JPH09268504A - 防振軌道構造及びこれに用いる防振装置 - Google Patents

防振軌道構造及びこれに用いる防振装置

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JPH09268504A
JPH09268504A JP10352196A JP10352196A JPH09268504A JP H09268504 A JPH09268504 A JP H09268504A JP 10352196 A JP10352196 A JP 10352196A JP 10352196 A JP10352196 A JP 10352196A JP H09268504 A JPH09268504 A JP H09268504A
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JP
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vibration
concrete
vertical
elastic body
vibration isolator
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Application number
JP10352196A
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English (en)
Inventor
Shigeo Maruki
繁雄 丸喜
Takashi Suzuki
隆 鈴木
Hajime Wakui
一 涌井
Nobuyuki Matsumoto
信之 松本
Hiromi Inoue
寛美 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Railway Technical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】ラダー型マクラギとコンクリート路盤との
間に防振ゴム弾性体を含む防振装置を介設した形態の防
振軌道構造において、列車通過時において防振装置に作
用する荷重を小さくし、これにより防振装置における上
下方向ばね定数を低くして防振性能を高め、また耐久寿
命を向上させることを目的とする。 【解決手段】マクラギの形態を一対のコンクリート製の
縦梁18とそれらをレール10方向において所定間隔で
連結する、鋼管から成る継材20にて連結した形態のラ
ダー型マクラギ12と成し、その縦梁18に沿って所定
間隔で防振装置14を配設して、それら防振装置14を
介してラダー型マクラギ12をコンクリート路盤16に
固定するようにする。またその防振装置14は(上下方
向ばね定数/左右方向ばね定数)の比率が(1/1)以
下となるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はレールを支えるラ
ダー型マクラギとコンクリート路盤との間に防振ゴム弾
性体を有する防振装置を介設し、その防振装置によっ
て、レール上を走る列車からの振動がコンクリート路盤
に伝達されるのを抑制するようにした防振軌道構造及び
防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軌道構造として、マクラギをレー
ルの延びる方向と直角な横方向に配向させ、これをレー
ル方向に沿って所定間隔で配設してその上にレールを固
定した構造のものが用いられている。ここでマクラギは
道床上に設けられるが、その道床としては一般に砕石又
は砂利を用いたバラスト道床が採用されており、そのバ
ラスト道床そのものが、列車による衝撃力や振動を吸収
するようになっている。
【0003】これに対し、マクラギと道床との間に防振
装置を介設し、その防振装置によって振動吸収を行うよ
うにした軌道構造が公知である。図8はその例を示した
ものである(実開平5−7705)。同図において20
0はレール、202は横方向に配向されたマクラギで、
204はこのマクラギ202とコンクリート路盤206
との間に介設された防振装置である。
【0004】この防振装置204は、同図(C)に示し
ているように防振ゴム弾性体208と上部金具210及
び下部金具212とからなっており、その上部金具21
0がマクラギ202の上部より挿通されたボルトによっ
てマクラギ202に固定される一方、略下半部がコンク
リート路盤206に形成された埋込穴214内部に充填
されたモルタル216中に埋入され、コンクリート路盤
206に固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの防振
軌道構造の場合、列車の車輪からの荷重があまり分散さ
れることなくそのままマクラギ202及びその下の防振
装置204に作用するため、1つ1つのマクラギ202
及びその下の防振装置204に対して大きな荷重がかか
ることとなり、従って防振装置204における防振ゴム
弾性体208の上下ばね定数を小さくすると、防振装置
204が早期に耐久寿命に至ってしまう問題がある。
【0006】従って従来の防振軌道構造にあっては、防
振装置204における防振ゴム弾性体208の上下方向
ばね定数を大きく設定せざるを得ず、而してこの場合、
防振装置204における防振性能が低下して振動,騒音
の低減効果が弱まってしまうといった不都合を生ずる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明の防振軌道構造は、(イ)一対のレールと、
(ロ)該レール方向に延びるコンクリート製の一対の縦
梁及び該方向において所定間隔ごとにそれら縦梁を横方
向に結合する鋼管製の継材から成り、それら縦梁及び継
材がコンクリート打設により一体化された形態のラダー
型マクラギと、(ハ)該ラダー型マクラギにおける前記
縦梁の下面とコンクリート路盤との間に介設され、該マ
クラギの上下方向荷重によって剪断弾性変形する防振ゴ
ム弾性体を備えた防振装置とを含んでおり、且つ該防振
装置における防振ゴム弾性体の(上下方向ばね定数/左
右方向ばね定数)の比率が(1/1)以下とされている
ことを特徴とする(請求項1)。
【0008】本願の別の発明の防振軌道構造は、請求項
1において、前記防振装置が、前記防振ゴム弾性体の上
部に固着された上部金具と、下部に固着された下部金具
とを備えており、該上部金具が前記ラダー型マクラギの
縦梁下面に該縦梁下面側から該縦梁内に螺入されたボル
トにて締結される一方、前記下部金具が前記コンクリー
ト路盤の取付面上にボルト締結されていることを特徴と
する(請求項2)。
【0009】次に請求項3は防振装置に係るものであっ
て、前記下部金具が全体として筒状をなしており、該下
部金具には下端部に沿って環状の取付フランジが設けら
れていて、該取付フランジが前記コンクリート路盤の取
付面に密着する状態で前記ボルトにより該コンクリート
路盤に締結されるようになされているとともに該取付フ
ランジの下面には筒体内部と外部とを連絡する水抜孔が
形成されており、且つ前記上部金具の上面には前記防振
ゴム弾性体の上面を覆う防水カバーが取り付けられてい
ることを特徴とする。
【0010】請求項4もまた防振装置に係るもので、こ
の防振装置は、請求項3において、前記下部金具が所定
厚さのスペーサを介してコンクリート路盤に取り付けら
れていることを特徴とする。
【0011】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の発明
は、マクラギの形態を、レール方向に延びるコンクリー
ト製の一対の縦梁と、それらを所定間隔ごとに連結す
る、鋼管製の継材とから成るラダー型マクラギとなし
て、そのマクラギとコンクリート路盤との間に防振装置
を介設したもので、本発明によれば、列車の車輪からの
荷重が縦方向に長い(例えば5〜12m程度)コンクリ
ート製の縦梁に一旦広く分散された上で、防振装置を介
してコンクリート路盤に伝えられることから、各防振装
置に作用する荷重を小さくすることができる。従って本
発明によれば、防振装置をコンパクト化できるとともに
防振装置の数を減らすこともでき、更に各防振装置にお
ける防振ゴム弾性体の上下方向ばね定数を(上下方向ば
ね定数/左右方向ばね定数)の比率が(1/1)以下と
なるように小さく設定することができ、この場合にも各
防振装置の耐久寿命を長いものとすることができる。
【0012】また各防振装置における防振ゴム弾性体の
上下方向ばね定数を小さく、即ち防振装置の上下方向ば
ねを柔らかくすることができることから、防振性能を効
果的に高めることができ、列車通過時の振動,騒音を大
きく低減することが可能となる。ここで(上下方向ばね
定数/左右方向ばね定数)の比率は(1/1)〜(1/
5)とするのが望ましい。
【0013】本発明の防振軌道構造においては、マクラ
ギが縦方向(レール方向)にある一定の連続した長さを
有していることから、縦方向の軌道の曲げ剛性が連続且
つ一様であり、レール方向の車輪荷重による変動が少な
く、走行安定性に優れている利点がある。
【0014】またマクラギを防振装置にて弾性支持する
ようにしているため、従来のようなバラスト道床を用い
ず、コンクリート路盤を用いても十分に振動,騒音を防
止でき、而してバラスト層及びその下の排水層を省略で
きることから、例えば高架に軌道を敷設した場合におい
て、線路構造物としての高架にかかる重量を低減でき、
これにより耐震性能を高めることができる。
【0015】本発明においては、ラダー型マクラギにお
けるコンクリート製の一対の縦梁と継材としての鋼管と
をコンクリートの打設にて一体化しており、即ち縦梁と
鋼管とを剛接合しており、このことからラダー型マクラ
ギの強度が強く、従って防振装置を設置する距離を離す
ことが可能となり、防振装置自体の数量を減らすことが
できる。これにより軌道全体のコストも低減でき、且つ
保守点検の工数も減ずることができる。
【0016】請求項2の発明は、防振装置を、防振ゴム
弾性体及びその上部に固着された上部金具及び下部に固
着された下部金具とを含むように構成し、そして上部金
具をその下面側からボルトにてラダー型マクラギの縦梁
下面に締結し、その後コンクリート路盤に下部金具をボ
ルト締結するようになしたもので、本発明によれば、予
め工場でラダー型マクラギ,防振装置を一体に組み付け
ておき、その状態でこれを現場に搬入して、そこで防振
装置の下部金具をコンクリート路盤にボルト締結するだ
けで簡単に軌道の敷設を行うことができる。
【0017】本発明では、防振装置を上部金具下面側か
らラダー型マクラギ下面へボルトで締結しているため、
マクラギ上面側からボルトを挿通して固定する場合に比
較し、ボルトの長さを短くでき、またラダー型マクラギ
にはその下面側にのみボルトアンカーを取り付けておけ
ば良い。即ちラダー型マクラギにはマクラギの強度を低
下させる要因となる貫通孔を設けなくても良い。
【0018】請求項3の発明は、筒状をなす下部金具の
下端部に沿って環状の取付フランジを設け、その取付フ
ランジをコンクリート路盤に対してボルト締結するよう
になすとともに、取付フランジの下面に、筒体の内部と
外部とを連絡する水抜孔を設けたもので、本発明によれ
ば、筒形状をなす下部金具の内部に水が侵入した場合に
おいても、これを水抜孔を通じて外部に良好に排出する
ことができ、筒体内部、即ち防振装置内部に水が溜るの
を防止することができる。
【0019】防振装置内部に水が溜った場合、その水に
よって錆が発生し、或いは防振ゴム弾性体と上部及び下
部金具との接着に悪影響が及び、防振ゴム弾性体と上部
及び下部金具との間で接着剥離を起す恐れが生ずる。し
かるに本発明によればこのような不都合を良好に回避す
ることができる。
【0020】本発明では、また、防振ゴム弾性体の上面
を覆う防水カバーを上部金具の上面に取り付けており、
従って本発明によれば、その防水カバーによって防振ゴ
ム弾性体及び防振ゴム弾性体と上部金具及び下部金具と
の固着面を保護することができる。
【0021】次に請求項4の発明は、上記防振装置にお
ける下部金具を所定厚さのスペーサを介してコンクリー
ト路盤にボルト締結するようになしたもので、本発明に
よれば、防振装置における下部金具とコンクリート路盤
との間のスペーサによって、軌道敷設時にマクラギ及び
レールを全体的に水平に或いは所定の傾きとなるように
高さ調整を行うことができ、また防振装置における防振
ゴム弾性体がへたりを生じ、レールの高さが低くなった
場合には、コンクリート路盤に対する下部金具の締結を
一旦外し、下部金具とコンクリート路盤との間のスペー
サを取り換えた上で再び下部金具をコンクリート路盤に
ボルト締結するだけで、簡単にレールの高さ調整を行う
ことができる。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1は本発明の一実施例である防振軌道構造
を示したもので(但しコンクリート路盤は除かれてい
る)、図中10はレール、12はレール10を支持する
ラダー型マクラギ、14はラダー型マクラギ12とコン
クリート路盤16(図2参照)との間に介設された防振
装置である。
【0023】ラダー型マクラギ12は、レール10と同
方向に延びる長い(例えば12m程度)一対のコンクリ
ート製の縦梁18と、これをレール方向において所定間
隔ごとに結合する継材20とから成っており、全体とし
て梯子型(ラダー型)形態をなしている。
【0024】コンクリート製の縦梁18の内部には、図
3に示しているようにPC鋼ヨリ線22が縦梁18の長
手方向に埋設されており、また同方向に所定間隔で環状
のあばら筋24が埋設されている。ここでPC鋼ヨリ線
22は、テンションを加えた状態で縦梁18内部に埋設
されている。
【0025】縦梁18によって支持される上記レール1
0は、締結装置26(図2参照)によって縦梁18に締
結されている。図6はその締結装置26の概略構成を示
している。
【0026】図6において、28は受台で軸部30を有
し、その軸部30が縦梁18内部に埋入・固定されてい
る。32は棒材を曲げ変形して成る固定クリップであっ
て、一方の軸端部34が受台28の挿入孔36内に挿入
され、下向き凸曲状の中間部が絶縁性の押え40を介し
てレール10の基部を縦梁18に対し押え付けている
(図2(B)参照)。
【0027】上記ラダー型マクラギ12における継材2
0は、図2(B)に明らかに示しているように一般構造
用炭素鋼管から成るもので、先端部が縦梁18の内部に
所定深さまで突入している。その突入部には図3にも示
しているように抜け防止部44が設けられている。この
抜け防止部44は、鋼管から成る継材20より横方向に
突設された横リブ板46と、横リブ板46の前,後端部
において縦向きに固設された縦リブ板48とから成って
いる。
【0028】この鋼管から成る継材20の内部には、コ
ンクリート50が隙間なく充填されており(但しコンク
リート充填されていない鋼管から成る継材を用いても良
い)、このコンクリート50が縦梁18に連続させられ
ている。またこの継材20の、縦梁18と18との間の
部分の外周面にはゴム皮膜52が形成されている。この
ゴム皮膜52は防錆のためのものである。このゴム皮膜
52もまた、その端部が僅かに縦梁18の内部に入り込
んでいる。本例において縦梁18と継材20とは、コン
クリート打設によって一体化されたものである。
【0029】上記防振装置14は、図1に示しているよ
うにラダー型マクラギ12における縦梁18に沿って所
定間隔ごとに複数配設されている。この防振装置14
は、図4及び図5に示しているように内周面及び外周面
がそれぞれテーパ形状をなす、全体として筒状の防振ゴ
ム弾性体54と、その内周面に接着・固定された内筒金
具(上部金具)56、及び外周面に接着・固定された外
筒金具(下部金具)58とから成っている。
【0030】内筒金具56は、全体として下向きカップ
状をなす部材であって、筒状部60と上板部62とから
成っており、その上板部62の締結孔64において、ボ
ルト65によりラダー型マクラギ12における縦梁18
の下面に締結されている(図2参照)。尚、縦梁18の
下面には図2(B)及び図3に示しているように鋼板が
埋設されており、その鋼板に対して上板部62がボルト
締結されている。
【0031】この内筒金具56における筒状部60の外
周面は、防振ゴム弾性体54における内周面のテーパ形
状に対応したテーパ形状とされており、その外周面が防
振ゴム弾性体54の内周面に接着・固定されている。一
方、外筒金具58は全体として円筒形状且つテーパ形状
をなす筒状部66と、筒状部66の下端部において周方
向に連続的に形成された外向きの取付フランジ68とか
らなっており、その筒状部66の内周面において防振ゴ
ム弾性体54の外周面に接着・固定されている。
【0032】取付フランジ68には、周方向に沿って適
宜間隔で固定片72が突出状に設けられており、その固
定片72に形成された締結孔74において、ボルト76
により所定厚さのスペーサ75(図2(B))を介して
コンクリート路盤16に締結・固定されている。
【0033】尚、図4及び図5に示しているように取付
フランジ68と筒状部66とは、リブ78によって連結
補強されており、また取付フランジ68の下面には、防
振装置14の内部と外部とを連絡する水抜孔80が半径
方向に形成されている。水抜孔80は周方向に所定間隔
で複数形成されている。尚、82は防振ゴム弾性体54
の上面を覆うように設けられたカバーであって、内筒金
具56の上面に取り付けられている。
【0034】本例の防振軌道構造は、マクラギの形態
を、レール10方向に延びるコンクリート製の一対の縦
梁18と、それらを所定間隔ごとに連結する鋼管製の継
材20とから成るラダー型となし、そしてこのラダー型
マクラギ12とコンクリート路盤16との間に、縦梁1
8に沿って所定間隔で防振装置14を介設したもので、
本例の防振軌道構造の場合、図7に示しているように列
車の車輪15からの荷重が縦方向に長い縦梁18に一旦
分散された上で防振装置14を介してコンクリート路盤
16に伝えられるため、防振装置14の1つ1つに作用
する荷重は小さいものとなる。
【0035】従って本例の防振軌道構造の場合、防振装
置14をコンパクト化できるとともに防振装置14の数
を減らすこともでき、更に防振ゴム弾性体54の上下方
向ばね定数を小さく設定することができ、防振装置14
における防振性能を高めることができる。因みに本例で
は、防振装置1個における上下方向ばね定数は10トン
/cm,左右方向ばね定数は20トン/cmとされてい
る(ゴム硬さは70度)。尚、内筒金具56及び外筒金
具58における外周面及び内周面のテーパ角度は60°
とされている。
【0036】これにより、列車通過時においてレール1
0,ラダー型マクラギ12に伝達された振動を防振装置
14により良好に吸収・抑制することができ、列車通過
時における振動,騒音を効果的に低減することができ
る。
【0037】一方において、このように防振装置14に
おける防振ゴム弾性体54の上下方向ばね定数を小さく
設定した場合においても、列車通過時における荷重が縦
方向に長い縦梁18において一旦広く分散された上で各
防振装置14に伝達されるため、列車通過時における防
振ゴム弾性体54の変形量を少なくすることができ、防
振装置14の耐久寿命を長くすることができる。
【0038】また上記のようにラダー型マクラギ12が
レール10方向に長く連続し、縦方向の軌道の曲げ剛性
が連続且つ一様であるため、レール10方向の車輪荷重
による変動を少なく抑えることができ、走行安定性を高
めることができる。
【0039】更に本例によれば、列車による衝撃力や振
動を吸収するためのバラストを省略することができ、従
って本例に従って高架に軌道を敷設した場合、線路構造
物としての高架にかかる重量を低減でき、その耐震性能
を高めることができる。
【0040】加えて本例の防振軌道構造にあっては、ラ
ダー型マクラギ12における一対のコンクリート製の縦
梁18と継材20とがコンクリートの打設一体化によっ
て強固に剛接合されており、マクラギ12自身の強度が
高く、また一対のコンクリート製縦梁18が鋼管から成
る継材20によって互いに連結されているため、縦梁1
8をコンクリート継材にて互いに連結した場合のように
コンクリート収縮に基づいて縦梁18の間隔が設定寸法
からずれてしまうといったことがなく、それら縦梁18
の間隔を適正な間隔に保持することができる。
【0041】本例の防振軌道構造の場合、軌道の敷設施
工を極めて簡単になし得る特長を有している。即ち本例
の防振軌道構造においては、工場で予めラダー型マクラ
ギ12,防振装置14を組み付けた状態で現場に搬入
し、その現場において防振装置14における外筒金具5
8をボルト76にて所定厚さのスペーサ75を介してコ
ンクリート路盤16に締結・固定するだけで、簡単に軌
道の敷設を行うことができる。
【0042】更にまた、防振装置14における防振ゴム
弾性体54がへたりを生じてレール10の高さが相対的
に低くなった場合、防振装置14における外筒金具58
の締結を一旦外して外筒金具58とコンクリート路盤1
6との間のスペーサ75を取り換えた上で再び外筒金具
58をコンクリート路盤16に締結するだけで、簡単に
レール10の高さ調整をなすことができる。
【0043】本例の防振軌道構造の場合、防振装置14
内部に水が溜るのが防止され、これによって防振ゴム弾
性体54と内筒金具56及び外筒金具58との間で接着
剥がれが生ずるのを有効に防止することができる。
【0044】本例において、外筒金具58のコンクリー
ト路盤16への取付面には防振装置14の内部と外部と
を連絡する水抜孔80が形成されていて、その内部に水
が溜るのが防止されるからである。
【0045】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である防振軌道構造をコンク
リート路盤を除いた状態で示す斜視図である。
【図2】図1における防振軌道構造の要部断面図であ
る。
【図3】図2における縦梁の内部構造を切り欠いて示す
図である。
【図4】図2における防振装置の構成を一部切り欠いて
示す斜視図である。
【図5】図4の防振装置を各部品に分解して示す斜視図
である。
【図6】図2における締結装置の構成を概略的に示す斜
視図である。
【図7】図1〜図6に示す防振軌道構造の作用説明図で
ある。
【図8】従来の防振軌道構造の説明図である。
【符号の説明】
10 レール 12 ラダー型マクラギ 14 防振装置 16 コンクリート路盤 18 縦梁 20 継材 54 防振ゴム弾性体 56 内筒金具(上部金具) 58 外筒金具(下部金具) 65,76 ボルト 68 取付フランジ 75 スペーサ 80 水抜孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 涌井 一 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 松本 信之 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 井上 寛美 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)一対のレールと、(ロ)該レール
    方向に延びるコンクリート製の一対の縦梁及び該方向に
    おいて所定間隔ごとにそれら縦梁を横方向に結合する鋼
    管製の継材から成り、それら縦梁及び継材がコンクリー
    ト打設により一体化された形態のラダー型マクラギと、
    (ハ)該ラダー型マクラギにおける前記縦梁の下面とコ
    ンクリート路盤との間に介設され、該マクラギの上下方
    向荷重によって剪断弾性変形する防振ゴム弾性体を備え
    た防振装置とを含んでおり、且つ該防振装置における防
    振ゴム弾性体の(上下方向ばね定数/左右方向ばね定
    数)の比率が(1/1)以下とされていることを特徴と
    する防振軌道構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記防振装置が、前
    記防振ゴム弾性体の上部に固着された上部金具と、下部
    に固着された下部金具とを備えており、該上部金具が前
    記ラダー型マクラギの縦梁下面に該縦梁下面側から該縦
    梁内に螺入されたボルトにて締結される一方、前記下部
    金具が前記コンクリート路盤の取付面上にボルト締結さ
    れていることを特徴とする防振軌道構造。
  3. 【請求項3】 請求項2の防振軌道構造における防振装
    置であって、前記下部金具が全体として筒状をなしてお
    り、該下部金具には下端部に沿って環状の取付フランジ
    が設けられていて、該取付フランジが前記コンクリート
    路盤の取付面に密着する状態で前記ボルトにより該コン
    クリート路盤に締結されるようになされているとともに
    該取付フランジの下面には筒体内部と外部とを連絡する
    水抜孔が形成されており、且つ前記上部金具の上面には
    前記防振ゴム弾性体の上面を覆う防水カバーが取り付け
    られていることを特徴とする防振装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記下部金具が所定
    厚さのスペーサを介してコンクリート路盤に取り付けら
    れていることを特徴とする防振装置。
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