JPH09270140A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JPH09270140A
JPH09270140A JP1524097A JP1524097A JPH09270140A JP H09270140 A JPH09270140 A JP H09270140A JP 1524097 A JP1524097 A JP 1524097A JP 1524097 A JP1524097 A JP 1524097A JP H09270140 A JPH09270140 A JP H09270140A
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豊 村上
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズの光軸傾きが少なく、かつトーレ
ランスを大きくとれ、しかも設計自由度の高い対物レン
ズ駆動装置を提供することである。 【解決手段】 対物レンズ1を保持するレンズホルダ2
の側面にフォーカスコイ3ルを巻回または固着し、当該
フォーカスコイル3と対向して、永久磁石105をフォ
ーカスコイル3の一辺に対して磁極を同一方向に2個以
上間隙を設けて配置し、永久磁石105と対向するフォ
ーカスコイル3の辺を貫く磁束の密度分布が、磁束密度
最大となる点を2つ以上有する構成とした。これによっ
て、各種光ディスク装置の光ピックアップに使用される
対物レンズ駆動装置において、組立て誤差であるトーレ
ランスを大きく取れ、かつ光軸傾きを少なくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対物レンズ駆動装
置に関し、より特定的には、ミニディスク(以下、MD
と称す)プレーヤ、コンパクト・ディスク(以下、CD
と称す)プレーヤ、ディジタル・ビデオ・ディスク(以
下、DVDと称す)プレーヤ等の光ディスク記録および
/または再生装置(以下、光ディスク装置と称す)に用
いる光ピックアップに搭載され、対物レンズを変位させ
ることにより光ビームの照射位置を調整する対物レンズ
駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、光ディスク装置は、M
D、CD、DVD等の円盤状の情報記録媒体(以下、光
ディスクと称す)の反りに起因した上下運動により生じ
るフォーカスずれや、偏心などにより生じるトラッキン
グずれを補正するために、対物レンズを光ディスクの側
面から見て垂直な光軸方向であるZ軸方向(以下、フォ
ーカス方向ともいう)と、光ディスクの側面から見て平
行な半径方向であるX軸方向(以下、トラッキング方向
ともいう)との2軸に駆動しつつ、光学的に光ディスク
に対する情報の記録再生を行っている。
【0003】図22は、光ディスク装置に搭載される光
ピックアップの概略的な構造を示す図である。以下、光
ピックアップについて簡単に説明する。図22におい
て、半導体レーザ111から発せられる光ビームは、ビ
ームスプリッタ222を透過してレンズホルダ2内に設
けられている対物レンズ1に入射する。対物レンズ1
は、レーザ光を集光し、光ディスクEの記録面上に1μ
m程度の微少なビームのスポットを形成する。また、レ
ンズホルダ2に関連して、対物レンズ駆動装置555が
配置されている。この対物レンズ駆動装置555は、電
磁気回路によって構成され、対物レンズ1をフォーカス
方向とトラッキング方向に駆動可能である。このような
対物レンズ駆動装置555を設けることにより、光ディ
スクEの面振れや偏心に対し、サブミクロンの精度で対
物レンズ1が記録トラックを追従制御できるようになっ
ている。
【0004】また、光ディスクEの記録面から反射され
た光ビームは、対物レンズ1を透過して戻り、ビームス
プリッタ222によって直角方向へと反射される。そし
て、ピンフォトダイオード666により検知されるビー
ムの強度により、光ディスクEの情報ピットの読み取り
と、フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号の
検出とが可能となる。
【0005】近年、光ディスク記録再生装置は、高密度
化が進んでいる。解像度を高め、高密度記録再生を行う
ために、開口数(以下、NAという)の大きい対物レン
ズが用いられる。しかし、光ディスクの記録再生面に対
するビーム光軸の傾きが生じた場合、コマ収差の度合が
NAの3乗に比例して大きくなる。そのため、対物レン
ズのNAが大きい場合、対物レンズ駆動装置において対
物レンズをフォーカス方向ないしトラッキング方向に移
動中に、光軸の傾きが発生すると、光ディスクに対する
信号の記録再生に悪影響を及ぼすという問題が生じる。
【0006】従来、上記の問題を解決する対物レンズ駆
動装置が、特開平7−240031号公報に開示されて
いる。以下、従来の対物レンズ駆動装置を、図23〜図
26を参照して説明する。
【0007】図23は、従来の対物レンズ駆動装置の構
成を示す斜視図である。また、図24は、対物レンズを
フォーカス方向(Z軸方向)とトラッキング方向(X軸
方向)に移動中の対物レンズ駆動装置の要部断面図であ
る。また、図25は、フォーカス方向とトラッキング方
向に移動中の対物レンズ駆動装置の要部側面図である。
また、図26は、X軸方向の位置誤差が生じた場合の対
物レンズ駆動装置中の電磁気回路の要部上面図である。
【0008】図23〜図26において、従来の対物レン
ズ駆動装置は、レンズホルダ2と、フォーカスコイル3
と、トラッキングコイル4と、永久磁石5と、ヨークベ
ース6と、バックヨーク6aと、対向ヨーク6bと、弾
性支持材7と、支持材固定部8と、支持材固定基板9
と、プリント基板10とを備えている。
【0009】レンズホルダ2は、樹脂成形品から成り、
接着などの方法により固着された対物レンズ1を保持す
る。弾性支持材7は、バネ性を有する金属線から成り、
その一端はプリント基板10に半田固定されており、レ
ンズホルダ2を支持する。バックヨーク6aおよび対向
ヨーク6bは、永久磁石5と協働して磁気回路を形成し
ている。ここで、対向ヨーク6bの光ディスクE側の端
部は、永久磁石5の光ディスクE側の端部よりも光ディ
スクEに近い位置に配置されている。これにより、永久
磁石5と対向ヨーク6bとの間の空隙中の光ディスクE
に近い部分において、フォーカス方向への磁束の流れを
作っている。フォーカスコイル3およびトラッキングコ
イル4は、レンズホルダ2の側面に巻回されている。支
持材固定部8は、支持材固定基板9を固定する。支持材
固定基板9には、弾性支持材7の他端が半田固定されて
いる。ヨークベース6は、図22における半導体レーザ
111、ビームスプリッタ222およびフォトディテク
タ666を保持する光学基台(図示せず)上に固定され
ている。
【0010】次に、光ディスクEの反りに起因した上下
運動により生じるフォーカスずれや、偏心などにより生
じるトラッキングずれを補正するために、対物レンズ1
をフォーカス方向とトラッキング方向の2軸に駆動する
動作について説明する。対物レンズ1が取り付けられた
レンズホルダ2は、互いに平行に配置された4本の弾性
支持材7(一端がプリント基板10を介してレンズホル
ダ2に固定され、他端が支持材固定基板9に固定されて
いる)によって、フォーカス方向とトラッキング方向に
移動可能に支持される。支持材固定基板9は、ヨークベ
ース6に固定された支持材固定部8に固定されている。
【0011】フォーカス方向への駆動力は、ヨークベー
ス6に取り付けられた永久磁石5,バックヨーク6aお
よび対向ヨーク6bから成る磁気回路の空隙中に、フォ
ーカスコイル3を配置した電磁駆動回路によって発生す
る。発生したフォーカス方向への駆動力によって、レン
ズホルダ2は、弾性支持材7を介してフォーカス方向へ
と並進運動する。
【0012】トラッキング方向への駆動力は、ヨークベ
ース6に取り付けられた永久磁石5,バックヨーク6a
および対向ヨーク6bから成る磁気回路の空隙中に、ト
ラッキングコイル4を配置した電磁駆動回路によって発
生する。発生したトラッキング方向への駆動力によっ
て、レンズホルダ2は、弾性支持材7を介してトラッキ
ング方向へと並進運動する。
【0013】次に、光軸傾きの原因であるY軸回りのト
ルクを抑制する機構について、図24〜図26を参照し
て説明する。対物レンズ1、レンズホルダ2、フォーカ
スコイル3、トラッキングコイル4およびプリント基板
10から成る可動部が、トラッキング方向であるX軸プ
ラス方向にdtだけ変位すると、図24に示すように、
フォーカス駆動力の発生中心Fcと可動部の重心Gは、
その変位量と等しくdtだけ異なる。そのため、フォー
カス駆動電流Ifにより生ずる光ディスクEに近づく方
向のフォーカス駆動力Ff0により、可動部の重心G
に、Y軸に対し時計回りのトルクが発生する。
【0014】一方、図25に示すように、トラッキング
コイル4においてZ軸と平行な辺には、トラッキング駆
動電流Itにより、X軸プラス方向に向かうトラッキン
グ方向の駆動力Ft0が発生するが、トラッキングコイル
4においてY軸と平行な辺には、磁束がフォーカス方向
に貫通するため、トラッキング駆動力Ft0とは反対方向
の駆動力Ft1,Ft2が発生する。そして、可動部がフォ
ーカス駆動力Ff0により光ディスクEに近づく方向に移
動すると、駆動力Ft1とFt2に差が生じ、可動部の重心
Gに、Y軸に対し反時計回りのトルクが発生する。つま
り、フォーカスコイル3によるY軸回りのトルクと、ト
ラッキングコイル4によるY軸回りのトルクとは、互い
に打ち消しあう方向に働くため、光軸傾きを抑制し、結
果として対物レンズ1をフォーカス方向とトラッキング
方向に並進できていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、フォーカスコイル3により発生するY軸
回りのトルクと、トラッキングコイル4により発生する
Y軸回りのトルクとを正確に打ち消し合うように調整す
る必要があり、組立誤差による磁石の位置ズレやレンズ
ホルダの位置ズレに対する許容誤差(以下、トーレラン
スと称す)を大きくとることができないという問題があ
った。
【0016】さらに、同一可動部にフォーカスコイルと
トラッキングコイルを配置する必要があり、フォーカス
方向の駆動用の電磁気回路,可動部および支持材と、ト
ラッキング方向の駆動用の電磁気回路,可動部および支
持材とを、独立して構成する分離型の対物レンズ駆動装
置においては、フォーカス駆動力によるトルクをトラッ
キングコイルではキャンセルできず、対物レンズの光軸
傾きが発生するという問題があった。
【0017】それ故に、本発明の目的は、対物レンズの
光軸傾きが少なく、かつトーレランスを大きくとれ、し
かも設計自由度の高い対物レンズ駆動装置を提供するこ
とである。
【0018】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、コヒーレント光を情報記録媒体上の情報トラッ
クに集光する対物レンズを、少なくとも情報記録媒体と
直交するフォーカス方向に駆動するための装置であっ
て、対物レンズを保持するレンズホルダと、レンズホル
ダの側面に巻回または固着されたフォーカスコイルと、
フォーカスコイルと対向して配置された複数の磁束発生
部と、レンズホルダを少なくともフォーカス方向に移動
可能に支持する弾性支持部とを備え、各磁束発生部は、
対向するフォーカスコイルの辺を貫く磁束の密度分布
が、2つ以上の最大点を有するように磁束を発生するこ
とを特徴とする。上記第1の発明によれば、フォーカス
コイルの1辺を貫く磁束の密度分布の最大点が2以上存
在するので、最大点が1つしかない従来装置に比べて、
フォーカスコイルの1辺を貫く磁束の密度分布が平坦化
される。そのため、磁気回路とフォーカスコイルとの間
で位置誤差が多少あっても、フォーカスコイルに発生す
るY軸回りのトルクがそれほど大きくならない。その結
果、磁気回路とフォーカスコイルとの位置誤差許容値、
つまりトーレランスを大きくでき、設計自由度の高い対
物レンズ駆動装置が得られる。また、フォーカスコイル
単体でY軸回りのトルクを抑制できるので、トラッキン
グコイルによってY軸回りのトルクをキャンセルする必
要が無くなり、フォーカス駆動用のアクチュエータとト
ラッキング駆動用のアクチュエータとを独立して構成し
てもY軸回りのトルクが大きくなることがない。
【0019】第2の発明は、第1の発明において、各磁
束発生部は、対向するフォーカスコイルの辺を貫く磁束
の密度分布領域が、当該フォーカスコイルの辺の長さよ
りも広くなるように磁束を発生することを特徴とする。
上記第2の発明によれば、フォーカスコイルの1辺を貫
く磁束の密度分布がより一層平坦化され、Y軸回りのト
ルクをより一層低減できる。
【0020】第3の発明は、第2の発明において、各磁
束発生部は、対向するフォーカスコイルの辺に対して磁
極の向きが同一であり、かつ対向するフォーカスコイル
の辺に対して平行な方向に間隔を空けて配置された複数
の永久磁石をそれぞれ含んでいる。
【0021】第4の発明は、第3の発明において、各磁
束発生部は、複数の永久磁石として2個の永久磁石をそ
れぞれ含み、対向するフォーカスコイルの辺の長さFp
と、2個の永久磁石の取付けピッチPとが、次式(a)
の関係を有することを特徴とする。 P=Fp …(a)
【0022】第5の発明は、第3の発明において、各磁
束発生部は、それぞれフォーカスコイルを間に挟んで複
数の永久磁石と対向するように配置された対向ヨーク
と、複数の永久磁石のフォーカスコイルと対向する面と
は反対側の面に当接するように配置されたバックヨーク
とをさらに含み、複数の永久磁石と対向ヨークとバック
ヨークとが協働して、磁気回路を形成している。
【0023】第6の発明は、第5の発明において、各磁
束発生部は、複数の永久磁石として2個の永久磁石をそ
れぞれ含み、バックヨークの中央部には、フォーカス方
向に延び、かつ2個の永久磁石の位置決めを行うための
中央凸部が形成されている。上記第6の発明によれば、
対をなす永久磁石の位置決めが容易かつ安定して行え、
品質が向上する。
【0024】第7の発明は、第5の発明において、各磁
束発生部は、複数の永久磁石として2個の永久磁石をそ
れぞれ含み、バックヨークの両端部には、フォーカス方
向に延び、かつ2個の永久磁石の位置決めを行うための
2つの外側凸部が形成されている。上記第7の発明によ
れば、対をなす2つの永久磁石の取付けピッチを小さく
でき、結果として対物レンズ駆動装置を小型化できる。
【0025】第8の発明は、第2の発明において、各磁
束発生部は、フォーカスコイルと対向し、かつ対向する
フォーカスコイルの辺に対して平行な方向に間隔を空け
て配置された複数の分割ヨークと、各分割ヨークのフォ
ーカスコイルに対向する面とは反対側の面に当接するよ
うに配置された単体の永久磁石とをそれぞれ含んでい
る。上記第8の発明によれば、1つの磁束発生部に配置
する永久磁石を単一化でき、部品点数の削減による低価
格化が可能になる。
【0026】第9の発明は、第8の発明において、各磁
束発生部は、複数の分割ヨークとして2個の分割ヨーク
をそれぞれ含み、2個の分割ヨークの幅Wcおよび立設
ピッチPcが、次式(b)の関係を有することを特徴と
する。 Pc−Wc>0 …(b)
【0027】第10の発明は、第2の発明において、各
磁束発生部は、フォーカスコイルと対向し、かつ対向す
るフォーカスコイルの辺に対して平行な方向に間隔を空
けて形成された複数の凸部を有する中間ヨークと、中間
ヨークのフォーカスコイルと対向する面とは反対側の面
に当接するように配置された単体の永久磁石と、永久磁
石を中間ヨークとの間に挟むように立設されたバックヨ
ークとをそれぞれ含んでいる。
【0028】上記第10の発明によれば、磁束の利用効
率が向上し、駆動感度の向上ないし磁石の小型化が可能
になり、対物レンズ駆動装置の小型化と低消費電力化が
実現できる。
【0029】第11の発明は、第10の発明において、
中間ヨークには、複数の凸部として2個の凸部が形成さ
れており、中間ヨークの2個の凸部の幅Wbおよびピッ
チPbが、次式(c)の関係を有することを特徴とす
る。 Pb−Wb>0 …(c)
【0030】第12の発明は、第2の発明において、レ
ンズホルダの磁束発生部と対向する側面と直交する側面
には、強磁性体片が一体的に成形されていることを特徴
とする。上記第12の発明によれば、各磁束発生部に単
体の永久磁石を設けた場合であっても、フォーカスコイ
ルの1辺を貫く磁束の密度分布が平坦化され、フォーカ
スコイルで発生するY軸回りのトルクを抑制することが
できる。そのため、配置すべき永久磁石のX軸方向の幅
を小さくすることができ、対物レンズ駆動装置のX軸方
向の幅を小さくできる。その結果、光ディスクを回転す
るモータの直径を大きくできる。
【0031】第13の発明は、第12の発明において、
強磁性体片は、導電性を有する部材で構成され、フォー
カスコイルへの給電を、当該強磁性体片を介して行うこ
とを特徴とする。上記第13の発明によれば、強磁性体
片をフォーカスコイルおよびトラッキングコイルへの給
電ために兼用しているので、給電のためのプリント基板
を別途設ける必要が無く、分品点数の削減によるコスト
低減が図れる。
【0032】第14の発明は、第13の発明において、
弾性支持部は、強磁性体片に一体的に形成されている。
上記第14の発明によれば、弾性支持部と強磁性体片と
を1つの部材で構成できるため、分品点数の削減による
コスト低減が図れる。
【0033】第15の発明は、コヒーレント光を情報記
録媒体上の情報トラックに集光する対物レンズを、情報
記録媒体と直交するフォーカス方向および情報記録媒体
とは平行でかつ情報トラックとは直交するトラッキング
方向に駆動するための装置であって、対物レンズを保持
するレンズホルダと、レンズホルダの側面に巻回または
固着されたフォーカスコイルと、レンズホルダの側面に
巻回または固着されたトラッキングコイルと、情報トラ
ックと平行な方向に向いてフォーカスコイルおよびトラ
ッキングコイルと対向するように配置された2つの磁束
発生部と、レンズホルダをフォーカス方向およびトラッ
キング方向に移動可能に支持する弾性支持部とを備え、
各磁束発生部は、対向するフォーカスコイルの辺を貫く
磁束の密度分布が、2つ以上の最大点を有するように磁
束を発生することを特徴とする。上記第15の発明によ
れば、フォーカスコイルの1辺を貫く磁束の密度分布の
最大点が2以上存在するので、最大点が1つしかない従
来装置に比べて、フォーカスコイルの1辺を貫く磁束の
密度分布が平坦化される。そのため、磁気回路とフォー
カスコイルとの間で位置誤差が多少あっても、フォーカ
スコイルに発生するY軸回りのトルクがそれほど大きく
ならない。その結果、磁気回路とフォーカスコイルとの
位置誤差許容値、つまりトーレランスを大きくでき、設
計自由度の高い対物レンズ駆動装置が得られる。
【0034】第16の発明は、第15の発明において、
各磁束発生部は、対向するフォーカスコイルの辺を貫く
磁束の密度分布領域が、当該フォーカスコイルの辺の長
さよりも広くなるように磁束を発生することを特徴とす
る。上記第16の発明によれば、フォーカスコイルの1
辺を貫く磁束の密度分布がより一層平坦化され、Y軸回
りのトルクをより一層低減できる。
【0035】第17の発明は、第16の発明において、
各磁束発生部は、対向するフォーカスコイルの辺に対し
て磁極の向きが同一であり、かつトラッキング方向に間
隔を空けて配置された複数の永久磁石をそれぞれ含んで
いる。
【0036】第18の発明は、第17の発明において、
トラッキングコイルは、トラッキング方向と平行な軸を
中心にして、レンズホルダのトラッキング方向の一方側
面に巻回または固着された第1のトラッキングコイル
と、トラッキング方向と平行な軸を中心にして、レンズ
ホルダのトラッキング方向の他方側面に巻回または固着
された第2のトラッキングコイルとを含み、各磁束発生
部は、複数の永久磁石として2個の永久磁石をそれぞれ
含み、第1および第2のトラッキングコイルのトラッキ
ング方向への取付けピッチTpおよびそれぞれの巻幅T
wと、レンズホルダのトラッキング方向への可動範囲T
dと、2個の永久磁石のトラッキング方向への取付けピ
ッチPおよびそれぞれの幅Wとが、次式(d)および/
または(e)の関係を有することを特徴とする。 Tp+Tw+Td≦P+W …(d) Tp−Tw−Td≧P−W …(e) 上記第18の発明によれば、レンズホルダがトラッキン
グ方向への可動範囲Tdだけ移動した場合であっても、
トラッキングコイルの片側が永久磁石の外側および/ま
たは内側に飛び出さない。すなわち、上式(d)および
/または(e)の関係を満たしていれば、トラッキング
方向への可動範囲Tdの範囲内でトラッキングコイルで
発生する駆動力が急激に減少することはない。従って、
フォーカス駆動とトラッキング駆動とを共通の磁気回路
で構成した場合であっても、トラッキング駆動感度を大
きくできると共に、消費電力を低くできる。
【0037】第19の発明は、第17の発明において、
各磁束発生部は、複数の永久磁石として第1および第2
の永久磁石をそれぞれ含み、トラッキングコイルは、レ
ンズホルダの情報トラックと平行な方向の一方側面に巻
回または固着された第1のトラッキングコイルと、レン
ズホルダの情報トラックと平行な方向の他方側面に巻回
または固着された第2のトラッキングコイルとを含み、
各トラッキングコイルは、情報トラックと平行な方向の
軸を中心に渦巻き状に巻回され、かつ相互に接続された
第1および第2の巻き束をそれぞれ含み、第1および第
2の巻き束は、それぞれ、第1および第2の永久磁石と
対向するように左右対称に配置され、第1および第2の
巻き束の巻方向がフォーカス方向と平行な成分を有する
辺のうち、互いに向かい合う辺間の取付けピッチTpお
よび巻幅Twと、レンズホルダのトラッキング方向への
可動範囲Tdと、第1および第2の永久磁石のトラッキ
ング方向への取付けピッチPおよびそれぞれの幅Wと
が、次式(f)および/または(g)の関係を有するこ
とを特徴とする。 Tp+Tw+Td≦P+W …(f) Tp−Tw−Td≧P−W …(g) 上記第19の発明によれば、トラッキングコイルは巻芯
を自由に設定できるため、トラッキングコイルの不要な
巻回部分の長さを短くでき、抵抗値を小さくできる。
【0038】第20の発明は、第19の発明において、
第1および第2のトラッキングコイルは、それぞれがプ
リント基板上に形成されており、当該プリント基板がレ
ンズホルダの側面に固着されていることを特徴とする。
上記第20の発明によれば、第1および第2のトラッキ
ングコイルを予めプリント基板上に形成した後、レンズ
ホルダの側面に固定するようにしているので、トラッキ
ングコイルをレンズホルダの側面に直接巻回する場合に
比べて、トラッキングコイル形成工程を簡素化でき、製
造コストの低減および組立時間の短縮化が図れる。
【0039】第21の発明は、第17の発明において、
各磁束発生部は、それぞれフォーカスコイルを間に挟ん
で複数の永久磁石と対向するように配置された対向ヨー
クと、複数の永久磁石のフォーカスコイルと対向する面
とは反対側の面に当接するように配置されたバックヨー
クとをさらに含み、複数の永久磁石と対向ヨークとバッ
クヨークとが協働して、磁気回路を形成している。
【0040】第22の発明は、第21の発明において、
各磁束発生部は、強磁性体から成り、対向ヨークおよび
バックヨークの情報記録媒体に近い側の端面を橋架する
ように情報記録媒体と平行に配置されたカバーヨークを
さらに含んでいる。上記第22の発明によれば、対向ヨ
ークとバックヨークの各上端部を橋架するようにカバー
ヨークを設けるようにしているため、永久磁石に対しZ
軸方向の磁気抵抗が対称になり、トラッキングコイルの
Y軸と平行な2辺には、均等な磁束が貫く。その結果、
トラッキングコイルによって発生するY軸回りのトルク
を小さくすることができる。
【0041】第23の発明は、第22の発明において、
トラッキングコイルは、トラッキング方向と平行な軸を
中心にして、レンズホルダのトラッキング方向の一方側
面に巻回または固着された第1のトラッキングコイル
と、トラッキング方向と平行な軸を中心にして、レンズ
ホルダのトラッキング方向の他方側面に巻回または固着
された第2のトラッキングコイルとを含み、第1および
第2のトラッキングコイルのトラッキング方向への取付
けピッチTpおよびそれぞれの巻幅Twと、レンズホル
ダのトラッキング方向への可動範囲Tdと、カバーヨー
クのトラッキング方向への幅Wyとが、次式(h)の関
係を有することを特徴とする。 Wy≧Tp+Tw+Td …(h) 上記第23の発明によれば、上式(h)の関係を満足す
ることで、トラッキング可動範囲Tdの範囲内で、トラ
ッキングコイルによって発生するY軸回りのトルクをほ
ぼ0にすることができる。
【0042】第24の発明は、第17の発明において、
各磁束発生部は、複数の永久磁石として2個の永久磁石
をそれぞれ含み、バックヨークの中央部には、フォーカ
ス方向に延び、2個の永久磁石の位置決めを行うための
中央凸部が形成されている。上記第24の発明によれ
ば、対をなす永久磁石の位置決めが容易かつ安定して行
え、品質が向上する。
【0043】第25の発明は、第17の発明において、
各磁束発生部は、複数の永久磁石として2個の永久磁石
をそれぞれ含み、バックヨークのトラッキング方向両端
部には、フォーカス方向に延び、2個の永久磁石の位置
決めを行うための外側凸部が形成されている。上記第2
5の発明によれば、対をなす2つの永久磁石の取付けピ
ッチを小さくでき、結果として対物レンズ駆動装置を小
型化できる。
【0044】第26の発明は、第16の発明において、
各磁束発生部は、情報トラックと平行な方向に向いてフ
ォーカスコイルと対向し、かつトラッキング方向に間隔
を空けて配置された複数の分割ヨークと、各分割ヨーク
のフォーカスコイルと対向する面とは反対側の面に当接
するように配置された単体の永久磁石とをそれぞれ含ん
でいる。上記第26の発明によれば、1つの磁束発生部
に配置する永久磁石を単一化でき、部品点数の削減によ
る低価格化が可能になる。
【0045】第27の発明は、第26の発明において、
各磁束発生部は、複数の分割ヨークとして2個の分割ヨ
ークをそれぞれ含み、2個の分割ヨークのトラッキング
方向の幅Wcおよび立設ピッチPcが、次式(i)の関
係を有することを特徴とする。 Pc−Wc>0 …(i)
【0046】第28の発明は、第27の発明において、
トラッキングコイルのトラッキング方向の取付けピッチ
Tpおよび巻幅Twと、レンズホルダのトラッキング方
向への可動範囲Tdと、分割ヨークのトラッキング方向
の幅Wcおよび立設ピッチPcとが、次式(j)および
/または(k)の関係を有することを特徴とする。 Tp+Tw+Td≦Pc+Wc …(j) Tp−Tw−Td≧Pc−Wc …(k) 上記第28の発明によれば、レンズホルダがトラッキン
グ方向への可動範囲Tdだけ移動した場合であっても、
トラッキングコイルの片側が分割ヨークの外側および/
または内側に飛び出さない。すなわち、上式(j)およ
び/または(k)の関係を満たしていれば、トラッキン
グ方向への可動範囲Tdの範囲内でトラッキングコイル
で発生する駆動力が急激に減少することはない。従っ
て、フォーカス駆動とトラッキング駆動とを共通の磁気
回路で構成した場合であっても、トラッキング駆動感度
を大きくできると共に、消費電力を低くできる。
【0047】第29の発明は、第16の発明において、
各磁束発生部は、情報トラックと平行な方向に向いてフ
ォーカスコイルと対向し、かつトラッキング方向に間隔
を空けて形成された複数の凸部を有する中間ヨークと、
中間ヨークのフォーカスコイルと対向する面とは反対側
の面に当接するように配置された単体の永久磁石と、情
報トラックと平行な方向に向いて永久磁石を中間ヨーク
との間に挟むように立設されたバックヨークとをそれぞ
れ含んでいる。上記第29の発明によれば、磁束の利用
効率が向上し、駆動感度の向上ないし磁石の小型化が可
能になり、対物レンズ駆動装置の小型化と低消費電力化
が実現できる。
【0048】第30の発明は、第29の発明において、
中間ヨークには、複数の凸部として2個の凸部が形成さ
れており、中間ヨークの2個の凸部のトラッキング方向
の幅WbおよびピッチPbが、次式(m)の関係を有す
ることを特徴とする。 Pb−Wb>0 …(m)
【0049】第31の発明は、第30の発明において、
トラッキングコイルのトラッキング方向の取付けピッチ
Tpおよび巻幅Twと、レンズホルダのトラッキング方
向の可動範囲Tdと、中間ヨークの2個の凸部のトラッ
キング方向の幅WbおよびピッチPbとが、次式(n)
および/または(o)の関係を有することを特徴とす
る。 Tp+Tw+Td≦Pb+Wb …(n) Tp−Tw−Td≧Pb−Wb …(o) 上記第31の発明によれば、レンズホルダがトラッキン
グ方向への可動範囲Tdだけ移動した場合であっても、
トラッキングコイルの片側が中間ヨークの凸部の外側お
よび/または内側に飛び出さない。すなわち、上式
(n)および/または(o)の関係を満たしていれば、
トラッキング方向への可動範囲Tdの範囲内でトラッキ
ングコイルで発生する駆動力が急激に減少することはな
い。従って、フォーカス駆動とトラッキング駆動とを共
通の磁気回路で構成した場合であっても、トラッキング
駆動感度を大きくできると共に、消費電力を低くでき
る。
【0050】第32の発明は、第16の発明において、
レンズホルダのトラッキング方向側面に、強磁性体片を
一体成形したことを特徴とする。上記第32の発明によ
れば、各磁束発生部に単体の永久磁石を設けた場合であ
っても、フォーカスコイルの1辺を貫く磁束の密度分布
が平坦化され、フォーカスコイルで発生するY軸回りの
トルクを抑制することができる。そのため、配置すべき
永久磁石のX軸方向の幅を小さくすることができ、対物
レンズ駆動装置のX軸方向の幅を小さくできる。その結
果、光ディスクを回転するモータの直径を大きくでき
る。
【0051】第33の発明は、第32の発明において、
強磁性体片は、導電性を有する部材で構成され、フォー
カスコイルおよびトラッキングコイルへの給電を、当該
強磁性体片を介して行うことを特徴とする。上記第33
の発明によれば、強磁性体片をフォーカスコイルおよび
トラッキングコイルへの給電ために兼用しているので、
給電のためのプリント基板を別途設ける必要が無く、分
品点数の削減によるコスト低減が図れる。
【0052】第34の発明は、第33の発明において、
弾性支持部は、強磁性体片に一体的に形成されている。
上記第34の発明によれば、弾性支持部と強磁性体片と
を1つの部材で構成できるため、分品点数の削減による
コスト低減が図れる。
【0053】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜視図である。図
2は、同対物レンズ駆動装置における電磁気回路の要部
上面図である。図3は、同対物レンズ駆動装置におい
て、X軸方向の位置誤差が生じた場合の電磁気回路の要
部上面図である。図4は、同対物レンズ駆動装置の電磁
気回路のシミュレーション結果を示す図である。なお、
図1〜図3において、図23〜図26に示す従来例と同
じ機能を有する構成部材には、同じ参照符号を付記し、
その詳細な説明を省略する。
【0054】図1〜図3において、対物レンズ1は、液
晶ポリマー,PPS等の樹脂成形品から成るレンズホル
ダ2に、接着等の方法により固着されている。バネ性を
有する金属板(例えば、リン青銅の板材)から成る弾性
支持材7の一端は、プリント基板10に半田固定されて
おり、レンズホルダ2をフォーカス方向であるZ軸方向
に移動可能に支持する。バックヨーク6aおよび対向ヨ
ーク6bは、永久磁石105と協働して、磁気回路を形
成している。フォーカスコイル3は、レンズホルダ2の
側面に、Z軸を中心に巻回されている。支持材固定部8
は、支持材固定基板9を固定する。支持材固定基板9に
は、弾性支持材7の他端が半田固定されている。
【0055】ここで、永久磁石105は、フォーカスコ
イル3においてX軸と平行な2面に対して2つずつ対向
配置される。対を成す2つの永久磁石(すなわち、フォ
ーカスコイル3の同一側面と対向する2つの永久磁石)
105は、X軸方向に間隙を設けて配置されており、し
かもフォーカスコイル3に対する磁極の向きは同一であ
る。従って、図2に示すように、フォーカスコイル3を
貫く磁束の密度分布には、磁束密度が最大となる点が2
点存在することになる。
【0056】バックヨーク6aおよび対向ヨーク6bと
一体に磁気ヨークを形成するヨークベース6は、支持材
固定部8を固定すると共に、トラバースベース12に固
定されている。トラッキングコイル4は、X軸を中心に
巻回され、トラバースベース12に固着されている。ト
ラバース用永久磁石13は、トラバース用バックヨーク
14a上に固着され、トラバース用対向ヨーク14bと
共に、磁気回路を形成している。ガイド軸15は、トラ
バースベース12の側面に設けられたX軸方向に貫通す
る孔に挿入されており、トラバースベース12のX軸方
向への移送案内を行う。立ち上げミラー11は、X軸方
向の先端に存在する図22に示す半導体レーザ111か
ら出射されたX軸方向の光ビーム(図示せず)を、Z軸
方向に曲げ、対物レンズ1に入射させる。
【0057】次に、光ディスクEの反りに起因した上下
運動により生じるフォーカスずれや、偏心などにより生
じるトラッキングずれを補正するために、対物レンズ1
をフォーカス方向(Z軸方向)とトラッキング方向(X
軸方向)の2軸に駆動する動作について述べる。
【0058】フォーカス方向の駆動力は、ヨークベース
6に取り付けられた永久磁石105,バックヨーク6a
および対向ヨーク6bから成る磁気回路の空隙中に、フ
ォーカスコイル3を配置した電磁駆動回路によって発生
する。発生したフォーカス方向の駆動力によって、レン
ズホルダ2は、弾性支持材7を介してフォーカス方向へ
と並進運動する。
【0059】トラッキング方向の駆動力は、トラバース
用永久磁石13,トラバース用バックヨーク14aおよ
びトラバース用対向ヨーク14bから成る磁気回路の空
隙中に、トラッキングコイル4を配置した電磁駆動回路
によって発生する。発生したトラッキング方向の駆動力
によって、トラバースベース12は、ガイド軸15に沿
って並進運動する。
【0060】次に、第1の実施形態におけるY軸回りの
トルク抑制機構について、図2および図3を参照して説
明する。図2は、対物レンズ1,レンズホルダ2,フォ
ーカスコイル3およびプリント基板10から成る可動部
の重心Gと磁気回路の中心とが一致している場合の電磁
気回路の要部上面図である。フォーカスコイル3にフォ
ーカス駆動電流Ifを通電すると、フォーカスコイル3
においてX軸と平行な面には、光ディスクEに近づく方
向に駆動力Ff0が発生する。この場合、フォーカスコイ
ル3が磁気回路に対してY軸対称となっているので、フ
ォーカスコイル3においてX軸と平行な面では、駆動力
Ff0の発生中心と可動部の重心Gとの間でX軸方向のず
れはなく、Y軸回りのトルクは発生しない。
【0061】次に、可動部の重心Gと磁気回路の中心軸
とがdxだけずれている場合のY軸回りのトルクについ
て、フォーカスコイルの有効幅Fpと永久磁石105の
取付けピッチPとの関係を考慮しながら説明する。
【0062】まず、図3(a)に示すように、一対の永
久磁石105が、それぞれの同一磁極をフォーカスコイ
ル3においてX軸方向に沿って延びる一辺と対向させる
ように配置されているため、磁束密度分布の最大点が2
点発生し、図26に示す従来例と比較して、フォーカス
コイル3のX軸と平行な辺を貫く磁束密度分布が、より
平坦に、かつより広範囲に分布する。従って、フォーカ
スコイル3に発生する駆動力Ff0の発生中心は、フォー
カスコイル3のX軸方向の位置に依存するようになり、
結果として可動部の重心Gとフォーカスコイル3の駆動
中心Ff0とのX軸方向の位置ズレは小さくなる。そのた
め、可動部の重心Gを中心にY軸回りに発生するトルク
は小さくなる。
【0063】そして、図3(b)に示すように、フォー
カスコイル3において永久磁石105と対向する辺のX
軸方向の長さFpよりも、永久磁石105の取付けピッ
チPとX軸方向の幅Wとを加算した幅の方が大きい場
合、つまり、フォーカスコイル3のX軸方向の辺の長さ
よりも、フォーカスコイル3のX軸方向の辺を貫く磁束
密度分布のX軸方向の分布幅の方が広い場合は、フォー
カスコイル3のX軸と平行な辺では、X軸プラス側の永
久磁石105と対向する面積が増し、可動部の重心Gの
動きと同一方向に、フォーカス方向の駆動力Ff0の発生
中心が移動する。従って、可動部の重心Gを中心に発生
するY軸回りのトルクは、より一層小さくなる。
【0064】Y軸回りのトルクの大きさは、フォーカス
駆動力の発生中心Fcと可動部の重心Gとの間のX軸方
向のずれ量dと、フォーカスコイル3で発生する駆動力
との積で決まる。図4は、この関係をシミュレーション
した結果を示したものであり、永久磁石105の幅Wを
2.5mm、フォーカスコイル3のX軸方向の幅Fpを
7.2mmとし、磁気回路の中心と可動部の重心Gとの
X軸方向の取付け位置誤差dxが0.5mm発生した場
合の、永久磁石105の取付けピッチPと、フォーカス
コイル3で発生するトータルのフォーカス駆動力の発生
中心Fcと可動部の重心GとのX軸方向のずれ量dとの
関係を示している。
【0065】図4において、永久磁石105の取付けピ
ッチPが2.5mm(グラフデータ左端)の場合は、対
になった2つの永久磁石105の間に間隙がない、つま
り従来例の構成と等価である。この場合、フォーカス駆
動力の発生中心Fcと可動部の重心GとのX軸方向の位
置ずれ量dが0.5mmとなり、可動部のX軸方向の取
付け位置誤差dxとほぼ等しくなっている。一方、対を
なす2つの永久磁石105の間で間隙が存在する構成で
は、間隙が無い場合に比べて、フォーカス駆動力の発生
中心Fcと可動部の重心GとのX軸方向の位置ずれ量d
が明らかに減少している。そして、永久磁石105の取
付けピッチPと、フォーカスコイル3の有効幅Fpとが
等しい場合(すなわち、P=Fpの場合)、フォーカス
駆動力の発生中心Fcと可動部の重心Gとのずれ量dは
零になっている。そして、永久磁石105の取付けピッ
チPがフォーカスコイル3の有効幅Fpよりも大きくな
ると、フォーカス駆動力の発生中心Fcと可動部の重心
GとのX軸方向の位置ずれ量dは、マイナス方向に大き
くなるものの、その絶対値は、ピッチPが2.5mmの
場合よりも小さい。
【0066】以上説明したように、第1の実施形態に係
る対物レンズ駆動装置では、X軸方向に間隙を空けた一
対の永久磁石105を、フォーカスコイル3のX軸方向
に平行な辺と対向するように配置したので、フォーカス
コイル3に発生するY軸回りのトルクをフォーカスコイ
ル3単体で抑制できる。その結果、磁気回路とフォーカ
スコイル3との位置誤差許容値、つまりトーレランスを
大きくできる。
【0067】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜視
図である。図6は、同対物レンズ駆動装置の要部上面図
である。図7は、同対物レンズ駆動装置における電磁気
回路のシミュレーション結果を示す図である。なお、図
5および図6において、図23〜図26に示す従来例と
同じ機能を有する構成部材には、同じ参照符号を付記
し、その詳細な説明を省略する。
【0068】図5および図6を参照して、対物レンズ1
は、液晶ポリマー,PPS等の樹脂成形品から成るレン
ズホルダ2に、接着等の方法により固着されている。バ
ネ性を有する金属板(例えば、リン青銅の板材)から成
る弾性支持材7の一端は、プリント基板10に半田固定
されており、レンズホルダ2をフォーカス方向(Z軸方
向)とトラッキング方向(X軸方向)に移動可能に支持
する。バックヨーク6aおよび対向ヨーク6bは、互い
に磁気ヨークを形成しており、永久磁石105と協働し
て磁気回路を形成している。フォーカスコイル3は、レ
ンズホルダ2の側面にZ軸を中心に巻回されている。ト
ラッキングコイル4は、レンズホルダ2の側面にX軸を
中心に巻回されている。支持材固定部8は、支持材固定
基板9を固定する。支持材固定基板9には、弾性支持材
7の他端が半田固定されている。
【0069】ここで、永久磁石105は、第1の実施形
態の場合と同様に、フォーカスコイル3におけるX軸方
向と平行な2つの側面と対向するように、それぞれの側
面に対して一対ずつ配置される。フォーカスコイル3の
同一面と対向する2つの永久磁石(すなわち、対を成す
2つの永久磁石)105は、X軸方向に間隙を設けて配
置され、しかもフォーカスコイル3に対する磁極の向き
は同一である。従って、図6に示すように、フォーカス
コイル3を貫く磁束の密度分布には、磁束密度が最大と
なる点が2点存在することになる。
【0070】さらに、第2の実施形態では、トラッキン
グコイル4のX軸方向の取付けピッチTpおよびその巻
幅Twと、トラッキング可動範囲Tdと、永久磁石10
5のX軸方向の幅Wおよびその取付けピッチPとの関係
が、次式(1)を満たすように各部材が配置されてい
る。 Tp+Tw+Td≦P+W …(1)
【0071】バックヨーク6aおよび対向ヨーク6bと
共に磁気ヨークを形成するヨークベース6は、支持材固
定部8を固定すると共に、図22に示す半導体レーザ1
11,ビームスプリッタ222およびフォトディテクタ
666を保持する光学基台(図示せず)上に固定されて
いる。
【0072】次に、光ディスクEの反りに起因する上下
運動により生ずるフォーカスずれや、偏心などにより生
ずるトラッキングずれを補正するために、対物レンズ1
をフォーカス方向とトラッキング方向の2軸に駆動する
動作について述べる。フォーカス方向への駆動力は、ヨ
ークベース6に取り付けられた永久磁石105,バック
ヨーク6aおよび対向ヨーク6bから成る磁気回路の空
隙中に、フォーカスコイル3を配置した電磁駆動回路に
よって発生する。発生したフォーカス方向への駆動力に
よって、レンズホルダ2は、弾性支持材7を介してフォ
ーカス方向へと並進運動する。
【0073】トラッキング方向への駆動力は、ヨークベ
ース6に取り付けられた永久磁石105,バックヨーク
6aおよび対向ヨーク6bから成る磁気回路の空隙中
に、トラッキングコイル4を配置した電磁駆動回路によ
って発生する。発生したトラッキング方向への駆動力に
よって、レンズホルダ2は、弾性支持材7を介してトラ
ッキング方向へと並進運動する。
【0074】ここで、トラッキングコイル4において主
たる駆動力発生源となるZ軸方向と平行な部分は、永久
磁石105に近いため、永久磁石105との位置関係に
よってその発生駆動力に影響を受ける。図6において、
トラッキングコイル4が永久磁石105よりもX軸方向
に飛び出す構成になると、トラッキングコイル4で発生
する駆動力は極端に劣化する。すなわち、トラッキング
可動範囲Tdの範囲内でトラッキングコイル4が永久磁
石105よりもX軸方向に飛び出すことがあると、トラ
ッキングコイル4で発生する駆動力は極端に劣化し、リ
ニアリティを確保できなくなる。
【0075】前述したように、第2の実施形態の対物レ
ンズ駆動装置では、永久磁石105の取付けピッチPと
永久磁石105のX軸方向の幅Wとの和の方が、トラッ
キングコイル4のX軸方向の取付けピッチTpとその巻
幅Twとトラッキング可動範囲Tdとの和よりも大きく
なるように、つまり前述の式(1)の関係が成立するよ
うに、各部材が配置されている。そのため、レンズホル
ダ2がトラッキング可動範囲Tdだけ移動しても、トラ
ッキングコイル4の片側が永久磁石105の外側に飛び
出さない。
【0076】また、永久磁石105の取付けピッチPと
永久磁石105のX軸方向の幅Wとの差の方が、トラッ
キングコイル4のX軸方向の取付けピッチTpからその
巻幅Twとトラッキング可動範囲Tdとを差し引いた値
よりも小さい場合、つまり次式(2)の関係が成立する
場合、トラッキング可動範囲Tdだけレンズホルダ2が
移動した場合に、トラッキングコイル4の片側が永久磁
石105の内側に飛び出さない。 Tp−Tw−Td≧P−W …(2)
【0077】上記のように、式(1)および/または
(2)の関係を満たしていれば、トラッキング可動範囲
Tdの範囲内でトラッキングコイル4で発生する駆動力
が急激に減少することはない。
【0078】図7は、以上の関係を、永久磁石105の
X軸方向の幅W=2.5mm、トラッキングコイル4の
X軸方向の取付けピッチTp=6.0mm、トラッキン
グコイル4のX軸方向巻幅Tw=0.5mm、トラッキ
ング可動範囲Td=0.5mmの条件下でシミュレーシ
ョンした結果を示している。図7に示すように、永久磁
石105の取付けピッチPが5.5mm以上7.5mm
以下では、トラッキング駆動力がほぼ一定であり、それ
以外では極端に劣化していることが分かる。
【0079】なお、第2の実施形態におけるフォーカス
コイル3のY軸回りのトルク抑制機構については、前述
した第1の実施形態と同様なので、ここでは説明を省略
する。
【0080】以上説明したように、第2の実施形態に係
る対物レンズ駆動装置は、対物レンズ1を保持するレン
ズホルダ2の側面にフォーカスコイル3およびトラッキ
ングコイル4の両方を巻回し、フォーカスコイル3のX
軸方向と平行な2面と対向し、かつX軸方向に間隔を空
けた永久磁石105を、各面に対して一対ずつ配置し、
トラッキングコイル4のX軸方向の取付けピッチTpお
よびその巻幅Twと、トラッキング可動範囲Tdと、永
久磁石105のX軸方向の幅Wと、永久磁石の取付けピ
ッチPとが、前述の式(1)および/または(2)の関
係をもつ構成とすることで、第1の実施形態の効果に加
え、フォーカス駆動とトラッキング駆動とを共通の磁気
回路で構成した場合であっても、トラッキング駆動感度
を大きくできると共に、消費電力を低くできる。
【0081】(第3の実施形態)図8は、本発明の第3
の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の斜視図である。
図9は、同対物レンズ駆動装置の電磁気回路の要部側面
図である。なお、図8および図9において、図5および
図6に示す第2の実施形態と同じ機能を有する構成部材
には、同じ符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0082】図5および図6に示す第2の実施形態で
は、トラッキングコイル4がレンズホルダ2の側面にX
軸を中心に巻回されていた。これに対し、図8および図
9に示す第3の実施形態では、トラッキングコイル10
4は、Y軸を中心に巻回されている。また、トラッキン
グコイル104は、レンズホルダ2のX軸方向に沿って
延びる2側面に、一組ずつ設けられている。各組のトラ
ッキングコイル104は、それぞれ巻芯の異なる2つの
巻き束を有しており、各巻き束は、X軸方向に間隙を空
けて配置された一対の永久磁石105の対称軸を中心と
して、左右対称な位置に配置されている。第3の実施形
態のその他の構成は、図5および図6に示す第2の実施
形態と同様である。
【0083】ここで、トラッキングコイル104のコイ
ル巻方向がフォーカス方向(Z軸方向)と平行な成分を
有する辺のうち、互いに向かい合う辺間の取付けピッチ
Tpおよび巻幅Twと、トラッキング可動範囲Tdと、
永久磁石105のX軸方向の幅Wと、取付けピッチPと
の関係が、次式(3)および/または(4)の関係を有
している。 Tp+Tw+Td≦P+W …(3) Tp−Tw−Td≧P−W …(4)
【0084】なお、第3の実施形態の動作およびフォー
カスコイル3のY軸回りのトルク抑制機構については、
第1および第2の実施形態と同様なので、ここでは説明
を省略する。
【0085】第3の実施形態は、以上説明したように構
成されているため、第1および第2の実施形態と同様な
効果が得られるばかりでなく、トラッキングコイル10
4は巻芯を自由に設定できるため、トラッキングコイル
104の不要な巻回部分の長さを短くでき、抵抗値を小
さくできる。
【0086】なお、第3の実施形態では、トラッキング
コイル104を巻線コイルで構成したが、プリント基板
ないしフレキシブル基板にパターンとしてトラッキング
コイル104を設けても同様な効果があることは言うま
でもない。
【0087】(第4の実施形態)図10は、本発明の第
4の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜
視図である。図11は、同対物レンズ駆動装置の要部上
面図である。図12は、同対物レンズ駆動装置の要部側
面図である。なお、図10〜図12において、図5およ
び図6に示す第2の実施形態と同じ機能を有する構成部
材には、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略
する。
【0088】図10〜図12に示す第4の実施形態が、
図5および図6に示す第2の実施形態と異なる点は、永
久磁石105と共に磁気回路を形成するバックヨーク6
aおよび対向ヨーク6bの各上端部(光ディスクEに近
い側の端部)に、Y軸方向(光ディスクEと平行な方
向)に沿って延び、かつ鉄などの強磁性体から成るカバ
ーヨーク20を設けた点である。
【0089】ここで、トラッキングコイル4のX軸方向
の取付けピッチTpおよびその巻幅Twと、トラッキン
グ可動範囲Tdと、カバーヨーク20のX軸方向の幅W
yとの関係は、次式(5)の関係を満たしている。 Wy≧Tp+Tw+Td …(5)
【0090】次に、第4の実施形態において、トラッキ
ングコイル4によるY軸回りのトルク抑制機構について
説明する。図12において、トラッキングコイル4に駆
動電流Itが流れると、トラッキングコイル4のうち、
Z軸と平行な2辺には、X軸プラス方向のFt0が発生す
るが、Y軸と平行な2辺には、磁束がフォーカス方向
(Z軸方向)に抜けるため、X軸マイナス方向の駆動力
Ft1、Ft2が発生する。ここで、駆動力Ft1とFt2に差
が生じると、Y軸回りのトルクが発生する。
【0091】第4の実施形態では、カバーヨーク20を
設けるようにしているため、永久磁石105に対しZ軸
方向の磁気抵抗が対称になり、トラッキングコイル4の
Y軸と平行な2辺には、均等な磁束が貫く。つまり、駆
動力Ft1とFt2の大きさが等しくなり、Y軸回りのトル
クは発生しない。そして、前述の式(5)を満足するこ
とで、トラッキング可動範囲Tdの範囲内で駆動力Ft1
とFt2が等しくなり、トラッキングコイル4によって発
生するY軸回りのトルクを小さくできる。
【0092】なお、第4の実施形態のその他の動作およ
びフォーカスコイル3によるY軸回りのトルク抑制機構
については、第1の実施形態と同様なので、ここでは説
明を省略する。
【0093】第4の実施形態に係る対物レンズ駆動装置
は、以上のように構成されているため、第1および第2
の実施形態の効果に加え、トラッキングコイル4により
発生するY軸回りの回転トルクを小さくでき、光軸傾き
をさらに小さくできる。
【0094】(第5の実施形態)図13は、本発明の第
5の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜
視図である。なお、図13において、図10〜図12に
示す第4の実施形態と同じ機能を有する構成部材には、
同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0095】図13に示す第5の実施形態が図10〜図
12に示す第4の実施形態と異なる点は、フラットなバ
ックヨーク6aに代えて、中央凸部106を有するバッ
クヨーク6a’を設けた点である。すなわち、バックヨ
ーク6a’において、永久磁石105と接する面のほぼ
中央には、Z軸方向に延びる中央凸部106が形成され
ている。
【0096】次に、永久磁石105をバックヨーク6
a’に取り付ける方法について説明する。対を成す2つ
の永久磁石105の裏面をバックヨーク6a’の平面部
分(中央凸部106以外の部分)に当接させ、当該2つ
の永久磁石105の内側面を中央凸部106の側面に各
々当接させることで、永久磁石105のX軸方向の位置
を決める。これにより、対を成す永久磁石105の磁気
吸引力がバックヨーク6a’の平面部分および中央凸部
106との間に働き、その位置が安定する。
【0097】なお、第5の実施形態におけるその他の動
作およびY軸回りのトルク抑制機構に関しては、第4の
実施形態と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0098】第5の実施形態は、以上のように構成され
ているため、第4の実施形態の効果に加え、対をなす永
久磁石105の位置決めが容易かつ安定して行え、品質
が向上する。
【0099】(第6の実施形態)図14は、本発明の第
6の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜
視図である。なお、図14において、図10〜図12に
示す第4の実施形態と同じ機能を有する構成部材には、
同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0100】図14に示す第6の実施形態が図10〜図
12に示す第4の実施形態と異なる点は、フラットなバ
ックヨーク6aに代えて、外側凸部206を有するバッ
クヨーク6a”を設けた点である。すなわち、バックヨ
ーク6a”において、永久磁石105と接する面の外側
両端部には、Z軸方向に延びる外側凸部206が形成さ
れている。
【0101】次に、永久磁石105をバックヨーク6
a”へ取り付ける方法について説明する。対を成す2つ
の永久磁石105の裏面をバックヨーク6a”の平面部
分(外側凸部206以外の部分)に当接させ、当該2つ
の永久磁石105の外側面を外側凸部206の側面に各
々当接させることで、永久磁石105のX軸方向の位置
を決める。ここで、対を成す2つの永久磁石105の内
側面間では、互いに反発力が働く。そのため、対を成す
2つの永久磁石105の取付けピッチを小さくすると、
当該2つの永久磁石105は互いに離れようとする。従
って、第4の実施形態では、対を成す2つの永久磁石1
05の取付けピッチを大きくとる必要があった。しか
し、第6の実施形態では、バックヨーク6a”に外側凸
部206を設けているため、対を成す2つの永久磁石1
05間で反発力が生じても、永久磁石105の動きが外
側凸部206の側面で規制され、それ以上外側方向に動
かなくなる。すなわち、自己整合的に永久磁石105が
位置決めされ、X軸方向の位置ずれが起こらない。その
ため、第6の実施形態では、対を成す2つの永久磁石1
05の取付けピッチを小さくできる。
【0102】なお、第6の実施形態におけるその他の動
作およびY軸回りのトルク抑制機構に関しては、第4の
実施形態と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0103】第6の実施形態は、以上のように構成され
ているので、第4および第5の実施形態の効果に加え、
対をなす2つの永久磁石105の取付けピッチを小さく
でき、結果として対物レンズ駆動装置を小型化できる。
【0104】(第7の実施形態)図15は、本発明の第
7の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜
視図である。図16は、同対物レンズ駆動装置における
電磁気回路の要部上面図である。なお、図15および図
16において、図5および図6に示す第2の実施形態と
同じ機能を有する構成部材には、同じ参照符号を付記
し、その詳細な説明を省略する。
【0105】図15および図16を参照して、第7の実
施形態では、図5および図6に示す第2の実施形態にお
けるバックヨーク6aおよび対向ヨーク6bに代えて、
分割ヨーク6cが設けられ、永久磁石105に代えて、
永久磁石205が設けられている。
【0106】分割ヨーク6cは、フォーカスコイル3に
おけるX軸方向と平行な2側面と対向するように、各側
面についてそれぞれ2つずつ配置される。対を成す2つ
の分割ヨーク(フォーカスコイル3の同一面と対向する
2つの分割ヨーク)6cは、X軸方向に間隙を設けて配
置されている。分割ヨーク6cの裏面(フォーカスコイ
ル3と対向する面とは反対の面)には、永久磁石205
が固着される。
【0107】ここで、第7の実施形態では、分割ヨーク
6cのX軸方向の幅Wcおよびその立設ピッチPcの関
係が、次式(6)の関係を満足している。 Pc−Wc>0 …(6)
【0108】また、第7の実施形態では、トラッキング
コイル4のX軸方向の取付けピッチTpおよびその巻幅
Twと、トラッキング可動範囲Tdと、分割ヨーク6c
のX軸方向の幅Wcおよびその立設ピッチPcとの関係
が、次式(7)および/または(8)の関係を満足して
いる。 Tp+Tw+Td≦Pc+Wc …(7) Tp−Tw−Td≧Pc−Wc …(8)
【0109】次に、第7の実施形態における磁気回路中
の磁束の流れについて、図16を参照して説明する。永
久磁石205の磁極の向きは、Y軸方向に向いている。
分割ヨーク6cが設けられていない場合は、従来の対物
レンズ駆動装置のように、磁束密度分布は、中央付近が
高くなる(図26参照)。これに対し、第7の実施形態
では、磁束が分割ヨーク6cによって分散され、一部は
分割ヨーク6cを伝わり永久磁石205に戻り、残りは
フォーカスコイル3およびトラッキングコイル4に向け
て均一な磁束密度分布を形成する。
【0110】なお、第7の実施形態におけるその他の動
作およびY軸回りのトルク抑制機構に関しては、第2の
実施形態と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0111】第7の実施形態は、以上のように構成され
ているため、第2の実施形態の効果に加え、一面に配置
する永久磁石205を単一化でき、部品点数の削減によ
る低価格化が可能になる。
【0112】(第8の実施形態)図17は、本発明の第
8の実施形態における対物レンズ駆動装置の構成を示す
斜視図である。図18は、同対物レンズ駆動装置の電磁
気回路の要部上面図である。なお、図17および図18
において、図10〜図12に示す第4の実施形態および
図15、図16に示す第7の実施形態と同じ機能を有す
る構成部材には、同じ参照符号を付記し、その詳細な説
明を省略する。
【0113】図17および図18を参照して、第8の実
施形態では、図15〜図16に示す永久磁石205に代
えて、永久磁石305が設けられ、中間ヨーク306が
新たに追加されている。
【0114】中間ヨーク306は、そのX軸方向の両端
部に一対の凸部を有しており、Y軸方向でフォーカスコ
イル3およびトラッキングコイル4と対向する。中間ヨ
ーク306の裏面(フォーカスコイル3と対向する面と
は反対の面)には、永久磁石305が固着されている。
バックヨーク6aは、Y軸方向で永久磁石305を中間
ヨーク306との間に挟むように立設される。
【0115】ここで、第8の実施形態では、中間ヨーク
306の凸部のX軸方向の幅WbおよびピッチPbの関
係が、次式(9)の関係を満足している。 Pb−Wb>0 …(9)
【0116】また、第8の実施形態では、トラッキング
コイル4のX軸方向の取付けピッチTpおよびその巻幅
Twと、トラッキング可動範囲Tdと、中間ヨーク30
6の凸部のX軸方向の幅WbおよびピッチPbとの関係
が、次式(10)および(11)の関係を満足してい
る。 Tp+Tw+Td≦Pb+Wb …(10) Tp−Tw−Td≧Pb−Wb …(11)
【0117】次に、第8の実施形態における磁束の流れ
を、図18を参照して説明する。永久磁石305の磁極
はY軸方向を向いており、磁束は中間ヨーク306に流
れる。中間ヨーク306の2つの凸部から、中間ヨーク
の全磁束がフォーカスコイル3並びにトラッキングコイ
ル4に向けて流れ、ギャップ中の磁束密度分布はほぼ均
一になる。そして、その磁束は対向ヨーク6bに流れ、
ヨークベース6(または、カバーヨーク20)、バック
ヨーク6aを流れ、永久磁石305に戻る。
【0118】なお、第8の実施形態におけるその他の動
作およびY軸回りのトルク抑制機構に関しては、第4の
実施形態と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0119】第8の実施形態は、以上のように構成され
ているため、第4の実施形態の効果に加え、磁束の利用
効率が向上し、駆動感度の向上ないし磁石の小型化が可
能になり、対物レンズ駆動装置の小型化と低消費電力化
が実現できる。
【0120】(第9の実施形態)図19は、本発明の第
9の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す斜
視図である。図20は、同対物レンズ駆動装置の要部上
面図である。なお、図19および図20において、図1
0および図11に示す第4の実施形態と同じ機能を有す
る構成部材には、同じ参照符号を付記し、その詳細な説
明を省略する。
【0121】第9の実施形態が図10および図11に示
す第4の実施形態と異なる点は、フォーカスコイル3に
おけるX軸方向と平行な2つの面に対してそれぞれ単体
の永久磁石405を対向して配置した点と、フォーカス
コイル3におけるY軸方向と平行な2つの面に対してそ
れぞれ2個ずつの板状の強磁性体片30を設けた点とで
ある。
【0122】弾性支持材7は、レンズホルダ2をフォー
カス方向(Z軸方向)とトラッキング方向(X軸方向)
に移動可能に支持すると共に、フォーカスコイル3およ
びトラッキングコイル4への通電を可能にしている。ヨ
ークベース6,バックヨーク6a,対向ヨーク6bおよ
びカバーヨーク20は、何れも磁気ヨークであり、バッ
クヨーク6aに固着された永久磁石405と協働して、
磁気回路を形成している。
【0123】なお、光ディスクEの反りに起因する上下
運動により生ずるフォーカスずれや、偏心などにより生
ずるトラッキングずれを補正するために、対物レンズ1
をフォーカス方向とトラッキング方向の2軸に駆動する
動作については、図23〜図26に示す従来例と同様な
ので、ここではその説明を省略する。
【0124】次に、第9の実施形態において、フォーカ
スコイル3におけるY軸回りのトルク抑制機構につい
て、図20を参照して説明する。フォーカスコイル3の
X軸と平行な辺には、Y軸方向の磁束が貫き、フォーカ
ス駆動電流Ifとの電磁作用により光ディスクEに近づ
く駆動力Ff0が発生する。一方、フォーカスコイル3の
Y軸と平行な2辺には、フォーカスコイル3のX軸と平
行な辺を貫いた磁束がX軸方向に貫き、強磁性体片30
に集まる。そしてフォーカス駆動電流Ifとの電磁作用
により、フォーカスコイル3のY軸と平行な2辺のう
ち、X軸マイナス側の辺には駆動力Ff1が発生し、X軸
プラス側の辺には駆動力Ff2が発生し、これら駆動力の
方向はいずれも光ディスクEから遠ざかる方向である。
【0125】フォーカスコイル3の中心と、磁気回路の
中心とが一致している場合は、駆動力Ff0の発生中心
は、対物レンズ1とレンズホルダ2とフォーカスコイル
3とトラッキングコイル4とプリント基板10と強磁性
体片30とから成る可動部の重心Gと一致している。こ
の場合、フォーカスコイル3のX軸と平行な辺には、Y
軸回りのトルクは発生しない。また、フォーカスコイル
3のY軸と平行な2辺には、均等に磁束が貫くため、駆
動力Ff1,Ff2は等しい。すなわち、フォーカスコイル
3のY軸と平行な2辺のうち、X軸マイナス側の辺とX
軸プラス側の辺とでY軸回りのトルクを打ち消し合う。
よって、フォーカスコイル3全体でもY軸回りのトルク
は発生しない。
【0126】次に、磁気回路の中心とフォーカスコイル
の中心とが異なる場合を説明する。可動部が例えばX軸
プラス方向に移動した場合、フォーカスコイル3のX軸
と平行な部分では、駆動力Ff0の発生中心は磁気回路の
中心であり、可動部の重心GよりX軸マイナス側にずれ
る。そのため、Y軸回りに時計回りのトルクが発生す
る。一方、Y軸と平行な2辺を貫く磁束も不均等とな
る。そのため、これら2辺に発生する光ディスクEから
遠ざかる駆動力Ff1、Ff2にも差が出る。すなわち、X
軸マイナス側の辺には、強磁性体片30が永久磁石40
5に近づくことで、X軸方向に貫く磁束密度が高まり、
そこで発生する駆動力Ff1の方が、X軸プラス側の辺に
発生する駆動力Ff2よりも大きくなる。これによって、
Y軸回りに反時計回りのトルクが発生する。結果とし
て、フォーカスコイル3のX軸と平行な辺とY軸と平行
な2辺とで、Y軸回りのトルクを打ち消し合う事ができ
る。
【0127】以上説明したように、第9の実施形態で
は、フォーカスコイル3のX軸と平行な2辺に対して、
それぞれ単体の永久磁石405を対向配置しつつも、Y
軸回りのトルクを抑制することができる。そのため、配
置すべき永久磁石のX軸方向の幅を小さくすることがで
き、対物レンズ駆動装置のX軸方向の幅を小さくでき
る。よって、第4の実施形態の効果に加え、光ピックア
ップのX軸方向の幅を小さくでき、光ディスクEを回転
するモータの直径を大きくできる。
【0128】(第10の実施形態)図21は、本発明の
第10の実施形態に係る対物レンズ駆動装置の構成を示
す斜視図である。なお、図21において、図19および
図20に示す第9の実施形態と同じ機能を有する構成部
材には、同じ符号を付記し、その詳細な説明を省略す
る。
【0129】図21において、レンズホルダ2は、液晶
ポリマー、PPS等から成る樹脂成形品である。フォー
カスコイル403は、フォーカス方向であるZ軸方向を
中心に巻回され、レンズホルダ2のX軸方向と平行な2
側面に固着されている。トラッキングコイル404は、
図8および図9に示すトラッキングコイル104と同様
に、Y軸方向を中心に巻回され、レンズホルダ2のX軸
方向と平行な2側面に一対ずつ固着されている。強磁性
体片40は、バネ性および導電性を有しており、例えば
鉄分を含むステンレス板で構成される。弾性支持部17
は、板金プレス加工などにより、強磁性体片40と一体
に形成されている。そして、強磁性体片40は、レンズ
ホルダ2とインサート成形により一体に形成されてお
り、フォーカスコイル403とトラッキングコイル40
4の端部が半田固定されている。
【0130】図21おいて、図19および図20に示す
第9の実施形態と異なる点は、レンズホルダ2のY軸方
向と平行な2側面に、バネ性および導電性を有する材質
から成る弾性支持部17を一体に形成する強磁性体片4
0を、インサート成形により固着したことである。
【0131】なお、第10の実施形態において、その他
の動作およびY軸回りの回転トルク抑制機構に関して
は、第9の実施形態と同様なので、ここでは説明を省略
する。
【0132】以上説明したように、第10の実施形態に
係る対物レンズ駆動装置は、Z軸を中心に巻回されたフ
ォーカスコイル403と、Y軸を中心に巻回されたトラ
ッキングコイル404とを、レンズホルダ2のX軸方向
と平行な2側面に固着し、レンズホルダ2のY軸と平行
な2側面に、バネ性および導電性を有する材質から成る
弾性支持部17を一体に形成した強磁性体片40を、イ
ンサート成形によりレンズホルダ2と一体化し、フォー
カスコイル403とトラッキングコイル404の端部を
強磁性体片40に半田固定するようにしているので、レ
ンズホルダ2の側面にプリント基板が不要となるばかり
でなく、組立て工数の削減ができ、第9の実施形態の効
果に加え、低価格化が可能になる。
【0133】なお、第10の実施形態では、フォーカス
コイル403をレンズホルダ2に固着したが、レンズホ
ルダ2の側面全体にZ軸を中心に巻回し、強磁性体片4
0をレンズホルダ2のY軸方向と平行な側面に固着して
もよい。また、トラッキングコイル404を、レンズホ
ルダ2の側面にX軸を中心に巻回しても良いことは言う
までもない。
【0134】また、第10の実施形態では、フォーカス
コイル403とトラッキングコイル404とをレンズホ
ルダ2に固着したが、強磁性体片40と同様に、インサ
ート成形によりレンズホルダ2と一体化しても良い。
【0135】なお、以上説明した各実施形態では、フォ
ーカスコイルの1つの辺を貫く磁束の密度分布が最大と
なる点を2箇所で生じさせることにより、磁束密度分布
の平坦化を図っているが、フォーカスコイルの1つの辺
に対して磁束密度分布が最大となる点を3箇所以上で生
じさせるようにしても良い。この場合、フォーカスコイ
ルのX軸と平行な辺に対向して、3つ以上の永久磁石ま
たは分割ヨークを設けるか、または中間ヨークが有する
凸部を3つ以上設けるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る対物レンズ駆動
装置の構成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態の対物レンズ駆動装置における
電磁気回路の要部上面図である。
【図3】第1の実施形態の対物レンズ駆動装置におい
て、X軸方向の位置誤差が生じた場合の電磁気回路の要
部上面図である。
【図4】第1の実施形態の対物レンズ駆動装置の電磁気
回路のシミュレーション結果を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る対物レンズ駆動
装置の構成を示す斜視図である。
【図6】第2の実施形態の対物レンズ駆動装置の要部上
面図である。
【図7】第2の実施形態の対物レンズ駆動装置における
電磁気回路のシミュレーション結果を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る対物レンズ駆動
装置の斜視図である。
【図9】第3の実施形態の対物レンズ駆動装置の電磁気
回路の要部側面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る対物レンズ駆
動装置の構成を示す斜視図である。
【図11】第4の実施形態の対物レンズ駆動装置の要部
上面図である。
【図12】第4の実施形態の対物レンズ駆動装置の要部
側面図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る対物レンズ駆
動装置の構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の第6の実施形態に係る対物レンズ駆
動装置の構成を示す斜視図である。
【図15】本発明の第7の実施形態に係る対物レンズ駆
動装置の構成を示す斜視図である。
【図16】第7の実施形態の対物レンズ駆動装置におけ
る電磁気回路の要部上面図である。
【図17】本発明の第8の実施形態における対物レンズ
駆動装置の構成を示す斜視図である。
【図18】第8の実施形態の対物レンズ駆動装置の電磁
気回路の要部上面図である。
【図19】本発明の第9の実施形態に係る対物レンズ駆
動装置の構成を示す斜視図である。
【図20】第9の実施形態の対物レンズ駆動装置の要部
上面図である。
【図21】本発明の第10の実施形態に係る対物レンズ
駆動装置の構成を示す斜視図である。
【図22】光ディスク装置に搭載される光ピックアップ
の概略的な構造を示す図である。
【図23】従来の対物レンズ駆動装置の構成を示す斜視
図である。
【図24】従来の対物レンズ駆動装置において、対物レ
ンズをフォーカス方向(Z軸方向)とトラッキング方向
(X軸方向)に移動中の様子を示す要部断面図である。
【図25】従来の対物レンズ駆動装置において、対物レ
ンズをフォーカス方向とトラッキング方向に移動中の様
子を示す要部側面図である。
【図26】従来の対物レンズ駆動装置において、X軸方
向の位置誤差が生じた場合の電磁気回路の要部上面図で
ある。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2…レンズホルダ 3…フォーカスコイル 4,104,404…トラッキングコイル 105,205,305,405…永久磁石 7…弾性支持材 E…光ディスク 6…ヨークベース 6a,6a’,6a”…バックヨーク 6b…対向ヨーク 6c…分割ヨーク 20…カバーヨーク 306…中間ヨーク 30,40…強磁性体片

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光を情報記録媒体上の情報
    トラックに集光する対物レンズを、少なくとも情報記録
    媒体と直交するフォーカス方向に駆動するための装置で
    あって、 前記対物レンズを保持するレンズホルダと、 前記レンズホルダの側面に巻回または固着されたフォー
    カスコイルと、 前記フォーカスコイルと対向して配置された複数の磁束
    発生部と、 前記レンズホルダを少なくともフォーカス方向に移動可
    能に支持する弾性支持部とを備え、 各前記磁束発生部は、対向する前記フォーカスコイルの
    辺を貫く磁束の密度分布が、2つ以上の最大点を有する
    ように磁束を発生することを特徴とする、対物レンズ駆
    動装置。
  2. 【請求項2】 各前記磁束発生部は、対向する前記フォ
    ーカスコイルの辺を貫く磁束の密度分布領域が、当該フ
    ォーカスコイルの辺の長さよりも広くなるように磁束を
    発生することを特徴とする、請求項1に記載の対物レン
    ズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 各前記磁束発生部は、対向する前記フォ
    ーカスコイルの辺に対して磁極の向きが同一であり、か
    つ対向するフォーカスコイルの辺に対して平行な方向に
    間隔を空けて配置された複数の永久磁石をそれぞれ含
    む、請求項2に記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 各前記磁束発生部は、前記複数の永久磁
    石として2個の永久磁石をそれぞれ含み、 対向する前記フォーカスコイルの辺の長さFpと、前記
    2個の永久磁石の取付けピッチPとが、次式(a)の関
    係を有することを特徴とする、請求項3に記載の対物レ
    ンズ駆動装置。 P=Fp …(a)
  5. 【請求項5】 各前記磁束発生部は、それぞれ前記フォ
    ーカスコイルを間に挟んで前記複数の永久磁石と対向す
    るように配置された対向ヨークと、 前記複数の永久磁石の前記フォーカスコイルと対向する
    面とは反対側の面に当接するように配置されたバックヨ
    ークとをさらに含み、 前記複数の永久磁石と前記対向ヨークと前記バックヨー
    クとが協働して、磁気回路を形成している、請求項3に
    記載の対物レンズ駆動装置。
  6. 【請求項6】 各前記磁束発生部は、前記複数の永久磁
    石として2個の永久磁石をそれぞれ含み、 前記バックヨークの中央部には、前記フォーカス方向に
    延び、かつ前記2個の永久磁石の位置決めを行うための
    中央凸部が形成されている、請求項5に記載の対物レン
    ズ駆動装置。
  7. 【請求項7】 各前記磁束発生部は、前記複数の永久磁
    石として2個の永久磁石をそれぞれ含み、 前記バックヨークの両端部には、前記フォーカス方向に
    延び、かつ前記2個の永久磁石の位置決めを行うための
    2つの外側凸部が形成されている、請求項5に記載の対
    物レンズ駆動装置。
  8. 【請求項8】 各前記磁束発生部は、 前記フォーカスコイルと対向し、かつ対向するフォーカ
    スコイルの辺に対して平行な方向に間隔を空けて配置さ
    れた複数の分割ヨークと、 各前記分割ヨークの前記フォーカスコイルに対向する面
    とは反対側の面に当接するように配置された単体の永久
    磁石とをそれぞれ含む、請求項2に記載の対物レンズ駆
    動装置。
  9. 【請求項9】 各前記磁束発生部は、前記複数の分割ヨ
    ークとして2個の分割ヨークをそれぞれ含み、 前記2個の分割ヨークの幅Wcおよび立設ピッチPc
    が、次式(b)の関係を有することを特徴とする、請求
    項8に記載の対物レンズ駆動装置。 Pc−Wc>0 …(b)
  10. 【請求項10】 各前記磁束発生部は、 前記フォーカスコイルと対向し、かつ対向するフォーカ
    スコイルの辺に対して平行な方向に間隔を空けて形成さ
    れた複数の凸部を有する中間ヨークと、 前記中間ヨークの前記フォーカスコイルと対向する面と
    は反対側の面に当接するように配置された単体の永久磁
    石と、 前記永久磁石を前記中間ヨークとの間に挟むように立設
    されたバックヨークとをそれぞれ含む、請求項2に記載
    の対物レンズ駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記中間ヨークには、前記複数の凸部
    として2個の凸部が形成されており、 前記中間ヨークの2個の凸部の幅WbおよびピッチPb
    が、次式(c)の関係を有することを特徴とする、請求
    項10に記載の対物レンズ駆動装置。 Pb−Wb>0 …(c)
  12. 【請求項12】 前記レンズホルダにおいて、前記磁束
    発生部と対向する側面と直交する側面には、強磁性体片
    が一体的に成形されていることを特徴とする、請求項2
    に記載の対物レンズ駆動装置。
  13. 【請求項13】 前記強磁性体片は、導電性を有する部
    材で構成され、前記フォーカスコイルへの給電を、当該
    強磁性体片を介して行うことを特徴とする、請求項12
    に記載の対物レンズ駆動装置。
  14. 【請求項14】 前記弾性支持部は、前記強磁性体片に
    一体的に形成されている、請求項13に記載の対物レン
    ズ駆動装置。
  15. 【請求項15】 コヒーレント光を情報記録媒体上の情
    報トラックに集光する対物レンズを、情報記録媒体と直
    交するフォーカス方向および情報記録媒体とは平行でか
    つ情報トラックとは直交するトラッキング方向に駆動す
    るための装置であって、 前記対物レンズを保持するレンズホルダと、 前記レンズホルダの側面に巻回または固着されたフォー
    カスコイルと、 前記レンズホルダの側面に巻回または固着されたトラッ
    キングコイルと、 前記情報トラックと平行な方向に向いて前記フォーカス
    コイルおよび前記トラッキングコイルと対向するように
    配置された2つの磁束発生部と、 前記レンズホルダを前記フォーカス方向および前記トラ
    ッキング方向に移動可能に支持する弾性支持部とを備
    え、 各前記磁束発生部は、対向する前記フォーカスコイルの
    辺を貫く磁束の密度分布が、2つ以上の最大点を有する
    ように磁束を発生することを特徴とする、対物レンズ駆
    動装置。
  16. 【請求項16】 各前記磁束発生部は、対向する前記フ
    ォーカスコイルの辺を貫く磁束の密度分布領域が、当該
    フォーカスコイルの辺の長さよりも広くなるように磁束
    を発生することを特徴とする、請求項15記載の対物レ
    ンズ駆動装置。
  17. 【請求項17】 各前記磁束発生部は、対向する前記フ
    ォーカスコイルの辺に対して磁極の向きが同一であり、
    かつ前記トラッキング方向に間隔を空けて配置された複
    数の永久磁石をそれぞれ含む、請求項16に記載の対物
    レンズ駆動装置。
  18. 【請求項18】 前記トラッキングコイルは、前記トラ
    ッキング方向と平行な軸を中心にして、前記レンズホル
    ダのトラッキング方向の一方側面に巻回または固着され
    た第1のトラッキングコイルと、前記トラッキング方向
    と平行な軸を中心にして、前記レンズホルダのトラッキ
    ング方向の他方側面に巻回または固着された第2のトラ
    ッキングコイルとを含み、 各前記磁束発生部は、前記複数の永久磁石として2個の
    永久磁石をそれぞれ含み、 前記第1および第2のトラッキングコイルの前記トラッ
    キング方向への取付けピッチTpおよびそれぞれの巻幅
    Twと、前記レンズホルダのトラッキング方向への可動
    範囲Tdと、前記2個の永久磁石の前記トラッキング方
    向への取付けピッチPおよびそれぞれの幅Wとが、次式
    (d)および/または(e)の関係を有することを特徴
    とする、請求項17に記載の対物レンズ駆動装置。 Tp+Tw+Td≦P+W …(d) Tp−Tw−Td≧P−W …(e)
  19. 【請求項19】 各前記磁束発生部は、前記複数の永久
    磁石として第1および第2の永久磁石をそれぞれ含み、 前記トラッキングコイルは、前記レンズホルダの前記情
    報トラックと平行な方向の一方側面に巻回または固着さ
    れた第1のトラッキングコイルと、前記レンズホルダの
    前記情報トラックと平行な方向の他方側面に巻回または
    固着された第2のトラッキングコイルとを含み、 各前記トラッキングコイルは、前記情報トラックと平行
    な方向の軸を中心に渦巻き状に巻回され、かつ相互に接
    続された第1および第2の巻き束をそれぞれ含み、 前記第1および第2の巻き束は、それぞれ、前記第1お
    よび第2の永久磁石と対向するように左右対称に配置さ
    れ、 前記第1および第2の巻き束の巻方向が前記フォーカス
    方向と平行な成分を有する辺のうち、互いに向かい合う
    辺間の取付けピッチTpおよび巻幅Twと、前記レンズ
    ホルダの前記トラッキング方向への可動範囲Tdと、前
    記第1および第2の永久磁石の前記トラッキング方向へ
    の取付けピッチPおよびそれぞれの幅Wとが、次式
    (f)および/または(g)の関係を有することを特徴
    とする、請求項17に記載の対物レンズ駆動装置。 Tp+Tw+Td≦P+W …(f) Tp−Tw−Td≧P−W …(g)
  20. 【請求項20】 前記第1および第2のトラッキングコ
    イルは、それぞれがプリント基板上に形成されており、
    当該プリント基板が前記レンズホルダの側面に固着され
    ていることを特徴とする、請求項19に記載の対物レン
    ズ駆動装置。
  21. 【請求項21】 各前記磁束発生部は、それぞれ前記フ
    ォーカスコイルを間に挟んで前記複数の永久磁石と対向
    するように配置された対向ヨークと、 前記複数の永久磁石の前記フォーカスコイルと対向する
    面とは反対側の面に当接するように配置されたバックヨ
    ークとをさらに含み、 前記複数の永久磁石と前記対向ヨークと前記バックヨー
    クとが協働して、磁気回路を形成している、請求項17
    に記載の対物レンズ駆動装置。
  22. 【請求項22】 各前記磁束発生部は、強磁性体から成
    り、前記対向ヨークおよび前記バックヨークの前記情報
    記録媒体に近い側の端面を橋架するように前記情報記録
    媒体と平行に配置されたカバーヨークをさらに含む、請
    求項21に記載の対物レンズ駆動装置。
  23. 【請求項23】 前記トラッキングコイルは、前記トラ
    ッキング方向と平行な軸を中心にして、前記レンズホル
    ダのトラッキング方向の一方側面に巻回または固着され
    た第1のトラッキングコイルと、前記トラッキング方向
    と平行な軸を中心にして、前記レンズホルダのトラッキ
    ング方向の他方側面に巻回または固着された第2のトラ
    ッキングコイルとを含み、 前記第1および第2のトラッキングコイルの前記トラッ
    キング方向への取付けピッチTpおよびそれぞれの巻幅
    Twと、前記レンズホルダのトラッキング方向への可動
    範囲Tdと、前記カバーヨークのトラッキング方向への
    幅Wyとが、次式(h)の関係を有することを特徴とす
    る、請求項22に記載の対物レンズ駆動装置。 Wy≧Tp+Tw+Td …(h)
  24. 【請求項24】 各前記磁束発生部は、前記複数の永久
    磁石として2個の永久磁石をそれぞれ含み、 前記バックヨークの中央部には、前記フォーカス方向に
    延び、前記2個の永久磁石の位置決めを行うための中央
    凸部が形成されている、請求項17に記載の対物レンズ
    駆動装置。
  25. 【請求項25】 各前記磁束発生部は、前記複数の永久
    磁石として2個の永久磁石をそれぞれ含み、 前記バックヨークの前記トラッキング方向両端部には、
    前記フォーカス方向に延び、前記2個の永久磁石の位置
    決めを行うための外側凸部が形成されている、請求項1
    7に記載の対物レンズ駆動装置。
  26. 【請求項26】 各前記磁束発生部は、 前記情報トラックと平行な方向に向いて前記フォーカス
    コイルと対向し、かつ前記トラッキング方向に間隔を空
    けて配置された複数の分割ヨークと、 各前記分割ヨークの前記フォーカスコイルと対向する面
    とは反対側の面に当接するように配置された単体の永久
    磁石とをそれぞれ含む、請求項16に記載の対物レンズ
    駆動装置。
  27. 【請求項27】 各前記磁束発生部は、前記複数の分割
    ヨークとして2個の分割ヨークをそれぞれ含み、 前記2個の分割ヨークの前記トラッキング方向の幅Wc
    および立設ピッチPcが、次式(i)の関係を有するこ
    とを特徴とする、請求項26に記載の対物レンズ駆動装
    置。 Pc−Wc>0 …(i)
  28. 【請求項28】 前記トラッキングコイルの前記トラッ
    キング方向の取付けピッチTpおよび巻幅Twと、前記
    レンズホルダのトラッキング方向への可動範囲Tdと、
    前記分割ヨークのトラッキング方向の幅Wcおよび立設
    ピッチPcとが、次式(j)および/または(k)の関
    係を有することを特徴とする、請求項27に記載の対物
    レンズ駆動装置。 Tp+Tw+Td≦Pc+Wc …(j) Tp−Tw−Td≧Pc−Wc …(k)
  29. 【請求項29】 各前記磁束発生部は、 前記情報トラックと平行な方向に向いて前記フォーカス
    コイルと対向し、かつ前記トラッキング方向に間隔を空
    けて形成された複数の凸部を有する中間ヨークと、 前記中間ヨークの前記フォーカスコイルと対向する面と
    は反対側の面に当接するように配置された単体の永久磁
    石と、 前記情報トラックと平行な方向に向いて前記永久磁石を
    前記中間ヨークとの間に挟むように立設されたバックヨ
    ークとをそれぞれ含む、請求項16に記載の対物レンズ
    駆動装置。
  30. 【請求項30】 前記中間ヨークには、前記複数の凸部
    として2個の凸部が形成されており、 前記中間ヨークの2個の凸部の前記トラッキング方向の
    幅WbおよびピッチPbが、次式(m)の関係を有する
    ことを特徴とする、請求項29に記載の対物レンズ駆動
    装置。 Pb−Wb>0 …(m)
  31. 【請求項31】 前記トラッキングコイルの前記トラッ
    キング方向の取付けピッチTpおよび巻幅Twと、前記
    レンズホルダのトラッキング方向の可動範囲Tdと、前
    記中間ヨークの2個の凸部のトラッキング方向の幅Wb
    およびピッチPbとが、次式(n)および/または
    (o)の関係を有することを特徴とする、請求項30に
    記載の対物レンズ駆動装置。 Tp+Tw+Td≦Pb+Wb …(n) Tp−Tw−Td≧Pb−Wb …(o)
  32. 【請求項32】 前記レンズホルダの前記トラッキング
    方向側面に、強磁性体片を一体成形したことを特徴とす
    る、請求項16に記載の対物レンズ駆動装置。
  33. 【請求項33】 前記強磁性体片は、導電性を有する部
    材で構成され、前記フォーカスコイルおよび前記トラッ
    キングコイルへの給電を、当該強磁性体片を介して行う
    ことを特徴とする、請求項32に記載の対物レンズ駆動
    装置。
  34. 【請求項34】 前記弾性支持部は、前記強磁性体片に
    一体的に形成されている、請求項33に記載の対物レン
    ズ駆動装置。
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