JPH09267974A - 製糸工程における異常糸除去方法および装置 - Google Patents
製糸工程における異常糸除去方法および装置Info
- Publication number
- JPH09267974A JPH09267974A JP7729496A JP7729496A JPH09267974A JP H09267974 A JPH09267974 A JP H09267974A JP 7729496 A JP7729496 A JP 7729496A JP 7729496 A JP7729496 A JP 7729496A JP H09267974 A JPH09267974 A JP H09267974A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- abnormal
- thread
- suction
- oil supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H54/00—Winding, coiling, or depositing filamentary material
- B65H54/86—Arrangements for taking-up waste material before or after winding or depositing
- B65H54/88—Arrangements for taking-up waste material before or after winding or depositing by means of pneumatic arrangements, e.g. suction guns
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H2701/00—Handled material; Storage means
- B65H2701/30—Handled filamentary material
- B65H2701/31—Textiles threads or artificial strands of filaments
Landscapes
- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
- Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アスピレータ等の糸条吸引手段の吸引成功率
を長期間高率に維持可能にする製糸工程における異常糸
除去方法および装置を提供する。 【解決手段】 糸条を連続供給する糸道に沿って給油手
段2、糸条吸引手段4、糸条切断手段4を順に配置する
と共に、該糸道の任意箇所に異常糸検出手段6を配置
し、該異常糸検出手段6の異常糸検出信号により糸条切
断手段5による糸条切断と糸条吸引手段4による切断糸
条の吸引を行う製糸工程において、給油手段2と糸条Y
の糸道との間を引き離す離間手段7を設ける。この離間
手段7の押出部材8を、異常糸検出手段の異常糸検出信
号により押し出して、糸条Yを給油手段2から引き離す
ようにする。
を長期間高率に維持可能にする製糸工程における異常糸
除去方法および装置を提供する。 【解決手段】 糸条を連続供給する糸道に沿って給油手
段2、糸条吸引手段4、糸条切断手段4を順に配置する
と共に、該糸道の任意箇所に異常糸検出手段6を配置
し、該異常糸検出手段6の異常糸検出信号により糸条切
断手段5による糸条切断と糸条吸引手段4による切断糸
条の吸引を行う製糸工程において、給油手段2と糸条Y
の糸道との間を引き離す離間手段7を設ける。この離間
手段7の押出部材8を、異常糸検出手段の異常糸検出信
号により押し出して、糸条Yを給油手段2から引き離す
ようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融紡糸などの製
糸工程における異常糸除去方法および装置に関し、さら
に詳しくは異常糸除去用に設けた糸条吸引手段の吸引成
功率を長期間高率に維持できるようにした製糸工程にお
ける異常糸除去方法および装置に関するものである。
糸工程における異常糸除去方法および装置に関し、さら
に詳しくは異常糸除去用に設けた糸条吸引手段の吸引成
功率を長期間高率に維持できるようにした製糸工程にお
ける異常糸除去方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】太繊度の合成繊維トウを製糸する溶融紡
糸工程などでは、何らかの原因で異常に太い糸条部分が
発生した場合、その異常糸部分を製品に混入させないよ
うにするため、例えば特開平5−156508号公報等
に開示されるように、給油ローラの下流側にアスピレー
タとカッターと異常糸検出手段を配置し、異常糸検出手
段が異常糸を検出すると、カッターを作動させて糸条を
切断すると共に、その上流側の異常糸を含む糸条をアス
ピレータに吸引して除去するようにしている。
糸工程などでは、何らかの原因で異常に太い糸条部分が
発生した場合、その異常糸部分を製品に混入させないよ
うにするため、例えば特開平5−156508号公報等
に開示されるように、給油ローラの下流側にアスピレー
タとカッターと異常糸検出手段を配置し、異常糸検出手
段が異常糸を検出すると、カッターを作動させて糸条を
切断すると共に、その上流側の異常糸を含む糸条をアス
ピレータに吸引して除去するようにしている。
【0003】しかし、上記従来の異常糸除去装置では、
カッターで切断後にアスピレータに吸引される糸条に
は、依然として給油ローラにより油剤付与が続けられて
いるため、その油剤がアスピレータに続く入口領域の導
管内の管壁に経時的に蓄積していき、この蓄積した油剤
がアスピレータの吸引力を次第に低下させていくという
問題があった。このようにアスピレータの吸引力が低下
すると、異常糸発生時に糸条の構成フィラメントの全部
を吸引することができなくなり、吸引されずに残った一
部のフィラメントが給油ローラに巻きついて、以後の復
帰作業を著しく遅らせてしまうようになる。
カッターで切断後にアスピレータに吸引される糸条に
は、依然として給油ローラにより油剤付与が続けられて
いるため、その油剤がアスピレータに続く入口領域の導
管内の管壁に経時的に蓄積していき、この蓄積した油剤
がアスピレータの吸引力を次第に低下させていくという
問題があった。このようにアスピレータの吸引力が低下
すると、異常糸発生時に糸条の構成フィラメントの全部
を吸引することができなくなり、吸引されずに残った一
部のフィラメントが給油ローラに巻きついて、以後の復
帰作業を著しく遅らせてしまうようになる。
【0004】このような吸引成功率が低下する傾向は、
特に繊度1000デニール以上やフィラメント数100
本以上の太繊度トウや、油剤付着量を多くする品種の糸
条ほどアスピレータに蓄積される油剤量が多くなるた
め、顕著にあらわれることがわかっている。
特に繊度1000デニール以上やフィラメント数100
本以上の太繊度トウや、油剤付着量を多くする品種の糸
条ほどアスピレータに蓄積される油剤量が多くなるた
め、顕著にあらわれることがわかっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アス
ピレータ等の糸条吸引手段による吸引成功率を長期間高
率に維持可能にする製糸工程における異常糸除去方法お
よび装置を提供することにある。
ピレータ等の糸条吸引手段による吸引成功率を長期間高
率に維持可能にする製糸工程における異常糸除去方法お
よび装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の異常糸除去方法は、糸条を連続供給する糸道に沿っ
て給油手段、糸条吸引手段、糸条切断手段を順に配置す
ると共に、該糸道の任意箇所に異常糸検出手段を配置
し、該異常糸検出手段の異常糸検出信号により前記糸条
切断手段による糸条切断と前記糸条吸引手段による切断
糸条の吸引を行う製糸工程において、前記異常糸検出手
段の異常糸検出信号により前記給油手段による糸条に対
する油剤付与を中断することを特徴とするものである。
明の異常糸除去方法は、糸条を連続供給する糸道に沿っ
て給油手段、糸条吸引手段、糸条切断手段を順に配置す
ると共に、該糸道の任意箇所に異常糸検出手段を配置
し、該異常糸検出手段の異常糸検出信号により前記糸条
切断手段による糸条切断と前記糸条吸引手段による切断
糸条の吸引を行う製糸工程において、前記異常糸検出手
段の異常糸検出信号により前記給油手段による糸条に対
する油剤付与を中断することを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の異常糸除去装置は、糸条を
連続供給する糸道に沿って給油手段、糸条吸引手段、糸
条切断手段を順に配置すると共に、該糸道の任意箇所に
異常糸検出手段を配置し、該異常糸検出手段の異常糸検
出信号により前記糸条切断手段による糸条切断と前記糸
条吸引手段による切断糸条の吸引を行う製糸工程におい
て、前記給油手段と前記糸道との間を互いに引き離す離
間手段を設け、該離間手段を前記異常糸検出手段の異常
糸検出信号により作動させる構成にしたことを特徴とす
るものである。
連続供給する糸道に沿って給油手段、糸条吸引手段、糸
条切断手段を順に配置すると共に、該糸道の任意箇所に
異常糸検出手段を配置し、該異常糸検出手段の異常糸検
出信号により前記糸条切断手段による糸条切断と前記糸
条吸引手段による切断糸条の吸引を行う製糸工程におい
て、前記給油手段と前記糸道との間を互いに引き離す離
間手段を設け、該離間手段を前記異常糸検出手段の異常
糸検出信号により作動させる構成にしたことを特徴とす
るものである。
【0008】このように異常糸発生時に、給油手段の油
剤が糸条へ付与されないようにするため、糸条吸引手段
には実質的に油剤が付与されていない状態の糸条が吸引
されて、油剤が糸条吸引手段の導管内に蓄積されないよ
うになる。したがって、糸条吸引手段の経時的な吸引力
の低下を抑制することができ、高率な吸引成功率を長期
間維持することができる。
剤が糸条へ付与されないようにするため、糸条吸引手段
には実質的に油剤が付与されていない状態の糸条が吸引
されて、油剤が糸条吸引手段の導管内に蓄積されないよ
うになる。したがって、糸条吸引手段の経時的な吸引力
の低下を抑制することができ、高率な吸引成功率を長期
間維持することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において製糸工程とは、糸
条が連続的供給され、その連続供給される糸道の過程に
給油手段が配置され、その給油手段により糸条に油剤が
付与される工程のことであり、具体的には繊度1000
デニール以上およびフィラメント数100本以上の太繊
度の合成繊維トウの溶融紡糸工程が好ましく適用される
工程として挙げることができる。
条が連続的供給され、その連続供給される糸道の過程に
給油手段が配置され、その給油手段により糸条に油剤が
付与される工程のことであり、具体的には繊度1000
デニール以上およびフィラメント数100本以上の太繊
度の合成繊維トウの溶融紡糸工程が好ましく適用される
工程として挙げることができる。
【0010】本発明が適用される製糸工程には、異常糸
が発生した時にその異常糸が製品に混入しないようにす
る異常糸除去装置が設けられている。異常糸除去装置
は、給油手段の下流側の糸道に沿って糸条吸引手段、糸
条切断手段が順に設置され、また異常糸検出手段が糸道
の任意の箇所に設置されたものであり、この構成自体は
従来公知のものと同様である。
が発生した時にその異常糸が製品に混入しないようにす
る異常糸除去装置が設けられている。異常糸除去装置
は、給油手段の下流側の糸道に沿って糸条吸引手段、糸
条切断手段が順に設置され、また異常糸検出手段が糸道
の任意の箇所に設置されたものであり、この構成自体は
従来公知のものと同様である。
【0011】給油手段は、糸条に油剤を付与するもので
あれば、給油ローラ型、ガイド給油型、そのほか従来公
知のものがいずれも使用可能である。しかし、特に好ま
しくは、合成繊維トウ用として油剤トラフに回転ロール
の一部を浸漬させるようにした給油ロール型が使用され
る。糸条吸引手段は、切断後の糸条を吸引除去する能力
を有するものであれば従来公知のものがいずれも使用可
能である。好ましくは、吸引開口を導管を介して負圧源
に接続するようにしたアスピレータがよい。この糸条吸
引手段には、吸引した糸条を屑糸として貯留する糸屑溜
チャンバーが接続される。
あれば、給油ローラ型、ガイド給油型、そのほか従来公
知のものがいずれも使用可能である。しかし、特に好ま
しくは、合成繊維トウ用として油剤トラフに回転ロール
の一部を浸漬させるようにした給油ロール型が使用され
る。糸条吸引手段は、切断後の糸条を吸引除去する能力
を有するものであれば従来公知のものがいずれも使用可
能である。好ましくは、吸引開口を導管を介して負圧源
に接続するようにしたアスピレータがよい。この糸条吸
引手段には、吸引した糸条を屑糸として貯留する糸屑溜
チャンバーが接続される。
【0012】糸条切断手段は、剪断型、溶断型など糸条
切断用として従来から公知のものがいずれも使用可能で
ある。しかし、特に合成繊維トウを対象にする場合に
は、一対の刃から組み立てられた鋏型構造の剪断型の使
用が好ましい。この鋏型構造の刃に使用する材質として
は、セラミック、ステンレス鋼などが好ましいが、特に
セラミックは耐摩耗性や切れ味に優れている。
切断用として従来から公知のものがいずれも使用可能で
ある。しかし、特に合成繊維トウを対象にする場合に
は、一対の刃から組み立てられた鋏型構造の剪断型の使
用が好ましい。この鋏型構造の刃に使用する材質として
は、セラミック、ステンレス鋼などが好ましいが、特に
セラミックは耐摩耗性や切れ味に優れている。
【0013】異常糸検出手段は、太い異常糸を検出する
ものであればよく、従来公知のものがいずれも使用可能
である。例えば、板材にスリットを設けたスリットガイ
ド型、2本のロッドを小間隙を介して並行配置した並行
ガイド型を挙げることができる。これらセンサーは、異
常に太い糸条が通過するときに大きな抵抗を発生して異
常糸であることを検出する。
ものであればよく、従来公知のものがいずれも使用可能
である。例えば、板材にスリットを設けたスリットガイ
ド型、2本のロッドを小間隙を介して並行配置した並行
ガイド型を挙げることができる。これらセンサーは、異
常に太い糸条が通過するときに大きな抵抗を発生して異
常糸であることを検出する。
【0014】本発明は、上記のような各構成手段からな
る異常糸除去装置において、異常糸検出手段が太い異常
糸を検出すると、その検出信号に基づいて糸条切断手段
が糸条を切断し、かつ糸条吸引手段が切断された糸条を
吸引除去する。また、これらの作動とほぼ同時に、給油
手段の糸条に対する油剤付与を中断するようにする。こ
の異常糸除去操作において、糸条切断手段による切断と
糸条吸引手段による吸引とは、実質的に同時に作動する
が、油剤付与の中断については、切断・吸引操作と同時
であることが好ましいが、必要により切断・吸引操作の
やや後であったり、或いは前であったりしてもよい。し
かし、やや後に給油中断する場合は、遅くとも2秒以内
までにすることが望ましい。2秒を越えると、油剤を付
着した糸条の一部が糸条吸引手段に吸引されるようにな
る。
る異常糸除去装置において、異常糸検出手段が太い異常
糸を検出すると、その検出信号に基づいて糸条切断手段
が糸条を切断し、かつ糸条吸引手段が切断された糸条を
吸引除去する。また、これらの作動とほぼ同時に、給油
手段の糸条に対する油剤付与を中断するようにする。こ
の異常糸除去操作において、糸条切断手段による切断と
糸条吸引手段による吸引とは、実質的に同時に作動する
が、油剤付与の中断については、切断・吸引操作と同時
であることが好ましいが、必要により切断・吸引操作の
やや後であったり、或いは前であったりしてもよい。し
かし、やや後に給油中断する場合は、遅くとも2秒以内
までにすることが望ましい。2秒を越えると、油剤を付
着した糸条の一部が糸条吸引手段に吸引されるようにな
る。
【0015】給油を中断するようにする手段としては、
例えば次のような操作を挙げることができる。すなわ
ち、給油手段近傍の下流側または上流側に糸道を横切
るように移動する押出部材を配置し、この押出部材によ
って糸条を給油手段から離すように押し出すこと、給
油手段近傍の下流側または上流側に糸道を横切るように
移動する引寄部材を配置し、この引寄部材により糸条を
給油手段から離すように引き寄せること、給油手段自
体を糸条との接触から離すように移動すること、給油
手段がガイド給油の場合には油剤吐出を停止すること、
などである。
例えば次のような操作を挙げることができる。すなわ
ち、給油手段近傍の下流側または上流側に糸道を横切
るように移動する押出部材を配置し、この押出部材によ
って糸条を給油手段から離すように押し出すこと、給
油手段近傍の下流側または上流側に糸道を横切るように
移動する引寄部材を配置し、この引寄部材により糸条を
給油手段から離すように引き寄せること、給油手段自
体を糸条との接触から離すように移動すること、給油
手段がガイド給油の場合には油剤吐出を停止すること、
などである。
【0016】以下に、図に示す実施形態により具体的に
説明する。図1は本発明の異常糸除去装置を備えた合成
繊維トウの溶融紡糸工程の一例を示すものである。紡糸
口金1からは多数のフィラメントが溶融紡糸されて糸条
Yとなり、冷風で冷却固化されたのち給油装置2で油剤
を付与され、下方のコデーローラ3に引取られながら次
の延伸工程へ送られる。
説明する。図1は本発明の異常糸除去装置を備えた合成
繊維トウの溶融紡糸工程の一例を示すものである。紡糸
口金1からは多数のフィラメントが溶融紡糸されて糸条
Yとなり、冷風で冷却固化されたのち給油装置2で油剤
を付与され、下方のコデーローラ3に引取られながら次
の延伸工程へ送られる。
【0017】給油装置2は、給油ローラ2aが油剤トラ
フ2bの油剤中に一部浸漬するように構成され、給油ロ
ーラ2aが回転することにより表面に油膜を形成し、そ
の油膜に糸条Yが接触して油剤が付与されるようになっ
ている。油剤が付与されてコデーローラ3に引き取られ
た糸条Yは、この後工程で他の紡糸錘の複数の糸条と合
糸されてトウを形成する。
フ2bの油剤中に一部浸漬するように構成され、給油ロ
ーラ2aが回転することにより表面に油膜を形成し、そ
の油膜に糸条Yが接触して油剤が付与されるようになっ
ている。油剤が付与されてコデーローラ3に引き取られ
た糸条Yは、この後工程で他の紡糸錘の複数の糸条と合
糸されてトウを形成する。
【0018】給油装置2の下流には、異常糸除去装置と
して、糸条Yの糸道に沿ってアスピレータ4、鋏型の糸
条カッター5、スリットガイド型の異常糸検出器6が順
に設置され、また給油装置2の上流側に離間装置7が設
けられている。離間装置7には、ガイドロッド8aとガ
イド板8bからなる押出材8が設けられ、その押出材8
はシリンダロッド9を介してエアシリンダ10に連結さ
れている。押出材8はエアシリンダ10の作動により糸
道を横断するように往復移動し、その往移動によって糸
条Yを給油装置2から引き離すように押し出す。押出材
8の端部に設けられるガイドロッド8aには、耐摩耗性
に優れたセラミックを使用することが好ましい。
して、糸条Yの糸道に沿ってアスピレータ4、鋏型の糸
条カッター5、スリットガイド型の異常糸検出器6が順
に設置され、また給油装置2の上流側に離間装置7が設
けられている。離間装置7には、ガイドロッド8aとガ
イド板8bからなる押出材8が設けられ、その押出材8
はシリンダロッド9を介してエアシリンダ10に連結さ
れている。押出材8はエアシリンダ10の作動により糸
道を横断するように往復移動し、その往移動によって糸
条Yを給油装置2から引き離すように押し出す。押出材
8の端部に設けられるガイドロッド8aには、耐摩耗性
に優れたセラミックを使用することが好ましい。
【0019】このような異常糸除去装置において、異常
糸検出器6が溶融紡糸中の糸条に太繊度異常糸があるこ
とを検出すると、その検出信号により糸条カッター5が
糸道まで横移動して糸条Yを切断し、同時にアスピレー
タ4が切断された上流側の糸条Yを吸引することによっ
て、下流側へ送られないようにする。このように糸条Y
を吸引するアスピレータ4は、図2に示すように、導管
11を介して屑糸チャンバー12に連結され、吸引した
糸条Yを屑糸チャンバー12へ移送する。上記導管11
には、他の紡糸錘のアスピレータの導管も連結され、同
じく吸引した糸条を屑糸チャンバー12内へ移送するよ
うにしている。この屑糸チャンバー12は、さらに導管
13を介して図示しない負圧源に連結されている。
糸検出器6が溶融紡糸中の糸条に太繊度異常糸があるこ
とを検出すると、その検出信号により糸条カッター5が
糸道まで横移動して糸条Yを切断し、同時にアスピレー
タ4が切断された上流側の糸条Yを吸引することによっ
て、下流側へ送られないようにする。このように糸条Y
を吸引するアスピレータ4は、図2に示すように、導管
11を介して屑糸チャンバー12に連結され、吸引した
糸条Yを屑糸チャンバー12へ移送する。上記導管11
には、他の紡糸錘のアスピレータの導管も連結され、同
じく吸引した糸条を屑糸チャンバー12内へ移送するよ
うにしている。この屑糸チャンバー12は、さらに導管
13を介して図示しない負圧源に連結されている。
【0020】本発明の異常糸除去装置は、上記のように
異常糸検出器6が検出した異常信号により異常糸の除去
を行うとき、アスピレータ4や糸条カッター5の作動と
ほぼ同時に、離間装置7を作動させるようにするが、必
要によりやや前であったり、後であったりするタイムラ
グがあってもよい。しかし、このタイムラグは2秒以内
にすることが望ましい。
異常糸検出器6が検出した異常信号により異常糸の除去
を行うとき、アスピレータ4や糸条カッター5の作動と
ほぼ同時に、離間装置7を作動させるようにするが、必
要によりやや前であったり、後であったりするタイムラ
グがあってもよい。しかし、このタイムラグは2秒以内
にすることが望ましい。
【0021】離間装置7の作動は、エアシリンダ10に
よりヒストンロッド9を突出させて、押出材8を糸道側
に横移動させるようにする。押出材8の横移動により、
糸条Yを図1に鎖線で示すように「く」の字状に屈曲さ
せるように押し出して、給油ローラ2aから引き離すよ
うにする。この引き離しによって、糸条Yに対する油剤
の付与が中断状態になる。
よりヒストンロッド9を突出させて、押出材8を糸道側
に横移動させるようにする。押出材8の横移動により、
糸条Yを図1に鎖線で示すように「く」の字状に屈曲さ
せるように押し出して、給油ローラ2aから引き離すよ
うにする。この引き離しによって、糸条Yに対する油剤
の付与が中断状態になる。
【0022】したがって、上記異常糸除去操作では、ア
スピレータ4には油剤の付着していない糸条Yが吸引さ
れ、その結果としてアスピレータ4の導管内への油剤の
蓄積が低減されるようになる。したがって、従来の装置
において油剤の蓄積に起因して発生していたアスピレー
タの吸引成功率の経時的低下が改善され、吸引成功率の
低下によって引き起こされる給油ローラ2aへの糸条の
巻きつきトラブルも低減することができる。また、油剤
の蓄積低減によって吸引成功率を高率に長期間維持する
ことが可能になる。
スピレータ4には油剤の付着していない糸条Yが吸引さ
れ、その結果としてアスピレータ4の導管内への油剤の
蓄積が低減されるようになる。したがって、従来の装置
において油剤の蓄積に起因して発生していたアスピレー
タの吸引成功率の経時的低下が改善され、吸引成功率の
低下によって引き起こされる給油ローラ2aへの糸条の
巻きつきトラブルも低減することができる。また、油剤
の蓄積低減によって吸引成功率を高率に長期間維持する
ことが可能になる。
【0023】本発明において、上述した離間装置の位置
としては、図示の例のように給油装置の上流側に配置す
る以外に、給油装置の下流側に配置するようにしてもよ
く、要は異常糸発生時に糸条を給油装置から効率よく引
き離せるような位置であればよい。また、異常糸検出器
の位置は、図示の例のように糸条カッターの下流側に配
置する以外に、離間装置の上流側、離間装置と給油装置
との間、給油装置とアスピレータとの間、アスピレータ
と糸条カッターとの間などのいずれであってもよく、任
意の場所に置くようにすることができる。
としては、図示の例のように給油装置の上流側に配置す
る以外に、給油装置の下流側に配置するようにしてもよ
く、要は異常糸発生時に糸条を給油装置から効率よく引
き離せるような位置であればよい。また、異常糸検出器
の位置は、図示の例のように糸条カッターの下流側に配
置する以外に、離間装置の上流側、離間装置と給油装置
との間、給油装置とアスピレータとの間、アスピレータ
と糸条カッターとの間などのいずれであってもよく、任
意の場所に置くようにすることができる。
【0024】本発明の異常糸除去方法および装置は、ポ
リアミド、ポリエステル等の熱可塑性樹脂の溶融紡糸工
程に好ましく適用されるが、特に繊度1000デニール
以上およびフィラメント数100本以上の合成繊維トウ
の溶融紡糸工程に適用する場合に有効である。
リアミド、ポリエステル等の熱可塑性樹脂の溶融紡糸工
程に好ましく適用されるが、特に繊度1000デニール
以上およびフィラメント数100本以上の合成繊維トウ
の溶融紡糸工程に適用する場合に有効である。
【0025】
実施例1 繊度、単糸数及び引取速度が表1に示すように異なる3
種類のナイロン6繊維のトウを溶融紡糸するに当たり、
図1のように離間装置を配置した異常糸除去装置(本発
明装置)と、この離間装置を設けない異常糸除去装置
(従来装置)とについて、異常糸発生時の異常糸除去操
作をしたときのアスピレータによる吸引成功率を評価し
た。その結果を表1に示した。
種類のナイロン6繊維のトウを溶融紡糸するに当たり、
図1のように離間装置を配置した異常糸除去装置(本発
明装置)と、この離間装置を設けない異常糸除去装置
(従来装置)とについて、異常糸発生時の異常糸除去操
作をしたときのアスピレータによる吸引成功率を評価し
た。その結果を表1に示した。
【0026】なお、吸引成功率は、1000回の異常操
作のうち、アスピレータに糸条構成フィラメントの全部
を吸引出来た回数の比率をもって表したものである。装
置の設置直後と設置6ケ月経過後との両方について評価
した。
作のうち、アスピレータに糸条構成フィラメントの全部
を吸引出来た回数の比率をもって表したものである。装
置の設置直後と設置6ケ月経過後との両方について評価
した。
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果から明らかなように、本発明に
よれば、当初の吸引成功率が高いだけでなく、その高い
吸引成功率を長期間にわたって維持できることがわか
る。 実施例2 表2に示すような2種類のナイロン66繊維のトウの溶
融紡糸工程について、実施例1と同様に離間装置を配置
した異常糸除去装置(本発明装置)と、この離間装置を
設けない異常糸除去装置(従来装置)とについて、同様
の異常糸除去操作を実施し、同様に吸引成功率を評価し
た結果を表2に示す。
よれば、当初の吸引成功率が高いだけでなく、その高い
吸引成功率を長期間にわたって維持できることがわか
る。 実施例2 表2に示すような2種類のナイロン66繊維のトウの溶
融紡糸工程について、実施例1と同様に離間装置を配置
した異常糸除去装置(本発明装置)と、この離間装置を
設けない異常糸除去装置(従来装置)とについて、同様
の異常糸除去操作を実施し、同様に吸引成功率を評価し
た結果を表2に示す。
【0029】
【表2】 表2の結果から明らかなように、本発明によれば、当初
の吸引成功率が高いだけでなく、その高い吸引成功率を
長期間にわたって維持できることがわかる。
の吸引成功率が高いだけでなく、その高い吸引成功率を
長期間にわたって維持できることがわかる。
【0030】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、異常
糸発生時の異常糸除去操作において、給油手段から糸条
に油剤が付与されないようにするため、糸条吸引手段に
油剤が持ち込まれることがなく、油剤蓄積による吸引成
功率の低下を低減することができて、高率な吸引成功率
を長期間維持することができる。
糸発生時の異常糸除去操作において、給油手段から糸条
に油剤が付与されないようにするため、糸条吸引手段に
油剤が持ち込まれることがなく、油剤蓄積による吸引成
功率の低下を低減することができて、高率な吸引成功率
を長期間維持することができる。
【図1】本発明の異常糸除去装置を溶融紡糸工程に適用
した一例を示す概略図である。
した一例を示す概略図である。
【図2】同溶融紡糸工程の要部を概略的に示す説明図で
ある。
ある。
1 紡糸口金 2 給油装置(給油手段) 2a 給油ローラ 4 アスピレータ 5 糸条カッター(糸条切断手段) 6 異常糸検出器(異常糸検出手段) 7 離間装置 8 押出部材 8a ガイドロッド 9 シリンダロッド 10 エアシリンダ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06H 3/08 D06H 3/08
Claims (5)
- 【請求項1】 糸条を連続供給する糸道に沿って給油手
段、糸条吸引手段、糸条切断手段を順に配置すると共
に、該糸道の任意箇所に異常糸検出手段を配置し、該異
常糸検出手段の異常糸検出信号により前記糸条切断手段
による糸条切断と前記糸条吸引手段による切断糸条の吸
引を行う製糸工程において、前記異常糸検出手段の異常
糸検出信号により前記給油手段による糸条に対する油剤
付与を中断する製糸工程における異常糸除去方法。 - 【請求項2】 前記糸条が繊度1000デニール以上お
よびフィラメント数100本以上の合成繊維トウである
請求項1に記載の製糸工程における異常糸除去方法。 - 【請求項3】 糸条を連続供給する糸道に沿って給油手
段、糸条吸引手段、糸条切断手段を順に配置すると共
に、該糸道の任意箇所に異常糸検出手段を配置し、該異
常糸検出手段の異常糸検出信号により前記糸条切断手段
による糸条切断と前記糸条吸引手段による切断糸条の吸
引を行う製糸工程において、前記給油手段と前記糸道と
の間を互いに引き離す離間手段を設け、該離間手段を前
記異常糸検出手段の異常糸検出信号により作動させる構
成にした製糸工程における異常糸除去装置。 - 【請求項4】 前記離間手段として、前記給油手段近傍
の上流側または下流側に前記糸道を横切る方向に移動可
能な押出部材または引寄部材を配置し、該押出部材また
は引寄部材を前記異常糸検出信号により前記糸条を前記
給油手段から引き離す方向へ移動させる構成にした請求
項3に記載の製糸工程における異常糸除去装置。 - 【請求項5】 前記糸条が繊度1000デニール以上お
よびフィラメント数100本以上の合成繊維トウである
請求項3または4に記載の製糸工程における異常糸除去
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7729496A JPH09267974A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 製糸工程における異常糸除去方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7729496A JPH09267974A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 製糸工程における異常糸除去方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09267974A true JPH09267974A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=13629875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7729496A Pending JPH09267974A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 製糸工程における異常糸除去方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09267974A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138317A (ja) * | 2006-12-01 | 2008-06-19 | Teijin Fibers Ltd | 断糸時または糸掛け時に用いる糸処理装置及びその糸処理方法 |
CN103708290A (zh) * | 2013-12-30 | 2014-04-09 | 吴江金名来丝绸进出口有限公司 | 一种纱线粗节自动检测装置 |
CN104555582A (zh) * | 2015-01-13 | 2015-04-29 | 无锡宏源机电科技股份有限公司 | 一种烧丝驱动装置 |
CN108190641A (zh) * | 2018-01-26 | 2018-06-22 | 联亚智能科技(苏州)有限公司 | 一种橡胶部件自动缠绕机组 |
CN110777458A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-02-11 | 忠华集团有限公司 | 一种粗纱切断装置 |
CN110777460A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-02-11 | 忠华集团有限公司 | 一种细纱机锭位 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP7729496A patent/JPH09267974A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138317A (ja) * | 2006-12-01 | 2008-06-19 | Teijin Fibers Ltd | 断糸時または糸掛け時に用いる糸処理装置及びその糸処理方法 |
CN103708290A (zh) * | 2013-12-30 | 2014-04-09 | 吴江金名来丝绸进出口有限公司 | 一种纱线粗节自动检测装置 |
CN104555582A (zh) * | 2015-01-13 | 2015-04-29 | 无锡宏源机电科技股份有限公司 | 一种烧丝驱动装置 |
CN108190641A (zh) * | 2018-01-26 | 2018-06-22 | 联亚智能科技(苏州)有限公司 | 一种橡胶部件自动缠绕机组 |
CN108190641B (zh) * | 2018-01-26 | 2024-06-04 | 联亚智能科技(苏州)有限公司 | 一种橡胶部件自动缠绕机组 |
CN110777458A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-02-11 | 忠华集团有限公司 | 一种粗纱切断装置 |
CN110777460A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-02-11 | 忠华集团有限公司 | 一种细纱机锭位 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110573663B (zh) | 用于拼接多股纺制线的方法和设备 | |
DE60118725T2 (de) | Überwachungssystem für eine faserverarbeitungsanlage | |
TW436532B (en) | Spinning line | |
EP3153612A1 (de) | Verfahren zum vorbereiten eines garnendes zum anspinnen an einer rotorspinnvorrichtung einer rotorspinnmaschine sowie rotorspinnmaschine | |
JPH09267974A (ja) | 製糸工程における異常糸除去方法および装置 | |
JPH03101904A (ja) | 熱可塑性合成樹脂ストランド糸切れ復帰方法およびその装置 | |
US4590647A (en) | Device for cleaning rotating rollers of textile machines | |
KR100613193B1 (ko) | 합성섬유의 권취방법과 장치 및 사조 패키지의 사용방법 | |
JPH033867A (ja) | 個別型断糸処理装置 | |
JP2005041673A (ja) | 断糸処理装置 | |
JPH111831A (ja) | ダブルエプロン式練条機 | |
EP0422959B1 (en) | Tow feeding apparatus | |
AU685653B2 (en) | Production of textured yarn | |
US3394206A (en) | Strand monitoring method and device | |
JP2786603B2 (ja) | 断糸処理装置 | |
JPH05156508A (ja) | 糸条切断処理装置及びそれを用いた走行糸切断処理方法 | |
JP3651952B2 (ja) | 合成繊維の溶融紡糸における断糸処理方法 | |
CN107541819A (zh) | 牵伸罗拉的清洁装置 | |
JP3222396B2 (ja) | 多糸条用熱処理装置 | |
EP4269303A1 (en) | Spun yarn take-up apparatus | |
US2964828A (en) | Yarn defect detector | |
EP0127334B1 (en) | Yarn feeding device; winding initiation for yarn | |
JP2000053328A (ja) | 合成繊維の断糸処理装置及び断糸処理方法 | |
JPS63112378A (ja) | 溶融紡糸装置 | |
JPS62141115A (ja) | 紡糸トウの伴切れ防止方法およびその装置 |