JPH09262500A - 電気集塵器 - Google Patents

電気集塵器

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JPH09262500A
JPH09262500A JP7427696A JP7427696A JPH09262500A JP H09262500 A JPH09262500 A JP H09262500A JP 7427696 A JP7427696 A JP 7427696A JP 7427696 A JP7427696 A JP 7427696A JP H09262500 A JPH09262500 A JP H09262500A
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JP
Japan
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dust collecting
collecting electrode
electrostatic precipitator
electric field
electrode
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JP7427696A
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Inventor
Hiroshi Takamatsu
博 高松
Koichi Toyoda
弘一 豊田
Yasuo Hamada
靖夫 濱田
Kiyoshi Fujino
清 藤野
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気清浄のための電気集塵器において、集塵
電極からのダスト粒子の再飛散を防止する。 【解決手段】 集塵電極41と対向電極45の間に直流
高電圧Vを印加して、帯電ダスト粒子を集塵電極41へ
捕集する。集塵電極41の表面の全域に、多数の微小な
凸部43を微小間隔で設けて、集塵電極表面近傍に不平
等電極を形成する。凸部の曲率半径Rは小さい程良く、
又、隣接する凸部間の間隔Lは、不平等電界が形成され
ない隙間が存在しないように十分狭いことが望ましい。
実用的には、R≦0.1mm、L/R=2〜4が良い。
又、集塵電極として、金属平板の一部を切り起こした
り、スリットを配列したり、絶縁基板に格子状のプリン
ト配線を形成したものや、金属網や、強電界を形成する
2枚の対向電極間にフロート状態で配設された誘電体や
金属の繊維網を用いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄のための
電気集塵器に関する。
【0002】
【従来の技術】コロナ放電によってイオン風を発生させ
ると共に、浮遊粒子を帯電させて静電力で分離除去する
電気集塵器が広く知られている。
【0003】例えば、特公平6ー36875号公報に
は、上述の作用を奏する様にイオン化線(放電電極)と
集塵電極及び対向電極を所定の位置に配置した電気集塵
器を用いた空気清浄器が開示されている。この技術は、
放電電極及び対向電極と集塵電極との間に直流高電圧を
印加してコロナ放電を発生させ、ここを通過する空気中
の分子及び浮遊粒子をイオン化及び帯電させ、イオンの
分子への衝突エネルギーによりイオン風を発生させて帯
電粒子を対向電極と集塵電極との間の空間へ導くと共
に、対向電極と集塵電極との間に高電圧を印加して強電
界を形成し、この強電界によるクーロン力により帯電粒
子を集塵電極に捕集するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様な構成の電気集
塵器は、イオン風によって空気が流動するので、ファン
の無いイオン式空気清浄器等に広く利用されている。
【0005】しかし、生活空間に最も多く存在する、大
気塵、タバコ煙などの0.1〜数ミクロンの粒子は、集塵
電極へ捕集されると電荷を失うためクローン力が働かな
くなり、集塵電極から離脱して、空気中へ再飛散してし
まう事がある。
【0006】本発明の目的は、集塵電極に捕集された粒
子の再飛散を防ぐことの出来る電気集塵器を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、集塵電極がそ
の表面の近傍に不平等電界が形成されるように構成され
ていることを特徴とする。
【0008】これにより、集塵電極の表面近傍では帯電
粒子に対するクーロン力だけでなく、不平等電界での電
界グラディエント(電界勾配)に起因するグラディエン
ト力が働く。このグラディエント力とは、不平等電界中
の電界グラディエントによって、粒子が不均衡な分極を
起こして電界の強い方向へ引き寄せられる力であり、粒
子が帯電していなくても働く。そのため、集塵電極に捕
集された粒子が電荷を失っても、グラディエント力によ
って集塵電極に引き付けられたままとなる。
【0009】不平等電界を形成するための集塵電極の構
成の1例は、表面に複数の凸部を設けることである。対
向電極から集塵電極に向かう電気力線は凸部に集束する
ので、凸部の近傍で電気力線の粗、密が出来る。このた
め、集塵電極の凸部近傍で電界強度のグラディエントが
生じ、凸部近傍までクーロン力で引き寄せられた帯電粒
子に対し更にグラディエント力が加わる。
【0010】凸部の曲率半径Rは小さいほど好ましく、
又、隣接する凸部間の間隔Lは、凸部間に不平等電界が
形成されない隙間が存在しないよう十分に狭い間隔であ
ることが望ましい。これを満足する条件として、L/R
=2〜4程度であることが好ましい。
【0011】集塵電極の別の構成例は、導電体の網、例
えば金属網である。この場合、網の線半径は出来るだけ
細く、例えば0.1mm 以下が望ましい。電気力線は網の各
格子線に集束するので、網の近傍に不平等電界が形成さ
れ、そこにグラディエント力が発生する。
【0012】更に別の例としては、集塵電極に複数の切
り起こした部分を設けたり、複数のスリットを形成して
もよい。電気力線は切り起こし部分、又はスリットのエ
ッヂ部分に集束し、不平等電界を形成する。
【0013】或は、絶縁基板に導体のプリント配線で格
子状に形成して、これを集塵電極として用いてもよい。
電気力線はプリント配線のエッヂ部分に集束し、不平等
電界を形成する。
【0014】更に別の構成例は、電圧が印加された少な
くとも2枚の対向電極の間に、集塵電極として、誘電体
又は導電体の繊維集合又は網を電気的にフロート状態で
配設する。この場合は、誘電体又は導体の分極作用によ
り各繊維又は網の各格子線に電気力線が集束し、この近
傍が不平等電界となる。
【0015】上述した切り起こし部分、スリット、プリ
ント配線の格子線、網の格子線又は繊維の間隔も、不平
等電界が形成されない隙間が存在しないよう十分狭い間
隔であることが望ましい。
【0016】
【実施の形態】以下、本発明の電気集塵器の実施の形態
を図面を用いて詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の集塵電極の原理図である。
全体として平板形の集塵電極1の表面には凸部3が設け
てあり、この集塵電極1と、これに対向して平行に配置
されたやはり平板形の対向電極5との間に直流高電圧V
を印加すると、図の矢印の様な電気力線によって電界E
が発生する。
【0018】凸部3の近傍を除いては、電気力線は等密
度で平行に流れ平等電界を形成している。この平等電界
中に入った電荷Qをもつ荷電粒子は、電気力線方向のク
ーロン力(=EQ)を受けて集塵電極1の方へ移動す
る。
【0019】凸部3の近傍では電気力線が図の矢印のよ
うに、凸部3に向かって集束するため、凸部の近傍は、
電気力線に沿った方向で電界のグラディエント(勾配、
強度差)を有する不平等電界となる。クーロン力の作用
で不平等電界中に到達した荷電粒子7は、クーロン力に
加えて、電界の強い方、つまり凸部3の方向へ向かうグ
ラディエント力を受ける。
【0020】このグラディエント力F(ベクトル)は、
電界E(ベクトル)のグラディエントに起因し、次式で
表せる事が一般に知られている。
【0021】
【数1】
【数2】 ここに、aは粒子径、εrは粒子の比誘電率 、εmは
空気(媒体)の比誘電率である。
【0022】ここで、図1の凸部3の近傍でのグラディ
エント力Fを求めると次式で表される。
【0023】
【数3】 ここに、Rは凸部の曲率半径、dは荷電粒子の平板表面
からの距離である。
【0024】この式からわかる様に、粒子径a、粒子の
比誘電率εrが大きい程、グラディエント力Fは大きく
なる。
【0025】計算によると粒子径aが0.2μm付近より大
きくなると、急激にグラディエント力が大きく作用する
事から、生活空間に多い大気塵、タバコ煙等の、粒子径
が0.1 〜数ミクロンの粒子はグラディエント力が有効に
作用する事が期待できる。
【0026】又、凸部の曲率半径Rが小さい程グラディ
エント力Fは大きくなり、凸部の中心からの距離dが大
きくなると、急激にグラディエント力Fは小さくなる。
【0027】図2は、式(3)より求めた、凸部の曲率
半径Rをパラメータとした、凸部からの距離dとグラデ
ィエント力Fとの関係曲線である。環境条件として、電
界E=1.0MV/m、粒子径a=1.0μm、粒子の比誘電
率εr=4を選んである。
【0028】このグラフより、粒子の凸部表面からの距
離がほぼ曲率半径Rに相当する範囲内では大きなグラデ
ィエント力Fが働くが、これより離れると急激にグラデ
ィエント力Fは減衰することがわかる。
【0029】又、凸部表面に捕集された粒子は、電荷を
失い0eとなっても、例えば曲率半径Rが0.1mmの場
合の凸部表面でのグラディエント力Fは、図より1.5×
10-13Nである。これは、同じ電界強度E=1.0MV/
m中にある1e(=1.6×10-19クーロン)の電荷を持
つ荷電粒子に働くクーロン力1.6×10-13Nとほぼ同じ
値である。実験的に、1eの電荷があれば粒子は集塵電
極に吸着保持されることが判っている。
【0030】従って、曲率半径Rが0.1mm以下の凸部
に捕集された粒子が電荷を失っても、集塵電極に吸着保
持するに足るグラディエント力が働くことがわかる。こ
のことから、曲率半径0.1mm以下の凸部を設ければ、
グラディエント力が有効に利用できることがわかる。
【0031】又、再飛散現象は粒子径が大きい程起こり
やすいが、(3)式からわかるように、グラディエント
力Fは粒子径aが大きい程大きくなるので、大きな粒子
に対してより有効に作用する。
【0032】次に、グラディエント力は凸部のどの面で
最も強く働くかを実験より求めてみた。図3は凸部のグ
ラディエント力測定位置を示す図であり、電極表面と直
角方向(a)、電極表面と45度の方向(b)及び電極
表面と平行方向(c)の3方向のグラディエント力Fを
測定した。尚、電気力線は図の矢印のように流れている
ものとする。
【0033】図4(a)、(b)、(c)はそれぞれ図
3の(a)、(b)、(c)の方向で測定したグラディ
エント力Fの特性曲線を、曲率半径Rをパラメータとし
て示す。
【0034】この図より、電極表面と直角方向(a)の
凸部面上は最もグラディエント力Fが小さく(図4
(a))、電極表面と平行方向(c)のグラディエント
力Fが最も大きい事がわかる(図4(c))。従って、
電極表面に多数の凸部を並べる場合は、各凸部の平行方
向のグラディエント力Fを有効に活かせるよう、凸部を
適当な間隔で配置することが肝要である。すなわち、凸
部の間隔が広すぎると、凸部間に不平等電界が形成され
ず、グラディエント力が発生しない隙間が生じるため、
広すぎない間隔が必要である。
【0035】図4(c)に示した実験結果によると、凸
部表面から曲率半径Rに相当する距離を越すと、急激に
グラディエント力が減衰することが観測されている。こ
のことから各々の凸部のグラディエント力が有効に働く
範囲は、凸部表面から曲率半径Rに相当する距離以内が
適当であると言える。従って、凸部の中心間の距離をL
とすると、L/R≦4の範囲内で凸部の間隔を選ぶこと
が望ましい。一方、凸部同志が機械的に重なり合わない
ためには、L/R>2である必要がある。以上より、凸
部の曲率半径Rと、凸部中心間隔Lとの関係は、L/R
=2〜4程度であることが望ましい。
【0036】尚、凸部間隔は必ずしも全て一定である必
要はなく、上記条件の範囲内であれば凸部間隔はばらつ
いていてもかまわない。
【0037】この様な条件を満たすよう集塵電極表面に
凸部を多数形成すれば、表面全域に万遍なく不平等電界
が形成され、集塵電極表面のほぼ全域にグラディエント
力が発生して、集塵電極に捕集された粒子を集塵電極に
吸着保持する事が出来る。
【0038】又、荷電粒子が集塵電極に捕集されて電荷
を失って起こる再飛散だけでなく、タバコ煙等の高抵抗
粒子(108Ωm以上)が集塵電極との間に逆コロナ放
電を発生し、粒子を反発電位に再荷電してしまう為に起
こる逆電離再飛散や、金属粉等の低抵抗粒子(100Ω
m以下)が集塵電極と同電位に帯電し、反発力によって
起こる誘導再飛散の現象も、前述のグラディエント力に
よって減少させることができる。
【0039】更に、荷電粒子が電極面へ移動する速度w
は次の式で表される。
【0040】 w=F/6πaμ (4) ここに、Fはグラディエント力及びクーロン力の総和、
aは粒子径、μは空気の粘度である。
【0041】(4)式より、集塵電極近傍での大きなグ
ラディエント力Fによって、粒子の集塵電極への移動速
度w、即ち集塵速度が速まることが予測され、電極から
の再飛散防止と相俟って集塵効率の向上が期待できる。
【0042】次に、本発明の具体的な実施形態を述べ
る。
【0043】図5は第1の実施形態を示し、集塵電極と
して導電体の網、例えば金属網を用いる。集塵電極たる
金属網11と対向平板電極13との間に直流高電圧Vが
印加される。図示しないファン又は図示しない放電電極
でのコロナ放電によるイオン風などの作用により、ダス
トを含んだ空気が図の矢印のように両電極間11、13
にほぼ平行に流される。
【0044】金属性網11の格子つまり網線は出来るだ
け細く例えば0.1mm 以下、網線のピッチは出来るだけ
狭く例えば0.2mm 以下が望ましい。この様な構成によ
り、金属性網11と対向平板電極13との間には全体的
に平等電界が形成されるが、金属網11の近傍では各網
線へ電気力線が集束して、不平等電界が形成されるの
で、不平等電界でのグラディエント力による再飛散防止
作用が働き、ダスト粒子は金属網11に吸着保持され
る。
【0045】図6(a)は第2の実施形態を示し、2枚
の対向平板電極21、23の間に直流高電圧Vを印加す
る。集塵電極25は、前記両電極21、23間にそれら
と平行に、電圧を印加せずにつまり電気的にフロート状
態で、配置する。空気の流れる方向は第1の実施形態と
同様に電極にほぼ平行である。ここで、集塵電極25は
誘電体(例えばガラス繊維、樹脂繊維等)で編んだ網、
繊維集合体、紙又は布等である。
【0046】集塵電極25の各繊維又は網線は対向電極
21、22間の電界により分極作用を起こし、図6
(b)に示すように、各繊維又は各網線に電気力線が集
束する。この結果、集塵電極25の近傍は不平等電界と
なり、この部分でグラディエント力が発生する。従っ
て、この集塵電極25に捕集された粒子は、再飛散が防
止される。更に、この様な網状又は繊維集合体状の集塵
電極25を用いると、ダスト粒子を機械的に捕集する機
械的フィルタとしての効果もある。
【0047】又、集塵電極25に金属の網又は繊維集合
体を用いても、金属は誘電率が無限とみなせるため際立
った分極を生じるので、上記と同様の効果がある。しか
し、金属は強電界中に配置されると放電の危険性を伴う
ので、絶縁被覆した金属網を用いることが望ましい。
【0048】従って、この第2の実施形態の網状集塵電
極25は、誘電率が高く、かつ表面抵抗もしくは絶縁抵
抗の高い材料で、網線又は繊維のピッチは第1の実施形
態の場合と同じ条件とすることが望ましい。
【0049】図7は第3の実施形態を示し、集塵電極3
1は、金属平板の表面をサンドブラスト処理、化学的エ
ッチング或いはプラズマエッチング等により粗面にし
て、電極表面全域に多数の凹凸部33を設けたものであ
る。凸部の寸法及び間隔は前述の範囲にすることが望ま
しい。
【0050】凹凸面を有する集塵電極31と対向平板電
極35との間に直流高電圧Vを印加すれば、集塵電極3
1の凹凸部33の近傍で不平等電界が形成され、グラデ
ィエント力が発生し、この近傍の粒子は集塵電極に吸着
保持される。
【0051】図8(a)は第4の実施形態を示し、集塵
電極41は金属平板の裏面からプレス加工して、表面に
微小間隔で多数の凸部43を設けたものである。この集
塵電極41と対向平板電極45との間に直流高電圧Vを
印加すると、図8(b)に示すように電気力線は凸部に
集束し、この部分でグラディエント力が発生する。
【0052】図9(a)は第5の実施形態を示し、集塵
電極51は、金属平板の微小間隔の多数の部分を対向電
極53側に切り起こしたものであり、対向平板電極53
との間に直流高電圧Vを印加すると、図9(b)に示す
ように、切り起こした部分53に電気力線が集束し、グ
ラディエント力を発生させる。
【0053】図10(a)は第6の実施形態を示し、集
塵電極61は、図10(b)の細部詳細図に示す様に、
絶縁基板65の上に、格子状のプリント配線67を形成
したものである。この様に形成された集塵電極61と対
向平板電極63との間に直流高電圧Vを印加すると、図
10(c)に示すように、電気力線はプリント配線7の
エッヂ部分に集束し電極61表面にグラディエント力が
発生する。
【0054】図11(a)は第7の実施形態を示し、集
塵電極71は、金属平板を打ち抜き加工して、微小間隔
でスリット73を設けたものであり、対向平板電極75
との間に直流高電圧Vを印加すると、図11(b)に示
すようにスリット73のエッヂ部分に電気力線が集束
し、電極71表面にグラディエント力が発生する。
【0055】以上、幾つかの実施形態を説明したが、本
発明は、集塵電極表面の少なくとも一部の領域に亘って
不平等電界が形成されるように集塵電極が構成されてい
れば、上記実施形態の内容のみに限定されるものではな
く、種々の変形、改良、修正を加えた態様で実施するこ
とができる。
【0056】以上述べた実施形態は、集塵電極を正電位
にしているから、図示しない放電極でコロナ放電を生じ
させてダスト粒子を帯電させる場合には、粒子を負電位
に帯電させる負コロナ放電を生じさせることになるが、
オゾンの発生を抑えるために、正コロナ放電にして集塵
電極を負電位にバイアスする構成とすることもできる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
集塵電極に捕集された粒子の再飛散を防ぐ事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集塵電極の原理図。
【図2】理論計算によるグラディエント力の特性曲線。
【図3】凸部のグラディエント力の測定位置を示す図。
【図4】図3の各測定位置でのグラディエント力の特性
曲線であり、(a)は電極表面と直角方向、(b)は電
極表面と45度の方向、(c)は電極表面と平行方向で
のグラディエント力を示す。
【図5】金属網の集塵電極を用いた第1の実施形態の構
成図。
【図6】(a)は対向電極間に平行に配置した網状の集
塵電極を用いた第2の実施形態の構成図、(b)は電気
力線の集束を示す図。
【図7】金属平板をブラスト処理して、凹凸部を設けた
集塵電極を用いた第3の実施形態の構成図。
【図8】(a)は金属平板をプレス加工して凸部を設け
た集塵電極を用いた第4の実施形態の構成図、(b)は
電気力線の集束を示す図。
【図9】(a)は金属平板の一部を切り起こした集塵電
極を用いた第5の実施形態の電極構成図、(b)は電気
力線の集束を示す図。
【図10】(a)は絶縁基板に格子状のプリント配線を
施した集塵電極を用いた第6の実施形態の構成図、
(b)はプリント配線部詳細図、(c)は電気力線の集
束を示す図。
【図11】(a)は金属平板を打ち抜き加工して微小間
隔でスリットを設けた集塵電極を用いた第7の実施形態
の構成図、(b)は電気力線の集束を示す図。
【符号の説明】
1 集塵電極 3 凸部 5、13、23、35、45、55、63、75 対向
平板電極 7 荷電粒子 V直流高電圧 11、21、25、31、41、51、61、71 集
塵電極 33 凹凸部 43 凸部 53 切り起こした部分 65 絶縁基板 67 プリント配線 73 スリット
フロントページの続き (72)発明者 濱田 靖夫 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 藤野 清 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集塵電極とこれに対向して配置された対
    向電極間に電界を形成して、前記集塵電極の表面に集塵
    する電気集塵器において、前記集塵電極は、前記表面の
    近傍に不平等電界が形成される様な構造を有することを
    特徴とする電気集塵器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気集塵器において、 前記集塵電極は、前記表面上に、複数の凸部を有するこ
    とを特徴とする電気集塵器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気集塵器において、 前記集塵電極は、網状導電体を有することを特徴とする
    電気集塵器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電気集塵器において、 前記集塵電極は、複数の切り起こされた部分を有するこ
    とを特徴とする電気集塵器。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電気集塵器において、 前記集塵電極は、複数のスリットを有することを特徴と
    する電気集塵器。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電気集塵器において、 前記集塵電極は、絶縁基板と、その表面に形成された格
    子状のプリント配線とを有することを特徴とする電気集
    塵器。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電気集塵器において、 電圧が印加された少なくとも2枚の前記対向電極を備
    え、 前記集塵電極は、誘電体及び導電体のいずれかの繊維集
    合及び網のいずれかであり、かつ前記少なくとも2枚の
    対向電極の間に電気的に浮遊状態で配置されていること
    を特徴とする電気集塵器。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7のいずれか1項記載の電気
    集塵器において、 前記凸部、切り起こされた部分、スリット、プリント配
    線の格子、網の格子及び繊維集合の繊維のいずれかの間
    隔は、不平等電界が存在しない隙間が生じないような間
    隔である事を特徴とする電気集塵器。
  9. 【請求項9】 請求項2記載の電気集塵器において、 前記凸部の曲率半径Rと、隣接する前記凸部間の間隔L
    との比が、ほぼL/R=2〜4である事を特徴とする電
    気集塵器。
  10. 【請求項10】 請求項2又は9のいずれか1項記載の
    電気集塵器に於いて、 前記凸部の曲率半径は0.1mm 以下である事を特徴とする
    電気集塵器。
  11. 【請求項11】 請求項3、7及び8のいずれか1項記
    載の電気集塵器において、 前記網の格子又は前記繊維集合の繊維の線半径は、0.1m
    m 以下である事を特徴とする電気集塵器。
JP7427696A 1996-03-28 1996-03-28 電気集塵器 Pending JPH09262500A (ja)

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