JPH09259172A - 論理シミュレーション用モデルの作成方法 - Google Patents

論理シミュレーション用モデルの作成方法

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JPH09259172A
JPH09259172A JP8093276A JP9327696A JPH09259172A JP H09259172 A JPH09259172 A JP H09259172A JP 8093276 A JP8093276 A JP 8093276A JP 9327696 A JP9327696 A JP 9327696A JP H09259172 A JPH09259172 A JP H09259172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検証済み論理回路から、論理情報を抽出し最適
化した論理表現を持ち、元の回路と、論理シミュレーシ
ョン上、等価でかつシミュレーションが高速なモデルに
おいて、高精度な遅延解析機能を持つモデルの作成を可
能とする。 【解決手段】検証済みの論理回路101から抽出した論
理を最適化した表現を用いて高速なシミュレーションを
可能とする論理シミュレーションモデルの作成におい
て、論理回路101から外部端子、順序素子の端子を節
点とした部分経路の遅延情報を抽出し、遅延データベー
ス108と検索表109を作成する遅延情報作成手段を
有し、論理シミュレーションモデル107と検索表10
9遅延データベース108を統合して論理的、遅延的に
入力論理回路と等価で高速なシミュレーションが可能な
モデルを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、論理シミュレーシ
ョン用モデルの作成方法に関し、特に高精度なタイミン
グ機能を有するソフトウェア論理シミュレーション用モ
デルの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ソフトウェア論理シミュレーションモデ
ルは、ボードレベル、システムレベルの論理シミュレー
ションにおいて、過去に論理設計を行ない、検証済みの
部分マクロを代替することにより、論理シミュレーショ
ン全体を高速化する目的で用いられている。
【0003】この種のソフトウェア論理シミュレーショ
ンモデルの作成方法として、本発明者は既に特願平7−
40168号にて、論理シミュレーションの高速化対応
とし、タイミング的にも正確な論理シミュレーション用
モデルを論理合成ツールを用いて自動合成し、検証済み
の論理回路から回路が実現している論理を抽出し、デー
タベース化して論理演算後にタイミングデータを付加す
る論理シミュレーションモデルの作成方法を提案してい
る。
【0004】このソフトウェア論理シミュレーションモ
デルの作成フローを図9に示す。
【0005】図9を参照して、この論理シミュレーショ
ンモデル作成方法は、論理回路1001と回路設計規則
データベース1002(回路設計規則、禁止、制約事項
等Yが格納されている)とを入力とし、論理回路100
1から組合せ部分回路の論理機能を抽出し論理最適化を
行なう論理合成手段1004と、論理回路1001から
外部端子間の遅延情報を抽出し遅延データベース100
7を作成する遅延情報作成手段1006と、から構成さ
れている。論理回路1001にフリップフロップ等の順
序素子が含まれる場合にはこれらの順序素子とそれらの
間の組み合わせ回路に分割し、回路設計規則データベー
ス1002から論理回路1001に用いられる各ゲート
を取り出し(ゲート論理の取り出しステップ1005参
照)、分割した部分回路の論理表現を論理合成手段10
04を用いてそれぞれ構成する。論理合成手段1004
では、例えばシャノン展開の式を利用して多段論理の中
間変数を正論理と負論理に展開することにより(回路展
開ステップ1010)、分割された組み合わせ回路部分
の論理を多段から2段に変更し(論理段数変更ステップ
1011)、論理表現を最適化する(組み合わせ論理最
適化ステップ1012)。最適化ステップ1012で
は、例えば論理の共通因子を括りだし論理演算の数が最
小となるように論理表現を変更する。そして、ゲートの
遅延情報と接続情報を入力とする、基本ゲート、基本ブ
ロックの遅延時間抽出ステップ1013と、外部端子間
遅延計算ステップ1014からなる遅延情報作成手段1
006により、正確な論理シミュレーションモデルが作
成される。
【0006】この方法により作成されたソフトウェア論
理シミュレーションモデルは、最適化された組合せ論理
と詳細なタイミング処理の省略により、元の回路と論理
的等価性を保ったまま、シミュレーション時間を元の論
理回路よりも削減する。また、外部端子間に設定され遅
延データベースに格納された遅延情報により、遅延機能
を表現する。
【0007】図9に示す手順でソフトウェア論理シミュ
レーションモデルを作成する例を図10から図11に示
す。
【0008】図10(A)に示す回路図がモデル化を行
なう論理回路である。図10(A)に示す回路におい
て、順序素子や外部端子で挟まれた組合せ部分回路(1
102、1103、1106)と、順序素子(110
1、1105、1104)と、を図10(B)に示すよ
うに、それぞれの部分回路(1202、1203、12
06)及び順序素子(1201、1205、1204)
に分割する。
【0009】回路1202(インバータ、ANDゲー
ト、及びバッファ)、回路1203(インバータとAN
Dゲート)、回路1206(ORゲート)の論理機能
を、論理合成手段により最適化した結果の論理式は、そ
れぞれ式1210(D=B・C ̄、但し「 ̄」は反転を
示す)、式1211(E=B ̄・C)、式1212(X
=F+G)となる。
【0010】回路1202を式1210、回路1203
を式1211、回路1206を式1212のように論理
式を用いて組合せ部分回路の動作を表現することにより
論理表現が作成される(図10(C)参照)。
【0011】次に、外部端子間の遅延値を計算する。図
11(A)を参照すると、この回路は外部入力端子Aか
ら外部出力端子X、外部入力端子Bから外部出力端子X
へ達する信号伝播経路が存在するため、図11(B)に
示すように、端子A−端子X間と、端子B−端子X間
と、にそれぞれ遅延情報が設定される。
【0012】最後に、式1210、式1211、及び式
1212と、順序素子1201、順序素子1205、及
び順序素子1204と、を元の回路の通りに接続し、端
子A−端子X間と、端子B−端子X間と、に遅延値を設
定し、図11(C)に示すモデル(破線が外部端子間遅
延情報を示す)を得る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した論理シミュレ
ーションモデルの作成方法では、シミュレーションを高
速化する目的で、組合せ部分回路の機能を論理式で表現
することにより、元の回路においては個々のゲート遅延
値とゲートの接続関係で表現されていた回路の遅延情報
が失われる。
【0014】従来の技術で作成される論理シミュレーシ
ョンモデルでは、この失われた遅延情報を、回路の外部
端子間に割り当てられる遅延値で表現するようにしたも
のであるため、回路の同一の外部入力端子、出力端子の
間に複数の経路が存在する場合、これら複数の経路の遅
延値を個別に表現することができない。このため、モデ
ル化する前の回路によるシミュレーションに比べて、シ
ミュレーションモデルの遅延値が大きく異なる場合が多
い。したがって、論理の最適化の結果、高速なシミュレ
ーションモデルは作成できたが、精度の面で実用には供
し難く、改良の余地がある。
【0015】この問題に対して、外部端子間に複数の信
号伝播経路が存在する場合に、信号伝播経路毎に遅延値
を設定し、信号伝播経路の決定要因である外部入力端子
や内部レジスタとの関係を回路設計者が逐一指定し、シ
ミュレーション時には指定された外部入力端子や内部レ
ジスタの値を参照することにより、選択した遅延値をシ
ミュレーションに反映させる方法が提案されている。
【0016】しかし、この方法にも、全ての経路選択に
ついて外部入力端子や内部レジスタを指定することは、
事実上不可能であるという問題があった。
【0017】したがって、本発明は、上記事情に鑑みて
為されたものであって、その目的は、論理合成手段を用
いて検証済みの論理回路から回路の実現している論理を
抽出し、最適化した論理表現に置き換える高速ソフトウ
ェア論理シミュレーションモデルの作成方法において、
シミュレーションモデルの遅延精度を大幅に高めるよう
にした方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、検証済み論理回路情報に基づいて論理ブ
ロックを抽出し前記論理ブロックが表現する論理を最適
化して前記論理回路に等価な論理表現にすることにより
作成される論理シミュレーション用モデルにおいて、前
記論理回路情報から順序素子と組合せ素子を認識し、外
部端子と順序素子を抽出して、さらに外部端子と順序素
子の端子を節点とした部分経路毎の信号伝播時間を解析
した上で遅延情報として構成する遅延情報作成手段を備
え、前記遅延情報作成手段の出力を前記論理表現のタイ
ミング情報とすることを特徴としたものである。
【0019】本発明においては、遅延データベースに
は、外部端子、順序素子の端子で区切られた部分経路の
遅延時間が格納され、シミュレーション時に外部入力端
子から始まるイベントの伝播に伴ってイベントが通過し
た部分経路毎に遅延時間の遅延データベースからの取
得、加算をイベントが外部出力端子に達するまで繰り返
し、これにより、外部端子間に存在する複数の信号経路
に正しい遅延時間を与えることが可能となり、高精度な
遅延時間の解析を可能としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して以下に詳細に説明する。図1は、本発明の論
理シミュレーションモデル作成手順を示すブロック図で
ある。
【0021】図1を参照して、論理回路101と論理回
路101の設計検証に用いられる回路設計データベース
ファイル102とを入力とし、論理シミュレーションモ
デル107を作成するためのゲート論理の取り出しステ
ップ105、及び論理合成手段104については、前記
した特願平7−40168号に記載の方法が参照され
る。
【0022】このゲート論理の取り出しステップ105
では、論理回路101に用いられている各ゲートの論理
を取り出し、論理合成手段104では、ゲート論理の取
り出しステップ105で取り出したゲート論理のうち組
合せ回路部分についてシミュレーションを最も少ない演
算で行なえる論理表現に変形し、論理シミュレーション
モデル107を作成する。この論理シミュレーションモ
デル107は、論理情報のみを含み論理回路の持つ遅延
の情報を有していないため、論理シミュレーションモデ
ルとしては遅延の面で不正確である。
【0023】そこで、本発明の実施形態は、遅延の面で
も正確なシミュレーションモデルを作成するために、さ
らに論理回路101から遅延情報を作成する遅延情報作
成手段106を有する。
【0024】遅延情報作成手段106は、まず、論理回
路101からフリップフロップなどの順序素子及び外部
入力端子、外部出力端子を抽出する(ステップ11
3)。
【0025】次に、ステップ113で抽出した外部端子
及び順序素子の入力端子、出力端子を節点とし、論理回
路101中の信号伝播経路を、これら節点の間の部分経
路に分割する(ステップ114)。
【0026】次に、外部端子と順序素子の端子の間の信
号伝播経路の遅延時間を算出する(ステップ115)。
このとき、シミュレーション時に外部入力端子からのイ
ベント入力を外部出力端子まで伝播しない部分経路につ
いては遅延時間を算出しない。例えば、終点となる節点
がエッジトリガ型のフリップフロップのデータ入力端子
であった場合、その端子へのイベント入力はフリップフ
ロップの出力へ伝播しないため、外部入力端子からその
終点に達する全ての部分経路の遅延時間は算出しない。
このように不必要な部分経路の遅延時間を算出しないこ
とで、シミュレーションモデルの作成時間を短縮し、遅
延データベース108のサイズを大幅に縮小することが
できる。
【0027】図2に、遅延時間を解析する必要のある部
分経路を探索して遅延時間を計算する方法(算法)の一
例を示す。探索は、外部出力端子から外部入力端子の方
向に向かって行われる。
【0028】まず、ある外部出力端子に注目し、その外
部出力端子を部分経路の終点とする(ステップ20
1)。次に、順序素子追跡サブルーチンを呼び出す(ス
テップ202)。ステップ202から復帰したら、次の
外部出力端子から探索を始める。すべての外部出力端子
からの探索が終了するまで、ステップ201、及び20
2を繰り返す。
【0029】図3を参照して、順序素子追跡サブルーチ
ンについて説明する。
【0030】部分経路の終点として設定された節点から
入力方向に遡り、1段前の節点に注目する(ステップ2
10)。
【0031】ステップ210で注目した節点を部分経路
の始点とする(ステップ211)。
【0032】部分経路の始点と終点の間の遅延時間を算
出し、計算結果を遅延データベース108に書き出す
(ステップ212)。
【0033】部分経路の始点が、外部入力端子であった
場合には、サブルーチンを抜ける(ステップ213)。
【0034】一方、部分経路の始点が、順序素子の出力
端子であった場合には、その順序素子の全ての入力端子
から入力方向へ探索を続ける。全ての入力端子について
の探索が終了したらサブルーチンを抜ける(ステップ2
14)。
【0035】順序素子の入力端子から1つを選んで部分
経路の終点とする(ステップ215)。
【0036】そして、終点とした入力端子が、エッジト
リガ型フリップフロップのデータ端子であった場合には
入力方向への探索を行わずにステップ214へ戻る(ス
テップ216)。
【0037】ステップ216で、終点がエッジトリガ型
フリップフロップのデータ端子でなかった場合は、順序
素子追跡サブルーチンを再帰的に呼び出し(ステップ2
17)、サブルーチンから復帰したステップ214へ戻
る(ステップ207)。
【0038】図2及び図3に示す方法で求められた部分
経路の遅延時間は、外部端子、順序素子の端子の間に存
在する組合せ部分回路の遅延時間に相当する。
【0039】遅延時間の算出には、テストパタンを用い
ずに、各ゲート、信号線の遅延値から、回路内の特定の
端子間の遅延時間を求めるスタティックタイミング解析
(Srinivas Devadas, Kurt Keutzer, Sharad Malik,“D
elay Computation in Combinational Logic Circuits:
Theory and Algorithms”, ICCAD' 91. pp. 176, 199
1)を用いることができる。また、順序素子の入力端子
を始点、順序素子の出力端子を終点とする部分経路の遅
延時間には、順序素子のゲート遅延をそのまま用いるこ
とができる。
【0040】このようにして求められた部分経路毎の遅
延情報を遅延データベース108に格納する。また、遅
延データベース108を高速に検索するために、ハッシ
ュテーブルや二分木を用いた検索表109を作成しても
よい。
【0041】この遅延データベース108を検索する際
の検索キーとしては、例えば、始点となる節点(「入力
節点」という)、終点となる節点(「出力節点」とい
う)、始点となる節点の信号値(「入力節点値」とい
う)、終点となる節点の信号値(「出力節点値」とい
う)の4つである。
【0042】ハッシュテーブル(検索表)109は、各
節点に通し番号をつけ、前記4つの検索キーを変数とす
るハッシュ関数を設定し、ハッシュ関数の計算結果をも
とに遅延情報の分類を行ない、遅延情報の格納場所をハ
ッシュ関数の計算結果と結びつけることにより作成する
(ステップ115)。
【0043】図6に、本発明の一実施例として、遅延デ
ータベース108とハッシュテーブル109による検索
表の構成例を示す。
【0044】遅延情報作成手段106(図1参照)によ
って算出された各遅延データは、入力節点番号、入力節
点の信号値、出力節点番号、出力節点の信号値の4つを
変数としたハッシュ関数700を用いて、ハッシュ関数
700の計算結果によって分類される。この計算結果を
「ハッシュ値」と呼ぶ。関数700は各分類が極力複数
の遅延データを持たないように設定する。関数700の
出力値をハッシュ値テーブル701に並べ、各ハッシュ
値に分類された遅延データを702、703のようにリ
スト構造で結び付ける。各遅延データは705に示すよ
うに遅延値、入力節点の番号、入力節点値、出力節点の
番号、出力節点値、次データへのリンクの6つの要素を
持つ。
【0045】遅延値を取得するときには、関数700に
変数値を与えて得られるハッシュ値と同じ値をハッシュ
値テーブル701上で検索し、合致した値に関連づけら
れた遅延データのリンクをたどる。最終的に入力節点番
号、入力節点値、出力節点番号、出力節点値の4つの変
数値を遅延データ705の要素と比較し、すべてが合致
するものが目的の遅延データとなる。
【0046】検索表109を用いて遅延データベース1
08を高速に検索し、出力遅延値を求める機構遅延機能
として論理シミュレーションモデル107に付加したも
のを、論理シミュレーションモデルとして作成する。
【0047】図1に示す本発明の実施形態に従いモデル
化を行なった例を図4に示す。
【0048】図4(A)に示す回路がモデル化を行なう
論理回路である。この回路は従来の技術で示した図10
(A)に示す回路と同じ構成である。論理機能のモデル
化の手順は従来の技術で図10(B)と図10(C)を
用いて示した方法を利用することができる。
【0049】遅延情報の作成方法を説明する。まず、図
4(A)に示される論理回路から順序素子(301、3
04、305)と、外部入力端子A、外部入力端子B、
外部出力端子Xを抽出する。そして、順序素子の入力
(H、D、E)、順序素子の出力(C、F、G)と、端
子A、端子B、端子Xを節点とする。
【0050】これらの節点で、接続関係を持つ節点間
(A−H間、C−D間、B−D間、C−E間、E−X
間、G−X間)に組合せ部分回路の遅延情報を設定す
る。設定する遅延情報は、節点A、節点C、節点F、節
点Gを始点とし、節点H、節点D、節点E、節点Xを終
点としたスタティックタイミング解析により求める。
【0051】図4(B)を参照して、遅延情報403と
遅延情報405は論理式1210(図10(C)参照、
D=BC ̄)、即ち回路302に、遅延情報404と遅
延情報406は論理式1211(図10(C)参照、E
=B ̄C)即ち回路303に、遅延情報409と遅延情
報410は論理式1212(図10(C)参照、X=F
+G)即ち回路306に対応する。また、遅延情報40
2は順序素子301、遅延情報407は順序素子30
5、遅延情報408は順序素子304の遅延情報に対応
する。遅延情報401から遅延情報410までを遅延デ
ータベース108に格納する。
【0052】このようにして、論理最適化により失われ
る組合せ部分回路の遅延情報を節点間の遅延情報により
表現し、順序素子の遅延情報と一元的に管理することが
可能となる。
【0053】最後に、論理式1210、1211、12
12と、順序素子302、303、306を元の回路の
通りに接続し、節点Aから節点Xまでの間に遅延情報4
01から410までを設定し、図4(C)に示すモデル
を得る。
【0054】本発明の一実施例として、シミュレーショ
ン時の動作を図5に示す。シミュレーションの起動は、
入力ピンの信号変化(ステップ600)から始まる。こ
れを受けて発生したイベントをイベントキューに登録す
る(ステップ601)。イベントキューから順次イベン
トを取り出し(ステップ602)、イベントが伝播した
ゲートの演算を行なう(ステップ603)。
【0055】ステップ603の演算によってゲートの出
力値に変化があり、イベントが発生したかどうかを判断
し(ステップ604)、イベントが発生した場合には、
イベントが伝播した部分経路の遅延値の検索を行ない入
力端子からの遅延時間に加算(ステップ605;ハッシ
ュテーブル109及び遅延データベース108を参照し
て遅延値を得る)した上で、イベントの登録(ステップ
601)に戻る。イベントが発生しなかった場合は、イ
ベントキューにイベントが残存しているかどうかを検査
し(ステップ606)、残存していた場合はイベント取
り出し(ステップ602)に戻り、残存していなかった
場合には出力値と遅延時間をシミュレータに渡して(ス
テップ607)、このソフトウェアモデルを使ったシミ
ュレーションは終了する。イベントが発生しなかった場
合には遅延時間の検索、加算を行なわないことにより、
ゲートの演算とともに遅延時間の検索、加算を行なうよ
りも高速なシミュレーションを行なうことができる。
【0056】本発明の実施の形態を更に詳細に説明すべ
く、シミュレーション時の遅延時間の計算方法の実施例
を図7を参照して以下に説明する。なお、図7は、図4
に示した論理回路の外部入力端子Aから外部出力端子X
への信号伝搬経路を示している。なお、図7において、
破線で示した部分経路に付した数値は節点間の遅延値を
示している。
【0057】外部入力端子Aの変化によって外部出力端
子にの変化が起こった場合、外部入力端子Aから外部出
力端子Xまでの信号伝播経路は、801(経路A−H−
C−D−F−X)と、802(経路A−H−C−E−G
−X)の2つが存在し、それぞれ遅延時間は「75」と
「60」となっている。
【0058】信号が経路801を伝播した場合を考え
る。外部入力端子Aで変化した信号が節点Hに伝播した
時点でA−H間の遅延時間を遅延情報ファイルで検索
し、遅延時間として「0」を得る。この遅延時間と信号
変化(イベント)を出力側に伝播する。
【0059】次に、H−C間の遅延時間「20」を得
て、節点Hまでの遅延時間「0」と加算した結果の「2
0」を信号変化とともに出力側に伝播する。同様にC−
D間、D−F間、F−X間の遅延時間の検索、加算、伝
播を外部出力端子まで繰り返すことにより、経路801
の遅延時間「75」を得る。
【0060】これに対して、図11(B)を参照して説
明した従来の技術では、A−X間に遅延情報を1つ、即
ち「75」又は「60」のうちの1つしか設定すること
ができないたため、元の回路と遅延時間に比べ、「1
5」の誤差が発生することがある。
【0061】図8に、比較のために、従来の技術による
シミュレーションモデルを用いたシミュレーションでの
平均遅延誤差率と、本発明によるシミュレーションモデ
ルを用いたシミュレーションでの平均遅延誤差率と、を
示した。なお、回路A〜Iはベンチマーク用の各種論理
回路を示している。
【0062】各平均遅延誤差率(%)は次式(1)を用
いて求めた。
【0063】
【数1】
【0064】この平均遅延誤差率とは、元の回路を用い
たシミュレーションで得られる遅延時間の平均に対し
て、シミュレーションモデルを用いたシミュレーション
で得られる遅延時間にどの程度誤差があるかを表してい
る。例えば、元の回路での遅延時間が「100」である
ときにシミュレーションモデルでの遅延時間が「15
0」であった場合には、この平均遅延誤差率は50%と
なる。
【0065】図8に示すグラフから明らかなように、本
発明によれば、平均遅延誤差率は最悪でも数%程度とさ
れ(従来手法では100%を超える)、遅延誤差を飛躍
的に縮小できることがわかる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
最適化前の回路で部分経路の遅延を解析しデータベース
化しておき、論理的に最適化されたモデルに対してシミ
ュレーション時にイベンド伝播に伴った遅延の検索、加
算を行なうことにより、外部入力端子、外部出力端子の
組合せの間に存在する複数の信号伝播経路毎に、正しい
遅延時間を与えることが可能となり、遅延時間の高精度
なシミュレーションモデルを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る論理シミュレーショ
ン用モデルの作成方法のフローチャートである。
【図2】本発明の実施の形態における遅延情報作成方法
のフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における遅延情報作成方法
のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態を説明するための図であ
り、(A)は本発明に適用した回路図とその信号伝播経
路を表す図、(B)は遅延情報の構成を表す図、(C)
は論理シミュレーションモデルの図である。
【図5】本発明の実施の形態により作成された論理シミ
ュレーションモデルを動作させた時のフローチャートで
ある。
【図6】本発明の実施の形態を説明するための図であ
り、遅延データベースの構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態を説明するための図であ
り、遅延計算を表す図である。
【図8】本発明の実施の形態と、従来技術との効果を比
較して示した図である。
【図9】従来の論理シミュレーションモデルの作成フロ
ーチャートである。
【図10】(A)従来の技術の説明に用いた回路図であ
る。 (B)(A)の回路から抽出される論理ブロックの図で
ある。 (C)従来の技術の最適化された論理表現の図である。
【図11】(A)図10(A)の回路の信号伝播経路を
表す図である。 (B)従来の技術の遅延情報を表す図である。 (C)従来の技術による論理シミュレーションモデルの
図である。
【符号の説明】
101、1001 論理回路 102、1002 回路設計規則データベース 103、1003 論理ゲート 104、1004 論理合成手段 105、1005 ゲート論理の取りだしステップ 106 遅延情報作成手段 107 論理シミュレーションモデル 108 遅延データベース 109 検索表 110、1010 回路展開ステップ 111、1011 論理段数変更ステップ 112、1012 組合せ論理最適化ステップ 113 外部端子、順序素子抽出ステップ 114 経路分割ステップ 115 部分経路遅延時間解析ステップ 200 全外部出力端子処理終了判断ステップ 201 外部出力端子終点設定ステップ 202 順序素子追跡サブルーチン呼び出しステップ 210 入力方向追跡ステップ 211 到達節点始点設定ステップ 212 部分経路遅延時間算出ステップ 213 始点外部入力端子判断ステップ 214 全入力端子処理終了判断ステップ 215 入力端子終点設定ステップ 216 終点データ端子判断ステップ 217 順序素子追跡サブルーチン再帰呼び出しステッ
プ 301、302、303、304、305、306、1
101、1102、1103、1104、1105、1
106 回路構成ブロック 401、402、403、404、405、406、4
07、408、409、410 節点間の遅延情報 600 入力パタン変化検出処理 601 イベント登録処理 602 イベント取り出し処理 700 ハッシュ関数 701 ハッシュ値テーブル 702、703 遅延データリンク 704 遅延データ 705 遅延データの内訳 801、802 遅延経路 900 平均遅延誤差率の計算式 1006 遅延情報作成手段 1007 遅延データベース 1008 ハッシュ表 1013 基本ゲート、基本ブロックの遅延時間抽出ス
テップ 1014 外部端子間遅延計算ステップ 1201、1202、1203、1204、1205、
1206 抽出された部分回路 1210、1211、1212 組合せ部分回路の論理
式 1301、1302、1303、1304、1305、
1306 シミュレーションモデル構成ブロック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検証済み論理回路情報に基づいて論理ブロ
    ックの抽出を行い、前記論理ブロックと前記論理ブロッ
    クとの接続関係によって表現される論理機能を最適化し
    て前記論理回路に等価な論理表現を作成する論理合成手
    段を有する論理シミュレーション用モデルの作成方法に
    おいて、 論理回路中の順序素子と組合せ素子とを判別し、前記論
    理回路情報から外部端子及び順序素子の端子を節点とし
    た部分経路毎のタイミング情報を抽出し、このタイミン
    グ情報に基づいて、前記論理回路の入力端子から出力端
    子までの信号伝播時間を、前記論理回路中の信号伝播経
    路に従って加算することにより算出する遅延情報作成手
    段を備え、 前記遅延情報作成手段の出力を前記論理表現のタイミン
    グ情報とすることを特徴とする論理シミュレーション用
    モデルの作成方法。
  2. 【請求項2】検証済み論理回路情報に基づいて論理ブロ
    ックの抽出を行い、前記論理ブロックと前記論理ブロッ
    クとの接続関係によって表現される論理機能を最適化し
    て前記論理回路に等価な論理表現を作成する論理合成手
    段により出力された論理表現モデルに対して、 (a)前記論理回路の素子の遅延情報及び接続情報を入
    力して前記論理回路の外部端子と順序素子とを抽出する
    工程と、 (b)外部端子と、順序素子の入力端子又は出力端子
    と、を節点として、前記論理回路中の信号伝播経路を、
    これら節点の間の部分経路に分割する工程と、 (c)部分経路の遅延時間を算出して該部分経路の遅延
    情報を遅延データベースに格納する工程と、を含む遅延
    情報作成手段を備え、 シミュレーションの際に、遅延時間を部分回路毎に付加
    してなるものを論理シミュレーション用のモデルとした
    ことを特徴とする論理シミュレーション用モデルの作成
    方法。
  3. 【請求項3】前記工程(c)において、前記論理回路の
    外部端子と順序素子の端子の間の信号伝播経路の部分経
    路の遅延時間を算出する際、 シミュレーション時に前記論理回路の外部入力端子から
    のイベント入力を前記論理回路の外部出力端子まで伝播
    しない部分経路については遅延時間を算出せず、 遅延時間を解析する必要のある部分経路を探索して該部
    分経路の遅延時間のみを算出することを特徴とする請求
    項2記載の論理シミュレーション用モデルの作成方法。
  4. 【請求項4】前記遅延データベースに、前記論理回路の
    外部端子、順序素子の端子で区切られた部分経路の遅延
    時間を格納し、前記論理回路のシミュレーション実行時
    に、前記外部入力端子から始まるイベントの伝播に伴っ
    てイベントが通過した部分経路毎に遅延時間を前記遅延
    データベースから取得し、遅延時間の加算演算をイベン
    トが外部出力端子に達するまで繰り返すことを特徴とす
    る請求項2記載の論理シミュレーション用モデルの作成
    方法。
  5. 【請求項5】前記遅延データベースにおける、部分経路
    の遅延情報のアクセスの際に、前記部分経路の接続情報
    に基づき生成された値をキーとして検索がなされること
    を特徴とする請求項2記載の論理シミュレーション用モ
    デルの作成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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