JPH0926753A - 表示モジュール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールドケース内にＬＣＤパネルを収納して
なるＬＣＤモジュールにおいて、シールドケース内にお
けるＬＣＤパネルのがたつきを抑え、衝撃や振動に強い
機器を得る。 【構成】 ＬＣＤパネル（２）を支持するスペーサ
（３）の外周に、スペーサ（３）と同一材料で、一端を
スペーサ（３）本体と一体で形成された突起物（１０）
を設けることにより、シールドケース（１）内で、ＬＣ
Ｄパネル（２）は、突起物（１０）の弾力により、弾性
的に支持固定され、安定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶などを用いた表示
パネルと、表示パネルの駆動用ＬＳＩを収納した表示モ
ジュールに関する。

【０００２】

【従来の技術】ディスプレイ装置として、光学部材に液
晶を用いた液晶表示装置（ＬＣＤ：Liquid Crystal Dis
play）は小型、薄型、低消費電力などの利点があり、Ｏ
Ａ機器、ＡＶ機器などの分野で実用化が進んでいる。特
に、液晶駆動用の透明電極を交差配置して表示点をマト
リクス的に選択しながら電圧を印加するマトリクス型、
更には、液晶駆動用の各画素容量にスイッチ素子を接続
形成し、線順次に書き換え画素を選択しながら、信号電
圧を静電的に常時保持させていくアクティブマトリクス
型は、高精細、高コントラスト比の動画表示が可能とな
り、パーソナルコンピュータのディスプレイ、テレヴィ
ジョンなどに実用化されている。

【０００３】図３に、ＬＣＤモジュールの構成図を示
す。（１）は板金からなるフロントシールドケース、
（２）はＬＣＤパネル、（３）は樹脂製のスペーサ、
（４）はプリント配線基板、（５）は板金からなるリア
シールドケースである。ＬＣＤパネル（２）とプリント
配線基板（４）は、シールドケース（１，５）内におい
て、スペーサ（３）により支持され、収納される。ＬＣ
Ｄパネル（２）はガラスなどの一対の透明電極基板（２
ａ，２ｂ）間に液晶を密封したものである。大きい方の
電極基板（２ａ）には、銅箔により配線形成をしたポリ
イミドなどのフレキシブルテープ（６）上に駆動用ＬＳ
Ｉ（７）をボンディング搭載したＴＣＰ（tapecarrier
package）（８）が取り付けられている。プリント配線
基板（４）にはインタフェース回路が搭載されており、
外部入力信号はプリント配線基板（４）を介して駆動用
ＬＳＩ（７）へ供給される。このようにして画像情報信
号電圧が供給されたＬＣＤパネル（２）は、画像に対応
した透過率分布が付与され、不図示である別ユニットの
バックライト部からの平行光により視認性が与えられ
る。

【０００４】フレキシブルテープ（７）は、一方の端を
異方性導電接着剤、即ち、ＡＣＦ（anisotropic conduc
tive film）により、ＬＣＤパネル（２）に露出された
端子部に接着され、他の端はプリント配線基板（４）に
半田接続され、これら、ＬＣＤパネル（２）及びプリン
ト配線基板（４）は、スペーサ（３）により支持されて
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ＬＣＤパネル（２）と
プリント配線基板（４）は、スペーサ（３）に接着さ
れ、シールドケース（１，５）内で固定されるが、通
常、シールドケース（１，５）の内寸とスペーサ（３）
の外寸との公差により、シールドケース（１，５）内で
スペーサ（３）ががたつき、特に、車載用、携帯用など
の用途では、ＬＣＤパネル（２）や駆動用ＬＳＩ（７）
などに振動や衝撃が加わり、装置の安全上、問題があっ
た。

【０００６】また、加工上、各部品の寸法にばらつきが
多少あることは避けられず、特に、シールドケース
（１，５）の内寸が、スペーサ（３）の外寸よりも僅か
でも小さい場合、スペーサ（３）をシールドケース
（１，５）内に収納する際、作業が困難になり、効率が
落ちるのみならず、モジュールの完成が不能となり、部
品が無駄になる、歩留まりが下がるなどの問題を招いて
いた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために成されたもので、第１に、表示用のパネル、
このパネルを収納するシールドケース、および、前記シ
ールドケース内で前記パネルを支持するスペーサからな
る表示モジュールにおいて、前記スペーサの外周には弾
性を有する第１の突起物が設けられ、前記シールドケー
スの内壁と前記スペーサの間隙を支持し、前記スペーサ
は前記シールドケース内で弾性的に固定される構成であ
る。

【０００８】第２に、表示用のパネル、このパネルを収
納するシールドケース、および、前記シールドケース内
で前記パネルを支持するスペーサからなる表示モジュー
ルにおいて、前記スペーサの内枠には弾性を有する第２
の突起物が設けられ、前記パネルと前記スペーサの間隙
を支持し、前記パネルは前記スペーサ内で弾性的に固定
され第３に、第１または第２の構成において特に、前記
突起物は、前記スペーサと同一材料からなり、一端を前
記スペーサと一体に形成されている構成である。

【０００９】

【作用】本発明の第１及び第２の構成で、表示パネルを
支持するスペーサに弾性を有した 突起物を設け、シー
ルドケース内で弾性的に固定することにより、スペーサ
に支持された表示パネルもまた弾力をもって固定される
ため、振動や衝撃に強い表示機器が得られる。

【００１０】本発明の第３の構成で、スペーサをシール
ドケースに弾性的に固定する突起物を、スペーサの枠体
と同一材料で、かつ、一端をスペーサ本体と一体に形成
することにより、弾性を有した突起物が工程を追加する
こと無く得られ、コストの増大はない。

【００１１】

【実施例】続いて、本発明の実施例を詳細に説明する。
図１は、本発明の第１の実施例にかかるＬＣＤモジュー
ルの上面図である。（１）は板金を加工したフロントシ
ールドケース、（２）は透明な基板上に透明電極を形成
した１対の透明電極基板間に液晶を密封し、画素ごとに
異なる電圧を印加することにより表示画像情報に対応し
た透過率分布に制御されたＬＣＤパネル、（３）は樹脂
材料からなるスペーサ、（４）は硝子エポキシ樹脂上に
所定の回路パターンを形成したプリント配線基板、であ
る。また図示は省いたが通常は、紙面手前側より板金か
らなるリアシールドケース（５）が装着されて、モジュ
ールが完成される。ＬＣＤパネル（２）は、小さい方の
電極基板（２ｂ）が紙面手前に向けられ、不図示である
紙面向こう側の大きい方の電極基板（２ａ）側には、銅
箔により配線形成を行ったポリイミドなどのフレキシブ
ルテープ上に駆動用ＬＳＩをボンディング搭載してなる
ＴＣＰ（tape carrier package）（８）が、異方性導電
接着剤、即ち、ＡＣＦ（anisotropic conductive fil
m）により接着され、ＬＣＤ電極配線に電気的に接続さ
れている。ＴＣＰ（８）の他端は紙面手前に側に回され
て、半田によりプリント配線基板（４）に接続されてい
る。プリント配線基板（４）には、インタフェース回路
が搭載され、入力信号をＬＣＤ駆動用に変換して、各駆
動用ＬＳＩに分配している。これらＬＣＤパネル
（２）、プリント配線基板（４）は、スペーサ（３）に
より支持され、シールドケース（１，５）により外枠が
形成されて、ＬＣＤモジュールに組み立てられている。

【００１２】スペーサ（３）の最外周には、スペーサ
（３）と同一の樹脂材料で、かつ、一端をスペーサ
（３）本体と一体に形成されて弾性を付与された突起物
（１０）が設けられている。突起物（１０）はスペーサ
（３）の四角に設けられ、この突起物（１０）を含んだ
スペーサ（３）の縦横寸法は、シールドケース（１，
５）の内寸よりも大きく、かつ、突起物（１０）を除く
スペーサ（３）本体の縦横寸法は、シールドケース
（１，５）の内寸よりも小さい。このため、スペーサ
（３）は、シールドケース（１，５）内に収納容易であ
るとともに、突起物（１０）がシールドケース（１，
５）の内壁に弾性的に押さえ込まれる反作用により、ス
ペーサ（３）は、シールドケース（１，５）内で弾性的
に固定される。

【００１３】このような突起物（１０）は、スペーサ
（３）と一体の樹脂製であり、スペーサ（３）の加工時
に同時に形成されるものであり、工程の追加は不要であ
るため、コストの増加はない。図２は、本発明の第２の
実施例にかかるＬＣＤモジュールの裏面図である。第１
の実施例と同じ対象物に対しては、同一の符号を付して
いる。紙面手前にはＬＣＤパネル（２）があり、その背
後にはスペーサ（３）、更に、その向こう側には不図示
であるプリント配線基板（４）がある。ＬＣＤパネル
（２）は、大きい方の電極基板（２ａ）を手前に向け、
小さい方の電極基板（２ｂ）は、鎖線で示すように紙面
の向こう側にある。本実施例では、ＬＣＤパネル（２）
は、スペーサ（３）には、接着されてはおらず、ＬＣＤ
パネル（２）の四角において、スペーサ（３）側に設け
られた突起物（１１）により支持されている。即ち、図
２においてＬＣＤパネル（２）の背後にはスペーサ
（３）があり、２点鎖線で示した開口部がＬＣＤパネル
（２）の表示部に位置し、ＬＣＤパネル（２）の四角に
対応する部分では、スペーサ（３）本体平面から迫り出
さた支持部（３ａ）があり、この支持部（３ａ）にＬＣ
Ｄパネル（２）に直接に接する突出部（１１）が設けら
れている。この突起物（１１）は、第１の実施例におい
て説明した突起物（１０）と同様、スペーサ（３）と同
一の樹脂材料よりなり、一端をスペーサ（３）本体と一
体に形成されて弾性を有している。ＬＣＤパネル（２）
は、スペーサ（３）に形成された内枠部に装着される
が、その際、ＬＣＤパネル（２）は、その四角において
スペーサ（３）の内枠に設けられた突起物（１１）によ
り弾性的に支持される。突起物（１１）間で構成される
寸法は、ＬＣＤパネル（２）の外寸よりも小さく、か
つ、突起物（１１）を除くスペーサ（３）内枠の寸法
は、ＬＣＤパネル（２）よりも大きく形成されている。
このため、組み立て工程においては、突起物（１１）を
押さえ込みながらＬＣＤパネル（２）をスペーサ（３）
に装着することにより、ＬＣＤパネル（２）は、突起物
（１１）からの反作用により、弾性的にスペーサ（３）
に固定され、安定する。また、ＬＣＤパネル（２）をス
ペーサ（３）に接着するための、接着剤の塗布が不要と
なるため、工数が削減され、コスト的にも有利である。
なお、図２にも示しているように、第１の実施例で説明
したようにスペーサ（３）外周にも突起物（１０）を形
成し、これら突起物（１０，１１）の作用により、ＬＣ
Ｄパネル（２）とスペーサ（３）間及びシールドケース
（１）とスペーサ（３）間で、弾性を持たせる構成も可
能である。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明
で、シールドケース内に表示用のパネルを収納してなる
表示モジュールにおいて、スペーサに弾性を有した突起
物を設け、表示パネルとスペーサ間、あるいは、シール
ドケースとスペーサ間の間隙を支持させることにより、
表示パネルが弾性的に固定されて安定するため、衝撃や
振動に強い表示機器が得られる。

【００１５】また、このような突起物をスペーサと同一
材料で、かつ、一端をスペーサ本体と一体で形成するこ
とで、工程の追加が不要で、コスト的にも有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例にかかるＬＣＤモジュー
ルの上面図である。

【図２】本発明の第２の実施例にかかるＬＣＤモジュー
ルの裏面図である。

【図３】ＬＣＤモジュールの構成図である。

【符号の説明】

１ フロントシールドケース ２ ＬＣＤパネル ３ スペーサ ４ プリント配線基板 ５ リアシールドケース ６ フレキシブルテープ ７ 駆動用ＬＳＩ ８ ＴＣＰ １０，１１ 突起物

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示用のパネル、このパネルを収納する
   シールドケース、および、前記シールドケース内で、前
   記パネルを支持するスペーサからなる表示モジュールに
   おいて、 前記スペーサの外周には弾性を有する第１の突起物が設
   けられ、前記第１の突起物が前記シールドケースの内壁
   に当接することにより、前記スペーサは前記シールドケ
   ースに所定の間隔を有して弾性的に固定されることを特
   徴とする表示モジュール。
2. 【請求項２】 表示用のパネル、このパネルを収納する
   シールドケース、および、前記シールドケース内で、前
   記パネルを支持するスペーサからなる表示モジュールに
   おいて、 前記スペーサの内枠には弾性を有する第２の突起物が設
   けられ、前記パネルと前記スペーサの間隙を支持し、前
   記パネルは前記スペーサ内で弾性的に固定されることを
   特徴とする表示モジュール。
3. 【請求項３】 前記突起物は、前記スペーサと同一材料
   からなり、一端を前記スペーサと一体に形成されている
   ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の表示モ
   ジュール。