JPH09267171A - パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置 - Google Patents

パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置

Info

Publication number
JPH09267171A
JPH09267171A JP10321196A JP10321196A JPH09267171A JP H09267171 A JPH09267171 A JP H09267171A JP 10321196 A JP10321196 A JP 10321196A JP 10321196 A JP10321196 A JP 10321196A JP H09267171 A JPH09267171 A JP H09267171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
final
signal
welding
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10321196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3762476B2 (ja
Inventor
Kougun Dou
紅軍 仝
Toshiro Uesono
敏郎 上園
Toshiaki Nakamata
利昭 中俣
Tsuneo Takeda
恒雄 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP10321196A priority Critical patent/JP3762476B2/ja
Publication of JPH09267171A publication Critical patent/JPH09267171A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3762476B2 publication Critical patent/JP3762476B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Arc Welding Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】消耗電極にパルス電流を通電して溶接し、溶接
終了時に溶接電流を制御するパルスアーク溶接終了方法
及び制御の提供。 【解決手段】パルス周波数・巾信号Tp を入力し、ワイ
ヤ送給モータが略停止したときに、最終溶滴離脱信号A
d1を出力する最終溶滴離脱判別回路AD1と、ワイヤ先
端の溶融球の直径を次回の瞬時アークスタートに最適な
状態にする時間を予め設定して、信号Ad1が入力された
ときに動作を開始して最終ベース電流通電時間設定信号
Tr を出力し、予め設定した時間に達したときに停止す
る最終ベース電流通電時間設定回路TRと、溶接開始時
に定常のパルス電流とベース電流とを通電し、最終ベー
ス電流通電時間設定信号Tr が出力されたとき、最終ベ
ース電流の通電を開始し、信号Tr が停止すると最終ベ
ース電流の通電も停止して、溶接を終了するパルス溶接
電源とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消耗電極(以下、
ワイヤという)に、パルス電流を通電して溶接し、溶接
終了時の溶接電流を制御するパルスアーク溶接終了方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】消耗電極式パルスアーク溶接において、
溶接終了後のワイヤ先端の溶融球の大きさ、形状、溶融
球表面に付着したスラグの程度等の状態(以下、ワイヤ
先端の状態という。)が、次回のアークスタートが瞬時
に行われるかどうか(以下、アークスタート性能とい
う)に大きく影響する。したがって、アークスタート性
能を向上させるために、溶接終了時のワイヤ先端の状態
を制御する必要がある。そこで、後述するように、ワイ
ヤ送給モータの電機子電圧が所定値以下になったことを
検出して、強制的に電流パルスを通電してワイヤ先端の
溶融球を離脱させる従来技術がある。
【0003】一般に、消耗電極式パルスアーク溶接の溶
接終了時に、溶接開始・終了回路から溶接終了信号を出
力して、ワイヤ送給モータに供給している送給電圧を停
止する。モータ及び送給機構に慣性があるので、送給電
圧の停止後も、ワイヤが過渡的に若干量送給され、徐々
にワイヤ送給速度が小さくなり、停止する。この過渡的
なワイヤ送給量は、ワイヤ送給モータ及び送給機構の慣
性、溶接時のワイヤ送給速度の大小、ワイヤの材質、ワ
イヤの直径等によって変化する。また、ワイヤ送給モー
タ及び送給機構の慣性によって、溶接終了時にワイヤ先
端が溶融池表面に突っ込む現象(以下、スティックとい
う)が発生する。そこで、従来から、ワイヤ送給モータ
に供給する電圧を停止した後も、溶接電流を通電してス
ティックを防止するアンチスティック方式が採用されて
いる。また、ワイヤ送給モータに供給する電圧を停止し
た後も、適正な溶接電流を通電することによって、ステ
ィック及びワイヤ先端と給電チップとの溶着(バーンバ
ック)現象の発生を防いでいる。
【0004】図1は、パルス電流を通電して溶接し、溶
接終了時の溶接電流を制御する従来のパルスアーク溶接
装置のブロック図である。以下、図1を参照して、従来
のパルス溶接終了方法について説明する。同図におい
て、パルス溶接電源PSは、商用電源ACを入力して溶
接用電力をワイヤ1と被溶接物2に出力する。ワイヤ送
給速度設定回路WSは、設定したワイヤ送給速度のワイ
ヤ送給速度設定信号Ws をワイヤ送給速度制御回路WC
に出力し、ワイヤ送給速度制御回路WCはワイヤ送給速
度制御信号Wc をワイヤ送給・停止回路NT2を通じ
て、ワイヤ送給モータWMに出力する。溶接開始・終了
指令回路TS、例えば、溶接を開始するためにトーチス
イッチを一度押すと、溶接開始信号Ts を出力し、溶接
を終了するためにトーチスイッチを再度押すと、溶接終
了信号Tf を出力して、ワイヤ送給・停止回路NT2を
開閉し、ワイヤ送給モータに送給電圧を通電又は停止す
る。
【0006】溶接電圧検出回路VDは、溶接電圧を検出
して溶接電圧検出信号Vd を出力する。溶接電圧設定回
路VSは、溶接電圧設定信号Vs を出力する。設定・検
出電圧比較回路CM2は、溶接電圧検出信号Vd と溶接
電圧設定信号Vs とを入力として、設定・検出電圧比較
信号Cm2を出力する。
【0008】電圧・周波数変換回路VFは、設定・検出
電圧比較信号Cm2を入力して、パルス周波数に対応した
周波数制御信号Vf を出力する。パルス幅設定回路TP
(例えば、モノマルチ発振回路)は、入力された周波数
制御信号Vf のパルス周波数に同期して予め設定したパ
ルス幅のパルス周波数・幅信号Tp を出力する。
【0010】電機子電圧比較回路CM3は、電機子検出
電圧Wdと電機子基準電圧Weとを比較し、Wd がWe
よりも低くなると、モータ停止信号Cm3を出力する。最
終パルス出力指令回路(例えば、モノマルチ発振回路)
MM1は、モータ停止信号Cm3の立ち上がりによって、
最終パルス出力指令信号Mm1を出力する。定常・最終パ
ルス通電指令回路(OR回路)ORは、パルス幅設定回
路TPが出力するパルス周波数・幅信号Tp 又は最終パ
ルス出力指令回路MM1が出力する最終パルス出力指令
信号Mm1のいずれかが入力されたとき、定常・最終パル
ス通電指令信号Or を出力する。
【0012】ベース電流値設定回路IBSは、ベース電
流値設定信号Ibsを出力し、ピーク電流値設定回路IP
Sは、ピーク電流値設定信号Ipsを出力する。ピーク・
ベース電流値切換回路SW1は、定常・最終パルス通電
指令信号Orによって通常の周期のピーク・ベース電流
又は最終パルス電流を通電する。ピーク・ベース電流値
切換回路SW1に、定常・最終パルス通電指令回路OR
からパルス周波数・幅信号Tp 及び最終パルス出力指令
信号Mm1が入力されている間は、ピーク電流値設定信号
Ipsとベース電流値設定信号Ibsとを切換えて、ピーク
・ベース電流値切換信号Sw1を出力する。したがって、
このピーク・ベース電流値切換信号Sw1は、後述する図
2の経過時間tに示すように、ピーク・ベース電流値切
換回路SW1に、パルス周波数・幅信号Tp が入力され
ている間は、入力されたパルス周波数・幅信号Tp の周
波数に同期して、ピーク期間Tp のときはピーク電流値
設定信号Ipsとなり、ベース期間Tb のときはベース電
流値設定信号Ibsとなり、また最終パルス出力指令信号
Mm1が入力されると、ピーク電流値設定信号Ipsとな
る。
【0014】設定・検出電流比較回路CM1は、溶接電
流検出信号Id とピーク・ベース電流切換信号Sw1とを
入力して、その差の設定・検出電流比較信号Cm1を出力
する。溶接電流制御回路DVは、設定・検出電流比較信
号Cm1を入力して溶接電流制御信号Dv を出力し、溶接
電流通電・停止回路NT1は、後述する通電・パルス停
止指令信号Ff1が入力されている間、溶接電流制御信号
Dv を、例えばPWM制御のインバータ回路を含むパル
ス溶接電源PSに出力して溶接電流値を出力する。
【0015】通電・パルス停止指令回路(例えば、フリ
ップフロップ回路)FF1は、セット端子Sに溶接開始
信号Ts が入力されたときに、出力端子Qに通電・パル
ス停止指令信号Ff1を出力する。また、最終パルス出力
指令信号Mm1の立ち下りを最終パルス通電停止指令信号
としてリセット端子Rに入力し、出力端子Qから出力さ
れている通電・パルス停止指令信号Ff1を停止する。
【0016】溶接条件は、次の回路で設定する。溶接電
圧設定回路VSは溶接(アーク)電圧を設定し、パルス
幅設定回路TPはパルス幅を設定し、ピーク電流値設定
回路IPSはピーク電流値を設定し、ベース電流値設定
回路IBSはベース電流値を設定する。
【0017】図2は、図1に示す従来の溶接装置の各動
作信号と経過時間tとの関係を示す図である。同図
(A)は、信号の立ち上がり時点の溶接開始信号Ts か
ら信号の立ち下がり時点の溶接終了信号Tf まで継続す
る通電指令信号を示し、例えば、トーチスイッチTSを
押したとき、通電指令信号を出力してその立ち上がりの
信号が溶接開始信号Ts となり、トーチスイッチTSを
再度押したとき、通電指令信号を停止してその立ち下が
り信号が溶接終了信号Tf となる。同図(B)は、電機
子検出電圧Wd と電機子基準電圧We とを比較した信号
を示す。同図(C)は、同図(B)に示す電機子検出電
圧値Wdが電機子基準電圧値Weよりも低下した経過時
間t1において出力されるモータ停止信号Cm3を示す。
同図(D)は、モータ停止信号Cm3が立ち上がる経過時
間t1に同期して立ち上がり、予め設定した経過時間t
2において立ち下がる最終パルス出力指令信号Mm1を示
す。同図(E)は、最終パルス出力指令信号Mm1及びパ
ルス周波数・幅信号Tp を入力した定常・最終パルス通
電指令回路ORから出力される定常・最終パルス通電指
令信号Or を示す。
【0018】同図(F)は、定常・最終パルス通電指令
信号Or を入力したピーク・ベース電流値切換回路SW
1から出力されるピーク・ベース電流値切換信号Sw1を
示す。このピーク・ベース電流値切換信号Sw1を出力す
るピーク・ベース電流値切換回路SW1は、定常・最終
パルス通電指令信号Or が、パルス周波数・幅信号Tp
を出力している間は、ピーク電流値設定信号Ipsとベー
ス電流値設定信号Ibsとを繰り返す通電信号を出力し、
また、定常・最終パルス通電指令信号Or が、最終パル
ス出力指令信号Mm1を出力したときに、ピーク電流値設
定信号Ipsを出力する。
【0019】同図(G)は、トーチスイッチTSを押し
たときから同図(D)示す最終パルス出力指令信号Mm1
の立ち下がる経過時間t2まで出力する通電・パルス停
止指令信号Ff1を示す。この通電・パルス停止指令信号
Ff1の出力及び停止の順序は、次のとおりである。トー
チスイッチTSを押したときに、通電開始信号Ts が、
通電・パルス停止指令回路FF1のセット端子Sに入力
され、その出力端子Qから通電・パルス停止指令信号F
f1を出力し、またトーチスイッチTSを再度押してモー
タ送給電圧を停止した後、同図(D)示す最終パルス出
力指令信号Mm1の立ち下がる信号が、通電・パルス停止
指令回路FF1のリセット端子Rに入力され、その出力
端子Qから出力されていた通電・パルス停止指令信号F
f1が、経過時間t2に停止する。
【0020】同図(H)は、定常・最終パルス通電指令
信号Or に対応して、パルス電流及びベース電流を繰り
返す定常パルス電流及び最終パルス電流から成る溶接電
流を示す。定常・最終パルス通電指令信号Or に対応し
て出力される溶接電流は、次のとおりである。定常・最
終パルス通電指令信号Or がパルス周波数・幅信号Tp
を出力している間、パルス電流及びベース電流を繰り返
し、定常・最終パルス通電指令信号Orが最終パルス出
力指令信号Mm1を出力したときに、最終パルス溶接電流
を出力して溶接電流通電・停止回路NT1に供給されて
いる通電・パルス停止指令信号Ff1が停止したときに、
最終パルス電流を停止する。
【0021】従来のパルスアーク溶接終了方法及び溶接
装置は、上述したように、溶接終了信号Tf を発生した
後、ワイヤ送給モータの電機子検出電圧Wd が所定値
(電機子基準電圧We )以下になったときに、ワイヤ送
給速度がほぼ零になったと仮定して、最終パルス電流を
通電してスティックを防止するアンチスティック方式が
採用されている。また、最終パルス出力指令信号Mm1に
よって最終パルス電流を通電した後で溶接電源の出力を
停止することによって、スティック及びバーンバック現
象の発生を防いでいる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来の消耗電極式パル
スアーク溶接のアンチスティック制御方式は、最終パル
ス電流を通電する時点を、ワイヤ送給速度がほぼ零にな
る状態だけによって決めているので、ピーク期間及びベ
ース期間のどの時点で、最終パルス電流を通電するかを
考慮していない。したがって、最終パルス電流の通電時
点は、ベース期間中か、パルスの直後か、ピーク期間中
か、パルス直前か、ベース期間中かは、溶接終了ごとに
異なり、不定(ランダム)である。以下に、最終パルス
電流の通電時点と最終パルス電流通電後のワイヤ先端溶
融球の大きさとの関係について説明する。
【0031】図3は、定常パルス電流の波形と、その波
形に対応するワイヤ先端の溶融球の大きさと、通電時点
が異なる最終パルス電流通電後のワイヤ先端の溶融球の
大きさとの関係を説明する図である。同図(A)は、定
常状態でのパルス電流とベース電流とを繰り返す定常パ
ルス電流の波形であり、同図(B)は、同図(A)の定
常パルス電流を通電しているときの電流の波形に対応し
た溶滴移行現象を示す図であり、同図(C)は、時刻t
1乃至t5のいずれかの時点で最終パルス電流を通電し
て溶接を終了したとき、各時点でのワイヤ先端の溶融球
の大きさを示す図である。
【0032】(1)時刻t1に最終パルス電流を通電す
る場合の説明 パルス電流の直前の時刻t1に、ワイヤ送給速度がほぼ
零になると判断して、最終パルス電流を通電したとき、
ワイヤ先端の溶融金属がほとんど移行され、溶接終了後
ワイヤ先端の溶融球の大きさは、同図(C)の時刻t1
に示すように最も小さい。
【0033】(2)時刻t2に最終パルス電流を通電す
る場合の説明 パルス電流中の時刻t2に最終パルス電流を通電したと
き、パルス幅が溶滴を移行させるために必要なパルス幅
よりも広くなる。したがって、最終パルス電流を通電し
て溶滴移行をさせた後に残った時刻t2から時刻t3ま
でのパルス電流が、続けてワイヤを溶融させるため、溶
接終了後ワイヤ先端の溶融球のサイズは、上述の時刻t
1の場合よりも少し大きくなる。
【0034】(3)時刻t3〜t6に最終パルス電流を
通電する場合の説明 ベース電流期間中の時刻t3〜t6では、ワイヤ先端の
溶融金属量が多くないために、最終パルス電流を通電し
ても、溶滴移行をさせることができない。しかし、最終
パルス電流を通電すると、ワイヤ先端の溶融金属量が多
くなるために、溶接終了後ワイヤ先端の溶融球の大きさ
は、上述の時刻t2の場合よりも大きくなる。
【0035】上述のように、従来のアンチスティック制
御方式では、最終パルス電流の通電する時刻(タイミン
グ)を、ワイヤ先端の金属溶融量又は溶融球の大きさと
対応させていないために、溶接終了後のワイヤ先端に残
留した溶融球の大きさが一定していない。他方、消耗電
極パルスアーク溶接において、溶接終了後のワイヤ先端
の溶融球の大きさは、次回のアークスタート性能、特に
瞬時アークスタート性能に影響する。パルスミグ溶接で
は、溶接終了後のワイヤ先端の溶融球の大きさが大きい
ほど、瞬時アークスタート性能が悪い。逆に、パルスマ
グ溶接では、溶接終了後のワイヤ先端の溶融球の大きさ
が小さいと、溶融球表面のスラグが溶融球の真下に集中
して凝固するために、瞬時アークスタート性能を悪くし
ている。従来のアンチスティック制御方式では、溶接終
了後のワイヤ先端の溶融球の大きさが不定(バラツキ)
であるために、アークスタート性能、特に瞬時アークス
タート性能を低下させている。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明のパルスアーク溶
接終了方法及び装置は、アークスタート性能、特に瞬時
アークスタート性能の向上を図るために、パルスマグ溶
接では、溶接終了後のワイヤ先端の状態を均一かつ中粒
(溶融球の直径がワイヤの直径の約1. 1倍乃至1. 4
倍、特に1. 25倍)に制御することによって、溶融球
表面のスラグが溶融球の真下で凝固することを防止し
て、瞬時アークスタート性能を向上させることができ
る。
【0041】請求項1の溶接終了方法は、最終パルス電
流の通電を判別することによって、最終の溶滴が離脱し
た直後のワイヤ先端の状態をワイヤ先端の溶融金属量又
は溶融球の大きさの制御の基点にして、ワイヤ先端の溶
融金属量又は溶融球の大きさを次回の瞬時アークスター
トに最適な状態に制御するパルスアーク溶接終了方法で
ある。
【0042】請求項2の溶接終了方法は、最終パルス電
流の通電を判別することによって、最終の溶滴が離脱し
た直後のワイヤ先端の状態をワイヤ先端の溶融金属量又
は溶融球の大きさの制御の基点にして、ワイヤ先端の溶
融金属量又は溶融球の大きさを次回の瞬時アークスター
トに最適な状態にする時間だけ、ベース電流を通電した
後に溶接を終了するパルスアーク溶接終了方法である。
【0043】請求項3の溶接終了方法は、請求項1の次
回の瞬時アークスタートに最適な状態が、溶接終了後の
ワイヤ先端の溶融球の直径をワイヤの直径とほぼ同等に
するパルスミグ溶接でのパルスアーク溶接終了方法であ
る。
【0044】請求項4の溶接終了方法は、請求項1の次
回の瞬時アークスタートに最適な状態が、溶接終了後の
ワイヤ先端の溶融球の直径をワイヤの直径の1. 1倍乃
至1. 4倍にするパルスマグ溶接でのパルスアーク溶接
終了方法である。
【0045】請求項5の溶接装置は、パルス電流の周波
数及びパルス幅を定めるパルス周波数・幅信号Tp を入
力し、ワイヤ送給モータが略停止したときに、最終溶滴
離脱判別信号Ad1を出力する最終溶滴離脱判別回路AD
1と、ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時アークス
タートに最適な状態にする時間を予め設定して、最終溶
滴離脱判別信号Ad1が入力されたときに動作を開始して
最終ベース電流通電時間設定信号Tr を出力し、予め設
定した時間に達したときに停止する最終ベース電流通電
時間設定回路TRと、溶接開始後に定常のパルス電流と
最終ベース電流との溶接電流を通電し、最終ベース電流
通電時間設定信号Tr が出力されたとき、最終ベース電
流の通電を開始して、最終ベース電流通電時間設定信号
Tr が停止すると最終ベース電流の通電も停止して、溶
接を終了するパルス溶接電源とから成るパルスアーク溶
接装置である。
【0046】請求項6の溶接装置は、パルス電流の周波
数及びパルス幅を定めるパルス周波数・幅信号Tp を入
力し、ワイヤ送給モータの電機子検出電圧Wdが予め設
定した電機子基準電圧Weよりも低くなったときに、最
終溶滴離脱判別信号Ad1を出力する最終溶滴離脱判別回
路AD1と、ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時ア
ークスタートに最適な状態にする時間を予め設定して、
最終溶滴離脱判別信号Ad1が入力されたときに動作を開
始して最終ベース電流通電時間設定信号Tr を出力し、
予め設定した時間に達したときに停止する最終ベース電
流通電時間設定回路TRと、溶接開始後に定常のパルス
電流と最終ベース電流との溶接電流を通電し、最終ベー
ス電流通電時間設定信号Tr が出力されたとき、最終ベ
ース電流の通電を開始して、最終ベース電流通電時間設
定信号Tr が停止すると最終ベース電流の通電も停止し
て、溶接を終了するパルス溶接電源とから成るパルスア
ーク溶接装置である。
【0047】請求項7の溶接装置は、ワイヤ送給モータ
の電機子検出電圧Wdが電機子基準電圧Weよりも低く
なったときに、最終パルス出力指令信号Mm1を出力する
最終パルス出力指令回路MM1と、パルス電流の周波数
及びパルス幅を定めるパルス周波数・幅信号Tp と最終
パルス出力指令信号Mm1とが同時に入力されたときに、
最終溶滴離脱判別信号Ad1を出力する最終溶滴離脱判別
回路AD1と、ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時
アークスタートに最適な状態にする時間を予め設定し
て、最終溶滴離脱判別信号Ad1が入力されたときに動作
を開始して最終ベース電流通電時間設定信号Tr を出力
し、予め設定した時間に達したときに停止する最終ベー
ス電流通電時間設定回路TRと、パルス周波数・幅信号
Tp に同期してパルス禁止指令信号Ad2を出力し、最終
ベース電流通電時間設定信号Tr が出力されたときにパ
ルス禁止指令信号Ad2を停止するパルス禁止指令回路A
D2と、溶接開始信号Ts が入力されたときに、通電・
ベース停止指令信号Ff2を出力し、最終ベース電流通電
時間設定信号Tr が停止したときに停止する通電・ベー
ス停止指令回路FF2と、通電・ベース停止指令信号F
f2が出力されている間は、定常のパルス電流とベース電
流との溶接電流を通電し、最終ベース電流通電時間設定
信号Tr が出力されたとき、最終ベース電流の通電を開
始して、通電・ベース停止指令信号Ff2が停止すると最
終ベース電流の通電も停止して、溶接を終了するパルス
溶接電源とから成るパルスアーク溶接装置である。
【0048】請求項8の溶接装置は、ワイヤ送給モータ
の電機子検出電圧Wdと電機子基準電圧Weとを比較
し、Wd がWe よりも低くなると、モータ停止信号Cm3
を出力する電機子電圧比較回路CM3と、モータ停止信
号Cm3を入力して、最終パルス出力指令信号Mm1を出力
する最終パルス出力指令回路MM1と、パルス電流の周
波数及びパルス幅を定めるパルス周波数・幅信号Tp と
最終パルス出力指令信号Mm1とが同時に入力されたとき
に、最終溶滴離脱判別信号Ad1を出力する最終溶滴離脱
判別回路AD1と、ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の
瞬時アークスタートに最適な状態にする時間を予め設定
して、最終溶滴離脱判別信号Ad1が入力されたときに動
作を開始して最終ベース電流通電時間設定信号Tr を出
力し、予め設定した時間に達したときに停止する最終ベ
ース電流通電時間設定回路TRと、パルス周波数・幅信
号Tp に同期してパルス禁止指令信号Ad2を出力し、最
終ベース電流通電時間設定信号Tr が出力されたときに
パルス禁止指令信号Ad2を停止するパルス禁止指令回路
AD2と、セット端子Sに溶接開始信号Ts が入力され
たときに、出力端子Qに通電・ベース停止指令信号Ff2
を出力し、最終ベース電流通電時間設定信号Tr の立ち
下りを通電停止指令信号としてリセット端子Rに入力
し、出力端子Qに通電・ベース停止指令信号Ff2を出力
する通電・ベース停止指令回路FF2と、通電・ベース
停止指令信号Ff2が出力されている間は、定常のパルス
電流とベース電流との溶接電流を通電し、最終ベース電
流通電時間設定信号Tr が出力されたとき、最終ベース
電流の通電を開始して、通電・ベース停止指令信号Ff2
が停止すると最終ベース電流の通電も停止して、溶接を
終了するパルス溶接電源とから成るパルスアーク溶接装
置である。
【0050】
【発明の実施の形態】図4は、本発明のパルスアーク溶
接終了方法を実施する溶接装置の実施例のブロック図で
ある。破線の枠に囲まれる回路は、図1に示した従来の
溶接装置に、本発明を実施するために、最終溶滴離脱判
別回路(AND回路)AD1と、最終ベース電流通電時
間設定回路(タイマー)TRと、パルス禁止指令回路
(例えば、AND回路)AD2と、通電・パルス停止指
令回路FF1を変更した通電・ベース停止指令回路FF
2とを付加又は変更した回路である。破線の枠に囲まれ
た回路以外の構成は、図1の従来のパルスアーク溶接終
了方法に使用する溶接装置のブロック図と同じであるの
で説明を省略し、以下、図1と異なる回路について説明
する。
【0051】最終溶滴離脱判別回路(例えば、AND回
路)AD1は、パルス周波数・幅信号Tp と最終パルス
出力指令信号Mm1とが同時に入力されたときに、最終の
溶滴が離脱した時点を判別して、最終溶滴離脱判別信号
Ad1を出力する。最終の溶滴の離脱直後のワイヤ先端
は、溶融金属が最も少なく、ワイヤ先端の溶融金属量又
は溶融球の大きさを制御する基点となる。
【0052】最終ベース電流通電時間設定回路(例え
ば、タイマー)TRに、次回の瞬時アークスタートに最
適な状態にする時間を予め設定する。この最適な状態と
は、例えば、パルスミグ溶接では、溶接終了後のワイヤ
先端の溶融球を均一かつ小粒(溶融球の直径がワイヤの
直径とほぼ同等)に制御する時間であり、パルスマグ溶
接では、溶接終了後のワイヤ先端の状態を均一かつ中粒
(溶融球の直径がワイヤの直径の約1. 1倍乃至1. 4
倍、特に1. 25倍)に制御する時間である。この制御
する溶融球の直径とワイヤの直径との比は、ワイヤの成
分、ワイヤの直径、溶接電源の特性、溶接条件の設定値
等によって多少変化して、適正値は、約1. 1倍乃至
1. 4倍の範囲内にあり、特に1. 25倍付近の場合が
多い。
【0054】この最終ベース電流通電時間設定回路TR
は、最終溶滴離脱判別信号Ad1の立ち下りの時点から動
作を開始して、最終ベース電流通電時間設定信号Tr を
出力する。予め設定した時間に達すると、最終ベース電
流通電時間設定信号Tr が停止し、通電・ベース停止信
号Ff2が停止して溶接電流が停止する。
【0056】パルス禁止指令回路(例えば、AND回
路)AD2は、最終ベース電流通電時間設定信号Tr が
出力されると、即ち、最終ベース電流通電時間設定信号
Tr を入力とするNOT回路が接続された一方の入力端
子の入力信号が零となり、パルス禁止指令信号Ad2がパ
ルス通電を禁止する。したがって、パルス禁止指令回路
AD2の他方の入力信号のパルス周波数・幅信号Tp
が、ピーク・ベース電流値切換回路SW1に供給されな
いので、ピーク・ベース電流値切換回路SW1は、ベー
ス電流値設定信号Ibsを継続して通電することによっ
て、ベース電流を持続させる。最終ベース電流通電時間
設定信号Tr が出力されて、ベース電流を持続している
間に、ワイヤ先端の状態を均一かつ中粒又は小粒に制御
することができる。
【0058】通電・ベース停止指令回路(例えば、フリ
ップフロップ回路)FF2は、セット端子Sに溶接開始
信号Ts が入力されたときに、出力端子Qに通電・ベー
ス停止指令信号Ff2を出力する。また、最終ベース電流
通電時間設定信号Tr の立ち下りを通電停止指令信号と
してリセット端子Rに入力し、出力端子Qに通電・ベー
ス停止指令信号Ff2を出力する。
【0059】この通電・ベース停止指令信号Ff2が、溶
接電流通電・停止回路NT1に出力されている間は、定
常のパルス電流とベース電流との溶接電流が通電する。
最終ベース電流は、次回の瞬時アークスタートに最適な
状態にするために予め設定した時間だけ継続して、通電
・ベース停止指令信号Ff2が停止すると、最終ベース電
流も停止して溶接を終了する。
【0060】
【実施例】図5は、図4に示す本発明の溶接装置の各動
作信号と経過時間tとの関係を示す図である。同図
(A)乃至同図(D)は、図2の従来技術の溶接装置の
各動作信号と経過時間tとの関係を示す図と同じである
ので、説明を省略する。
【0062】同図(E)は、従来技術の溶接装置と同じ
「パルス周波数・幅信号Tp 」 を示す。同図(F)
は、パルス周波数・幅信号Tp と最終パルス出力指令信
号Mm1とが同時に入力されたときに、最終の溶滴が離脱
した時点を判別して出力する「最終溶滴離脱判別信号A
d1」を示す。この信号は、前述したように、最終溶滴の
離脱直後のワイヤ先端は、溶融金属が最も少なく、ワイ
ヤ先端の溶融金属量又は溶融球の大きさを制御する基点
となる信号である。
【0063】同図(G)は、最終溶滴離脱判別信号Ad1
の立ち下りの時点から動作を開始して出力し、予め設定
した時間に達すると出力を停止する「最終ベース電流通
電時間設定信号Tr 」を示す。この信号は、前述したよ
うに、次回の瞬時アークスタートに最適な状態にするた
めに予め設定した時間継続する信号である。
【0064】同図(H)は、最終ベース電流通電時間設
定信号Tr が出力していない間は、パルス周波数・幅信
号Tp を出力し、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
が出力されたときに、パルス周波数・幅信号Tp を停止
させる「パルス禁止指令信号Ad2」を示す。同図(I)
は、パルス周波数・幅信号Tp がピーク・ベース電流値
切換回路SW1に入力されている間、その信号に同期し
てピーク電流値設定信号Ipsとベース電流値設定信号I
bsとを切り換え、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
が入力されたとき、ベース電流値設定信号Ibsに切り換
える「ピーク・ベース電流値切換信号Sw1」を示す。同
図(J)は、溶接開始信号Ts が通電・ベース停止指令
回路FF2のセット端子Sに入力されたときに通電・ベ
ース停止指令信号Ff2を出力し、最終ベース電流通電時
間設定信号Tr が出力されてリセット端子に入力された
ときに停止する「通電・ベース停止指令信号Ff2」を示
す。この通電・ベース停止指令信号Ff2が、溶接電流通
電・停止回路NT1に出力されている間は、パルス電流
及びベース電流を繰り返して通電した後、最終ベース電
流を通電し、この通電・ベース停止指令信号Ff2が停止
したときに、最終ベース電流を停止する。
【0066】同図(K)は、最終ベース電流通電時間設
定信号Tr が出力されていない間は、パルス周波数・幅
信号Tp が最終溶滴離脱判別回路AD1を通じてピーク
・ベース電流値切換回路SW1に供給されて、パルス周
波数・幅信号Tp に同期して、パルス電流及びベース電
流を繰り返して通電した後、最終ベース電流を通電し、
溶接電流通電・停止回路NT1に供給されている通電・
ベース停止指令信号Ff2が停止したときに、最終ベース
電流を停止する「溶接電流」を示す。
【0068】上述したとおり、最終パルス電流の通電を
判別することによって、最終の溶滴が離脱した直後の溶
融金属の少ないワイヤ先端の状態をワイヤ先端の溶融金
属量又は溶融球の大きさの制御の基点にしている。
【0070】図6は、最終ベース電流通電時間設定信号
Tr の出力時間を短く設定した場合に、ピーク・ベース
電流の波形の時間的経過とベース電流通電停止時のワイ
ヤ先端の溶融球の大きさとの関係を説明する図である。
同図(A)に示すように、最終ベース電流通電時間設定
信号Trの出力時間を短く設定して最終パルス電流通電
後のベース電流通電時間を短くした場合に、同図(B)
に示すように、ベース電流通電停止時のワイヤ先端の溶
融金属量は少ないので、パルスミグ溶接における瞬時ア
ークスタート性能を向上させることができる。一般に、
溶融球の離脱は、パルス電流の立ち下り時又はその直後
の短い期間内に発生するために、最終ベース電流通電時
間設定信号Tr の下限の設定値は、最終溶融球が離脱で
きる時間となる。
【0072】図7は、最終ベース電流通電時間設定信号
Tr の出力時間を長く設定した場合に、ピーク・ベース
電流の波形の時間的経過とベース電流通電停止時のワイ
ヤ先端の溶融球の大きさとの関係を示す図である。同図
(A)に示すように、最終ベース電流通電時間設定信号
Tr の出力時間を長く設定して最終パルス電流通電後の
ベース電流通電時間を長くした場合に、同図(B)に示
すように、ベース電流通電停止時のワイヤ先端の溶融球
の大きさは、均一な中位の直径(溶融球の直径がワイヤ
の直径の約1. 1倍乃至1. 4倍、特に1. 25倍)に
なる。したがって、スラグが溶融球の真下表面に集中し
て凝固しなくなるので、パルスマグ溶接における瞬時ア
ークスタート性能を向上させることができる。
【0100】
【本発明の効果】図8は、直径1. 2[mm]のワイヤを
使用し軟鋼のマグ溶接をしたときに、ワイヤ先端の溶融
球の直径の分布を示す図である。同図において、黒の四
角印を結ぶ曲線は、従来技術の溶接終了方法での溶融球
の直径の分布を示しバラツキが大きい。それに対して、
白丸印を結ぶ曲線は、本発明の溶接終了方法での溶融球
の直径の分布であり、約1. 5[mm]であって均一であ
る。
【0102】図9は、直径1. 2[mm]のワイヤを使用
し軟鋼のマグ溶接をしたときに、瞬時アークスタートの
成功率を示す図である。同図において、従来技術の溶接
終了方法での瞬時アークスタートの成功率は、81%で
ある。それに対して、本発明の溶接終了方法での瞬時ア
ークスタートの成功率は、96%であって、従来技術の
溶接終了方法と比較して本発明の溶接終了方法及び装置
では、スティック及びバーンバックを防止するだけでな
く、ワイヤ先端の溶融金属量又は溶融球の直径を制御す
ることによって、瞬時アークスタートの成功率を大幅に
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、パルス電流を通電して溶接し、溶接終
了時の溶接電流を制御するパルスアーク溶接装置のブロ
ック図である。
【図2】図2は、図1に示す従来の溶接装置の各動作信
号と経過時間tとの関係を示す図である。
【図3】図3は、定常パルス電流の波形と、その波形に
対応するワイヤ先端の溶融球の大きさと、通電時点が異
なる最終パルス電流通電後のワイヤ先端の溶融球の大き
さとの関係を説明する図である。
【図4】図4は、本発明のパルスアーク溶接終了方法を
実施する溶接装置の実施例のブロック図である。
【図5】図5は、図4に示す本発明の溶接装置の各動作
信号と経過時間tとの関係を示す図である。
【図6】図6は、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
の出力時間を短く設定した場合に、ピーク・ベース電流
の波形の時間的経過とベース電流通電停止時のワイヤ先
端の溶融球の大きさとの関係を説明する図である。
【図7】図7は、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
の出力時間を長く設定した場合に、ピーク・ベース電流
の波形の時間的経過とベース電流通電停止時のワイヤ先
端の溶融球の大きさとの関係を示す図である。
【図8】図8は、直径1. 2[mm]のワイヤを使用し軟
鋼のマグ溶接をしたときに、ワイヤ先端の溶融球の直径
の分布を示す図である。
【図9】図9は、直径1. 2[mm]のワイヤを使用し軟
鋼のマグ溶接をしたときに、瞬時アークスタートの成功
率を示す図である。
【符号の説明】
AC…商用電源 AD1…最終溶滴離脱判別回路 AD2…パルス禁止指令回路 CM1…設定・検出電流比較回路 CM2…設定・検出電圧比較回路 CM3…電機子電圧比較回路 DV…溶接電流制御回路 FF1…通電・パルス停止指令回路 FF2…通電・ベース停止指令回路 IBS…ベース電流値設定回路 ID…溶接電流検出回路 IPS…ピーク電流値設定回路 MM1…最終パルス出力指令回路 NT1…溶接電流通電・停止回路 NT2…ワイヤ送給・停止回路 OR…定常・最終パルス通電指令回路 PS…パルス溶接電源 SW1…ピーク・ベース電流値切換回路 TP…パルス幅設定回路 TR…最終ベース電流通電時間設定回路 TS…溶接開始・終了指令回路 VD…溶接電圧検出回路 VF…電圧・周波数変換回路 VS…溶接電圧設定回路 WC…ワイヤ送給速度制御回路 WM…ワイヤ送給モータ WS…ワイヤ送給速度設定回路 Ad1…最終溶滴離脱判別信号 Ad2…パルス禁止指令信号 Cm1…設定・検出電流比較信号 Cm2…設定・検出電圧比較信号 Cm3…モータ停止信号 Dv …溶接電流制御信号 Ff1…通電・パルス停止指令信号 Ff2…通電・ベース停止指令信号 Ibs…ベース電流値設定信号 Id …溶接電流検出信号 Ips…ピーク電流値設定信号 Mm1…最終パルス出力指令信号 Or …定常・最終パルス通電指令信号 Sw1…ピーク・ベース電流値切換信号 t…経過時間 Tf …溶接終了信号 Tp …パルス周波数・幅信号 Tr …最終ベース電流通電時間設定信号 Ts …溶接開始信号 Vd …溶接電圧検出信号 Vf …周波数制御信号 Vs …溶接電圧設定信号 Wc …ワイヤ送給速度制御信号 Wd…電機子検出電圧 We…電機子基準電圧 Ws …ワイヤ送給速度設定信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 恒雄 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消耗電極にパルス電流とベース電流とを
    繰り返し通電して溶接するパルスアーク溶接終了方法に
    おいて、最終パルス電流の通電を判別することによっ
    て、最終の溶滴が離脱した直後のワイヤ先端の状態をワ
    イヤ先端の溶融金属量又は溶融球の大きさの制御の基点
    にして、ワイヤ先端の溶融金属量又は溶融球の大きさを
    次回の瞬時アークスタートに最適な状態に制御するパル
    スアーク溶接終了方法。
  2. 【請求項2】 消耗電極にパルス電流とベース電流とを
    繰り返し通電して溶接するパルスアーク溶接終了方法に
    おいて、最終パルス電流の通電を判別することによっ
    て、最終の溶滴が離脱した直後のワイヤ先端の状態をワ
    イヤ先端の溶融金属量又は溶融球の大きさの制御の基点
    にして、ワイヤ先端の溶融金属量又は溶融球の大きさを
    次回の瞬時アークスタートに最適な状態にする時間だ
    け、ベース電流を通電した後に溶接を終了するパルスア
    ーク溶接終了方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の次回の瞬時アークスタートに
    最適な状態が、溶接終了後のワイヤ先端の溶融球の直径
    をワイヤの直径とほぼ同等にするパルスミグ溶接でのパ
    ルスアーク溶接終了方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の次回の瞬時アークスタートに
    最適な状態が、溶接終了後のワイヤ先端の溶融球の直径
    をワイヤの直径の1. 1倍乃至1. 4倍にするパルスマ
    グ溶接でのパルスアーク溶接終了方法。
  5. 【請求項5】 消耗電極にパルス電流とベース電流とを
    繰り返し通電して溶接するパルスアーク溶接溶接装置に
    おいて、パルス電流の周波数及びパルス幅を定めるパル
    ス周波数・幅信号Tp を入力し、ワイヤ送給モータが略
    停止したときに、最終溶滴離脱判別信号Ad1を出力する
    最終溶滴離脱判別回路AD1と、 ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時アークスタート
    に最適な状態にする時間を予め設定して、最終溶滴離脱
    判別信号Ad1が入力されたときに動作を開始して最終ベ
    ース電流通電時間設定信号Tr を出力し、予め設定した
    時間に達したときに停止する最終ベース電流通電時間設
    定回路TRと、 溶接開始後に定常のパルス電流と最終ベース電流との溶
    接電流を通電し、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
    が出力されたとき、最終ベース電流の通電を開始して、
    最終ベース電流通電時間設定信号Tr が停止すると最終
    ベース電流の通電も停止して、溶接を終了するパルス溶
    接電源とから成るパルスアーク溶接装置。
  6. 【請求項6】 消耗電極にパルス電流とベース電流とを
    繰り返し通電して溶接するパルスアーク溶接装置におい
    て、パルス電流の周波数及びパルス幅を定めるパルス周
    波数・幅信号Tp を入力し、ワイヤ送給モータの電機子
    検出電圧Wdが予め設定した電機子基準電圧Weよりも
    低くなったときに、最終溶滴離脱判別信号Ad1を出力す
    る最終溶滴離脱判別回路AD1と、 ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時アークスタート
    に最適な状態にする時間を予め設定して、最終溶滴離脱
    判別信号Ad1が入力されたときに動作を開始して最終ベ
    ース電流通電時間設定信号Tr を出力し、予め設定した
    時間に達したときに停止する最終ベース電流通電時間設
    定回路TRと、 溶接開始後に定常のパルス電流と最終ベース電流との溶
    接電流を通電し、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
    が出力されたとき、最終ベース電流の通電を開始して、
    最終ベース電流通電時間設定信号Tr が停止すると最終
    ベース電流の通電も停止して、溶接を終了するパルス溶
    接電源とから成るパルスアーク溶接装置。
  7. 【請求項7】 消耗電極にパルス電流とベース電流とを
    繰り返し通電して溶接するパルスアーク溶接装置におい
    て、ワイヤ送給モータの電機子検出電圧Wdが電機子基
    準電圧Weよりも低くなったときに、最終パルス出力指
    令信号Mm1を出力する最終パルス出力指令回路MM1
    と、 パルス電流の周波数及びパルス幅を定めるパルス周波数
    ・幅信号Tp と最終パルス出力指令信号Mm1とが同時に
    入力されたときに、最終溶滴離脱判別信号Ad1を出力す
    る最終溶滴離脱判別回路AD1と、 ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時アークスタート
    に最適な状態にする時間を予め設定して、最終溶滴離脱
    判別信号Ad1が入力されたときに動作を開始して最終ベ
    ース電流通電時間設定信号Tr を出力し、予め設定した
    時間に達したときに停止する最終ベース電流通電時間設
    定回路TRと、 パルス周波数・幅信号Tp に同期してパルス禁止指令信
    号Ad2を出力し、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
    が出力されたときにパルス禁止指令信号Ad2を停止する
    パルス禁止指令回路AD2と、 溶接開始信号Ts が入力されたときに、通電・ベース停
    止指令信号Ff2を出力し、最終ベース電流通電時間設定
    信号Tr が停止したときに停止する通電・ベース停止指
    令回路FF2と、 通電・ベース停止指令信号Ff2が出力されている間は、
    定常のパルス電流とベース電流との溶接電流を通電し、
    最終ベース電流通電時間設定信号Tr が出力されたと
    き、最終ベース電流の通電を開始して、通電・ベース停
    止指令信号Ff2が停止すると最終ベース電流の通電も停
    止して、溶接を終了するパルス溶接電源とから成るパル
    スアーク溶接装置。
  8. 【請求項8】 消耗電極にパルス電流とベース電流とを
    繰り返し通電して溶接するパルスアーク溶接装置におい
    て、ワイヤ送給モータの電機子検出電圧Wdと電機子基
    準電圧Weとを比較し、Wd がWe よりも低くなると、
    モータ停止信号Cm3を出力する電機子電圧比較回路CM
    3と、 モータ停止信号Cm3を入力して、最終パルス出力指令信
    号Mm1を出力する最終パルス出力指令回路MM1と、 パルス電流の周波数及びパルス幅を定めるパルス周波数
    ・幅信号Tp と最終パルス出力指令信号Mm1とが同時に
    入力されたときに、最終溶滴離脱判別信号Ad1を出力す
    る最終溶滴離脱判別回路AD1と、 ワイヤ先端の溶融球の直径を次回の瞬時アークスタート
    に最適な状態にする時間を予め設定して、最終溶滴離脱
    判別信号Ad1が入力されたときに動作を開始して最終ベ
    ース電流通電時間設定信号Tr を出力し、予め設定した
    時間に達したときに停止する最終ベース電流通電時間設
    定回路TRと、 パルス周波数・幅信号Tp に同期してパルス禁止指令信
    号Ad2を出力し、最終ベース電流通電時間設定信号Tr
    が出力されたときにパルス禁止指令信号Ad2を停止する
    パルス禁止指令回路AD2と、 セット端子Sに溶接開始信号Ts が入力されたときに、
    出力端子Qに通電・ベース停止指令信号Ff2を出力し、
    最終ベース電流通電時間設定信号Tr の立ち下りを通電
    停止指令信号としてリセット端子Rに入力し、出力端子
    Qに通電・ベース停止指令信号Ff2を出力する通電・ベ
    ース停止指令回路FF2と、 通電・ベース停止指令信号Ff2が出力されている間は、
    定常のパルス電流とベース電流との溶接電流を通電し、
    最終ベース電流通電時間設定信号Tr が出力されたと
    き、最終ベース電流の通電を開始して、通電・ベース停
    止指令信号Ff2が停止すると最終ベース電流の通電も停
    止して、溶接を終了するパルス溶接電源とから成るパル
    スアーク溶接装置。
JP10321196A 1996-03-29 1996-03-29 パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置 Expired - Lifetime JP3762476B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10321196A JP3762476B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10321196A JP3762476B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09267171A true JPH09267171A (ja) 1997-10-14
JP3762476B2 JP3762476B2 (ja) 2006-04-05

Family

ID=14348180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10321196A Expired - Lifetime JP3762476B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3762476B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007275995A (ja) * 2007-07-27 2007-10-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 溶接終了制御方法及びアーク溶接機
JP2011189392A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Daihen Corp パルスアーク溶接の終了制御方法
JP2011529397A (ja) * 2008-07-30 2011-12-08 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 溶接ワイヤーの端部を成形する方法および装置
JP2013107092A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Daihen Corp パルスアーク溶接の終了制御方法
JP2015006675A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 株式会社ダイヘン 溶接終了時のワイヤ先端粒径の検出方法及びこれを用いたアークスタート制御方法
KR20180045678A (ko) * 2016-10-26 2018-05-04 현대종합금속 주식회사 아크용접시 번백처리 제어 장치 및 방법
US10384291B2 (en) 2015-01-30 2019-08-20 Lincoln Global, Inc. Weld ending process and system

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007275995A (ja) * 2007-07-27 2007-10-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 溶接終了制御方法及びアーク溶接機
JP2011529397A (ja) * 2008-07-30 2011-12-08 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 溶接ワイヤーの端部を成形する方法および装置
JP2011189392A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Daihen Corp パルスアーク溶接の終了制御方法
JP2013107092A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Daihen Corp パルスアーク溶接の終了制御方法
JP2015006675A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 株式会社ダイヘン 溶接終了時のワイヤ先端粒径の検出方法及びこれを用いたアークスタート制御方法
US10384291B2 (en) 2015-01-30 2019-08-20 Lincoln Global, Inc. Weld ending process and system
KR20180045678A (ko) * 2016-10-26 2018-05-04 현대종합금속 주식회사 아크용접시 번백처리 제어 장치 및 방법
JP2018069337A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 ヒュンダイ ウエルディング シーオー.,エルティディ. アーク溶接時のバーンバック処理制御装置及び方法
KR101879803B1 (ko) * 2016-10-26 2018-07-18 현대종합금속 주식회사 아크용접시 번백처리 제어 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3762476B2 (ja) 2006-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4904843A (en) AC TIG welding apparatus using hot wire
EP1464432B1 (en) Method and apparatus for welding with constant current and constant voltage power supply
KR100493125B1 (ko) 단락 아크 용접기 및 그 제어 방법
JPH09267171A (ja) パルスアーク溶接終了方法及び溶接装置
JP3259496B2 (ja) パルスmag溶接アークスタート制御方法
JP3018504B2 (ja) 消耗電極アーク溶接制御方法
US4507543A (en) Pulse arc welding method
JP2990767B2 (ja) 消耗電極アーク溶接方法及び溶接装置
JPH05200548A (ja) 非消耗電極アーク溶接方法および装置
SE511463C2 (sv) Förfarande vid bågsvetsning med avsmältande elektrod
JPS6255472B2 (ja)
JPH0613145B2 (ja) ア−ク溶接用電源
JP2873716B2 (ja) 交流アークの起動方法
JPS60223661A (ja) ア−ク溶接法
JPH02295674A (ja) アーク溶接装置
JPS6127152B2 (ja)
JPH09271944A (ja) サブマ−ジア−ク溶接方法
JPH0249828B2 (ja)
JPS6061174A (ja) 溶接機制御法
JPS626908B2 (ja)
JPS6313674A (ja) パルスア−ク溶接におけるア−クスタ−ト方法
JPS61229469A (ja) ア−ク溶接用電源装置
JPH0160355B2 (ja)
JPS6356029B2 (ja)
SU1296338A1 (ru) Способ автоматического управлени процессом каплепереноса при электродуговой сварке и устройство дл его осуществлени

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050407

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060113

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

EXPY Cancellation because of completion of term