JPH0927009A - 文字認識装置及び文字認識方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力手段を操作して文字領域パターンを第一
処理部へ記憶していくため、人為的な入力作業に膨大な
労力と時間を浪費することとなり、作業能率が悪かっ
た。 【解決手段】 書類を光学的に走査する読取手段と、文
字領域及び文字を認識する認識手段とを有する文字認識
装置において、認識手段に、文字領域と文字領域パター
ンとの照合を行う第一処理部と、照合された文字領域に
存在する文字を認識する第二処理部とを設け、第一処理
部が、読取手段の一次走査で認識した文字領域の文字領
域パターンを記憶する第一モードと、読取手段の二次走
査で認識した文字領域と文字領域パターンとの照合を行
なう第二モードとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、書類に記載された
手書きの文字を光学的に走査して認識する文字認識装置
及び文字認識方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来の文字認識装置、例えば、手
書き用のＯＣＲの概略構成を示すブロック図である。キ
ーボード、マウス等の入力手段１００は、ＣＲＴ等の表
示手段１０１、スキャナー等の読取手段１０２、認識手
段１０３に接続してあり、表示手段１０１及び読取手段
１０２も認識手段１０３へと接続してある。認識手段１
０３は第一処理部１０４と第二処理部１０５とを有す
る。

【０００３】上記構成のＯＣＲにより書類の文字を認識
するには、準備作業として図４のように書類（図示せ
ず）の仕様設計、つまり、文字を記載するための文字領
域（文字枠）の位置、大きさ、文字領域同士の間隔等、
文字領域の座標に関する設計を行う（ステップ２０
０）。

【０００４】次に、入力手段１００を操作し、仕様設計
に対応する文字領域パターンを第一処理部１０４のメモ
リ（図示せず）内に記憶する（ステップ２０１）一方、
文字領域に記載する文字の種類等の属性を、各文字領域
毎に対応させて第二処理部１０５のメモリ（図示せず）
内に記憶する。

【０００５】そして、ＯＣＲによる書類の文字を認識に
際しては、書類（図示せず）を読取手段１０２で光電的
に走査（ステップ２０２）し、文字領域及び文字に対応
する電気信号を発生させる。この電気信号は第一処理部
１０４へ転送され、第一処理部１０４では認識した文字
領域と文字領域パターンとの照合を行う（ステップ２０
３）。照合された文字領域の文字情報は第二処理部１０
５へ転送され、この文字情報と予め記憶されている文字
パターンとを照合することで当該文字の認識（ステップ
２０４）を行ない、認識結果は外部記憶装置（図示せ
ず）へ転送されて、テキストファイルやアプリケーショ
ンに適用される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のＯＣＲにおいて
は、入力手段１００を操作して文字領域パターンを第一
処理部１０４へ入力していくため、入力作業に膨大な労
力と時間を浪費することとなり、作業能率が悪かった。

【０００７】

【発明の目的】請求項１に係る発明は、文字領域パター
ンの入力に要する人為的動作を軽減できる文字認識装置
を提供することを目的としている。

【０００８】また、請求項２に係る発明は、文字領域パ
ターンの入力に要する人為的動作を軽減できる文字認識
方法を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項１に係る文字認識装置は、書類を光学的に走査
し、当該書類に記載されている文字領域及び文字に対応
する電気信号を発生する読取手段と、前記電気信号を分
析して前記文字領域及び文字を認識する認識手段とを有
する文字認識装置において、前記認識手段に、認識した
文字領域を文字領域パターンとして記憶し、かつ、新た
に認識した文字領域と前記文字領域パターンとの照合を
行う第一処理部と、第一処理部で照合された文字領域の
文字を認識する第二処理部とを設け、前記第一処理部
が、読取手段の一次走査により認識した文字領域の文字
領域パターンを記憶する第一モードと、読取手段の二次
走査により新たに認識した文字領域と前記文字領域パタ
ーンとの照合を行なう第二モードとを備えていることを
特徴とする。

【００１０】また、請求項２に係る文字認識方法は、書
類を光学的に一次走査して当該書類の文字領域に対応す
る文字領域パターンを記憶する第一動作と、前記書類を
光学的に二次走査して当該書類の文字領域及び文字を認
識するとともに、前記二次走査で新たに認識した文字領
域と前記文字領域パターンとの照合を行ない、照合され
た文字領域の文字の認識を行う第二動作とを有すること
を特徴とする。

【００１１】

【発明の作用】請求項１に係る文字認識装置は、読取手
段で書類を光学的に一次走査すれば、この一次走査によ
り得られた電気信号が認識手段へ転送され、書類の文字
領域に対応する文字領域パターンが第一処理部に記憶さ
れる。

【００１２】請求項２に係る文字認識方法は、書類を光
学的に一次走査すれば、書類の文字領域に対応する文字
領域パターンを記憶できる。

【００１３】

【実施例】図１は本発明に係る文字認識装置を適用した
手書き用のＯＣＲの概略構成を示すブロック図である。
キーボード、マウス等の入力手段１は、ＣＲＴ等の表示
手段２、スキャナー等の読取手段３に接続してあり、読
取手段３は第一記憶部４を介して認識手段５へ接続して
ある。なお、表示手段２も認識手段５へ接続してある。

【００１４】認識手段５はＣＰＵ等で構成した第一処理
部６と、ＣＰＵ等で構成した第二処理部７と、第二記憶
部８とを有する。第二処理部７のメモリ（図示せず）に
は、数字、英字、ひらがな、カタカナ、記号、漢字等の
各文字に対応する文字パターンを記憶してある。

【００１５】認識手段５は、会社名、人名、地名、姓名
等を登録した辞書を内蔵した知識処理部９や、磁気ディ
スク、光ディスク、各種メモリ等の第三記憶部１０に接
続されている。

【００１６】ＯＣＲによる書類の認識に先立ち、図２の
ように予め書類の仕様設計、つまり、文字領域（文字
枠）の位置、大きさ、文字領域同士の間隔等、文字領域
の座標設計を行う（ステップ２０）とともに、この仕様
設計に対応する文字領域（文字枠）及び印刷文字を有す
る書類（帳票、伝票、申込書、一覧表等）をワープロ、
ＤＴＰ、プロッタ等で作成する。

【００１７】そして、ＯＣＲによる書類の認識に際して
は、第一処理部６の動作モードを第一モードに設定し、
書類を読取手段３により光電的に一次走査する（ステッ
プ２１）。すると、読取手段３は書類の文字領域及び印
刷文字に対応する電気信号、つまり、文字領域情報及び
文字情報を発生し、この文字領域情報及び文字情報は順
次第一記憶部４へ転送されて記憶される。その後、文字
領域情報及び文字情報は書類毎に一括した状態で認識手
段５へ転送され、表示手段２のディスプレイに書類の画
像が表示される。

【００１８】そこで、操作者は表示手段２の表示状態を
ウィンドウとし、画像を見ながらマウスにより文字領域
毎に認識対象となる文字の種類（漢字、ひらがな、カタ
カナ、英字、記号等）の属性の入力を行う（ステップ２
２）。なお、画像の印刷文字に相当する箇所について
は、属性の設定を行わない。

【００１９】その結果、文字領域に対応する文字領域パ
ターンが第一処理部６のメモリ（図示せず）内に記憶さ
れ、文字領域に対応する属性が第二処理部７のメモリ
（図示せず）内に記憶される（ステップ２３）。なお、
ステップ２０〜ステップ２３は、文字領域の座標や文字
の属性の異なる複数種の書類に対応して各々別個に行な
い、各々の書類毎に文字領域パターンと属性とを記憶し
ておけばよい。

【００２０】次に、第一処理部６の動作モードを第二モ
ードに設定し、文字領域に手書き文字の記載された書類
を読取手段３で光電的に二次走査する（ステップ２
４）。すると、読取手段３は文字領域及び手書き文字に
対応する電気信号を発生し、認識手段５へ転送される。
第一処理部６は二次走査で新たに認識した文字領域と、
記憶されている文字領域パターンとの照合を行い（ステ
ップ２５）、照合した文字領域パターンに存在する文字
の文字情報を第二処理部７へ転送する。

【００２１】第二処理部７では文字情報と、記憶済みの
文字パターンとを照合（幾つかの候補文字を同時に出力
し、その中から選択することもできる）することで当該
文字の認識（ステップ２６）を行う。認識結果は順次第
二記憶部８へ転送され、書類毎に一括して知識処理部９
または第三記憶部１０へ転送される。

【００２２】ここで、認識した文字がその結合により意
味を成すような場合、例えばひらがな、かたかな、漢字
の結合の場合には、知識処理部９へ転送されて、実在す
るか否か、或いは熟語として存在しうるか等の修正を行
ってから第三記憶部１０に記憶され、テキストファイル
やアプリケーションとして適用される。また、認識した
文字が単独で存在し、結合により格別の意味を発生しな
い場合、例えば数字の羅列等の場合には、直接第三記憶
部１０へと記憶され、テキストファイルやアプリケーシ
ョンとして適用される。

【００２３】このように、本実施例に係るＯＣＲは、読
取手段３により書類を光電的に一次走査するだけで文字
領域パターンを第一処理部６に記憶することができ、そ
の記憶に要する人為的動作が少なくなる。従って、文字
領域パターンの入力作業時間及び労力が軽減され、作業
能率が向上する効果がある。

【００２４】

【発明の効果】以上のように請求項１に係る文字認識装
置は、読取手段により書類を光電的に一次走査するだけ
で文字領域パターンを第一処理部に記憶することがで
き、その記憶に要する人為的動作が少なくなる。従っ
て、文字領域パターンの入力作業時間及び労力が軽減さ
れ、作業能率が向上する効果がある。

【００２５】また、請求項２に係る文字認識方法は、書
類を光電的に一次走査するだけで文字領域パターンを記
憶することができ、その記憶に要する人為的動作が少な
くなる。従って、文字領域パターンの入力作業時間及び
労力が軽減され、作業能率が向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るＯＣＲの概略構成を示す
ブロック図。

【図２】本発明の実施例に係るＯＣＲの文字認識前の準
備作業及び文字認識動作を示すフローチャート図。

【図３】従来の文字認識装置の概略構成を示すブロック
図。

【図４】従来の文字認識前の準備作業及び文字認識動作
を示すフローチャート図。

【符号の説明】

３ 読取手段 ５ 認識手段 ６ 第一処理部 ７ 第二処理部

フロントページの続き (72)発明者 佐 藤 馨 東京都千代田区神田小川町１丁目６番１号 メディアドライブ株式会社内 (72)発明者 高 久 好 彦 東京都千代田区神田小川町１丁目６番１号 メディアドライブ株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 書類を光学的に走査し、当該書類に記載
   されている文字領域及び文字に対応する電気信号を発生
   する読取手段と、前記電気信号を分析して前記文字領域
   及び文字を認識する認識手段とを有する文字認識装置に
   おいて、 前記認識手段に、認識した文字領域を文字領域パターン
   として記憶し、かつ、新たに認識した文字領域と前記文
   字領域パターンとの照合を行う第一処理部と、第一処理
   部で照合された文字領域の文字を認識する第二処理部と
   を設け、 前記第一処理部が、読取手段の一次走査により認識した
   文字領域の文字領域パターンを記憶する第一モードと、
   読取手段の二次走査により新たに認識した文字領域と前
   記文字領域パターンとの照合を行なう第二モードとを備
   えていることを特徴とする文字認識装置。
2. 【請求項２】 書類を光学的に一次走査して当該書類の
   文字領域に対応する文字領域パターンを記憶する第一動
   作と、 前記書類を光学的に二次走査して当該書類の文字領域及
   び文字を認識するとともに、前記二次走査で新たに認識
   した文字領域と前記文字領域パターンとの照合を行な
   い、照合された文字領域の文字の認識を行う第二動作と
   を有することを特徴とする文字認識方法。