JPH09276384A - 芳香・消臭剤製品 - Google Patents

芳香・消臭剤製品

Info

Publication number
JPH09276384A
JPH09276384A JP8092876A JP9287696A JPH09276384A JP H09276384 A JPH09276384 A JP H09276384A JP 8092876 A JP8092876 A JP 8092876A JP 9287696 A JP9287696 A JP 9287696A JP H09276384 A JPH09276384 A JP H09276384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deodorant
fragrance
density
layer
aroma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8092876A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemi Nakamura
成見 中村
Makoto Ozeki
真 大関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP8092876A priority Critical patent/JPH09276384A/ja
Publication of JPH09276384A publication Critical patent/JPH09276384A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 落下等により割れにくく、使用初期から使用
後期までの長期間の香気力価の変化量が小さく、長期間
に渡って均一な芳香・消臭効果を保持することができ、
しかも使用後は可燃ゴミとして廃棄することができる芳
香・消臭剤製品の提供。 【解決手段】 パルプから成形された二層以上の多層壁
9構造を有し、該多層壁9の厚みが2〜30mmであ
り、かつ該多層壁9のうちの最外層16の密度が最内層
17の密度より大きいパルプモールド3の多層壁9に、
芳香・消臭剤5を含浸させてなることを特徴とする芳香
・消臭剤製品1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香・消臭剤を含
浸し、芳香・消臭成分を揮散させるための芳香・消臭剤
製品に係わり、落下等により割れにくく、長期間に渡っ
て均一な芳香・消臭効果を保持することができ、しかも
使用後は可燃ゴミとして廃棄することができる芳香・消
臭剤製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香・消臭剤としては、液体タイ
プ、ゲル状タイプ、含浸タイプ等のものが市販されてい
る。また、近年、芳香・消臭剤製品としては、陶器に芳
香・消臭成分を含浸させた芳香・消臭剤含浸陶器が注目
されている。この芳香・消臭剤含浸陶器は、陶器の無数
の細穴がアンモニア等の臭気成分を吸収し、陶器に含浸
させた芳香・消臭成分が揮散、芳香するようになってい
るものである。
【0003】ところで、近年、各自治体では廃棄物の削
減化が課題となっているが、前述の芳香・消臭剤含浸陶
器においては、使用後、不燃ゴミとして廃棄せざるを得
ず、廃棄物の削減化に逆行するものであった。また、脆
性が大であるため、落下によって割れたり、器物を破損
したりする場合があった。さらに陶器が均一な空隙を有
しているため、使用初期は芳香成分が多量に揮散して、
強く芳香してしまい、使用後期には香気力価が非常に低
下してしまうという欠点があった。また、従来より、湿
式法や乾式法により得られた紙に芳香剤を含浸させたも
のも知られているが、通常の湿式法や乾式法により得ら
れた紙は、空隙率がほぼ均一であるため、持続性芳香・
消臭剤製品としては使用初期から使用後期までの長期間
の香気力価の変化量が大きく、従って、長期間に渡って
均一な芳香・消臭効果を保持することができず、好まし
くなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、落下等により割れにくく、使用
初期から使用後期までの長期間の香気力価の変化量が小
さく、長期間に渡って均一な芳香・消臭効果を保持する
ことができ、しかも使用後は可燃ゴミとして廃棄するこ
とができる芳香・消臭剤製品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
パルプから成形された二層以上の多層壁構造を有し、該
多層壁の厚みが2〜30mmであり、かつ該多層壁のう
ちの最外層の密度が最内層の密度より大きいパルプモー
ルドの多層壁に、芳香・消臭剤を含浸させてなることを
特徴とする芳香・消臭剤製品を前記課題の解決手段とし
た。また、請求項2記載の発明は、前記パルプモールド
の多層壁の最内層と最外層との間に一層以上の中間層が
設けられ、該中間層の密度が最内層の密度以下であるこ
とを特徴とする請求項1記載の芳香・消臭剤製品を前記
課題の解決手段とした。また、請求項3記載の発明は、
前記パルプモールドの多層壁のうちの最外層の密度が
0.3〜0.8g/cm3であり、かつ最外層以外の他
の層の密度が0.05〜0.6g/cm3であることを
特徴とする請求項1又は2記載の芳香・消臭剤製品を前
記課題の解決手段とした。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の芳香・消臭剤用容
器および芳香・消臭剤製品について詳しく説明する。図
1は本発明の芳香・消臭剤製品の第一の例を示すもの
で、図中符号1は第一の例の芳香・消臭剤製品である。
この第一の例の芳香・消臭剤製品1は、パルプモールド
3と、芳香・消臭剤5から概略構成されている。
【0007】前記パルプモールド3は、有底で、パルプ
から成形された多層壁9と、該多層壁9に囲まれた中空
部11と、該中空部11に連通した開口部7を有してい
る。この開口部7には、蓋体14が該開口部7を開閉自
在に設けられている。前記多層壁9は、芳香・消臭剤5
の芳香・消臭成分を含浸させるためのものであり、最外
層16と最内層17との二層からなるものである。
【0008】この多層壁9は、均一な芳香・消臭効果を
持続させるために密度が厚み方向で変更されており、最
外層16の密度が最内層17の密度より大きくなってい
る。最外層16の密度が最内層17の密度より小さい
と、芳香・消臭効果の持続性が低下するため好ましくな
い。最外層16の密度としては、0.3〜0.8g/c
3程度とするのが好ましく、より好ましくは0.3〜
0.5g/cm3程度である。最外層16の密度が0.
3g/cm3未満であると、芳香・消臭効果の持続性が
低下するため好ましくなく、一方、0.8g/cm3
越えると、香気力価が低下するため好ましくない。最内
層17の密度としては、0.05〜0.6g/cm3
度とするのが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4
g/cm3程度である。最内層17の密度が0.05g
/cm3未満であると紙粉が発生するといった不具合が
起るため好ましくなく、一方、0.6g/cm3を越え
ると、香気力価の持続性が低下するため好ましくない。
【0009】多層壁9の厚さとしては、含浸させる芳香
成分および/または消臭成分の量によっても異るが、一
般的な含浸量1〜10gを多層壁9に担持させるのに必
要な厚さとしては2〜30mm程度であり、好ましくは
5〜20mm程度である。このようなパルプモールド3
を成形する際には、芳香・消臭性能に影響を与えない範
囲で成形補助剤として高分子物質等の添加をしてもよ
い。
【0010】このようなパルプモールド3の多層壁9に
は、芳香・消臭剤5の芳香・消臭成分が含浸されてい
る。ここで用いられる芳香・消臭剤5の芳香・消臭成分
としては、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族
炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペン
アルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪
族工一テル、芳香族工一テル等の工一テル類、脂肪族オ
キサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、
脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香
族アルデヒド等、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等
のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素
化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香
族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、
ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂
肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン
酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族
ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素
化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂
肪族エステル、フラン系カルボン酸族エステル、脂肪族
環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族
エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カル
ボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニト
リル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロ一ル、イ
ンドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び動物、植
物からの天然香料及び精油の1種又は、2種以上を混合
したものが使用することができる。
【0011】本発明で使用し得る主な香料ならびに精油
としては以下のようなものが挙げられる。アルデヒドC
6〜C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセト
フェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルア
ミルグリコレ一ト、アリルシクロヘキサンプロピオネー
ト、アルファダマスコン、べ一タダマスコン、デルタダ
マスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミ
ルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデ
ヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミ
ルサリシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサ
リシレート、オウランチオール、アセチルユゲノール、
バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコー
ル、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、
ボルニルアセテート、ブチルブチレート、バラターシャ
リーブチルシクロヘキサノール、パラターシャリーブチ
ルシクロヘキシルアセテート、オルトターシャリーブチ
ルシクロヘキサノール、ベンツアルデヒド、ベンジルフ
ォーメート、カリオフィレン、カシュメラン、カルボ
ン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロー
ル、セレストリッド、シンナミックアルコール、シンナ
ミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シト
ラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラ
ール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シト
ロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラ
セット、シクラメンアルデヒド、シクラブロップ、キャ
ロン、クマリン、シンナミルアセテート、デルタC6〜
C13ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒ
ドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセ
ノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキ
サイド、エチルワニリン、ユゲノール、フルイテート、
フェンチールアルコール、フェニルエチルフェニルアセ
テート、ガラキソリッド、ガンマーC6〜13ラクト
ン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォ
ーメート、ゲラニルニトリル、ヘディオン、ヘリオナー
ル、ヘリオトロピン、シス−3一ヘキセノール、シス−
3一ヘキセニールアセテート、シス−3一ヘキセニール
サリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキ
シルサリシレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハ
イドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラー
ル、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、
イソシクロシトラール、イツEスーパー、イソユゲノー
ル、イソノニルアセテ一ト、イソブチルキノリン、ジャ
スマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コア
ボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイ
ド、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リ
ナリルアセテート、リラール、マンザネート、マイヨー
ル、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルア
ンスラニレート、メチルユゲノール、メントール、アル
ファメチルイオノン、ベータメチルイオノン、ガンマメ
チルイオノン、メチルイソユゲノール、メチルラベンダ
ーケトン、メチルサリシレート、ミューゲアルデヒド、
ムゴール、ムスクTM一II、ムスク781、ムスクC
14、ムスクT、ムスクケトン、ムスクチベチン、ムス
クモスケン、ミラックアルデヒド、メチルフェニルアセ
テート、ネロール、ネリールアセテート、ノピールアセ
テート、ノピールアルコール、ネオベルガメード、オー
クモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、パラク
レジールメチルエーテル、ペンダリッド、フェニルエチ
ルアルコール、フェニルエチルアセテート、アルファピ
ネン、ルバフラン、ローズフェノン、ロ一ズオキサイ
ド、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、スチラリ
ールアセテート、スチラリールプロピオネート、ターピ
ネオール、ターピニルアセテート、テトラハイドロリナ
ロール、テトラハイドロリナリールアセテート、テトラ
ハイドロゲラニオール、テトラハイドロゲラニ一ルアセ
テート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、
チモール、ワニリン、べルドックス、ヤラヤラ、アニス
油、ベイ油、ポアドローズ油、カナンガ油、カルダモン
油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリ
ン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロ
ネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユー
カリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、
ヒバ油、檜油、ジャスミン油、ラバンジン油、ラベンダ
ー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ
油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、ペパーミ
ント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ
油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセー
ジ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラ
ベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆チン
キ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、ベチバー油、イラン
イラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、ベンゾイン、
ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ム
スクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、ア
ンバーグリスチンキなどである。
【0012】前記香料又は精油の溶剤又は保留剤として
は、ジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、ベ
ンジルベンゾエート、イソプロピールミリステート、ハ
ーゴリンを等を使用することができる。また、必要に応
じて化学系及び天然系の消臭基材を使用することができ
る。
【0013】この第一の例の芳香・消臭剤製品1の使用
例としては、まず、パルプモールド3の開口部7から蓋
体14を外して中空部11を開放し、開口部7から中空
部11に芳香・消臭剤5を充填して、芳香・消臭剤5の
芳香・消臭成分を多層壁9に含浸させ、ついで、開口部
7に蓋体14を嵌め入れて中空部11を閉塞したのち、
芳香・消臭剤製品1を芳香あるいは消臭したい場所に配
置すればよい。
【0014】この第一の例の芳香・消臭剤製品1にあっ
ては、パルプモールド3の多層壁9のうちの最外層16
の密度を最内層17の密度より大きくしたことにより、
多層壁9の厚み方向の空隙率が不均一となり、かつ最内
層17の外側にこれより空隙率が小さい最外層16を有
するものとなるので、該最外層壁9に含浸された芳香・
消臭剤は徐々に揮散し、使用初期から使用後期までの長
期間の香気力価の変化量が小さく、長期間に渡って均一
な芳香・消臭効果を保持することができる。また、この
芳香・消臭剤製品にあっては、芳香・消臭剤を含浸させ
る担体としてパルプから成形されたパルプモールド3を
用いたことにより、担体として陶器を用いた従来の芳香
・消臭剤含浸陶器陶器に比べて、脆性が小さいうえ、硬
度も小さいので、落下によって割れたり、器物を破損す
ることが殆どない。さらに、前記パルプモールド3は、
可燃物であるので、芳香・消臭剤製品の使用後は、可燃
ゴミとして廃棄することができ、廃棄物の削減化に有効
である。
【0015】つぎに、本発明の芳香・消臭剤製品の第二
の例を図2に示す。図2に示す第二の例の芳香・消臭剤
製品20が、図1に示した第一の例の芳香・消臭剤製品
1と異るところは、多層壁9の最外層16と最内層17
との間に中間層21を設けることにより多層壁9を三層
構造とし、中間層21の密度を最内層17の密度以下に
した点である。中間層21の密度が最内層17の密度よ
り大きいと香気の持続性は向上するが、香気力価が低下
するため好ましくない。中間層21の密度としては、最
内層17の密度が0.05〜0.6g/cm3である場
合、最内層17の密度以下で、かつ0.05〜0.6g
/cm3の範囲内とするのが好ましく、より好ましくは
0.05〜0.3g/cm3である。
【0016】この第二の例の芳香・消臭剤製品20にあ
っては、特に、パルプモールド3の多層壁9のうちの最
外層16の密度を最内層17の密度より大きくし、か
つ、最外層16と最内層17との間に設けた中間層21
の密度を最内層17の密度以下としたことにより、最多
層壁9の厚み方向の空隙率が不均一となり、かつ中間層
21の外側にこれより空隙率が小さい最外層16を有
し、かつ中間層21の内側にこれより空隙率が小さいか
あるいは同じである最内層17を有するものとなるの
で、該外層壁9に含浸された芳香・消臭剤は徐々に揮散
し、使用初期から使用後期までの長期間の香気力価の変
化量が小さく、長期間に渡って均一な芳香・消臭効果を
保持することができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、もちろん本発明の主旨および適用範囲は、これ
らの実施例により制限されるものではない。 (実験例1)下記表1に示す配合の芳香液を調整した。
【0018】
【表1】
【0019】上記表1中、B.Bはベンジルベンゾエー
トを表し、D.P.Gはジプロピレングリコールを表
す。
【0020】下記表2に示す壁構造を有する各種のパル
プモールドを作製し、作製した各種のパルプモールドの
壁に上記表1に示す配合の芳香液2gを含浸させたサン
プルを、2.5m3のオーダーボックス内に設置し、1
0分後の香気の強さを官能評価した。ここで作製した各
サンプルの多層壁の厚みは、それぞれ10mmであっ
た。さらに、サンプル(実施例1〜2の芳香・消臭剤製
品、比較例1〜6の芳香・消臭剤製品)を雰囲気温度2
5℃で、1週間及び2週間放置したものを持続性評価用
サンプルとして、前述のものと同様のオーダーボックス
内に設置し、10分後の香気の強さを官能評価した。そ
の結果を下記表2に合わせて示す。香気の強さは、以下
のように評価し、数値化したものである。
【0021】 評価点は、実施例2の初期サンプルを標準品とし、判定
者4名の平均を採用したものである。
【0022】
【表2】
【0023】表2に示した結果から明らかなように、最
外層の密度が0.3g/cm3で、最内層の密度が0.
1g/cm3である実施例1の芳香・消臭剤製品は、1
層(最外層のみ)のみを有する比較例1の芳香・消臭剤
製品に比べて使用初期から2週間後までの長期間の香気
強さの変化量が小さく、長期間に渡って芳香・消臭効果
を保持することができることが分った。また、実施例1
の芳香・消臭剤製品は、最外層の密度が0.9g/cm
3と大き過ぎる比較例3の芳香・消臭剤製品に比べて、
使用初期の香気強さが優れており、かつ、使用初期から
2週間後までの長期間に渡って芳香・消臭効果を保持す
る性能が優れていることが分った。
【0024】また、最外層の密度が0.5g/cm
3で、最内層の密度が0.2g/cm3で、かつ中間層の
密度を0.2g/cm3とした実施例2の芳香・消臭剤
製品は、中間層の密度が最内層の密度よりも大きい比較
例4の芳香・消臭剤製品に比べて、使用初期から2週間
後までの長期間の香気強さの変化量が小さく、長期間に
渡って芳香・消臭効果を保持することができることが分
った。実施例2の芳香・消臭剤製品は、最外層ならびに
最内層の密度が0.9g/cm3と大き過ぎる比較例5
の芳香・消臭剤製品に比べて使用初期の香気強さが優れ
ており、かつ、使用初期から2週間後までの長期間に渡
って芳香・消臭効果を保持する性能が優れていることが
分った。
【0025】(実験例2)多層壁の厚みを変更した各種
のパルプモールドを作製し、作製した各種のパルプモー
ルドの壁に上記表1に示す配合の芳香液2gを含浸させ
たサンプルを、2.5m3のオーダーボックス内に設置
し、10分後の香気の強さを前述の実験例1と同様にし
て官能評価した。さらに、サンプル(実施例3〜4、比
較例7〜8)を雰囲気温度25℃で、1週間及び2週間
放置したものを持続性評価用サンプルとして、前述のも
のと同様のオーダーボックス内に設置し、10分後の香
気の強さを前述の実験例1と同様にして官能評価した。
その結果を下記表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】多層壁の厚みが2mmである実施例3の芳
香・消臭剤製品と、多層壁の厚みが20mmである実施
例4の芳香・消臭剤製品は、多層壁の厚みが1mmと薄
過ぎる比較例7の芳香・消臭剤製品に比べて、使用初期
から2週間後までの長期間の香気強さの変化量が小さ
く、長期間に渡って芳香・消臭効果を保持することがで
きることが分った。また、実施例3〜4の芳香・消臭剤
製品は、多層壁の厚みが35mmと厚過ぎる比較例8の
芳香・消臭剤製品に比べて、使用初期の香気強さが優れ
ており、かつ、使用初期から2週間後までの長期間に渡
って芳香・消臭効果を保持する性能が優れていることが
分った。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の芳香・消臭
剤製品にあっては、パルプモールドの多層壁のうちの最
外層の密度を最内層の密度より大きくしたことにより、
多層壁の厚み方向の空隙率が不均一となり、かつ最内層
の外側にこれより空隙率が小さい最外層を有するものと
なるので、該最外層に含浸された芳香・消臭剤は徐々に
揮散し、使用初期から使用後期までの長期間の香気力価
の変化量が小さく、長期間に渡って均一な芳香・消臭効
果を保持することができる。また、この芳香・消臭剤製
品にあっては、芳香・消臭剤を含浸させる担体としてパ
ルプから成形されたパルプモールドを用いたことによ
り、担体として陶器を用いた従来の芳香・消臭剤含浸陶
器陶器に比べて、脆性が小さいうえ、硬度も小さいの
で、落下によって割れたり、器物を破損することが殆ど
ない。さらに、前記パルプモールドは、可燃物であるの
で、芳香・消臭剤製品の使用後は、可燃ゴミとして廃棄
することができ、廃棄物の削減化に有効である。
【0029】また、パルプモールドの多層壁のうちの最
外層の密度を最内層の密度より大きくし、かつ、最外層
と最内層との間に設けた中間層の密度を最内層の密度以
下とした芳香・消臭剤製品にあっては、特に、多層壁の
厚み方向の空隙率が不均一となり、かつ中間層の外側に
これより空隙率が小さい最外層を有し、かつ中間層の内
側にこれより空隙率が小さいかあるいは同じである最内
層を有するものとなるので、該最外層壁に含浸された芳
香・消臭剤は徐々に揮散し、使用初期から使用後期まで
の長期間の香気力価の変化量が小さく、長期間に渡って
均一な芳香・消臭効果を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の芳香・消臭剤製品の第一の例を示す
断面図である。
【図2】 本発明の芳香・消臭剤製品の第二の例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1,20・・・芳香・消臭剤製品、3・・・パルプモールド、
5・・・芳香・消臭剤、9・・・多層壁、16・・・最外層、1
7・・・最内層、21・・・中間層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプから成形された二層以上の多層壁
    構造を有し、該多層壁の厚みが2〜30mmであり、か
    つ該多層壁のうちの最外層の密度が最内層の密度より大
    きいパルプモールドの多層壁に、芳香・消臭剤を含浸さ
    せてなることを特徴とする芳香・消臭剤製品。
  2. 【請求項2】 前記パルプモールドの多層壁の最内層と
    最外層との間に一層以上の中間層が設けられ、該中間層
    の密度が最内層の密度以下であることを特徴とする請求
    項1記載の芳香・消臭剤製品。
  3. 【請求項3】 前記パルプモールドの多層壁のうちの最
    外層の密度が0.3〜0.8g/cm3であり、かつ最
    外層以外の他の層の密度が0.05〜0.6g/cm3
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の芳香・消
    臭剤製品。
JP8092876A 1996-04-15 1996-04-15 芳香・消臭剤製品 Withdrawn JPH09276384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8092876A JPH09276384A (ja) 1996-04-15 1996-04-15 芳香・消臭剤製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8092876A JPH09276384A (ja) 1996-04-15 1996-04-15 芳香・消臭剤製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09276384A true JPH09276384A (ja) 1997-10-28

Family

ID=14066658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8092876A Withdrawn JPH09276384A (ja) 1996-04-15 1996-04-15 芳香・消臭剤製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09276384A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009011760A (ja) * 2007-07-12 2009-01-22 Soft99 Corporation 芳香消臭器
WO2018064449A1 (en) 2016-09-30 2018-04-05 Enviroscent, Inc. Articles formed of pulp base materials with modulated scent release
US10987445B2 (en) 2010-03-31 2021-04-27 Enviroscent, Inc. Methods, compositions and articles for olfactory-active substances
US11241514B2 (en) 2015-06-09 2022-02-08 Enviroscent, Inc. Formed three-dimensional matrix and associated coating providing modulated release of volatile compositions
US11498095B2 (en) 2014-09-29 2022-11-15 Enviroscent, Inc. Coating providing modulated release of volatile compositions

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009011760A (ja) * 2007-07-12 2009-01-22 Soft99 Corporation 芳香消臭器
US11167055B2 (en) 2010-03-31 2021-11-09 Enviroscent, Inc. Methods, compositions and articles for olfactory-active substances
US10987445B2 (en) 2010-03-31 2021-04-27 Enviroscent, Inc. Methods, compositions and articles for olfactory-active substances
US11498095B2 (en) 2014-09-29 2022-11-15 Enviroscent, Inc. Coating providing modulated release of volatile compositions
US12109340B2 (en) 2015-06-09 2024-10-08 Enviroscent, Inc. Formed three-dimensional matrix and associated coating providing modulated release of volatile compositions
US11241514B2 (en) 2015-06-09 2022-02-08 Enviroscent, Inc. Formed three-dimensional matrix and associated coating providing modulated release of volatile compositions
EP3518992A4 (en) * 2016-09-30 2020-08-12 Enviroscent, Inc. ARTICLES MADE OF PAPER PULP BASE MATERIALS WITH MODULATED PERFUME RELEASE
US10953125B2 (en) * 2016-09-30 2021-03-23 Enviroscent, Inc. Articles formed of pulp base materials with modulated scent release
US11458222B2 (en) 2016-09-30 2022-10-04 Enviroscent, Inc. Articles formed of pulp base materials with modulated scent release
JP2022160427A (ja) * 2016-09-30 2022-10-19 エンバイロセント,インコーポレイテッド 香り放出が調節されるパルプ基材で形成された物品
JP2019530555A (ja) * 2016-09-30 2019-10-24 エンバイロセント,インコーポレイテッド 香り放出が調節されるパルプ基材で形成された物品
US11931487B2 (en) 2016-09-30 2024-03-19 Enviroscent, Inc. Articles formed of pulp base materials with modulated scent release
WO2018064449A1 (en) 2016-09-30 2018-04-05 Enviroscent, Inc. Articles formed of pulp base materials with modulated scent release

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU714494B2 (en) Air freshener dispenser device
US9855361B2 (en) Compositions, delivery systems and refills for emitting two or more compositions
US20110296597A1 (en) Air freshening article and method of manufacture
KR20170042328A (ko) 청향 조성물 및 그를 포함하는 장치
TW201215416A (en) Deodorant composition for sulfides
JP2007111281A (ja) 固形芳香剤および容器入り芳香剤
JP2008540066A (ja) 使い捨ての空気処理デバイスおよび方法
US9499770B2 (en) Freshening compositions resisting scent habituation
JP2018524037A5 (ja)
WO2005044206A1 (en) Fragrances comprising residual accords
JPH09276384A (ja) 芳香・消臭剤製品
JP2008189702A (ja) 多孔質澱粉、芳香組成物及び塗布された紙製品、並びに芳香組成物塗布方法
EP3328447B1 (en) Air freshener gel containing cellulose, hemicellulose, pectin
JP3978409B2 (ja) ゲル状芳香・消臭剤
EP1671544A1 (en) Liquid moth-repelling compositions made from precious wood essences
JP4786890B2 (ja) 加熱蒸散芳香剤用液組成物
US20220378970A1 (en) Composition comprising fragrance iso-proplyidene glycol
EP3634503B1 (en) Malodor reduction in air care applications
JP2001178808A (ja) 芳香消臭器
JP3750888B2 (ja) 芳香剤の加熱蒸散方法
JP2001157708A (ja) 芳香消臭剤組成物
JP4123380B2 (ja) 芳香脱臭器用の芳香液組成物
JP4123381B2 (ja) 芳香脱臭器用の芳香液
JP2002539040A (ja) 容器の頭部空間を付香するための付香デバイス
JP2015204850A (ja) 芳香剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030701