JPH09260764A - 面発光型半導体レーザ光源 - Google Patents

面発光型半導体レーザ光源

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JPH09260764A
JPH09260764A JP6150796A JP6150796A JPH09260764A JP H09260764 A JPH09260764 A JP H09260764A JP 6150796 A JP6150796 A JP 6150796A JP 6150796 A JP6150796 A JP 6150796A JP H09260764 A JPH09260764 A JP H09260764A
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JP
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layer
semiconductor
semiconductor laser
light source
voltage
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JP6150796A
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Eiji Yamamoto
英二 山本
Iwao Komazaki
岩男 駒崎
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザビームの放射角を連続的に可変できな
い。 【解決手段】半導体基板(1) 上に、少なくとも、下部ミ
ラー層(2) 、下部半導体クラッド層(3) 、化合物半導体
よりなる活性層(4) 、上部半導体クラッド層(5)、上部
ミラー層(6) を順に積層した構造を有する面発光型半導
体レーザ光源において、前記下部ミラー層(2) または前
記下部半導体クラッド層(3) 、前記活性層(4) 、前記上
部半導体クラッド層(5) 、前記上部ミラー層(6) の一部
または全部を基板面に垂直な軸を有する柱状に形成した
第1導電型の柱状部と、この柱状部を取り巻くように形
成された第2導電型の埋め込み層(7) と、この埋め込み
層(7) と前記柱状部の間に電圧を印加する電圧印加装置
(14)とを具備することを特徴とする面発光型半導体レー
ザ光源。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光型半導体レ
ーザ光源に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体レーザに、レーザビームの
放射パターンを可変にする機能をモノリシックに集積す
る試みは非常に少ない。従来技術の代表的な例は、L.
Fanらによる文献(L.Fan,M.C.Wu.H.C.
Lee,and P.Grodzinski,IEEE,Proceedings
of International Electron Device Meeting(I
EDM94),pp.765-768 )に記載されている。これ
を、図9,10を参照して説明する。
【0003】この半導体レーザは、図9のような面発光
型半導体レーザであり、GaAs半導体基板91上に、下
部ミラー層92、下部クラッド層93、活性層94、上部クラ
ッド層95、上部ミラー層96が順に積層され、前記上部ミ
ラー層96の一部がメサ状に形成されている。この構成の
特徴的な点は、上部ミラー層96の一部に位相シフト領域
97が形成され、また、上部電極98,99が図9に示す如く
左右に分離された構造を有していることである。
【0004】レーザ光の遠視野における強度パターン
(これを遠視野像と言う)は、レーザの出射端面で位相
シフト領域が形成されていることを反映して、図10に示
すような放射角度に対してふた山の回折像となる。この
図における左右の山の相対的な高さの比は、前述の2分
割された上部電極98,99から活性層94に向けて注入する
電流の大小関係により決まる。従って、前記の上部電極
98,99から注入する電流の割合を適切に選ぶことによ
り、面発光レーザから出射するレーザビームのメインピ
ークの放射方向を僅か数deg.ではあるが切り換えること
ができると報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体レーザの
技術では、レーザビームの放射方向を2値的に切り換え
る機能を集積した素子は提案されているが、レーザビー
ムの放射角を可変にすることはできなかった。レーザビ
ームの放射角を可変にすることが可能になれば、例え
ば、レンズと組み合わせることにより、レーザビームの
スポットサイズや焦点深度を可変にする事が可能とな
る。さらに、これにより、光センシング、とりわけ、光
ピックアップ等の応用においては、多様なセンシング対
象や光学式読み取り媒体に適用可能な高機能なセンシン
グシステムを実現できる。
【0006】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、レーザビームの放射角や放射形状を連続的に可
変しうる面発光型半導体レーザ光源を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1:半導体基板上に、少なくとも、下部ミラー
層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よりなる活性
層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積層し
た構造を有する面発光型半導体レーザ光源において、前
記下部ミラー層または前記下部半導体クラッド層、前記
活性層、前記上部半導体クラッド層、前記上部ミラー層
の一部または全部を基板面に垂直な軸を有する柱状に形
成した第1導電型の柱状部と、この柱状部を取り巻くよ
うに形成された第2導電型の埋め込み層と、この埋め込
み層と前記柱状部の間に電圧を印加する電圧印加手段と
を具備することを特徴とする面発光型半導体レーザ光
源。
【0008】(対応する発明の実施の形態)請求項1は
実施の形態1〜3に対応する。前記電圧印加手段は、例
えば図1を参照すると、電圧印加装置14が配線13aを通
して第1の電極10または電極10´に接続されるとととも
に、面発光型半導体レーザ本体を介して、(実施の形態
1,2の一部は、透明電極)を含み)第2の電極11から
配線13cより接地電位に接続された系を含むものであ
る。なお、上記の形態は同様な機能を実現する各種の変
形を含むものである。例えば、接地電位は、基板裏面側
の第3の電極12にとることも可能であり、この場合は、
第2の電極11に配線13cを介して電流源16が接続され
る。
【0009】また、電圧印加手段14は、必ずしも電極10
又は10´に接続される場合に限定されるものではない。
例えば、電極11に接続される場合や、電極12に接続され
る場合も前記柱状部と前記埋め込み層に電圧を印加する
同様な機能が実現できる。さらに、面発光型半導体レー
ザは必ずしも電気的に駆動する方式に限定されず、例え
ば、面発光型半導体レーザの共振器に入射するポンプ光
により駆動される場合も含む。また、前記埋め込み層と
は、実施の形態3(図5)に示す如く、柱状部が必ずし
も単一の導電型で形成されていない場合には、これと前
記埋め込み層の各々の境界面を挟んで、互いに接する半
導体層が異なる導電型である場合も含む。さらに、上記
の「柱状」という表現は必ずしも円柱や角柱だけに限定
されず、不定形であってもよいし、また、円柱の軸上で
断面形状や断面積が変化するものも含む。
【0010】(作用)埋め込み層と前記柱状部は互いに
異なる導電型であるから、これらは互いにpn接合を構
成し、埋め込み層と前記柱状部の境界の両側に空乏層
(depletion layer)が形成される。この空乏層の厚さは
pn接合に印加する電圧で制御され、pn接合に対する
逆バイアス(または逆方向電圧という)の大きさが大き
いほど厚くなる。この空乏層は、電子やホールよりなる
キャリアをブロックする機能をもつので、活性層に注入
される電流の経路を制限し、結果として、光利得を発生
する活性層の領域(基板に対して水平方向の面積)を制
限する。
【0011】(効果)半導体レーザの出射面上での光強
度分布(即ち、近視野像:near field pattern)は、光
利得を発生する活性層の領域が広いほど広く、狭いほど
狭くなる。一方、半導体レーザの遠視野像(far field
pattern )は近視野像が狭いほど回折現象のため広くな
る。従って、前記pn接合に印加する逆バイアスを大き
くすれば、遠視野像を広く、即ち放射角を大きくでき
る。また、柱状部が含まれる共振器内部の光軸に垂直な
方向の光強度分布の広がりが小さいほど半導体レーザの
発振横モードは低次モードが安定になるから、光利得を
発生する活性層の領域を前記逆バイアスにより狭くする
ほど半導体レーザの発振低次横モードが安定になり、広
くするほど高次の横モードが発生しやすくなる。以上の
ように、請求項1の構成により、放射ビームの放射角を
連続的に可変したり、発振横モードの制御性を制御する
ことが可能となる。
【0012】なお、上記の作用、効果の項ではpn接合
に印加する電圧が逆バイアスの場合を説明したが、順バ
イアスの場合にも空乏層の厚さ制御範囲は小さいが、順
バイアスが大きいほど空乏層は薄くなり、同様な効果が
得られる。また、前記ビームの放射形状は、光軸を中心
とする円形になるとは限らず、共振器の断面形状や共振
器内部の不純物分布等により、短軸と長軸を有する場合
や、不定形となる場合も含む。
【0013】請求項2:半導体基板上に、少なくとも、
下部ミラー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よ
りなる活性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を
順に積層した構造を有する面発光型半導体レーザ光源に
おいて、前記下部ミラー層または前記下部半導体クラッ
ド層、前記活性層、前記上部半導体クラッド層、前記上
部ミラー層の一部または全部を基板面に垂直な軸を有す
る柱状に形成した柱状部と、この柱状部の側面に設けら
れ、前記柱状部とショットキー接合を形成する金属膜
と、この金属膜と前記柱状部の間に電圧を印加する電圧
印加手段とを具備することを特徴とする面発光型半導体
レーザ光源。
【0014】(対応する発明の実施の形態)請求項2は
実施の形態6に対応する。 (作用)前記金属膜と前記柱状部はショットキー接合を
構成し、前記金属膜と前記柱状部の接合の境界の両側に
空乏層が形成される。この空乏層の厚さはショットキー
接合に印加する電圧で制御され、ショットキー接合に対
する逆バイアス(または逆方向電圧という)の大きさが
大きいほど厚くなる。この空乏層は、キャリアをブロッ
クする機能をもつので、活性層に注入される電流の経路
を制限し、結果として、光利得を発生する活性層の領域
(基板に対して水平方向の面積)を制限する。
【0015】(効果)上記の柱状部以外の部分を半導体
で選択的に埋め込む必要がないので素子の製造が容易に
なる。また、請求項1がpn接合で空乏層を形成するの
に対して、本構成はショットキー接合で空乏層を形成す
るので、空乏層幅の変調にもとづくレーザビーム形状の
制御がより高速になる。これは、ショットキー接合では
空乏層の形成メカニズムが、より高速な多数キャリアの
みを利用するためである。
【0016】請求項3:半導体基板上に、少なくとも、
下部ミラー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よ
りなる活性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を
順に積層した構造を有する面発光型半導体レーザ光源に
おいて、放射ビームの放射角を制御できる制御手段をモ
ノリシックに集積したことを特徴とする面発光型半導体
レーザ光源。
【0017】(対応する発明の実施の形態)請求項3は
実施の形態1〜6に対応する。請求項3中、「放射ビー
ムの放射角を制御できる制御手段をモノリシックに集積
した」とは、前記制御手段の全てを面発光型半導体レー
ザの半導体基板上に形成する場合に限定されない。例え
ば、実施の形態1〜6に対応する図に示すように、制御
手段の電子回路や配線などは、必ずしも半導体基板上に
一体化されない場合も含む。
【0018】(作用・効果)前記放射ビームの放射角を
制御できる制御手段をモノリシックに集積することによ
り、非常にコンパクトな構成で、かつ、低価格な放射角
可変のレーザ光源を提供できる。また、これにより、光
センシング、とりわけ、光ピックアップ等の応用におい
ては、多様なセンシング対象や光学式読み取り媒体に適
用可能な高機能なセンシングシステムを実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (実施の形態1)図1を参照する。図中の符番1はn型
半導体基板である。この基板1上には、n型半導体多層
膜よりなる下部ミラー層2、n型下部半導体クラッド層
3、化合物半導体よりなる活性層4、p型上部半導体ク
ラッド層5、p型半導体多層膜よりなる上部ミラー層6
が順に積層され、これらが表面(基板と反対側の面)か
ら前記上部半導体クラッド層5の中間まで円柱状または
メサ状にエッチング除去されている。そして、この除去
された部分にn型の半導体埋め込み層7が埋め込まれて
いる。
【0020】前記上部ミラー層6及び半導体埋め込み層
7上には、絶縁膜8が形成されている。前記上部ミラー
層6の一部、前記半導体埋め込み層7の一部に対応する
前記絶縁膜8には、各々コンタクト窓が形成されてい
る。上部ミラー層6に対応するコンタクト窓には透明な
材料からなる透明電極9がその一部が絶縁膜8上に延出
して形成され、半導体埋め込み層7に対応するコンタク
ト窓には第1の電極10,10´がその一部が絶縁膜8上に
延出して形成されている。前記透明電極9上には、表面
から出射するレーザビームを遮蔽しないように第2の電
極11が形成されている。また、基板1の裏面にはレーザ
ビームを遮蔽しないような形状で第3の電極12が形成さ
れている。
【0021】前記第1の電極10には、配線13aを介して
電圧印加装置14が接続されている。この電圧印加装置14
は、配線13bを介して接地されている。前記第2の電極
11は配線13cを介して接地されている。前記第1の電極
10と電圧印加装置14を接続する配線13aと配線13b間
は、電圧計15を介装した配線13dにより前記第2の電極
11を接地する配線13cと接続されている。前記第3の電
極12には配線13eを介して電流源16が接続され、この電
流源16は配線13fを介して接地されている。
【0022】なお、図1において、θ´は電圧印加装置
14による逆バイアスを大きくした時のレーザビームの放
射角の半値幅を示し、θは電圧印加装置14による逆バイ
アスが相対的に小さい時のレーザビームの放射角の半値
幅を示す。また、符番22,23は、上記θ,θ´に対応し
たレーザビームの遠視野における広がり領域の境界線を
各々面発光レーザの出射面に外挿した直線を示す。
【0023】こうした構成の面発光型半導体レーザの作
用は次の通りである。接地電位から第2の電極11、透明
電極9、上部ミラー層6、p型上部半導体クラッド層
5、活性層4、n型下部半導体クラッド層3、下部ミラ
ー層2、n型半導体基板1、第3の電極12、電流源16の
経路によって、活性層に注入される電流によりレーザ発
振する。更に、電圧印加装置14により配線13a、第1の
電極10を介して、埋め込み層7と前記柱状部を経て、透
明電極9、第2の電極11の経路で埋め込み層7と前記柱
状部のpn接合に電圧が印加され、空乏層17の厚さが制
御される。印加する電圧は電圧計15により読みとること
ができる。
【0024】図2(A)は埋め込み層7と前記柱状部の
pn接合に印加される逆バイアス電圧が大きな時と小さ
な時に対して、各々、活性層内部のキャリア分布を示す
模式図である。図2(B)は、同様に、逆バイアスが大
きな時と小さな時に対する、各々、近視野像の光強度分
布を示す模式図である。これにより、逆バイアスが大き
な時にキャリア密度の存在領域は狭くなり、レーザビー
ムの直径が小さくなることがわかる。
【0025】以下、具体的な構成例によるレーザビーム
の放射形状の制御性に関する試算例を示す。半導体の空
乏層17の厚さが最大となる部分の厚さWd は、印加電圧
と、柱状部の最も不純物濃度が低い領域と埋め込み層7
との間にできる空乏層とで決まり、以下の式(1) で表す
ことができる。なお、以下は、柱状部の最も低不純物濃
度な領域(この部分の不純物濃度をPとする)と埋め込
み層(この部分の不純物濃度をNとする)が共にGaA
sにより構成され、また、P<<Nとして、pn接合の
柱状部側に形成される空乏層が埋め込み層の側に形成さ
れる空乏層より十分厚い場合を考える。
【0026】 Wd ={2εr ・ε0 (Vb +Vbias)/(qP)}1/2 (1) 但し、Vb =(kb T/q)・ln(N・P/ni 2 ) (2) 上記式(1) ,(2)中、εr はGaAsの比誘電率、ε0
は真空中の誘電率、Vbはpn接合の拡散電位、Vbias
はpn接合に印加する電圧、qは素電荷、kb はボルツ
マン定数、Tは素子の絶対温度、ni はGaAsの真性
キャリア密度である。
【0027】この構成例ではレーザ駆動電流経路上の抵
抗を低減するため上部ミラー層6のp型不純物の濃度は
高く(典型的には5×1018cm-3程度)、また埋め込み
層7のn型不純物濃度もこれと同じにし、p型上部クラ
ッド層5はこれより一桁程度低い不純物濃度(典型的に
は1×1017cm-3程度)にすると、この上部クラッド層
5と埋め込み層7の境界近傍で、しかも、上部半導体ク
ラッド層5のある側に最も空乏層が広がる。今、柱状部
が円柱であると仮定し、円柱の直径をWm とすれば、活
性層に注入される電流パスの幅Weff は、(Wm −2W
d )に略等しいと考えられる。
【0028】今、近似的に垂直共振器型面発光レーザの
出射面における光強度分布がガウス関数で表され、この
強度がピークに対して1/e2 になる幅をW0 と仮定
し、またレーザ光の波長をλとすれば、レーザビームの
放射角θ(出射面からzの距離における遠視野において
光強度がピークの1/e2 になるビーム放射角度)は、
ガウスビームの伝搬理論により、下記式(3) 、(4) より
求められる。
【0029】 ω=2[W0 ・{1+(λz/πW0 22 }]1/2 (3) θ=(180/π)・ArcTan(ω/2z),z→∞ (4) ここで、ωは距離zにおけるレーザビームの直径であ
る。Wd とバイアスVbias(=[(φa −φb )の絶対
値])の関係の試算値を図3(B)に、W0 とθの関係
の試算値を図3(A)に示す。また、近似的に、W0
eff と考えて、ビーム放射角θとVbiasの関係を円柱
の幾何学的な直径Wm をパラメータとして試算した結果
を図3(C)に示す。但し、図3(C)において、実線
(イ)はWm =1μm、実線(ロ)はWm =2μm、実
線(ハ)はWm =3μmの場合である。
【0030】これにより、上記のような条件の下に、た
とえば、逆バイアスVbiasが0から10Vまで可変され
たとすると、Wm が2μmの場合は、レーザ光の放射角
θはおよそ20 degから29 degに、また、Wm が1μ
mの場合は、レーザ光の放射角θはおよそ43deg から
76 degに可変することができる。なお、クラッド層や
活性層の不純物濃度をさらに小さくすれば、レーザ素子
のレーザ駆動電流に対する抵抗は増大するが、ビームの
放射角の可変効率は大きくなる。
【0031】なお、上記実施の形態1の形態の各構成は
当然、各種の変形、変更が可能である。例えば、活性層
への駆動電流の注入経路はp型の上部ミラー層6を介さ
ないで、p型上部半導体クラッド層5に直接に電極を形
成して注入することができる。半導体の導電型はp型と
n型の領域を逆にしてもよい。透明電極9はレーザビー
ムを大きく遮蔽しない配置であれば、通常のメタル電極
としてもよい。また、ビームの出射窓は上方または下方
のどちらか一方にしてもよい。
【0032】(実施の形態2)図4(A),(B)を参
照する。なお、図4(B)は図4(A)のX部を部分的
に拡大した図である。但し、図1と同部材は同符号を用
いて説明する。n型半導体基板1上には、下部ミラー層
2、n型下部半導体クラッド層3の一部が順次積層され
ている。この積層体の、表面(基板と反対側の面)から
下部ミラー層2の中間まで円柱状またはメサ状にエッチ
ング除去され、この除去された部分にp型の半導体埋め
込み層21a、n型の半導体埋め込み層21bがこの順で埋
め込まれている。さらに、n型下部半導体クラッド層3
の残りの部分上には、活性層4、p型上部半導体クラッ
ド層5、上部ミラー層6が順に積層され、この積層体の
表面からp型埋め込み層21aが露出するまで、前記の柱
状部以外の所定の領域がエッチング除去されている。前
記p型埋め込み層21aと前記上部ミラー層6との上面に
は、各々、第1の電極10、第2の電極11が形成されてい
る。また、基板の裏面にはレーザビームを遮蔽しないよ
うな形状で第3の電極12が形成されている。
【0033】こうした構成の垂直共振器型面発光レーザ
において、電流源16から第3の電極12、n型半導体基板
1、下部ミラー層2、n型下部半導体クラッド層3、活
性層4、p型上部半導体クラッド層5、上部ミラー層
6、第2の電極11の経路によって活性層4に注入される
電流によりレーザ発振する。さらに、電圧印加装置14に
より第1の電極10を介して前記p型埋め込み層21aと前
記柱状部の間に電圧が印加され、空乏層17の厚さが制御
される。印加する電圧は電圧計15により読みとることが
できる。この構成による作用は、空乏層17の広がる領域
がn型下部半導体クラッド層3になることを除いて実施
の形態1と同様である。n型下部半導体クラッド層3
は、キャリア移動度の違いからp型半導体上部クラッド
層5より低い不純物濃度でも同じ抵抗にすることができ
るので、前記印加バイアスVbiasに対して空乏層が広が
る割合をより大きくできる。
【0034】(実施の形態3)図5を参照する。但し、
図1と同部材は同符号を用いて説明する。実施の形態3
で実施の形態1と異なるところは、柱状部がレーザ素子
上面からn型下部半導体クラッド層3の中間までエッチ
ングされている点である。柱状部の活性層4より上側は
p型領域であり、柱状部の活性層より下側はn型領域と
なっている。従って、埋め込み層31a、31bは、互いに
接する柱状部の各層と異なる導電型にする必要があり、
柱状部の活性層4より上側に接する埋め込み層31aには
n型不純物が、柱状部の活性層より下側に接する埋め込
み層31bにはp型不純物がドーピングされている。従っ
て、空乏層17は活性層4の上下両側に広がり、空乏層17
によるより強力な電流経路の狭窄効果が得られる。
【0035】(実施の形態4)図6を参照する。但し、
図1と同部材は同符号を用いて説明する。実施の形態4
で実施の形態1と異なるところは、第2の電極11がレー
ザ光の出射窓の一部を遮蔽するように上部ミラー層6上
に形成されている点である。これにより、前述の出射面
上におけるビーム径W0 が小さくなる。従って、図3
(A)における動作点が同図の上では左側に移動し、放
射角θの変化率がビーム径W0 の変化に対して大きくな
るため、小さなバイアス電圧でより広範囲に放射角を可
変できる。
【0036】(実施の形態5)図7を参照する。図中の
符番41は垂直共振器型面発光レーザであり、請求項1〜
3で提示したビーム放射角の可変な垂直共振器型面発光
レーザである。前記面発光レーザ41の下方でレーザ光の
光路上には、凹レンズ42が配置されている。図の下方に
出射するビームは、前記凹レンズ42により放射角とその
可変幅が拡大される。また、前記面発光レーザ41の上方
でレーザ光の光路上には、凸レンズ43が配置されてい
る。図の上方に出射するビームは凸レンズ43により放射
角とその可変幅が縮小されるか、あるいは集光ビームが
作られる。
【0037】前記凸レンズ43により集光される場合は、
次のような特有の効果を有する。即ち、逆バイアス電圧
を印加してビーム放射角を拡大すると、ビーム放射角を
拡大していない場合に比べてビームの焦点深度が浅く、
かつビームスポット径(Wf)が小さくなる。従って、
このような構成によりビームの焦点深度と焦点位置にお
けるビームスポット径を可変できるレーザ光源が提供で
きる。なお、この実施の形態5の各構成は、当然、各種
の変形、変更が可能である。例えば、レンズは通常のレ
ンズ以外にもフレネルレンズ、あるいは回折格子に置き
換えることもできる。
【0038】(実施の形態6)図8を参照する。但し、
図1と同部材は同符号を用いて説明する。n型半導体基
板1上には、下部ミラー層2、n型下部半導体クラッド
層3、活性層4、p型上部半導体クラッド層5、上部ミ
ラー層6が順に積層されている。この積層体の表面(基
板と反対側の面)から前記n型上部半導体クラッド層5
の中間まで円柱状またはメサ状にエッチング除去されて
いる。前記n型上部半導体クラッド層5上には、一部が
前記円柱状の側壁に接触するショットキー電極51が形成
される。このショットキー電極51が正常な整流動作をす
るためには、接触部分の半導体の不純物濃度を1×10
17cm-3程度以下に下げることが望ましい。さらに、前記
上部ミラー層6にコンタクトする部分には第2の電極11
が、基板1の裏面にはレーザビームを遮蔽しないような
形状で第3の電極12が形成されている。
【0039】こうした構成の垂直共振器型面発光レーザ
において、電流源16から第3の電極12、n型半導体基板
1、下部ミラー層2、n型下部半導体クラッド層3、活
性層4、p型上部半導体クラッド層5、上部ミラー層
6、第2の電極11の経路によって活性層4に注入される
電流によりレーザ発振する。さらに、電圧印加装置14に
よりショットキー電極51を介して空乏層17の厚さが制御
される。印加する電圧は電圧計15により読みとることが
できる。
【0040】本実施の形態6は、実施の形態1と比べ、
面発光型半導体レーザの柱状部以外の部分を半導体で選
択的に埋め込む必要がないので素子の製造が容易にな
る。また、実施の形態1などがpn接合で空乏層を形成
するのに対して、本実施の形態6はショットキー接合で
空乏層を形成するので、空乏層幅の変調にもとづくレー
ザビーム形状の制御がより高速になる。これは、ショッ
トキー接合では、空乏層の形成メカニズムが、より高速
な多数キャリアのみを利用するためである。これ以外の
基本的な作用効果は実施の形態1と同様である。
【0041】以上、実施例に基づいて説明してきたが、
本明細書は以下の発明を含む。 1.半導体基板上に、少なくとも、下部ミラー層、下部
半導体クラッド層、化合物半導体よりなる活性層、上部
半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積層した構造を
有する面発光型半導体レーザ光源において、前記下部ミ
ラー層または前記下部半導体クラッド層、前記活性層、
前記上部半導体クラッド層、前記上部ミラー層の一部ま
たは全部を基板面に垂直な軸を有する柱状に形成した第
1導電型の柱状部と、この柱状部を取り巻くように形成
された第2導電型の埋め込み層と、この埋め込み層と前
記柱状部の間に電圧を印加する電圧印加手段とを具備す
ることを特徴とする面発光型半導体レーザ光源。
【0042】(対応する発明の実施の形態) 前記1.記載の発明は実施の形態1〜3に対応する。前
記電圧印加手段は、例えば図1を参照すると、電圧印加
装置14が配線13aを通して第1の電極10または電極10´
に接続されるととともに、面発光型半導体レーザ本体を
介して、(実施の形態1,2の一部は、透明電極9を含
み、)第2の電極11から配線13cより接地電位に接続さ
れた系を含むものである。なお、上記の形態は同様な機
能を実現する各種の変形を含むものである。例えば、接
地電位は、基板裏面側の第3の電極12にとることも可能
であり、この場合は、第3の電極に配線13eを介して電
流源16が接続される。
【0043】また、電圧印加装置14は、必ずしも電極10
又は10´に接続される場合に限定されるものではない。
例えば、電極11に接続される場合や、電極12に接続され
る場合も前記柱状部と前記埋め込み層に電圧を印加する
同様な機能が実現できる。さらに、面発光型半導体レー
ザは必ずしも電気的に駆動する方式に限定されず、例え
ば、面発光型半導体レーザの共振器に入射するポンプ光
により駆動される場合も含む。また、前記埋め込み層と
は、実施の形態3(図5)に示す如く、柱状部が必ずし
も単一の導電型で形成されていない場合には、これと前
記埋め込み層の各々の境界面を挟んで、互いに接する半
導体層が異なる導電型である場合も含む。さらに、上記
の「柱状」という表現は必ずしも円柱や角柱だけに限定
されず、不定形であってもよいし、また、円柱の軸上で
断面形状や断面積が変化するものも含む。
【0044】(作用)埋め込み層と前記柱状部は互いに
異なる導電型であるから、これらは互いにpn接合を構
成し、埋め込み層と前記柱状部の境界の両側に空乏層
(depletion layer)が形成される。この空乏層の厚さは
pn接合に印加する電圧で制御され、pn接合に対する
逆バイアス(または逆方向電圧という)の大きさが大き
いほど厚くなる。この空乏層は、電子やホールよりなる
キャリアをブロックする機能をもつので、活性層に注入
される電流の経路を制限し、結果として、光利得を発生
する活性層の領域(基板に対して水平方向の面積)を制
限する。
【0045】(効果)半導体レーザの出射面上での光強
度分布(即ち、近視野像:near field pattern)は、光
利得を発生する活性層の領域が広いほど広く、狭いほど
狭くなる。一方、半導体レーザの遠視野像(far field
pattern )は近視野像が狭いほど回折現象のため広くな
る。従って、前記pn接合に印加する逆バイアスを大き
くすれば、遠視野像を広く、即ち放射角を大きくでき
る。また、柱状部が含まれる共振器内部の光軸に垂直な
方向の光強度分布の広がりが小さいほど半導体レーザの
発振横モードは低次モードが安定になるから、光利得を
発生する活性層の領域を前記逆バイアスにより狭くする
ほど半導体レーザの発振低次横モードが安定になり、広
くするほど高次の横モードが発生しやすくなる。以上の
ように、請求項1の構成により、放射ビームの放射角を
連続的に可変したり、発振横モードの制御性を制御する
ことが可能となる。
【0046】なお、上記の作用、効果の項ではpn接合
に印加する電圧が逆バイアスの場合を説明したが、順バ
イアスの場合にも空乏層の厚さ制御範囲は小さいが、順
バイアスが大きいほど空乏層は薄くなり、同様な効果が
得られる。また、前記ビームの放射形状は、光軸を中心
とする円形になるとは限らず、共振器の断面形状や共振
器内部の不純物分布等により、短軸と長軸を有する場合
や、不定形となる場合も含む。
【0047】2.前記1.記載の面発光型半導体レーザ
光源において、出射ビームの一部を遮蔽するように配置
された遮光手段を有することを特徴とする面発光型半導
体レーザ光源。
【0048】(対応する発明の実施の形態) 前記2.記載の発明は実施の形態4に対応する。 (作用)遮光手段は近視野における光強度分布を小さく
制限する。
【0049】(効果)近視野におけるビーム径W0 とビ
ーム放射角θの関係を示す概算値を図3(A)に示す(但
し、この図ではビーム形状はガウシアンであることを仮
定している。ガウシアン以外の形状では僅かに異なる値
となる。また、この図では、放射角θおよびビーム径W
0 は、各々、ビームの光強度がピークに対して1/2e
になる放射角度及びビーム直径を示す。)。この図よ
り、近視野のビーム径が小さいほど放射角のビーム径に
対する変化率が大きいことがわかる。従って、遮光手段
により近視野における光強度分布を小さく制限すれば、
前記pn接合に印加するバイアスに対するビーム放射角
の変化割合を大きくすることができる。
【0050】3.前記1.の面発光型半導体レーザ光源
において、出射ビームの光路上に光ビームの伝搬方向と
角度の少なくとも一方を変換する光学素子を有する面発
光型半導体レーザ光源。
【0051】(対応する発明の実施の形態) 前記3.記載の発明は、実施の形態5に対応する。前記
3.記載中のビームの伝搬方向と角度の少なくとも一方
を変換する光学素子とは、凹または凸レンズ作用を有す
る光学素子や回折格子、ホログラム等を含む。
【0052】(作用・効果)前記光学素子が凹または凸
レンズ作用を有する光学素子の場合は、この光学素子
は、レーザビームの広がり角を拡大・縮小する作用を有
する。従って、前記光学素子が凸レンズ作用を有する場
合は光源のビーム放射角が大きいほど、ビームが集光す
る位置における焦点深度が浅く、かつ、スポット径が小
さくなる。すなわち、前記pn接合に印加するバイアス
により、レーザビームの広がり角が制御できるのみなら
ず、レンズの作用によりビーム焦点深度やスポット径を
可変できる。また、前記光学素子が凹レンズ作用を有す
る光学素子の場合は、面発光型半導体レーザ単独による
ビーム放射角の可変範囲を拡大できる。さらに、前記光
学素子が回折格子やホログラムである場合は、回折格子
やホログラムによる回折パターンの空間的な広がり形状
を可変することができる。
【0053】4.半導体基板上に、少なくとも、下部ミ
ラー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よりなる
活性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積
層した構造を有する面発光型半導体レーザ光源におい
て、前記下部ミラー層または前記下部半導体クラッド
層、前記活性層、前記上部半導体クラッド層、前記上部
ミラー層の一部または全部を基板面に垂直な軸を有する
柱状に形成した柱状部と、この柱状部の側面に設けら
れ、前記柱状部とショットキー接合を形成する金属膜
と、この金属膜と前記柱状部の間に電圧を印加する電圧
印加手段とを具備することを特徴とする面発光型半導体
レーザ光源。
【0054】(対応する発明の実施の形態)前記4.記
載の発明は実施の形態6に対応する。 (作用)前記金属膜と前記柱状部はショットキー接合を
構成し、前記金属膜と前記柱状部の接合の境界の両側に
空乏層が形成される。この空乏層の厚さはショットキー
接合に印加する電圧で制御され、ショットキー接合に対
する逆バイアス(または逆方向電圧という)の大きさが
大きいほど厚くなる。この空乏層は、キャリアをブロッ
クする機能をもつので、活性層に注入される電流の経路
を制限し、結果として、光利得を発生する活性層の領域
(基板に対して水平方向の面積)を制限する。
【0055】(効果)上記の柱状部以外の部分を半導体
で選択的に埋め込む必要がないので素子の製造が容易に
なる。また、請求項1がpn接合で空乏層を形成するの
に対して、本構成はショットキー接合で空乏層を形成す
るので、空乏層幅の変調にもとづくレーザビーム形状の
制御がより高速になる。これは、ショットキー接合では
空乏層の形成メカニズムが、より高速な多数キャリアの
みを利用するためである。
【0056】5.半導体基板上に、少なくとも、下部ミ
ラー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よりなる
活性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積
層した構造を有する面発光型半導体レーザ光源におい
て、放射ビームの放射角を制御できる制御手段をモノリ
シックに集積したことを特徴とする面発光型半導体レー
ザ光源。
【0057】(対応する発明の実施の形態) 前記5.記載の発明は、実施の形態1〜6に対応する。
前記5.記載中「放射ビームの放射角を制御できる制御
手段をモノリシックに集積した」とは、前記制御手段の
全てを面発光型半導体レーザの半導体基板上に形成する
場合に限定されない。例えば、実施の形態1〜6に対応
する図に示すように、制御手段の電子回路や配線など
は、必ずしも半導体基板上に一体化されない場合も含
む。
【0058】(作用・効果)前記放射ビームの放射角を
制御できる制御手段をモノリシックに集積することによ
り、非常にコンパクトな構成で、かつ、低価格な放射角
可変のレーザ光源を提供できる。また、これにより、光
センシング、とりわけ、光ピックアップ等の応用におい
ては、多様なセンシング対象や光学式読み取り媒体に適
用可能な高機能なセンシングシステムを実現できる。
【0059】6.前記5.記載の面発光型半導体レーザ
光源において、前記制御手段は、前記面発光型半導体レ
ーザ光源の共振器の側周に生じる空乏層の厚さを制御す
る手段であることを特徴とする面発光型半導体レーザ光
源。
【0060】(対応する発明の実施の形態) 前記6.記載の発明は、実施の形態1〜6に対応する。 (作用)この空乏層は、キャリアをブロックする機能を
もつので、活性層に注入される電流の経路を制限し、結
果として、光利得を発生する活性層の領域(すなわち基
板に対して水平方向の面積)を制限する。
【0061】(効果)前記空乏層により面発光型半導体
レーザの近視野のビーム径が可変できるので、遠視野に
おける面発光型半導体レーザのレーザビームの放射角を
連続的に可変できる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、面
発光型半導体レーザ光源のレーザビームの放射角や放射
形状を連続的に可変できる。さらにまた、レンズと組み
合わせることでレーザビームのスポットサイズや焦点深
度を可変したり、光センシング、とりわけ、光ピックア
ップ等の応用において多用なセンシング対象や光学式読
み取り媒体に適用可能な高機能なセンシングシステムを
実現できる面発光型半導体レーザ光源を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る面発光型半導体レ
ーザ光源の断面図。
【図2】図2(A)は図1の半導体レーザ光源に係る埋
め込み層と柱状部のpn接合に印加する逆バイアス電圧
が大きな時と小さな時に対して、各々、活性層内部のキ
ャリア分布を示す模式図、図2(B)は同様に逆バイア
スが大きな時と小さな時に対する、各々、近視野像の光
強度分布を示す模式図。
【図3】図3(A)は面発光型半導体レーザにおいて、
光強度がピーク値に対して1/e2 になる値(W0 )と
レーザビームの放射角(θ)の関係の試算値を示す特性
図、図3(B)は半導体の空乏層の厚さが最大となる部
分の厚さ(Wd )とpn接合に印加する電圧(Vbias
との関係を示す特性図、図3(C)は放射角θとVbias
との関係を示す特性図。
【図4】本発明の実施の形態2に係る面発光型半導体レ
ーザ光源の説明図で、図4(A)はレーザ光源全体を示す
断面図、図4(B)は図4(A)のX部の拡大図。
【図5】本発明の実施の形態3に係る面発光型半導体レ
ーザ光源の断面図。
【図6】本発明の実施の形態4に係る面発光型半導体レ
ーザ光源の断面図。
【図7】図7(A)は本発明の実施の形態5に係る面発
光型半導体レーザ光源の断面図で、図7(B)は図7
(A)のX部の拡大図。
【図8】本発明の実施の形態6に係る面発光型半導体レ
ーザ光源の断面図。
【図9】従来の面発光型半導体レーザの斜視図。
【図10】図9に示した半導体レーザのビーム強度と遠
視野像との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…n型半導体基板、 2…下部ミラー層、 3…n型下部半導体クラッド層、 4…活性層、 5…p型上部半導体クラッド層、 6…上部ミラー層、 7、31a…n型の埋め込み層、 9…透明電極、 10…第1の電極、 11…第2の電極、 12…第3の電極、 14…電圧印加装置、 17…空乏層、 21a…p型の半導体埋め込み層、 21b…n型の半導体埋め込み層、 31b…p型埋め込み層、 41…面発光型半導体レーザ光源、 42…凹レンズ、 43…凸レンズ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、少なくとも、下部ミラ
    ー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よりなる活
    性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積層
    した構造を有する面発光型半導体レーザ光源において、 前記下部ミラー層または前記下部半導体クラッド層、前
    記活性層、前記上部半導体クラッド層、前記上部ミラー
    層の一部または全部を基板面に垂直な軸を有する柱状に
    形成した第1導電型の柱状部と、この柱状部を取り巻く
    ように形成された第2導電型の埋め込み層と、この埋め
    込み層と前記柱状部の間に電圧を印加する電圧印加手段
    とを具備することを特徴とする面発光型半導体レーザ光
    源。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に、少なくとも、下部ミラ
    ー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よりなる活
    性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積層
    した構造を有する面発光型半導体レーザ光源において、 前記下部ミラー層または前記下部半導体クラッド層、前
    記活性層、前記上部半導体クラッド層、前記上部ミラー
    層の一部または全部を基板面に垂直な軸を有する柱状に
    形成した柱状部と、この柱状部の側面に設けられ、前記
    柱状部とショットキー接合を形成する金属膜と、この金
    属膜と前記柱状部の間に電圧を印加する電圧印加手段と
    を具備することを特徴とする面発光型半導体レーザ光
    源。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に、少なくとも、下部ミラ
    ー層、下部半導体クラッド層、化合物半導体よりなる活
    性層、上部半導体クラッド層、上部ミラー層を順に積層
    した構造を有する面発光型半導体レーザ光源において、 放射ビームの放射角を制御できる制御手段をモノリシッ
    クに集積したことを特徴とする面発光型半導体レーザ光
    源。
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