JPH09257731A - 燃焼性試験装置 - Google Patents

燃焼性試験装置

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JPH09257731A
JPH09257731A JP9014996A JP9014996A JPH09257731A JP H09257731 A JPH09257731 A JP H09257731A JP 9014996 A JP9014996 A JP 9014996A JP 9014996 A JP9014996 A JP 9014996A JP H09257731 A JPH09257731 A JP H09257731A
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chamber
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JP9014996A
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Osamu Tsuda
修 津多
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察窓および試験室内の清掃と試験片の出し
入れを容易にし、かつ、試験室内の試験環境を短時間に
整え試験能率を向上すること。 【解決手段】 試験室17を、支持台4を残したまま上下
動可能にする。これにより、支持台4が大気中に解放さ
れた状態になって、支持台4等の熱の放散を効率よく行
って試験環境を短時間に整え、燃え粕等の除去および観
察窓11の清掃を容易にし、かつ、試験片の支持台4への
セットおよび支持台4からの試験片の取り出しを容易に
行うことができ、試験の能率を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼性試験装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、燃焼性試験の概要について、説明
する。この試験は車両の運転室等の内装材料、例えば座
席、座席ベルト、天井張り、ドアトリム等、車体に固定
されているものの構成材料について行うものである。こ
の試験はJIS D1201-1994 「自動車室内用有機資材の燃
焼性試験方法」に規定されている。その具体的な内容は
図6に示すように、上下二つのコの字形取付具1および
2の間に試験片3を挟み、図7に示すように支柱5にて
支持されている支持台4に水平に載置し、バーナ6にて
試験片3の端部に着火する。具体的な形状大きさを把握
するために寸法の一例を示すと、コの字形取付具1およ
び2の寸法は長さL1 =356mm 、幅W1 =56mm、厚みt
=6mmである。
【0003】そして、着火した試験片3が延焼してその
延焼が標線Aに達した時から計測を開始し、その延焼が
標線Bを通過するまでの時間T、またはその延焼が標線
Bに達するまでに止ったときには、止るまでの時間Tを
測り、かつ、コの字形取付具1および2に試験片3を挟
んだそのままの状態で支持台4から外して、標線Aから
の延焼長さDを測定する。
【0004】そして、標線Aから燃焼が止るまでの時間
Tおよび標線Aから燃焼が止った所までの長さDの計測
結果から、一分間当たりの燃焼速度Bを式(B=60×D
/T)で算出する。判定の基準は、先ず燃焼しないこと
が一番よく、次にB<100mm/min であること、また試
験片3の燃焼が標線Aに達してから60sec 以内に止り、
かつ、標線Aに達した後の試験片3の燃焼した長さDが
50mm未満であることが基準として定められている。特に
時間Tは秒単位で測定しなければならないので、高い精
度の計測が要求される。
【0005】また、試験環境は20±5℃で相対湿度65±
20%に保たれた環境条件のもとで行うことが定められて
いる。そのために、図8に示すように試験室7内に支持
台4を設置し、この支持台4に試験片3を挟持したコの
字形取付具1、2を載置している。また、この試験室7
は試験環境を保持するために、恒温恒湿槽8内に設置さ
れている。この試験室7の大きさを把握するために、具
体的な寸法を示すと長さL2 =380mm 、幅W2 =205mm
、高さH=355mm である。
【0006】図9に示すように、従来の試験室7はバー
ナ6を備えた着炎扉9、試験片出し入れ扉10、観察窓1
1、後壁面12、蓋板13および底板を一体に組み立てた六
面体である。そして、試験開始準備としてコの字形取付
具1および2に挟持した試験片3を、試験片出し入れ扉
10を開いて、支持台4にセットし、試験終了後には試験
片出し入れ扉10を開いて、コの字形取付具1および2に
試験片3を挟持した状態で支持台4から取り出すように
している。また、観察窓11は耐熱ガラスでできており、
試験室7に固定された枠14に保持し、枠14の上方から抜
き差しするようにして、清掃できるようにしている。ま
た、支柱5は空気孔15を設けた邪魔板16に立設されてい
て、試験室7内に定置されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の試験室7に
おいて、試験片のセットおよび試験終了後の取り出し
は、試験片出し入れ扉を開いて行っていたので次のよう
な問題がある。すなわち、試験片出し入れ扉の開口面積
は、片手しか入らない大きさであるので、コの字形取付
具に挟持した試験片を支持台にセットしたり、試験終了
後の取り出しを片手で行わなければならない。また、コ
の字形取付具は金属で出来ているので、相当な重量があ
る。そこで、このコの字形取付具を片手で持って支持台
にセットする時に、コの字形取付具に挟持されている試
験片が支持台に接触して、正規の挟持状態でないまま燃
焼試験をしてしまったり、また試験終了後に取り出す時
に試験片が支持台に接触した場合には、試験片が撓んだ
りあるいは燃焼部分が壊されたりして、精度の高い試験
結果を得ることが出来ない場合があるという問題があ
る。そして、このような場合には再度試験のやり直しを
しなければならないので、試験の能率が悪いという不具
合がある。
【0008】また、精度の高い試験を行うためには、試
験片のセットおよび試験終了後の取り出しに十分な注意
を払わなければならないので、熟練を要すると共に、同
一試験片を五枚作って、同一試験を五回行いその平均値
で燃焼速度Bを求めなければならないので、試験片の種
類が多い場合にはその試験回数は膨大なものとなる。し
たがって、この膨大な試験回数毎に注意を払いながら、
試験片のセットおよび試験終了後の取り出しに多くの時
間が掛かり、試験能率が悪いという問題がある。
【0009】次に、試験室が固定されているので次のよ
うな問題がある。この燃焼性試験は図8に示すように、
比較的狭い空間である試験室7内で、試験片3を燃焼さ
せるので、試験片3の燃え粕が落下して下に積もり、ま
た試験片3の材質によっては煙や煤が発生し、試験室7
内に煙が充満して試験片の燃焼状態が見えにくくなると
共に、煤が観察窓11に付着する。そして、この試験は同
じ試験片を五枚作り、この五枚の試験片について同じ試
験を行う。そこで、試験片3の燃焼状態を観察窓11を透
して観察するので、観察窓11を常時きれいにして、その
燃焼状態がよく見えるようにしなければならない。
【0010】しかしながら、試験室7の観察窓11は、枠
14から耐熱ガラスを上下方向に抜き差しするようになっ
ていて、観察窓11を掃除するときには耐熱ガラスを上方
に引き抜いて試験室7の枠14から外すので、耐熱ガラス
を割らないように注意しなければならない。そのために
観察窓11の取りはずしが極めて困難で手間がかかると共
に、一種類の試験材料に対して五回もの試験を行わなけ
ればならないので、観察窓11の掃除の頻度が高くなり、
多少観察窓が汚れていても掃除しないことがある。ま
た、耐熱ガラスを枠14から外さないで掃除しょうとして
も、試験室7内に支持台4があって邪魔をするので、観
察窓11の全面を掃除することができない。そのために、
試験片3の燃焼が何時止まったのかを観察するのが困難
になり、精度の高い燃焼速度Bが得られないことがある
という問題がある。
【0011】また、試験室7内は決められた温度および
湿度の試験環境で行わなければならないので、試験が終
了し次の試験を行うためには試験室7内の試験環境を整
える必要がある。しかしながら、試験室7内に昇温され
た支持台4や支柱5があると、この支持台4および支柱
5が所定の温度まで降温するのに時間が掛かり、試験能
率が悪いという問題がある。また、燃焼粕が邪魔板16の
上に積もり、空気孔15における通気が悪くなるので、そ
の燃焼粕を除去しなければならないのであるが、支柱5
が邪魔板に固定されており、かつ、狭い試験片出し入れ
扉の開口部からの除去作業は困難であり、その除去作業
に多くの時間を要すると共に、燃焼粕を余すことなく全
部除去するのが困難であり、空気孔15における通気性に
影響を及ぼし、精度の高い試験に支障を来す場合があ
る。
【0012】本発明は観察窓および試験室内の清掃と試
験片の出し入れを容易にし、かつ、試験室内の試験環境
を短時間に整えるようにして、精度の高い燃焼測定が得
られるようにすると共に、試験能率をも向上した燃焼性
試験装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る請求項1の記載から把握される手段は、
着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向して設けられた側
壁および後壁、前壁、蓋板とからなる試験室内に支持台
を設け、上下二枚のコの字形取付具の間に試験片を挟持
し、この試験片を挟持したコの字形取付具を前記支持台
に載置してなる燃焼性試験装置において、前記支持台を
残したまま試験室を着脱可能に設けたことを特徴とす
る。
【0014】次に、請求項2の記載から把握される手段
は、着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向して設けられ
た側壁および後壁と前壁を備え、蓋板を着脱可能に設け
た試験室内に支持台を設け、上下二枚のコの字形取付具
の間に試験片を挟持し、この試験片を挟持したコの字形
取付具を前記支持台に載置してなる燃焼性試験装置にお
いて、前記支持台を操作台に固定し、前記試験室の四隅
下端にガイド棒を設け、該ガイド棒を駆動装置により上
下動して、該試験室を上下移動させることを特徴とす
る。
【0015】次に、請求項3の記載から把握される手段
は、上昇されている試験室の内部に指向して空気を噴出
するノズルを複数設けたことを特徴とする。
【0016】次に、上記各手段から把握される発明によ
って、課題がどのように解決されるかについて説明す
る。先ず、請求項1の記載から把握される本発明におい
て、着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向して設けられ
た側壁および後壁、前壁、蓋板とからなる試験室を、前
記支持台を残したまま着脱可能にすることにより、試験
室を取り除いた状態では、支持台が大気中に解放された
状態になって、支持台等の熱の放散を効率よく行うこと
ができ、燃え粕等の除去を容易にし、かつ、試験片の支
持台へのセットおよび支持台からの試験片の取り出しを
容易に行うことができる。また、取り除いた試験室の観
察窓の清掃を容易に行うことができる。そして、試験室
を支持台に被せることにより、試験室としての機能を果
たすことができる。
【0017】次に、請求項2の記載から把握される発明
において、支持台を操作台に固定し、着炎扉を備えた側
壁とこの側壁に対向して設けられた側壁および後壁と前
壁を備え、蓋板を着脱可能に設けた試験室の四隅下端に
ガイド棒を設け、このガイド棒を駆動装置により上下動
して、該試験室を上下移動させるようにしたので、駆動
装置により試験室を上昇して支持台を大気中に解放する
ことができ、これにより支持台等の熱の放散を効率よく
行うと共に、燃え粕等の除去を容易にし、かつ、試験片
の支持台へのセットおよび支持台からの試験片の取り出
しを容易に行うことができる。また、試験室を上昇する
ことにより支持台が邪魔をしないので、試験室の観察窓
の清掃を容易に行うことができる。そして、駆動装置に
より試験室を下降し支持台に被せることにより、試験室
としての機能を果たすことができる。
【0018】次に、請求項3の記載から把握される発明
において、上昇されている試験室の内部に指向して空気
を噴出するノズルを複数設けることにより、大気中に解
放された支持台等は効率よく放熱して降温すると共に、
上昇されている試験室はノズルから噴出される空気によ
り強制的に冷却され、かつ、煙を強制的に拡散して排煙
することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】上記各請求項の記載から把握され
る発明について、実施の形態を説明する。請求項1の記
載から把握される本発明において、図8に示すように、
着炎扉9および後壁12、観察窓11を備えた前壁、蓋板13
とからなる試験室7内に支持台4を設け、上下二枚のコ
の字形取付具1、2の間に試験片3を挟持し、この試験
片3を挟持したコの字形取付具1、2を前記支持台4に
載置してなる燃焼性試験装置であって、図1に示すよう
に支持台4を残したまま試験室17を着脱可能に設ける。
【0020】次に、請求項2の記載から把握される本発
明において、図8に示すように、着炎扉9および後壁1
2と観察窓11を設けた前壁を備え、蓋板13を着脱可能に
設けた試験室7内に支持台4を設け、上下二枚のコの字
形取付具1、2の間に試験片3を挟持し、この試験片3
を挟持したコの字形取付具1、2を前記支持台4に載置
してなる燃焼性試験装置であって、図1に示すように支
持台4の柱5を操作台19に固定し、試験室17の四隅下端
に操作台19の上面 191を貫通してガイド棒18を設ける。
【0021】そして、このガイド棒18の下端を連結部材
20で連結し、操作台19内に立設したガイド部材21にガイ
ドされて上下する駒22に連結部材20を固定する。そし
て、この駒22の上と下にロープ25の端部を固定し、固定
スプロケット23および駆動スプロケット24にこのロープ
25をかけ、駆動スプロケット24をモータ26にて駆動して
駒22を上下動し、試験室17を上下動するようにする。
【0022】次に、請求項3の記載から把握される本発
明において、図1および図3に示すように、上昇されて
いる試験室17の内部に指向して空気を噴出するノズル27
を複数個操作台19の上面 191に設ける。
【0023】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。先
ず、この燃焼性試験装置は基本的な部分において、図9
に示すように試験片の出し入れが可能であって着炎扉9
を備え、所定の温度および湿度に保たれた試験室7内に
支持台4を設け、図6に示すように上下二枚のコの字形
取付具1および2の間に試験片3を挟持し、この試験片
3を挟持したコの字形取付具1および2を前記支持台4
に載置した構成になっている。
【0024】図1において、支持台4の柱5を操作台19
の上面 191に固定し、試験室17の四隅下端には操作台19
の上面 191を貫通してガイド棒18が設けられている。あ
るいは、支持台4の柱5を操作台19の上面 191に載置す
るようにしてもよい。上面 191をガイド棒18が貫通する
部分にはガイド筒28が設けられており、ガイド棒18の垂
直移動を保持して、ガイド棒18が円滑に垂直方向に移動
できるようにしている。
【0025】図1および図2において、ガイド棒18の下
端は連結部材20で連結されており、操作台19の側面に立
設されたガイド部材21にガイドされて上下する駒22に連
結部材20が固定されている。ガイド部材21と駒22の嵌合
はアリ溝になっている。そして、この駒22の上と下にロ
ープ25の端部が固定されていて、固定スプロケット23お
よび駆動スプロケット24にこのロープ25をかけ、駆動ス
プロケット24をモータ26にて駆動して駒22を上下動し、
試験室17を上下動するようにしている。図1において、
この試験室17のリフトHは試験片の出し入れを容易にす
るために、30cm以上にするのが望ましい。
【0026】図2において、駆動スプロケット24は操作
台19の側壁に軸受30によって両端支持された軸29に取り
つけられており、この軸29に固定された駆動プーリ31を
モータ26で回転することにより、駆動スプロケット24が
回転されるようになっている。固定スプロケット23は操
作台19の上面 191と底板 192にブラケットを設けて回転
可能に固定する。図1にも表れているように、ロープ25
は駆動スプロケット24に巻回されている。
【0027】図1および図3において、上昇されている
試験室17の内部に指向して空気を噴出するノズル27が複
数個操作台19の上面 191に設けられている。本実施例で
は図3に示すように、試験室17の左右に一個、前後に二
個づつのノズル27を設け、空気が試験室17の全側面に当
たるようにして、試験室17の冷却を促進するようにして
いる。また、ノズル27を試験室17の内側に指向するよう
にしたのは、試験室17内にこもっている煙を効率良く拡
散して排煙するためである。また、このノズル27はその
噴出方向が変えられる、噴出方向可変型ノズルにして、
試験室17の冷却と排煙が効率よく行えるように、現状に
合わせてノズル27の空気噴出方向が変えられるようにし
てもよい。
【0028】このノズル27は、図1に示すように試験室
17を17′の位置に下降した状態で、試験室17の外側に位
置するように設けられており、燃焼試験中に発生する煤
等によってノズル27が詰まらないようにしている。ま
た、このノズル27は空気配管32にて接続されており、図
示省略の空気源に接続されている空気配管32の途中に、
手元の手動弁(または電磁弁)33、ノズル27から噴出す
る空気圧力を確認するための圧力計34、ノズル27から噴
出する空気の圧力を調整するための圧力調整弁35、手動
弁(または電磁弁)である元バルブ36および空気の元圧
を指示するための圧力計37が設けられている。
【0029】ノズル27から噴出する空気圧が高すぎる場
合には、試験片の燃え粕が飛散するので好ましくなく、
また低過ぎる場合には試験室17の冷却が遅くなり、か
つ、排煙が効率よくできないので、圧力調整弁35にて噴
出される空気圧力を調整する。圧力の一例を示せば1〜
5kg/ cm2の範囲で調整するのが好ましい。
【0030】次に、図7から理解できるように、図1に
おける着炎扉9を閉めた状態で試験室17を上昇させた場
合に、バーナ6が試験片3に干渉することになる。そこ
で、試験室17を上昇または下降する時には、着炎扉9は
必ず開いた状態になっていなければならない。そこで、
図4に示すように着炎扉9の開口部にスイッチ38を設
け、着炎扉9にボタン押え部 901を形成し、図5のよう
に着炎扉9を閉めた時に、ボタン押え部 901でスイッチ
38のボタン 381を押すようにする。そして、図5に示す
ようにボタン押え部 901でボタン 381が押されている状
態では、図1におけるモータ26が駆動せず、また図4の
ようにボタン 381が押されていない状態では、図1にお
けるモータ26が駆動可能なように、スイッチ38とモータ
26とが電気的に接続されている。
【0031】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。図9に示した試験室7と基本的に同
じである着炎扉9を備えた側壁とこの側壁に対向して設
けられた側壁および後壁12、観察窓11を備えた前壁およ
び蓋板13とからなる図1における試験室17を、支持台4
を残したままリフトHだけ上昇することにより、支持台
4が大気中に解放された状態になって、支持台4等の熱
の放散を効率よく行うことができ、また試験室17が指示
台4の周りにないので、燃え粕等の除去を容易にし、か
つ、試験片3の支持台4へのセットおよび支持台4から
の試験片3の取り出しを容易に行うことができる。ま
た、上昇された試験室17内には指示台4がないので、観
察窓11の清掃を容易に行うことができる。そして、図1
に示すように試験室17を17′の位置まで下降して支持台
4に被せることにより、試験室17としての機能を果たす
ことができる。
【0032】また、図1に示すように試験室17の四隅下
端に操作台19の上面 191を貫通してガイド棒18を設け、
このガイド棒18の下端を連結部材20で連結し、操作台19
内に立設したガイド部材21にガイドされて上下する駒22
に連結部材20を固定し、この駒22の上と下にロープ25の
端部を固定して、固定スプロケット23および駆動スプロ
ケット24にこのロープ25をかけ、駆動スプロケット24を
モータ26にて駆動して駒22を上下動し、試験室17を上下
動することにより、自動的に試験室17を上昇することが
できる。
【0033】また図1および図3に示すように、上昇さ
れている試験室17の内部に指向して空気を噴出するノズ
ル27を複数設けることにより、大気中に解放された支持
台4等は効率よく放熱して降温すると共に、上昇されて
いる試験室17はノズル27から噴出される空気により強制
的に冷却され、かつ、煙を強制的に拡散して排煙するこ
とができる。また、図3に示すように試験室17の全側壁
に向けてノズル27を設けることにより、試験室17の冷却
を短時間に行うことができ、かつ、試験室17の内側に向
けて空気を噴出することにより、試験室17内にこもって
いる煙を効率良く排煙することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1の記載に基づ
いて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれ
ば、着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向して設けられ
た側壁および後壁、前壁、蓋板とからなる試験室を、支
持台を残したまま着脱可能にし、試験室を取り除いた状
態では、支持台が大気中に解放された状態になって、支
持台等の熱の放散を効率よく行って試験環境を短時間に
整え、燃え粕等の除去および観察窓の清掃を容易にし、
かつ、試験片の支持台へのセットおよび支持台からの試
験片の取り出しを容易に行えるようにしたので、試験の
能率を向上すると共に、試験の精度を向上することがで
きる。そして、試験室を支持台に被せることにより、試
験室としての機能を果たすことができるので、簡単な作
業で試験ができる状態にすることができ、試験の能率を
向上するこができる。
【0035】次に、請求項2の記載に基づいて発明の詳
細な説明から把握される本発明によれば、支持台を操作
台に固定し、着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向して
設けられた側壁および後壁と前壁を備え、蓋板を着脱可
能に設けた試験室の四隅下端にガイド棒を設け、このガ
イド棒を駆動装置により上下動して、該試験室を上下移
動させ、駆動装置により試験室を自動的に上昇して支持
台が大気中に解放された状態になって、支持台等の熱の
放散を効率よく行うことにより、試験環境を短時間に整
え、燃え粕等の除去および杆圧窓の清掃を容易にし、か
つ、試験片の支持台へのセットおよび支持台からの試験
片の取り出しを容易に行えるようにしたので、試験の能
率を向上すると共に、試験の精度を向上することができ
る。そして、試験室を支持台に被せることにより、試験
室としての機能を果たすことができるので、簡単な作業
で試験ができる状態にすることができ、試験の能率を向
上するこができる。
【0036】次に、請求項3の記載に基づいて発明の詳
細な説明から把握される本発明によれば、上昇されてい
る試験室の内部に指向して空気を噴出するノズルを複数
設け、大気中に解放された支持台等の熱を効率よく放熱
して短時間に降温すると共に、上昇されている試験室は
ノズルから噴出される空気により強制的に冷却され、か
つ、煙を強制的に拡散して排煙するので、短時間に試験
の環境を整えて試験の能率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1のA−A線における横断面図である。
【図3】図1における操作台の平面図である。
【図4】図1における着炎扉の部分一部縦断面して示し
た図である。
【図5】図4における着炎扉を閉めた状態を示す図であ
る。
【図6】コの字形取付具を斜視図で示した説明用図であ
る。
【図7】燃焼試験の状態を斜視図で示した説明用図であ
る。
【図8】燃焼試験装置の全体を斜視図で示した説明用図
である。
【図9】従来の燃焼装置を示した斜視図である。
【符合の説明】
17 試験室 18 ガイド棒 19 操作台 191 上面 20 連結部材 21 ガイド部材 22 駒 23 固定スプロケット 24 駆動スプロケット 25 ロープ 26 モータ 27 ノズル 28 ガイド筒 29 軸 30 軸受 31 駆動プーリ 32 空気配管 38 スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向し
    て設けられた側壁および後壁、前壁、蓋板とからなる試
    験室内に支持台を設け、上下二枚のコの字形取付具の間
    に試験片を挟持し、この試験片を挟持したコの字形取付
    具を前記支持台に載置してなる燃焼性試験装置におい
    て、前記支持台を残したまま試験室を着脱可能に設けた
    ことを特徴とする燃焼性試験装置。
  2. 【請求項2】 着炎扉を備えた側壁とこの側壁に対向し
    て設けられた側壁および後壁と前壁を備え、蓋板を着脱
    可能に設けた試験室内に支持台を設け、上下二枚のコの
    字形取付具の間に試験片を挟持し、この試験片を挟持し
    たコの字形取付具を前記支持台に載置してなる燃焼性試
    験装置において、前記支持台を操作台に固定し、前記試
    験室の四隅下端にガイド棒を設け、該ガイド棒を駆動装
    置により上下動して、該試験室を上下移動させることを
    特徴とする燃焼性試験装置。
  3. 【請求項3】 上昇されている試験室の内部に指向して
    空気を噴出するノズルを複数設けたことを特徴とする請
    求項2記載の燃焼性試験装置。
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