JPH09256482A - エキスパンションジョイント - Google Patents

エキスパンションジョイント

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JPH09256482A
JPH09256482A JP6117796A JP6117796A JPH09256482A JP H09256482 A JPH09256482 A JP H09256482A JP 6117796 A JP6117796 A JP 6117796A JP 6117796 A JP6117796 A JP 6117796A JP H09256482 A JPH09256482 A JP H09256482A
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Katsuhiro Kawabe
克宏 河邉
Kohei Watanabe
航平 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 躯体間隙にいかなる水平方向の変動が発生し
ても十分な追従性を発揮し、特に免震構造を採用した建
物の躯体間隙を被閉するのに好適なエキスパンションジ
ョイントを提供する。 【解決手段】 隣接する躯体A,Bの間隙Cにおいて、
A側から張出す連結構造部1と、B側から張出す連結構
造部2とに、各々カバー材6、カバー材56を被着した
上、ボルト101とナット102とによって連結する。
連結構造部1を間隙C側に張出状に固定した蝶番3及び
ベース体5を主体として構成し、連結構造部51を蝶番
3及び間隙Cの幅方向に長尺の長孔55aを形成したベ
ース体55を主体として構成した上、長孔55aにボル
ト101を挿通して連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、躯体間隙を被閉す
るエキスパンションジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】隣接する建物の躯体間隙を被閉する場合
にエキスパンションジョイント(以下単に「ジョイン
ト」という)が良く使用される。このジョイントは例え
ば、隣接する建物の垂直壁面部分であれば、図11に示
すように、建物の水平移動に伴って生じる間隙幅方向
(X方向)、間隙奥行方向(Y方向)及び建物の上下移
動に伴って生じる間隙長手方向(Z方向)のいずれの方
向の変動に対しても、ある程度までは追従してその変動
を吸収し、破損を生じることがないように構成されてい
るのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ジョイントは間隙におけるX方向の変動に比べてY方向
の変動に対する追従量が僅かしか確保されていないもの
が多い。このため、図12に示す如く一枚もののカバー
材201で被閉した場合に、Y方向に大きな変動がある
とカバー材201の端部が開口202するおそれがあ
る。
【0004】またX、Yいずれの方向に対しても追従量
確保のためには主としてバネが用いられていることか
ら、追従量はあまり大きくはなく、ばねの弾性作用が機
能する範囲として自ずと限界がある。したがって、例え
ば地震の影響で建物に大きな揺れが発生する場合や、地
盤沈下があった場合等には追従量の限界を遙に越えた変
動が発生し、ばねが変動を吸収しきれずにジョイントが
外れたり、破損するおそれがある。特に地震発生時には
三方向の大きな揺れが同時に発生して混在することによ
り間隙の変動が複合的なものとなることが予想される。
【0005】一方近年、地震発生時に備えていわゆる免
震構造を採用した建物が増加する傾向にある。この種の
建物は地震発生時には縦方向の揺れがほとんどないが、
水平方向には建物の高さに関わらず変動幅がほぼ一定と
なる揺れ起こすよう構成されている。このため免震構造
用のジョイントとしては、水平方向の追従量をばねを使
わずにできるだけ大きく確保する必要がある。
【0006】そこで、本発明者はこうした従来のジョイ
ントが抱える問題点を解消することを目的として鋭意検
討を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものであ
る。すなわち本発明は躯体間隙に発生する水平いずれの
方向の変動に対しても変動の大きさを問わず十分な追従
性を発揮し、かつ縦方向の変動にも追従することによっ
て、その破損を防止することができ、またこれらの変動
が混在した複合的な変動にも十分な追従性を発揮し、特
に免震構造を採用した建物の躯体間隙を被閉するのに好
適なジョイントを提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、蝶番を躯体間隙奥行方向に回動自在となるよ
うに一方の躯体側に固定し、この蝶番に間隙幅方向の適
宜長さを有する第一ベース体の一端部を固定した構成を
有する第一連結構造部と、蝶番を間隙奥行方向に回動自
在となるように他方の躯体側に固定し、この蝶番に、間
隙幅方向の適宜長さを有しかつ底面に間隙幅方向に長い
ボルト挿通用長孔を形成した第二ベース体の一端部を固
定した構成を有する第二連結構造部と、躯体に沿って適
宜間隔ごとに対応設置した第一及び第二連結構造部の第
一及び第二ベース体の外側にそれぞれ被着した躯体間隙
長手方向に長尺状のカバー材とを有し、上記第一ベース
体に被着したカバー材の外面に第二ベース体を重合し、
上記ボルト挿通用長孔を通して第一及び第二ベース体を
ボルトで連結した構成を有してジョイントとしたもので
ある。
【0008】このジョイントは第二ベース体に形成され
た間隙幅方向に沿うボルト挿通用長孔に沿って、第一ベ
ース体と第二ベース体とが重合しながら互いにボルトを
連結点として摺動しつつ動くので、間隙幅方向の変動に
無理なく追従する。したがって、間隙幅方向に大きな変
動があっても、間隙を被閉するカバー材に破損を生じさ
せない。間隙奥行方向に回動自在とした蝶番に第一及び
第二ベース体を各々固定したため、奥行方向の変動に対
しても無理なく追従する。これにより、躯体垂直面をカ
バーするジョイントは水平のいかなる方向の変動にも追
従可能となる。
【0009】さらに前記第一ベース体に間隙長手方向に
長いボルト挿通用長孔を形成し、この第一ベース体と前
記第二ベース体とに形成された長孔にボルトを挿通して
間隙幅及び長手両方向の変動が吸収可能に構成されてな
るものとすることができる。このジョイントは、第一ベ
ース体に間隙長手方向に長いボルト挿通用長孔を形成し
たため、間隙長手方向の変動に対する追従性を高めるこ
とができる。
【0010】前記各部材の間隙幅方向或いは長手方向の
摺動部分に滑り加工を施すと、各部材を無理なく摺動さ
せることができる。
【0011】前記蝶番はいずれも躯体側に固定された支
持部材によって躯体面から間隙に向かう適度な間隔を於
いて設置し、この間隙をカバー材端部の回動代として確
保したものとすることができる。
【0012】このようにすると、奥行方向に変動しても
カバー材の端部が躯体面に接触することがなく、その破
損を防止することができる。
【0013】また上記のジョイントは前記蝶番とベース
体との結合部、蝶番と支持部材との結合部或いは支持部
材の躯体側への固定部の一個所以上が間隙長手方向に摺
動可能に形成されているものが好ましい。これにより長
手方向の変動に対する追従性を高めることができる。
【0014】なお前記蝶番はヒンジ部が断面円弧状の受
溝とこの受溝に溝方向にスライド嵌合する膨頭状突縁が
枢着した構成を有し、このいずれか一方又は両方が間隙
奥行方向への変動を吸収可能な長さを有して形成された
ものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明に係るエキスパンショ
ンジョイントの好適な実施の形態について、図面を用い
て説明する。本発明に係るエキスパンションジョイント
は図1及び図2に示すように、隣接する躯体A,Bの間
隙Cにおいて、躯体A側から張出した連結構造部1と、
躯体B側から張出した連結構造部51とに、各々カバー
材6、カバー材56を被着した上、ボルト101とナッ
ト102によって連結したものである。
【0016】連結構造部1は躯体Aの間隙C側の側面に
固定した支持部材2を介して間隙C側に張出し状態で固
定した蝶番3に取付部材4を介してベース体5を固定し
たもので、このベース体5に対し、間隙Cの長手方向に
沿う長尺状のカバー材6を被着し、仕上げの際にカバー
材6の端部と躯体A表面との間に必要に応じてコーキン
グ処理7を施してある。
【0017】連結構造部51は躯体Bの間隙C側の側面
に固定した支持部材2を介して間隙C側に張出し状態で
固定した蝶番3にベース体55を固定したもので、この
ベース体55に対し、取付部材4、4を介して間隙Cの
長手方向に沿う長尺状のカバー材56を被着し、仕上げ
の際にカバー材56の端部と躯体Bの側面との間に必要
に応じてコーキング処理7を施してある。
【0018】支持部材2は図3に示すように、アルミニ
ウム、ステンレスその他の適宜金属材製L字形状のアン
グル材8及びアングル材9とを結合してなるものであ
る。
【0019】アングル材8は固定部8a及び固定部8b
に各々ボルト挿通孔8c,8dを形成してある。このう
ち、固定部9bとの結合時にボルトを挿通するボルト挿
通孔8dは躯体に固定した時に間隙長手方向と平行な方
向に沿う長孔としてある。アングル材9は固定部9a及
び固定部9bに各々ボルト挿通孔9c,9dを形成して
あり、両挿通孔共に間隙長手方向と平行な方向に沿う長
孔としてある。なお、ボルト挿通孔8d、9c,9dは
少なくともいずれか一つを長孔として形成すれば良い。
【0020】アングル材8とアングル材9とは結合時に
接面状態となる固定部8b、9bの少なくとも一方の外
側表面に、フッ素樹脂加工を施すか、或いは滑り性を良
くするシート材を貼着し、或いは両者を結合するボルト
・ナットに同様の加工を施す等して摩擦係数を少なく
し、滑りを良くするための加工(以下、単に「滑り加
工」という)を施すのが好ましい。
【0021】ボルト挿通孔8d等を長孔とするのは後述
の通り間隙長手方向の追従量を確保するためであり、こ
の長さを長くすることで追従量を大きくとることができ
る。この場合、図3(B)に示す如く、固定部8bを間
隙長手方向に沿って長い矩形状にして長孔の長さを長く
とれば追従量をより大きくとることができる。
【0022】また上述の支持部材2は、アングル材8及
びアングル材9とを連結したものに限られることはな
く、予め両者を一体化して断面Z字形状とし、ボルト挿
通孔9dを間隙長手方向に長い長孔としたものであって
も良く、その他の形状としても良い。
【0023】そして、この支持部材2はアングル材8の
固定部8bとアングル材9の固定部9bとをボルト・ナ
ットで結合した上、固定部9aを立上げ状にし、アング
ル材8の固定部8aは図1に示す通り、間隙長手方向に
沿う長尺状の固定部材10を介し、後述する防火乃至止
水シート11の一端部を挟み込んで躯体A側面に固定
し、連結構造部51側は同様にしてシート11の他端部
を挟み込んで躯体B表面に固定してある。また図示しな
いが、支持部材2を施工する際には連結構造部1側と、
連結構造部51側とを間隙Cに沿って所定間隔を置き、
対向するようにして固定する。
【0024】蝶番3は、アルミニウム、ステンレスその
他の適宜金属材からなり、図3に示す如く、固定部9a
に接合する固定部3aと、ベース体5等に接合する回動
部3bとを回動自在に枢着したもので、固定部3aをア
ングル材9の固定部9aに接合してボルト・ナットで結
合する一方、回動部3bを奥行方向に回動自在となるよ
うにしてある。固定部3aには長手方向の追従量確保の
ために長孔としたボルト挿通孔3cを形成してある。こ
の場合は固定部3aの表面に滑り加工を施すのが好まし
い。
【0025】図4には蝶番3の変形例として蝶番103
を示してある。蝶番103は断面L字形状の固定部10
4の一端部に断面円弧状の受溝105を形成した間隙長
手方向の適宜な長さに形成してなる受部106と、L字
形状のアングル材の一端部に受溝105にスライド嵌合
可能な膨頭状の突縁部107を形成してなるスライド部
108とからなるものである。
【0026】この蝶番103は突縁部107を受溝10
5に嵌合させることができる。これにより回動自在であ
ると同時にスライド部108を間隙長手方向に自由にス
ライド可能としてある。このため、スライド部108に
ベース体5、55を固定することにより間隙長手方向の
追従量を確保することができる。
【0027】取付部材4は図2に示す如く、平板部4a
の両側からボルト孔を穿設した取付部4b,4bを立ち
上げてなるもので、平板部4aを蝶番3の回動部3b上
にボルト連結して固定してある。なお平板部4aのボル
ト挿通孔を間隙長手方向に長い長孔としても良い。
【0028】ベース体5は、アルミニウム、ステンレス
その他の適宜金属材からなり、間隙Cの横幅の1/2幅
或いはこれよりも若干短い長さを有する矩形状の平面部
5aと、両端に立ち上げた側面5b、5bと、両側面の
内側中間部から若干幅で突出する張出片5c、5cとを
有してなり、平面部5aの長手方向一端部に平面部5a
の短手幅方向(間隙長手方向)に長い長孔としたボルト
挿通孔5dを形成してある。
【0029】このベース体5は取付部材4の上側から被
嵌して張出片5c、5cを取付部4b,4bに係止させ
ると共に、両側面5b、5bの外側からビス止め等して
取付部材4に固定する。またベース体5の平面部5aの
短手幅を支持部材2に合わせて大きくし、かつボルト挿
通孔5dを長く採ることにより、間隙長手方向の追従量
を大きくすることができる。
【0030】一方、ベース体55は図2に示す如くベー
ス体5と略同様の構成を有するが、間隙Cの1/2幅以
上で間隙Cの幅以下の長さの平面部55aに、間隙幅方
向に長いボルト挿通用長孔55dを形成してある。長孔
55dは後述する通り、間隙幅方向の追従量を確保する
ために長孔としたもので、必要とされる追従量に応じそ
の長さを決めることができる。
【0031】ベース体55は蝶番3の回動部3bに上側
から平面部55aの一端部をボルト連結して固定する一
方、上側から取付部材4、4を張出片55c、55cに
係止させ、側面55b,55bからビス止めして取付部
材4、4を固定してある。なお取付部材4を固定する際
にはベース体5、55の各中央部にのみ固定するように
しても良い。
【0032】ベース体5とベース体55との連結は、平
面部5aと平面部55aとをカバー材6を介在させて互
いに向かい合わせ状態で対面させる一方、長孔55dと
ボルト挿通孔5dとを上下に重なるように位置させて、
長孔55dの略中間部において、カバー材6のボルト挿
通孔6d及びボルト挿通孔5dにボルト101を挿通
し、ナット102を螺合することによって行うものであ
る。
【0033】なお平面部55aの表面は、間隙幅方向の
変動の吸収を容易にするため滑り加工を施しておくのが
好ましく、若しくはボルト101及びナット102に滑
り加工を施しても良い。
【0034】上述したベース体5と、ベース体55及び
長孔55dは間隙Cの変動が、間隙幅、奥行、長手方向
に複合的となることを想定した上で、間隙幅方向の長さ
設定を行うのが好ましい。
【0035】このとき、間隙幅方向の追従量をできるだ
け大きく取るためにはベース体5の長さを躯体間隙Cの
横幅の1/2幅に相当する長さW1と略同等か若干短く
し、ベース体55の長さをW1の略2倍、すなわち、躯
体間隙Cの横幅W2か若しくは若干小さくするのが好ま
しい(図5参照)。このようにして長さ設定を行うと間
隙Cが最小になる場合と、最大になる場合のいずれにお
いても、十分な追従性を発揮させることができるように
なる。
【0036】カバー材6はアルミニウム、ステンレスそ
の他の適宜金属材からなり、間隙Cの1/2幅若しくは
若干幅広で間隙長手方向に長尺状の平面部6aに対し、
間隙幅方向の両端に折曲片6b,6cを形成したもので
ある。平面部6a内の折曲片6c近傍にビス孔6dを形
成してあり、ビス止め等によりベース体5の平面部5a
に対して被着してある。なお平面部6aの上面に滑り加
工を施すことも可能である。
【0037】一方、カバー材56はカバー材6と略同様
に構成されているが折曲片56bにシール部材56dを
固着してある。カバー材56は上側からビス止め等して
取付部材4、4に固定すると共に、シール部材56dを
カバー材6の平面部6a上に押圧した状態でベース体5
5に被着してある。
【0038】なお図2及び図3に示したものでは、上述
の支持部材2を構成するアングル材8、9及び蝶番3に
形成されたボルト挿通孔8d、9c、9d及び3cの四
ついずれも長孔としてあるが、ベース体5のボルト挿通
孔5dも含めて少なくともいずれか一つを長孔とすれば
良い。これにより、間隙長手方向の追従量を確保するこ
とができるからである。2以上或いはすべてを長孔とす
れば、これらを合計した分の追従量を確保できる点では
好ましい。特のボルト挿通孔5dを長孔とした場合は後
述のベース体55の長孔55dとの複合した変動に対す
る追従機能が発揮されやすいという点で一層好ましいも
のとなる。
【0039】なおまた図1には間隙Cに掛け渡した防火
乃至止水用のゴムシート11を示してある。このシート
11は間隙長手方向に沿う長尺状に形成され、その両端
のうち、躯体A側を図示しないボルトにより、躯体B側
を支持部材2により各々固定してある。
【0040】以上の如く構成されたジョイントは連結構
造部1及び連結構造部51の作用によって、間隙幅、奥
行、長手方向のいずれの方向の変動に対しても、十分に
追従可能なものとなっている。
【0041】間隙幅方向の変動が生じると、図6及び図
7に示す如く、連結構造部1は支持部材2、蝶番3、取
付部材4及びベース体5が一体化されていることから、
躯体Aと一体となって動く。これと同時に連結構造部5
1が支持部材2、蝶番3、取付部材4及びベース体55
が一体化されているので、躯体Bと一体的に動くことと
なり、これによりベース体55及びカバー材56がカバ
ー材6上を間隙幅方向に相対摺動して躯体の変動に追従
することができる。
【0042】つまり、ベース体5、55はボルト挿通孔
5dと、長孔55dとにボルト101を挿通して連結さ
れているので、長孔55dに沿ってベース体5、55と
ボルト101が互いに相対摺動し、ベース体55がカバ
ー材6上を間隙幅方向にスライドすることになる。した
がって、間隙幅方向に大幅な変動が生じた場合も、長孔
55dの長さに相当する幅の大きな追従量を確保し、ジ
ョイントに破損を生じさせない。なお図6は間隙幅方向
の最大幅の状態、図7は最少幅の状態を図示したもので
ある。
【0043】また、カバー材6の平面部6aと、ベース
体55の平面部55a若しくはボルト101とに滑り加
工が施してあれば両者の摩擦抵抗を少なくすることがで
きるので、ベース体55がカバー材6上を無理なく摺動
するようになる。またシール部材56dがカバー材6の
平面部6a上に接しながら摺動し、その後も押圧状態が
維持されるため、図6及び図7の如く大きく変動した場
合であっても閉塞状態を維持することができる。
【0044】また間隙奥行方向の変動が生じた場合は、
蝶番3、3によりその変動に追従することができる。す
なわち、蝶番3は支持部材2に対して一方の固定部3a
を連結すると共に、他方の回動部3bを取付部材4(連
結構造部1側)、またはベース体55(連結構造部51
側)に固定しており、固定部3aと回動部3bとが回動
自在に軸着されている。このため、間隙奥行方向の変動
に応じて固定部3aと回動部3bとの夾角が変化し、こ
れによりジョイントはその変動に追従することができ
る。
【0045】したがって、例えば図8に示す如く、躯体
A、B間に段差を生じた場合は連結構造部1側の蝶番3
は当初略90度であった固定部3aと回動部3bとの夾角
が変動に応じて縮小して鋭角を呈するのに対し、連結構
造部51側の蝶番3が鈍角を呈するようになる。こうし
て無理なく間隙奥行方向の変動に追従することができ
る。また、図9に示すように逆方向の段差を生じた場合
は、連結構造部1側の蝶番3が鈍角を呈し、連結構造部
51側の蝶番3が鋭角を呈して変動に追従することがで
きる。
【0046】また蝶番3、3は支持部材2を介して躯体
A、B表面から張出した状態で固定されているため、以
上のように間隙奥行方向の変動が生じた場合において
も、カバー材6、56の折曲片6bが躯体表面に接触し
て破損したり、躯体A、B表面に損傷を来す事態を防止
することができる。
【0047】一方、間隙長手方向の変動が生じた場合は
支持部材2、2或いはベース体5のボルト挿通孔5dの
作用によりその変動に追従することができる。すなわ
ち、支持部材2のアングル材8、アングル材9に形成さ
れたボルト挿通孔8d,9c,9dと、ボルト挿通孔5
dの少なくとも1つは間隙長手方向に長い長孔として形
成されているので、アングル材8及びアングル材9の接
合面が適宜スライドして変動に追従するか、若しくはベ
ース体5がベース体55との連結状態を維持したまま、
平面部5aがカバー材6の裏面を摺動して変動に追従す
ることになる。この場合の摺動部分に滑り加工を施して
あれば、無理なくスムーズに摺動させることができる。
【0048】本発明のジョイントは以上のような間隙
幅、奥行、長手各方向の変動が上述のように単独で発生
した場合だけでなく、複合的なものであってもその変動
に対しても十分に追従することができる。これは各々の
方向に追従するための構造が独立して設けられ、かつま
た独立して作用するようになっているからである。
【0049】以上の実施例は躯体A、Bに固定した支持
部材2、2に蝶番3、3を固定して蝶番3、3を間隙C
に張出状に設置したもので説明したが、図10に示す如
く、躯体A,Bの角部を適宜切り欠いて設置し、間隙C
に張出さないようにしたものでも良く、その他の設置状
態にも適宜適用することができる。また躯体間隙両側の
躯体面が対称形であっても、或いは異形であってもそれ
ぞれの構成形態に合わせて支持部材2や固定部材10等
の各部材の形状を設計変更すれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるジョイントの取付状態を示す断
面図である。
【図2】ジョイントの要部を示す分解斜視図である。
【図3】(A)は支持部材の一例を示す分解斜視図、
(B)はアングル材の変形例を示す斜視図である。
【図4】蝶番の変形例を示す斜視図である。
【図5】隣接する躯体の変動幅を示す説明図である。
【図6】躯体間隙幅が最大になった場合のジョイントを
示す断面図である。
【図7】躯体間隙幅が最小になった場合のジョイントを
示す断面図である。
【図8】躯体間隙幅が最大でかつ躯体に段差を生じた場
合のジョイントを示す断面図である。
【図9】図8と反対側の躯体が変動して段差を生じた場
合のジョイントを示す断面図である。
【図10】本発明にかかるジョイントの別実施例を示す部
分断面図である。
【図11】躯体間隙の変動方向を示す説明図である。
【図12】従来のジョイントの作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1,51 連結構造部 2 支持部材 3 蝶番 4 取付部材 5,55 ベース体 6,56 カバー材 8,9 アングル材 3b 回動部 3a,8a,8b 固定部 9a,9b 固定部 3c,8c,8d ボルト挿通孔 9c,9d ボルト挿通孔 5d ボルト挿通孔 55d 長孔 101 ボルト 102 ナット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蝶番を躯体間隙奥行方向に回動自在とな
    るように一方の躯体側に固定し、この蝶番に間隙幅方向
    の適宜長さを有する第一ベース体の一端部を固定した構
    成を有する第一連結構造部と、 蝶番を間隙奥行方向に回動自在となるように他方の躯体
    側に固定し、この蝶番に、間隙幅方向の適宜長さを有し
    かつ底面に間隙幅方向に長いボルト挿通用長孔を形成し
    た第二ベース体の一端部を固定した構成を有する第二連
    結構造部と、 躯体に沿って適宜間隔ごとに対応設置した第一及び第二
    連結構造部の第一及び第二ベース体の外側にそれぞれ被
    着した躯体間隙長手方向に長尺状のカバー材とを有し、 上記第一ベース体に被着したカバー材の外面に第二ベー
    ス体を重合し、上記ボルト挿通用長孔を通して第一及び
    第二ベース体をボルトで連結してなる構成を有するエキ
    スパンションジョイント。
  2. 【請求項2】 前記第一ベース体に間隙長手方向に長い
    ボルト挿通用長孔を形成し、この第一ベース体と前記第
    二ベース体とに形成された長孔にボルトを挿通して間隙
    幅及び長手両方向の変動が吸収可能に構成されてなる請
    求項1に記載のエキスパンションジョイント。
  3. 【請求項3】 前記各部材の間隙幅方向或いは長手方向
    の摺動部分に滑り加工を施した請求項1又は2に記載の
    エキスパンションジョイント。
  4. 【請求項4】 前記蝶番をいずれも躯体側に固定された
    支持部材によって躯体面から間隙に向かう適度な間隔を
    於いて設置し、この間隙をカバー材端部の回動代として
    確保したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のエキスパンションジョイント。
  5. 【請求項5】 前記蝶番とベース体との結合部、蝶番と
    支持部材との結合部或いは支持部材の躯体側への固定部
    の一個所以上が間隙長手方向に摺動可能に形成されてい
    る請求項1〜4のいずれかに記載のエキスパンションジ
    ョイント。
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