JPH09265940A - 蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents
蛍光ランプおよび照明装置Info
- Publication number
- JPH09265940A JPH09265940A JP7388696A JP7388696A JPH09265940A JP H09265940 A JPH09265940 A JP H09265940A JP 7388696 A JP7388696 A JP 7388696A JP 7388696 A JP7388696 A JP 7388696A JP H09265940 A JPH09265940 A JP H09265940A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- airtight container
- fluorescent lamp
- photocatalytic
- photocatalyst
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 自浄作用を有し、常時良好な外観性および高
い光束維持率を呈する蛍光ランプおよび照明装置を提
供。 【解決手段】 発明の蛍光ランプは、透光性の気密容器
1と;気密容器1内に離間対向して封装された一対の電
極2,2と;気密容器1内に封入された水銀および希ガ
スを含む放電媒体と;気密容器1の内面に形成された光
触媒活性を示す半導体を主成分とする光触媒膜3と;光
触媒膜3内面に形成された蛍光体膜4と;気密容器1外
周面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成分とす
る光触媒膜5とを具備していることを特徴としている。
気密容器1内においては、光触媒膜3の還元・触媒作用
によって、酸化水銀などの蛍光体膜への沈積・被着を回
避し、また、気密容器1外においては、光触媒膜5の酸
化・分解作用によって外周面に付着などして汚損する有
機物など除去するので、こうした汚損による光束低下が
抑制防止される。
い光束維持率を呈する蛍光ランプおよび照明装置を提
供。 【解決手段】 発明の蛍光ランプは、透光性の気密容器
1と;気密容器1内に離間対向して封装された一対の電
極2,2と;気密容器1内に封入された水銀および希ガ
スを含む放電媒体と;気密容器1の内面に形成された光
触媒活性を示す半導体を主成分とする光触媒膜3と;光
触媒膜3内面に形成された蛍光体膜4と;気密容器1外
周面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成分とす
る光触媒膜5とを具備していることを特徴としている。
気密容器1内においては、光触媒膜3の還元・触媒作用
によって、酸化水銀などの蛍光体膜への沈積・被着を回
避し、また、気密容器1外においては、光触媒膜5の酸
化・分解作用によって外周面に付着などして汚損する有
機物など除去するので、こうした汚損による光束低下が
抑制防止される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気密容器の内面およ
び外周面に光触媒膜を有する蛍光ランプおよび照明装置
に関する。
び外周面に光触媒膜を有する蛍光ランプおよび照明装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、明るさ,エネルギー効率
のよさなどの特長を有するため、一般家庭あるいは事務
所などの照明光源として広く使用されている。すなわ
ち、バルブ内壁面に、紫外線による刺激で発光する蛍光
体膜が設けられ、かつ希ガスなどの放電媒体を気密に封
有したガラス管(ガラスバルブ)と、このガラス管の両
端部にそれぞれ封装された一対の電極と、この一対の電
極に所要の電力を入力する口金とを基本構成部材とする
蛍光ランプである。そして、この蛍光ランプは、口金入
を介して対応する電極に通電することによって電子が発
生・放出され、ガラス管内で放電が開始し、この放電開
始に伴う放電エネルギーで励起された水銀原子の共鳴遷
移によって紫外線が放射され、この紫外線がガラス管内
壁面の蛍光体膜によって可視光に変換され,可視光を発
光するように機能している。
のよさなどの特長を有するため、一般家庭あるいは事務
所などの照明光源として広く使用されている。すなわ
ち、バルブ内壁面に、紫外線による刺激で発光する蛍光
体膜が設けられ、かつ希ガスなどの放電媒体を気密に封
有したガラス管(ガラスバルブ)と、このガラス管の両
端部にそれぞれ封装された一対の電極と、この一対の電
極に所要の電力を入力する口金とを基本構成部材とする
蛍光ランプである。そして、この蛍光ランプは、口金入
を介して対応する電極に通電することによって電子が発
生・放出され、ガラス管内で放電が開始し、この放電開
始に伴う放電エネルギーで励起された水銀原子の共鳴遷
移によって紫外線が放射され、この紫外線がガラス管内
壁面の蛍光体膜によって可視光に変換され,可視光を発
光するように機能している。
【0003】このような構成,動作を基本とする蛍光ラ
ンプは、白熱電球に比べ、入力する電力(消費電力)に
対して、高い光速・光量が得られるうえ、長寿命である
ことことから効率のよい照明光源として多く使用されて
いる。
ンプは、白熱電球に比べ、入力する電力(消費電力)に
対して、高い光速・光量が得られるうえ、長寿命である
ことことから効率のよい照明光源として多く使用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般照
明用光源としての蛍光ランプにおいては、実用上次のよ
うな問題が懸念される。先ず第1に、屋内もしくは屋外
のいずれの使用においても、周辺に浮遊・存在する有機
物(たとえば油性のガスや塵埃など)のバルブ外周面付
着などによる汚染が挙げられる。このバルブ外周面の汚
染は、美観を損なうだけでなく、見掛上の照射光出力が
低減するので、明るさの低下(ランプ効率もしくは全光
束の低下)を招来することになる。
明用光源としての蛍光ランプにおいては、実用上次のよ
うな問題が懸念される。先ず第1に、屋内もしくは屋外
のいずれの使用においても、周辺に浮遊・存在する有機
物(たとえば油性のガスや塵埃など)のバルブ外周面付
着などによる汚染が挙げられる。このバルブ外周面の汚
染は、美観を損なうだけでなく、見掛上の照射光出力が
低減するので、明るさの低下(ランプ効率もしくは全光
束の低下)を招来することになる。
【0005】第2に、蛍光ランプを形成するガラスバル
ブは、耐環境,経済性および加工性などから通常、ソー
ダライムガラス製が使用されている。ところで、このソ
ーダライムガラスは、僅かながら酸化鉄(Fe2 O 3 )を
含有しており、このFe2 O 3などが、放射エネルギーに
よりFe3+の有色イオンとなり、ガラスを着色させるいわ
ゆるソーラリゼーションを生じ、明るさが低下(ランプ
効率もしくは全光束の低下)し易いという問題がある。
ブは、耐環境,経済性および加工性などから通常、ソー
ダライムガラス製が使用されている。ところで、このソ
ーダライムガラスは、僅かながら酸化鉄(Fe2 O 3 )を
含有しており、このFe2 O 3などが、放射エネルギーに
よりFe3+の有色イオンとなり、ガラスを着色させるいわ
ゆるソーラリゼーションを生じ、明るさが低下(ランプ
効率もしくは全光束の低下)し易いという問題がある。
【0006】本発明は、上記問題を解決するものであっ
て、自浄作用を有し、常時良好な外観性および高い光束
維持率を呈する蛍光ランプおよび照明装置を提供するこ
とを目的とする。
て、自浄作用を有し、常時良好な外観性および高い光束
維持率を呈する蛍光ランプおよび照明装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の蛍光ラ
ンプは、透光性の気密容器と;気密容器内に離間対向し
て封装された一対の電極と;気密容器内に封入された水
銀および希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内面に形
成された光触媒活性を示す半導体を主成分とする光触媒
膜と;光触媒膜内面に形成された蛍光体膜と;気密容器
外周面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成分と
する光触媒膜とを具備していることを特徴としている。
ンプは、透光性の気密容器と;気密容器内に離間対向し
て封装された一対の電極と;気密容器内に封入された水
銀および希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内面に形
成された光触媒活性を示す半導体を主成分とする光触媒
膜と;光触媒膜内面に形成された蛍光体膜と;気密容器
外周面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成分と
する光触媒膜とを具備していることを特徴としている。
【0008】本請求項および以下の請求項において、透
光性の気密容器は、蛍光体膜が放射する可視光を透過し
得て、かつ内部に放電を周囲の雰囲気から隔離して包囲
できる容器であればよく、材質、形状および寸法は限定
されない。一般的には対環境、経済性および加工性等の
理由からソーダライムガラスが使用されることが多い。
また、気密容器の形状は一般照明用であれば、細長い管
状をなすものが使用されることが多い。
光性の気密容器は、蛍光体膜が放射する可視光を透過し
得て、かつ内部に放電を周囲の雰囲気から隔離して包囲
できる容器であればよく、材質、形状および寸法は限定
されない。一般的には対環境、経済性および加工性等の
理由からソーダライムガラスが使用されることが多い。
また、気密容器の形状は一般照明用であれば、細長い管
状をなすものが使用されることが多い。
【0009】電極は、通常熱陰極が使用されるが、本発
明は冷陰極,無電極など何でもよい。 放電媒体のうち
水銀は、純水銀、アマルガムいずれの形態で封入しても
よく、また、封入の方法および使用量は周知の方法に従
えばよい。希ガスは、通常主としてアルゴンを使用する
が、ネオン、クリプトンおよびキセノンのいずれか一種
およびこれら任意の複数種を混合して使用することがで
きる。希ガスの封入圧力は既知の範囲を適用することが
できる。
明は冷陰極,無電極など何でもよい。 放電媒体のうち
水銀は、純水銀、アマルガムいずれの形態で封入しても
よく、また、封入の方法および使用量は周知の方法に従
えばよい。希ガスは、通常主としてアルゴンを使用する
が、ネオン、クリプトンおよびキセノンのいずれか一種
およびこれら任意の複数種を混合して使用することがで
きる。希ガスの封入圧力は既知の範囲を適用することが
できる。
【0010】光触媒とは、触媒が光吸収により電子と正
孔を生成すること、その電子と正孔が電荷分離をして表
面に移動すること、電子と正孔の捕捉により表面活性種
が生成すること、およびこの活性種により反応が誘起さ
れて中間生成物を経て最終の生成物を与える二次的過程
があることの各機能を示す物質いう。また、光触媒活性
を示す半導体とは、光触媒に利用できるエネルギーのバ
ンドギャップを有している半導体を意味し、具体的には
TiO2 , SnO2 ,Fe2 O 3 の単体または混合体をいう。
ここで、光触媒活性を有する半導体が主成分とは、当該
半導体を50重量%以上含むことを意味する。
孔を生成すること、その電子と正孔が電荷分離をして表
面に移動すること、電子と正孔の捕捉により表面活性種
が生成すること、およびこの活性種により反応が誘起さ
れて中間生成物を経て最終の生成物を与える二次的過程
があることの各機能を示す物質いう。また、光触媒活性
を示す半導体とは、光触媒に利用できるエネルギーのバ
ンドギャップを有している半導体を意味し、具体的には
TiO2 , SnO2 ,Fe2 O 3 の単体または混合体をいう。
ここで、光触媒活性を有する半導体が主成分とは、当該
半導体を50重量%以上含むことを意味する。
【0011】なお、光触媒膜の厚さは、気密容器の内壁
面側に比べて、外周面側を厚く設定することが望まし
く、一般的に、気密容器の内壁面側を 100〜 200nm程
度、外周面側を 150〜 300nm程度に選ばれる。また、こ
れら光触媒活性を有する半導体は、平均粒径 0.5〜 100
nm,さらに好ましくは10〜50nm程度である。
面側に比べて、外周面側を厚く設定することが望まし
く、一般的に、気密容器の内壁面側を 100〜 200nm程
度、外周面側を 150〜 300nm程度に選ばれる。また、こ
れら光触媒活性を有する半導体は、平均粒径 0.5〜 100
nm,さらに好ましくは10〜50nm程度である。
【0012】蛍光体膜は、既知の各種蛍光体を使用し得
るものであり、たとえば一般照明用の蛍光ランプに対し
てはハロリン酸蛍光体、3波長希土類蛍光体などを使用
することができる。その他、要すれば紫外線発光用の蛍
光体を併用することもでき、また、蛍光ランプの用途や
グレードに応じて任意の蛍光体を使用することができる
のはいうまでもない。
るものであり、たとえば一般照明用の蛍光ランプに対し
てはハロリン酸蛍光体、3波長希土類蛍光体などを使用
することができる。その他、要すれば紫外線発光用の蛍
光体を併用することもでき、また、蛍光ランプの用途や
グレードに応じて任意の蛍光体を使用することができる
のはいうまでもない。
【0013】次に作用を説明する。本発明の蛍光ランプ
を点灯すると、水銀の低圧蒸気放電により、紫外線が発
生する。紫外線は蛍光体を励起するので、蛍光体は可視
光を放射する。蛍光体によっては可視光の他に、あるい
は主として近紫外線を放射する。そして、水銀蒸気放電
により発生した紫外線および蛍光体から放射された近紫
外線(以下、単に紫外線と総称する。)の一部は蛍光体
膜を通過して内側の光触媒膜に入射する。
を点灯すると、水銀の低圧蒸気放電により、紫外線が発
生する。紫外線は蛍光体を励起するので、蛍光体は可視
光を放射する。蛍光体によっては可視光の他に、あるい
は主として近紫外線を放射する。そして、水銀蒸気放電
により発生した紫外線および蛍光体から放射された近紫
外線(以下、単に紫外線と総称する。)の一部は蛍光体
膜を通過して内側の光触媒膜に入射する。
【0014】ここで、紫外線は光触媒活性を示す半導体
のバンドギャップより大きなエネルギーなので、この紫
外線照射により、光触媒膜中の半導体内に電子と正孔が
生じ、この正孔は半導体の表面に移動する。表面に移動
した正孔は、バンドギャップ分のエネルギーに相当する
電子を引き抜く力すなわち酸化力を有しており、光触媒
膜の表面に接する蛍光体膜に沈積・被着した酸化水銀を
還元するように作用する。つまり、紫外線を放射して蛍
光体膜を励起・刺激して可視光を発する水銀蒸気が、ガ
ラスバルブ成分の影響で酸化水銀化して、前記蛍光体膜
の励起・刺激作用を低減する恐れが自動的に回避される
とともに、酸化水銀化沈積・被着に伴う汚損なども解消
される(自浄作用)。
のバンドギャップより大きなエネルギーなので、この紫
外線照射により、光触媒膜中の半導体内に電子と正孔が
生じ、この正孔は半導体の表面に移動する。表面に移動
した正孔は、バンドギャップ分のエネルギーに相当する
電子を引き抜く力すなわち酸化力を有しており、光触媒
膜の表面に接する蛍光体膜に沈積・被着した酸化水銀を
還元するように作用する。つまり、紫外線を放射して蛍
光体膜を励起・刺激して可視光を発する水銀蒸気が、ガ
ラスバルブ成分の影響で酸化水銀化して、前記蛍光体膜
の励起・刺激作用を低減する恐れが自動的に回避される
とともに、酸化水銀化沈積・被着に伴う汚損なども解消
される(自浄作用)。
【0015】一方、気密容器外周面の光触媒膜は、保護
膜的に機能する内側の光触媒膜および気密容器壁を通過
した一部の紫外線,外界からの放射紫外線などの照射を
受けると、上記光触媒活性(もしくは光触媒作用)によ
って、その光触媒膜面に接触もしくは近接した油性分な
どの有機系塵埃を容易に酸化・分解して除去し、汚染・
汚損を防止する(自浄作用)。
膜的に機能する内側の光触媒膜および気密容器壁を通過
した一部の紫外線,外界からの放射紫外線などの照射を
受けると、上記光触媒活性(もしくは光触媒作用)によ
って、その光触媒膜面に接触もしくは近接した油性分な
どの有機系塵埃を容易に酸化・分解して除去し、汚染・
汚損を防止する(自浄作用)。
【0016】以上のメカニズムは必ずしも明確ではない
が、本発明の蛍光ランプによれば、蛍光体膜の黒化や外
表面汚染が明らかに少なく、この黒化や外表面汚染の少
ないことは反復再現される。そして、前記自浄作用によ
り連続点灯において、高い光束維持率が確保される。
が、本発明の蛍光ランプによれば、蛍光体膜の黒化や外
表面汚染が明らかに少なく、この黒化や外表面汚染の少
ないことは反復再現される。そして、前記自浄作用によ
り連続点灯において、高い光束維持率が確保される。
【0017】請求項2記載の発明の蛍光ランプは、細長
い透光性の気密容器と;気密容器内に離間対向して封装
された一対の電極と;気密容器内に封入された水銀およ
び希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内面に形成され
た光触媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚50〜 150
nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面に形成された蛍光体膜
と、気密容器外周面に形成された光触媒活性を示す半導
体を主成分とする膜厚150〜 250nmの光触媒膜とを具備
していることを特徴としている細長い透光性の気密容器
とは、一般に管状をなすことを許容するが、直線状のみ
ならず、環状、U字状、鞍状、ダブルU字状等形状は全
く任意である。
い透光性の気密容器と;気密容器内に離間対向して封装
された一対の電極と;気密容器内に封入された水銀およ
び希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内面に形成され
た光触媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚50〜 150
nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面に形成された蛍光体膜
と、気密容器外周面に形成された光触媒活性を示す半導
体を主成分とする膜厚150〜 250nmの光触媒膜とを具備
していることを特徴としている細長い透光性の気密容器
とは、一般に管状をなすことを許容するが、直線状のみ
ならず、環状、U字状、鞍状、ダブルU字状等形状は全
く任意である。
【0018】ここで、気密容器の内壁面側の光触媒膜を
50〜 150nm、外周面側の光触媒膜を150〜 250nm程度に
選んだことにより、気密容器内の紫外線も利用され易く
なって、外周面側の光触媒活性がが高められ、請求項1
の作用がさらに効果的に行われる。
50〜 150nm、外周面側の光触媒膜を150〜 250nm程度に
選んだことにより、気密容器内の紫外線も利用され易く
なって、外周面側の光触媒活性がが高められ、請求項1
の作用がさらに効果的に行われる。
【0019】請求項3の発明の蛍光ランプは、両端を封
止したガラス管からなる透光性の気密容器と;気密容器
内に離間対向して封装された熱陰極形の一対の電極と;
気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒
体と;気密容器の内面に形成されたアナターゼ形結晶の
酸化チタンを主体とした光触媒活性を示す半導体を主成
分とする膜厚50〜 150nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面
に形成された蛍光体膜と;気密容器外周面に形成された
光触媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚 150〜 250
nmの光触媒膜とを具備していることを特徴としている。
止したガラス管からなる透光性の気密容器と;気密容器
内に離間対向して封装された熱陰極形の一対の電極と;
気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒
体と;気密容器の内面に形成されたアナターゼ形結晶の
酸化チタンを主体とした光触媒活性を示す半導体を主成
分とする膜厚50〜 150nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面
に形成された蛍光体膜と;気密容器外周面に形成された
光触媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚 150〜 250
nmの光触媒膜とを具備していることを特徴としている。
【0020】気密容器を構成するガラスとしては、たと
えばソーダライムガラス、鉛ガラスおよび微結晶性ガラ
スなどを使用することができる。光触媒膜には50%まで
ならルチル形結晶の TiO2 を含んでいてもよい。
えばソーダライムガラス、鉛ガラスおよび微結晶性ガラ
スなどを使用することができる。光触媒膜には50%まで
ならルチル形結晶の TiO2 を含んでいてもよい。
【0021】上記の構成により、アナターゼ形結晶の T
iO2 は、均質な材料の入手が工業的規模で容易であり、
また光触媒作用も良好であるため、良好な効果を得るこ
とができる。また、アナターゼ形結晶の TiO2 は光の屈
折率が小さいので、光の反射が少なく、したがって、光
触媒膜として使用したときの光の損失が少ない。
iO2 は、均質な材料の入手が工業的規模で容易であり、
また光触媒作用も良好であるため、良好な効果を得るこ
とができる。また、アナターゼ形結晶の TiO2 は光の屈
折率が小さいので、光の反射が少なく、したがって、光
触媒膜として使用したときの光の損失が少ない。
【0022】請求項4の発明の蛍光ランプは、請求項1
ないし3のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、気密
容器外周面の光触媒膜はアナターゼ形結晶の酸化チタン
を主体とした光触媒活性を示す半導体を主成分とするこ
とを特徴としている。
ないし3のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、気密
容器外周面の光触媒膜はアナターゼ形結晶の酸化チタン
を主体とした光触媒活性を示す半導体を主成分とするこ
とを特徴としている。
【0023】上記のように、アナターゼ形結晶の TiO2
は、光触媒作用も良好であるため、外界,使用環境での
汚染・汚損防止などにおいて、良好な効果を得ることが
できる。
は、光触媒作用も良好であるため、外界,使用環境での
汚染・汚損防止などにおいて、良好な効果を得ることが
できる。
【0024】請求項5の発明の蛍光ランプは、透光性の
気密容器と;気密容器内に離間対向して封装された一対
の電極と;気密容器内に封入された水銀および希ガスを
含む放電媒体と;気密容器の内面に形成された平均粒径
が10〜50nmのアナターゼ形結晶の酸化チタンを主成分と
した光触媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚50〜15
0nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面に形成された蛍光体
膜と;気密容器の外周面に形成された平均粒径が10〜50
nmのアナターゼ形結晶の酸化チタンを主成分とした光触
媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚 150〜 250nmの
光触媒膜とを具備していることを特徴ととしている。
気密容器と;気密容器内に離間対向して封装された一対
の電極と;気密容器内に封入された水銀および希ガスを
含む放電媒体と;気密容器の内面に形成された平均粒径
が10〜50nmのアナターゼ形結晶の酸化チタンを主成分と
した光触媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚50〜15
0nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面に形成された蛍光体
膜と;気密容器の外周面に形成された平均粒径が10〜50
nmのアナターゼ形結晶の酸化チタンを主成分とした光触
媒活性を示す半導体を主成分とする膜厚 150〜 250nmの
光触媒膜とを具備していることを特徴ととしている。
【0025】上記の構成においては、より効果的な蛍光
ランプをより経済的に得ることができる。
ランプをより経済的に得ることができる。
【0026】請求項6の発明の蛍光ランプは、請求項1
ないし5のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、光触
媒膜と気密容器内面との間に透明導電膜を形成している
ことを特徴とする。
ないし5のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、光触
媒膜と気密容器内面との間に透明導電膜を形成している
ことを特徴とする。
【0027】ここで、透明導電膜は、たとえば SnOに微
量のSbをドーパントして添加したものであり、たとえば
塩化スズ系の溶液を加熱状態にあるガラス管内に噴霧し
て分解させることによって形成できる。
量のSbをドーパントして添加したものであり、たとえば
塩化スズ系の溶液を加熱状態にあるガラス管内に噴霧し
て分解させることによって形成できる。
【0028】この構成は、いわゆるラピットスタート形
式の蛍光ランプであり、点灯始動に寄与する前記透明導
電膜の抵抗変化が抑制・防止されるため、常時、良好な
始動性を呈する。すなわち、ラピットスタート形式の蛍
光ランプにおいては、蛍光膜を通過した一部の紫外線が
透明導電膜に入射することによって、透明導電膜が徐々
に還元されて透明導電膜の抵抗値が低下し、微放電など
を起こし易くなって、黒化や黄斑などが生じる。こうし
た現象に対して、この発明の構成では、透明導電膜面上
に設けられた光触媒膜が保護膜的に機能し、抵抗値の変
化などを防止する。
式の蛍光ランプであり、点灯始動に寄与する前記透明導
電膜の抵抗変化が抑制・防止されるため、常時、良好な
始動性を呈する。すなわち、ラピットスタート形式の蛍
光ランプにおいては、蛍光膜を通過した一部の紫外線が
透明導電膜に入射することによって、透明導電膜が徐々
に還元されて透明導電膜の抵抗値が低下し、微放電など
を起こし易くなって、黒化や黄斑などが生じる。こうし
た現象に対して、この発明の構成では、透明導電膜面上
に設けられた光触媒膜が保護膜的に機能し、抵抗値の変
化などを防止する。
【0029】つまり、蛍光膜を通過した一部の紫外線が
光触媒膜に入射すると、紫外線は光触媒活性を示す半導
体のバンドギャップよりも大きいエネルギーなので、光
触媒膜中の半導体内に電子と正孔を生じ、正孔が光触媒
膜表面に移動する。表面に移動した正孔は、バンドギャ
ップ分のエネルギーに相当する電子を引き抜く力(酸化
力)を有するので、隣接する透明導電膜を酸化する方向
に作用し、光触媒膜を通過して入射する紫外線にによる
還元作用と相殺する形態を採ることになり、抵抗変化が
防止されるといえる。
光触媒膜に入射すると、紫外線は光触媒活性を示す半導
体のバンドギャップよりも大きいエネルギーなので、光
触媒膜中の半導体内に電子と正孔を生じ、正孔が光触媒
膜表面に移動する。表面に移動した正孔は、バンドギャ
ップ分のエネルギーに相当する電子を引き抜く力(酸化
力)を有するので、隣接する透明導電膜を酸化する方向
に作用し、光触媒膜を通過して入射する紫外線にによる
還元作用と相殺する形態を採ることになり、抵抗変化が
防止されるといえる。
【0030】請求項7の発明の蛍光ランプは、請求項1
ないし6のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、酸化
チタンは平均粒径が 0.5〜 100nmであることを特徴とし
ている。
ないし6のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、酸化
チタンは平均粒径が 0.5〜 100nmであることを特徴とし
ている。
【0031】平均粒径が 0.5nm未満であると、粒子サイ
ズ効果により粒子が2次粒子を形成するために分散性が
低下する傾向が認められる。また、 100nmを超えるる
と、光励起により生じた正孔の酸化チタン結晶内での再
結合率が増加する傾向がある。したがって、上記範囲は
本発明の成立する一般的な範囲を示す。
ズ効果により粒子が2次粒子を形成するために分散性が
低下する傾向が認められる。また、 100nmを超えるる
と、光励起により生じた正孔の酸化チタン結晶内での再
結合率が増加する傾向がある。したがって、上記範囲は
本発明の成立する一般的な範囲を示す。
【0032】請求項8の発明の蛍光ランプは、請求項1
ないし6のいずれか一記載において、酸化チタンは平均
粒径が10〜50nmであることを特徴としている。
ないし6のいずれか一記載において、酸化チタンは平均
粒径が10〜50nmであることを特徴としている。
【0033】上記粒径範囲においては好ましい光触媒活
性化作用を奏するので、本発明の好ましい範囲を示す。
性化作用を奏するので、本発明の好ましい範囲を示す。
【0034】請求項9の発明の蛍光ランプは、請求項1
ないし8のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、蛍光
膜は紫外線発光用の蛍光体を含有していることを特徴と
している。
ないし8のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、蛍光
膜は紫外線発光用の蛍光体を含有していることを特徴と
している。
【0035】前記 400nm以下の短波に励起されて、 400
nm以下の紫外線を含む発光を行う蛍光体層を形成する蛍
光体としては、一般的な照明用蛍光ランプの構成に用い
られる蛍光体でよいが、たとえば YPO4 :Ce,Ce(Mg,B
a)Al11 O14,LaPO4 :CeおよびBaSi2 O 4 :Pbで示され
る少なくとも1種を主体としたものを用いることが好ま
しい。つまり、前記式で例示した蛍光体は、 200nm以下
の波長で容易に励起され、所要の紫外線を放射し易いか
らである。
nm以下の紫外線を含む発光を行う蛍光体層を形成する蛍
光体としては、一般的な照明用蛍光ランプの構成に用い
られる蛍光体でよいが、たとえば YPO4 :Ce,Ce(Mg,B
a)Al11 O14,LaPO4 :CeおよびBaSi2 O 4 :Pbで示され
る少なくとも1種を主体としたものを用いることが好ま
しい。つまり、前記式で例示した蛍光体は、 200nm以下
の波長で容易に励起され、所要の紫外線を放射し易いか
らである。
【0036】請求項10の発明の照明装置は、請求項1な
いし9のいずれか一記載の蛍光ランプと、蛍光ランプを
安定に点灯する点灯装置と、蛍光ランプおよび点灯装置
を収納する照明装置本体と、を具備していることを特徴
とする。
いし9のいずれか一記載の蛍光ランプと、蛍光ランプを
安定に点灯する点灯装置と、蛍光ランプおよび点灯装置
を収納する照明装置本体と、を具備していることを特徴
とする。
【0037】上記したような性能を有する蛍光ランプを
具備しているため、一般的な照明用光源として機能する
だけでなく、その使用環境の浄化作用にも大きく寄与す
る。
具備しているため、一般的な照明用光源として機能する
だけでなく、その使用環境の浄化作用にも大きく寄与す
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【0039】図1は本発明の蛍光ランプの正面図、図2
は図1の部分[2]の拡大断面図である。これらの図に
おいて、1は透光性の気密容器で、たとえば両端を後述
のフレアステムによって封止したソーダライムガラス製
の細長い直管形を成すガラス管を主体としている。2,
2は一対の電極で、コイルフィラメントにエミッタ(図
示しない。)を塗布した熱陰極形のものから成り、気密
容器1内に離間対向して配設されている。3は光触媒活
性を有する半導体を主成分とする光触媒膜で、気密容器
1の内面に形成されている。4は蛍光体膜で、光触媒膜
3の内面に形成されている。5は光触媒活性を有する半
導体を主成分とする光触媒膜で、気密容器1の外周面
(外表面)に形成されている。
は図1の部分[2]の拡大断面図である。これらの図に
おいて、1は透光性の気密容器で、たとえば両端を後述
のフレアステムによって封止したソーダライムガラス製
の細長い直管形を成すガラス管を主体としている。2,
2は一対の電極で、コイルフィラメントにエミッタ(図
示しない。)を塗布した熱陰極形のものから成り、気密
容器1内に離間対向して配設されている。3は光触媒活
性を有する半導体を主成分とする光触媒膜で、気密容器
1の内面に形成されている。4は蛍光体膜で、光触媒膜
3の内面に形成されている。5は光触媒活性を有する半
導体を主成分とする光触媒膜で、気密容器1の外周面
(外表面)に形成されている。
【0040】なお、図1において、6,6はガラス管の
両端に封着された一対の鉛ガラス製のフレアステムで、
気密容器1の一部を構成しているとともに、電極2,2
を気密に気密容器1内に封装するのに貢献している。
7,7は一対の口金で、それぞれ電極2,2の両端に電
気接続された一対の接続ピン8,8を備え、気密容器1
の両端に装着されている。
両端に封着された一対の鉛ガラス製のフレアステムで、
気密容器1の一部を構成しているとともに、電極2,2
を気密に気密容器1内に封装するのに貢献している。
7,7は一対の口金で、それぞれ電極2,2の両端に電
気接続された一対の接続ピン8,8を備え、気密容器1
の両端に装着されている。
【0041】気密容器1内壁面の光触媒膜3は、たとえ
ば所定の平均粒径のアナターゼ形結晶の TiO2 粉末(平
均一次粒径15nm)をスラリー状に調製し、気密容器1内
に流して塗布することによって、約 100nmの膜厚に形成
されている。なお、この光触媒膜3は、たとえばアルコ
レートチタンなどの有機チタン化合物のアルコール系溶
液にガラス管を浸漬し、次いで焼成して形成する方法や
CVD法による方法などでも形成することができる。
ば所定の平均粒径のアナターゼ形結晶の TiO2 粉末(平
均一次粒径15nm)をスラリー状に調製し、気密容器1内
に流して塗布することによって、約 100nmの膜厚に形成
されている。なお、この光触媒膜3は、たとえばアルコ
レートチタンなどの有機チタン化合物のアルコール系溶
液にガラス管を浸漬し、次いで焼成して形成する方法や
CVD法による方法などでも形成することができる。
【0042】蛍光体膜4は、既知の各種蛍光体を使用し
得るものであり、たとえば一般照明用の傾向ランプに対
してはハロリン酸蛍光体、3波長希土類蛍光体などを使
用することができるのはいうまでもない。
得るものであり、たとえば一般照明用の傾向ランプに対
してはハロリン酸蛍光体、3波長希土類蛍光体などを使
用することができるのはいうまでもない。
【0043】気密容器1外周面の光触媒膜5は、上記気
密容器1内壁面に光触媒膜3を形成する場合に準じた手
段で、約 200nmの膜厚に形成されている。
密容器1内壁面に光触媒膜3を形成する場合に準じた手
段で、約 200nmの膜厚に形成されている。
【0044】
実施例1(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 透光性気密容器:ガラス管はソーダライムガラス、ステ
ムは鉛ガラス 放電媒体:アルゴン、水銀1 mg 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 100nm 外周面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 150nm 蛍光体膜:ハロリン酸カルシウム 実施例2(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 50重量%、平均一次粒径10nmのルチル形 TiO2 50重
量%、膜厚 100nm 外周面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 50重量%、平均一次粒径10nmのルチル形 TiO2 50重
量%、膜厚 150nm その他の仕様は実施例1の場合と同じ。
ムは鉛ガラス 放電媒体:アルゴン、水銀1 mg 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 100nm 外周面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 150nm 蛍光体膜:ハロリン酸カルシウム 実施例2(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 50重量%、平均一次粒径10nmのルチル形 TiO2 50重
量%、膜厚 100nm 外周面の光触媒膜:平均一次粒径10nmのアナターゼ形 T
iO2 50重量%、平均一次粒径10nmのルチル形 TiO2 50重
量%、膜厚 150nm その他の仕様は実施例1の場合と同じ。
【0045】実施例3(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 透光性気密容器:ガラス管はソーダライムガラス、ステ
ムは鉛ガラス 放電媒体:アルゴン、水銀1 mg 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径15nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 150nm 外周面の光触媒膜:平均一次粒径15nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 200nm 蛍光体膜:ハロリン酸カルシウム、鉛付活ケイ酸塩 比較例1(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径20nmのルチル形 Ti
O2 、膜厚 150nm 外周面の光触媒膜:形成せず その他の仕様は実施例1の場合と同じ。
ムは鉛ガラス 放電媒体:アルゴン、水銀1 mg 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径15nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 150nm 外周面の光触媒膜:平均一次粒径15nmのアナターゼ形 T
iO2 、膜厚 200nm 蛍光体膜:ハロリン酸カルシウム、鉛付活ケイ酸塩 比較例1(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 内壁面の光触媒膜:平均一次粒径20nmのルチル形 Ti
O2 、膜厚 150nm 外周面の光触媒膜:形成せず その他の仕様は実施例1の場合と同じ。
【0046】比較例2(FLR40S・WM/36 形蛍光ランプ) 内壁面の光触媒膜:形成せず 外周面の光触媒膜:平均一次粒径20nmのルチル形 Ti
O2 、膜厚 150nm その他の仕様は実施例1の場合と同じ。
O2 、膜厚 150nm その他の仕様は実施例1の場合と同じ。
【0047】上記構成の各蛍光ランプについて、周囲温
度25℃,無風状態,連続点灯の条件で試験評価した。す
なわち、各蛍光ランプごとに試験開始時の全光束を測定
し、点灯時間による光束変化を調べ、試験開始時の全光
束に対する光束維持率で試験評価したところ、図3に示
すごとくであった。図3において、曲線Aは実施例1〜
3の場合、曲線aは比較例1の場合、曲線bは比較例2
の場合をそれぞれ示す。 図4は本発明の照明装置の一
実施態様を示す正面図である。図において、9は本発明
の蛍光ランプ、10は照明装置本体で、蛍光ランプ9を支
持する一対のソケット11,11を装着しており、内部に点
灯装置12を収納している。
度25℃,無風状態,連続点灯の条件で試験評価した。す
なわち、各蛍光ランプごとに試験開始時の全光束を測定
し、点灯時間による光束変化を調べ、試験開始時の全光
束に対する光束維持率で試験評価したところ、図3に示
すごとくであった。図3において、曲線Aは実施例1〜
3の場合、曲線aは比較例1の場合、曲線bは比較例2
の場合をそれぞれ示す。 図4は本発明の照明装置の一
実施態様を示す正面図である。図において、9は本発明
の蛍光ランプ、10は照明装置本体で、蛍光ランプ9を支
持する一対のソケット11,11を装着しており、内部に点
灯装置12を収納している。
【0048】なお、前記実施例の構成において、図5に
主要部を断面的に示すごとく、ガラス管1内壁面に予め
SnO系の透明性導電膜3′を設け、この透明性導電膜
3′面上に光触媒膜3および蛍光膜4を設け、ラピット
スタート形に構成した蛍光ランプの場合は、良好な始動
性を有するとともに、上記と同様にすぐれた光束維持率
が確認された。
主要部を断面的に示すごとく、ガラス管1内壁面に予め
SnO系の透明性導電膜3′を設け、この透明性導電膜
3′面上に光触媒膜3および蛍光膜4を設け、ラピット
スタート形に構成した蛍光ランプの場合は、良好な始動
性を有するとともに、上記と同様にすぐれた光束維持率
が確認された。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、光触媒活性を
示す半導体を主成分とする光触媒膜により、気密容器内
では生成し蛍光体膜へ付着する酸化水銀を容易に還元し
て、蛍光体膜の黒化などに伴う光束低下を抑制するとと
もに、一方では、気密容器外周面の付着汚染物などを酸
化分解によって除去する。つまり、光束低下の原因とな
る汚れなどを自浄作用によって除去するので、常時、高
い光束を維持する。
示す半導体を主成分とする光触媒膜により、気密容器内
では生成し蛍光体膜へ付着する酸化水銀を容易に還元し
て、蛍光体膜の黒化などに伴う光束低下を抑制するとと
もに、一方では、気密容器外周面の付着汚染物などを酸
化分解によって除去する。つまり、光束低下の原因とな
る汚れなどを自浄作用によって除去するので、常時、高
い光束を維持する。
【0050】請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて、光触媒膜を適正な膜厚に設定したことによっ
て、より一層良好な蛍光ランプを得ることができる。
に加えて、光触媒膜を適正な膜厚に設定したことによっ
て、より一層良好な蛍光ランプを得ることができる。
【0051】請求項3の発明によれば、上記に加えて、
さらに工業的規模で、かつ比較的経済的に光束維持率の
高い蛍光ランプが提供される。
さらに工業的規模で、かつ比較的経済的に光束維持率の
高い蛍光ランプが提供される。
【0052】請求項4の発明によれば、上記に加えて、
さらに工業的規模で、かつ経済的に光束維持率の高い蛍
光ランプが提供される。
さらに工業的規模で、かつ経済的に光束維持率の高い蛍
光ランプが提供される。
【0053】請求項5の発明によれば、光触媒膜の材質
および膜厚の数値範囲内において、黒化や外表面汚染な
どが容易に回避され、高い光束維持の効果が得られる。
および膜厚の数値範囲内において、黒化や外表面汚染な
どが容易に回避され、高い光束維持の効果が得られる。
【0054】請求項6の発明によれば、ラピットスター
ト形として良好に機能しながら、黒化や外表面汚染など
が容易に回避され、高い光束維持の効果が得られる。
ト形として良好に機能しながら、黒化や外表面汚染など
が容易に回避され、高い光束維持の効果が得られる。
【0055】請求項7および8の発明によれば、その数
値範囲内において、最適な効果が得られる。
値範囲内において、最適な効果が得られる。
【0056】請求項9の発明によれば、光触媒膜の活性
化がさらに向上するため、上記の効果が助長される。
化がさらに向上するため、上記の効果が助長される。
【0057】請求項10の発明によれば、光束低下率が大
幅に低減・改善された蛍光ランプを備えた照明装置が得
られる。
幅に低減・改善された蛍光ランプを備えた照明装置が得
られる。
【図1】本発明の蛍光ランプの正面図。
【図2】図1の部分[2]の拡大断面図。
【図3】実施例の蛍光ランプおよび比較例の蛍光ランプ
について、点灯時間と全光束維持率の関係を示す曲線
図。
について、点灯時間と全光束維持率の関係を示す曲線
図。
【図4】本発明の照明装置の正面図。
【図5】本発明の他の蛍光ランプ例の要部構成を示す拡
大断面図。
大断面図。
1………透光性の気密容器 2………電極 3………気密容器内壁面の光触媒膜 3′………透明性導電膜 4………蛍光体膜 5………気密容器外周面の光触媒膜
Claims (10)
- 【請求項1】 透光性の気密容器と;気密容器内に離間
対向して封装された一対の電極と;気密容器内に封入さ
れた水銀および希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内
面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成分とする
光触媒膜と;光触媒膜内面に形成された蛍光体膜と;気
密容器外周面に形成された光触媒活性を示す半導体を主
成分とする光触媒膜と;を具備していることを特徴とす
る蛍光ランプ。 - 【請求項2】 細長い透光性の気密容器と;気密容器内
に離間対向して封装された一対の電極と;気密容器内に
封入された水銀および希ガスを含む放電媒体と;気密容
器の内面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成分
とする膜厚50〜150nmの光触媒膜と;光触媒膜の内面に
形成された蛍光体膜と、 気密容器外周面に形成された光触媒活性を示す半導体を
主成分とする膜厚 150〜 250nmの光触媒膜と;を具備し
ていることを特徴とする蛍光ランプ。 - 【請求項3】 両端を封止したガラス管からなる透光性
の気密容器と;気密容器内に離間対向して封装された熱
陰極形の一対の電極と;気密容器内に封入された水銀お
よび希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内面に形成さ
れたアナターゼ形結晶の酸化チタンを主体とした光触媒
活性を示す半導体を主成分とする膜厚50〜 150nmの光触
媒膜と;光触媒膜の内面に形成された蛍光体膜と;気密
容器外周面に形成された光触媒活性を示す半導体を主成
分とする膜厚 150〜 250nmの光触媒膜と;を具備してい
ることを特徴とする蛍光ランプ。 - 【請求項4】 気密容器外周面の光触媒膜はアナターゼ
形結晶の酸化チタンを主体とした光触媒活性を示す半導
体を主成分とすることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれか一記載の蛍光ランプ。 - 【請求項5】 透光性の気密容器と;気密容器内に離間
対向して封装された一対の電極と;気密容器内に封入さ
れた水銀および希ガスを含む放電媒体と;気密容器の内
面に形成された平均粒径が10〜50nmのアナターゼ形結晶
の酸化チタンを主成分とした光触媒活性を示す半導体を
主成分とする膜厚50〜 150nmの光触媒膜と;光触媒膜の
内面に形成された蛍光体膜と;気密容器の外周面に形成
された平均粒径が10〜50nmのアナターゼ形結晶の酸化チ
タンを主成分とした光触媒活性を示す半導体を主成分と
する膜厚 150〜 250nmの光触媒膜と、を具備しているこ
とを特徴とする蛍光ランプ。 - 【請求項6】 光触媒膜と気密容器内面との間に透明導
電膜を形成していることを特徴とする請求項1ないし5
のいずれか一記載の蛍光ランプ。 - 【請求項7】 酸化チタンは平均粒径が 0.5〜 100nmで
あることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記
載の蛍光ランプ。 - 【請求項8】 酸化チタンは平均粒径が10〜50nmである
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の
蛍光ランプ。 - 【請求項9】 蛍光膜は紫外線発光用の蛍光体を含有し
ていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一
記載の蛍光ランプ。 - 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか一記載の
蛍光ランプと、 蛍光ランプを安定に点灯する点灯装置と、 蛍光ランプおよび点灯装置を収納する照明装置本体と、
を具備していることを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7388696A JPH09265940A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 蛍光ランプおよび照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7388696A JPH09265940A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 蛍光ランプおよび照明装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09265940A true JPH09265940A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13531150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7388696A Withdrawn JPH09265940A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 蛍光ランプおよび照明装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09265940A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1332409C (zh) * | 2002-11-15 | 2007-08-15 | 松下电器产业株式会社 | 具有自净作用的发光元件和等离子体显示面板及其制法 |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP7388696A patent/JPH09265940A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1332409C (zh) * | 2002-11-15 | 2007-08-15 | 松下电器产业株式会社 | 具有自净作用的发光元件和等离子体显示面板及其制法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6242752B1 (en) | Photocatalyst, light source and lighting device | |
EP1874895B1 (en) | Device for generating uvc radiation | |
CN101103433A (zh) | 带有保护涂层的介质阻挡放电灯 | |
JP2001081460A (ja) | 紫外発光物質及びこれを使用した紫外線発光蛍光ランプ、紫外発光素子 | |
JP2001172624A (ja) | 紫外発光物質及びこれを使用した紫外線発光蛍光ランプ、紫外発光素子 | |
US6515422B1 (en) | Photo catalyzer and discharge lamp having a photo catalytic layer | |
JPH09265940A (ja) | 蛍光ランプおよび照明装置 | |
JP3491382B2 (ja) | 蛍光ランプおよび照明器具 | |
JPH0957113A (ja) | 光触媒体、白熱電球、放電ランプおよび照明器具 | |
JP4662778B2 (ja) | 電灯および蛍光灯 | |
JPH0684498A (ja) | 紫外線照射用低圧水銀蒸気放電灯 | |
JP2004006185A (ja) | 蛍光ランプおよび照明装置 | |
JP2001015068A (ja) | 紫外線発光蛍光ランプ | |
JPH09262483A (ja) | 光触媒体およびランプならびに照明器具 | |
JP4459022B2 (ja) | 清浄装置 | |
JP3608706B2 (ja) | 蛍光ランプ、照明器具および蛍光ランプの製造方法 | |
JPH0992211A (ja) | 蛍光ランプおよび照明装置 | |
JPH0992216A (ja) | 蛍光ランプおよび照明装置 | |
JP3396993B2 (ja) | 蛍光ランプおよび照明器具 | |
JP3332064B2 (ja) | 光源および照明器具 | |
JPH09313934A (ja) | 光触媒体、白熱電球、放電ランプおよび照明器具 | |
JPH09313588A (ja) | 光触媒体、光源および照明装置 | |
JP2000100384A (ja) | 蛍光ランプ及び光源装置 | |
JPH10326593A (ja) | 光源および照明器具 | |
JPH11283571A (ja) | 植物育成用蛍光ランプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |