JPH092669A - 粉粒体の回収方法および粉粒体運搬車両の粉粒体飛散防止装置 - Google Patents

粉粒体の回収方法および粉粒体運搬車両の粉粒体飛散防止装置

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JPH092669A
JPH092669A JP7157982A JP15798295A JPH092669A JP H092669 A JPH092669 A JP H092669A JP 7157982 A JP7157982 A JP 7157982A JP 15798295 A JP15798295 A JP 15798295A JP H092669 A JPH092669 A JP H092669A
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tank
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coke dust
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Susumu Kuwata
進 桑田
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Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コークスダストを、その密閉タンクからの排出
時に12重量%以下の含水率でもコークスダストが飛散
しないように、水に飛散防止剤の原液を混合した混合液
により加湿することで、コークスダストの乾燥に必要な
広大な面積の乾燥ヤード,乾燥機などの設備を廃止する
と共に乾燥時間を削減させて、設備および時間の省力化
を図る。 【構成】コークスダストを積み込み可能とする密閉タン
ク5 を粉粒体運搬車両1の車台4 上に搭載する。密閉タ
ンクの底部後端にその密閉タンク内のコークスダストを
排出する排出筒10を設ける。排出筒の上端部に、排出口
12と密閉タンクとの連通を開閉する開閉弁13を設ける。
排出筒の外周面略中間部に、その排出口から排出される
コークスダストに対して水に飛散防止剤の原液23を混合
した混合液14を噴霧する噴霧装置15を設ける。噴霧装置
に、排出筒をその周方向所定間隔置きに貫通してコーク
スダストを加湿する複数のノズルを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉粒体の回収方法およ
び粉粒体運搬車両の粉粒体飛散防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コークスダストおよび高炉ダス
トなどの粉粒体は、微細であるが故に大気中に飛散し易
く、粉粒体運搬車両に機密状態で積み込んで運搬した
後、粉粒体排出場所などにおいて排出する作業時にはそ
の付近の作業環境を著しく悪化させることになる。
【0003】そのため、通常、ミキサー車のドラム内に
粉粒体を積込んだ後、大量の水(例えば粉粒体と水の比
率が3対2の割合)をドラム内に注入し、該両者を混ぜ
合わせて泥濘状態にすることで、粉粒体を飛散させるこ
となく排出して貯留場所の作業環境を良好にすることが
行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、泥濘状態の
粉粒体は、嵩さ高い上に流動して形に纏め難いために最
終的な処理が難しく、いずれにしてもある程度乾燥させ
る必要がある。その場合、コークスダストなどにあって
は、石炭をコークス化する過程で発生するもので燃料と
して再利用されるため、図9に示すように、ミキサー車
aのドラムb内で混ぜ合わせた泥濘状態のコークスダス
トを広大な面積の乾燥ヤードcに排出して天日により自
然乾燥させてから、半乾燥状態のコークスダストをパワ
ーショベルdでダンプeの荷台に積み込んで粉粒体排出
場所まで運搬し、この粉粒体排出場所にてホッパfに投
入した半乾燥状態のコークスダストを、ベルトコンベア
gにより貯蔵サイロhを介して鉄粉貯蔵サイロiから鉄
粉及び石灰粉貯蔵サイロjから石灰粉を順次混入した後
に乾燥機kで乾燥させて、コークスダスト中の含水率を
所望値(例えば12重量%以下)に調整することが行わ
れている。
【0005】しかし、泥濘状態の粉粒体をコークスダス
トのように乾燥させるためには、広大な面積の乾燥ヤー
ドcを必要とする上、半乾燥状態となるまでにかなりの
時間を要し、さらに乾燥機kによる乾燥が必要であるこ
とから、含水率を所望値に近付けることを考慮した粉粒
体の飛散防止対策が切望されていた。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、粉粒体を、その排出時に
上記所望値(12重量%以下)程度の含水率でも粉粒体
が飛散しないように、水に薬剤を混合した混合液により
加湿することで、粉粒体の乾燥に必要な広大な面積の乾
燥ヤードおよび乾燥機などの設備を廃止するとともに乾
燥時間を削減して、設備および時間の省力化を図ること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、粉粒体の
回収方法として、乾燥状態で貯留されている粉粒体を粉
粒体運搬車両の密閉タンクに積み込む積み込み工程と、
上記密閉タンクに積み込んだ粉粒体を乾燥状態のまま粉
粒体運搬車両で粉粒体排出場所まで運搬する運搬工程
と、上記粉粒体排出場所において水に飛散防止剤を混合
して混合液を製造し、密閉タンクから排出される粉粒体
に対して密閉タンクの排出口部の周囲より上記混合液を
噴霧して該粉粒体を加湿する排出工程とからなるように
したものである。
【0008】請求項2記載の発明が講じた解決手段は、
粉粒体運搬車両の粉粒体飛散防止装置として、乾燥状態
の粉粒体を積み込み可能とする密閉タンクがフレーム上
に搭載されており、上記密閉タンクの底部に、その密閉
タンク内の粉粒体を排出する排出口部が設けられている
とともに、該排出口部と密閉タンクとの連通を開閉する
開閉弁が設けられた粉粒体運搬車両を前提とする。そし
て、上記開閉弁よりも粉粒体排出時に下流側となる排出
口部側に、その排出口部から排出される粉粒体に対して
水に飛散防止剤を混合した混合液を噴霧する噴霧装置を
設け、該噴霧装置に、その排出口部側の周囲より混合液
を噴霧して粉粒体を加湿する複数のノズルを備える構成
としたものである。
【0009】請求項3記載の発明が講じた解決手段は、
請求項2記載の発明の構成要件に加えて、フレーム上
に、飛散防止剤を貯留する薬剤貯留タンクを搭載する。
そして、噴霧装置に、飛散防止剤が供給されるように薬
剤供給管を介して上記薬剤貯留タンクを接続するととも
に、粉粒体を排出する粉粒体排出場所において水が供給
されるように給水管を介して粉粒体排出場所の給水源を
接続する構成としたものである。
【0010】さらに、請求項4記載の発明が講じた解決
手段は、請求項2記載の発明の構成要件に加えて、粉粒
体を排出する粉粒体排出場所に、水に飛散防止剤を混合
した混合液を貯留する混合液貯留タンクを設置する。そ
して、噴霧装置に、混合液が供給されるように混合液供
給管を介して上記混合液貯留タンクを接続する構成とし
たものである。
【0011】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
粉粒体を乾燥状態のまま粉粒体運搬車両の密閉タンクに
積み込んで粉粒体排出場所まで運搬した後、この粉粒体
排出場所において密閉タンクから大気中(粉粒体排出場
所)に排出口部を介して排出される粉粒体に混合液を密
閉タンクの排出口部の周囲より噴霧して該粉粒体を加湿
するようにしているので、密閉タンクの排出口部から大
気中に排出される粉粒体の飛散が飛散防止剤の効用によ
って効果的に防止される。その場合、粉粒体に対する水
の含有率は、飛散防止剤の効用により粉粒体が加湿され
る程度で済み、大量の水により泥濘状態となる粉粒体を
乾燥させる上で必要であった広大な面積の乾燥ヤードお
よび乾燥機などの設備が不要になるとともに、天日によ
る自然乾燥により半乾燥状態となるまでに要する乾燥時
間も削減される。
【0012】請求項2記載の発明では、混合液は、密閉
タンクの底部の開閉弁よりも下流側の排出口部側におい
てその周囲所定間隔置きに開口する複数のノズルから噴
霧されて粉粒体が加湿されるので、排出口部からの粉粒
体の排出時にその周囲からの混合液の噴霧によって粉粒
体の飛散が効果的に防止されて作業環境の改善が図れる
とともに、排出口部側の周囲に複数のノズルを開口させ
るだけの簡単な噴霧装置によって、乾燥ヤードおよび乾
燥機などを不要にした設備の簡素化および乾燥時間の削
減化に貢献できる。
【0013】請求項3記載の発明では、密閉タンクを搭
載したフレーム上に薬剤貯留タンクが搭載されているの
で、粉粒体排出場所に給水源さえあれば、この粉粒体排
出場所において噴霧装置に水が給水されるように給水管
を介して給水源を接続することで、薬剤貯留タンクから
薬剤供給管を介して供給される薬剤と、給水源からの水
とが噴霧装置内で混合し、その混合液が粉粒体に円滑に
噴霧される。さらに、フレーム上に薬剤貯留タンクが搭
載されていることから、例えば、フレーム上に密閉タン
クのみを搭載した自走不能な牽引式粉粒体運搬車両を、
フレーム上に密閉タンクおよび薬剤貯留タンクを搭載し
た自走可能な自走式粉粒体運搬車両によって牽引する際
などには、自走式粉粒体運搬車両の薬剤貯留タンクから
の薬剤を牽引式粉粒体運搬車両の密閉タンク(噴霧装
置)にも供給することが可能となり、複数の密閉タンク
に対して単一の薬剤貯留タンクが有効利用される。
【0014】さらに、請求項4記載の発明では、粉粒体
排出場所に混合液貯留タンクが設置され、この混合液貯
留タンク内で既に混合した混合液が混合液供給管を介し
て噴霧装置に供給されるので、水と薬剤との混合比が正
確なものとなり、この正確な混合比の混合液でもって粉
粒体の飛散がより効果的に防止される。しかも、粉粒体
排出場所に混合液貯留タンクが設置されることから、フ
レーム上に密閉タンクのみが搭載されていれば良く、フ
レーム上の変更点が最小限に止められる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】図1および図2は本発明の第1実施例に係
る粉粒体飛散防止装置を適用したキャブオーバ型の粉粒
体運搬車両を示し、この粉粒体運搬車両1は、フレーム
2の前端部に運転席3が設けられているとともに、運転
席3後方のフレーム2後部上に車台4が設けられてい
て、運転席3下方のエンジン(図示せず)により自走可
能に構成されている。上記車台4上には、粉粒体として
のコークスダストを収容するための密閉タンク5が搭載
されている。該密閉タンク5は、左右両側面を下部に行
くに従い内方に傾斜させた断面逆三角形状に形成されて
いる。また、上記密閉タンク5の上面前後両位置には、
該密閉タンク5内にコークスダストを投入するための2
つの開口部(図示せず)が設けられており、これらの開
口部は、蓋6,6により閉塞されて密閉タンク内5を密
閉状態に保つようにしている。そして、上記密閉タンク
5内へのコークスダストの投入は、石炭をコークス化す
る過程で発生した乾燥状態のコークスダストを貯留する
コークスダスト貯留タンク8の排出口(図示せず)と、
蓋6,6を開放した開口部のうちの少なくとも一方の開
口部との間で蛇腹状の接続具(図示せず)を介した密閉
状態で行われるようになっている。この場合、他方の開
口部は、空気抜き穴としてフィルタを介して開放され
る。
【0017】上記密閉タンク5内の底部には、その底部
を長手方向つまり車体前後方向に延びるスクリューコン
ベア11が設けられている。該スクリューコンベア11
は、図示しないモータにより回転駆動され、このスクリ
ューコンベア11の回転駆動により、密閉タンク5内の
コークスダストを底部後端まで移送するようになってい
る。また、上記密閉タンク5の底部後端には、その密閉
タンク5内のコークスダストを密閉タンク5外に排出す
る排出口12を下端に有する略円筒形状の排出口部とし
ての排出筒10の上端が開口して設けられている。さら
に、上記排出口12よりも密閉タンク5寄りとなる排出
筒10の上端には、排出口12と密閉タンク5との連通
を開閉する開閉弁13が設けられている。そして、図3
にも示すように、コークスダスト排出時に上記開閉弁1
3よりも下流側(反密閉タンク5側)となる排出筒10
の略中間部には、その排出口12から排出されるコーク
スダストに対して水に飛散防止剤を混合した混合液14
を噴霧する噴霧装置15が設けられている。該噴霧装置
15は、排出筒10の外周面に沿って取り付けられるよ
うにほぼリング状の形状をなし、その周方向所定間隔置
きに排出筒10を貫通して開口する複数のノズル16,
…を有していて、排出口12から排出されるコークスダ
ストを各ノズル16から噴霧する混合液14により加湿
するようにしている。また、上記噴霧装置15には、後
述する混合液供給管29の雌コネクタ29fを排出筒1
0外方から脱着自在に接続する雄コネクタ17が設けら
れている。
【0018】上記密閉タンク5内のコークスダストを排
出する排出場所Xには、図4にも示すように、混合液1
4を製造する混合液製造装置21が装備されている。該
混合液製造装置21は、図示しない給水源としての水道
管に一端が接続された給水管22と、飛散防止剤の原液
23を約1500リットル貯留可能とする薬剤タンク2
4(薬剤貯留タンク)と、該薬剤タンク24に一端が接
続された薬剤供給管25と、上記給水管22および薬剤
供給管25の各他端が接続され、該給水管22を介して
供給される水と薬剤供給管25を介して供給される飛散
防止剤の原液23とをミキシングするとともにそのミキ
シングした混合液14を400リットル程度貯留可能と
するミキシングタンク26(混合液貯留タンク)と、該
ミキシングタンク26に連通管27を介して接続され、
ミキシングタンク26から排出された混合液14を50
0リットル程度貯留可能とするリザーバタンク28(混
合液貯留タンク)と、該リザーバタンク28に一端が接
続され、他端が上記噴霧装置15のコネクタ17に脱着
可能に接続される混合液供給管29とを備えている。そ
して、上記噴霧装置15には、混合液14が供給される
ように混合液供給管29を介してリザーバタンク28が
接続されている。この場合、混合液14は、水に対して
飛散防止剤の原液23を200対1の割合で混ぜ合わせ
た0.5重量%のものが用いられる。
【0019】上記給水管22は、開放時に該給水管22
に対する水道管からの給水を可能とする手動式の止水弁
22aと、該止水弁22aの下流側に設けられ、上記ミ
キシングタンク26への注水を必要とするときに自動開
放する第1自動開閉弁22bと、上記止水弁22aと第
1自動開閉弁22bとの間に介設されたフィルタ22c
とを備えている。上記薬剤タンク24には、飛散防止剤
の原液23を注入するための注入口24aが設けられて
いるとともに、薬剤タンク24内の原液23の残量が2
00リットルとなったことをON状態に切換わることで
検出するレベルセンサ24bが設けられている。上記薬
剤供給管25は、開放時に該薬剤供給管25に対する薬
剤タンク24からの原液23の供給を可能とする手動式
の止水弁25aと、該止水弁25aの下流側に設けら
れ、上記ミキシングタンク26への原液23の供給を必
要とするときに自動開放する第2自動開閉弁25bと、
該第2自動開閉弁25bの下流側に設けられ、上記ミキ
シングタンク26に原液23を供給する第1ポンプ25
cと、該第1ポンプ25cを駆動する第1モータ25d
と、上記第1ポンプ25cの下流側に設けられたフィル
タ25eと、該フィルタ25eの下流側に設けられ、薬
剤供給管25内を流れる原液23の流通量を計測する流
量計25fとを備えている。上記ミキシングタンク26
は、水および飛散防止剤の原液23をミキシングするミ
キサ26aと、ミキシングタンク26内への注水量が4
00リットルとなったことをON状態に切換わることで
検出するレベルセンサ26bとを備えている。上記連通
管27には、上記リザーバタンク28に対してミキシン
グタンク26からの混合液14の供給を必要とするとき
に自動開放する第3自動開閉弁27aが介設されてい
る。上記リザーバタンク28には、該リザーバタンク2
8内の混合液14の残量が100リットルとなったこと
をON状態に切換わることで検出するレベルセンサ28
aが設けられている。さらに、上記混合液供給管29
は、可撓性のあるゴムホースよりなり、開放時に該混合
液供給管29に対するリザーバタンク28からの混合液
14の供給を可能とする手動式の止水弁29aと、該止
水弁29aの下流側に設けられ、上記噴霧装置15への
混合液14の供給を必要とするときに自動開放する第4
自動開閉弁29bと、該第4自動開閉弁29bの下流側
に設けられ、上記噴霧装置15に混合液14を供給する
第2ポンプ29cと、該第2ポンプ29cを駆動する第
2モータ29dと、上記第2ポンプ29cの下流側に設
けられたフィルタ29eと、混合液供給管29の下流端
に設けられ、上記噴霧装置15の雄コネクタ17に対し
て脱着可能に接続される雌コネクタ29fとを備えてい
る。また、上記混合液製造装置21には、上記給水管2
2に対する水道管からの給水量の制御、上記第1〜第4
自動開閉弁22b,25b,27a,29bの開閉制
御、第1,第2モータ25d,29dおよびミキサ26
aの駆動制御を行う制御装置30が設けられている。上
記制御装置30には、上記各レベルセンサ24b,26
b,28aからのON/OFF信号が入力されるように
なっている。
【0020】ここで、コークスダストの回収方法の一例
を図1および図2に基づいて説明する。
【0021】先ず、積み込み工程として、コークスダス
ト貯留タンク8の設置場所まで空状態の密閉タンク5を
搭載した粉粒体運搬車両1を配送し、密閉タンク5の蓋
6,6を外して開口部を露呈させ、コークスダスト貯留
タンク8の排出口と密閉タンク5の一方の開口部とを接
続具を介して接続し、コークスダスト貯留タンク8内の
乾燥状態のコークスダストを密閉タンク5が満杯状態と
なるまで密閉状態で積み込む。
【0022】次いで、運搬工程として、上記密閉タンク
5に積み込んだコークスダストを乾燥状態のまま粉粒体
運搬車両1で排出場所Xまで運搬し、上記粉粒体運搬車
両1を、排出場所Xに開口するホッパXaに密閉タンク
5の排出口12が対向する位置で停車させる。
【0023】その後、排出工程として、上記排出場所X
において混合液製造装置21により製造した混合液14
を噴霧装置15に供給し、開閉弁13の開放により密閉
タンク5内から排出筒10を介して排出されるコークス
ダストに対して噴霧装置15の各ノズル16より混合液
14を噴霧して該コークスダストを12重量%以下の含
水率となるように加湿する。以後、ホッパXaに排出し
たコークスダストについては、後述する排出場所Xでの
コークスダストの処理工程において説明する。
【0024】次に、制御装置30による混合液製造装置
21の制御を図4に基づいて説明する。この場合、ミキ
シングタンク26およびリザーバタンク28内が空状態
で、薬剤タンク24内に飛散防止剤の原液23が少なく
とも200リットル以上貯留された状態となっている。
また、粉粒体運搬車両1は、上述したコークスダストの
回収方法における積み込み工程および運搬工程を経て、
排出場所XのホッパXaに密閉タンク5の排出口12が
対向する位置で停車しており、混合液供給管29の雌コ
ネクタ29fを噴霧装置15の雄コネクタ17に接続し
ている。
【0025】先ず、第1工程として、各止水弁22a,
25a,29aを開放し、制御装置30の作動スイッチ
(図示せず)をON操作し、給水管22の第1移動開閉
弁22bを開放してミキシングタンク26内に水を注水
する。
【0026】第2工程として、ミキシングタンク26の
レベルセンサ26bがON状態に切換わって注水量が4
00リットルとなったことを検出すると、第1自動開閉
弁22bを閉塞し、ミキシングタンク26内への水の注
水をストップする。
【0027】第3工程として、薬剤供給管25の第2自
動開閉弁25bを開放した後、第1モータ25dを作動
させて第1ポンプ25cを駆動させ、流量計25fによ
り計測された適量(例えば2リットル)の飛散防止剤の
原液23を薬剤タンク24からミキシングタンク26内
に注入する。
【0028】第4工程として、上記第3工程終了後、第
1モータ25dを停止させて第1ポンプ25cを駆動停
止し、第2移動開閉弁25bを閉塞する。このとき、薬
剤タンク24のレベルセンサ24bがON状態に切換わ
って原液23の残量が200リットルとなったことを検
出すると、注入口24aを開放して原液23の補給を行
う。
【0029】第5工程として、上記第4工程終了後、暫
くしてから、ミキサ26aを作動させて水と原液23と
を攪拌し、一定時間経過後(両者の混合が十分に行われ
た時点)にミキサ26aを停止する。
【0030】第6工程として、連通管27の第3自動開
閉弁27aを開放し、ミキシングタンク26内の混合液
14をリザーバタンク28内に排出する。そして、リザ
ーバタンク28内に混合液14が排出されてリザーバタ
ンク28のレベルセンサ28aがON状態に切換わるこ
とで混合液14が100リットル程度リザーバタンク2
8内に排出されたことが検出されると、この検出時点か
ら一定時間(ミキシングタンク26内の混合液14がリ
ザーバタンク28内に完全に排出されるのに要する時
間)経過するまで待機し、一定時間経過後に連通管27
の第3自動開閉弁27aを閉塞する。
【0031】以後、ミキシングタンク26内からの混合
液14の排出完了後、第3自動開閉弁27aの閉塞を確
認してレベルセンサ26bがOFF状態に切換わってい
るときに、上記第1工程ないし第6工程を繰り返し行う
ことで、ミキシングタンク26内に混合液14を貯留し
て待機する。
【0032】その後、第7工程として、粉粒体運搬車両
1のコークスダストを排出する上述したコークスダスト
の回収方法での排出工程を開始すると、混合液供給管2
9の第4自動開閉弁29bを開放した後、第2モータ2
9dを作動させて第2ポンプ29cを駆動させて、リザ
ーバタンク28内の混合液14を噴霧装置15に供給
し、密閉タンク5より排出筒10を介して排出されるコ
ークスダストに対してその周囲より各ノズル16からの
混合液14を噴霧する。
【0033】第8工程として、噴霧装置15への混合液
14の供給によりリザーバタンク28内の混合液14の
残量が100リットル以下になってレベルセンサ28a
がOFF状態に切換わると、第3自動開閉弁27aを開
放させてミキシングタンク26内の混合液14をリザー
バタンク28内に排出し、レベルセンサ28aがON状
態に切換わってから一定時間経過後に該第3自動開閉弁
27aを閉塞する。
【0034】以後、上記第1工程ないし第6工程を同様
に繰り返し行って、ミキシングタンク26内に混合液1
4を貯留して待機する。
【0035】そして、第9工程として、粉粒体運搬車両
1の密閉タンク5からのコークスダストの排出を完了す
ると、第2モータ29dを停止させて第2ポンプ29c
を駆動停止させ、混合液供給管29の第4自動開閉弁2
9bを閉塞する。
【0036】また、上記ホッパXaの下方には、エレベ
ータ式の第1コンベア32の基端が対応している。上記
第1コンベア32の先端下方位置には、コークスダスト
を貯留する貯蔵サイロ33内に先端が導入された平面式
の第2コンベア34の基端がオーバラップした状態で、
第1コンベア32の先端より落下するコークスダストを
貯蔵サイロ33内に移送するように対応している。上記
貯蔵サイロ33の下端には排出口33aが設けられてい
るとともに、この排出口33aには、該排出口33aか
ら排出されるコークスダストの排出量を計量する計量機
(図示せず)が設けられ、貯蔵サイロ33から排出口3
3aを介して排出されるコークスダストの排出量を常時
均一に保つようにしている。また、上記貯蔵サイロ33
の排出口33aの下方には、先端が焼結機35内に導入
された平面式の第3コンベア36の基端が対応してお
り、貯蔵サイロ33の排出口33aより排出されたコー
クスダストを焼結機35内に導入するようにしている。
上記第3コンベア36の上方には、鉄粉を貯蔵する鉄粉
貯蔵サイロ37および石灰粉を貯蔵する石灰粉貯蔵サイ
ロ38が搬送方向基端側から順に設けられている。上記
鉄粉貯蔵サイロ37および石灰粉貯蔵サイロ38の下端
には、第3コンベア36上のコークスダストに鉄粉貯蔵
サイロ37からの鉄粉および石灰粉貯蔵サイロ38から
の石灰粉がそれぞれ供給されるように開口する供給口3
7a,38aが設けられている。上記各供給口37a,
38aには、該各供給口37a,38aから供給される
鉄粉および石灰粉の供給量を計量する計量機(図示せ
ず)が設けられ、各サイロ37,38から供給口37
a,38aを介して第3コンベア36上のコークスダス
トに供給される鉄粉および石灰粉の供給量が常時均一に
保たれるようにしている。上記焼結機35は、鉄粉およ
び石灰粉を混入したコークスダストを所定長さの円柱形
状のコークスダスト焼結体に焼結するためのものであ
り、このコークスダスト焼結体は、該焼結機35内に基
端が導入された第4コンベア39により焼結機35外に
運び出されるようになっている。上記第4コンベア39
の先端下方には、先端が高炉7内に導入されたエレベー
タ式の第5コンベア40の基端が対応していて、第4コ
ンベア39により焼結機35外に運び出されたコークス
ダスト焼結体が第5コンベア40を介して高炉7内に送
給されて再利用されるようにしている。
【0037】次に、排出場所XにおいてホッパXaに排
出したコークスダストの処理工程を図2に基づいて説明
する。この場合、図2中における実線矢印はコークスダ
ストの処理系路を、破線矢印は鉄粉および石灰粉の供給
系路をそれぞれ示している。
【0038】上述したコークスダストの回収方法の排出
工程で12重量%以下の含水率に加湿されたコークスダ
ストを、ホッパXaに落下させてから、第1コンベア3
2および第2コンベア34を介してコークスダスト貯蔵
サイロ33に貯留した後、該コークスダスト貯蔵サイロ
33の排出口33aより均一に計量された排出量のコー
クスダストを第3コンベア36上に排出する。次いで、
この第3コンベア36上のコークスダストに均一に計量
された所定供給量の鉄粉および石灰粉をそれぞれ供給し
た後、焼結機35内に導入する。その後、この焼結機3
5内でコークスダスト焼結体に焼結した後、第4および
第5コンベア39,40を介して高炉7内に送給する。
【0039】したがって、上記実施例では、乾燥状態の
コークスダストを粉粒体運搬車両1の密閉タンク5に積
み込んで排出場所Xまで運搬した後、この排出場所Xで
のコークスダストの飛散を防止する上で、水に飛散防止
剤を混合した混合液14を密閉タンク5から大気中(排
出場所X)に排出されるコークスダストに対して密閉タ
ンク5の排出筒10の周囲より噴霧して該コークスダス
トを加湿するようにしているので、密閉タンク5の排出
筒10から大気中に排出されるコークスダストの飛散が
混合液14の効用によって効果的に防止され、作業環境
の改善を図ることができる。さらに、コークスダスト中
における含水率は、飛散防止剤の効用により12重量%
以下となって泥濘状態とはほど遠い加湿程度で済み、大
量の水により泥濘状態となるコークスダストを乾燥させ
る上で必要であった広大な面積の乾燥ヤードおよび乾燥
機などの設備が不要になるとともに、天日による自然乾
燥により半乾燥状態となるまでに要する乾燥時間も削減
され、設備を簡素にするとともに乾燥時間を削減して省
力化を達成することができる。しかも、噴霧装置15
は、排出筒10をその周方向所定間隔置きに貫通して開
口する複数のノズル16により構成されているので、噴
霧装置を簡単に構成することができ、実施する上で非常
に有利なものとなる。
【0040】さらに、排出場所Xに混合液製造装置21
が設置され、この混合液製造装置21により製造した状
態の混合液14がリザーバタンク28より混合液供給管
29を介して噴霧装置15に供給されるので、水と飛散
防止剤の原液23との混合比が正確なものとなり、この
正確な混合比の混合液14でもってコークスダストの飛
散をより効果的に防止することができる。しかも、排出
場所Xに混合液製造装置21の各構成要素(給水管2
2,薬剤タンク24,薬剤供給管25,ミキシングタン
ク26,リザーバタンク28,混合液供給管29および
制御装置30)が設置されることから、粉粒体運搬車両
1の車台4上には密閉タンク5のみが搭載されて混合液
製造装置21の各構成要素を搭載する必要はなく、車台
4上での変更点を最小限に止めることができる。
【0041】次に、上記第1実施例の変形例を図5およ
び図6に基づいて説明する。
【0042】この変形例では、噴霧装置を排出場所のホ
ッパに設けている。
【0043】すなわち、本変形例は、図5および図6に
示すように、密閉タンク51は、自走不能な牽引式の粉
粒体運搬車両としての牽引車両52のフレーム53の後
部に車台54を介して搭載されている。この牽引車両5
2は、自走可能な粉粒体運搬車両1などに走行用連結器
55を介して牽引されるようになっている。該走行用連
結器55は、フレーム53の前端部において鉛直軸回り
に回転可能に支持され、粉粒体運搬車両1の操舵角に追
随して回転するドーリ55aと、基端部(後端部)左右
2点が該ドーリ55aの前端部左右両位置で上下方向に
揺動自在に支持され、先端部(前端部)が粉粒体運搬車
両1などの車台4の幅方向中央位置に係脱自在に係合す
る車体平面視で略三角形状の走行用連結具55bとを備
えている。また、上記ドーリ55aの左右両側方に対応
するフレーム53の左右対応位置には、左右一対のアウ
トリガ装置56(図では左側のみ示す)が設けられ、牽
引車両52を粉粒体運搬車両1などから離脱させたとき
に、該アウトリガ装置56を伸長させて牽引車両52を
排出場所Xの地面に対してほぼ水平状態に保持するよう
にしている。
【0044】そして、上記密閉タンク51の底部後端の
排出筒57の上端部には、排出口58を密閉タンク51
に対して開閉させる開閉弁59が設けられている。ま
た、上記排出場所XのホッパXaは、上記排出筒57の
排出口58とほぼ同じ口径で上方に突出する投入筒60
を有するカバー部材61で遮蔽されており、この投入筒
60の上縁には、該投入筒60を介してホッパXaを上
方に開口させる投入口62が形成されている。上記投入
筒60の上端(投入口62)には、上下方向に伸縮自在
な蛇腹状の接続具63の下端が取り付けられており、こ
の接続具63の上端は、上記排出筒57の下端(排出口
58)に脱着可能に接続されるようになっていて、密閉
タンク51からの排出筒57および投入筒60を介した
ホッパXaへのコークスダストの排出が密閉状態で行わ
れるようになっている。さらに、上記開閉弁59よりも
下流側となる排出筒57側となる投入筒60の下端に
は、噴霧装置15が外嵌されている。この噴霧装置15
の各ノズル16は、投入筒60の壁面を貫通して該投入
筒60内に突出しており、各ノズル16から噴霧される
混合液14によって、密閉タンク51から排出筒57お
よび投入筒60を介して排出されるコークスダストが加
湿されるようにしている。尚、牽引車両および投入筒を
除くその他の構成は上記実施例の場合と同じであり、同
一の部分については同一の符号を付してその詳細な説明
を省略する。
【0045】そして、本変形例にあっては、噴霧装置1
5が排出場所XのホッパXa側つまり投入筒60に設け
られているので、粉粒体運搬車両1としては、排出筒5
7を備えた密閉タンク51を搭載するだけで良く、車台
54上での変更点をさらに最小限に止めることができ
る。
【0046】次に、本発明の第2実施例を図7および図
8に基づいて説明する。
【0047】この実施例では、混合液製造装置の構成要
素を変更している。
【0048】すなわち、本実施例は、図7および図8に
示すように、密閉タンク51は、牽引車両52のフレー
ム53の後部に車台54を介して搭載されている。上記
密閉タンク51の排出筒57の上端部には、排出口12
と密閉タンク51との連通を開閉する開閉弁59が設け
られているとともに、排出筒10の略中間部には噴霧装
置71が設けられている。該噴霧装置71は、排出筒5
7の外周面に沿って取り付けられている。
【0049】また、上記車台54の前端部には、混合液
製造装置70の構成要素のうちの薬剤タンク72,薬剤
供給管25および制御装置73が装備されている。上記
薬剤供給管25の他端は、後述する雄コネクタ75を介
して噴霧装置15に接続されている。上記薬剤タンク7
2としては、飛散防止剤の原液23を200リットル収
容するドラム缶が適用されている。また、制御装置73
は、上記薬剤供給管25の第2自動開閉弁25bの開閉
制御および第1モータ25dの駆動制御を行うようにし
ている。上記第2自動開閉弁25bおよび第1モータ2
5dの駆動源は、牽引車両52を牽引する自動車(図示
せず)の車載バッテリーからの電源が適用される。ま
た、給水管22には、その給水管74内を流れる水の流
量を一定量に調整する流量調整弁22dが介設されてい
るとともに、他端に雄コネクタ22eが取付けられてい
る。さらに、上記噴霧装置71には、給水管22他端の
雌コネクタ22eを脱着自在に接続する雄コネクタ75
が設けられている。該雄コネクタ75には、上記薬剤供
給管25の他端が接続されている。そして、混合液製造
装置70は、薬剤供給管25,薬剤タンク72,制御装
置73および給水管22により構成されている。この場
合、噴霧装置71には、飛散防止剤の原液23が供給さ
れるように薬剤供給管25を介して薬剤タンク72が接
続されているとともに、排出場所Xにおいて水が供給さ
れるように給水管22を介して排出場所Xの給水源が接
続されている。尚、混合液製造装置を除くその他の構成
は上記実施例の場合と同じであり、同一の部分について
は同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0050】そして、本実施例にあっては、コークスダ
ストの排出時、給水管22他端の雌コネクタ22eを噴
霧装置71の雄コネクタ75に接続し、止水弁22aお
よび第1自動開閉弁22bを開放させて流量調整弁22
dにより一定量に調整された水を給水管22を介して噴
霧装置71に注水するとともに、制御装置73により第
1モータ25dの作動に伴い第1ポンプ25cを駆動さ
せて流量計25fによる計測された適量の飛散防止剤の
原液23を薬剤供給管25を介して噴霧装置71(雄コ
ネクタ75)に注入することで、水と飛散防止剤の原液
23とを噴霧装置71内において混合させてほぼ0.5
重量%の混合液14を製造し、この混合液14を各ノズ
ル16から噴霧してコークスダストを12重量%以下の
含水率に加湿するようにしている。
【0051】このように、給水管22,薬剤供給管2
5,薬剤タンク72および制御装置73によって混合液
製造装置70が構成されているので、混合液14を貯留
する上で必要であったミキシングタンクやリザーバタン
クなどが不要となって混合液製造装置70をシンプルで
かつコンパクトなものにすることができる。さらに、車
台54の前端部に薬剤タンク72,薬剤供給管25およ
び制御装置73が搭載されているので、車台54上の薬
剤タンク72からの飛散防止剤の原液23を、車台上に
密閉タンクのみを搭載した自走不能な牽引式粉粒体運搬
車両および自走可能な自走式粉粒体運搬車両の噴霧装置
に薬剤供給管25を介して注入することが可能となり、
複数の密閉タンク内のコークスダストに対して単一の薬
剤タンク72を有効利用することができる。
【0052】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、その他種々の変形例を包含するものであ
る。例えば、上記各実施例では、粉粒体としてコークス
ダストを用いた場合について述べたが、粉粒体が各種ダ
ストなどであっても良いのは勿論である。
【0053】また、上記第1実施例では、混合液貯留タ
ンクをミキシングタンク26とリザーバタンク28とで
構成したが、ミキサーを備えた単一のタンクにより混合
液貯留タンクが構成されていても良い。
【0054】さらに、上記第2実施例では、牽引車両5
2の車台54前端部に薬剤タンク72,薬剤供給管25
および制御装置73を搭載したが、自走式の粉粒体運搬
車両の車台前端部に薬剤タンク,薬剤供給管および制御
装置が搭載されるようにしても良く、この場合には、車
台上に密閉タンクのみを搭載した自走不能な牽引車両を
牽引する際に、自走式の粉粒体運搬車両の薬剤タンクか
らの飛散防止剤の原液23を牽引車両の密閉タンク(噴
霧装置)にも容易に供給することが可能となり、複数の
密閉タンク内のコークスダストに対して単一の薬剤タン
クを有効利用できる。また、牽引車両の車台前端部また
は自走式の粉粒体運搬車両の車台前端部に混合液を貯留
した混合液貯留タンク,混合液供給管および制御装置が
搭載されるようにしても良く、制御装置により混合液貯
留タンクから混合液供給管を介して噴霧装置に供給され
る混合液の供給量を制御することで、混合液製造装置7
0のさらなるシンプル化およびコンパクト化が図れる。
【0055】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る粉粒体の回収方法によれば、密閉タンクから排出され
る粉粒体に混合液を噴霧し、この混合液中の飛散防止剤
の効用で該粉粒体を加湿するようにしたので、大気中で
の粉粒体の飛散を防止して作業環境の改善を図ることが
できるとともに、粉粒体の乾燥に要する設備および時間
の省力化を図ることができる。
【0056】請求項2記載の発明における粉粒体運搬車
両の粉粒体飛散防止装置によれば、密閉タンクの排出口
部側の周囲に開口する複数のノズルから混合液を噴霧し
て粉粒体を加湿するので、排出口部からの排出時に粉粒
体の飛散を効果的に防止して作業環境の改善を図り、か
つ簡単な構造の噴霧装置によって粉粒体の乾燥に要する
設備および時間の省力化を達成することができる。
【0057】請求項3記載の発明における粉粒体運搬車
両の粉粒体飛散防止装置によれば、フレーム上に密閉タ
ンクと共に薬剤貯留タンクを搭載したので、給水源さえ
あれば噴霧装置内で混合液を混合して粉粒体に円滑に噴
霧できるとともに、複数の密閉タンク内の粉粒体に対す
る単一の薬剤貯留タンクからの薬剤の有効利用を図るこ
とができる。
【0058】さらに、請求項4記載の発明における粉粒
体運搬車両の粉粒体飛散防止装置によれば、粉粒体排出
場所の混合液貯留タンクより噴霧装置に混合液を供給す
るので、正確な混合比の混合液によって粉粒体の飛散を
より効果的に防止することができるとともに、フレーム
上の変更点を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るコークスダスト排出
時における粉粒体運搬車両および混合液製造装置の側面
図である。
【図2】同コークスダストの処理工程を説明する説明図
である。
【図3】同じく噴霧装置の斜視図である。
【図4】同混合液製造装置の配管系統図である。
【図5】第1実施例の変形例に係る接続具接続前の状態
を示す牽引車両の側面図である。
【図6】同接続具接続後の状態を示す牽引車両の側面図
である。
【図7】本発明の第2実施例に係るコークスダスト排出
時の牽引車両の側面図である。
【図8】同じく噴霧装置および混合液製造装置の斜視図
である。
【図9】従来例に係る図2相当図である。
【符号の説明】
1 粉粒体運搬車両 2,53 フレーム 5,51 密閉タンク 10,57 排出筒(排出口部) 13,59 開閉弁 14 混合液 15,71 噴霧装置 16 ノズル 22 給水管 23 飛散防止剤の原液(飛散防止剤) 25 薬剤供給管 26 ミキシングタンク(混合液貯留タンク) 28 リザーバタンク(混合液貯留タンク) 29 混合液供給管 52 牽引車両(粉粒体運搬車両) X 排出場所(粉粒体排出場所)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥状態で貯留されている粉粒体を粉粒
    体運搬車両の密閉タンクに積み込む積み込み工程と、 上記密閉タンクに積み込んだ粉粒体を乾燥状態のまま粉
    粒体運搬車両で粉粒体排出場所まで運搬する運搬工程
    と、 上記粉粒体排出場所において水に飛散防止剤を混合して
    混合液を製造し、密閉タンクから排出される粉粒体に対
    して密閉タンクの排出口部の周囲より上記混合液を噴霧
    して該粉粒体を加湿する排出工程とからなることを特徴
    とする粉粒体の回収方法。
  2. 【請求項2】 乾燥状態の粉粒体を積み込み可能とする
    密閉タンクがフレーム上に搭載されており、 上記密閉タンクの底部に、その密閉タンク内の粉粒体を
    排出する排出口部が設けられているとともに、該排出口
    部と密閉タンクとの連通を開閉する開閉弁が設けられた
    粉粒体運搬車両であって、 上記開閉弁よりも粉粒体排出時に下流側となる排出口部
    側には、その排出口部から排出される粉粒体に対して水
    に飛散防止剤を混合した混合液を噴霧する噴霧装置が設
    けられ、該噴霧装置は、その排出口部側の周囲より混合
    液を噴霧して粉粒体を加湿する複数のノズルを有してい
    ることを特徴とする粉粒体運搬車両の粉粒体飛散防止装
    置。
  3. 【請求項3】 上記フレーム上には、飛散防止剤を貯留
    する薬剤貯留タンクが搭載されており、 上記噴霧装置には、飛散防止剤が供給されるように薬剤
    供給管を介して上記薬剤貯留タンクが接続されていると
    ともに、粉粒体を排出する粉粒体排出場所において水が
    供給されるように給水管を介して粉粒体排出場所の給水
    源が接続されている請求項2記載の粉粒体運搬車両の粉
    粒体飛散防止装置。
  4. 【請求項4】 粉粒体を排出する粉粒体排出場所には、
    水に飛散防止剤を混合した混合液を貯留する混合液貯留
    タンクが設置されており、 上記噴霧装置には、混合液が供給されるように混合液供
    給管を介して上記混合液貯留タンクが接続されている請
    求項2記載の粉粒体運搬車両の粉粒体飛散防止装置。
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