JPH09270828A - 無線送信機 - Google Patents

無線送信機

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Publication number
JPH09270828A
JPH09270828A JP7893296A JP7893296A JPH09270828A JP H09270828 A JPH09270828 A JP H09270828A JP 7893296 A JP7893296 A JP 7893296A JP 7893296 A JP7893296 A JP 7893296A JP H09270828 A JPH09270828 A JP H09270828A
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JP
Japan
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frequency
signal
frequency conversion
circuit
intermediate frequency
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Pending
Application number
JP7893296A
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English (en)
Inventor
Mikio Hayashibara
幹雄 林原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】外付けのフィルタを用いなくてもよい、小型で
回路の集積化の可能な無線送信機を提供する。 【解決手段】ベースバンド信号から中間周波数信号を発
生する直交変換器(101)と、直交変換器から発生さ
れた中間周波数信号を送信無線周波数に変換する周波数
変換回路(103)と、周波数変換回路により送信無線
周波数に変換された信号を増幅する増幅回路(105)
とを具備する無線送信機において、無線送信機の直交変
換器(101)と周波数変換回路(103)間および周
波数変換回路(103)と増幅回路(105)間を平衡
接続形式で接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は携帯無線電話装置
等で使用する無線送信機に関し、特に直交変調器出力の
中間周波数信号の高調波に起因する送信スプリアスの発
生を外付けのフィルタを用いることなく抑圧できるよう
にした無線送信機に関する。
【0002】
【従来の技術】図8はこの種の無線送信機を使用する携
帯無線電話装置の全体構成を示したものである。
【0003】図8において、この携帯無線電話装置は、
無線部1、モデム部2、TDMA(時分割多元接続)部
3、通話部4、受話器であるスピーカ5、送話器である
マイクロフォン6、制御部7、アンテナ11、メモリ部
71、操作部72、サウンダ73を具備して構成され
る。
【0004】ここで、無線部1は、受信部12、送信部
13、シンセサイザ13、送受切換えスイッチ15、発
振素子16から構成され、モデム部2は復調部21、変
調部22から構成され、TDMA部3は、TDMA受信
部31、TDMA送信部32から構成され、通話部4は
ADPCM(適合型差分パルス符号変調)コーデック4
1、PCM(パルス符号変調)コーデック42から構成
される。
【0005】上記構成において、アンテナ11で受信し
た図示しない基地局からの受信信号は、送受切換えスイ
ッチ15を介して受信部12に加えられ、ここで、中間
周波数処理されディジタルベースバンド信号に変換さ
れ、復調部21に加えられる。この受信部12からのデ
ィジタルベースバンド信号はπ/4シフトQPS変調さ
れた信号I、Qである。
【0006】復調部21では、このπ/4シフトQPS
変調された信号I、Qを復調検波してシリアルデータ信
号としてTDMA受信部31に加え、TDMA受信部3
1では、このシリアルデータ信号から自スロット信号を
取出し、これをADPCMコーデック41に加える。
【0007】ADPCMコーデック41は、音声信号の
冗長性を利用し音声信号の線形予測に従って音声の品質
を保ちながら簡単な処理と少ない遅延で音声符号化を行
う適応差分パルス符号変調方式の復号処理を行うもの
で、TDMA受信部31で取り出された自スロット信号
の複合処理を行い、PCM符号にディジタル化された音
声を得て、この音声信号をPCMコーデック42に加え
ることにより、アナログ信号に変換してスピーカ5から
音声として発音する。
【0008】また、マイクロフォン6から入力された音
声信号はPCMコーデック42によりPCM符号にディ
ジタル化され、ADPCMコーデック41により適応差
分パルス符号変調方式の符号化処理が施され、TDMA
送信部32に加えられる。
【0009】TDMA送信部32では、ADPCMコー
デック41により適応差分パルス符号変調方式の符号化
処理が施された信号を送信スロットに乗せ、シリアルデ
ータ信号として変調部22に加える。
【0010】変調部22では、このシリアルデータ信号
をπ/4シフトQPSK変調し、ベースバンド変調信号
I、Qとして送信部13に加える。
【0011】送信部13は、このベースバンド変調信号
I、Qを無線周波数に変換し、送受切換えスイッチ15
を介してアンテナ11から図示しない基地局に送信す
る。
【0012】図9は、図8に示した携帯無線電話装置に
おける送信部13に対応する従来の無線送信機を示した
ものである。
【0013】図9において、図8に示したモデム部2の
変調部22から出力されるベースバンド変調信号I、Q
は、直交変調器801で周波数Fifの第1のローカル信
号LO1によって直交変調され、中間周波数Fifに周波
数変換される。この中間周波数信号Fifは、ローパスフ
ィルタ802を通って周波数変換回路803に加えら
れ、周波数変換回路803で周波数Floの第2のローカ
ル信号LO2と乗算されて、送信無線周波数Frf(=F
lo+Fif)に周波数変換される。
【0014】この送信無線周波数Frfに周波数変換され
た信号は、増幅回路804で所要レベルに増幅され、バ
ンドパスフィルタ805を通って電力増幅回路806に
加えられ、ここで所定の送信電力まで増幅され、送受切
替えスイッチ807、バンドパスフィルタ808、アン
テナ809を通って空中に放射される。
【0015】ここで、フィルタ805、808は、周波
数変換回路803から発生される不要なイメージ周波数
(Flo−Fif)の信号を取り除くものである。
【0016】なお、上記送受切替えスイッチ807は図
8に示した送受切替えスイッチ15に対応し、アンテナ
809は図8に示したアンテナ11に対応する。
【0017】ところで、図9に示した直交変調器801
では、ベースバンド信号をできるだけ大きなレベルの中
間周波数信号に変換するために、第1のローカルLO1
信号のレベルは充分大きくしておく必要がある。これに
より直交変調器801を構成するトランジスタを完全に
飽和状態でスイッチングさせるようにする。このため、
副次的に直交変換器の出力には、中間周波数信号だけで
なく、その高調波が含まれる。
【0018】すなわち直交変調器801の出力には、F
if以外にもFifのN倍(N≧2:Nは整数)の高調波成
分が多く含まれるのが普通である。理想的には、このN
・Fif(N≧2)成分は、周波数変換回路803でFlo
±N・Fifに変換され、後段のバンドパスフィルタ80
5、808で取り除かれ、送信不要スプリアス信号とは
ならない。
【0019】しかし、従来の周波数変換回路803は、
ローパスフィルタ802から出力される中間周波信号入
力(以下IF入力で表す)と周波数変換回路803の出
力である無線周波出力(以下RF出力で表す)は不平衡
形式である。すなわち、図9に示す周波数変換回路80
3は図10のように構成されていて、IF入力の差動増
幅回路を構成しているトランジスタQ91とQ92のう
ちQ92のベースは高周波的に接地されており、第2の
ローカル信号LO2が入力されるトランジスタQ93〜
Q96の差動対もトランジスタQ94とQ95のベース
は高周波的に接地されている。このように入力側で不平
衡であるので、出力側エミッタホロア回路もトランジス
タQ97のエミッタと接地間で出力を取り出す不平衡構
成をとっている。したがって、その出力には周波数変換
されないN・Fif成分が洩れ出てくる。
【0020】この携帯無線電話装置の送信無線周波数F
rfが1895MHz〜1981MHzであるとし、中間
周波数Fifが、例えば233MHzに選ばれ、送信無線
周波数Frf−中間周波数Fifであるローカル信号周波数
Floが1662MHz〜1748MHzに選ばれたとす
ると、この漏洩出力のうち、N=8の高調波の周波数
は、233×8=1864MHzとなり、送信周波数帯
域の下限である1895MHzに近接するため、帯域通
過フィルタ805、808で充分に除去できず、送信不
要スプリアス信号になるという不具合があった。
【0021】また、周波数変換回路803のIF入力と
RF出力が不平衡形式であるため、入力差動トランジス
タQ91、Q92は互いの偶数次歪み特性を打ち消すこ
とができず、特にその2次歪みにより、N・Fif(ここ
で7≧N≧1:Nは整数)の周波数成分と(8−N)F
ifの周波数成分の積として8Fifが発生し、送信不要ス
プリアス信号となるという不具合があった。
【0022】これらの不具合を避けるために従来は、直
交変調器801と周波数変換回路803の間に図11の
ような、中間周波数を通過させ、それ以上の不要高調波
成分を急峻に阻止するフィルタ(低域通過フィルタ)8
02を挿入していた。
【0023】このフィルタ802は急峻な遮断特性を実
現するようLC回路で構成されており、フィルタ802
を構成する誘電素子L1001のインダクタンスをLと
し、互いに等しい容量素子C1001およびC1002
の容量をCとすると、LとCの積のLC値は LC=1/(2π×233[MHz])2 =4.7×10-19 となる。これから例えば、インダクタンスLを L=10[nH]と選ぶと容量Cとしては C=47[pF] 程度の値が必要になる。このような値を集積回路上に実
現するには広い面積が必要であり、チップコストの関係
から同一集積回路上に構成することは困難であった。従
って、フィルタ802は集積回路の外に構成せざるを得
ず、これが無線機の小形化を阻害する要因になってい
た。
【0024】これは、携帯電話等に内蔵する無線機に要
求される小形化を達成するため、直交変調器801から
周波数変換回路803までを同一集積回路上に構成する
という目的にはそぐわない。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
無線送信機においては、送信不要スプリアス信号の発生
を避けるために、直交変換器で発生する不要高調波を阻
止するフィルタとして外付けのフィルタを必要とし、そ
れが、回路を集積化させ、小形化する上での問題になっ
ていた。
【0026】この発明は外付けのフィルタを用いずに、
送信不要スプリアス信号の発生を有効に押さえることの
できる無線送信機を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、ベースバンド信号から中間周波数信号
を発生する直交変換手段と、前記直交変換手段から発生
された中間周波数信号を送信無線周波数に変換する周波
数変換手段と、前記周波数変換手段により送信無線周波
数に変換された信号を増幅する増幅手段とを具備する無
線送信機において、前記直交変換手段と前記周波数変換
手段間および前記周波数変換手段と前記増幅手段間を平
衡結合形式で接続することを特徴とする。
【0028】または、ベースバンド信号から中間周波数
信号を発生する直交変換手段と、前記直交変換手段から
発生された中間周波数信号を送信無線周波数に変換する
周波数変換手段と、前記周波数変換手段により送信無線
周波数に変換された信号を増幅する増幅手段とを具備す
る無線送信機において、前記直交変換手段と前記周波数
変換手段の間に設けた第1のフィルタ手段と、前記周波
数変換手段と前記増幅手段の間に設けた第2のフィルタ
手段とを具備し、前記直交変換手段と前記第1のフィル
タ手段間、前記第1のフィルタ手段と前記周波数変換手
段間、前記周波数変換手段と前記第2のフィルタ手段間
および前記第2のフィルタ手段と前記増幅手段間を平衡
結合形式で接続することを特徴とする。
【0029】ここで、前記第1のフィルタ手段は、中間
周波数以下の周波数を通過帯域とする低域通過特性を有
する低域ろ波手段であることを特徴とする。
【0030】また、前記第2のフィルタ手段は、送信無
線周波数以上の周波数を通過帯域とする高域通過特性を
有する高域ろ波手段であることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる無線送信
機を添付図面を参照にして詳細に説明する。
【0032】図1は本発明の第1の実施形態のブロック
図である。
【0033】図1においてベースバンド変調信号I、Q
は直交変調器101で周波数Fifの第1のローカル信号
LO1によって直交変調され、中間周波数Fifに周波数
変換される。この中間周波数信号Fifは、周波数変換回
路103で周波数Floの第2のローカル信号LO2と乗
算されて、送信無線周波数Frf(=Flo+Fif)に周波
数変換される。送信無線周波数Frfに周波数変換された
信号は、増幅回路104で所要レベルに増幅される。
【0034】周波数変換回路103の出力には所望周波
数(Flo+Fif)以外にも不要なイメージ周波数(Flo
−Fif)が発生するため、フィルタ106、109でこ
のイメージ周波数成分が取り除かれる。増幅回路104
から出力された信号は電力増幅回路107で所定の送信
電力まで増幅され、送受切替えスイッチ108、アンテ
ナ110を通って空中に放射される。
【0035】図2は、図1に示した直交変調器101の
具体的な回路例を示したものである。
【0036】図2において、トランジスタQ211〜Q
216、抵抗R211、R212および電流源からなる
部分は、よく知られたギルバート形乗算回路である。こ
の回路では、第1のローカル信号LO1をπ/2位相分
波器1010で分波して得られるローカルLO(I)信
号とベースバンドI信号の乗算結果を、トランジスタQ
213とトランジスタQ215の共通コレクタとトラン
ジスタQ214とトランジスタQ216の共通コレクタ
間に差動コレクタ電流として出力する。
【0037】また、トランジスタQ221〜Q226、
抵抗R221、R222および電流源から成る部分も同
様に、ローカル信号LO1をπ/2位相分波器1010
で分波して得られるローカルLO(I)信号と90°位
相の異なったローカルLO(Q)信号とベースバンドQ
信号の乗算結果を差動コレクタ電流として出力する。
【0038】このI側、Q側それぞれの差動コレクタ電
流は、それぞれ共通のコレクタ抵抗R23、R24で加
算され、電圧に変換されて中間周波数信号が得られる。
この中間周波数信号は次にトランジスタQ27と抵抗R
25、トランジスタQ28と抵抗R26で構成されるエ
ミッタホロワでバッファされて差動出力として出力され
る。
【0039】ところで従来例でも述べたよに、ベースバ
ンド信号をできるだけ大きなレベルの中間周波数信号に
変換するためには、ローカルLO(I)信号、LO
(Q)信号のレベルは充分大きくしておき、トランジス
タQ213〜Q216およびトランジスタQ223〜Q
226を飽和状態で完全にスイッチングさせるようにす
る。このため、副次的に直交変換器の出力には、中間周
波数信号だけでなく、その高調波が含まれる。
【0040】図3は、図1の周波数変換回路103の具
体的な回路例を示したものである。
【0041】図3でトランジスタQ31〜Q36、抵抗
R31、R32および電流源からなる部分は、ギルバー
ト形乗算回路で、第2のローカル信号LO2と中間周波
数信号の乗算結果を、トランジスタQ33とトランジス
タQ35の共通コレクタとトランジスタQ34とトラン
ジスタQ36の共通コレクタ間に差動コレクタ電流とし
て出力する。
【0042】この差動コレクタ電流は、それぞれ共通の
コレクタ抵抗R33、R34で加算され、電圧に変換さ
れて送信周波数信号が得られる。この送信周波数信号は
次にトランジスタQ37と抵抗R35、トランジスタQ
38と抵抗R36で構成されるエミッタホロワでバッフ
ァされて差動出力として出力される。
【0043】ここで、周波数変換回路103の素子間の
ばらつき、特に、抵抗R31とR32、トランジスタQ
31とQ32、抵抗R33とR34間のペア性がよく特
性がよく一致しておれば、入力信号は効率よく周波数変
換され、出力にそのまま漏洩してくる中間周波数の高調
波は問題にならないほど小さくなる。また、ペア性がよ
ければ、偶数次歪みも打ち消されるから、2次歪みによ
る中間周波数信号の高調波同士の積による8Fifの発生
も小さくなる。
【0044】この実施形態では周波数変換回路103の
入出力を平衡接続しているので、周波数変換回路103
内部での2次歪みによる8Fifの発生が小さくなる。ま
た、出力に漏洩する中間周波数信号の高調波も小さくな
るため、後段の増幅器104や電力増幅器106に2次
歪みがあっても、その出力に8Fifが発生することはほ
とんどない。
【0045】図4は、この発明の第2の実施形態であ
る。この実施形態では、直交変調器401と周波数変換
回路403の間に低域通過フィルタ402が配置され、
さらに周波数変換回路403と増幅回路405の間に高
域通過フィルタ404が配置されたところが図1と異な
っている。
【0046】この低域通過フィルタ402は図5のよう
に抵抗R51、R52およびコンデンサC51で構成さ
れる。
【0047】図6は、図2に示した直交変調器101の
変形例である。この直交変調器401が図2に示した直
交変調器101と異なる点は、直交変調器401内のト
ランジスタQ613、Q615、Q623、Q625の
コレクタ抵抗R63と、トランジスタQ614、Q61
6、Q624、Q626のコレクタ抵抗R64を利用
し、その間にC61を接続すると低域通過フィルタ40
2がここに構成でき、回路は若干簡単に構成できる。
【0048】高域通過フィルタ404は図7のように、
インダクタンスL71、L72およびコンデンサC7
1、C72で構成できる。
【0049】このような構成にすると、周波数変換回路
403の素子間に大きなばらつきが存在して中間周波数
信号の高調波が出力に漏洩するような条件でも、直交変
調器401と周波数変換回路403の間に中間周波数を
通過域とする低域通過フィルタ402が配してあるた
め、8Fifの高調波成分を減衰させ、周波数変換回路4
03から中間周波数信号の高調波8Fifが出力側に漏洩
することを防止できる。
【0050】また、より低次の高調波は低域通過フィル
タ402で除去できず周波数変換回路403の出力側に
漏洩して次段の増幅回路405の持つ2次歪みにより8
Fifの周波数成分を発生する可能性があるが、周波数変
換回路403と増幅回路405の間に送信無線周波数を
通過域とする広域通過フィルタ404を配しているの
で、8Fifの周波数を生じるような低次の高調波成分を
減衰させて、これを防止できる。
【0051】ここで、中間周波数を通過域とする上述の
低域通過フィルタ402は、8Fif周波数成分を減衰さ
せる程度の周波数特性で充分であるので、RC回路で構
成して集積回路内に内蔵させることが容易にできる。
【0052】また、送信無線周波数を通過域とする広域
通過フィルタ404は比較的急峻な特性が要求されるた
めLC回路で構成されるが、帯域が無線周波数帯域であ
るためインダクタンスLおよびコンデンサCの素子値は
小さくてよく、このため集積回路状に容易に構成するこ
とができる。
【0053】以上のような構成をとると、従来必要であ
った外付けのフィルタを用いなくてもすみ、素子間のば
らつきがある程度まで許容できるので、より廉価な集積
回路の製造工程を使用することも可能になる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の実施
形態では、直交変換器と周波数変換回路間および周波数
変換回路と増幅回路間の接続を平衡接続形式で行うよう
にしたので、直交変換器では素子間にばらつきが無いか
ぎり中間周波数信号の高調波が発生せず、また直交変換
器や周波数変換回路での2次歪みの発生も小さくなり、
中間周波数信号の高調波や高調波同士の2次歪みが送信
スプリアスとなることがなく、従来必要であった外付け
のフィルタを用いなくてもすみ、回路の集積化が可能に
なる。
【0055】また、本発明の第2の実施形態では、直交
変換器と周波数変換回路間に中間周波数を通過域とする
低域通過フィルタを設け、周波数変換回路と増幅回路間
の間に送信無線周波数を通過域とする高域通過フィルタ
を設け、各回路間の接続を平衡接続形式で行うようにし
たので、直交変換器や周波数変換回路の素子間にばらつ
きがあり、各回路間の接続を平衡接続形式で行っても、
周波数変換回路の入出力に8Fifの高調波成分が残る場
合に、この8Fif高調波成分を減衰させて、送信スプリ
アスとなることを防止することができ、比較的廉価な集
積回路製造工程によって回路を構成することができる。
【0056】また、この構成によると、中間周波数を通
過域とする低域通過フィルタは8倍の高調波を充分減衰
させれば良いので、RCで構成でき、集積回路に内蔵す
ることが容易であり、一方、送信無線周波数を通過域と
する高域通過フィルタは、これに比べて遥かに急峻な遮
断特性が要求されるためLCで構成されねばならない
が、遮断周波数が無線周波数帯域なので、中間周波数帯
域と比べるとLおよびCの素子量は小さくてすみ、集積
回路上に構成することも容易であり、無線送信機に従来
のようにフィルタを構成する容量などの素子を外付けに
する必要がなくなり、集積回路の製造工程を簡単にで
き、その分、製造設備と出来上がった製品を廉価にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の無線送信機のブロック
図。
【図2】図1の実施形態の無線送信機の直交変調器の回
路図。
【図3】図1の実施形態の無線送信機の周波数変換回路
の回路図。
【図4】本発明の他の実施形態の無線送信機のブロック
図。
【図5】図4の実施形態の無線送信機の低域通過フィル
タの回路図。
【図6】図4の実施形態の無線送信機の直交変調器の回
路図。
【図7】図4の実施形態の無線送信機の高域通過フィル
タの回路図。
【図8】本発明が用いられる簡易型携帯電話システムの
携帯子機のブロック図。
【図9】従来の無線送信機のブロック図。
【図10】従来の無線送信機の周波数変換回路の回路
図。
【図11】従来の無線送信機の低域通過フィルタの回路
図。
【符号の説明】
1 無線部 2 復調部 3 TDMA部 4 通話部 5 スピーカ 6 マイクロフォン 7 制御部 11、110、410、809 アンテナ 12 受信部 13 送信部 14 シンセサイザ 15、108、408、807 送受切替えスイッチ 16 結晶発振器 21 復調部 22 変調部 31 TDMA受信部 32 TDMA送信部 41 ADPCMコーデック 42 PCMコーデック 71 メモリ部 72 操作部 73 サウンダ 101、401、801 直交変調器 103、403、803 周波数変換回路 105、405、804 増幅回路 106、109、406、409、805、808 フ
ィルタ 107、407、806 電力増幅器 402、802 低域通過フィルタ 404 高域通過フィルタ C51、C61、C71、C72、C1001、C10
02 コンデンサ L71、L72、L1001 インダクタンス Q27、Q28、Q31〜Q38、Q67、Q68、Q
91〜Q97、Q211〜Q216、Q221〜Q22
6、Q611〜Q616、Q621〜Q626 トラン
ジスタ R23〜R26、R31〜R36、R51、R52、R
63〜R66、R91〜R94、R211、R212、
R221、R222、R611、R612、R621、
R622 抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースバンド信号から中間周波数信号を
    発生する直交変換手段と、 前記直交変換手段から発生された中間周波数信号を送信
    無線周波数に変換する周波数変換手段と、 前記周波数変換手段により送信無線周波数に変換された
    信号を増幅する増幅手段とを具備する無線送信機におい
    て、 前記直交変換手段と前記周波数変換手段との間および前
    記周波数変換手段と前記増幅手段との間を平衡結合形式
    で接続することを特徴とする無線送信機。
  2. 【請求項2】 ベースバンド信号から中間周波数信号を
    発生する直交変換手段と、 前記直交変換手段から発生された中間周波数信号を送信
    無線周波数に変換する周波数変換手段と、 前記周波数変換手段により送信無線周波数に変換された
    信号を増幅する増幅手段とを具備する無線送信機におい
    て、 前記直交変換手段と前記周波数変換手段との間に第1の
    フィルタ手段を設けるとともに、前記周波数変換手段と
    前記増幅手段との間に第2のフィルタ手段を設け、 前記直交変換手段と前記第1のフィルタ手段との間、前
    記第1のフィルタ手段と前記周波数変換手段との間、前
    記周波数変換手段と前記第2のフィルタ手段との間およ
    び前記第2のフィルタ手段と前記増幅手段との間を平衡
    結合形式で接続することを特徴とする無線送信機。
  3. 【請求項3】 前記第1のフィルタ手段は、 中間周波数以下の周波数を通過帯域とする低域通過特性
    を有する低域ろ波手段であることを特徴とする請求項2
    記載の無線送信機。
  4. 【請求項4】 前記第2のフィルタ手段は、 送信無線周波数以上の周波数を通過帯域とする高域通過
    特性を有する高域ろ波手段であることを特徴とする請求
    項2記載の無線送信機。
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