPbとBiの合計含有量が
2.0重量%を越えると工作物を押出成形するさいの押
出加工性や耐食性が低下する。したがって、Pbの含有
量は0.45〜1.2重量%の範囲内、Biの含有量は
0.35〜0.8重量%の範囲内でそれぞれ選び、かつ
PbとBiの含有量の比率を0.6〜2.3の範囲内で
選ぶべきであるが、Pbの含有量は0.6〜1.0重量
%の範囲内、Biの含有量は0.45〜0.7重量%の
範囲内、およびPbとBiの含有量の比率は1.2〜
1.7の範囲内にあることがそれぞれ好ましい。
i:0.35〜0.8重量%、ならびにPbとBiの含
有量の比率が0.6〜2.3 PbおよびBiは、低融点化合物であるPb−Biを形
成し、切削したさいに発生する切屑を微小にして切屑処
理性を向上させる性質を有するが、両者の含有量が上記
範囲外でかつ両者の含有量の比率が上記範囲外ではこの
ような効果は少なく、しかもPbとBiの合計含有量が
2.0重量%を越えると工作物を押出成形するさいの押
出加工性や耐食性が低下する。したがって、Pbの含有
量は0.45〜1.2重量%の範囲内、Biの含有量は
0.35〜0.8重量%の範囲内でそれぞれ選び、かつ
PbとBiの含有量の比率を0.6〜2.3の範囲内で
選ぶべきであるが、Pbの含有量は0.6〜1.0重量
%の範囲内、Biの含有量は0.45〜0.7重量%の
範囲内、およびPbとBiの含有量の比率は1.2〜
1.7の範囲内にあることがそれぞれ好ましい。
【0013】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を比較例とと
もに示す。
もに示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示す13種類のアルミニウム合金か
ら常法により直径200mmの押出用ビレットを鋳造し
た後、500℃で8時間の均質化処理を施した。その
後、450℃で押出加工を行なった。ついで、断面減少
率5%の引き抜き加工を行ない、530℃で2時間の熱
処理を施した後水冷し、さらに170℃で10時間加熱
して試験材とした。
ら常法により直径200mmの押出用ビレットを鋳造し
た後、500℃で8時間の均質化処理を施した。その
後、450℃で押出加工を行なった。ついで、断面減少
率5%の引き抜き加工を行ない、530℃で2時間の熱
処理を施した後水冷し、さらに170℃で10時間加熱
して試験材とした。
【0016】そして、超硬合金からなる工具を用い、切
削速度75m/min、送り速度0.1mm/rev、
切込み量0.5mmの条件で、潤滑油を用いずに各試験
材に切削加工を施し、切屑処理性を調べた。切屑処理性
は、切屑10個当たりの重量を測定することにより調べ
た。その結果も表1に示す。
削速度75m/min、送り速度0.1mm/rev、
切込み量0.5mmの条件で、潤滑油を用いずに各試験
材に切削加工を施し、切屑処理性を調べた。切屑処理性
は、切屑10個当たりの重量を測定することにより調べ
た。その結果も表1に示す。
【0017】表1において、◎は上記重量が25mg未
満であること、○は上記重量が15mg以上75mg未
満であること、△は上記重量が75mg以上125mg
未満であること、×は上記重量が125mg以上である
ことをそれぞれ表す。
満であること、○は上記重量が15mg以上75mg未
満であること、△は上記重量が75mg以上125mg
未満であること、×は上記重量が125mg以上である
ことをそれぞれ表す。
【0018】表1から、実施例1〜8のアルミニウム合
金では、比較例1〜5のアルミニウム合金に比べて個々
の切屑が小さくなり、その処理性に優れていることがわ
かる。
金では、比較例1〜5のアルミニウム合金に比べて個々
の切屑が小さくなり、その処理性に優れていることがわ
かる。
【0019】
【発明の効果】この発明の切削用アルミニウム合金によ
れば、上述のように、切屑処理性が向上するので、高速
切削性が優れたものになる。特に、自動切削により精密
部品を形成するさいにも高速で切削することが可能にな
る。しかも、切削工具の摩耗を抑制することができるの
で、その寿命を長くすることができる。
れば、上述のように、切屑処理性が向上するので、高速
切削性が優れたものになる。特に、自動切削により精密
部品を形成するさいにも高速で切削することが可能にな
る。しかも、切削工具の摩耗を抑制することができるの
で、その寿命を長くすることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 Cu:5.0〜6.5重量%、Si:
0.1〜1.0重量%、Fe:0.1〜1.0重量%、
Pb:0.45〜1.2重量%、Bi:0.35〜0.
8重量%を含み、残部アルミニウムおよび不可避不純物
からなるとともに、PbとBiの含有量の比率が0.6
〜2.3の範囲内にある切削用アルミニウム合金。 - 【請求項2】 Pb−Bi系晶出物の大きさが10μm
以下、断面における面積率が1%以上2%未満である請
求項1記載の切削用アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9232896A JPH09279285A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 切削用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9232896A JPH09279285A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 切削用アルミニウム合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09279285A true JPH09279285A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14051331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9232896A Withdrawn JPH09279285A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 切削用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09279285A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007327115A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 靭性に優れた高強度快削アルミニウム合金 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP9232896A patent/JPH09279285A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007327115A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 靭性に優れた高強度快削アルミニウム合金 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030701 |