JPH09264327A - すべり軸受装置 - Google Patents
すべり軸受装置Info
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- JPH09264327A JPH09264327A JP9744196A JP9744196A JPH09264327A JP H09264327 A JPH09264327 A JP H09264327A JP 9744196 A JP9744196 A JP 9744196A JP 9744196 A JP9744196 A JP 9744196A JP H09264327 A JPH09264327 A JP H09264327A
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Abstract
すべり速度、許容面圧が高い樹脂材料からなるすべり軸
受を提供する。 【解決手段】 回転機械に使用するすべり軸受1であ
って、軸受部分は樹脂コーティングした長尺の炭素繊維
2を軸芯に対してコイル状に巻回して、加温加圧加工に
より成形した炭素繊維強化樹脂材料からなるものであ
る。
Description
べり軸受装置に係り、特に、伝熱特性が良好で摺動熱を
良好に除去することができる、許容すべり速度、許容面
圧が高いすべり軸受装置に関する。
ラス繊維等を封入した繊維強化樹脂製の軸受は、樹脂の
有する良好な潤滑性能のため、事務機械、ターボポンプ
等の回転機械等にドライ摺動可能なすべり軸受として広
く使用されている。これらの樹脂或いは繊維強化樹脂製
のすべり軸受は、ふっ素、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リエチレン等をベースとなる樹脂として、これに特殊充
填材を加え成形したものである。これらの軸受はベース
となる樹脂材料によりそれぞれ特徴があり、例えばふっ
素樹脂を用いた軸受は、低摩擦・耐磨耗性、非粘着性、
耐熱性、耐薬品性、耐候性に極めて優れているという特
徴がある。またポリイミド系の樹脂軸受は、優れた耐熱
性、強度特性を有するという特徴がある。
樹脂軸受としては、樹脂に炭素繊維、ガラス繊維、固体
潤滑材などを混合して成形した繊維強化樹脂材が用いら
れている。これらの軸受の使用限界はポリイミドを基材
とした軸受材料でも許容すべり速度3.3m/sec、限界pv
値(許容すべり速度と許容面圧との積)3.3MPam/sec、
と報告されている。
た軸受を構成する樹脂は潤滑材であるとともに断熱材と
して働く。このため軸受が接触する軸スリーブ(相手材
料)との摺動熱が伝熱せず、樹脂温度が上昇する。樹脂
の耐熱性が良好でない場合には、樹脂の溶解あるいは熱
劣化が生じ、低い限界pv値となる。また一般に円筒状
の軸受の外周が金属シェルで拘束されているので、軸ス
リーブ(相手材料)との摺動による発熱で軸受の内径が
減少し、ステイックが生じるという問題がある。
ので、良好な伝熱特性による冷却効果が高く、許容すべ
り速度、許容面圧が高い樹脂材料からなるすべり軸受を
提供することを目的とする。
は、回転機械に使用するすべり軸受であって、該軸受部
分は樹脂コーティングした長尺の炭素繊維を軸芯に対し
てコイル状に巻回して、加温加圧加工により成形した炭
素繊維強化樹脂材料からなるものであることを特徴とす
る。
に巻回されているので、軸スリーブ(相手材料)との摺
動熱を速やかに除去することができる。また、炭素繊維
は、樹脂材料と比較して線膨張係数が極めて低い。この
ため、円筒状の軸受の外周が金属セルで拘束されていて
も、摺動による発熱で内径が減少し、ステイックが生じ
るという問題が防止され、軸受の高許容すべり速度、高
許容面圧が達成される。
しながら説明する。
軸受装置を示す。この実施例の軸受の外形は、通常の樹
脂軸受と同様である。この実施例の場合は、内径が75
mmФ、外径が90mmФ、長さ32mm程度のものである。
この軸受1は、樹脂コーティングした炭素繊維を軸芯に
対してコイル状に巻回して形成されたものであり、炭素
繊維強化樹脂材料の一種である。
内部の部分拡大断面図である。図1(B)に示すよう
に、太さ数μm程度の極細の炭素繊維を縒り合せたスト
ランド状の炭素繊維2が、樹脂3中に埋込まれて成形さ
れている。この樹脂3は、炭素繊維の回りにコーティン
グされた熱可塑性樹脂、例えばPEEK(ポリ・エーテ
ル・エーテル・テトン)又はPI(ポリイミド)等が、
加温と加圧により塑性変形して融合した後に、固化して
形成されたものである。即ち、熱伝導率が大きく、線膨
張係数が小さい、長尺の炭素繊維が耐熱性、潤滑性の高
い熱可塑性樹脂中に埋められた構造となっている。
性のある繊維であるので、軸受の軸スリーブとの摩擦に
より摺動熱が生じた場合に、急速な熱伝導が生じ、熱を
速やかに逃がすことができる。これは、従来技術の比較
的短い炭素繊維又はガラス繊維を、熱可塑性樹脂に混入
した場合と異なり、強化繊維が分散していることによる
異材間の伝熱による熱伝達率の低下を生じることなく、
速やかな軸受の冷却を行うことができる。また、炭素繊
維の線膨張係数が小さいことから、発熱時の円周方向の
伸びを抑えることができ、軸受の外側が金属シェルで拘
束されていても、軸スリーブとの摺動による発熱で内径
が減少し、スティックが生じるという問題が防止され
る。
使用状態を示す図である。回転軸10には、その外周に
軸受の相手材料であるステンレス鋼等の金属製のスリー
ブ11が嵌着されている。スリーブ11の外周面は、上
述したすべり軸受1の内周面と摺動する。すべり軸受1
は、その外周が金属の軸受ケース12によりつば部13
を介して回転機械のケーシングに固定されている。
のすべり軸受(種類D)は、オーステナイト系ステンレ
ス綱を摺動の相手材料として、次に示すような良好な摺
動特性が得られている。
脂)からなる軸受で、比較的低い軸受すべり速度(3.
9m/s)で120秒後にトルク大で停止している。軸
受種類BはPEEK(ポリ・エーテル・エーテル・テト
ン)からなる軸受で、比較的低い軸受すべり速度(3.
9m/s)で起動直後にトルク大で停止している。軸受
種類Cは比較的短いガラス繊維を混入した繊維強化樹脂
軸受で、比較的低い軸受すべり速度(3.9m/s)で
摺動面の溶融が生じている。
従来の使用限界を超えて、すべり速度13m/sec.以
上、軸受面圧0.30MPa、限界PV値3.9MPa
/sを超える良好な特性が得られている。
示す図である。長尺の炭素繊維をPEEKでコーティン
グした極細線をより合わせたストランド状の細線2をボ
ビン20に温度と圧力をローラ21で加えながら巻き付
ける。ローラ21の加温と加圧により、炭素繊維をコー
ティングしている樹脂(PEEK)が熱可塑性を有する
ため、軟化して相隣接する細線2の樹脂と融和する。そ
して、ローラ21による加温加圧部分を過ぎると、冷却
されるので、樹脂が固化する。そして、図1(B)の拡
大断面図に示すような連続した長尺の炭素繊維1を樹脂
2で包み込んだ繊維強化樹脂が成形される。そして、ボ
ビン20を引き抜き、必要な寸法に切削加工することに
より、軸受1が製造される。
軸受は、連続した炭素繊維をコイル状に巻回し、その間
を熱可塑性樹脂で埋めたものであるので、高伝熱性が得
られ、高い冷却効果が得られる。それとともに、PEE
K或いはPI等の樹脂の有する低摩擦・耐磨耗性、非粘
着性、耐熱性、耐薬品性等の優れた特徴をそのまま発揮
することができる。これにより、従来の樹脂軸受或いは
繊維強化樹脂軸受に見られる軸スリーブとの摩擦熱によ
る内径が減少し、スティックが生じる等の問題点が解決
され、高い許容すべり速度、許容面圧が得られる。
視図、(B)その軸芯に沿った拡大断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 回転機械に使用するすべり軸受であっ
て、該軸受部分は樹脂コーティングした長尺の炭素繊維
を軸芯に対してコイル状に巻回して、加温加圧加工によ
り成形した炭素繊維強化樹脂材料からなるものであるこ
とを特徴としたすべり軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09744196A JP3678490B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | すべり軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09744196A JP3678490B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | すべり軸受装置 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004266104A Division JP2004347132A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | すべり軸受装置 |
JP2004266105A Division JP2004347133A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | すべり軸受装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09264327A true JPH09264327A (ja) | 1997-10-07 |
JP3678490B2 JP3678490B2 (ja) | 2005-08-03 |
Family
ID=14192438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09744196A Expired - Lifetime JP3678490B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | すべり軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3678490B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000073629A1 (en) * | 1999-05-27 | 2000-12-07 | Kirtley Kevin R | Rotary vane pump with continuous carbon fiber reinforced polyetheretherketone (peek) vanes |
WO2010001762A1 (ja) * | 2008-07-02 | 2010-01-07 | イーグル工業株式会社 | 摺動部材およびメカニカルシール |
CN113510813A (zh) * | 2021-04-29 | 2021-10-19 | 东北林业大学 | 一种碳纤维增强芯子的木质基点阵结构 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP09744196A patent/JP3678490B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000073629A1 (en) * | 1999-05-27 | 2000-12-07 | Kirtley Kevin R | Rotary vane pump with continuous carbon fiber reinforced polyetheretherketone (peek) vanes |
WO2010001762A1 (ja) * | 2008-07-02 | 2010-01-07 | イーグル工業株式会社 | 摺動部材およびメカニカルシール |
JP5302963B2 (ja) * | 2008-07-02 | 2013-10-02 | イーグル工業株式会社 | 摺動部材およびメカニカルシール |
CN113510813A (zh) * | 2021-04-29 | 2021-10-19 | 东北林业大学 | 一种碳纤维增强芯子的木质基点阵结构 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3678490B2 (ja) | 2005-08-03 |
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