JPH09256288A - 製紐糸 - Google Patents
製紐糸Info
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- JPH09256288A JPH09256288A JP8068862A JP6886296A JPH09256288A JP H09256288 A JPH09256288 A JP H09256288A JP 8068862 A JP8068862 A JP 8068862A JP 6886296 A JP6886296 A JP 6886296A JP H09256288 A JPH09256288 A JP H09256288A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】美麗且つ機能性に優れ、作業性に富み、端末が
解除することの無い製紐糸を提供する。 【解決手段】合成繊維または金属繊維からなる製紐糸
1、もしくは前記合成繊維および金属繊維の任意の本数
割合で組み合わされてなる製紐糸1の端末部に、袋状ス
リーブ2もしくはチューブ3を製紐糸1の長さ方向に任
意の長さで被覆装着し、この袋状スリーブ2もしくはチ
ューブ3が被覆されている端末部の近傍において袋状ス
リーブ2もしくはチューブ3が被覆されていない部分を
折り曲げて前記袋状スリーブ2もしくはチューブ3が被
覆されている端末部を袋状スリーブ2もしくはチューブ
3が被覆されていない部分の内側の空洞部に差し込み、
端部に任意の大きさのループ部4を形成した。
解除することの無い製紐糸を提供する。 【解決手段】合成繊維または金属繊維からなる製紐糸
1、もしくは前記合成繊維および金属繊維の任意の本数
割合で組み合わされてなる製紐糸1の端末部に、袋状ス
リーブ2もしくはチューブ3を製紐糸1の長さ方向に任
意の長さで被覆装着し、この袋状スリーブ2もしくはチ
ューブ3が被覆されている端末部の近傍において袋状ス
リーブ2もしくはチューブ3が被覆されていない部分を
折り曲げて前記袋状スリーブ2もしくはチューブ3が被
覆されている端末部を袋状スリーブ2もしくはチューブ
3が被覆されていない部分の内側の空洞部に差し込み、
端部に任意の大きさのループ部4を形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製紐糸、詳しくは製
紐糸の端部に結び目のないループ部を容易に作成でき、
美麗且つ機能性に優れ、作業性に富んだ製紐糸を提供す
るものであり、飾り紐、各種の産業用紐類およびロー
プ、釣糸、漁業用の延縄ロープ類、スリングベルトなど
の端末加工を必要とされる分野に利用できるものであ
る。
紐糸の端部に結び目のないループ部を容易に作成でき、
美麗且つ機能性に優れ、作業性に富んだ製紐糸を提供す
るものであり、飾り紐、各種の産業用紐類およびロー
プ、釣糸、漁業用の延縄ロープ類、スリングベルトなど
の端末加工を必要とされる分野に利用できるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、製紐からなる各種の釣糸、紐、ロ
ープまたはスリングベルトの端部に、リング、ナスカ
ン、サルカンなどの環状部材に対する結束用のループ部
を作成する場合に、結び止め、金具によるロック止め、
もしくはさつま止めによる方法が用いられてきた。
ープまたはスリングベルトの端部に、リング、ナスカ
ン、サルカンなどの環状部材に対する結束用のループ部
を作成する場合に、結び止め、金具によるロック止め、
もしくはさつま止めによる方法が用いられてきた。
【0003】しかしながら、結び止めの場合には、外観
が悪いのは勿論であるが、端部が固定されるために、ル
ープの大きさや位置を自由に変えることができず、機能
性が著しく低下する。さらには結節強力も著しく低下す
る欠点があった。
が悪いのは勿論であるが、端部が固定されるために、ル
ープの大きさや位置を自由に変えることができず、機能
性が著しく低下する。さらには結節強力も著しく低下す
る欠点があった。
【0004】また、金具によるロック止めの場合には、
ループ部を形成する部分での金具によるロック切れが非
常に多く発生する欠点があり、この場合も強力が低下す
る欠点があった。さらに、さつま加工によるさつま止め
の場合には、撚糸のループ加工には利用できるが、製紐
糸に適用するには製紐糸を構成する糸条本数が多いた
め、作業が大変困難である。
ループ部を形成する部分での金具によるロック切れが非
常に多く発生する欠点があり、この場合も強力が低下す
る欠点があった。さらに、さつま加工によるさつま止め
の場合には、撚糸のループ加工には利用できるが、製紐
糸に適用するには製紐糸を構成する糸条本数が多いた
め、作業が大変困難である。
【0005】また、本発明者らは既に実開平3−141
96号で端末部にループ部を容易に加工できる製紐ロー
プを提案している。実開平3−14196号公報に開示
されている考案は、部分的に製紐密度が小なる部分を含
む製紐ロープで、製紐密度が大なる部位からなる製紐ロ
ープの末端を、隣接する製紐密度が小なる部分の内部に
通してループ状とした構成であるので、非常に容易にル
ープ部を作成できるが、この製紐ロープはロープの長さ
方向に引っ張り張力を受けた場合はロープは伸びて、本
体ロープの直径は締まり小さくなり、その結果、本体ロ
ープに差し込まれた端末部が締められて、綺麗なループ
形成が可能となるが、ロープの使用時にロープの長さ方
向に圧縮応力を受けると、ロープは長さ方向に収縮して
直径が大きくなり、その結果、本体ロープに差し込まれ
た端末部が緩み、抜けてしまう欠点があった。特に、差
し込む端末部と差し込まれる本体側製紐糸は同質の素材
であるので、中間に何も介在しないと一層抜けやすい。
この欠点を補うために、差し込み部を長くすることも考
えられるが、繰り返し引っ張りと圧縮を受けると徐々に
抜けてしまうので実用的でない。
96号で端末部にループ部を容易に加工できる製紐ロー
プを提案している。実開平3−14196号公報に開示
されている考案は、部分的に製紐密度が小なる部分を含
む製紐ロープで、製紐密度が大なる部位からなる製紐ロ
ープの末端を、隣接する製紐密度が小なる部分の内部に
通してループ状とした構成であるので、非常に容易にル
ープ部を作成できるが、この製紐ロープはロープの長さ
方向に引っ張り張力を受けた場合はロープは伸びて、本
体ロープの直径は締まり小さくなり、その結果、本体ロ
ープに差し込まれた端末部が締められて、綺麗なループ
形成が可能となるが、ロープの使用時にロープの長さ方
向に圧縮応力を受けると、ロープは長さ方向に収縮して
直径が大きくなり、その結果、本体ロープに差し込まれ
た端末部が緩み、抜けてしまう欠点があった。特に、差
し込む端末部と差し込まれる本体側製紐糸は同質の素材
であるので、中間に何も介在しないと一層抜けやすい。
この欠点を補うために、差し込み部を長くすることも考
えられるが、繰り返し引っ張りと圧縮を受けると徐々に
抜けてしまうので実用的でない。
【0006】また特に、漁業分野で使用される合成樹脂
からなるモノフィラメントを製紐してなる延縄について
は、その内容が前記実開平3−14196号公報で開示
され、本体ロープに端末部を差し込み、本体ロープから
の端末部の抜け外れを防止するために、差し込み部の上
から別途細い糸で結束して使用されるが、差し込まれた
端末部が解除されて本体ロープの表面にモノフィラメン
トが突出する。操業中に、高速で延縄が展張されたり、
巻き上げられたりする際に、この突出したモノフィラメ
ントが剛性を有しているため、巻き上げ機(ラインホー
ラー)に引っ掛かり、しばしば操業を中止しなければな
らないことがある。また、突出したモノフィラメントが
手に刺さり大怪我をする危険があるので、漁師は常にこ
の突出したモノフィラメントを鋏でカットしなければな
らず、操業上大きな負担が発生するなどの欠点があっ
た。
からなるモノフィラメントを製紐してなる延縄について
は、その内容が前記実開平3−14196号公報で開示
され、本体ロープに端末部を差し込み、本体ロープから
の端末部の抜け外れを防止するために、差し込み部の上
から別途細い糸で結束して使用されるが、差し込まれた
端末部が解除されて本体ロープの表面にモノフィラメン
トが突出する。操業中に、高速で延縄が展張されたり、
巻き上げられたりする際に、この突出したモノフィラメ
ントが剛性を有しているため、巻き上げ機(ラインホー
ラー)に引っ掛かり、しばしば操業を中止しなければな
らないことがある。また、突出したモノフィラメントが
手に刺さり大怪我をする危険があるので、漁師は常にこ
の突出したモノフィラメントを鋏でカットしなければな
らず、操業上大きな負担が発生するなどの欠点があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、美麗且つ機能性に優れ、作業性に
富み、端末が解除することの無い製紐糸を提供すること
を目的とするものである。
題を解決するもので、美麗且つ機能性に優れ、作業性に
富み、端末が解除することの無い製紐糸を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の欠点
に鑑み鋭意研究した結果、従来の多くの欠点を著しく改
善した製紐糸を発明するに至った。
に鑑み鋭意研究した結果、従来の多くの欠点を著しく改
善した製紐糸を発明するに至った。
【0009】即ち本発明は、合成繊維または金属繊維か
らなる製紐糸、もしくは前記合成繊維および金属繊維の
任意の本数割合で組み合わされてなる製紐糸の端末部
に、袋状スリーブもしくはチューブを製紐糸の長さ方向
に任意の長さで被覆装着し、この袋状スリーブもしくは
チューブが被覆されている端末部の近傍において袋状ス
リーブもしくはチューブが被覆されていない部分を折り
曲げて前記袋状スリーブもしくはチューブが被覆されて
いる端末部を袋状スリーブもしくはチューブが被覆され
ていない部分の内側の空洞部に差し込み、端部に任意の
大きさのループ部を形成せしめてなることを要旨とする
ものである。また本発明は、合成繊維がモノフィラメン
ト糸からなることを要旨とするものである。また本発明
は、製紐糸の端末部に被覆される袋状スリーブもしくは
チューブが加熱処理により収縮する素材からなることを
要旨とするものである。また本発明は、製紐糸の端末部
に被覆される袋状スリーブが水により収縮する素材から
なることを要旨とするものである。また本発明は、製紐
糸の端末部に被覆されるチューブの内側にホットメルト
接着剤層を設け、このホットメルト接着剤層を加熱処理
により製紐糸およびチューブに溶融接着させてなること
を要旨とするものである。さらに本発明は、合成繊維ま
たは金属繊維からなる製紐糸、もしくは前記合成繊維お
よび金属繊維の任意の本数割合で組み合わされてなる製
紐糸の端末部に、ホットメルト接着剤からなる糸条また
はテープを被覆し、この糸条またはテープを加熱処理に
より製紐糸に溶融接着させて製紐糸の端末部に膨らみ部
を形成し、この膨らみ部が形成されている端末部の近傍
において膨らみ部が形成されていない部分を折り曲げて
膨らみ部が形成されている端末部を膨らみ部が形成され
ていない部分の内側の空洞部に差し込み、端部に任意の
大きさのループ部を形成せしめてなることを要旨とする
ものである。
らなる製紐糸、もしくは前記合成繊維および金属繊維の
任意の本数割合で組み合わされてなる製紐糸の端末部
に、袋状スリーブもしくはチューブを製紐糸の長さ方向
に任意の長さで被覆装着し、この袋状スリーブもしくは
チューブが被覆されている端末部の近傍において袋状ス
リーブもしくはチューブが被覆されていない部分を折り
曲げて前記袋状スリーブもしくはチューブが被覆されて
いる端末部を袋状スリーブもしくはチューブが被覆され
ていない部分の内側の空洞部に差し込み、端部に任意の
大きさのループ部を形成せしめてなることを要旨とする
ものである。また本発明は、合成繊維がモノフィラメン
ト糸からなることを要旨とするものである。また本発明
は、製紐糸の端末部に被覆される袋状スリーブもしくは
チューブが加熱処理により収縮する素材からなることを
要旨とするものである。また本発明は、製紐糸の端末部
に被覆される袋状スリーブが水により収縮する素材から
なることを要旨とするものである。また本発明は、製紐
糸の端末部に被覆されるチューブの内側にホットメルト
接着剤層を設け、このホットメルト接着剤層を加熱処理
により製紐糸およびチューブに溶融接着させてなること
を要旨とするものである。さらに本発明は、合成繊維ま
たは金属繊維からなる製紐糸、もしくは前記合成繊維お
よび金属繊維の任意の本数割合で組み合わされてなる製
紐糸の端末部に、ホットメルト接着剤からなる糸条また
はテープを被覆し、この糸条またはテープを加熱処理に
より製紐糸に溶融接着させて製紐糸の端末部に膨らみ部
を形成し、この膨らみ部が形成されている端末部の近傍
において膨らみ部が形成されていない部分を折り曲げて
膨らみ部が形成されている端末部を膨らみ部が形成され
ていない部分の内側の空洞部に差し込み、端部に任意の
大きさのループ部を形成せしめてなることを要旨とする
ものである。
【0010】以下に、本発明を詳細に説明すると、本発
明の製紐糸に用いる繊維としては、天然繊維は勿論のこ
と使用可能であるが、実用的な強力を考慮すれば、合成
繊維が最も相応しく、例えば、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリオレフィンなどの合成樹脂から生産されるマル
チフィラメントまたはモノフィラメント繊維である。金
属繊維としてはステンレスおよび、各種合金からなる金
属繊維が上げられる。これらの繊維を単独で用いるか、
または合成繊維と金属繊維の任意の組み合わせで製紐し
ても良い。一般的には製紐糸の種類にはシングルブレー
ドとダブルブレードの2タイプがあり、打ち型本数では
8本打ち、12本打ち、16本打ちなどの角打ち、丸打
ちで製紐糸を作成できる。本発明の製紐糸には長さ方向
に圧縮応力を加えると収縮して直径が大きくなり、中に
空洞部分ができるシングルブレードタイプの製紐糸が特
に好ましい。
明の製紐糸に用いる繊維としては、天然繊維は勿論のこ
と使用可能であるが、実用的な強力を考慮すれば、合成
繊維が最も相応しく、例えば、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリオレフィンなどの合成樹脂から生産されるマル
チフィラメントまたはモノフィラメント繊維である。金
属繊維としてはステンレスおよび、各種合金からなる金
属繊維が上げられる。これらの繊維を単独で用いるか、
または合成繊維と金属繊維の任意の組み合わせで製紐し
ても良い。一般的には製紐糸の種類にはシングルブレー
ドとダブルブレードの2タイプがあり、打ち型本数では
8本打ち、12本打ち、16本打ちなどの角打ち、丸打
ちで製紐糸を作成できる。本発明の製紐糸には長さ方向
に圧縮応力を加えると収縮して直径が大きくなり、中に
空洞部分ができるシングルブレードタイプの製紐糸が特
に好ましい。
【0011】次いで、図1に示すように上記の製紐糸1
の端末部に、少なくとも製紐糸1の直径以上の内径を有
する袋状スリーブ2を被せるか、または図2に示すよう
に上記の製紐糸1の端末部に、少なくとも製紐糸1の直
径以上の内径を有するチューブ3を被せ、この袋状スリ
ーブ2またはチューブ3を加熱処理により収縮させて端
末部の製紐糸の糸条のばらけを防止して、端末部を曲げ
て任意の大きさのループを作り、端末部の先端を、製紐
糸の長さ方向に圧縮応力を加えて収縮して直径を大きく
して編み目のピッチが緩んだ部分より、本体側製紐糸の
空洞部分に差し込む。図3において、4は製紐糸1の端
部に形成されたループ部である。差し込む長さは端末部
が抜けない程度であれば良いが、収縮と圧縮が繰り返さ
れても抜けない長さを十分得るには数cm程度は必要で
ある。本発明に使用される袋状スリーブまたはチューブ
は収縮して製紐糸の編み目に入り込み、いわゆるアンカ
ー効果を発現して、滑りを防止する。本発明の袋状スリ
ーブまたはチューブの熱処理により収縮する素材として
は、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ウレタン、アクリ
ル、エチレン−酢ビ、ナイロン、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどが使用される。また、本発
明に使用する袋状スリーブの水により収縮する素材とし
ては、水分吸収して著しく収縮するビニロン糸が使用さ
れる。また、製紐糸の端末部に、ホットメルト接着剤か
らなる糸条またはテープを被覆し、この糸条またはテー
プを加熱処理により製紐糸に溶融接着させて製紐糸の端
末部に膨らみ部を形成するようにしても良い。なお、製
紐糸の端末部に接着剤を直接塗布することも考えられる
が、接着剤の硬化時間を考慮すれば実用的では無い。さ
らに、製紐糸をモノフィラメント糸または金属繊維を用
いて作った場合には剛性が強いため、製紐しても反発力
が大きいので、これらの端末部に被覆するチューブの内
側にホットメルト接着剤層を有したものは加熱処理で外
側のチューブが収縮すると同時に、内側のホットメルト
接着剤が溶融接着するのでより効果的である。
の端末部に、少なくとも製紐糸1の直径以上の内径を有
する袋状スリーブ2を被せるか、または図2に示すよう
に上記の製紐糸1の端末部に、少なくとも製紐糸1の直
径以上の内径を有するチューブ3を被せ、この袋状スリ
ーブ2またはチューブ3を加熱処理により収縮させて端
末部の製紐糸の糸条のばらけを防止して、端末部を曲げ
て任意の大きさのループを作り、端末部の先端を、製紐
糸の長さ方向に圧縮応力を加えて収縮して直径を大きく
して編み目のピッチが緩んだ部分より、本体側製紐糸の
空洞部分に差し込む。図3において、4は製紐糸1の端
部に形成されたループ部である。差し込む長さは端末部
が抜けない程度であれば良いが、収縮と圧縮が繰り返さ
れても抜けない長さを十分得るには数cm程度は必要で
ある。本発明に使用される袋状スリーブまたはチューブ
は収縮して製紐糸の編み目に入り込み、いわゆるアンカ
ー効果を発現して、滑りを防止する。本発明の袋状スリ
ーブまたはチューブの熱処理により収縮する素材として
は、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ウレタン、アクリ
ル、エチレン−酢ビ、ナイロン、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどが使用される。また、本発
明に使用する袋状スリーブの水により収縮する素材とし
ては、水分吸収して著しく収縮するビニロン糸が使用さ
れる。また、製紐糸の端末部に、ホットメルト接着剤か
らなる糸条またはテープを被覆し、この糸条またはテー
プを加熱処理により製紐糸に溶融接着させて製紐糸の端
末部に膨らみ部を形成するようにしても良い。なお、製
紐糸の端末部に接着剤を直接塗布することも考えられる
が、接着剤の硬化時間を考慮すれば実用的では無い。さ
らに、製紐糸をモノフィラメント糸または金属繊維を用
いて作った場合には剛性が強いため、製紐しても反発力
が大きいので、これらの端末部に被覆するチューブの内
側にホットメルト接着剤層を有したものは加熱処理で外
側のチューブが収縮すると同時に、内側のホットメルト
接着剤が溶融接着するのでより効果的である。
【0012】ところで、端末部を本体側製紐糸に差し込
む場合に、図4に示したように、本体製紐糸に2箇所以
上の差し込みをしても良い。この場合、被覆する袋状ス
リーブもしくはチューブを端末部のみの被覆だけでな
く、差し込む端末部の任意の位置に分割して複数箇所で
被覆するようにしても良い。5は2箇所の差し込み部で
ある。
む場合に、図4に示したように、本体製紐糸に2箇所以
上の差し込みをしても良い。この場合、被覆する袋状ス
リーブもしくはチューブを端末部のみの被覆だけでな
く、差し込む端末部の任意の位置に分割して複数箇所で
被覆するようにしても良い。5は2箇所の差し込み部で
ある。
【0013】本発明の、端末部に袋状スリーブもしくは
チューブを被覆して、本体側製紐糸に差し込んでループ
部を形成した製紐糸は、被覆している袋状スリーブもし
くはチューブが本体側製紐糸の内側に接するため、摩擦
係数が非常に大きくなり、その結果滑りにくくなるの
で、本体側製紐糸の長さ方向に圧縮応力が加わり、収縮
して直径が大きくなり、編み目のピッチが緩んでも差し
込まれた端末部は抜け出ることはないので安心して種々
の分野で使用できる。この場合特に、使用する袋状スリ
ーブもしくはチューブの材質としては収縮後も軟質状態
であるものが好適である。
チューブを被覆して、本体側製紐糸に差し込んでループ
部を形成した製紐糸は、被覆している袋状スリーブもし
くはチューブが本体側製紐糸の内側に接するため、摩擦
係数が非常に大きくなり、その結果滑りにくくなるの
で、本体側製紐糸の長さ方向に圧縮応力が加わり、収縮
して直径が大きくなり、編み目のピッチが緩んでも差し
込まれた端末部は抜け出ることはないので安心して種々
の分野で使用できる。この場合特に、使用する袋状スリ
ーブもしくはチューブの材質としては収縮後も軟質状態
であるものが好適である。
【0014】特に、端末部を袋状スリーブもしくはチュ
ーブで被覆することにより端末部がばらけず、端末部を
差し込む作業が楽で、ループ加工が容易となる。さら
に、端末部を袋状スリーブもしくはチューブで被覆する
ことにより、製紐糸をモノフィラメントまたは金属繊維
を使用して作った場合でも、端末部がばらけて、本体側
製紐糸の外側部に突出することが無いので、その突出し
た部分をカットする手間が省けるだけで無く、怪我をす
る心配がないので安心して使用できるなどの多くの利点
が得られる。
ーブで被覆することにより端末部がばらけず、端末部を
差し込む作業が楽で、ループ加工が容易となる。さら
に、端末部を袋状スリーブもしくはチューブで被覆する
ことにより、製紐糸をモノフィラメントまたは金属繊維
を使用して作った場合でも、端末部がばらけて、本体側
製紐糸の外側部に突出することが無いので、その突出し
た部分をカットする手間が省けるだけで無く、怪我をす
る心配がないので安心して使用できるなどの多くの利点
が得られる。
【0015】なお、製紐糸の端末部に、ホットメルト接
着剤からなる糸条またはテープを被覆し、この糸条また
はテープを加熱処理により製紐糸に溶融接着させて製紐
糸の端末部に膨らみ部を形成した場合でも同様の効果が
得られる。
着剤からなる糸条またはテープを被覆し、この糸条また
はテープを加熱処理により製紐糸に溶融接着させて製紐
糸の端末部に膨らみ部を形成した場合でも同様の効果が
得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0017】実施の形態1 本発明の製紐糸を作成するにあたり、先ずナイロン繊維
の4200d/ 720fマルチフィラメント糸の12本を用い
て製紐して、この製紐糸の一方の端末部に熱収縮するポ
リエチレン製のチューブを5cmの長さ被覆して、80
℃〜90℃の温度で加熱処理して収縮せしめた。その結
果、端末部より5cmの間はチューブがナイロン繊維の
製紐糸に密着して、端末部がばらけたり、解けたりしな
い。次いで、チューブにより被覆された端末部を本体側
製紐糸の空洞部に被覆された端末部の長さ分である5c
m以上を差し込み、ループ部を形成する。本体側製紐糸
の他方の端末部にも同様にしてループ部を形成する。ル
ープの直径は3cmの大きさとした。また、両端のルー
プ部からループ部までの長さを20cmとし、両端のル
ープ部を(株)島津製作所製のオートグラフ試験器にセ
ットし、引張強力を測定して、その数値で評価した。
の4200d/ 720fマルチフィラメント糸の12本を用い
て製紐して、この製紐糸の一方の端末部に熱収縮するポ
リエチレン製のチューブを5cmの長さ被覆して、80
℃〜90℃の温度で加熱処理して収縮せしめた。その結
果、端末部より5cmの間はチューブがナイロン繊維の
製紐糸に密着して、端末部がばらけたり、解けたりしな
い。次いで、チューブにより被覆された端末部を本体側
製紐糸の空洞部に被覆された端末部の長さ分である5c
m以上を差し込み、ループ部を形成する。本体側製紐糸
の他方の端末部にも同様にしてループ部を形成する。ル
ープの直径は3cmの大きさとした。また、両端のルー
プ部からループ部までの長さを20cmとし、両端のル
ープ部を(株)島津製作所製のオートグラフ試験器にセ
ットし、引張強力を測定して、その数値で評価した。
【0018】比較例1 比較例1として、本発明の実施の形態1と同じナイロン
繊維の4200d/ 720fマルチフィラメント糸の12本を
用いて製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆する
ことなく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実
施の形態1と同じ長さのものを作成し、同試験に供し
た。
繊維の4200d/ 720fマルチフィラメント糸の12本を
用いて製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆する
ことなく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実
施の形態1と同じ長さのものを作成し、同試験に供し
た。
【0019】実施の形態2 ナイロン樹脂からなる4400dのモノフィラメントを12
本用いて製紐して、この製紐糸の一方の端末部に熱収縮
するポリエチレン製のチューブを5cmの長さ被覆し
て、80℃〜90℃の温度で加熱処理して収縮せしめ
た。その結果、端末部より5cmの間はチューブがナイ
ロンモノフィラメントに密着して、端末部がばらけた
り、解けたりしない。次いで、チューブにより被覆され
た端末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部の
長さ分である5cm以上を差し込み、ループ部を形成す
る。本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にしてループ
部を形成する。ループの直径は4cmの大きさとした。
また、両端のループ部からループ部までの長さを20c
mとし、両端のループ部を(株)島津製作所製のオート
グラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、その数
値で評価した。
本用いて製紐して、この製紐糸の一方の端末部に熱収縮
するポリエチレン製のチューブを5cmの長さ被覆し
て、80℃〜90℃の温度で加熱処理して収縮せしめ
た。その結果、端末部より5cmの間はチューブがナイ
ロンモノフィラメントに密着して、端末部がばらけた
り、解けたりしない。次いで、チューブにより被覆され
た端末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部の
長さ分である5cm以上を差し込み、ループ部を形成す
る。本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にしてループ
部を形成する。ループの直径は4cmの大きさとした。
また、両端のループ部からループ部までの長さを20c
mとし、両端のループ部を(株)島津製作所製のオート
グラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、その数
値で評価した。
【0020】比較例2 比較例2として、本発明の実施の形態2と同じナイロン
樹脂からなる4400dのモノフィラメントを12本を用い
て製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆すること
なく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施の
形態2と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。本
体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィラ
メントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製紐糸の
外側に突出した。
樹脂からなる4400dのモノフィラメントを12本を用い
て製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆すること
なく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施の
形態2と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。本
体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィラ
メントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製紐糸の
外側に突出した。
【0021】実施の形態3 ポリエステル樹脂からなる5500dのモノフィラメントを
12本用いて製紐して、この製紐糸の一方の端末部に熱
収縮するポリエチレン製のチューブを7cmの長さ被覆
して、80℃〜90℃の温度で加熱処理して収縮せしめ
た。その結果、端末部より7cm間はポリエステルモノ
フィラメントに密着して、端末部がばらけたり、解けた
りしない。次いで、チューブにより被覆された端末部を
本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部の長さ分であ
る7cm以上を差し込み、ループ部を形成する。本体側
製紐糸の他方の端末部にも同様にしてループ部を形成す
る。ループの直径は5cmの大きさとした。また、両端
のループ部からループ部までの長さを25cmとし、両
端のループ部を(株)島津製作所製のオートグラフ試験
器にセットし、引張強力を測定して、その数値で評価し
た。
12本用いて製紐して、この製紐糸の一方の端末部に熱
収縮するポリエチレン製のチューブを7cmの長さ被覆
して、80℃〜90℃の温度で加熱処理して収縮せしめ
た。その結果、端末部より7cm間はポリエステルモノ
フィラメントに密着して、端末部がばらけたり、解けた
りしない。次いで、チューブにより被覆された端末部を
本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部の長さ分であ
る7cm以上を差し込み、ループ部を形成する。本体側
製紐糸の他方の端末部にも同様にしてループ部を形成す
る。ループの直径は5cmの大きさとした。また、両端
のループ部からループ部までの長さを25cmとし、両
端のループ部を(株)島津製作所製のオートグラフ試験
器にセットし、引張強力を測定して、その数値で評価し
た。
【0022】比較例3 比較例3として、本発明の実施の形態3と同じポリエス
テル樹脂からなる5500dのモノフィラメントを12本用
いて製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆するこ
となく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施
の形態3と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。
本体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィ
ラメントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製紐糸
の外側に突出した。
テル樹脂からなる5500dのモノフィラメントを12本用
いて製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆するこ
となく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施
の形態3と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。
本体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィ
ラメントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製紐糸
の外側に突出した。
【0023】実施の形態4 ポリエステル樹脂からなる8300dのモノフィラメントを
8本用いて製紐して、この製紐糸の一方の端末部に、25
0 dのビニロン糸を8本用いて直径5mmに製紐したス
リーブを4cmの長さ被覆して、水中に浸漬して収縮せ
しめた。その結果、端末部より4cmの間はスリーブが
ポリエステルモノフィラメントに密着して、端末部はば
らけたり、解けたりしない。次いで、スリーブにより被
覆された端末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端
末部の長さ分である4cm以上を差し込み、ループ部を
形成する。本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にして
ループ部を形成する。ループの直径は3cmの大きさと
した。また、両端のループ部からループ部までの長さを
20cmとし、両端のループ部を(株)島津製作所製の
オートグラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、
その数値で評価した。
8本用いて製紐して、この製紐糸の一方の端末部に、25
0 dのビニロン糸を8本用いて直径5mmに製紐したス
リーブを4cmの長さ被覆して、水中に浸漬して収縮せ
しめた。その結果、端末部より4cmの間はスリーブが
ポリエステルモノフィラメントに密着して、端末部はば
らけたり、解けたりしない。次いで、スリーブにより被
覆された端末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端
末部の長さ分である4cm以上を差し込み、ループ部を
形成する。本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にして
ループ部を形成する。ループの直径は3cmの大きさと
した。また、両端のループ部からループ部までの長さを
20cmとし、両端のループ部を(株)島津製作所製の
オートグラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、
その数値で評価した。
【0024】比較例4 比較例4として、本発明の実施の形態4と同じポリエス
テル樹脂からなる8300dのモノフィラメントを8本用い
て製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆すること
なく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施の
形態4と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。本
体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィラ
メントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製紐糸の
外側に突出した。
テル樹脂からなる8300dのモノフィラメントを8本用い
て製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆すること
なく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施の
形態4と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。本
体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィラ
メントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製紐糸の
外側に突出した。
【0025】実施の形態5 ナイロン繊維からなる4200d/ 720fマルチフィラメン
ト糸を6本と、ナイロン樹脂からなる4400dのモノフィ
ラメントを6本用いて、交互に配列して製紐し、この製
紐糸の一方の端末部に熱収縮するポリエチレン製のチュ
ーブを5cmの長さ被覆して、80℃〜90℃の温度で
加熱処理して収縮せしめた。その結果、端末部より5c
mの間はチューブが製紐糸に密着して、端末部がばらけ
たり、解けたりしない。次いで、チューブにより被覆さ
れた端末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部
の長さ分である5cm以上を差し込み、ループ部を形成
する。本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にしてルー
プ部を形成する。ループの直径は5cmの大きさとし
た。また、両端のループ部からループ部までの長さを2
5cmとし、両端のループ部を(株)島津製作所製のオ
ートグラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、そ
の数値で評価した。
ト糸を6本と、ナイロン樹脂からなる4400dのモノフィ
ラメントを6本用いて、交互に配列して製紐し、この製
紐糸の一方の端末部に熱収縮するポリエチレン製のチュ
ーブを5cmの長さ被覆して、80℃〜90℃の温度で
加熱処理して収縮せしめた。その結果、端末部より5c
mの間はチューブが製紐糸に密着して、端末部がばらけ
たり、解けたりしない。次いで、チューブにより被覆さ
れた端末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部
の長さ分である5cm以上を差し込み、ループ部を形成
する。本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にしてルー
プ部を形成する。ループの直径は5cmの大きさとし
た。また、両端のループ部からループ部までの長さを2
5cmとし、両端のループ部を(株)島津製作所製のオ
ートグラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、そ
の数値で評価した。
【0026】比較例5 比較例5として、ナイロン繊維からなる4200d/ 720f
マルチフィラメント糸を6本と、ナイロン樹脂からなる
4400dのモノフィラメントを6本用いて、交互に配列し
て製紐し、この製紐糸の端末部には何も被覆することな
く本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施の形
態5と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。本体
側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィラメ
ントの剛性のために、製紐がばらけてモノフィラメント
のみが本体側製紐糸の外側に突出した。
マルチフィラメント糸を6本と、ナイロン樹脂からなる
4400dのモノフィラメントを6本用いて、交互に配列し
て製紐し、この製紐糸の端末部には何も被覆することな
く本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の実施の形
態5と同じ長さのものを作成し、同試験に供した。本体
側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノフィラメ
ントの剛性のために、製紐がばらけてモノフィラメント
のみが本体側製紐糸の外側に突出した。
【0027】実施の形態6 ポリエステル樹脂からなる 11000dのモノフィラメント
を12本用いて製紐して、内側にホットメルト接着剤層
を有し熱収縮するポリエチレン製のチューブを製紐糸の
一方の端末部に7cmの長さ被覆するとともに、100
℃〜110℃の温度で加熱処理して収縮および溶融接着
せしめた。その結果、端末部より7cm間はポリエステ
ルモノフィラメントに密着して、端末部がばらけたり、
解けたりしない。次いで、チューブにより被覆された端
末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部の長さ
分である7cm以上を差し込み、ループ部を形成する。
本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にしてループ部を
形成する。ループの直径は5cmの大きさとした。ま
た、両端のループ部からループ部までの長さを25cm
とし、両端のループ部を(株)島津製作所製のオートグ
ラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、その数値
で評価した。
を12本用いて製紐して、内側にホットメルト接着剤層
を有し熱収縮するポリエチレン製のチューブを製紐糸の
一方の端末部に7cmの長さ被覆するとともに、100
℃〜110℃の温度で加熱処理して収縮および溶融接着
せしめた。その結果、端末部より7cm間はポリエステ
ルモノフィラメントに密着して、端末部がばらけたり、
解けたりしない。次いで、チューブにより被覆された端
末部を本体側製紐糸の空洞部に被覆された端末部の長さ
分である7cm以上を差し込み、ループ部を形成する。
本体側製紐糸の他方の端末部にも同様にしてループ部を
形成する。ループの直径は5cmの大きさとした。ま
た、両端のループ部からループ部までの長さを25cm
とし、両端のループ部を(株)島津製作所製のオートグ
ラフ試験器にセットし、引張強力を測定して、その数値
で評価した。
【0028】比較例6 比較例6として、本発明の実施の形態6と同じポリエス
テル樹脂からなる 11000dのモノフィラメントを12本
を用いて製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆す
ることなく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の
実施の形態6と同じ長さのものを作成し、同試験に供し
た。本体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノ
フィラメントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製
紐糸の外側に突出した。
テル樹脂からなる 11000dのモノフィラメントを12本
を用いて製紐して、この製紐糸の端末部には何も被覆す
ることなく本体側製紐糸の空洞部に差し込み、本発明の
実施の形態6と同じ長さのものを作成し、同試験に供し
た。本体側製紐糸の空洞部に差し込まれた端末部はモノ
フィラメントの剛性のために、製紐がばらけて本体側製
紐糸の外側に突出した。
【0029】表1に本発明の実施の形態1〜6と比較例
1〜6までの引張試験の結果を示しており、この表から
も本発明の実施の形態の製紐糸は本来有している強力が
十分に発揮できるのに対し、比較例の製紐糸は本来有し
ている強力を発揮する前に差し込み端末部が抜け出てし
まい実用に供し得ないことが分かる。
1〜6までの引張試験の結果を示しており、この表から
も本発明の実施の形態の製紐糸は本来有している強力が
十分に発揮できるのに対し、比較例の製紐糸は本来有し
ている強力を発揮する前に差し込み端末部が抜け出てし
まい実用に供し得ないことが分かる。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、端部に結
び目のないループ部を容易に作成でき、美麗且つ機能性
に優れ、作業性に富んだ製紐糸を提供することが可能で
あり、飾り紐、各種の産業用紐類およびロープ、釣糸、
漁業用の延縄ロープ類、スリングベルトなどの端末加工
を必要とされる分野に利用できるものであり、以上に述
べた如く、各利用分野で有益な効果をもたらすものであ
る。
び目のないループ部を容易に作成でき、美麗且つ機能性
に優れ、作業性に富んだ製紐糸を提供することが可能で
あり、飾り紐、各種の産業用紐類およびロープ、釣糸、
漁業用の延縄ロープ類、スリングベルトなどの端末加工
を必要とされる分野に利用できるものであり、以上に述
べた如く、各利用分野で有益な効果をもたらすものであ
る。
【図1】本発明の製紐糸の端末部に袋状スリーブを被せ
た状態を示す要部拡大図
た状態を示す要部拡大図
【図2】本発明の製紐糸の端末部にチューブを被せた状
態を示す要部拡大図
態を示す要部拡大図
【図3】本発明の製紐糸の端末部にループ部を形成した
状態を示す要部拡大図
状態を示す要部拡大図
【図4】本発明の製紐糸の端末部に2箇所以上の差し込
みを行ないループ部を形成した状態を示す要部拡大図
みを行ないループ部を形成した状態を示す要部拡大図
1 製紐糸 2 袋状スリーブ 3 チューブ 4 ループ部 5 差し込み部
Claims (7)
- 【請求項1】 合成繊維または金属繊維からなる製紐
糸、もしくは前記合成繊維および金属繊維の任意の本数
割合で組み合わされてなる製紐糸の端末部に、袋状スリ
ーブもしくはチューブを製紐糸の長さ方向に任意の長さ
で被覆装着し、この袋状スリーブもしくはチューブが被
覆されている端末部の近傍において袋状スリーブもしく
はチューブが被覆されていない部分を折り曲げて前記袋
状スリーブもしくはチューブが被覆されている端末部を
袋状スリーブもしくはチューブが被覆されていない部分
の内側の空洞部に差し込み、端部に任意の大きさのルー
プ部を形成せしめてなることを特徴とする製紐糸。 - 【請求項2】 合成繊維がモノフィラメント糸からなる
請求項1記載の製紐糸。 - 【請求項3】 製紐糸の端末部に被覆される袋状スリー
ブもしくはチューブが加熱処理により収縮する素材から
なることを特徴とする請求項1記載の製紐糸。 - 【請求項4】 製紐糸の端末部に被覆される袋状スリー
ブが水により収縮する素材からなることを特徴とする請
求項1記載の製紐糸。 - 【請求項5】 製紐糸の端末部に被覆されるチューブの
内側にホットメルト接着剤層を設け、このホットメルト
接着剤層を加熱処理により製紐糸およびチューブに溶融
接着させてなることを特徴とする請求項1記載の製紐
糸。 - 【請求項6】 合成繊維または金属繊維からなる製紐
糸、もしくは前記合成繊維および金属繊維の任意の本数
割合で組み合わされてなる製紐糸の端末部に、ホットメ
ルト接着剤からなる糸条またはテープを被覆し、この糸
条またはテープを加熱処理により製紐糸に溶融接着させ
て製紐糸の端末部に膨らみ部を形成し、この膨らみ部が
形成されている端末部の近傍において膨らみ部が形成さ
れていない部分を折り曲げて膨らみ部が形成されている
端末部を膨らみ部が形成されていない部分の内側の空洞
部に差し込み、端部に任意の大きさのループ部を形成せ
しめてなることを特徴とする製紐糸。 - 【請求項7】 合成繊維がモノフィラメント糸からなる
請求項6記載の製紐糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8068862A JPH09256288A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 製紐糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8068862A JPH09256288A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 製紐糸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09256288A true JPH09256288A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13385910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8068862A Pending JPH09256288A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 製紐糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09256288A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014217534A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | 藤井電工株式会社 | 防爆・防炎タイプの簡易緊張式水平親綱 |
JP2015084697A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 有限会社ヤマワ産業 | 釣り針及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5434453A (en) * | 1977-08-20 | 1979-03-13 | Kokusan Kk | Knitted braid rope |
JPS5928597U (ja) * | 1982-08-11 | 1984-02-22 | 株式会社ミナミプロジエクト | 係留用ロ−プ |
-
1996
- 1996-03-26 JP JP8068862A patent/JPH09256288A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5434453A (en) * | 1977-08-20 | 1979-03-13 | Kokusan Kk | Knitted braid rope |
JPS5928597U (ja) * | 1982-08-11 | 1984-02-22 | 株式会社ミナミプロジエクト | 係留用ロ−プ |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014217534A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | 藤井電工株式会社 | 防爆・防炎タイプの簡易緊張式水平親綱 |
JP2015084697A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 有限会社ヤマワ産業 | 釣り針及びその製造方法 |
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