JPH09277055A - 多電極溶接トーチ及びその制御装置 - Google Patents

多電極溶接トーチ及びその制御装置

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JPH09277055A
JPH09277055A JP9432196A JP9432196A JPH09277055A JP H09277055 A JPH09277055 A JP H09277055A JP 9432196 A JP9432196 A JP 9432196A JP 9432196 A JP9432196 A JP 9432196A JP H09277055 A JPH09277055 A JP H09277055A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接欠陥の防止を容易にし、無人化を可能に
する多電極溶接トーチ及びその制御装置を提供する。 【解決手段】 アーク発生用の電極3,4をそれぞれ溶
接母材9に向けて突き出すように設け、これら電極3,
4の近傍に溶接ワイヤ5を溶接母材9上に連続供給する
ためのワイヤガイド6を設けた多電極溶接トーチ。電極
3,4及びワイヤガイド6を互いに平行に配置すると共
に、ワイヤガイド6の先端を斜めに折り曲げ、その先端
曲部12をそれぞれの電極3,4に振り向けるためのワ
イヤガイド振向手段16を設けた。ワイヤガイド6から
出てくる溶接ワイヤ5が電極3,4のほぼ直下に入るよ
うに動く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアーク発生
用の電極を使用する多電極溶接トーチ及びその制御装置
に係り、特に、溶接欠陥の防止を容易にし、無人化を可
能にする多電極溶接トーチ及びその制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】TIG溶接の溶接ムラ(溶接欠陥)の防
止及び高速化を図るために複数の電極を使用する多電極
溶接の方法が提案されている(特願平6−044730
号)。これによると、ちょうど円筒を半割りしたような
2つの電極に絶縁体を挟み込み、その絶縁体の軸心に溶
接ワイヤを通して供給するようになっている。溶接ワイ
ヤの溶け込み量を調整するためには溶接ワイヤを増減さ
せればよい。また、幅広の開先に対してはトーチオシレ
ートを行う、即ち電極及び溶接ワイヤを搭載したトーチ
をその進行方向の左右に移動させればよい。また、電流
の大小の要求に合わせて、電極の先端が平坦なもの、尖
ったものを使用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術にあっては、
手動又は電動により溶接ワイヤを上下させているが、い
ずれの場合も、作業員が調整することにより溶接状況に
適応させるものであり、無人化は困難であった。また、
トーチオシレートを行う場合、開先の両端と中央とでは
アークの形成に若干の差があるため、溶接ワイヤ供給位
置の調整が必要となる。しかし、トーチオシレートと溶
接ワイヤの調整或いは電流制御とを連動させる方法がな
いため、この点でも無人化は困難であった。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、溶接欠陥の防止を容易にし、無人化を可能にする多
電極溶接トーチ及びその制御装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数のアーク発生用の電極をそれぞれ溶接
母材に向けて突き出すように設け、これら電極の近傍に
溶接ワイヤを溶接母材上に連続供給するためのワイヤガ
イドを設けた多電極溶接トーチにおいて、上記複数の電
極及びワイヤガイドを互いに平行に配置すると共に、ワ
イヤガイドの先端を斜めに折り曲げ、その先端曲部をそ
れぞれの電極に振り向けるためのワイヤガイド振向手段
を設けたものである。
【0006】上記ワイヤガイド振向手段は、上記ワイヤ
ガイドをその軸の回りに回転させる回転駆動機構からな
ってもよい。
【0007】上記ワイヤガイドの先端曲部は、これより
露出する溶接ワイヤの先端が上記電極によるアーク領域
中に伸び出されるように傾斜してもよい。
【0008】上記電極は上記ワイヤガイドに対してトー
チ進行方向に位置してもよく、上記電極同士はトーチ進
行方向の左右に位置してもよい。
【0009】上記電極は、その先端に溶接母材に対して
最も近くなるような鋭角尖端部を有してもよい。
【0010】また、制御装置は、複数のアーク発生用の
電極にそれぞれ電流を印加する複数のアーク用電源と、
溶接ワイヤに電流を印加するワイヤ用電源と、これら電
極及び溶接ワイヤを搭載したトーチをその進行方向の左
右に移動させるトーチオシレート部と、上記溶接ワイヤ
をそれぞれの電極によるアーク領域に振り向けるワイヤ
オシレート部と、これらアーク用電源、ワイヤ用電源、
トーチオシレート部及びワイヤオシレート部を所定の位
相で同期制御する位相同期制御手段とを備えたものであ
る。
【0011】上記トーチが左端に位置するときに、上記
溶接ワイヤが左側又は右側いずれかの電極によるアーク
領域に振り向き、上記トーチが右端に位置するときに、
上記溶接ワイヤが右側又は左側いずれかの電極によるア
ーク領域に振り向くよう制御してもよい。
【0012】上記トーチが左端又は右端に位置するとき
と左右の中間に位置するときとで、アーク電流及びワイ
ヤ電流が大小交番に変化するよう制御してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態を添付図
面に基づいて詳述する。
【0014】多電極溶接トーチは、図1に示されるよう
に、主に、電極を支持するために絶縁体で構成されたト
ーチ本体1と、開先にガスを供給するためにトーチ本体
1の下部に設けられたガスノズル2と、そのガスノズル
2の下部より溶接母材に向けて突出する2つのアーク発
生用の電極3,3と、その電極3,4の近傍に設けられ
溶接ワイヤ5を溶接母材上に連続供給するワイヤガイド
6と、トーチ本体1に取り付けられた回転駆動機構7と
からなる。8は、電極の着脱に用いるトーチキャップ、
9は溶接母材である。
【0015】2つのアーク発生用の電極3,4は互いに
同等のものであるが、ここではA電極、B電極と呼ぶ。
A電極3、B電極4は、図2(b)に示されるように、
板状に形成したものを互いに向き合わせるか、又は図2
(c)に示されるように、円筒を半割りしたような形状
のものを組み合わせるかして、電極間に絶縁体10を挟
み込んである。この実施形態では、2つの電極3,4が
溶接母材9に対して垂直な姿勢に置かれ、これら電極同
士はトーチ進行方向の左右に振り分けて互いに対称な位
置を占めている。そして、図2(a)に示されるように
電極3,4の先端は平坦ではなく傾斜し、トーチ進行方
向の前方で溶接母材9に最も近く後方で最も遠くなるよ
うな鋭角尖端部11を形成している。鋭角尖端部11は
トーチ進行方向の後方に形成してもよい。
【0016】ワイヤガイド6は、図1に示されるよう
に、溶接ワイヤ5を案内するために絶縁体を管状に形成
したものである。ワイヤガイド6は、トーチ本体1を上
部より貫通してガスノズル2の下部に先端を出してい
る。電極3,4及びワイヤガイド6は互いに平行であっ
て、図2(b)に示されるように、電極同士がトーチ進
行方向の左右に位置するのに対し、ワイヤガイド6は両
電極の中間点の後方に位置している。ワイヤガイド6の
先端は斜めに折り曲げられている。この部分を先端曲部
と呼ぶ。先端曲部12は、鋭角尖端部11の傾斜にほぼ
沿って傾斜している。このように先端曲部12が傾斜し
ているのは、先端曲部12より露出する溶接ワイヤ5の
先端が電極3,4によるアーク領域中に伸び出されるよ
うにしたものであり、ワイヤガイド6と電極3,4とが
互いに平行であっても、先端曲部12から出てくる溶接
ワイヤ5が電極3,4のほぼ直下に入る。
【0017】回転駆動機構7は、ワイヤガイド6を軸と
しワイヤガイド6と共に回転する歯車13と、これに噛
合されトーチ本体1に支持される駆動歯車14と、この
駆動歯車14に連結されたモータ15とからなる。この
構成からわかるように、回転駆動機構7はワイヤガイド
6を回転させるものであるが、ワイヤガイド6の先端曲
部12をA電極3乃至B電極4の方向に振り向けること
を目的として設けられたものであり、ワイヤガイド振向
手段16の一形態である。
【0018】多電極溶接トーチの制御装置は、A電極3
及びB電極4にそれぞれ電流を印加するA電源17及び
B電源18と、溶接ワイヤ5に電流を印加するワイヤ用
電源19と、多電極溶接トーチを搭載した台車(図示せ
ず)を開先の長手方向に進行させる進行制御部(図示せ
ず)と、溶接ワイヤの供給速度(供給量)を加減するワ
イヤ供給部(図示せず)と、多電極溶接トーチをその進
行方向の左右に移動させるトーチオシレート部(図示せ
ず)と、溶接ワイヤ5をそれぞれの電極3,4によるア
ーク領域に振り向けるワイヤオシレート部(図示せず)
と、これらアーク用電源17,18、ワイヤ用電源1
9、ワイヤ供給部、トーチオシレート部及びワイヤオシ
レート部を所定の位相で同期制御する位相同期制御手段
(図示せず)とからなる。
【0019】ワイヤオシレート部は、ワイヤガイド振向
手段16を制御するものであり、ここでは回転駆動機構
7のモータ15の回転角を制御することによってワイヤ
ガイド6の先端曲部12の方向を変えることができる。
【0020】図1の多電極溶接トーチの動作を図2、図
3、図4により説明する。
【0021】まず、図2(a)において、A電極3又は
B電極4に電流を印加すると、電極3,4と溶接母材9
との間で放電が起きる。20はそのアークが存在するア
ーク領域である。このとき電極側のアーク発生点は鋭角
尖端部11に集中するので、アーク領域は電極3,4の
前方寄りに拡がる。ワイヤガイド6の先端曲部12より
露出する溶接ワイヤ5の先端が電極3,4の後方からア
ーク領域中に伸び出される。電流印加により予熱された
溶接ワイヤ5はアークの熱により溶け込み、溶融プール
21が形成される。
【0022】このように、鋭角尖端部11を有すること
によりA,B電極3,4が前後に非対称な構造になって
いると共に、溶接ワイヤ5が両電極の前後から直下に入
る構造になっているので、溶接ワイヤ5の先端をアーク
領域中に確実に送り込むことができ、従って、溶融プー
ル21を確実に形成することができる。
【0023】次に、図3を見ると、この溶接母材9上の
開先31は断面が逆台形の溝状になっており、平坦な底
部32と左右両側の傾斜した壁33,34とを有してい
る。開先31の左右両側の壁間はA電極3からB電極4
までの左右幅よりかなり広くなっている。電極は図の右
がA電極3、左がB電極4である。この図の場合、電極
は、鋭角尖端部11が互いに左右に開いた構造のものと
なっている。溶接ワイヤ5はその断面のみ示されてい
る。
【0024】図3のような開先に対して、トーチオシレ
ート部は、図3(a)の状態から図3(c)の状態まで
の範囲で多電極溶接トーチを左右移動させる。図3
(a)では、B電極4が開先31の左端に位置し、反対
に図3(c)ではA電極3が右端に位置する。図3
(b)は開先31の左右の中心にA,B電極3,4の中
心が来た状態を示している。
【0025】同時に、ワイヤオシレート部は、モータ1
5の回転角を制御することによりワイヤガイド6を回転
させて先端曲部12の方向を変え、図3(a)の状態か
ら図3(c)の状態までの範囲で溶接ワイヤ5を振る。
図3(a)では、溶接ワイヤ5がB電極4のほぼ直下に
あり、このとき図3に示されるように、溶接ワイヤ5の
先端がB電極4によるアーク領域に入る。図3(c)で
は溶接ワイヤ5がA電極3のほぼ直下にあり、このとき
は、溶接ワイヤ5の先端がA電極3によるアーク領域に
入る。図3(b)はA,B電極の中心のほぼ直下に溶接
ワイヤ5が来た状態であるから、例えば、A,B電極
3,4に印加する電流が同じならば、溶接ワイヤ5の先
端がA,B電極3,4それぞれによるアーク領域の重な
る領域に入る。
【0026】このようにトーチオシレート部とワイヤオ
シレート部とは、多電極溶接トーチが開先31の左端に
位置するときに、溶接ワイヤ5が左側のB電極4による
アーク領域に振り向き、多電極溶接トーチが右端に位置
するときに、溶接ワイヤ5が右側のA電極3によるアー
ク領域に振り向くように、左右の位相を一致させて同期
制御される。もちろん、これとは逆に、多電極溶接トー
チが開先31の左端に位置するときに、溶接ワイヤ5が
右側のA電極3によるアーク領域に振り向き、多電極溶
接トーチが右端に位置するときに、溶接ワイヤ5が左側
のB電極3によるアーク領域に振り向くように、左右の
位相を反転(位相差=180°)させて同期制御しても
よいし、左右の位相を適宜ずらせて同期制御してもよ
い。
【0027】次に、図4には、電流の印加の様子が示さ
れている。横軸は時間、縦軸は電流の大きさを示し、I
AはA電源17、IBはB電源18、ICはワイヤ用電
源19の電流を表している。この図には代表的な3つの
電流パターン(ア)(イ)(ウ)が示されている。ま
た、併せてトーチオシレートT及びワイヤオシレートW
のパターンも示されており、縦軸は上が右への移動、下
が左への移動に対応する。
【0028】電流パターン(ア)では、A電源17、B
電源18、ワイヤ用電源19の電流IA,IB,IC共
に一定周期でパルス状に、かつ位相を一致させて電流を
大小変化させている。ここでは電流の最大をピークP、
最小をベースBと呼ぶ。図示のオシレートパターンとの
組み合わせでは、電流の大小変化の位相とトーチオシレ
ート部及びワイヤオシレート部の左右の位相とが一致し
ている。ただし、電流の大小変化の周期はオシレートの
周期の半分である。従って、多電極溶接トーチが右端に
位置し、溶接ワイヤ5がA電極3によるアーク領域に振
り向くとき、及び多電極溶接トーチが左端に位置し、溶
接ワイヤ5がB電極4によるアーク領域に振り向くとき
に、全ての電流が大きく、多電極溶接トーチが左右の中
心に位置し、溶接ワイヤ5がA,B電極3,4の中心に
あるときに、全ての電流が小さくなる。
【0029】電流パターン(イ)では、A電源17、B
電源18、ワイヤ用電源19の電流IA,IB,IC共
に一定時間間隔でパルス状に電流を大小変化させている
が、電流同士の大小変化の位相はIAのみ反転し、IB
とICとは一致している。図示のオシレートパターンと
の組み合わせでは、電流の大小変化の周期はオシレート
の周期の半分である。A電源の電流Aの大小変化の位相
とトーチオシレート部の左右の位相とが一致しており、
トーチオシレート部とワイヤオシレート部との左右の位
相は反転している。従って、多電極溶接トーチが右端に
位置し、溶接ワイヤ5がB電極4によるアーク領域に振
り向くとき、及び多電極溶接トーチが左端に位置し、溶
接ワイヤ5がA電極3によるアーク領域に振り向くとき
に、A電源の電流IAのみが大きく、B電源及びワイヤ
用電源の電流IB,ICが小さくなり、多電極溶接トー
チが左右の中間に位置し、溶接ワイヤ5がA,B電極
3,4の中心にあるときに、A電源の電流IAのみが小
さくなり、B電源及びワイヤ用電源の電流IB,ICが
大きくなる。
【0030】電流パターン(ウ)では、A電源17、B
電源18、ワイヤ用電源19の電流IA,IB,IC共
に一定電流であり、かつその電流の大きさはピークP及
びベースBの中間程度である。オシレートパターンは図
示しないが、例えばトーチオシレート部、ワイヤオシレ
ート部が共に左右の中心を維持するパターンでもよい。
【0031】以上の電流パターン及びオシレートパター
ンは代表的なものであり、各電流の大小、大小変化の周
期及びパルスデューティ、各オシレートの周期、並びに
各電流の大小変化の位相、各オシレートの左右の位相
は、任意に組み合わせることができる。
【0032】組み合わせの代表例を表1に示しておく。
【0033】
【表1】
【0034】表1は、図3の各状態と図4の各電流パタ
ーンとの組み合わせの好適例を丸印で示してある。ま
た、経過時とあるのは、トーチオシレート部或いはワイ
ヤオシレート部が左右に移動中に図3(b)の状態を経
過するという意味である。
【0035】次に、位相同期制御手段が上記のようなパ
ターンで、各アーク用電源、ワイヤ用電源、トーチオシ
レート部及びワイヤオシレート部を所定の位相で同期制
御することによる作用効果を説明する。
【0036】例えば、図3(a)の状態では、B電極4
が開先21の左壁に接近し、溶接ワイヤ5がB電極4の
ほぼ直下にある。このときB電源18の印加電流IBを
ピークPとし、A電源17の印加電流IAをベースBと
する。溶接ワイヤ5の溶け込みはもっぱらB電極4によ
るアーク領域内で生じ、開先21の左壁寄りに集中的に
溶融プールが形成され、溶接欠陥が防止される。一方、
A電極3は溶融プールの形成にあまり関与しない。
【0037】図3(a)の状態から図3(c)の状態に
転じたとき、B電源18の印加電流IBをベースBと
し、A電源17の印加電流IAをピークPとすれば、左
右対称の動作となり、開先21の右壁寄りに集中的に溶
融プールが形成されることになる。
【0038】また、図3(b)の状態において、A電源
17、B電源18、ワイヤ用電源19の電流IA,I
B,IC共にピークP及びベースBの中間程度の印加電
流としたとき、A,B電極3,4による重複したアーク
領域内で溶接ワイヤ5が溶け込むが、各電流があまり大
きくないので、開先21の左右での溶け込みに対して過
大になることなく、溶接欠陥が防止される。
【0039】このように電流パターン及びオシレートパ
ターンを組み合わせることにより、溶け込みの量や偏り
を調整することができる。また、上記実施形態には示さ
なかったが、多電極溶接トーチの進行速度やワイヤ供給
量を併せて制御するようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0041】(1)ワイヤガイドの先端を斜めに折り曲
げ、その先端曲部をそれぞれの電極に振り向けるように
したので、溶接ワイヤの供給調整が容易かつ自在とな
り、しかも、このワイヤオシレートに組み合わせて、ア
ーク電流、予熱電流、トーチオシレートを同期制御する
ことにより、開先の任意の位置での溶け込みを任意に調
整できる。従って、無人化、溶接欠陥の防止は勿論、ビ
ード形状の制御も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す多電極溶接トーチ及
びその制御装置の構成図である。
【図2】本発明の多電極溶接トーチの要部側面図及び底
面図である。
【図3】本発明のトーチ進行方向から見た開先の断面図
である。
【図4】本発明の多電極溶接トーチの制御装置の制御パ
ターンの図である。
【符号の説明】
3 A電極 4 B電極 5 溶接ワイヤ 6 ワイヤガイド 7 回転駆動機構 9 溶接母材 11 鋭角尖端部 12 先端曲部 16 ワイヤガイド振向手段 17 A電源 18 B電源 19 ワイヤ用電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアーク発生用の電極をそれぞれ溶
    接母材に向けて突き出すように設け、これら電極の近傍
    に溶接ワイヤを溶接母材上に連続供給するためのワイヤ
    ガイドを設けた多電極溶接トーチにおいて、上記複数の
    電極及びワイヤガイドを互いに平行に配置すると共に、
    ワイヤガイドの先端を斜めに折り曲げ、その先端曲部を
    それぞれの電極に振り向けるためのワイヤガイド振向手
    段を設けたことを特徴とする多電極溶接トーチ。
  2. 【請求項2】 上記ワイヤガイド振向手段は、上記ワイ
    ヤガイドをその軸の回りに回転させる回転駆動機構から
    なることを特徴とする請求項1記載の多電極溶接トー
    チ。
  3. 【請求項3】 上記ワイヤガイドの先端曲部は、これよ
    り露出する溶接ワイヤの先端が上記電極によるアーク領
    域中に伸び出されるように傾斜していることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の多電極溶接トーチ。
  4. 【請求項4】 上記電極は上記ワイヤガイドに対してト
    ーチ進行方向に位置し、上記電極同士はトーチ進行方向
    の左右に位置することを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か記載の多電極溶接トーチ。
  5. 【請求項5】 上記電極は、その先端に溶接母材に対し
    て最も近くなるような鋭角尖端部を有することを特徴と
    する請求項1〜4いずれか記載の多電極溶接トーチ。
  6. 【請求項6】 複数のアーク発生用の電極にそれぞれ電
    流を印加する複数のアーク用電源と、溶接ワイヤに電流
    を印加するワイヤ用電源と、これら電極及び溶接ワイヤ
    を搭載したトーチをその進行方向の左右に移動させるト
    ーチオシレート部と、上記溶接ワイヤをそれぞれの電極
    によるアーク領域に振り向けるワイヤオシレート部と、
    これらアーク用電源、ワイヤ用電源、トーチオシレート
    部及びワイヤオシレート部を所定の位相で同期制御する
    位相同期制御手段とを備えたことを特徴とする多電極溶
    接トーチの制御装置。
  7. 【請求項7】 上記トーチが左端に位置するときに、上
    記溶接ワイヤが左側又は右側いずれかの電極によるアー
    ク領域に振り向き、上記トーチが右端に位置するとき
    に、上記溶接ワイヤが右側又は左側いずれかの電極によ
    るアーク領域に振り向くよう制御することを特徴とする
    請求項6記載の多電極溶接トーチの制御装置。
  8. 【請求項8】 上記トーチが左端又は右端に位置すると
    きと左右の中間に位置するときとで、アーク電流及びワ
    イヤ電流が大小交番に変化するよう制御することを特徴
    とする請求項6又は7記載の多電極溶接トーチの制御装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004114262A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Daihen Corp 産業用ロボットのツール交換機構

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JP2004114262A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Daihen Corp 産業用ロボットのツール交換機構

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