JPH09259156A - 材料設計方法およびその方法を行う材料設計装置 - Google Patents

材料設計方法およびその方法を行う材料設計装置

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JPH09259156A
JPH09259156A JP8064091A JP6409196A JPH09259156A JP H09259156 A JPH09259156 A JP H09259156A JP 8064091 A JP8064091 A JP 8064091A JP 6409196 A JP6409196 A JP 6409196A JP H09259156 A JPH09259156 A JP H09259156A
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alloy
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JP8064091A
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Yuichi Ikeda
裕一 池田
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Hitachi Ltd
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    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16CCOMPUTATIONAL CHEMISTRY; CHEMOINFORMATICS; COMPUTATIONAL MATERIALS SCIENCE
    • G16C20/00Chemoinformatics, i.e. ICT specially adapted for the handling of physicochemical or structural data of chemical particles, elements, compounds or mixtures
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Abstract

(57)【要約】 【課題】与えられた条件を満たす合金の組成を、短い時
間で得る。 【解決手段】計算機を用いて、与えられた物性値の条件
を満たす合金の組成を、遺伝的アルゴリズムによりもと
める材料設計方法において、遺伝子は合金の組成を要素
にもち、適合度は条件と遺伝子の物性値とに基づいて求
められ、物性値は、遺伝子がもつ前記合金の組成に基づ
いて、分子動力学シミュレーションを用いて求められ
る。 【効果】遺伝子と適合度を用いた遺伝的アルゴリズムを
計算機が行うことにより、合金の組成の最適化が行わ
れ、前記条件を満たす合金の組成を、短い時間で得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は材料設計方法に係
り、特に、遺伝子アルゴリズムを用いて合金を設計する
材料設計方法およびその方法を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、ある条件を満たす合金
の組成を得るために、様々な組成比の合金を実際に作り
実験を行うか、もしくは、様々な組成の合金について、
計算機シミュレーションによって物性値を計算して、条
件を満たす合金であるか確かめていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実験および計算機シミ
ュレーション手法は、与えられた組成および構造の合金
について、条件を満たしているか知ることができる。計
算機シミュレーションは、実際に合金を作って実験する
のではないので、条件を満たしているか知るまでの時間
が短縮できた。しかし、あらゆる組成および構造の中か
ら条件を満たす合金を得る、すなわち総当たり法を行う
には、計算機シミュレーションを用いても、膨大な時間
がかかる。
【0004】本発明の目的は、与えられた条件を満たす
合金の組成を、短い時間で得ることができる材料設計方
法、および、その方法を行う材料設計装置を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1の材料設計方法の特徴は、遺伝的アルゴリズムにお
ける遺伝子が、合金の組成を要素にもち、遺伝的アルゴ
リズムにおける適合度が、与えられた物性値の条件と、
前記遺伝子がもつ前記合金の組成についての物性値とに
基づいて求められることにあり、前記遺伝子と前記適合
度を用いた遺伝的アルゴリズムを計算機が行うことによ
り、合金の組成の最適化が行われ、前記条件を満たす合
金の組成を、短い時間で得ることができる。
【0006】請求項2の材料設計方法の特徴は、合金の
組成についての物性値が、遺伝子がもつ前記合金の組成
に基づいて、分子動力学シミュレーション,モンテカル
ロシミュレーション,分子軌道法およびバンド計算法の
うち少なくとも1つを用いて求められることにあり、請
求項1の材料設計方法と同様の作用が得られる。
【0007】請求項3の材料設計方法の特徴は、遺伝子
が、合金に含まれる複数の元素の配列に前記合金の各元
素の濃度を要素にもち、与えられた物性値の条件が、格
子ミスフィットが0であること、弾性ミスフィットが0
であること、および、前記各元素の濃度が共通接線原理
を満たすことのうち少なくとも1つであり、前記合金の
組成についての物性値は、前記遺伝子がもつ前記合金の
各元素の濃度に基づいて、分子動力学シミュレーショ
ン,モンテカルロシミュレーション,分子軌道法および
バンド計算法のうち少なくとも1つを用いて求められる
ことにあり、請求項1の材料設計方法と同様の作用が得
られる。
【0008】請求項4の材料設計方法の特徴は、合金の
組成を要素にもつ遺伝的アルゴリズムにおける遺伝子が
作成され、与えられた物性値の条件と前記遺伝子がもつ
前記合金の組成についての物性値とに基づいて前記遺伝
的アルゴリズムにおける適合度を求める関数が作成さ
れ、前記遺伝子がもつ前記合金の組成についての物性値
が、分子動力学シミュレーション,モンテカルロシミュ
レーション,分子軌道法およびバンド計算法のうち少な
くとも1つを用いて求められることにあり、前記遺伝子
と前記関数を用いた遺伝的アルゴリズムを計算機が行う
ことにより、合金の組成の最適化が行われ、前記条件を
満たす合金の組成を、短い時間で得ることができる。
【0009】請求項5の材料設計方法の特徴は、与えら
れた物性値の条件は、格子ミスフィットが0であるこ
と、弾性ミスフィットが0であること、および、前記各
元素の濃度が共通接線原理を満たすことのうち少なくと
も1つであることにあり、請求項4の材料設計方法と同
様の作用が得られる。
【0010】請求項6の材料設計装置の特徴は、遺伝子
作成手段が合金の組成を要素にもつ遺伝的アルゴリズム
における遺伝子を作成し、適合度計算手段が与えられた
条件と前記遺伝子がもつ前記合金の組成についての物性
値とに基づいて、前記遺伝子の前記遺伝的アルゴリズム
における適合度を求め、物性値計算手段が、前記遺伝子
がもつ前記合金の組成についての物性値を分子動力学シ
ミュレーション,モンテカルロシミュレーション,分子
軌道法およびバンド計算法のうち少なくとも1つを用い
て求めることにあり、前記遺伝子と前記適合度を用いた
遺伝的アルゴリズムを遺伝的アルゴリズム装置が行うこ
とにより、合金の組成の最適化が行われ、前記条件を満
たす合金の組成を、短い時間で得ることができる。
【0011】請求項7の材料設計装置の特徴は、与えら
れた条件が、格子ミスフィットが0であること、弾性ミ
スフィットが0であること、および、前記各元素の濃度
が共通接線原理を満たすことのうち少なくとも1つであ
ることにあり、請求項6の材料設計装置と同様の作用が
得られる。
【0012】請求項8の材料設計装置の特徴は、知識ベ
ースが、与えられた条件を適合度を求める関数に表わす
支援をすることにあり、合金の性能を向上させるために
重要な関数を探しだすことができるので、請求項6の材
料設計装置と同様の作用が得られるとともに、より最適
な合金の組成を得ることができる。
【0013】請求項9の材料設計装置の特徴は、材料試
験手段が、遺伝子アルゴリズム装置において求められた
金属の組成に基づいて、材料の試験をシミュレーション
することにあり、請求項6の材料設計装置と同様の作用
が得られるとともに、最適組成を持つ合金が析出強化組
織が安定であるか確認でき、材料設計の信頼性を向上す
ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明の第1の実施例は、遺伝的アルゴリ
ズムを用いて、Ni基耐熱超合金の組成を設計する材料
設計装置の例である。
【0015】本実施例のNi基耐熱超合金の材料設計装
置は、Al,Ti,Cr,Co,Mo,Ta,W,R
e,Hfから複数の元素を選び、NiおよびNi3Al
に添加してNi基合金をつくる場合に、設計指針に合致
したNi基耐熱超合金の各元素の濃度を求めるものであ
る。設計指針とは、Ni基耐熱超合金が満たさなくては
ならない物性の条件である。また、Ni基耐熱超合金が
設計指針にどの程度一致しているかを示す指数を適合度
といい、Ni基耐熱超合金が設計指針と一致するときを
最大値の1とする。適合度は設計指針に基づいて、式で
表わすことができる。
【0016】はじめに、(1)本実施例におけるNi基
耐熱超合金の設計指針、(2)適合度をあらわす式、
(3)適合度を求めるために必要なNi基耐熱超合金の
物性値と物性値を求める式、(4)物性値を求める式に
用いられる物性値パラメータについて説明し、次いで、
本実施例のNi基耐熱超合金の材料設計装置する。
【0017】(1)設計指針 Ni基耐熱超合金は、析出強化された組織を有し、か
つ、その組織を安定化されたものが、高温において大き
な強度をもつ。ここで、Ni基耐熱超合金の析出強化と
は、γ相(Niをベースに種々の元素を添加した相)の
中にγ′相(Ni3Alをベースに種々の元素を添加し
た相)を析出させることである。
【0018】析出強化された組織を安定化するには、γ
相とγ′相との格子ミスフィットおよび弾性ミスフィッ
トを小さくすればよい。すなわち、本実施例におけるN
i基耐熱超合金の設計指針は、「γ相とγ′相との格子
定数ミスフィットおよび弾性ミスフィットが最小である
こと」である。
【0019】格子ミスフィットδa と弾性ミスフィット
δc は、格子定数aγ,aγ′と弾性定数cijγ,cij
γ′を用いて次式で定義される。
【0020】
【数1】
【0021】
【数2】
【0022】ただし、aγはγ相の格子定数、aγ′は
γ′相の格子定数、c11γおよびc12γはγ相の弾性定
数、c11γ′およびc12γ′はγ′相の弾性定数であ
る。また、γ相およびγ′相に添加された各元素の平衡
濃度は、図4に示す共通接線原理も満足しなければなら
ない。共通接線原理を満足するとき、接点Aから引いた
接線が接点BでFγ′に一致し、かつ、接点Bから引い
た接線が接点AでFγに一致する。接点Bにおける自由
エネルギーの値は、接点Aの自由エネルギーの値とその
傾きから(数4)で求められる。また、接点Aにおける
自由エネルギーの値は、接点Bの自由エネルギーの値と
その傾きから(数5)で求められる。
【0023】
【数3】
【0024】
【数4】
【0025】ここで、aiA,aiBとはそれぞれ接点A及
び接点Bにおける自由エネルギーの傾きで、次式で与え
られる。
【0026】
【数5】
【0027】
【数6】
【0028】ただし、δniγ,δniγ′は、γ相,
γ′相における添加された元素iの濃度Δniγ,Δni
γ′の増分で、本実施例においては一律0.01 アトミ
ックパーセントとする。
【0029】(2)適合度をあらわす式 Ni基耐熱超合金の物性値が設計指針に合致し、すなわ
ち、γ相とγ′相との格子定数ミスフィットδa および
弾性ミスフィットδc が0であり、かつ、Ni基耐熱超
合金のγ相とγ′相に添加される各元素の平衡濃度が共
通接線原理を満足するときに、適合度が最大値1となる
ように、適合度を表わす式(適合度関数)を定義する。
【0030】
【数7】
【0031】式(7)の第2,3,4項は、それぞれ、
格子ミスフィットδa ,弾性ミスフィットδc11,弾性
ミスフィットδc12を含むので、Ni基耐熱超合金の物
性値が設計指針に近いほど、すなわち、(数1)および
(数2)が0に近いほど、小さくなる。第5項および第
6項は、共通接線原理を満足するときに最小になる。し
たがって、適合度f(k)の範囲は、0<f(k)≦1であ
る。
【0032】(数7)を、本実施例の材料設計装置にお
いて、適合度関数として用いることにする。
【0033】これらの(数3)から(数7)は、適合度
関数部21に予め設定しておく。
【0034】(3)適合度を求めるために必要なNi基
耐熱超合金の物性値とそれを求める式適合度関数f(k)
で適合度を求めるためには、Ni基耐熱超合金の物性値
である、γ相の格子定数aγ,γ′相の格子定数a
γ′,γ相の弾性定数c11γおよびc12γ,γ′相の弾
性定数c11γ′およびc12γ′,Helmhortz 自由エネル
ギーFγ,Fγ′,内部エネルギーEγ,Eγ′が必要
である。内部エネルギーの値Eγ,Eγ′は、Helmhort
z の自由エネルギーFγ,Fγ′を求めるために用いら
れる。
【0035】γ相およびγ′相の物性値および内部エネ
ルギーEγ,Eγ′を求める式を示す。
【0036】
【数8】
【0037】
【数9】
【0038】
【数10】
【0039】
【数11】
【0040】
【数12】
【0041】
【数13】
【0042】
【数14】
【0043】
【数15】
【0044】(数8)から(数15)の第1項,第2項
の微分形、および第3項の微分形は、物性値パラメータ
で、定数項または定数係数である。添字のγ,γ′(N
i),γ′(Al)は、それぞれ、γ相,γ′相のNi
サイト,添加γ′相のAlサイトの物性値パラメータで
あることを示す。
【0045】Δniγ,Δniγ′(Ni),Δniγ′(Al)
は、γ相,γ′相のNiサイト,γ′相のAlサイトに
添加された元素iの濃度で、Ni基耐熱超合金によって
異なる。
【0046】指数αの値は合金の物性値を最も良く再現
するために、相,サイト,添加元素,物性値の種類に依
存するように決めるべきである。しかし、本実施例では
簡単のためα=1とした。
【0047】次に、Helmhortz 自由エネルギーFγ,F
γ′を計算するための式を示す。
【0048】
【数16】
【0049】
【数17】
【0050】ただし、kB はボルツマン定数、Tは温度
[K]、Sはエントロピーで、本実施例においてはT=
1273[K](1000℃)とする。エントロピーS
の評価は原子の配置の状態数を考慮して求める。
【0051】
【数18】
【0052】
【数19】
【0053】ここで、Mγはγ相の総原子数、Miγ は
γ相中の元素iの原子数、Mγ′(Ni)はγ′相のNi原
子数、Miγ′(Ni)はγ′相のNiサイト中の元素iの
原子数、Mγ′(Al)はγ′相のAlサイト中の総原子
数、Miγ′(Al) はγ′相のAlサイト中の元素iの原
子数である。
【0054】これらの(数8)から(数19)は、物性
値計算部41に予め設定しておく。 (4)物性値を求める式に用いられる物性値パラメータ (数8)から(数15)に用いられる物性値パラメータ
は、分子動力学シミュレーションを用いて求められる。
【0055】分子動力学シミュレーションによって、γ
相,γ′相のNiサイト,添加γ′相のAlサイトにお
ける、各物性値パラメータ(格子定数a,弾性定数
11,c12,内部エネルギーE)と、元素i(Al,T
i,Cr,Co,Mo,Ta,W,Re,Hf)の濃度
Δni(0%〜10%)との関係を求めると、良い近似で
線形である。各物性値パラメータのうち、例として、γ
相における格子定数aと、元素iの濃度Δni(0%〜1
0%)との関係を示すグラフを図5に示す。これらの各
物性値パラメータを求める際の条件は、Ni基耐熱超合
金の使用環境の1000℃,1気圧である。
【0056】分子動力学シミュレーションによって求め
られた、各相における各物性値パラメータの濃度0%の
ときの値と変化率、すなわちグラフにおいては切片と傾
きの値は、γ相およびγ′相の物性値(格子定数aγ,
aγ′,弾性定数c11γ,c12γ,c11γ′,c
12γ′,Helmhortz 自由エネルギーFγ,Fγ′)を計
算する際に用いられる。これらのすべての物性値パラメ
ータの濃度0%のときの値と変化率は、物性値パラメー
タの表として、データベースに記憶されている。物性値
パラメータの表のうち、例として、各物性値パラメータ
の濃度0%のときの値の表を表1に、γ相における各物
性値パラメータの変化率の表を表2に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】次に、本実施例のNi基耐熱超合金の材料
設計装置を説明する。図に本実施例の材料設計装置を示
す。
【0060】まず、材料設計装置の概要を説明する。
【0061】材料設計装置は、材料設計の条件等を入力
する入力装置10,入力された条件等に基づいて、Ni
基耐熱超合金の組成に対応した遺伝子の遺伝因子の配列
(以下、遺伝子構造と呼ぶ)を作成し、また、適合度関
数をもつ前処理装置20,前処理装置で作成された遺伝
子構造や適合度関数に基づき、遺伝的アルゴリズムを用
いて、条件にあったNi基耐熱超合金の組成をもとめる
組成探索装置30,組成探索装置で求めたNi基耐熱超
合金の物性値を評価する物性値評価装置40,および、
組成探索装置で求めたNi基耐熱超合金を表示する表示
装置50から構成される。
【0062】前処理装置20は、適合度関数部21、お
よび、遺伝子構造作成部22を有する。
【0063】組成探索装置30は、遺伝子作成部31,
乱数発生器32,適合度計算部33,選択部34,2進
数化器35,交叉・突然変異発生部36、および、10
進数化器37を有する。
【0064】物性値評価装置40は、物性値計算部4
1、および物性値パラメータデータベース42を有す
る。
【0065】次に、図2に示すフローチャートととも
に、本実施例の材料設計装置の動作を説明する。
【0066】入力装置10からは、設計者が、γ相およ
びγ′相のそれぞれに添加する元素,遺伝子アルゴリズ
ムにおいて操作の対象となる遺伝子の個数N,遺伝子が
世代交代する世代数G、および、遺伝子に交叉・突然変
異が起こるの確率Pを入力する。本実施例では、Al,
Ti,Cr,Co,Mo,Ta,W,Re,Hfからγ
相にAl,Cr,Mo,Taを、γ′相にはCr,M
o,Taを選び、N=100,G=300,P=0.6
を入力する(S1)。
【0067】前処理装置20の適合度関数部21には、
予め(数3)から(数7)が設定されており、これらの
式は組成探索装置30の適合度計算部33に出力され
る。
【0068】前処理装置20の遺伝子構造作成部22に
おいては、遺伝子構造が作成される(S2)。遺伝子構
造とは、Ni基耐熱超合金に添加される元素iの原子数
iγ,Miγ′を記録するための配列をもつ構造体であ
る。
【0069】遺伝子構造は、Ni基耐熱超合金をγ相お
よびγ′相に分け、さらにγ′相をγ′相Niサイトお
よびγ′相Alサイトに分けて、それぞれのベース金属
と入力装置10から入力された添加する元素iを順に配
列したもので、図3に示す構造とする。ここで、i=1
はAl、i=2はCr、i=3はMo、i=4はTaを
示すこととする。配列には、後述するように元素iの原
子数Miγ,Miγ′(添加された元素の個数)が要素と
して書き込まれる。本実施例では、この要素の大きさ
を、20ビット(220=1048576)とする。
【0070】組成探索装置30の遺伝子作成部31にお
いては、遺伝子構造作成部22から出力された遺伝子構
造を用いて、第1世代の遺伝子がN個作成される(S
3)。遺伝子とは、N個の遺伝子構造の各元素iの配列
に、それぞれ添加された元素iの原子数Miγ,Miγ′
が記録された、遺伝的アルゴリズムにおいて操作される
媒体である。
【0071】この原子数Miγ,Miγ′は、乱数発生器
32の出力によって、本来の組成比とは関係無く書き込
まれる。原子数Miγ,Miγ′の範囲は配列の大きさに
よって決まり、本実施例においては0〜1048575
である。
【0072】N個の遺伝子が物性値評価装置の物性値計
算部41に出力される。
【0073】物性値評価装置40の物性値計算部41に
おいては、遺伝子作成部31から出力されたN個の各遺
伝子の原子数Miγ,Miγ′について、γ相およびγ′
相の総原子数Mγ,Mγ′をそれぞれ100アトミック
パーセントとして、元素iの濃度Δniγ,Δniγ′
(アトミックパーセント)が計算される(S4)。
【0074】そして、N個の各遺伝子について、物性値
パラメータ,元素iの濃度ΔniγまたはΔniγ′,原
子数Miγ,Miγ′,総原子数Mγ,Mγ′、および、
物性値計算部41に予め設定されている(数8)から
(数19)を用いて、物性値aγ,c11γ,c12γ,E
γ,aγ′,c11γ′,c12γ′,Eγ′,Fγ,F
γ′が計算される(S5)。(数8)から(数15)の
各式における物性値パラメータは、データベース42か
ら取り出されて用いられる。
【0075】N個の各遺伝子について計算された各物性
値、および、各遺伝子の元素iの濃度Δniγ,Δn
iγ′は、組成探索装置30の適合度計算部33に出力
される。組成探索装置30の適合度計算部33において
は、N個の各遺伝子について、適合度の計算が行われる
(S6)。
【0076】適合度は、物性値計算部41から出力され
た各物性値と、適合度関数部21から出力された(数
3)から(数7)を用いて計算され、(数7)のf(k)
の値である。
【0077】N個の遺伝子と各遺伝子の適合度f(k)
は、組成探索装置30の選択部34に出力される。
【0078】組成探索装置30の選択部34において
は、N個の遺伝子の中から重み付きルーレット法を用い
て、N個の遺伝子が選択される(S7)。重み付きルー
レット法とは、円盤面が遺伝子の適合度に比例したN個
の領域に分割されているルーレットに玉を投げ、玉の入
った領域の遺伝子を選びだす方法である。玉をN回投げ
ることにより、N個の遺伝子の中から適合度の高いもの
を重複を許してN個選択することができる。選択部34
は、この重み付きルーレット法により選択を行う機能を
持つ。
【0079】選択されたN個の遺伝子は、遺伝子型変換
器35に出力される。
【0080】組成探索装置30の2進数化器35におい
ては、N個の各遺伝子について、各相に添加されたの元
素iの原子数Miγ,Miγ′を20ビットの2進数に変
換する(S8)。
【0081】N個の遺伝子は、交叉・突然変異発生部3
6に出力される。
【0082】組成探索装置30の交叉・突然変異発生部
36においては、入力装置10において入力された確率
Pまたは予め設定された確率で、遺伝子に交叉および突
然変異が起こる、すなわち、遺伝子の要素(原子数Mi
γ,Miγ′)の書き換えが行われる。られる。遺伝子
の要素は2進数で表わされているので、書き換えはビッ
ト単位で行われる(S9)。
【0083】交叉および突然変異が行われたN個の遺伝
子は、遺伝子型変換器37に出力される。これらのN個
の各遺伝子が、第2世代の遺伝子である。
【0084】組成探索装置30の10進数化器37にお
いては、第2世代のN個の各遺伝子について、2進数で
表わされていた原子数Miγ,Miγ′を10進数に変換
する(S10)。
【0085】第2世代のN個の各遺伝子は、第1世代の
N個の遺伝子と同様に、物性値評価装置40に出力され
て、N個の各遺伝子について濃度Δniγ,Δniγ′が
計算され(S4)、各物性値が計算される(S5)。次
いで適合度計算部33において適合度f(k)が計算され
(S6)、選択部34においては、適合度の高いN個の
遺伝子が選択される(S7)。選択された第2世代のN
個の遺伝子は2進数に変換され(S8)、交叉および突
然変異が行われる(S9)と、第3世代の遺伝子とな
り、2進数の原子数Miγ,Miγ′が10進数に変換さ
れる(S10)。以降、入力装置10から入力された世
代数Gまで、上記の操作(S4からS10)が繰り返され
る。
【0086】第G世代のN個の遺伝子について適合度f
(k)が計算された後(S6)、適合度計算部33は、最
も1に近い適合度f(k)を持つ遺伝子を表示装置50出
力し(S11)、表示装置50において、この遺伝子上
の元素iの濃度Δniγ ,Δniγ′が表示されて(S1
2)、本実施例の材料設計装置の動作は終了する。表示
された濃度Δniγ,Δniγ′が、設計指針に合致した
Ni基耐熱超合金を作ることができる各元素の濃度であ
る。
【0087】本実施例のNi基耐熱超合金の材料設計装
置を用いて、100個の遺伝子で300世代まで世代交
代を行ったとき、第300世代の遺伝子のうち、適合度
が0.9 で最大であった遺伝子上の元素iの濃度Δni
γ,Δniγ′を図6および図7のに示す。図6および
図7には、Ni,Al,Cr,Mo,Taの5元素から
成る実用合金TMS−63の各元素の濃度をあわせて示
す。このTMS−63の各元素の濃度は、実験によって
求められた値である。
【0088】本実施例で求められた元素iの濃度Δni
γ,Δniγ′の合金は、高温において、TMS−63
よりも大きな強度をもつことが、実験によって確認でき
た。
【0089】本実施例のNi基耐熱超合金の材料設計装
置によれば、設計指針に合致したNi基耐熱超合金の各
元素の濃度を求めることができる。
【0090】また、本実施例において、遺伝子構造は、
Ni,Al,Cr,Mo,Taの5元素の原子数または
濃度で構成したが、5元素だけではなく、自然界に存在
する全ての元素を配列しても良い。また、遺伝子の長さ
は不変であるとしたが、世代を交代していくうちに、不
要な元素の配列は削除するなど、変化するようにしても
良い。
【0091】また、本実施例においては、世代数を入力
装置から入力したが、表示装置に表示される遺伝子の適
合度が1に十分近くなるまで世代交代を続けてもよい。
【0092】(実施例2)本発明の第2の実施例である
Ni基耐熱超合金の設計装置を説明する。
【0093】実施例1の設計装置においては、物性値デ
ータベースに予め記憶されていた物性値パラメータを用
いて、遺伝子が持つNi基耐熱超合金の物性値を計算し
ていたが、本実施例のNi基耐熱超合金の設計装置は、
分子動力学シミュレーションを行う機能をもち、遺伝子
が持つNi基耐熱超合金の組成から、そのNi基耐熱超
合金の物性値を求めることができる。
【0094】本実施例のNi基耐熱超合金の設計装置を
図8に示す。
【0095】物性値評価装置は、物性値計算部41およ
び分子動力学シミュレーション部43をもつ。実施例1
では、予め分子動力学シミュレーションによって物性値
パラメータを求め、データベースに記憶させておいた
が、本実施例の分子動力学シミュレーション部43にお
いては、遺伝子上の元素iの濃度Δniγ,Δniγ′か
ら、分子動力学シミュレーションによって必要な物性値
パラメータを求められ、求められた物性値パラメータが
実施例1と同様に物性値計算部41に出力される。そし
て、実施例1と同様に、遺伝的アルゴリズムによりNi
基耐熱超合金の組成が求められる。
【0096】本実施例のNi基耐熱超合金の材料設計装
置によれば、設計指針に合致したNi基耐熱超合金の各
元素の濃度を求めることができる。
【0097】また、本実施例のNi基耐熱超合金の設計
装置は、分子動力学シミュレーションを行う機能をもつ
としたが、モンテカルロ法、分子軌道法バンド計算法な
どのシミュレーションを行う機能をもたせて、物性値を
計算するようにしても良い。 (実施例3)本発明の第3の実施例を以下に説明する。
本実施例においては、第1の実施例の設計指針に、PHAC
OMP法(Phase Computation)による電子空孔密度の条件
を加える。
【0098】Ni基耐熱超合金のに添加される各元素の
量が適量より多すぎると、長時間加熱した後にσ相が析
出し、それによって材料劣化が起きることがある。そこ
で、s相の析出条件を予測するために、PHACOMP 法が提
案された。
【0099】PHACOMP 法は、金属原子1個あたりのフェ
ルミ準位より上にあるd電子の状態数として、Pauling
によって定義された電子空孔密度Niνを用いる。合金
の電子空孔密度N ̄νは次式で定義される。
【0100】
【数20】
【0101】
【数21】
【0102】ここで、Δniは金属元素iの添加濃度、
(e/a)iはの原子1個あたりの価電子数である。PHACO
MP法 では、合金について計算した電子空孔密度Nνが
臨界値Nc(〜2.5)を越えていなければσ相の析出は
生じないとする。
【0103】従って、γ相とγ′相との格子定数ミスフ
ィットおよび弾性ミスフィットが0であり、電子空孔密
度N ̄νが臨界値(〜2.5)を越えないで、かつ、Ni
基耐熱超合金のγ相とγ′相に添加される各元素の平衡
濃度が共通接線原理を満足するときに、適合度が最大値
1となるように、(数22)により適合度関数を定義す
る。
【0104】
【数22】
【0105】(数20)から(数22)は、(数3)か
ら(数6)とともに、適合度関数部21に予め設定して
おく。そして、実施例1と同様に遺伝的アルゴリズムに
より、Ni基耐熱超合金の組成が求められる。
【0106】また、本実施例においては、適合度関数は
適合度関数部21に予め設定しておくとしたが、入力装
置1から入力するようにしても良い。その際、適合度関
数は、設計指針により変更しても良い。例えば、共通接
線原理のみを満たすことを設計指針とする場合には、
(数22)の第2項から第7項のうち、第5項および第
6項を選び、共通接線原理をみたし、かつ、格子定数ミ
スフィットが小さいことを設計指針とする場合には、第
2項、第5項および第6項を選ぶなどである。
【0107】また、設計のニーズのある材料は、Ni基
耐熱超合金のように膨大な実験的研究により材料の理解
が進んでいるものばかりではなく、あまり理解の進んで
いないものである場合が多い。理解の進んでいない材料
の場合は設計指針を決定することが困難となる。そこ
で、図9に示すように知識ベースを前処理装置へ接続し
て、知識ベースを用いることにより設計指針の決定を支
援する。ここで、知識ベースとは設計しようとする材料
に関係する数多くの知識を保持しておき、保持された知
識に演繹・推論・変換等の知識処理を施すことにより、
材料を理解するための因子を探るための機能を有するも
のである。入手可能な実験結果やシミュレーション結果
を集めて、設計しようとする材料に関する知識ベースを
作成する。設計者は知識ベースとやり取りを行うことに
より、Ni基耐熱超合金における格子定数ミスフィット
および弾性ミスフィットのような材料の性能を向上させ
るために重要な因子を探しだすことができる。Ni基耐
熱超合金について知識ベースを用いて得られる設計指針
は、上述の経験的に与えられた設計指針と一致しなけれ
ばならない。
【0108】(実施例4)次に、図10に示すように実
施例1のNi基耐熱超合金の材料設計装置に材料試験装
置70を設けた例を説明する。
【0109】材料試験装置70において、最適組成をも
つ合金について分子動力学シミュレーションによる仮想
材料試験(仮想クリープ試験)を行い、最適組成を持つ
合金の応力分布などを表示装置50へ表示すれば、最適
組成を持つ合金が析出強化組織が安定であるか確認で
き、材料設計の信頼性を向上することが可能となる。
【0110】
【発明の効果】請求項1の材料設計方法によれば、遺伝
子が合金の組成を要素にもち、適合度が与えられた物性
値の条件と、遺伝子がもつ前記合金の組成についての物
性値とに基づいて求められ、遺伝子と適合度を用いた遺
伝的アルゴリズムを計算機が行うことにより、合金の組
成の最適化が行われ、前記条件を満たす合金の組成を、
短い時間で得ることができる。
【0111】請求項2の材料設計方法によれば、物性値
が分子動力学シミュレーション、モンテカルロシミュレ
ーション,分子軌道法およびバンド計算法のうち少なく
とも1つを用いて求められ、請求項1の材料設計方法と
同様の作用効果が得られる。請求項3の材料設計方法に
よれば、遺伝子が合金に含まれる複数の元素の配列に濃
度を要素にもち、与えられた物性値の条件が、格子ミス
フィットが0であること、弾性ミスフィットが0である
こと、および、各元素の濃度が共通接線原理を満たすこ
とのうち少なくとも1つであり、物性値は、分子動力学
シミュレーション、モンテカルロシミュレーション,分
子軌道法およびバンド計算法のうち少なくとも1つを用
いて求められることにより、請求項1の材料設計方法と
同様の作用効果が得られる。
【0112】請求項4の材料設計方法によれば、合金の
組成を要素にもつ遺伝子が作成され、与えられた物性値
の条件と前記遺伝子がもつ前記合金の組成についての物
性値とに基づいて適合度を求める関数が作成され、物性
値が、分子動力学シミュレーション,モンテカルロシミ
ュレーション,分子軌道法およびバンド計算法のうち少
なくとも1つを用いて求められることにあり、前記遺伝
子と前記関数を用いた遺伝的アルゴリズムを計算機が行
うことにより、合金の組成の最適化が行われ、前記条件
を満たす合金の組成を、短い時間で得ることができる。
【0113】請求項5の材料設計方法の特徴は、与えら
れた物性値の条件は、格子ミスフィットが0であるこ
と、弾性ミスフィットが0であること、および、前記各
元素の濃度が共通接線原理を満たすことのうち少なくと
も1つでありることにより、請求項4の材料設計方法と
同様の作用効果が得られる。
【0114】請求項6の材料設計装置によれば、遺伝子
作成手段が合金の組成を要素にもつ遺伝子を作成し、適
合度計算手段が与えられた条件と遺伝子の物性値とに基
づいて、遺伝子の適合度を求め、物性値計算手段が、物
性値を分子動力学シミュレーション、モンテカルロシミ
ュレーション、分子軌道法およびバンド計算法のうち少
なくとも1つを用いて求めることにより、前記遺伝子と
前記適合度を用いた遺伝的アルゴリズムを遺伝的アルゴ
リズム装置が行うことにより、合金の組成の最適化が行
われ、前記条件を満たす合金の組成を、短い時間で得る
ことができる。請求項7の材料設計装置の特徴は、与え
られた条件が、格子ミスフィットが0であること、弾性
ミスフィットが0であること、および、前記各元素の濃
度が共通接線原理を満たすことのうち少なくとも1つで
あることにより、請求項6の材料設計装置と同様の作用
効果が得られる。
【0115】請求項8の材料設計装置の特徴は、知識ベ
ースが、与えられた条件を適合度を求める関数に表わす
支援をすることにより、合金の性能を向上させるために
重要な関数を探しだすことができるので、請求項6の材
料設計装置と同様の作用効果が得られるとともに、より
最適な合金の組成を得ることができる。
【0116】請求項9の材料設計装置の特徴は、材料試
験手段が、遺伝子アルゴリズム装置において求められた
金属の組成に基づいて、材料の試験をシミュレーション
することにより、請求項6の材料設計装置と同様の作用
効果が得られるとともに、最適組成を持つ合金が析出強
化組織が安定であるか確認でき、材料設計の信頼性を向
上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である材料設計装置を示
す図である。
【図2】は、本発明の第1の実施例である材料設計装置
の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例である材料設計装置で作
成される遺伝子構造を示す図である。
【図4】共通接線原理を示す図である。
【図5】分子動力学シミュレーションによって求められ
た物性値のグラフの例である。
【図6】本発明の第1の実施例である材料設計装置で得
られたNi基耐熱超合金のγ相における組成を示すグラ
フである。
【図7】本発明の第1の実施例である材料設計装置で得
られたNi基耐熱超合金のγ′相における組成を示すグ
ラフである。
【図8】本発明の第2の実施例である材料設計装置を示
す図である。
【図9】本発明の第3の実施例である材料設計装置を示
す図である。
【図10】本発明の第4の実施例である材料設計装置を
示す図である。
【符号の説明】
1…γ相の自由エネルギー、2…γ′相の自由エネルギ
ー、10…入力装置、20…前処理装置、21…遺伝子
構造作成部、22…適合度関数部、30…組成探索装
置、31…遺伝子作成部、32…乱数発生器、33…適
合度計算部、34…選択部、35…2進数化器、36…
交叉・突然変異発生部、37…10進数化器、40…物
性値評価装置、41…物性値計算部、42…物性値パラ
メータデータベース、43…分子動力学シミュレーショ
ン部、50…表示装置、60…知識ベース、70…材料
試験装置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】計算機を用いて、与えられた物性値の条件
    を満たす合金の組成を、遺伝的アルゴリズムによりもと
    める材料設計方法において、 前記遺伝的アルゴリズムにおける遺伝子は、前記合金の
    組成を要素にもち、前記遺伝的アルゴリズムにおける適
    合度は、前記条件と前記遺伝子がもつ前記合金の組成に
    ついての物性値とに基づいて求められることを特徴とす
    る材料設計方法。
  2. 【請求項2】前記合金の組成についての物性値は、前記
    遺伝子がもつ前記合金の組成に基づいて、分子動力学シ
    ミュレーション,モンテカルロシミュレーション,分子
    軌道法およびバンド計算法のうち少なくとも1つを用い
    て求められることを特徴とする請求項1の材料設計方
    法。
  3. 【請求項3】前記遺伝子は、前記合金に含まれる複数の
    元素の配列に前記合金の各元素の濃度を要素にもち、前
    記条件は、格子ミスフィットが0であること、弾性ミス
    フィットが0であること、および、前記各元素の濃度が
    共通接線原理を満たすことのうち少なくとも1つであ
    り、前記合金の組成についての物性値は、前記遺伝子が
    もつ前記合金の各元素の濃度に基づいて、分子動力学シ
    ミュレーション,モンテカルロシミュレーション,分子
    軌道法およびバンド計算法のうち少なくとも1つを用い
    て求められることを特徴とする請求項1の材料設計方
    法。
  4. 【請求項4】計算機を用いて、与えられた物性値の条件
    を満たす合金の組成を、遺伝的アルゴリズムによりもと
    める材料設計方法において、 前記合金の組成を要素にもつ前記遺伝的アルゴリズムに
    おける遺伝子を作成し、前記条件と前記遺伝子がもつ前
    記合金の組成についての物性値とに基づいて前記遺伝的
    アルゴリズムにおける適合度を求める関数を作成し、前
    記遺伝子がもつ前記合金の組成についての物性値を分子
    動力学シミュレーション,モンテカルロシミュレーショ
    ン,分子軌道法およびバンド計算法のうち少なくとも1
    つを用いて求めることを特徴とする材料設計方法。
  5. 【請求項5】前記条件は、格子ミスフィットが0である
    こと、弾性ミスフィットが0であること、および、前記
    各元素の濃度が共通接線原理を満たすことのうち少なく
    とも1つであることを特徴とする請求項4の材料設計方
    法。
  6. 【請求項6】計算機を用いて、与えられた物性値の条件
    を満たす合金の組成を遺伝的アルゴリズムによりもとめ
    る遺伝的アルゴリズム装置を備える材料設計装置におい
    て、前記合金の組成を要素にもつ前記遺伝的アルゴリズ
    ムにおける遺伝子を作成する遺伝子作成手段と、前記条
    件と前記遺伝子がもつ前記合金の組成についての物性値
    とに基づいて、前記遺伝子の前記遺伝的アルゴリズムに
    おける適合度を求める適合度計算手段と、前記遺伝子が
    もつ前記合金の組成についての物性値を分子動力学シミ
    ュレーション,モンテカルロシミュレーション,分子軌
    道法およびバンド計算法のうち少なくとも1つを用いて
    求める物性値計算手段とを備えることを特徴とする材料
    設計装置。
  7. 【請求項7】前記条件は、格子ミスフィットが0である
    こと、弾性ミスフィットが0であること、および、前記
    各元素の濃度が共通接線原理を満たすことのうち少なく
    とも1つであることを特徴とする請求項6の材料設計装
    置。
  8. 【請求項8】前記条件を適合度を求める関数に表わす支
    援をする知識ベースを備えることを特徴とする請求項6
    の材料設計装置。
  9. 【請求項9】前記遺伝子アルゴリズム装置において求め
    られた金属の組成に基づいて、材料の試験をシミュレー
    ションする材料試験手段を備えることを特徴とする請求
    項6の材料設計装置。
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