JPH09256322A - 既設鋼桁の補強方法 - Google Patents

既設鋼桁の補強方法

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JPH09256322A
JPH09256322A JP6645196A JP6645196A JPH09256322A JP H09256322 A JPH09256322 A JP H09256322A JP 6645196 A JP6645196 A JP 6645196A JP 6645196 A JP6645196 A JP 6645196A JP H09256322 A JPH09256322 A JP H09256322A
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JP
Japan
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girder
steel girder
steel
stress
concrete
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JP6645196A
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English (en)
Inventor
Yuzo Saito
雄三 斉藤
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PS Co Ltd
Original Assignee
PS Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋼コンクリート合成桁の床版取替時に仮支柱を
設けたりすることなく鋼桁の上フランジに生ずる圧縮応
力を緩和し、鋼桁の座屈を防止する。 【解決手段】図心位置より上側に圧縮鋼管4を配して鋼
桁2の上側に引張力を付与し鋼桁上側の圧縮応力を緩和
しておき、新床版を敷設する。さらに必要に応じ鋼桁2
の下側に引張ケーブル7を配設し鋼桁の下側に圧縮応力
を導入してさらに応力改善を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設の鋼コンクリ
ート合成桁橋に使用されている鋼桁の補強方法に関し、
さらに詳しくは、老朽化した橋梁の床版の取替えなどが
必要となった鋼桁の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路橋などの鋼コンクリート合成桁の床
版は老朽化や荷重増加などによって取替えが必要となる
ことがある。このような合成桁は、鋼桁と床版とが一体
化して必要な断面剛性と設計耐力を確保しているが、旧
床版を撤去した鋼桁は断面剛性も小さくなり、図心位置
も変化する。一般的に鋼コンクリート合成桁の場合、床
版を撤去された鋼桁断面の図心位置は桁高中央より下フ
ランジ側に位置し、そこへ新たな床版を敷設するとその
重量で上フランジに過大な圧縮応力が発生し座屈する恐
れが出てくる。
【0003】図6、図7にこのことを説明する模式図を
示した。図6(a)は、鋼桁2と床版コンクリート3と
が合成桁を形成している場合に、床版コンクリート3を
取替えるべきことを示しており、図6(b)は新しい床
版コンクリート3aを敷設した状態を示している。図6
(a)、(b)のそれぞれに対応する鋼桁2内の応力分
布を図7(a)、(b)に示した。図7(a)に示すよ
うに、コンクリート3を撤去すると、鋼桁2の上フラン
ジ側は、コンクリート3との合成作用による剛性が解放
され、この鋼桁のみの断面となり図心軸が下フランジ寄
りの図心位置20まで移動する。鋼桁内の応力分布は、
図7(a)の応力図21に示すように、鋼桁自重のみに
より上フランジ側は(−)の圧縮応力となり、下フラン
ジ側は(+)の引張り応力が生ずることとなる。次に、
新しい床版コンクリート3aを載置した時、この新床版
コンクリート3aによる、応力図22に示したような応
力が加算されるから、結局、床版コンクリート取替後の
設計荷重に対する鋼桁内の応力分布は応力図23のよう
になる。すなわち、上フランジに生ずる圧縮応力が過大
となり、上フランジに座屈を生ずる恐れがあることとな
る。
【0004】このような問題点に対処するため、床版コ
ンクリートの取替に当たっては、鋼桁の中間部を仮支柱
で支持するか、または引張鋼材を鋼桁のなるべく下側に
張設して鋼桁にプレストレスを導入し応力改善を図る等
の技術があった。しかしこの場合、引張鋼材の位置と図
心位置との偏心量を大きく確保することができず、導入
応力は主として軸力として作用し、曲げモーメントを発
生させる有効なプレストレスを付与することは困難であ
った。この解決法として、図心位置からの偏心量を大き
くするために鋼桁下フランジの下面にサドルを設け、緊
張材をこのサドルの下面に当ててプレストレスを導入す
る方法もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鋼コンクリ
ート合成桁の床版を取替える場合に、鋼桁の中間に支柱
を設けたり、または下フランジの下面から突出するサド
ルなどを取りつけて緊張材を用いてプレストレスを導入
するなどの格別の補強を鋼桁下方に施すことなく、新た
に敷設する床版コンクリート重量および設計荷重により
発生する鋼桁の図心位置より上側の圧縮応力を緩和し、
鋼桁の上フランジの座屈を防止することを目的とする。
【0006】また、本発明の別の目的は合成された上載
構造材に圧縮応力を遷移させ、床版コンクリートのひび
割れの防止を図ることにある。さらに鋼桁図心下側に生
じる引張応力も併せて緩和する技術を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、I断面鋼桁の
上フランジ近傍の腹板側面に、鋼桁長手方向に圧縮杆材
を添設し、鋼桁腹板に固着したブラケットに反力を支持
させて圧縮杆材に圧縮力を加え、鋼桁の図心位置より上
側に引張応力を導入することを特徴とし、上フランジに
生じる圧縮応力を緩和する。
【0008】さらに鋼桁上フランジ上側にプレスキャス
トコンクリート床版などの上部構造材を載置合成した
後、前記圧縮杆材の圧縮力を解放し撤去することにより
鋼桁に導入されていた引張力を上部構造体に遷移させて
床版コンクリートのひび割れの防止を図ることが可能と
なる。さらに、上記方法に加えて、鋼桁の下フランジ近
傍の腹板側面の鋼桁長手方向に緊張材を添設し鋼桁の図
心位置より下側に圧縮応力を導入することによって、荷
重による引張応力に対抗させる鋼桁の補強方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して詳細に説明する。図1は、支間40mの鋼コンクリ
ート合成桁道路橋の補強例を示すもので、図1は全体側
面図、図2は要部側面図、図3は要部断面図である。合
成床版橋1は鋼桁2とコンクリート3との合成桁であ
り、支台8、8に両端を支持されている。床版コンクリ
ート3を取替えるに先立ち、鋼管4を鋼桁2の上フラン
ジ13の下側側面に添設している。鋼管4はこの場合、
SGP150A(外径165.2mm)の鋼管で、鋼桁
2に取りつけた反力ブラケット5にその両端を支持さ
せ、40トンの圧縮力を導入してある。鋼管4は座屈を
防止するため、多数の座屈防止金物6を備えている。な
お、図1では、鋼桁2の下部に引張ケーブル7を併せて
添設した例を示している。
【0010】図2は、圧縮鋼管4に圧縮力を導入する説
明図である。鋼桁2は、ウエブ(腹板)の上部に上フラ
ンジ13、下部に下フランジ14、中間部にスチフナ1
2を備えている。上フランジ13の近傍の腹板側面に鋼
管4を添設し、鋼管4の両端は反力ブラケット5に当接
させ、さらにこの鋼管4が導入圧縮力によって屈折する
のを防止するため、適宜、鋼管座屈防止金具6で支持
し、鋼管4の中間に取りつけた油圧ジャッキ11で圧縮
力を導入する。図3は図2の横断面図で、鋼桁2は、横
桁15によって横に連結されており、上フランジ上に床
版コンクリート3を載置して合成桁を形成している。図
3では、鋼桁2の上フランジ13の近傍に鋼管4、その
座屈防止金具6が示されている。なお図2、3にも、鋼
桁2の下部に添設した引張ケーブル7が併せて示されて
いる。
【0011】図4(a)〜(e)は、鋼桁2の補強の概
念図で、図5(a)〜(e)はそれぞれ、図4(a)〜
(e)に対応する、鋼桁2に作用する応力概念の説明図
である。なお、図5において示されている鋼桁内の応力
は、この桁の設計荷重に対応するものである。図4
(a)は既設鋼桁2の旧床版3を撤去した状態を示し、
図5(a)はその時点の応力図21を示している。図心
位置20が桁高中央より下側に位置し、上フランジ13
に圧縮応力が生じ、下フランジ14に引張応力が生じて
いる。この状態で新床版コンクリート3aを敷設する
と、図7ですでに説明したように、上フランジ13の圧
縮応力が卓越し上フランジ13が座屈する恐れが生じ
る。そのため図4(b)に示すように、鋼桁2の上フラ
ンジの近傍に圧縮鋼管4を添設し、鋼桁2の上部に引張
力を付与し(応力図25)、図5(b)に示すように、
鋼桁2の自重により生じる圧縮応力を緩和しておく。こ
の時、鋼桁2内の応力は応力図26のようになる。
【0012】図4(c)は、その後新床版コンクリート
3aを敷設した状態を示している。この時、鋼桁2内に
生ずる応力分布は、図5(c)に示すようになる。すな
わち、図5(c)に示す応力図26に新床版による応力
図22が加算され、応力分布は応力図27に示すように
なる。図4(d)は、さらに必要に応じて鋼桁2の図心
位置20より下側に引張ケーブル7を配設し、鋼桁2の
図心より下側に圧縮応力を導入して、さらに応力改善を
図った例を示している。この場合、図5(d)に示すよ
うに、鋼桁2の断面に生じる鋼管4(圧縮杆材)による
引張軸力と引張ケーブル7による圧縮軸力が相殺され、
図5(c)の応力図27に引張ケーブル7によるモーメ
ント分の応力図28が加算され、図心位置20からの偏
心量によるモーメントが応力図29のように残存するこ
ととなりより効果的となる。
【0013】また、図4(e)は、床版コンクリート3
aを上載して合成した後、鋼管4(圧縮杆材)の圧縮力
を解放した状態を示すもので、図5(e)に示すよう
に、鋼桁に作用していた引張力が床版コンクリート3a
のコンクリートに圧縮力として遷移し、応力図30のよ
うな応力分布となり、床版コンクリート3aのひび割れ
が防止されより効果的である。
【0014】以上の実施例では、圧縮杆材として円筒鋼
管4を使用したが、角鋼管や中実な角材、型鋼なども杆
材として使用することができる。また、設計により適当
な断面性能を選択することにより座屈防止のための圧縮
杆材の支持間隔を決定すればよい。
【0015】
【発明の効果】本発明方法によれば、床版橋の老朽化や
荷重の増加に対応するため、既設の鋼桁橋などの床版の
取替えに際し、桁の高さの範囲内で、鋼桁の圧縮縁の応
力緩和を図り、なおかつ引張力に対しても補強が可能と
なる。また、床版合成後圧縮杆材を解放撤去することと
すれば圧縮杆材の転用を図ることができるという、経済
的な効果も生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の全体側面図である。
【図2】実施例の部分側面図である。
【図3】実施例の横断面図である。
【図4】実施例の補強の概念を示す工程図である。
【図5】図4の工程に対応する応力図である。
【図6】従来の工程図である。
【図7】図6の従来の工程に対応する応力図である。
【符号の説明】
1 合成床版橋 2 鋼桁 3 コンクリート 4 鋼管(圧縮
桿材) 5 反力ブラケット 6 座屈防止金
具 7 引張ケーブル 8 支台 11 油圧ジャッキ 12 スチフナ 13 上フランジ 14 下フランジ 15 横桁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I断面鋼桁の上フランジ近傍の腹板側面
    に、鋼桁長手方向に圧縮杆材を添設し、鋼桁腹板に固着
    したブラケットに反力を支持させて該圧縮杆材に圧縮力
    を加え、鋼桁の図心位置より上側に引張応力を導入する
    ことを特徴とする既設鋼桁の補強方法。
  2. 【請求項2】 前記引張応力を導入した後、鋼桁上フラ
    ンジ上に載置される上部構造体と鋼桁とを合成し、つい
    で圧縮杆材の圧縮力を解放し、該圧縮杆材を撤去するこ
    とを特徴とする請求項1記載の既設鋼桁の補強方法。
  3. 【請求項3】 さらに鋼桁の下フランジ近傍の腹板側面
    に、鋼桁長手方向に緊張材を添設し鋼桁の図心位置より
    下側に圧縮応力を導入することを特徴とする請求項1又
    は2記載の既設鋼桁の補強方法。
JP6645196A 1996-03-22 1996-03-22 既設鋼桁の補強方法 Pending JPH09256322A (ja)

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JP6645196A JPH09256322A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 既設鋼桁の補強方法

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JP (1) JPH09256322A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030093465A (ko) * 2002-06-03 2003-12-11 (주)대우건설 외부강선에 의한 압축력으로 보강된 프리캐스트 콘크리트바닥판을 갖는 강주형 연속합성형 교량 및 그 시공방법
JP6053087B1 (ja) * 2016-07-14 2016-12-27 オリエンタル白石株式会社 鋼合成桁の床版取替工法
JP2018204356A (ja) * 2017-06-07 2018-12-27 ショーボンド建設株式会社 鋼桁の補強方法

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