JPH09271297A

JPH09271297A - 容器の口径より大きな幅の繭を容器に収納保存する方法

Info

Publication number: JPH09271297A
Application number: JP12075796A
Authority: JP
Inventors: Susumu Negishi; 進根岸
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-04-08
Filing date: 1996-04-08
Publication date: 1997-10-21

Abstract

(57)【要約】【目的】容器の口径より大きな幅の繭を容器に収納保
存することを目的とする発明である。【構成】容器（１）の口径（２）よりいくぶん小さな
体高（３）を有する熟蚕（４）を容器（１）に収納し、
容器（１）の口（５）に通気性と通水性を有する遮蔽物
（６）を設け、熟蚕（４）に営繭させ、営繭終了後、繭
（７）を乾燥し、内部の蚕を乾燥死滅させる。以上の工
程からなる、容器の口径より大きな幅の繭を容器に収納
保存する方法

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、容器の口径より
大きな幅の繭を容器に収納保存する発明である。

【０００２】

【従来の技術】通常、容器の口径より大きな物体は、容
器内部に収納できない事から、それらを実現した製品
は、人間の興味を引くため珍重されている。例を挙げる
なら、果実をまだ小さいうちに容器内に設置し、容器の
口径より大きくなったら、枝から切り離し瓶入り果実と
して販売している。また、ゴム風船の中にぬいぐるみを
入れて、贈答用のラッピングとして利用している。ま
た、蚕の繭はその光沢等の美しさにより、繭人形などに
人気が集まっているが、作成に技術を要する事から大量
に生産する事が難しく、趣味程度にとどまっているのが
現状であり、養蚕農家の収入源とは成り得ていない。こ
のため、繭を素材として付加価値があり、大量に生産で
きる製品が求められている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】熟蚕を、単に容器内に
収納して営繭させただけでは、容器の口径より小さな繭
ができてしまい不適当であった。また、熟蚕を容器内に
収納しても、営繭までに動き回ってしまい容器外に逃げ
出す事があり不適当であった。また、容器にふたをして
熟蚕が逃げ出す事を防ごうとしても、熟蚕は営繭時に大
量の水分を排出するため、容器内に湿気がこもり、営繭
を妨げてしまう。さらに、湿気による環境悪化で蚕が繭
中で死んでしまい、体液が浸出して繭を汚す死にごもり
が発生し、不適当であった。また、容器内に繭を営繭さ
せただけでは、繭の中の熟蚕が蛹となり、蛹が蛾に変態
し、繭を破って容器内に出てきてしまうため、繭の美し
さを保存できず不適当であった。本案は、以上の欠点を
除くために発明されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】容器（１）の口径（２）
よりいくぶん小さな体高（３）を有する熟蚕（４）を容
器（１）に収納し、容器（１）の口（５）に通気性と通
水性を有する遮蔽物（６）を設け、熟蚕（４）に営繭さ
せ、営繭終了後、繭（７）を乾燥し、内部の蚕を乾燥死
滅させる。以上の工程により、容器の口径より大きな幅
の繭を容器に収納保存する。

【０００５】

【発明実施の形態】通常、繭の幅（８）は、熟蚕の体高
（３）より大きくなるので、容器（１）の口径（２）よ
りいくぶん小さな体高（３）を有する熟蚕（４）を容器
（１）に収納することにより、容器の口径より大きな繭
を容器内部に作る事ができる。また、容器（１）の口
（５）に通気性と通水性を有する遮蔽物（６）を設け、
熟蚕（４）に営繭させることにより、熟蚕が容器が外部
に逃げ出す事を防ぐと共に、湿気を容器外に排出する事
ができ、容器内を営繭に適した環境に保つ事ができる。
また、営繭終了後、繭（７）を乾燥し、内部の蚕を乾燥
死滅させることにより、容器内の繭を安定して保存する
事ができる。

【０００６】

【実施例】以下、本案の実施例について説明する。図
１、図２、図３、図４に示す実施例について説明する。
容器（１）の口径（２）よりいくぶん小さな体高（３）
を有する熟蚕（４）を容器（１）に収納し、容器（１）
の口（５）に通気性と通水性を有する遮蔽物（６）を設
け、熟蚕（４）に営繭させ、営繭終了後、繭（７）を乾
燥し、内部の蚕を乾燥死滅させる。遮蔽物（６）は、例
を挙げると台所で使用される水切り網がある。また、内
部の蚕を乾燥死滅させる方法としては、熱風の送風によ
る乾燥が製糸業の乾繭工程で一般的に行われている。次
に図６に示す第２の実施例について説明する。この第２
の実施例が第１の実施例と異なる点は、容器（１）の口
（５）を下方に向けて営繭させる点である。本案は以上
のような工程から成っており、容器の口径より大きな幅
の繭を、容器内部に収納保存することができる。また、
容器（１）の口（５）を下方に向けて営繭を行わせれ
ば、営繭時に熟蚕（４）が排出する尿や糞は、容器
（１）の口（５）に集まり、容器（１）内部の汚れを最
小限に抑える事ができる。また、吐糸を始めて薄皮の繭
を作った熟蚕（４）を、繭から出して改めて容器（１）
に収納して営繭させれば、以降尿や糞をほとんど排出し
ないので容器（１）内部の汚れを最小限に抑える事がで
きる。

【０００７】

【発明の効果】容器の口よりも大きな繭を容器に収納保
存できるため、繭を原料として観賞用として付加価値の
高い製品を、簡易かつ大量に生産する事ができ、養蚕農
家の新たな収入を確保する事ができる。また、容器に繭
と同時に収納する物品を工夫することにより、地域興し
のＰＲ製品とする事ができる。このように、従来製糸原
料としてしか需用のなかった繭に、新たな販路を創出す
る発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である

【図２】本考案の実施例を示す斜視図である

【図３】本考案の実施例を示す断面図である

【図４】本考案の実施例を示す斜視図である

【図５】本考案の実施例を示す斜視図である

【図６】本考案の使用状態を示す断面図である

【符号の説明】

１容器２容器の口径３熟蚕の体高４熟蚕５容器の口６遮蔽物７繭８繭の幅

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】容器（１）の口径（２）よりいくぶん小
さな体高（３）を有する熟蚕（４）を容器（１）に収納
し、容器（１）の口（５）に通気性と通水性を有する遮
蔽物（６）を設け、熟蚕（４）に営繭させ、営繭終了
後、繭（７）を乾燥し、内部の蚕を乾燥死滅させる。以
上の工程からなる、容器の口径より大きな幅の繭を容器
に収納保存する方法。