JPH09273403A - 内燃機関用カムシャフト - Google Patents

内燃機関用カムシャフト

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Publication number
JPH09273403A
JPH09273403A JP10873796A JP10873796A JPH09273403A JP H09273403 A JPH09273403 A JP H09273403A JP 10873796 A JP10873796 A JP 10873796A JP 10873796 A JP10873796 A JP 10873796A JP H09273403 A JPH09273403 A JP H09273403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
camshaft
combustion engine
internal combustion
shaft
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10873796A
Other languages
English (en)
Inventor
Shogo Nakamura
彰吾 中村
Naomoto Ishikawa
直元 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09273403A publication Critical patent/JPH09273403A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、樹脂で一体成形したままで
熱処理を含む後加工を必要としない内燃機関用カムシャ
フトを提供するにある。 【解決手段】 本発明の内燃機関用カムシャフトは、熱
変形温度が200℃以上で摩擦係数が0.5以下の特性
を備えたポリエーテルイミド、ナイロン46、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン、或いはポルイミド樹脂の何れかを用いて
射出成形法により一体に形成したことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として汎用エンジ
ンに使用されるプラスチック製の内燃機関用カムシャフ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の内燃機関のカムシャフト
で、両端のジャーナル部3、4で回転自在に軸支された
シャフト2に、吸気弁、排気弁を開閉するカム部5,6
と、シャフト2を回転させるカムギヤ部7を設けた構成
となっている。前記カムシャフトは一般に鋼材製で鍛造
又は鋳造された後成形加工を行い、カム部5,6付のシ
ャフト2とし、鍛造品ではこれにカムギヤ部7をキー止
めしたりまたは圧入等により取付けているが、鋳造品で
はカムギヤ部7も一体に鋳造し成形加工している。
【0003】しかし、前記鋼製のカムシャフトは、加工
工数が多く、コスト高で重量も重くなると云う問題があ
る為、カムシャフトを樹脂で一体成形することが提案さ
れており、その一例を図2に示す第1従来例(実公平6
―3123)を引用して説明する。
【0004】図2において、1は内燃機関用カムシャフ
トで両端にジャーナル部3,4が形成され、該ジャーナ
ル部でシャフト部2が回転自在に軸支されている。該シ
ャフト部には図示しない吸排気弁を正しいタイミングで
それぞれ開閉する吸排気のカム部5,6が突設され、前
記カムシャフトの一端には図示しないクランクギヤと噛
み合わされたカムギヤ部7が設けられている。
【0005】図2に示すものはポリアミド樹脂製のカム
シャフトで、シャフト部2にはともにカム部5,6およ
び図示しないクランクギヤに噛合されるカムギヤ部7を
一体に成形し、さらに該カムシャフトに熱処理をほどこ
して重合および結晶化をはかり、少なくとも表面硬化部
を具備した内燃機関用カムシャフト1としている。
【0006】前記ポリアミド樹脂にはポリアミド66を
用い、射出成形により両端のジャーナル3,4を含むシ
ャフト部2とともに、カム部5,6およびカムギヤ部7
が一体に形成され、またポリアミド6を用いる場合は、
該ポリアミドにガラス繊維、炭素繊維等の強化材を混入
し、ポリアミド66の場合と同様の効果を確保するよう
にしている。
【0007】前記熱処理については、例えばポリアミド
樹脂製で一体成形されたカムシャフト1に対しては18
0℃の空気中で15時間にわたって行うことにより、カ
ムシャフト1のポリアミド樹脂が重合および結晶化され
て少なくも表面に硬化部が形成され、該表面硬化部は中
心部に対して格別の境界部が形成されず一体化され、か
つ均等厚さの表面硬化部が得られる。
【0008】前記ポリアミド樹脂は前記熱処理により表
1のような結果が得られる。即ち具体的には、一体成形
後に150〜200℃で3〜50時間の熱処理が行われ
ている。
【0009】
【表1】
【0010】前記内燃機関用カムシャフト1には、カム
部5、6に吸、排気弁の慣性力および弁ばね力が働きカ
ムシャフト全体に荷重が作用し、特にカム部5、6の頂
部には高面圧が作用しているので、射出成形によりポリ
アミド66で成形したままでは、前記高面圧で時間とと
もに摩耗が進行し実用上に不具合が生じるが、前記熱処
理により平均的に重合、結晶化度が十分に高められて、
前記のように少なくとも表面硬度、耐摩耗性が十分に確
保されているとともに、全体の一体成形および前記熱処
理で局部的な応力発生がなくかつ残留応力が開放され
て、優れた耐強度、耐摩耗性能を有し、耐久性が著しく
向上される。
【0011】第2従来例(実開平1―56505)で開
示された内燃機関用カムシャフトは、プラスチック材料
によりシャフト部とカム部とカムギヤ部とを一体に成形
するとともに、同カム部の先端部にクロムメッキ層を形
成したことを特徴としている。
【0012】さらに第3従来例(特開平1―28190
6)で開示され成形されたカムシャフト組立体およびそ
の製造方法はナイロンをベースとしたプラスチック材料
を用い金型に溶融した前記プラスチック材料を射出して
カムローブを含むカムシャフトを一体成形することを特
徴としている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】一般に内燃機関用カム
シャフトは、鋼材で鍛造または鋳造された後に成形加工
を行う従来の方法により製造すると、加工工数が多くコ
スト高になり、また重量が重くなるという問題点があ
り、また、この問題を解決するために提案された前述の
ポリアミド樹脂で一体成形を行うと、樹脂の耐強度、耐
摩耗性、耐久性を補うため長時間の熱処理が必要とな
り、生産性の観点からなお改善を要するという問題が残
っている。
【0014】本発明の目的は樹脂で一体成形したまま
で、熱処理を含む後加工を必要としない内燃機関用カム
シャフトを提供するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の内燃機関用カム
シャフトは熱変形温度が200℃以上で摩擦係数0.5
以下の特性を備えた樹脂材料、例えばポリエーテルイミ
ド、ナイロン46、ポリフェニレンスルフィド、ポリア
ミドイミド、ポリエーテルエーテルイミド或いはポリイ
ミド樹脂の何れかを用いて射出成形法によりジャーナル
部、カム部、カムギヤ部をシャフト部と一体に成形製作
したことを特徴としている。
【0016】
【作用】前記カムシャフトの破損形態は、殆どカム部先
端近傍の摩耗が主力であり、例えば融点の高いポリアミ
ド66を用いた場合でも、タペット側から受ける慣性力
及び弁ばね力を合せた押圧力が最大になるカム先端近傍
の摺動面にフレーキングを生じて、比較的短い時間内に
使用できなくなる。このフレーキングは材料の融点より
はかなり低い温度で発生進行するが、熱変形温度が20
0℃以上の前記樹脂材料を用いた場合は、この温度域に
於いても優れた強度剛性を有し、異常摩耗を防いで耐久
性を著しく向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態である内燃機
関用カムシャフトを図1によって説明する。図1は図2
と同様の構造のカムシャフト1の要部を示す斜視図で、
図1に於いて、2はシャフト部、3、4はジャーナル
部、5、6はカム部、7はカムギヤ部であり、それぞれ
の機能は図2中の同番号のものと同様なので説明を省略
する。
【0018】この内燃機関用カムシャフト1は表2に示
す樹脂で射出成形法により一体形成により製作される。
これらの樹脂は何れも熱変形温度が200℃以上で、摩
擦係数が0.5以下の特性を有するものである。尚、図
示を省略したが、例えば曲げ剛性をさらに強めるために
シャフト部2を筒状とした中に中空または中実の鋼製の
シャフトを挿入するなど、一部を鋼製に置き換えること
もできる。
【0019】
【表2】
【0020】上記構成の内燃機関用カムシャフトの作用
を説明する。カムシャフト1の吸気弁開閉作動用カム部
5及び排気弁開閉作動用カム部6は、内燃機関の運転中
はタペット側から慣性力及び弁ばねによる押圧力を受け
ながら相対的に摺動運動を行い、さらに燃焼室からの伝
導熱を受け前記摺動運動による摩擦熱によって温度が上
昇する。
【0021】内燃機関の性能を向上させると、この温度
はさらに上昇して、実験によればこの温度は190℃近
傍まで上昇する。この温度に達するとポリアミド66
(融点260℃、熱変形温度80℃)の場合では高面圧
を受ける部分にフレークを生じて急速に摩耗する。これ
は上昇した温度は融点よりは十分低いが、この温度に於
ける樹脂の強度剛性の特性が弱いために生ずるものであ
る。
【0022】この際、従来の技術である熱処理を行って
も、同様にこの温度に達すると急速に摩耗する。しかし
この温度域に於ける強度剛性の強い樹脂を用いることに
よりこの欠点を取除き十分な耐久性を得ることができ
る。変形温度200℃はこの高温域に於いて必要な強度
剛性を得るための下限の基準値であり、また摩擦係数
0.5は内燃機関の機械効率を低下させず、温度の上昇
を押えるための上限の基準値であり、何れも実験によっ
て得られたものである。
【0023】なお、カムギヤ部7が受ける荷重条件はカ
ム部5、6のそれより緩やかで、該カム部に問題がなけ
れば一般に考慮から外すことができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の内燃機関用カムシャフトにより
次の効果が得られる。 (1)射出成形により一体に製作され、特別の熱処理や
機械加工を必要としないのでコストが低廉である。 (2)熱変形温度の高い強度剛性の高い樹脂を用いるの
で、苛酷な摺動面を有するカム部も十分摩耗に耐え、軽
量のカムシャフトとなり、内燃機関の性能向上に寄与で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す内燃機関用カムシャ
フト全体の斜視図である。
【図2】従来の技術のカムシャフト全体の正面図であ
る。
【符号の説明】
1…カムシャフト、2…シャフト部、3…ジャーナル
部、4…ジャーナル部、5…カム部、6…カム部、7…
カムギヤ部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変形温度が200℃以上で摩擦係数が
    0.5以下の特性を備えたポリエーテルイミド、ナイロ
    ン46、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミ
    ド、ポリエーテルエーテルケトン、或いはポルイミド樹
    脂の何れかを用いて、射出成形法によりジャーナル部、
    カム部、カムギヤ部をシャフト部と一体に形成したこと
    を特徴とする内燃機関用カムシャフト。
JP10873796A 1996-04-05 1996-04-05 内燃機関用カムシャフト Withdrawn JPH09273403A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10873796A JPH09273403A (ja) 1996-04-05 1996-04-05 内燃機関用カムシャフト

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JP10873796A JPH09273403A (ja) 1996-04-05 1996-04-05 内燃機関用カムシャフト

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JPH09273403A true JPH09273403A (ja) 1997-10-21

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ID=14492255

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10873796A Withdrawn JPH09273403A (ja) 1996-04-05 1996-04-05 内燃機関用カムシャフト

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JP (1) JPH09273403A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1652888A1 (en) 2004-10-29 2006-05-03 HONDA MOTOR CO., Ltd. Resinous cam gear
JP2011208612A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Ntn Corp 揺動回転式カムリフタおよびオーバーヘッドバルブエンジン

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1652888A1 (en) 2004-10-29 2006-05-03 HONDA MOTOR CO., Ltd. Resinous cam gear
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Effective date: 20030701