JPH09262965A - 印刷機のインキ量調整装置 - Google Patents

印刷機のインキ量調整装置

Info

Publication number
JPH09262965A
JPH09262965A JP8076413A JP7641396A JPH09262965A JP H09262965 A JPH09262965 A JP H09262965A JP 8076413 A JP8076413 A JP 8076413A JP 7641396 A JP7641396 A JP 7641396A JP H09262965 A JPH09262965 A JP H09262965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
opening
key
area ratio
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8076413A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Shimamura
達也 嶋村
Narutoshi Haneda
成俊 羽田
Makoto Hayashi
誠 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP8076413A priority Critical patent/JPH09262965A/ja
Publication of JPH09262965A publication Critical patent/JPH09262965A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷運転を行うにあたって複数のインキつぼ
の各インキキーの開度を自動的かつ最適に設定すること
ができる印刷機のインキ量調整装置の提供。 【解決手段】 刷版の絵柄面積率を各インキつぼの各イ
ンキキーの幅以下の単位で測定する絵柄面積率測定装置
20と、測定した各絵柄面積率データに変換倍率を乗じ
て各インキキー毎のインキキー開度データを求めるとと
もに、求めた各インキキー開度データと実際に印刷運転
を行って最終的に調整された各インキキー毎の適正開度
とを比較して変換倍率の補正を行う面積率・キー開度変
換装置30と、各インキキー開度データに従って各イン
キキー毎の開度を自動的に設定するインキキー開度調整
手段40とを設け、インキ量調整装置10を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機のインキ量
調整装置に関し、例えばオフセット輪転印刷機等の印刷
機の刷版の絵柄面積率(刷版の全面積に対する画線部の
面積の比率)に応じてインキキーの開度を調整して供給
インキ量を適量に調整する場合に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、印刷運転を行うにあたって刷版
への供給インキ量を調整するためにインキキーの開度を
設定するには、以前に行った同種の印刷運転におけるイ
ンキキー開度データに基づいて設定を行う場合と、刷版
の絵柄面積率データに対応するインキキー開度データを
求めてこのデータに従って設定を行う場合とがある。
【0003】このうち後者の絵柄面積率データから設定
する場合には、絵柄面積率データに任意に設定した変換
倍率を乗じ、この値をインキキー開度データとして設定
を実行している。
【0004】しかしながら、このように絵柄面積率デー
タからインキキーの開度設定を行う場合には、その際に
用いる変換倍率が、刷版の種類、メーカー、現像の状
態、あるいは絵柄面積率測定装置の種類や状態などによ
り異なるものとなるため、最適な変換倍率とするために
は、刷版を替えて複数の刷版(複数の絵柄)についてデ
ータを収集するなどして、複数の印刷状況のデータをも
とに、印刷運転を行うオペレータが変換倍率を設定し直
す必要が生じる。
【0005】このような絵柄面積率データからインキキ
ーの開度設定を行うインキ量調整装置としては、特開平
7−117219号公報に記載された装置がある。この
装置では、絵柄面積率測定装置からのインキキーに対応
する目標値に、補正係数記憶部に記憶された補正係数を
乗じて、新たな目標値を得る構成となっている。この
際、補正係数は、実際に印刷して良好な印刷が得られる
ようにインキキーの開度をオペレータが調整し、この状
態で学習ボタンを押して修正できるようになっている。
従って、この装置によれば、ある程度は各インキキーの
開度設定を最適値に近づけることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た特開平7−117219号公報に記載された装置で
は、補正係数が、インキキーを複数のブロックに分け、
これらのブロック毎に定められているため、同一ブロッ
ク内での開度調整は行うことができず、必ずしも全ての
インキキーの開度設定を最適値にすることはできないと
いう問題がある。
【0007】また、前述した特開平7−117219号
公報に記載された装置では、学習ボタンによって補正係
数の修正を行うことができるものの、学習ボタンによっ
て装置に取り込まれる実際の印刷運転での開度の調整結
果は、学習ボタンを押す際に設定されている一回の印刷
運転分の結果でしかないため、この装置は、一つの印刷
状況でしか学習することができない。
【0008】本発明の目的は、印刷運転を行うにあたっ
て複数のインキつぼの各インキキーの開度を自動的かつ
最適に設定することができる印刷機のインキ量調整装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、面積率・キー
開度変換装置により、絵柄面積率データから変換演算に
よって求めたインキキー開度データと実際に印刷運転を
行って最終的に調整された適正なインキキーの開度とを
比較して変換倍率の補正を行うようにし、しかも、この
ような変換演算および変換倍率の比較補正に必要なデー
タ収集を各インキつぼの各インキキー毎に行うようにし
て前記目的を達成しようとするものである。
【0010】具体的には、本発明は、刷版に供給するイ
ンキを溜めた複数のインキつぼと、これらのインキつぼ
からインキを引き出す複数のインキ出しローラとを備
え、前記インキつぼの各々には、前記インキ出しローラ
の長手方向に向かって並設されかつ独立的に前記インキ
出しローラの外周面に対する開度を調整可能とされた複
数のインキキーが設けられ、これらのインキキーの開度
を調整して供給インキ量を適量に調整する印刷機のイン
キ量調整装置であって、刷版の絵柄面積率を前記各イン
キつぼの各インキキーの幅以下の単位で測定する絵柄面
積率測定装置と、この絵柄面積率測定装置により測定さ
れた各絵柄面積率データに変換倍率を乗じて各絵柄面積
率データに対応する前記各インキつぼの各インキキー毎
のインキキー開度データを求めるとともに、求めた各イ
ンキキー開度データと実際に印刷運転を行って最終的に
調整された前記各インキつぼの各インキキー毎の適正な
開度とを比較して前記変換倍率の補正を行う面積率・キ
ー開度変換装置と、この面積率・キー開度変換装置によ
り求められた各インキキー開度データに従って前記各イ
ンキつぼの各インキキー毎の開度を自動的に設定するイ
ンキキー開度調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】また、前記面積率・キー開度変換装置のよ
り具体的な構成としては、前記絵柄面積率測定装置によ
り測定された前記各インキつぼの各インキキー毎の絵柄
面積率データを記憶する第一記憶手段と、各絵柄面積率
データとこれらに対応する前記各インキつぼの各インキ
キー毎のインキキー開度データとの変換倍率情報を記憶
する変換倍率記憶手段と、この変換倍率記憶手段に記憶
された変換倍率情報を参照して前記第一記憶手段に記憶
された各絵柄面積率データを読み込みこれらに対応する
前記各インキつぼの各インキキー毎のインキキー開度デ
ータを求める変換演算手段と、この変換演算手段により
求められた各インキキー開度データを記憶する第二記憶
手段と、実際に印刷運転を行って最終的に調整された前
記各インキつぼの各インキキー毎の適正な開度を記憶す
る第三記憶手段と、前記第二記憶手段に記憶された各イ
ンキキー開度データと前記第三記憶手段に記憶された適
正な各開度とを比較して前記変換倍率記憶手段に記憶さ
れた変換倍率情報を自動的に補正する比較補正手段とを
備えたものが挙げられる。
【0012】このような本発明においては、印刷運転を
行うにあたって、先ず、絵柄面積率測定装置により、刷
版の絵柄面積率を各インキつぼの各インキキーの幅以下
の単位で測定する。次に、面積率・キー開度変換装置に
より、絵柄面積率測定装置で測定した各絵柄面積率デー
タに変換倍率を乗じて各絵柄面積率データに対応する各
インキつぼの各インキキー毎のインキキー開度データを
求める。そして、求めた各インキキー開度データに従っ
て、インキキー開度調整手段により各インキつぼの各イ
ンキキー毎の開度を自動的に設定する。
【0013】その後、自動的に設定されたインキキーの
開度で実際に印刷運転を開始し、オペレータは、良好な
印刷状態となるようにインキキーの開度を適宜調整して
いきながら印刷運転を行う。そして、印刷状態が良好と
なり、インキキーの開度が適正値であると判断された時
点で、この適正な開度の情報を面積率・キー開度変換装
置にフィードバックする。
【0014】また、面積率・キー開度変換装置では、フ
ィードバックされた実際の印刷運転に基づく適正なイン
キキーの開度をもとに変換倍率の比較補正を行う。そし
て、この比較補正された変換倍率は、それ以降に行われ
る印刷運転での絵柄面積率データからインキキー開度デ
ータへの変換演算に用いられる。
【0015】このため、本発明では、面積率・キー開度
変換装置により変換倍率の比較補正が行われることか
ら、次回以降の印刷運転を行う際に、インキキーの開度
が自動的かつ最適に設定されるようになり、特に、変換
演算および変換倍率の比較補正に必要なデータ収集が各
インキつぼの各インキキー毎に行われるので、開度設定
の一層の最適化が図られ、刷版の絵柄に応じた量のイン
キ供給が確実に行われるようになり、これらにより前記
目的が達成される。
【0016】また、面積率・キー開度変換装置は、変換
倍率の補正を行う際に、複数の印刷状況で実際に印刷運
転を行って得られた適正な開度をもとに補正を行う構成
とされていることが望ましい。このような構成とすれ
ば、インキキーの開度設定の最適化がより一層図られ
る。
【0017】ここで、複数の印刷状況とは、複数の刷版
(複数の絵柄)について、つまり刷版を替えて印刷を行
って複数の適正開度情報を収集する場合が挙げられる
が、この場合に限定されるものではなく、一つの刷版
(一つの絵柄)について複数回の調整を行って複数の適
正開度情報を収集するようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態のインキ量
調整装置10の構成図が示されている。図2には、イン
キ量調整装置10による操作対象であるインキ供給装置
の一部分の斜視図が示されている。インキ量調整装置1
0は、図示されない例えばオフセット輪転印刷機等の印
刷機の刷版に供給するインキ量を調整するための装置で
ある。図2に示す如く、印刷機のインキ供給装置は、イ
ンキ出しローラ2の周面にインキを溜めたインキつぼ3
が設けられ、インキ出しローラ2を回転させることによ
りインキつぼ3からインキを引き出してインキを供給す
る構成となっている。
【0019】インキつぼ3には、インキ出しローラ2の
長手方向に向かって並設されかつ独立的にインキ出しロ
ーラ2の外周面に対する開度を調整可能とされた複数の
インキキー4が設けられている。そして、これらのイン
キキー4の開度を調整することで供給インキ量が自在に
調整されるようになっている。
【0020】通常、このようなインキ供給装置は、印刷
機に複数個設けられている。例えば、4色刷りの印刷機
は、ブラック(黒;B)、シアン(青;C)、マゼンタ
(赤;M)、イエロー(黄;Y)の4色を印刷できる
が、この4色に特色2色(、)を加えた最大6色の
上下両面刷りの印刷機は、上下6色ずつ、合計12色分
のインキ供給装置を備えている。そして、これらの複数
のインキ供給装置の各々が、図2に示すようなインキ出
しローラ2、インキつぼ3、および複数のインキキー4
をそれぞれ備えている。
【0021】インキ量調整装置10は、刷版の絵柄面積
率を各インキつぼ3の各インキキー4の幅W以下の単位
で測定する絵柄面積率測定装置20と、この絵柄面積率
測定装置20により測定された各絵柄面積率データに変
換倍率を乗じて各絵柄面積率データに対応する各インキ
つぼ3の各インキキー4毎のインキキー開度データを求
めるとともに、求めた各インキキー開度データと実際に
印刷運転を行って最終的に調整された各インキつぼ3の
各インキキー4毎の適正な開度とを比較して変換倍率の
補正を行う面積率・キー開度変換装置30と、この面積
率・キー開度変換装置30により求められた各インキキ
ー開度データに従って各インキつぼ3の各インキキー4
毎の開度を自動的に設定するインキキー開度調整手段4
0と、面積率・キー開度変換装置30の演算情報や記憶
情報等を表示してオペレータに知らせる表示手段50と
を備えている。
【0022】絵柄面積率測定装置20には、例えば、光
源からの光を刷版に照射するとともに、刷版からの反射
光を受光し、その受光した反射光量を電気信号に変換し
てCPU(中央演算処理装置)に与えるスキャニング部
を備え、このスキャニング部をCPUからの指令に従っ
て刷版の幅方向に移動させて走査を行う方式のものを用
いることができる。このような方式の絵柄面積率測定装
置としては、本願出願人による特公平4−24226号
公報に記載されたものがあり、この装置は、インキキー
4の幅W(例えば、30mm幅)よりも狭い幅(例え
ば、1mm幅)単位でデータを測定しておき、この細か
なデータをインキキー4の幅W単位に変換する構成とな
っている。インキ量調整装置10には、このような構成
の絵柄面積率測定装置を好適に用いることができる。
【0023】面積率・キー開度変換装置30は、絵柄面
積率測定装置20により測定された各インキつぼ3の各
インキキー4毎の絵柄面積率データを記憶する第一記憶
手段31と、各絵柄面積率データとこれらに対応する各
インキつぼ3の各インキキー4毎のインキキー開度デー
タとの変換倍率情報を記憶する変換倍率記憶手段32
と、この変換倍率記憶手段32に記憶された変換倍率情
報を参照して第一記憶手段31に記憶された各絵柄面積
率データを読み込みこれらに対応する各インキつぼ3の
各インキキー4毎のインキキー開度データを求める変換
演算手段33と、この変換演算手段33により求められ
た各インキキー開度データを記憶する第二記憶手段34
と、実際に印刷運転を行って最終的に調整された各イン
キつぼ3の各インキキー4毎の適正な開度を記憶する第
三記憶手段35と、第二記憶手段34に記憶された各イ
ンキキー開度データと第三記憶手段35に記憶された適
正な各開度とを比較して変換倍率記憶手段32に記憶さ
れた変換倍率情報を自動的に補正する比較補正手段36
とを備えている。
【0024】面積率・キー開度変換装置30は、パーソ
ナルコンピュータ等の既存の計算機により構成され、第
一記憶手段31、変換倍率記憶手段32、第二記憶手段
34、および第三記憶手段35は、計算機に内蔵された
各種メモリ若しくはハードディスクやフロッピーディス
ク等の既存の記憶媒体により構成され、変換演算手段3
3および比較補正手段36は、計算機内部のCPU(中
央演算処理装置)およびこれを動作させるプログラムソ
フトウェア等により構成されている。
【0025】図3には、変換倍率記憶手段32に記憶さ
れた変換倍率情報の一例が示されている。図3(A)〜
(L)の各グラフは、縦軸にインキキー開度、横軸に絵
柄面積率をとって描かれ、各絵柄面積率データから各イ
ンキキー開度データへの変換倍率情報を示す変換倍率カ
ーブである。グラフの個数は、最大6色の上下両面刷り
の印刷機における、上下6色ずつ、合計12色分のイン
キ供給装置の個数に対応して12個となっている。例え
ば、図3(A)は、色がブラック(黒;B)で上側
(U)の装置の変換倍率カーブであり、図3(B)は、
色がブラック(黒;B)で下側(L)の装置の変換倍率
カーブである。
【0026】変換演算手段33は、図3(A)〜(L)
の各グラフに描かれた変換倍率情報としての変換倍率カ
ーブに基づき、各絵柄面積率データの入力に対し、これ
に対応する各インキキー開度データを求めて出力するよ
うになっている。
【0027】比較補正手段36は、第二記憶手段34に
記憶された各インキキー開度データと第三記憶手段35
に記憶された適正な各開度とを比較して変換倍率情報と
しての図3の各変換倍率カーブを自動的に補正し、補正
結果を変換倍率記憶手段32に記憶するようになってい
る。例えば、後述の図4(B)中において、折れ線で示
された変換倍率カーブを、プロットされている調整後の
実際の各インキキー4の適正な開度のデータに合うよう
に補正する。この際、変換倍率カーブの補正は、例え
ば、最小二乗法等を使用した直線近似により行ってもよ
く、各データを絵柄面積率について数ブロックに分けて
ブロック毎に直線近似して求めてもよく、あるいはファ
ジー制御により非線形にて求めてもよい。
【0028】また、比較補正手段36により変換倍率カ
ーブの補正を行うにあたって、第三記憶手段35に記憶
させる適正な開度の収集データは、一回限りの実際の印
刷運転により得られたデータだけとしてもよいが、複数
(なるべく多く)の印刷状況で実際に印刷運転を行って
得られた複数のデータとすることが好ましい。そして、
複数の印刷状況でデータを収集するにあたって、刷版を
替えれば絵柄面積率データも変わるため、結局、各イン
キキー4の適正な開度のみならず絵柄面積率も変わるこ
とになり、後述の図4(B)中において二次元的に広が
って混在した複数のデータが収集されるようになる。こ
のような場合には、収集したデータを単純に混在させた
状態で前述したような各近似を行えばよい。
【0029】インキキー開度調整手段40は、モータ4
1と、このモータ41によって回転される回転筒42
と、この回転筒42の回転に伴って進退されてインキキ
ー4をインキ出しローラ2の周面に対して近接離隔させ
る進退棒43とにより構成され、各インキつぼ3の各イ
ンキキー4毎に個別に設けられ、かつ個別に操作可能と
なっている。
【0030】各インキキー開度調整手段40は、面積率
・キー開度変換装置30から、第二記憶手段34に記憶
された各インキキー開度データを受け取り、これらのイ
ンキキー開度データに従って各インキキー4毎の開度を
自動的に設定するようになっている。また、各インキキ
ー開度調整手段40は、図示されない遠隔操作盤等から
手動操作可能となっており、これにより実際に印刷運転
を行ってオペレータにより適宜調整された各インキキー
4の適正な開度は、各インキキー開度調整手段40から
面積率・キー開度変換装置30にフィードバックされ、
第三記憶手段35に記憶されるようになっている。この
際、調整後の実際の各インキキー4の適正な開度を第三
記憶手段35に記憶させる指示は、オペレータが実際に
印刷運転を行いながらその印刷状態が良好であると判断
した時点でオペレータによりなされる。なお、実際の各
インキキー4の適正な開度の面積率・キー開度変換装置
30へのフィードバックは、各インキキー開度調整手段
40からではなく、各インキキー4の実際の開度を検出
する他の検出装置等から送られるようにしてもよい。
【0031】表示手段50は、面積率・キー開度変換装
置30を構成するパーソナルコンピュータ等の計算機に
接続されたやCRT表示装置、あるいはインキキー4の
遠隔操作盤上に設けられた表示部により構成されてい
る。
【0032】図4には、表示手段50の画面上に描かれ
るグラフが示されている。図4(A)は、ある一つのイ
ンキつぼ3の各インキキー4(キーNO.1〜33)に
ついて、絵柄面積率とキー開度とが共にパーセント単位
で示されている。棒グラフの左側は絵柄面積率、右側は
キー開度である。そして、右側のキー開度表示部分に
は、印刷運転開始前においては、変換演算手段33によ
り求められたインキキー開度データ(初期値)が表示さ
れ、印刷運転が開始されてオペレータによる開度調整が
行われた後においては、調整された実際の適正な開度が
表示される。つまり、右側のキー開度表示部分は、調整
の都度に変化する。また、左側の絵柄面積率は、刷版を
替えない限り固定値である。
【0033】図4(B)には、変換演算手段33による
絵柄面積率データからインキキー開度データへの変換演
算の際に用いる変換倍率カーブ(折れ線で表示)と、調
整された実際の各インキキー4の適正な開度のデータ
(プロットで表示)とが示されている。そして、図4
(A)および(B)に示された各グラフは、印刷機に設
けられた複数のインキつぼ3の各々について用意されて
おり、オペレータが表示切換操作を行うことにより、他
のインキつぼ3の情報が表示手段50の画面上に描かれ
るようになっている。
【0034】このような本実施形態においては、印刷運
転を行うにあたって、以下のようにして供給インキ量の
調整を行う。先ず、絵柄面積率測定装置20により、刷
版の絵柄面積率を各インキつぼ3の各インキキー4の幅
W以下の単位で測定する。
【0035】次に、面積率・キー開度変換装置30によ
り、絵柄面積率測定装置20で測定した各絵柄面積率デ
ータに対応する各インキつぼ3の各インキキー4毎のイ
ンキキー開度データを求める。つまり、絵柄面積率測定
装置20から受け取った各絵柄面積率データを第一記憶
手段31に記憶し、変換演算手段33でこれらの各絵柄
面積率データを読み込み図3の各変換倍率カーブを用い
て各絵柄面積率データに対応する各インキつぼ3の各イ
ンキキー4毎のインキキー開度データを求め、求めた各
インキキー開度データを第二記憶手段34に記憶させ
る。
【0036】そして、第二記憶手段34に記憶された各
インキキー開度データを初期値としてこれらの値に従っ
て、各インキキー開度調整手段40により各インキつぼ
3の各インキキー4毎の開度を自動的に設定する。
【0037】その後、自動的に設定された各インキキー
4の開度で実際に印刷運転を開始し、オペレータは、良
好な印刷状態となるように遠隔操作盤等から各インキキ
ー4の開度を適宜調整操作しながら印刷運転を行う。例
えば、低速度(印刷機の機種のサイズによるが、通常は
印刷速度200rpm前後)で印刷して、排出された印
刷物をピックアップしてルーペ等により印刷面の検査を
行い、校正刷等と印刷状態(印刷見当、印刷ムラ、印刷
の調子等)を比較して各インキキー4の開度調整を行
い、正常な印刷物が排出されるようになったのを確認し
てから印刷速度を上昇させていき通常の印刷運転に入る
(印刷速度500〜1000rpm程度)。また、通常
の印刷運転中においても印刷物を適宜ピックアップして
検査し、必要に応じて各インキキー4の開度を調整す
る。
【0038】そして、オペレータは、印刷状態が良好と
なり、各インキキー4の開度が適正値であると判断した
任意の時点(通常の印刷運転終了後でもよい。)で、こ
の適正な開度の情報を面積率・キー開度変換装置30に
フィードバックさせる指示を行う。この指示があると、
各インキキー開度調整手段40から、実際の印刷運転に
基づく適正な各インキキー4の開度が面積率・キー開度
変換装置30の第三記憶手段35に記憶される。なお、
第三記憶手段35に記憶させる適正な開度の収集データ
は、一回限りの実際の印刷運転により得られたデータだ
けとしてもよいが、複数(なるべく多く)の印刷状況で
実際に印刷運転を行って得られた複数のデータとするこ
とが好ましい。
【0039】また、面積率・キー開度変換装置30で
は、比較補正手段36により、フィードバックされた実
際の印刷運転に基づく適正な各インキキー4の開度をも
とに図3の各変換倍率カーブの比較補正を行う。そし
て、この比較補正された変換倍率カーブは、変換倍率記
憶手段32に記憶され、それ以降に行われる印刷運転で
の比較補正手段36による絵柄面積率データからインキ
キー開度データへの変換演算に用いられる。
【0040】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、面積率・キー開度変換装置3
0が比較補正手段36を備えているので、これにより変
換倍率の比較補正を行うことができるので、次回以降の
印刷運転を行う際に、各インキキー4の開度を自動的か
つ最適に設定することができる。このため、このような
学習機能による各インキキー4の開度の最適化により、
刷版の種類や絵柄面積率測定装置の特性などを吸収で
き、各インキキー4の開度を最も製品印刷の状態に近い
状態に設定できるので、印刷作業効率の向上やオペレー
タの負担の軽減を図ることができる。
【0041】特に、変換演算手段33による変換演算お
よび比較補正手段36による変換倍率の比較補正に必要
なデータ収集を各インキつぼ3の各インキキー4毎に行
うので、開度設定の一層の最適化を図ることができ、刷
版の絵柄に応じた量のインキ供給を確実に行うことがで
きる。
【0042】また、比較補正手段36により変換倍率カ
ーブの補正を行うにあたって、複数(なるべく多く)の
印刷状況で実際に印刷運転を行って複数(なるべく多
く)の適正開度データを収集し、第三記憶手段35に記
憶させるようにすれば、各インキキー4の開度設定の最
適化をより一層図ることができる。
【0043】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変
形等は本発明に含まれるものである。すなわち、前記実
施形態では、絵柄面積率測定装置20には、インキキー
4の幅Wよりも狭い幅単位でデータを測定する構成のも
のが用いられることになっていたが、本発明のインキ量
調整装置に用いられる絵柄面積率測定装置は、必ずしも
このような構成のものに限定されず、要するに絵柄面積
率をインキキー4の幅W以下(同じ幅かそれより狭い
幅)の単位で測定できるものであればよい。
【0044】また、前記実施形態では、インキキー開度
調整手段40は、モータ41と回転筒42と進退棒43
とにより構成されていたが、本発明のインキキー開度調
整手段は、このような構成に限定されるものではなく、
要するに、各インキつぼ3の各インキキー4を個別に操
作できるものであればよい。
【0045】さらに、前記実施形態では、最大6色の上
下両面刷りの印刷機における12個の変換倍率カーブの
例が挙げられていたが、本発明のインキ量調整装置は、
このような上下6色ずつ、合計12色分のインキ供給装
置を備えた印刷機への適用に限定されるものではなく、
インキ供給装置の個数は、上下1色(合計2色)、上下
2色(合計4色)、上下4色(合計8色)等、任意であ
る。
【0046】また、前記実施形態のインキ量調整装置1
0では、実際の印刷運転を行ってオペレータにより調整
される要素としては、各インキキー4の開度しか挙げら
れていないが、印刷物の濃淡の度合いを調整したり、あ
るいは良好な印刷物を得るためには、各インキキー4の
開度調整だけではなく、インキ出しローラ2の回転速度
も同時に調整することが好ましい。従って、面積率・キ
ー開度変換装置30と連動するインキ出しローラ回転速
度調整手段を設けておき、比較補正手段36により絵柄
面積率データからインキキー開度データへの変換倍率カ
ーブの比較補正を行う際には、このインキ出しローラ回
転速度調整手段により、インキ出しローラ2の回転速度
を最適にするための倍率の補正を同時に行うようにする
ことが望ましい。
【0047】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、面
積率・キー開度変換装置により変換倍率の比較補正を行
うことができるので、次回以降の印刷運転を行う際に、
インキキーの開度を自動的かつ最適に設定でき、これに
より印刷作業効率の向上やオペレータの負担の軽減を図
ることができる。特に、変換演算および変換倍率の比較
補正に必要なデータ収集を各インキつぼの各インキキー
毎に行うので、これにより開度設定の一層の最適化を図
ることができるという効果がある。
【0048】また、面積率・キー開度変換装置を、変換
倍率の補正を行う際に、複数の印刷状況で実際に印刷運
転を行って得られた適正な開度をもとに補正を行う構成
とした場合には、インキキーの開度設定の最適化をより
一層図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のインキ量調整装置の構成
図。
【図2】前記実施形態のインキ量調整装置による操作対
象であるインキ供給装置の一部分の斜視図。
【図3】前記実施形態の変換倍率記憶手段に記憶された
変換倍率情報としての各変換倍率カーブの例示図。
【図4】前記実施形態の表示手段の画面上に描かれる各
グラフの例示図。
【符号の説明】
2 インキ出しローラ 3 インキつぼ 4 インキキー 10 インキ量調整装置 20 絵柄面積率測定装置 30 面積率・キー開度変換装置 31 第一記憶手段 32 変換倍率記憶手段 33 変換演算手段 34 第二記憶手段 35 第三記憶手段 36 比較補正手段 40 インキキー開度調整手段 50 表示手段 W インキキーの幅

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刷版に供給するインキを溜めた複数のイ
    ンキつぼと、これらのインキつぼからインキを引き出す
    複数のインキ出しローラとを備え、前記インキつぼの各
    々には、前記インキ出しローラの長手方向に向かって並
    設されかつ独立的に前記インキ出しローラの外周面に対
    する開度を調整可能とされた複数のインキキーが設けら
    れ、これらのインキキーの開度を調整して供給インキ量
    を適量に調整する印刷機のインキ量調整装置であって、 刷版の絵柄面積率を前記各インキつぼの各インキキーの
    幅以下の単位で測定する絵柄面積率測定装置と、 この絵柄面積率測定装置により測定された各絵柄面積率
    データに変換倍率を乗じて各絵柄面積率データに対応す
    る前記各インキつぼの各インキキー毎のインキキー開度
    データを求めるとともに、求めた各インキキー開度デー
    タと実際に印刷運転を行って最終的に調整された前記各
    インキつぼの各インキキー毎の適正な開度とを比較して
    前記変換倍率の補正を行う面積率・キー開度変換装置
    と、 この面積率・キー開度変換装置により求められた各イン
    キキー開度データに従って前記各インキつぼの各インキ
    キー毎の開度を自動的に設定するインキキー開度調整手
    段とを備えたことを特徴とする印刷機のインキ量調整装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した印刷機のインキ量調
    整装置において、前記面積率・キー開度変換装置は、前
    記絵柄面積率測定装置により測定された前記各インキつ
    ぼの各インキキー毎の絵柄面積率データを記憶する第一
    記憶手段と、各絵柄面積率データとこれらに対応する前
    記各インキつぼの各インキキー毎のインキキー開度デー
    タとの変換倍率情報を記憶する変換倍率記憶手段と、こ
    の変換倍率記憶手段に記憶された変換倍率情報を参照し
    て前記第一記憶手段に記憶された各絵柄面積率データを
    読み込みこれらに対応する前記各インキつぼの各インキ
    キー毎のインキキー開度データを求める変換演算手段
    と、この変換演算手段により求められた各インキキー開
    度データを記憶する第二記憶手段と、実際に印刷運転を
    行って最終的に調整された前記各インキつぼの各インキ
    キー毎の適正な開度を記憶する第三記憶手段と、前記第
    二記憶手段に記憶された各インキキー開度データと前記
    第三記憶手段に記憶された適正な各開度とを比較して前
    記変換倍率記憶手段に記憶された変換倍率情報を自動的
    に補正する比較補正手段とを備えたことを特徴とする印
    刷機のインキ量調整装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した印刷
    機のインキ量調整装置において、前記面積率・キー開度
    変換装置は、前記変換倍率の補正を行う際に、複数の印
    刷状況で実際に印刷運転を行って得られた適正な開度を
    もとに補正を行う構成とされていることを特徴とする印
    刷機のインキ量調整装置。
JP8076413A 1996-03-29 1996-03-29 印刷機のインキ量調整装置 Withdrawn JPH09262965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8076413A JPH09262965A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 印刷機のインキ量調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8076413A JPH09262965A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 印刷機のインキ量調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09262965A true JPH09262965A (ja) 1997-10-07

Family

ID=13604547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8076413A Withdrawn JPH09262965A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 印刷機のインキ量調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09262965A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009240925A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Fujifilm Corp 液体塗布装置、液体塗布方法、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
JP2009543715A (ja) * 2006-07-19 2009-12-10 フェリックス ベッシャー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニエ コマンディトゲゼルシャフト 確率的にレーザー処理されたフィルムローラー

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543715A (ja) * 2006-07-19 2009-12-10 フェリックス ベッシャー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニエ コマンディトゲゼルシャフト 確率的にレーザー処理されたフィルムローラー
US8561536B2 (en) 2006-07-19 2013-10-22 Felix Boettcher Gmbh & Co. Kg Stochastically lasered film roller
JP2009240925A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Fujifilm Corp 液体塗布装置、液体塗布方法、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1712361B1 (en) Ink separation device for printing press ink feed control
JP5414195B2 (ja) 印刷機における改善された特性曲線の設定
US5809894A (en) System and method for registration control on-press during press set-up and printing
JP2007030348A (ja) 印刷機のインキ供給量調整方法および装置
JPS6120042A (ja) 画像走査記録方法及び装置
JP2009234089A (ja) 印刷目標色設定方法及び装置並びに絵柄色調制御方法及び装置
US7948653B2 (en) Printing colorimetric instruction method and printer
JP4139012B2 (ja) 印刷機のインキ供給量調整方法および装置
US7028616B2 (en) Ink supply amount control method and apparatus for printing press
JPH11320838A (ja) 印刷品質管理方法及び装置
JP4958598B2 (ja) 印刷機の色合わせ方法及び色合わせ装置
JPH09262965A (ja) 印刷機のインキ量調整装置
JPS62261441A (ja) 印刷機の横振りインキ練り作業開始時点を調節するための方法及び装置
US6915737B2 (en) Ink supply amount control method and apparatus for printing press
EP1302318B1 (en) Printing apparatus
JP5129982B2 (ja) 印刷機の色合わせ方法及び色合わせ装置
JP2007521169A (ja) 印刷媒体の閉ループ色制御のためのシステムおよび方法
JP4472796B2 (ja) インキツボキーの原点位置補正方法および装置、ならびにインキツボキーの現在位置補正方法および装置
US20050264594A1 (en) Ink supply amount adjustment method and apparatus for printing press
US20010042483A1 (en) Color management method and apparatus for printing press
JP2005022111A (ja) 印刷機異常部位の判定装置、印刷機、プログラム、及び、記録媒体
JP2006103050A (ja) 印刷機のインキ供給量調整方法および装置
JP2000233487A (ja) 感熱孔版の製版装置
JP2859430B2 (ja) 印刷物のリファレンスデータの補正方法及び装置
JP4515610B2 (ja) 印刷機の色管理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603