JPH09278922A - 発泡成形体、発泡成形体用原料、および発泡成形体の製造方法 - Google Patents

発泡成形体、発泡成形体用原料、および発泡成形体の製造方法

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JPH09278922A
JPH09278922A JP11705496A JP11705496A JPH09278922A JP H09278922 A JPH09278922 A JP H09278922A JP 11705496 A JP11705496 A JP 11705496A JP 11705496 A JP11705496 A JP 11705496A JP H09278922 A JPH09278922 A JP H09278922A
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JP
Japan
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urea
starch
foamed molded
water
rubber latex
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JP11705496A
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English (en)
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Hideo Kakigi
英夫 柿木
Hisaya Sato
寿弥 佐藤
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WATANABESAN SHOTEN KK
Original Assignee
WATANABESAN SHOTEN KK
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】生分解性を有し、廃棄物公害を未然に防止する
ことが可能な緩衝材として用いて好適な発泡成形体を提
供することを目的とする。 【解決手段】澱粉とゴムラテックスと尿素と、さらに必
要に応じてポリビニルアルコールと尿素樹脂またはメラ
ミン樹脂の水との混和物から成る造粒体を型内に収納し
て加熱下で発泡成形することによって発泡成形体を得る
ようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡成形体、発泡成
形体用原料、およびこの発泡成形体用原料を用いて上記
発泡成形体を製造する製造方法に係り、とくに生分解性
を有する発泡成形体とそのための原料、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の精密機器を包装して物流に供する
ために、従来より包装箱が用いられている。精密機器は
このような包装箱内に収納されるとともに、精密機器と
包装箱との間に発泡スチロール樹脂から成る緩衝体を配
するようにしており、このような緩衝体によって、物流
段階で外部から加えられる衝撃を吸収し、内部に収納さ
れている精密機器を衝撃から保護するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように物流段階に
おいて精密機器と包装箱との間に配される発泡スチロー
ル樹脂から成る緩衝体は、廃棄しても自然環境の中で分
解することなくほぼそのままの状態で長期間にわたって
その形態を維持する。またこのような発泡スチロール樹
脂から成る緩衝体を焼却すると黒煙を発生するととも
に、高温になったり溶融したりするために炉を損傷する
可能性がある。従って発泡スチロール樹脂から成る成形
体は廃棄物公害の原因になる。
【0004】一方で水を含有する澱粉を高温高圧下で加
熱・急冷すると、発泡して軽量の成形物が得られことが
知られている。このような澱粉から成る発泡成形体は生
分解性が高く、水中に投入すると数分間で溶解してしま
う。このような澱粉の発泡成形体は硬度が高いが、弾性
が低いために脆く、成形物、とくに緩衝材としての利用
には難点がある。
【0005】このような欠点を補うために、合成高分子
材料を澱粉に混合する研究が種々発表されている。例え
ばポリエチレンやその共重合体を澱粉に添加して発泡成
形体を得ることが提案されている。ところがポリエチレ
ンやその共重合体を添加すると、澱粉それ自体が有する
生分解性が低下し、あるいはまた失われることになる。
そこでポリエチレンに代えてポリ乳酸を澱粉に付加した
り、ポリエチレンエーテルを澱粉に付加する方法が発表
されている。ところがこのような方法によると澱粉の生
分解性を損うことがないものの、包装用の緩衝体に利用
するには価格が高くなりすぎ、経済的でなく、実用性に
問題を生ずる。
【0006】本願発明者等は澱粉とゴムラテックスと尿
素と、さらに必要に応じてポリビニルアルコールと尿素
樹脂またはメラミン樹脂の水との混和物が澱粉の生分解
性を損わず、しかも適当な強度および弾性を有する発泡
成形体が上記混和物から得られるとともに、そのコスト
も安価であってポリスチレンの代替物としての緩衝材と
して非常に有用であることを見出した。
【0007】本発明はこのような知見に基いてなされた
ものであって、生分解性を有し、とくに緩衝材として用
いて好適な発泡成形体、その原料および上記発泡成形体
を製造する製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】澱粉に少量のゴムラテッ
クスと尿素を加え、必要に応じてさらにポリビニルアル
コールおよび尿素の誘導体を水と混和してペレット化
し、200℃以上で加熱し、発泡成形することによっ
て、安価でかつ十分な物性を有する発泡成形体が得られ
ることが判明した。
【0009】澱粉を水と混和し、100℃前後に加熱す
ると、澱粉のα化が進み、冷却して裁断するときれいな
ペレットが得られる。このようなペレットは200℃以
上に加熱されると、体積が約40倍に発泡し、発泡成形
体が得られる。このような成形体は強度が高いが柔軟性
に欠け、表面硬度が高すぎる欠点がある。このために緩
衝材として用いるには難点がある。
【0010】澱粉の混和物をペレット化する際に、ゴム
ラテックス、尿素、およびこれに加えてポリビニルアル
コール、尿素樹脂またはその誘導体を少量添加すること
によって得られるペレットは、200℃以上に加熱する
と約30〜40倍に発泡し、柔軟な成形体が得られる。
本発明においては、澱粉に添加されるゴムラテックスと
尿素は必須だが、その他は必要に応じて適宜組合わされ
て添加されてよい。このような発泡成形体は水中での分
解が早く、それ自身が生分解性を有するとともに、緩衝
材として有用な性質を備えている。
【0011】このような発泡成形体に用いられる主たる
原料である澱粉は安価であり、多量に存在するために、
極めて安価な緩衝材を提供できるようになる。
【0012】ポリビニルアルコールを添加する場合にお
いては、ポリビニルアルコールの添加割合が30重量%
以下であることが好ましく、とくに10重量%以下にす
るのが好ましい。ポリビニルアルコールの含有量が多く
なると発泡率が低下する。すなわちポリビニルアルコー
ルを30重量%以上添加すると発泡倍率が約10倍まで
低下する。ポリビニルアルコールの添加によって発泡体
の強度や柔軟性が向上するが、実用的な特性を考えた場
合には、ポリビニルアルコールを5重量%程度添加する
のが望ましい。
【0013】また天然ゴムラテックス等のゴムラテック
スもその添加量を15重量%以下とすることが好まし
く、10重量%以下にすることがより好ましい。10重
量%以上にすると成形体の発泡倍率が低下する。なお発
泡倍率の低下はポリビニルアルコール程ではないが、均
一化に難点があり、改質のためには5重量%以下の値に
抑えることがより好ましい。
【0014】添加された尿素は200℃以上で熱分解
し、アンモニアで変化するために、3〜20重量%の範
囲内にすることが好ましく、効果が大きい5〜10重量
%の範囲がより適当である。
【0015】澱粉の発泡時に中性また酸性であると、泡
粒状の集合体になる。これに対して尿素や重曹を加えて
アルカリ性にすると、繊維状の集合体になり、その表面
は柔軟で摩擦係数が小さな発泡成形体が得られる。この
ような成形体は緩衝材として有用な物性を有することに
なる。
【0016】尿素を添加する際に織物加工用樹脂として
知られている尿素系樹脂やメラミン樹脂を加えると、発
泡成形体の強度の向上に有効であることが認められる。
なお樹脂は純分換算で2〜10重量%程度添加すればよ
い。このような樹脂は尿素の存在下で接着剤として機能
し、繊維状集合体を成形するのに寄与する。
【0017】
【実施例】実施例1 澱粉100重量部に水20重量部、PVA(ポリビニル
アルコール)5重量部、純分50%の天然ゴムラテック
ス2.5重量部、尿素7.5重量部、エチレン尿素樹脂
(40℃水溶液)3重量部を添加し、エキストリューダ
で100℃以上で加熱混和し、冷却しながら押出し、ペ
レットに切断し、約120部の造粒物を得た。
【0018】このような造粒物から成るペレットを金型
に入れ、230℃において30秒間加熱すると発泡し、
体積が約40倍の成形体を得た。この成形体は中空の繊
維状の集合体であって、表面は柔軟で摩擦係数が低く、
成形体本体に圧縮、曲げ強度ともに十分な強度を有する
ことが判明した。
【0019】このような成形体を水中に投入すると、約
1時間で原形がなくなり、3時間後には完全に痕跡が認
められない状態に溶解した。
【0020】実施例2 澱粉100重量部に水25重量部、PVA5重量部、純
分50%の天然ゴムラテックス2重量部、尿素7重量
部、50%メラミン樹脂2重量部混合し、最高温度が1
30℃のエキストリューダで混和し、押出してペレット
状に切断し、約120部のペレットを得た。
【0021】このようなペレットを230℃の金型内で
約30秒間熱プレスを行なうことによって、体積が30
〜40倍に発泡し、金型のキャビティと同形の成形物が
得られた。このような発泡成形体は表面の摩擦係数が小
さく、圧縮に対して柔軟性を有し、曲げ強度が高く、緩
衝材として十分な物性を有することが判明した。
【0022】実施例3 澱粉100重量部、水20重量部、純分50%の天然ゴ
ムラテックス30重量部、尿素10重量部、40%エチ
レン尿素樹脂3重量部をエキストリューダで加熱混和
し、冷却切断して得た透明なペレットを240℃の金型
内で加熱圧縮すると、体積が約30倍に発泡した発泡成
形体が得られた。
【0023】なお比較例として、上記の組成中尿素のみ
を除いた混和物から成るペレットを発泡成形したとこ
ろ、35倍以上に発泡することが判った。ところがこの
ような尿素を加えていない発泡成形体は、繊維状の集合
体ではなく、泡粒状の集合体であって表面の摩擦係数が
大きく、緩衝材として利用するには、保護される物体の
表面を傷つける恐れがあるために不適当であることが判
明した。
【0024】実施例4 澱粉100重量部に水2.5重量部、PVA5重量部、
純分50%のエポキシ化天然ゴム3重量部、尿素3重量
部をエキストリューダで加熱混和して得られた透明なペ
レットを、230℃の金型内で圧縮し、繊維状発泡集合
体が得られた。発泡倍率は体積比で40倍であって、表
面摩擦係数も小さく、十分な強度を有し、緩衝材として
十分な物性を有することが判明した。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明は、澱粉とゴムラテ
ックスと尿素と、さらに必要に応じてポリビニルアルコ
ールと尿素樹脂またはメラミン樹脂を添加し、これらの
水との混和物を加熱下において所定の形状に発泡成形し
て成る発泡成形体、このような発泡成形体を得るための
発泡成形体用原料、および上記のような発泡成形体の製
造方法に関するものである。本発明に係る発泡体は衝撃
吸収性能に優れるばかりでなく、表面の摩擦係数が小さ
く、圧縮に対しても柔軟性を有し、曲げ強度が高く、緩
衝材としての十分な物性をもつ発泡成形体が得られるこ
とになる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉とゴムラテックスと尿素と水との混和
    物を加熱下において所定の形状に発泡成形して成る発泡
    成形体。
  2. 【請求項2】澱粉とゴムラテックスとポリビニルアルコ
    ールと尿素と水との混和物を加熱下において所定の形状
    に発泡成形して成る発泡成形体。
  3. 【請求項3】澱粉とゴムラテックスと尿素と尿素樹脂と
    水との混和物を加熱下において所定の形状に発泡成形し
    て成る発泡成形体。
  4. 【請求項4】澱粉とゴムラテックスと尿素とメラミン樹
    脂と水との混和物を加熱下において所定の形状に発泡成
    形して成る発泡成形体。
  5. 【請求項5】澱粉とゴムラテックスとポリビニルアルコ
    ールと尿素と尿素樹脂と水との混和物を加熱下において
    所定の形状に発泡成形して成る発泡成形体。
  6. 【請求項6】澱粉とゴムラテックスとポリビニルアルコ
    ールと尿素とメラミン樹脂と水との混和物を加熱下にお
    いて所定の形状に発泡成形して成る発泡成形体。
  7. 【請求項7】澱粉とゴムラテックスと尿素と水との混和
    物から成り、粒状または粉状をなす発泡成形体用原料。
  8. 【請求項8】澱粉とゴムラテックスとポリビニルアルコ
    ールと尿素と水との混和物から成り、粒状または粉状を
    なす発泡成形体用原料。
  9. 【請求項9】澱粉とゴムラテックスと尿素と尿素樹脂と
    水との混和物から成り、粒状または粉状をなす発泡成形
    体用原料。
  10. 【請求項10】澱粉とゴムラテックスと尿素とメラミン
    樹脂と水との混和物から成り、粒状または粉状をなす発
    泡成形体用原料。
  11. 【請求項11】澱粉とゴムラテックスとポリビニルアル
    コールと尿素と尿素樹脂と水との混和物から成り、粒状
    または粉状をなす発泡成形体用原料。
  12. 【請求項12】澱粉とゴムラテックスとポリビニルアル
    コールと尿素とメラミン樹脂と水との混和物から成り、
    粒状または粉状をなす発泡成形体用原料。
  13. 【請求項13】請求項7から請求項12の何れかに記載
    の発泡成形体用原料を型内に収納し、加熱下で所定の形
    状に発泡成形することを特徴とする発泡成形体の製造方
    法。
JP11705496A 1996-04-15 1996-04-15 発泡成形体、発泡成形体用原料、および発泡成形体の製造方法 Pending JPH09278922A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010106051A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Kobayashi Kk 生分解性を有する澱粉組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010106051A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Kobayashi Kk 生分解性を有する澱粉組成物

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