JPH09264940A - 磁気共鳴の励磁および検出のための装置 - Google Patents

磁気共鳴の励磁および検出のための装置

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JPH09264940A
JPH09264940A JP8111067A JP11106796A JPH09264940A JP H09264940 A JPH09264940 A JP H09264940A JP 8111067 A JP8111067 A JP 8111067A JP 11106796 A JP11106796 A JP 11106796A JP H09264940 A JPH09264940 A JP H09264940A
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Chandrakumaru Narayanan
ナラヤナン・チャンドラクマール
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Council of Scientific and Industrial Research CSIR
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    • G01R33/34007Manufacture of RF coils, e.g. using printed circuit board technology; additional hardware for providing mechanical support to the RF coil assembly or to part thereof, e.g. a support for moving the coil assembly relative to the remainder of the MR system
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    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
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    • G01R33/3678Electrical details, e.g. matching or coupling of the coil to the receiver involving quadrature drive or detection, e.g. a circularly polarized RF magnetic field

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡略化された磁気共鳴システムを提供する。 【解決手段】第1のRFソース1の出力は、2つの出力
をもつパワー・スプリッタ2に送られ、その第1の出力
は第1変調器20に接続され、第2の出力は、第2変調
器21に接続される。変調器20及び21からの出力信
号は、同一のドライバー5及び6のそれぞれの入力に送
られる。ドライバー5・6からの出力信号は、同一の電
力増巾器7及び8に送られる。電力増巾器7・8の出力
はプローブ9に接続される。このプローブは、共鳴が励
磁されるサンプルを囲む2つの同一の直交するプローブ
・コイル9a及び9bを含む。コイル9a・9bは、サ
ンプルの共鳴周波数にチューンされており、2コイル、
システム/双峰共振器/キャビティとして実現されてい
る。プローブ9の出力はコイル9aから取り出され、サ
ンプルからの共鳴信号を検出する前置増巾器/受信器1
0の入力に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に磁気共鳴装置
に関連する。より特定的には、本発明は、直交電磁フィ
ールドの振幅及び位相を制御するような装置に関連す
る。
【0002】
【従来の技術】
関連技術の説明 現代の磁気共鳴装置のコヒーレンス操作は、原子又は核
のスピン系の複雑なオペレーションに大きく依存してい
る。典型的に、磁気共鳴装置は、同時に多くの実験パラ
メータの正確な制御を行う。制御される実験パラメータ
は、共鳴量や、検出器のゲーティング、規準波(refere
nce wave)の位相及び周波数、及び磁気グラジエント・
パルス(B0又はB1)において相互作用するパルス周波
数、位相、振幅、形状、及び電磁波の期間を含む。コヒ
ーレンスの転送パスウエイの選択、アーティファクトの
抑制、複数の量子コヒーレンスの励磁及び検出、一様な
広帯域の励磁、選択的な励磁、空間的情報のエンコーデ
ィングなどを含む特定の実験目標を達成するために、こ
れらのパラメータの正確な制御が要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のパラメータを適
切に制御するようにすると、磁気共鳴システムが複雑
で、高価で、高レベルのメンテナンスを必要とするもの
となる。従って、現在の磁気共鳴システムと同じ能力を
提供するが、より簡単で安価で、資本力が豊かではない
組織や開発途上国が磁気共鳴技術を使用できるようにす
る、簡略化された磁気共鳴システムが必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の概要 本発明は、核磁気共鳴(NMR)、電子スピン共鳴(E
SR)、電子常磁性共鳴(EPR)を含む、励磁及び磁
気共鳴の検出のための装置に関する。この装置は、電磁
(em)放射は、磁気フィールドにおける「スピン」と
の相互作用を考慮すると、真空における場合よりも、よ
り少ない独立のパラメータによって効果的に説明され
る、という原理を用いる。特に、em放射の振幅及び位
相は、そのような状況のもとでは互いに独立的ではな
い。ゼーマン・フィールドにおける振幅及び位相のデュ
アリティ(duality)と称されるこの原理は、2つの同
一のem放射のソースから供給を受ける2つの同一の直
交コイル、双峰キャビティ(bimodal cavity)、共振
器、または同様のものを用いるチューンされた回路によ
って、この装置において実現される。この装置は、振幅
及び位相の両方の変調を必要とする従来の磁気共鳴シス
テムとは異なり、励磁に対する複素数(complex)のe
mパルスのエンベロープの形状が、純粋な振幅変調によ
ってか又は純粋な位相変調のみによっての何れかで、こ
の装置で生成され得る。従来のシステムにおいてのよう
にリニアのクラス「A」又は「AB」増幅器及び複素数
のemパルス・エンベロープ形状を用いるのではなく、
純粋な位相変調のもとで、安定的な、効率的な、低い下
垂のクラス「C」増幅器及び標準の方形のemパルス・
エンベロープが用いられる。検出モードにおいて、信号
は、励磁コイルの一方又は両方からピックアップされ
る。この装置は、NMR及びESR/EPR分光学に対
して、更には、トランジション選択(transition selec
tive)NMR/ESR/EPR分光学、ボリューム局化
(volume localized)NMR/ESR/EPR分光学、
生体内の応用を含むNMR/ESR/EPR分光学に適
用可能である。
【0005】本発明の主な目的は、ゼーマン・インタラ
クション・フレームにおけるデュアリティに依存するR
Fの位相及び振幅を制御する、励磁及び磁気共鳴の検出
のための装置を提供することである。
【0006】本発明を特徴付けるこれら及び他の特徴や
利点は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を参照す
ることによって明確になるであろう。
【0007】
【実施例】
【数1】 ここで、2B1はRFフィールドの振幅であり、ωはそ
の角周波数であり、φはその位相であり、hはプランク
定数である。この表現は、スピン量子数から独立してお
り、かつ零フィールドの状況においても有効である。
【0008】NMR及びEPRに対して有効な回転フレ
ームとしても知られるゼーマン・インタラクション・フ
レームへの変換をするのに、任意のスピン量子数に対し
て、以下のことを発見した。
【0009】
【数2】 以下のものがすぐ後に続く。
【0010】
【数3】 ここにおいて、
【数4】 非永年項を省略した後には、回転フレームにおけるRF
ハミルトニアンの最終的な形は以下のようである。
【0011】
【数5】 φ=0に対しては以下のようである。
【0012】
【数6】 ここでl=1、m=0に対しては以下のようである。
【0013】
【数7】 式6及び式7から、ゼーマン・インタラクション・フレ
ームにおいて見ると、ラボラトリ・フレームにおけるプ
ローブ・コイルの軸の方向づけを再び行うこと(再方向
付け)又はシフトを行うことの影響は、n=0に対する
RF位相のシフトに完全に等しい、ということに従う。
【0014】このデュアリティの実現は、多種の実験手
段によって、例えば、プローブ・コイルの軸の機械的な
再方向付けによって、又は2つの直交のプローブ・コイ
ルを用いるRFポーラリゼーション(polarization)の
方向の電磁気的スイッチングによって、実質的に実現可
能である、ということに気づいた。特に、式5で表され
た形、及び、従って、式6で表された形は、それぞれが
ラボラトリ・フレームのx軸及びy軸に沿っている2つ
の同一のプローブ・コイルをもつプローブにおいて、等
しい周波数及び位相のRF電流を、以下のような可変の
振幅B1x及びB2xをもって与えることによって、実現さ
れ得る。
【0015】
【数8】 別の言い方をすると、2つの直交するプローブ・コイル
におけるRFの相対的な振幅を変化させ、振幅の平方の
合計を一定に維持して一定のパルス・フリップ角度を維
持することによって、たとえ実際のRF位相が一定に保
たれても、任意の位相シフトの効果が達成される。
【0016】逆に、そのようなプローブのプローブ・コ
イルに、可変の位相φx及びφyで、等しい周波数及び振
幅のRF電流が与えられると、以下のようになる。
【0017】
【数9】 φy=[(π/2)−φx] に対して、即ち、φy+φx
=π/2 に対しては、以下のようである。
【0018】
【数10】 φy=[(3π/2)−φx] に対しては、即ち、φy
+φx=3π/2 に対しては、以下のようである。
【0019】
【数11】 式10及び式11から、これらの状況のもとで、任意の
有効なRFフィールドの振幅は−2ω1≦ω1eff≦2ω1
の範囲の周波数に対して生成され、RF振幅を実際に変
化させずに、ゼーマン・インタラクション・フレームに
おける演算子Ix及びIyに対応する、有効な「位相」を
一定に維持する、ということが明らかである。
【0020】2つの直交プローブ・コイルのシステムで
のこれらの結果は、異なる振幅及び位相ではあるが同じ
周波数のRFが与えられる2つのプローブ・コイルのシ
ステムに対するRFハミルトニアンを明瞭に書くことに
よって、最もよく理解されるものであり、この2つのプ
ローブ・コイルの軸は、それぞれ、ラボラトリ・フレー
ムのx方向及びy方向に沿っている。
【0021】
【数12】 このハミルトニアンはゼーマン・インタラクション・フ
レームに容易に変換され、そこにおいては、以下のよう
な形となる。
【0022】
【数13】 φx=0=φy では、上記の式は式6の形となることが
明白である。
【0023】
【数14】 ω1x=ω1y=ω1のときには、式9の形となる。
【0024】従って、ゼーマン・インタラクション・フ
レームにおける位相及び振幅のデュアリティは、上記で
説明したような、これまでに知られた装置によって作ら
れる磁気共鳴励磁パルスを特徴付ける独立の変数の数を
減少させるための興味深い可能性を提供する。発明者
は、特定の応用に対するハードウエア的な要求及び制限
を適当に変更することによって、ある者が、可変振幅能
力が存在するところにおいて、独立の位相シフティング
能力が、例えば、リニアRF増幅器を用いて排除される
ことができる、ということを考察することができる、と
いうことを示している。ある者はまた、繊細な増分の位
相シフト能力が存在するところにおいて、独立の可変振
幅能力が、例えば、デジタル位相シフタを用いて排除さ
れることができる、ということを考察することができ
る。
【0025】本発明の装置は2つの直交プローブ・コイ
ルをもつプローブ・ヘッドを用い、両方のプローブ・コ
イルに同じRF周波数のRFが与えられるが、しかしそ
れは、(a)同じ振幅であるが異なる位相である(第1
の技術)か、又は(b)同じ位相であるが異なる振幅で
ある(第2の技術)かの何れかである。双峰のマイクロ
波のキャビティもまた、高い周波数において構築され
る。
【0026】この装置に作られるプローブ・ヘッド/キ
ャビティは、この応用のために開発された特別の変調パ
ターンをもって磁気共鳴コンソールによって駆動され
る。
【0027】第1の技術を用いると、波形メモリ/変調
器やリニアのクラス「A」又はクラス「AB」のRF増
幅器を用いることを必要とせずに、実数(real)又は複
素数(complex)のRFパルス・エンベロープ変調を生
成する実現性がある。第1の技術は位相シフタのみを必
要とする。位相シフタはデジタルでもアナログでもよ
い。
【0028】第2の技術を用いると、アナログ又はデジ
タルの位相シフタの何れも必要とせずに、しかしその代
わりに適当な振幅変調及びリニアRF増幅能力を用い
て、虚数(imaginary)又は複素数(complex)のRFパ
ルス・エンベロープ変調を生成する実現性がある。
【0029】複素数のRFパルス・エンベロープの変調
は、MRイメージング及び分光学において選択的励磁に
関連する多種のタスクを効率的に行うために、現代のN
MR/パルス(pulsed)EPRスペクトロメータ・シス
テムにおいて高く評価される能力である。ゼーマン・イ
ンタラクション・フレームにおける位相及び振幅のデュ
アリティの応用は、複素数のRFパルス・エンベロープ
の変調を、純粋な振幅変調又は純粋な位相変調の何れか
に変換することである。後者の可能性が特に好適と見ら
れる。なぜならば、特別の波形メモリ/変調器及びクラ
ス「A」又は「AB」リニアRF増幅器の必要性を排除
し、代わりに、標準のアナログ又はデジタルの位相シフ
タ及び標準のクラス「C」RF増幅器でオペレーション
を可能とするからである。上記の原理を用いるこの装置
は当該技術分野では知られていないことを強調する。こ
の原理は、現在入手可能なNMR及びEPRスペクトロ
メータ/イメージング・システムにおいて、認識されて
おらず、また、その利点も用いられておらず、それらの
システムは、通常、振幅及び/又は位相変調の両方を個
別に提供し、且つ、通常、要求される特別の構成を持た
ないプローブ/共振器を用いて作動する。
【0030】更に、前記で示した位相と振幅の間のデュ
アリティはゼーマン・インタラクション・フレームにお
いてのみ有効であることに留意すると興味深い。「純粋
(pure)」核四極子共鳴(NQR)のツイン・エリア
(twin area)において、振幅及び位相は、四極インタ
ラクション・フレームにおいて、例えば、スピン1の核
に対して回りくどくない様式で確証されるような、独立
のパラメータを構成する。式1のラボラトリ・フレーム
RFハミルトニアンと同じ形が与えられ、四極インタラ
クション・フレームにおいて以下のことが見つけられ
た。
【0031】
【数15】 ここで、
【数16】 である。これは、非永年項を省略した後に以下の式を導
く。
【0032】
【数17】 φ=0に対して以下のようである。
【0033】
【数18】 また、l=1、M=0に対して以下のようである。
【0034】
【数19】 これは、n=0のときであっても、四極インタラクショ
ン・フレームにおけるプローブ・コイルの再方向付け
(reorientation)と移送シフトが非等価であることを
表す。この非等価性は、新しいNQR実験及び新しいN
QR励磁/検出スキームの可能性に導く。
【0035】サンプルの励磁及び磁気共鳴の検出のため
の、本発明の第1実施例の装置が図1に示される。第1
実施例は、発振器又は周波数シンセサイザのような第1
のRFソース1を含み、磁気共鳴が励磁及び検出されね
ばならないサンプルの核又は電子系のラーモア共鳴周波
数(Larmor resonance frequency)に対応する周波数で
動作する。第1のRFソース1の出力は、2つの出力を
もつパワー・スプリッタ(power splitter)2に送ら
れ、その第1出力は第1変調器20に接続され、第2出
力は、第1変調器20と類似の第2変調器21に接続さ
れる。変調器20及び21は以下でより詳細に説明す
る。コンピュータ4によって制御されるパルサ3は、2
つの変調器20及び21にそれぞれ接続された2つの出
力をもつ。変調器20及び21からの出力信号は、好適
には、1ボルトのピーク・ピーク(1Volt peak-to-pea
k)の範囲にあり、同一のドライバ5及び6又は前置増
幅器のそれぞれの入力に送られる。ドライバ5及び6か
らの出力信号は、好適には、5〜20ワットの範囲のパ
ワーをもち、これらの出力信号は、同一の電力増幅器7
及び8に送られ、これらは、好適には、50オームへの
25〜1500ワットの範囲の出力信号を生成する。
【0036】電力増幅器7及び8の出力はプローブ9に
接続される。このプローブは、共鳴が励磁されるサンプ
ルを囲む2つの同一の直交するプローブ・コイル9a及
び9bを含む。コイル9a及び9bは、サンプルの共鳴
周波数にチューンされており、2コイル・システム/双
峰共振器/キャビティとして実現されている。コイル9
aと9bの間に与えられる電磁的分離は、好適には、4
0dBよりも良く、より好適には、50〜65dBの範
囲である。
【0037】プローブ9のプローブ・コイル9a及び9
bの内径は、MR調査のもとでサンプルを受け入れるの
に任意の適当なサイズでよいが、2つの同一の直交コイ
ルのシステムの実際的なサイズの制限のために、多分、
約0.5mmより小さい直径の小型のコイルを除く。特
に、臨床的な磁気共振イメージング(MRI)の応用に
用いられ得るような、人間の頭又は人間の胴に対応する
直径をもつ、本発明に基づいたコイルを作ることが可能
である。一般に、分光学、マイクロイメージング、全体
(whole-body)イメージングに関連する従来のNMR、
ESR、EPR作業に対して現在用いられているすべて
のコイル/共振器のサイズを、本発明で用いることが可
能である。
【0038】プローブ9の出力は2つのプローブ・コイ
ルのうちの1つ、プローブ9の9aとして示されたコイ
ルから取り出され、それは、サンプルからの共鳴信号を
検出するための前置増幅器/受信器20の入力に接続さ
れる。第1RFソース1からの第2の出力は、同期する
ために前置増幅器/受信器20に直接に接続される。前
置増幅器/受信器20は、好適には、フロントエンド低
ノイズ小型信号増幅器と、それに続いて直角位相感知検
出器及びロー・パス・フィルタを含む。前置増幅器/受
信器20からの出力は、信号をデジタル化するための信
号サンプラ11に送られ、信号サンプラ11の出力はコ
ンピュータ4の入力に接続される。信号サンプラは、好
適には、ナイキスト規準に見合うか又はそれを越える適
当な周波数で動作する。
【0039】図2に示す第2実施例において、第1RF
ソース1の出力と同一の出力を生成するスレーブRFソ
ース1aが、第1RFソース1の第3の出力に接続され
る。この実施例において、第1RFソース1の出力は第
1変調器20の入力に直接に接続され、スレーブRFソ
ース1aの出力は第2変調器21の入力に直接に接続さ
れる。
【0040】RFソース1及び1aは、必要に応じて、
高い安定度のRFソースであり得、変調器20及び21
に連続波出力を提供する。変調器20及び21は、パル
サ3によって生成される所望される励磁パターンによっ
て駆動され、パルサ3はコンピュータ4の制御のもとで
動作し、それによって、複雑なゲーティング・パターン
が自動的に生成され得る。パルサ3は、好適には、高周
波数装置であり、200nsよりも良いタイミング分解
能を可能とし、より好適には、50nsのタイミング分
解能をもつ。上記で説明した第1の技術を実現するため
に、変調器20及び21及び/又はRFソース1及び/
又は1aは、好適には少なくとも2度よりも微細な、ア
ナログ又はデジタル技術の何れかによって生成される微
細な角位相シフトのための能力を持つ。または、上記で
説明した第2の技術を実現するために、変調器20及び
21及び/又はRFソース1及び/又は1aは、振幅の
設定を制御する能力をもつ。これは、変調器20及び2
1からの出力のコンピュータ制御の減衰によって達成さ
れる。電力増幅器の特性は装置によって決定される。従
って、第1の技術ではクラス「C」増幅器が用いられ、
第2の技術ではクラス「A」又は「AB」増幅器が用い
られる。電力増幅器7及び8からの出力は、それぞれ、
プローブ9の2つの同一の直交プローブ・コイル9a及
び9bに与えられ、2つのコイルのうちの1つ、図1で
コイル9aと示されたもの、が信号前置増幅器/受信器
10に接続される。受信器10からのフィルタリングさ
れた可聴周波数(AF)出力は、信号サンプラ11でデ
ジタル化され、このサンプラ11はアナログ・デジタル
変換器(ADC)として実現され得、好適には、2〜4
μsの範囲の最小ドエル(dwell)をもつ。サンプラ1
1からのデータ出力は、次に、コンピュータ4に、即
ち、コンピュータ自身に又は周辺装置に、記憶され得
る。
【0041】スペクトロメータの2つのチャンネル、即
ち、第1実施例に対して20−5−7−9及び21−6
−8−9、及び第2実施例に対して1−20−5−7−
9及び1a−21−6−8−9は、同一の周波数を用い
る。本発明の装置は、円偏波の(CP)RFをともなう
MR励磁に利用される公知の装置と関連していないこと
が指摘される。公知の装置において、プローブ・ヘッド
には、同一の周波数及び振幅の、位相が90度シフトさ
れたRFが与えられる2つの直交のコイルが用いられ
る。従って、以下のような関係 φy=φx−(π/2)、即ち、φx−φy=π/2 がある。
【0042】2つの位相の差におけるこの条件は、本発
明を満足させるための2つの位相の合計における条件、
式9、と対照的である。CPプローブ・ヘッドは、場合
によって、臨床的な全体(whole-body)MRイメージン
グに用いられる。更に、CP励磁/検出装置は1つの直
角位相ハイブリッドのみを必要とし、従って、パワー・
スプリッタなしで1つのRFソースのみを用い、そし
て、2つのドライバに対して2つの入力を生成するため
の1つの変調器と、電力増幅器と、それゆえCPプロー
ブの2つのコイルを用いる。従って、本発明は、CP励
磁/検出と、その原理及び機能のみではなく、その構成
も、明確に異なる。
【0043】本発明の装置は、プローブ9を、図1及び
2においてN及びSとマークされた磁極によって示され
た磁気フィールドに配置して固定することによって、作
動される。この装置のオペレーション周波数は、磁極共
鳴が励磁され且つ検出されるべき選択された核又は電子
に従って、及び磁気フィールドの強度によって、セット
される。検査されるスピン系のサンプルは、適当なサン
プル管のプローブ9内に装填される。励磁パターンは、
所望されるオペレーション・モードを基にして選択さ
れ、関連するパラメータは、励磁の周波数帯域、パーセ
ンテージ直角(quadrature)信号コンポーネント、コヒ
ーレンス転送パスウエイ、及びその他である。選択され
たゲーティング・パターンは、次に、スピン系に問い合
わせをするためにcwRFに変調として付与され、その
結果が、生じる自由誘導又はエコー信号に関して検出さ
れる。これらの信号はデジタル化され、そして所望され
る磁気共鳴スペクトル、ボリューム・ローカル化(volu
me localized)スペクトル、又はサンプルのイメージを
生成するための更なる処理、好適には、多次元フーリエ
変換による処理のためにコンピュータ4に与えられる。
【0044】本発明の装置は、磁気共鳴の状況内でRF
位相及び振幅制御の簡単な実現を可能にし、冗長なパラ
メータの独立の制御を省く。ゼーマン・インタラクショ
ン・フレームにおける位相と振幅の相互依存性(interd
ependence)又はデュアリティを利用することにより、
パラメータの独立的制御の必要が除かれ、安定的クラス
「C」オペレーションの可能性が開かれる。
【0045】本発明の多種の実施例の多くの特徴及び利
点が、本発明の多種の実施例の構成及び機能の詳細とと
もに、前記の説明で述べられたが、この開示は単に例示
であって、添付の請求項に表された用語の広い一般的意
味によって示された全範囲の本発明の原理内において、
詳細における変更、特に、構造及び装置の部分に関して
変更がなされ得ることが、理解されるところである。例
えば、装置の多種のステージにおけるRF信号のパワー
を、本発明を実施するために用いる部品に依存して変化
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例のブロック図を示
す。
【図2】図2は本発明の第2の実施例のブロック図を示
す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルの励磁および磁気共鳴の検出の
    ための装置において、 磁気共鳴が励磁されて検出されるサンプルのラーモア共
    振周波数に対応する周波数で動作する第1の無線周波数
    ソースを備え、前記第1ソースの出力は2つの出力をも
    つパワー・スプリッタに接続され、前記スプリッタの一
    方の出力は第1変調器に接続され、前記スプリッタの他
    方の出力は第2変調器に接続され、パルサを備え、前記
    パルサへの入力はコンピュータに接続され、前記パルサ
    は前記第1及び第2変調器のそれぞれに接続された2つ
    の出力をもち、前記第1及び第2変調器からのそれぞれ
    の出力は2つのドライバのそれぞれの入力に接続され、
    前記ドライバからのそれぞれの出力は2つの電力増幅器
    へのそれぞれの入力に接続され、2つの前記電力増幅器
    からのそれぞれの出力はプローブの同一のプローブ・コ
    イルのそれぞれに接続され、前記プローブ・コイルは前
    記サンプルの共振周波数にチューンされ、前記プローブ
    ・コイルには40dBよりも良いプローブ・コイル間の
    電磁気的分離が与えられ、前記プローブ・コイルのうち
    の1つからの前記プローブの出力は前置サンプルからの
    共振信号を検出するための前置増幅器/受信器の入力に
    接続され、前置第1ソースからの別の出力は前記前置増
    幅器/受信器への別の入力に接続され、前記前置増幅器
    /受信器の出力は共振信号をデジタル化するための信号
    サンプラの入力に接続され、前記信号サンプラからの出
    力は前記コンピュータへの入力に接続される、装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、 前記第1ソースからの出力信号と類似の出力信号をもち
    且つ前記第1ソースの別の出力から接続された第2の無
    線周波数ソースは、前記第2変調器の入力に接続された
    出力をもち、且つ、前記第1ソースの出力は前記第1変
    調器の入力に接続される、装置。
  3. 【請求項3】 励磁及びサンプルからの磁気共鳴信号の
    検出のための装置において、 第1無線周波数信号を提供する第1ソース手段と、 前記第1無線周波数信号を第1及び第2の分割信号に分
    割するスプリッティング手段と、 前記第1及び第2の分割信号をそれぞれ変調する第1及
    び第2変調手段と、 前記第1及び第2変調手段をパルシングするパルシング
    手段と、 前記パルシング手段を制御する計算手段と、 前記第1及び第2変調手段から出力された信号をそれぞ
    れ増幅する第1及び第2駆動手段と、 前記第1及び第2駆動手段から出力された信号をそれぞ
    れ更に増幅する第1及び第2電力増幅手段と、 互いに直交関係に配置され且つ前記第1及び第2電力増
    幅手段からそれぞれ入力信号を受信する第1及び第2プ
    ローブ・コイルを含むプローブと、 前記第1及び第2プローブ・コイルのうちの一方から出
    力信号を受信し、且つ前記第1ソース手段から出力信号
    を受信する前置増幅器/受信手段と、 前記前置増幅器/受信手段からの検出した出力信号を受
    信し、検出した前記出力信号をデジタル化し、且つデジ
    タル化した前記出力信号を前記計算手段に送る信号サン
    プラ手段と、を備える装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の装置において、 前記第1及び第2プローブ・コイルの内径は5ミリメー
    タから25ミリメータの範囲にある、装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の装置において、 前記第1及び第2変調手段は位相シフタである、装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の装置において、 前記第1及び第2変調手段は前記第1及び第2の分割信
    号を振幅変調する、装置。
  7. 【請求項7】 励磁及びサンプルからの磁気共鳴信号の
    検出のための装置において、 第1及び第2無線周波数信号をそれぞれ提供する第1及
    び第2ソース手段であって、第1ソース手段は同期する
    無線周波数信号を第2ソース手段に送る、第1及び第2
    ソース手段と、 前記第1及び第2無線周波数信号をそれぞれ変調する第
    1及び第2変調手段と、 前記第1及び第2変調手段をパルシングするパルシング
    手段と、 前記パルシング手段を制御する計算手段と、 前記第1及び第2変調手段から出力された信号をそれぞ
    れ増幅する第1及び第2駆動手段と、 前記第1及び第2駆動手段から出力された信号をそれぞ
    れ更に増幅する第1及び第2電力増幅手段と、 互いに直交関係に配置され且つ前記第1及び第2電力増
    幅手段からそれぞれ入力信号を受信する第1及び第2プ
    ローブ・コイルを含むプローブと、 前記第1及び第2プローブ・コイルのうちの一方から出
    力信号を受信し、且つ前記第1ソース手段から出力信号
    を受信する前置増幅器/受信手段と、 前記前置増幅器/受信手段からの検出した出力信号を受
    信し、検出した前記出力信号をデジタル化し、且つデジ
    タル化した前記出力信号を前記計算手段に送る信号サン
    プラ手段と、を備える装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の装置において、 前記第1及び第2変調手段は位相シフタである、装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の装置において、 前記第1及び第2変調手段は、前記第1及び第2無線周
    波数信号をそれぞれ振幅変調する、装置。
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