JPH09273608A - シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置 - Google Patents
シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置Info
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- JPH09273608A JPH09273608A JP8228196A JP8228196A JPH09273608A JP H09273608 A JPH09273608 A JP H09273608A JP 8228196 A JP8228196 A JP 8228196A JP 8228196 A JP8228196 A JP 8228196A JP H09273608 A JPH09273608 A JP H09273608A
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Abstract
いて、長さおよび外径が小さい可撓性外歯歯車を用いた
場合の応力集中を緩和させること。 【解決手段】 撓み噛み合い式歯車装置のシルクハット
型可撓性外歯歯車13は、胴部22とダイヤフラム23
とボス25から構成される。ダイヤフラム23は、装置
軸線を含む平面で切断した場合の断面形状が、一方の側
が半径方向に延びる直線231により規定されている。
他方の側は、ボスの側から第1の凸円弧240、凹円弧
250および第2の凸円弧260によって規定されてい
る。これらの円弧のうち第1の凸円弧240の曲率が最
も小さく、凹円弧250の曲率が最も大きい。凹円弧2
50は半径方向の中央部分に位置している。このように
ダイヤフラム23の断面形状を規定すると、その軸長を
短くした場合、外径寸法を大きくしなくとも、応力集中
を緩和できる。
Description
可撓性外歯歯車が組み込まれたシルクハット型撓み噛み
合い式歯車装置に関するものである。さらに詳しくは、
本発明は、シルクハット形状の可撓性外歯歯車の応力集
中を緩和して外径寸法を小さくできるようにしたシルク
ハット型撓み噛み合い式歯車装置に関するものである。
可撓性外歯歯車がシルクハット形状をした形式のものが
知られている。本明細書では、この形式の装置をシルク
ハット型撓み噛み合い式歯車と呼ぶものとする。図5に
は、シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置の可撓性外
歯歯車を、その装置軸線を含む平面で切断した縦断面
(含軸断面)を示してある。この図に示すように、可撓
性外歯歯車1は、円筒状の胴部2と、この基端側開口端
に連続した内周端部を備えた環状のダイヤフラム3と、
このダイヤフラム3の外周端部に連続している環状の厚
肉のボス5を備えている。胴部4の先端側開口端の外周
部分には周方向に向けて外歯4が一体成形されている。
部材、各種配線を配置する場合等に都合がよい。すなわ
ち、可撓性外歯歯車のダイヤフラム3が胴部2の端から
半径方向の外側に広がっているので、胴部3の内側空間
を有効利用できる。
は、ロボット等の小型化の要求から、それらに組み込ま
れる減速機等の機構の小型化に対する要求が益々高まっ
ている。この要求に応えるために、シルクハット型撓み
噛み合い式歯車装置においてもその軸長を短くすること
が考えられる。そのためには、シルクハット形状の可撓
性外歯歯車の軸長を短くする必要がある。この外歯歯車
の軸長と、その外歯のピッチ円直径との比率は、従来に
おいて一般的に使用されている外歯歯車では約1:1で
ある。これ以上に軸長を短くすると、それに伴って外歯
歯車のコーニング角も増加してしまう。図4には、軸長
に応じて可撓性外歯歯車1のコーニング角θが増加する
様子を示してある。この結果、ダイヤフラム3の内端部
分3a、その外端部分3b等に過剰な応力集中が発生す
る場合がある。
び外端部分3bには、伝達トルクによる剪断応力も発生
する。さらには、各部品の取付け誤差に起因する応力の
発生する。
すると、ダイヤフラム3の部分に過剰な応力集中が起き
やすい。応力集中を緩和するためには、ダイヤフラムの
外径を大きくする必要がある。しかし、シルクハット型
撓み噛み合い式歯車装置では、その外径寸法は、その可
撓性外歯歯車の外径寸法によって決まる。このため、ダ
イヤフラムの外径寸法を大きくすると、その分、装置の
外径寸法が大きくなってしまう。これでは、装置の小
型、コンパクト化の障害となってしまう。
外歯歯車のダイヤフラムの外径寸法を増加させることな
く、可撓性外歯歯車のダイヤフラムに発生する応力を緩
和させることのできる構造を提案することにある。
めに、本発明は、環状の剛性内歯歯車と、この内側の可
撓性外歯歯車と、この内側に配置されて当該外歯歯車を
半径方向に撓めて前記剛性内歯歯車と部分的に噛み合わ
せると共に、これらの噛み合わせ位置を円周方向に移動
させる波動発生器とを有し、前記可撓性外歯歯車は、一
方の開口端側の外周面に外歯が形成された円筒状の胴部
と、この胴部の他方の開口端に内周端部が連続している
環状のダイヤフラムと、このダイヤフラムの外周端部に
連続して形成されている環状のボスとを備えたシルクハ
ット形状をしているシルクハット型撓み噛み合い式歯車
装置において、可撓性外歯歯車のダイヤフラムの含軸断
面形状を次のように規定している。
の含軸断面形状は、一方の側を装置軸線に対して直交す
る方向に延びる直線により規定し、他方の側を、前記ボ
スの側に滑らかに連続している第1の凸状円弧と、この
第1の凸状円弧に滑らかに連続した凹状円弧と、この凹
状円弧に滑らかに連続した第2の凸状円弧から規定す
る。そして、当該第2の凸状円弧を前記胴部に滑らかに
連続させる。
のうち、前記第1の凸状円弧の曲率を最も小さくし、前
記凹状円弧の曲率を最も大きくなるように設定する。ま
た、前記凹状円弧を前記ダイヤフラムの中央部分に位置
させる。
ヤフラムを備えた可撓性外歯歯車を用いれば、ダイヤフ
ラムの軸長を短くしても、ダイヤフラムに発生する応力
を大幅に緩和できる。したがって、ダイヤフラムの外径
を増加させる必要がない。よって、本発明によれば、偏
平で、しかも、外径寸法の小さいシルクハット型撓み噛
み合い式歯車装置を実現できる。
実施の形態を説明する。
シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置の全体構成を示
してある。これらの図に示すように、撓み噛み合い式歯
車装置11は、環状の剛性内歯歯車12と、この内側に
配置されたシルクハット形状の可撓性外歯歯車13と、
この内側にはめ込まれた楕円状の波動発生器14から構
成されている。可撓性外歯歯車13は、円筒状の胴部2
2と、その基端開口に連続した内周端部23Aを備えた
環状のダイヤフラム23と、このダイヤフラム23の外
周端部23Bに連続して一体形成された厚肉の環状ボス
25を備えている。胴部22の先端側開口端の外周部分
には周方向に向けて外歯24が一体形成されている。環
状のボス25は、他の部材(図示せず)への取付けのた
めのものであり、このボス25によって胴部22および
ダイヤフラム23は片持ち状態で支持される。
と、その外周に嵌めた楕円形の剛性カム板14bと、こ
の外周に嵌めたボールベアリング14cから構成されて
いる。波動発生器14によって、可撓性外歯歯車の外歯
24が形成されている胴部22の部分が楕円形に撓めら
れ、楕円形の長軸両端に位置する2箇所の外歯部分が剛
性内歯歯車12の内歯12aに噛み合わされる。この状
態で波動発生器14が装置軸線11aを中心として回転
すると、これらの噛み合い位置が円周方向に回転する。
この回転によって、外歯と内歯の歯数差に応じて、これ
らの可撓性外歯歯車13と剛性内歯歯車12の間には相
対回転が発生する。したがって、例えば、剛性内歯歯車
12を固定し、波動発生器14を高速回転入力要素とす
れば、外歯歯車13は減速回転出力要素となり、ここか
ら減速された回転出力が得られることになる。
ムラ23および胴部22を装置軸線11aを含む平面で
切断して見た場合の断面形状を示してある。
規定されている。まず、胴部22の内周面に連続してい
る側は、装置軸線11aに直交する方向(半径方向)に
延びる直線231によって規定されている。この直線2
31の半径方向の内端232には円弧233が滑らかに
連続している。円弧233の他方の端は点234におい
て胴部22の内周側を規定する装置軸線11aの方向の
延びる直線221に滑らかに連続している。一方、直線
231の半径方向の外端235は、円弧236に滑らか
に連続しており、この円弧236はボス25の側に滑ら
かに連続している。
胴部22の外周面に連続している側は、第1の凸状円弧
240、凹状円弧250および第2の凸状円弧260に
よって基本的に規定されている。詳細に説明すると、第
1の凸状円弧240は点O1を中心とする円弧であり、
その半径方向の外端241は滑らかに直線242に連続
している。この直線242の他端はボス25の側に連続
している。
43は、滑らかに凹状円弧250に連続している。凹状
円弧250は点O2を中心とする円弧である。この凹状
円弧250の半径方向の内端251は第2の凸状円弧2
60に滑らかに連続している。この第2の凸状円弧26
0は点O3を中心とする円弧である。この凸状円弧26
0の半径方向の内端261は、円弧262に滑らかに連
続している。円弧262の他端は、胴部22の外周側を
規定している装置軸線11aの方向に延びる直線222
に滑らかに連続している。
第2の凸状円弧260に比べて僅かに小さい。これに対
して、凹状円弧250の曲率は、凸状円弧240、26
0に比べて大幅に大きい。
い式歯車装置11について実験を行なったところ、ダイ
ヤフラム23に発生する応力、特に、その内周端23a
および外周端23bに発生する応力を大幅に緩和できる
ことが確認された。
ット型撓み噛み合い式歯車装置においては、そのシルク
ハット形状の可撓性外歯歯車におけるダイヤフラムの断
面形状を適切に定めることにより、ダイヤフラムの内周
端部、外周端部での応力集中が緩和され、全体としてな
だらかな応力分布が得られる。このように、本発明によ
れば、従来よりも短かく、しかも外径寸法を大きくする
必要のない可撓性外歯歯車が得られる。したがって、本
発明による可撓性外歯歯車を用いれば、シルクハット型
撓み噛み合い式歯車装置を小型でコンパクトに構成でき
る。
み合い式歯車装置の概略縦断面図である。
ある。
車におけるダイヤフラムの部分の含軸断面図である。
ニング角の増加を示す説明図である。
の問題点を説明するための説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 環状の剛性内歯歯車と、この内側の可撓
性外歯歯車と、この内側に配置されて当該外歯歯車を半
径方向に撓めて前記剛性内歯歯車と部分的に噛み合わせ
ると共に、これらの噛み合わせ位置を円周方向に移動さ
せる波動発生器とを有し、前記可撓性外歯歯車は、一方
の開口端側の外周面に外歯が形成された円筒状の胴部
と、この胴部の他方の開口端に内周端部が連続している
環状のダイヤフラムと、このダイヤフラムの外周端部に
連続して形成されている環状のボスとを備えたシルクハ
ット形状をしており、 前記可撓性外歯歯車のダイヤフラムの含軸断面形状は、
一方の側が装置軸線に対して直交する方向に延びる直線
により規定されており、他方の側が、前記ボスの側に滑
らかに連続している第1の凸状円弧と、この第1の凸状
円弧に滑らかに連続した凹状円弧と、この凹状円弧に滑
らかに連続した第2の凸状円弧から規定され、当該第2
の凸状円弧は前記胴部に滑らかに連続していることを特
徴とするシルクハット型撓み噛み合い式歯車装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記円弧のうち、前
記第1の凸状円弧の曲率が最も小さく、前記凹状円弧の
曲率が最も大きいことを特徴とするシルクハット型撓み
噛み合い式歯車装置。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記凹状円
弧が前記ダイヤフラムの中央部分に位置していることを
特徴とするシルクハット型撓み噛み合い式歯車装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08228196A JP3800659B2 (ja) | 1996-04-04 | 1996-04-04 | シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08228196A JP3800659B2 (ja) | 1996-04-04 | 1996-04-04 | シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09273608A true JPH09273608A (ja) | 1997-10-21 |
JP3800659B2 JP3800659B2 (ja) | 2006-07-26 |
Family
ID=13770138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08228196A Expired - Lifetime JP3800659B2 (ja) | 1996-04-04 | 1996-04-04 | シルクハット型撓み噛み合い式歯車装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3800659B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10327921B4 (de) * | 2002-06-21 | 2011-08-11 | Harmonic Drive Systems Inc. | Zylinderhutförmige Wellengetriebevorrichtung |
WO2013175531A1 (ja) * | 2012-05-23 | 2013-11-28 | 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ | 波動歯車装置および可撓性外歯歯車 |
US11680630B2 (en) | 2020-12-17 | 2023-06-20 | Seiko Epson Corporation | Gear device and robot |
-
1996
- 1996-04-04 JP JP08228196A patent/JP3800659B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10327921B4 (de) * | 2002-06-21 | 2011-08-11 | Harmonic Drive Systems Inc. | Zylinderhutförmige Wellengetriebevorrichtung |
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US9003924B2 (en) | 2012-05-23 | 2015-04-14 | Harmonic Drive Systems Inc. | Wave gear device and flexible externally toothed gear |
US11680630B2 (en) | 2020-12-17 | 2023-06-20 | Seiko Epson Corporation | Gear device and robot |
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