JPH09276684A - 水中油型エマルジョン組成物 - Google Patents

水中油型エマルジョン組成物

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JPH09276684A
JPH09276684A JP8096575A JP9657596A JPH09276684A JP H09276684 A JPH09276684 A JP H09276684A JP 8096575 A JP8096575 A JP 8096575A JP 9657596 A JP9657596 A JP 9657596A JP H09276684 A JPH09276684 A JP H09276684A
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JP
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weight
parts
oil
copolymer
olefin
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JP8096575A
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English (en)
Inventor
Akio Nishimura
彰夫 西村
Hiroshi Mikami
洋 三上
Satoshi Hou
鴇  聖史
Mariko Kimura
麻里子 木村
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期貯蔵安定性の優れたワックス、シリコー
ン油の水中油型エマルジョン組成物の提供。 【解決手段】 下式A、BおよびCで示される繰り返し
単位からなり、これらの単位のモル比A:B:Cが10
〜50:40〜60:5〜40であって、重量平均分子
量が1,000〜50,000であるα−オレフィン−
無水マレイン酸−アリルエーテル共重合体 【化1】 (式中、Rは炭素数が18〜98の直鎖または分岐のア
ルキル基を、R1 は炭素数が2〜10の直鎖または分岐
のアルキル基を、R2 は炭素数が1〜3のアルキル基ま
たはアシル基を示す。nは1〜100の整数を示す。)
またはその塩を乳化剤として、水性媒体中に油性液状有
機化合物を粒子状に分散してなる水中油型エマルジョン
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オレフィン、
無水マレイン酸およびポリオキシアルキレンアリルエー
テルとの共重合により得られる乳化剤を用いて液状油性
有機化合物を水性媒体中に粒子状に分散した水中油型エ
マルジョン組成物に関する。このものは、床みがき剤、
防水剤、撥水剤等として有用である。
【0002】
【従来の技術】床みがき剤や自動車のワックス系防水
剤、撥水剤は、ワックスを種々の界面活性剤を乳化剤と
して用いて水に乳化分散することによって製造されてい
る。従来用いられている乳化剤の例としては、アルキル
硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
脂肪酸塩等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン
系界面活性剤、あるいはスチレン−マレイン酸共重合体
あるいはその塩等の高分子界面活性剤が単独であるいは
2種以上組み合わせて用いられている。これらの乳化剤
を用いた水性ワックスエマルジョンは長期貯蔵安定性が
不十分であり、該エマルジョンの使用前に均一に混合、
撹拌してから使用する欠点があった。
【0003】又は、無水マレイン酸とポリオキシアルキ
レンアリルエーテルとの共重合体は特開昭63−223
015号公報、特開平2−75677号公報等に開示さ
れ、その中でジイソブチレンとの三元共重合体も開示さ
れ、スケール防止剤や無機粉末の被覆剤としての用途が
提案されている。しかし前記の公報に開示された共重合
体は、無水マレイン酸とポリオキシアルキレンアリルエ
ーテルとの二元共重合体かあるいはそれにスチレンやイ
ソブチレン等を加えた三元共重合体であり、その親油性
基が小さいために親水性の強い無機粉体の分散には向い
ているが、親油性の強い物質例えばワックス、アビエチ
ン酸ロジン、油脂等の乳化分散はこれまで行われていな
かった。更に、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合
体は光沢性、顔料分散性に優れたワックスとして艶出し
剤、感熱転写インク用ワックスとして用いられている
が、水中に乳化することが難しいという欠点があり、こ
れまでこの共重合体の水中での利用は制限されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なポリ
オキシエチレン系共重合体を乳化剤として、ワックス、
シリコーン油等の親油性の強い物質の水中での乳化分散
を可能とした新しい水中油型エマルジョン組成物の提供
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下式A、Bお
よびCで示される繰り返し単位からなり、これらの単位
のモル比A:B:Cが10〜50:40〜60:5〜4
0であって、重量平均分子量が1,000〜50,00
0であるα−オレフィン−無水マレイン酸−アリルエー
テル共重合体
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Rは炭素数が18〜98の直鎖ま
たは分岐のアルキル基を、R1 は炭素数が2〜10の直
鎖または分岐のアルキル基を、R2 は炭素数が1〜3の
アルキル基またはアシル基を示す。nは1〜100の整
数を示す。) またはその塩を乳化剤として、水性媒体中に油性液状有
機化合物を粒子状に分散してなる水中油型エマルジョン
組成物を提供するものである。
【0008】
【作用】本発明で使用される乳化剤は、α−オレフィン
に基因する親油性の式Aで示される構成単位を適宜量共
重合体成分とすることにより親油性が増加し、他の親水
性の式Bおよび式Cの構成単位の存在により親水性と親
油性のバランスのとれた乳化性能を示すので、長期貯蔵
安定性に優れる水中油型エマルジョン組成物を与える。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示
す。乳化剤: 乳化剤は、α−オレフィンと無水マレイン酸と
ポリオキシアルキレンエーテルとを共重合して得られる
重量平均分子量が1,000〜50,000の共重合
体、またはその共重合体のカルボキシル基(−COO
H)をアルカリ金属の水酸化物やアミン類で部分〜完全
中和した塩である。式Aで示される繰り返し単位源とし
てはα−オレフィンが使用される。このα−オレフィン
は、平均炭素数が20〜100、好ましくは28〜65
の、α−位に二重結合を有するオレフィン系不飽和化合
物である。これらα−オレフィンは単品であっても異な
る炭素原子数を有するα−オレフィンの混合物であって
もよい。市販品としては、炭素数が30〜60のα−オ
レフィンの混合物であるダイヤレン30(三菱化学社製
商品名)及び炭素数20〜28のα−オレフィンの混
合物であるダイヤレン208(三菱化学社製 商品名)
等が挙げられる。式Cで示される繰り返し単位源として
は、一般式(1)で示されるポリオキシアルキレンアリ
ルエーテルが使用される。
【0010】
【化3】 CH2 =CHCH2 O(R1 O)nR2 (1)
【0011】(ただし、R1 は炭素数が2〜10の直鎖
または分岐のアルキル基を示し、R2は炭素数1〜3の
アルキル基またはアシル基、nはオキシアルキレン基の
平均付加モル数で1〜100である。) ポリオキシアルキレンアリルエーテルのR1 Oで示され
る炭素数2〜10のオキシアルキレン基としては、オキ
シエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン
基、オキシテトラメチレン基、オキシデセン基等が挙げ
られるが、炭素数2〜4のものがより好ましく、炭素数
2のものがさらに好ましい。R2 で示される炭素数1〜
3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基等があり、また炭素数1〜3の飽
和アシル基としてはアセチル基、プロピオニル基等があ
るが、アルキル基を用いるのがより好ましく、メチル基
がさらに好ましい。なお、R2 が水素原子の場合には無
水マレイン酸と共重合反応する際にポリオキシアルキレ
ンアリルエーテルの水酸基と無水マレイン酸の酸無水物
基とがエステル化反応をおこしてポリエステル構造とな
るため分子量の調整が困難になり好ましくない。
【0012】nは、平均付加モル数で1〜100、好ま
しくは2〜20、特に好ましくは2〜15である。ま
た、α−オレフィン、無水マレイン酸、とポリオキシア
ルキレンアリルエーテルのモル比は10〜50:40〜
60:5〜40、好ましくは20〜40:45〜55:
10〜30、より好ましくは20〜30:45〜55:
20〜30であり、共重合体の重量平均分子量は、1,
000〜50,000、好ましくは1,000〜10,
000である。
【0013】これら3種のモノマーの重合反応は、ラジ
カル開始剤の存在下に塊状重合、溶液重合などの方法に
より共重合させて得られる。重合開始剤としてはベンゾ
イルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−
ブチルペルオクトエートなどの有機過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリルなどのアゾ化合物などがあり、溶液
重合に用いる溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、シクロヘキ
サンなどの脂肪族炭化水素類;アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテル類;クロロホルム、四塩化炭素などの
ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。重合条件とし
ては、60〜180℃、3〜10時間が適当である。重
合反応終了後、例えば反応混合物から溶媒を蒸留法によ
り分離することによって容易に目的の共重合体が得られ
る。
【0014】また、α−オレフィン−無水マレイン酸共
重合体にポリオキシアルキレンアリルエーテルを共重合
させて得てもよい。またα−オレフィン−マレイン酸ジ
エステル共重合体としては、α−オレフィンの炭素数が
20〜100で、重量平均分子量が5,000〜20,
000のものが好適に用いられる。市販品としてはたと
えば三菱化学社製PAR208(炭素数20〜28のα
−オレフィンとマレイン酸ジメチルの共重合体)あるい
はPAR30(炭素数30〜60のα−オレフィンのマ
レイン酸ジメチルの共重合体)がある。
【0015】これらの共重合体を乳化剤として使用する
方法は特に限定されないが、たとえば、この共重合体の
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの金属水酸化物
あるいはアンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、モルホリン、アニリン、ピリジンなど
のアミン類の水溶液と接触させて無水マレイン酸部分を
中和し、ホモミキサーなどで処理して共重合体の乳化物
として使用する。
【0016】これらアミン類、アルカリ金属水酸化物は
単独で用いてもまた2種以上混合して用いても良い。こ
れらアルカリの使用量は、共重合体のケン化価に対して
0.1〜10当量、好ましくは0.5〜2当量、より好
ましくは1〜2当量がよい。又は、液状油性有機化合物
と水性媒体とこの共重合体を混合し、後からアミン類、
アンモニアやアルカリ金属水酸化物を添加撹拌し中和し
てもよい。
【0017】水性媒体:水性媒体としては、水、メタノ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールある
いはこれらの混合物が使用できる。油性液状有機化合物: 水性媒体に分散される油性液状有
機化合物としては、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス、ポリオレフィンワックス、カルナバ
ワックス、木ロウ、蜜ロウ、米ぬかロウ、α−オレフィ
ン−無水マレイン酸共重合体、α−オレフィン−マレイ
ン酸ジエステル共重合体、高級脂肪酸、高級脂肪酸エス
テル、高級脂肪酸アミドなどのワックス類、灯油、軽
油、重油等の燃料油、ヘキサン、シクロヘキサン、イソ
オクタン、鉱油等の脂肪族炭化水素油、ベンゼン、キシ
レン等の芳香族炭化水素油、酢酸エチル、ジオクチルフ
タレート、大豆油、アマニ油、α−オレフィン−マレイ
ン酸ジエステル共重合体等のエステル油、そのほか流動
パラフィン、液状ゴム、シリコーンオイルなどが挙げら
れる。これらは単独で、あるいは2種以上の混合物とし
て使用することができる。α−オレフィン−無水マレイ
ン酸共重合体としてはα−オレフィンの炭素数が20〜
100で、重量平均分子量が5,000〜20,000
のものが用いられる。市販品としてはたとえば三菱化学
社製ダイヤカルナ208(炭素数20〜28のα−オレ
フィンと無水マレイン酸の共重合体)あるいはダイヤカ
ルナ30(炭素数30〜60のα−オレフィンと無水マ
レイン酸の共重合体)がある。
【0018】水中油型エマルジョン組成物 水性媒体中に、乳化剤を用いて液状油性有機化合物を分
散させて本発明の水中油型エマルジョン組成物を調製す
る。本発明の水中油型エマルジョン中の液状油型有機化
合物の濃度については、必要に応じ適宜決定すればよい
が、1〜75重量%とするのが好ましい。また、乳化剤
の使用量はエマルジョン中の液状油性有機化合物100
重量部に対して1〜100重量部、好ましくは5〜50
重量部である。1重量部未満では、安定なエマルジョン
を得ることができないか、分散粒子が粗大化しやすい。
100重量部を超えて多量の乳化剤を加えても、分散安
定性は向上せず、撥水性や防水性の低下が生じるので好
ましくない。
【0019】本発明における水中油型エマルジョン組成
物の形成方法は、たとえば転相乳化法やコロイドミル、
ホモミキサー、高圧ホモジナイザーなどを用いた機械的
乳化法など公知の方法を用いればよい。通常の乳化器を
用いて本発明の水性エマルジョンを形成する実施態様を
示すと以下のようになる。まず油成分を常温であるいは
その粘度や融点に応じて加熱し、これに乳化剤、アルカ
リ類、水を加えて撹拌することにより予備乳化した後、
高圧ホモジナイザー等で処理することにより目的とする
水中油型エマルジョンを得ることができる。このような
水中油型エマルジョンの形成において、この発明で述べ
た乳化剤とともに、必要により他の高分子系乳化安定
剤、界面活性剤、などを併用してもよく、また通常用い
られる防腐剤、増粘剤、タレ防止剤、防錆剤、pH調整
剤などを併用することができる。これらは、予め水に溶
解した後、乳化剤等の他の成分と混合しても良いし、他
の成分と一緒に混合して用いてもよい。
【0020】かかる高分子系乳化安定剤としては、たと
えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースポ
リビニルアルコール、でんぷん等があげられる。また、
界面活性剤としては、たとえばポリカルボン酸ナトリウ
ム、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、脂肪酸石鹸、高級アルコール
硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンブロックまたはランダム共
重合物等がある。この界面活性剤の使用量は、その使用
目的により相違するが、この発明の乳化剤との合計中5
0重量%以下であることが望ましい。本発明における水
中油型エマルジョン組成物は、紙、木材、無機水硬性材
料、繊維、樹脂、自動車、住宅建築物等に関連した分野
で、撥水剤、防水剤、防湿剤などに好適に使用される。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。乳化剤の製造例: 〔製造例1〕炭素数が30〜60のα−オレフィンの混
合物(三菱化学社製ダイヤレン30)214重量部、ポ
リオキシエチレンアリルメチルエーテル(オキシエチレ
ン鎖の平均付加数=5)144重量部、無水マレイン酸
78重量部およびキシレン300重量部をフラスコ内に
仕込み、窒素ガスで充分置換した。(α−オレフィン、
ポリオキシエチレンアリルエーテル、無水マレイン酸の
モル比は20:30:50)。これを撹拌下に140℃
に加熱して、ジ−t−ブチルペルオキシド12重量部を
5時間かけてフラスコ内に加え、さらに1時間熟成した
後、溶媒を減圧下に留去して共重合体を得た。この共重
合体は淡黄色のワックス状の固体で融点は56℃、GP
C(ゲル濾過クロマトグラフィー)による重量平均分子
量は5,970であった。
【0022】〔製造例2〕モノマーの種類及び仕込量を
下記のように変更した以外は製造例1と同じ条件で重合
を行った。 ダイヤレン30 54重量部 ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル 72重量部 (オキシエチレン鎖の平均付加数=12) 無水マレイン酸 20重量部。 (α−オレフィン、ポリオキシエチレンアリルエーテル、無水マレイン酸のモル 比は20:30:50) この共重合体の融点は50℃で、GPCによる重量平均
分子量は8,200であった。
【0023】〔製造例3〕モノマーの種類及び仕込量を
下記のように変更した以外は製造例1と同じ条件で重合
を行って共重合体を得た。 ダイヤレン30 80重量部 ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル 24重量部 (オキシエチレン鎖の平均付加数=5) 無水マレイン酸 20重量部。 (α−オレフィン、ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル、無水マレイン酸 のモル比は30:20:50) この共重合体の融点は58℃で、GPCによる重量平均
分子量は5,700であった。
【0024】〔製造例4〕モノマーの種類及び仕込量を
下記のように変更した以外は製造例1と同じ条件で重合
を行って共重合体を得た。 炭素数20〜28のα−オレフィンの混合物 40重量部 (三菱化学社製ダイヤレン208) ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル 54重量部 (オキシエチレン鎖の平均付加数=5) 無水マレイン酸 30重量部。 (α−オレフィン、ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル、無水マレイン酸 のモル比は20:30:50) この共重合体はペースト状固体で、GPCによる重量平
均分子量は4,460であった。
【0025】〔比較製造例1〕モノマーの種類及び仕込
量を下記のように変更した以外は製造例1と同じ条件で
重合を行って共重合体を得た。 ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル 80重量部 (オキシエチレン鎖の平均付加数=12) 無水マレイン酸 20重量部。 (α−オレフィン、ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル、無水マレイン酸 のモル比は0:50:50) この共重合体は褐色で粘稠な液体になった。またGPC
による重量平均分子量は10,100であった。
【0026】〔比較製造例2〕モノマーの種類及び仕込
量を下記のように変更した以外は製造例1と同じ条件で
重合を行って共重合体を得た。 ジイソブチレン 18重量部 ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル 72重量部 (オキシエチレン鎖の平均付加数=5) 無水マレイン酸 40重量部。 (α−オレフィン、ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル、無水マレイン酸 のモル比は20:30:50) この共重合体は褐色で粘稠な液体になった。またGPC
による重量平均分子量は3,580であった。
【0027】〔比較製造例3〕モノマーの種類及び仕込
量を下記のように変更した以外は製造例1と同じ条件で
重合を行った。 1−ヘキサデセン(三菱化学社製ダイヤレン16) 27重量部 ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル 54重量部 (オキシエチレン鎖の平均付加数=5) 無水マレイン酸 30重量部。 (α−オレフィン、ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル、無水マレイン酸 のモル比は20:30:50) この共重合体は褐色で粘稠な液体になった。またGPC
による重量平均分子量は3,200であった。
【0028】パラフィンワックスを使用した水中油型エ
マルジョン組成物の製造例: 〔実施例1〕製造例1で得た共重合体30重量部と、パ
ラフィンワックス(日本精蝋社製パラフィンワックス1
40)300重量部を85℃に加熱して融解し、これに
ジエタノールアミン11.5重量部を水342重量部に
溶かして85℃に加熱した水溶液を加えてホモジナイザ
ー(IKA社ウルトラタラックスT25)で撹拌し、予
備乳化物を得た。この予備乳化物をバルブホモジナイザ
ー(APV GAURIN 15MR−8TA)を用い
て、300kg/cm2 で3回処理し、濃度約50%の
水中油型エマルジョン組成物を得た。
【0029】〔実施例2〕実施例1において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にしてパラフィンワッ
クスエマルジョンを得た。 パラフィンワックス 300重量部 製造例2で得られた共重合体 30重量部 ジエタノールアミン 9.5重量部 水 340重量部。
【0030】〔実施例3〕実施例1において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にしてパラフィンワッ
クスエマルジョンを得た。 パラフィンワックス 300重量部 製造例3で得られた共重合体 30重量部 ジエタノールアミン 10重量部 水 340重量部。 〔実施例4〕実施例1において、以下のような仕込み比
に変更する他は同様にしてパラフィンワックスエマルジ
ョンを得た。 パラフィンワックス 300重量部 製造例4で得られた共重合体 30重量部 ジエタノールアミン 15重量部 水 345重量部。
【0031】〔実施例5〕実施例1において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にしてパラフィンワッ
クスエマルジョンを得た。 パラフィンワックス 300重量部 製造例1で得られた共重合体 30重量部 水酸化カリウム 7.2重量部 水 340重量部。 〔実施例6〕実施例1において、以下のような仕込み比
に変更する他は同様にしてパラフィンワックスエマルジ
ョンを得た。 パラフィンワックス 300重量部 製造例1で得られた共重合体 30重量部 エタノールアミン 6.7重量部 水 340重量部。
【0032】〔実施例7〕実施例1において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にしてパラフィンワッ
クスエマルジョンを得た。 パラフィンワックス 300重量部 製造例1で得られた共重合体 30重量部 モルホリン 10重量部 水 340重量部。 〔比較例1〕実施例1において、以下のような仕込み比
に変更する他は同様にしてパラフィンワックスの分散を
行った。 パラフィンワックス 300重量部 比較製造例1で得られた共重合体 30重量部 ジエタノールアミン 10.5重量部 水 340重量部。
【0033】〔比較例2〕実施例1において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にしてパラフィンワッ
クスの分散を行った。 パラフィンワックス 300重量部 比較製造例2で得られた共重合体 30重量部 ジエタノールアミン 19.5重量部 水 350重量部。 〔比較例3〕実施例1において、以下のような仕込み比
に変更する他は同様にしてパラフィンワックスの分散を
行った。 パラフィンワックス 300重量部 比較製造例3で得られた共重合体 30重量部 ジエタノールアミン 17重量部 水 350重量部。
【0034】α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体
の水中油型エマルジョンの製造例: 〔実施例8〕実施例1において、ワックスとしてα−オ
レフィン−無水マレイン酸共重合体を用い、以下のよう
な仕込み比に変更する他は同様にしてα−オレフィン−
無水マレイン酸共重合体の分散を行い、濃度約20%の
エマルジョン組成物を得た。 α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体 91重量部 (三菱化学社製ダイヤカルナ30) 製造例1で得られた共重合体(乳化剤) 23重量部 ジエタノールアミン 26重量部 水 560重量部。 〔比較例4〕実施例8において、以下のような仕込み比
に変更する他は同様にしてα−オレフィン−無水マレイ
ン酸共重合体の分散を行った。 α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体 116重量部 (三菱化学社製ダイヤカルナ30) ジエタノールアミン 24重量部 水 560重量部。
【0035】流動パラフィンを使用した水中油型エマル
ジョンの製造例: 〔実施例9〕製造例1で得られた共重合体37.5重量
部とキシダ化学社製の流動パラフィン454重量部を混
合して85℃に加熱し、これに同じく加熱した水酸化カ
リウム9重量部を水250重量部に溶解した溶液を加
え、ホモジナイザー(IKA社ウルトラタラックスT2
5)で撹拌し、予備乳化物を得た。この予備乳化物をバ
ルブホモジナイザー(APV GAURIN 15MR
−8TA)を用いて、300kg/cm2 で3回処理
し、濃度約66%の流動パラフィンエマルジョンを得
た。
【0036】〔実施例10〕実施例9において、以下の
ような仕込み比に変更する他は同様にして流動パラフィ
ンエマルジョンを得た。 流動パラフィン 455重量部 製造例2で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 7.4重量部 水 250重量部。 〔実施例11〕実施例9において、以下のような仕込み
比に変更する他は同様にして流動パラフィンエマルジョ
ンを得た。 流動パラフィン 455重量部 製造例3で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 8重量部 水 250重量部。
【0037】〔実施例12〕実施例9において、以下の
ような仕込み比に変更する他は同様にして流動パラフィ
ンエマルジョンを得た。 流動パラフィン 450重量部 製造例4で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 12重量部 水 250重量部。 〔実施例13〕実施例9において、以下のような仕込み
比に変更する他は同様にして流動パラフィンエマルジョ
ンを得た。 流動パラフィン 450重量部 製造例1で得られた共重合体 37.5重量部 モルホリン 12重量部 水 250重量部。
【0038】〔比較例5〕実施例9において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にして流動パラフィン
の分散を行った。 流動パラフィン 454重量部 比較製造例1で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 8.3重量部 水 250重量部。 〔比較例6〕実施例9において、以下のような仕込み比
に変更する他は同様にして流動パラフィンの分散を行っ
た。 流動パラフィン 447重量部 比較製造例2で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 15重量部 水 250重量部。
【0039】〔比較例7〕実施例9において、以下のよ
うな仕込み比に変更する他は同様にして流動パラフィン
の分散を行った。 流動パラフィン 449重量部 比較製造例3で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 13.5重量部 水 250重量部。
【0040】シリコーンオイルを使用した水中油型エマ
ルジョンの製造例: 〔実施例14〕実施例9において、以下のような仕込み
比に変更する他は同様にしてシリコーンオイル(トーレ
シリコーン社製SH200、粘度200cp)の水性エ
マルジョンを得た。 シリコーンオイル 454重量部 製造例1で得られた共重合体 37.5重量部 水酸化カリウム 9重量部 水 250重量部。
【0041】〔実施例15〕実施例9において、以下の
ような仕込み比に変更する他は同様にしてシリコーンオ
イル(トーレシリコーン社製SH200、粘度200c
p)の分散を行ってエマルジョンを得た。 シリコーンオイル 450重量部 製造例1で得られた共重合体 37.5重量部 モルホリン 12重量部 水 250重量部。
【0042】〔実施例16〕実施例9において、以下の
ような仕込み比に変更する他は同様にしてシリコーンオ
イル(トーレシリコーン社製SH200、粘度200c
p)の分散を行ってエマルジョンを得た。 シリコーンオイル 448重量部 製造例1で得られた共重合体 37.5重量部 ジエタノールアミン 14.5重量部 水 250重量部。 〔乳化安定性試験〕上記の方法で得られた乳化物を室温
で静置し、1ヵ月後のエマルジョンの外観を肉眼で観察
してエマルジョンの安定性を評価した。上記水性エマル
ジョンの静置安定性は表1に示す通りであった。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明の水中油型エマルジョンは、長期
貯蔵安定性に優れ、撥水剤や防水剤として用いることが
できる。また特に、従来水中で用いることが困難であっ
たα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体の水中油型
エマルジョンを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 210/00 MJM C08F 210/00 MJM MJR MJR 216/18 MKX 216/18 MKX 222/06 MLQ 222/06 MLQ C09K 3/18 101 C09K 3/18 101 (72)発明者 木村 麻里子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式A、BおよびCで示される繰り返し
    単位からなり、これらの単位のモル比A:B:Cが10
    〜50:40〜60:5〜40であって、重量平均分子
    量が1,000〜50,000であるα−オレフィン−
    無水マレイン酸−アリルエーテル共重合体 【化1】 (式中、Rは炭素数が18〜98の直鎖または分岐のア
    ルキル基を、R1 は炭素数が2〜10の直鎖または分岐
    のアルキル基を、R2 は炭素数が1〜3のアルキル基ま
    たはアシル基を示す。nは1〜100の整数を示す。)
    を乳化剤として、水性媒体中に油性液状有機化合物を粒
    子状に分散してなる水中油型エマルジョン組成物。
  2. 【請求項2】 油性液状有機化合物が、ワックス、シリ
    コーン油、パラフィン、ロジンより選ばれたものであ
    る、請求項1の水中油型エマルジョン組成物。
  3. 【請求項3】 油性液状有機化合物100重量部に対
    し、乳化剤が1〜100重量部の割合で使用される、請
    求項1に記載の水中油型エマルジョン組成物。
  4. 【請求項4】 乳化剤が、アルカリ金属の水酸化物また
    はアミン類で中和されて使用されることを特徴とする、
    請求項1に記載の水中油型エマルジョン組成物。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001192622A (ja) * 1999-11-05 2001-07-17 Serarika Noda:Kk 木質材用表面処理剤
JP2005297262A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Shinto Fine Co Ltd 新規な木材用撥水剤組成物
JP2008500420A (ja) * 2004-05-27 2008-01-10 ロディア・シミ 新規水分散性の撥水剤、その製造方法およびその建設分野特に鉱物の結合剤組成物における使用
JP2008297413A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Washin Paint Kk 水性塗料
JP2009018255A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Kao Corp 水中油型乳化組成物の製造方法
JP2015024404A (ja) * 2013-06-17 2015-02-05 花王株式会社 分散液の製造方法

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