JPH09255594A - ワックスの製造法 - Google Patents

ワックスの製造法

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JPH09255594A
JPH09255594A JP5138535A JP13853593A JPH09255594A JP H09255594 A JPH09255594 A JP H09255594A JP 5138535 A JP5138535 A JP 5138535A JP 13853593 A JP13853593 A JP 13853593A JP H09255594 A JPH09255594 A JP H09255594A
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fischer
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薫 藤元
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、水素と一酸化炭素との混合ガス、少
なくとも末端に不飽和結合を有する炭素数5〜20の不
飽和炭化水素化合物、及び、炭素数4〜20の飽和炭化
水素化合物をフィッシャー・トロップシュ合成反応用触
媒に接触させて、反応温度180〜250℃及び超臨界
状態または液相でフィッシャー・トロップシュ合成反応
させてワックスを生成させることを特徴とするワックス
の製造法に関する。 【効果】本発明の製法によれば、公知のフィッシャー・
トロップシュ合成反応によるワックスの製法における種
々の問題を解決することができ、しかも、炭素数20以
上である炭化水素化合物を主として含有するワックスを
高い選択性で生成させることができると言う優れた作用
効果を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、概略、水素と一酸化炭
素との混合ガスと、α−オレフィン等の末端に不飽和結
合を有する不飽和炭化水素化合物と、炭素数4〜20の
飽和炭化水素化合物とからなる流体をフィッシャー・ト
ロップシュ合成反応用触媒に接触させて、特定の温度の
超臨界状態または液相においてフィッシャー・トロップ
シュ合成反応を行わせて、炭素数20以上の飽和炭化水
素化合物を高い割合で含有するワックスを生成させるワ
ックスの製造法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、水素と一酸化炭素との混合ガス
を、炭素数2〜5の低級α−オレフィンや、プロパノー
ル、プロピオンアルデヒド等を同伴させて、気相でフィ
ッシャー・トロップシュ合成反応させることによって炭
化水素化合物を合成することは、以下に述べる先行文献
に開示されており、一般に知られていた。
【0003】例えば、J. Am. Chem. Soc., 82, 1027 (1
960)には、水素と一酸化炭素との合成ガスにエチレン、
プロパノール、プロピオンアルデヒド等を同伴させて、
気相でフィッシャー・トロップシュ合成反応させること
によって炭化水素を合成することが開示されている。
【0004】また、 J. Catal., 129, 238 (1991) に
は、水素と一酸化炭素との合成ガスにエチレンを同伴さ
せた混合気体をルテニウム触媒と接触させて、気相でフ
ィッシャー・トロップシュ合成反応させることによって
炭化水素を合成することが開示されている。
【0005】更に、 J. Catal., 56, 249 (1979)には、
水素と一酸化炭素との合成ガスにエチレン又はプロピレ
ンを同伴させた混合気体を鉄触媒と接触させて、気相
フィッシャー・トロップシュ合成反応させることによっ
て、主として低級炭化水素を生成させることが開示され
ている。
【0006】しかし、J. Am. Chem. Soc., 82, 1027 (1
960)、J. Catal., 129, 238 (1991)、J. Catal., 56, 2
49 (1979) のいずれの先行文献にも、気相反応で炭化水
素を合成する方法の記載しかなく、これらの文献には、
前述の公知の方法が、超臨界状態または液相でのフィッ
シャー・トロップシュ合成反応に適応できるかどうかに
ついては明記されていない。また、公知の反応では、低
分子量の低級炭化水素化合物が主として生成しており、
炭素数20以上の高分子量の炭化水素化合物(ワック
ス)の選択率があまり高くなかった。
【0007】
【本発明が解決しようとする問題点】水素と一酸化炭素
との混合ガスからフィッシャー・トロップシュ合成反応
によってワックスを効率的に製造するためには、いくつ
かの問題点がある。例えば、前述の合成反応においてワ
ックスの選択率を上げる反応条件では、一般的に該反応
の転化率が低下するのである。また、公知のフィッシャ
ー・トロップシュ合成反応で生成する炭化水素化合物
は、その生成物分布(生成物の炭素数分布)が、通常、
次に示したシュルツ−フローリー分布に従っており、そ
のことは、炭素数20以上の炭化水素化合物を高い選択
率で生成させることが極めて困難であることを示してい
る。
【0008】
【数1】 (式中、nは炭素数、Wn は炭素数nの重量%、αは連
鎖成長確率を示す)
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、水素と一酸
化炭素との混合ガス、少なくとも末端に不飽和結合を有
する炭素数5〜20の不飽和炭化水素化合物、及び、炭
素数4〜20の飽和炭化水素化合物をフィッシャー・ト
ロップシュ合成反応用触媒に接触させて、反応温度18
0〜250℃及び超臨界状態または液相でフィッシャー
・トロップシュ合成反応させてワックスを生成させるこ
とを特徴とするワックスの製造法に関する。
【0010】本発明の製造法によれば、超臨界状態また
は液相においてα−オレフィンなどの不飽和炭化水素化
合物を少量存在させることで、フィッシャー・トロップ
シュ合成反応で得られる炭化水素化合物の生成物分布が
前記のシュルツ−フローリー分布に全く従わないと共
に、ワックス(炭素数20以上の飽和炭化水素化合物)
が非常に高い選択率で得られるのであり、結果的に、本
発明は公知の方法と比較してワックスを極めて効率的に
製造することができるワックスの製造法である。
【0011】以下に、本発明の製造法を詳しく説明す
る。本発明のワックスの製造法では、前述の公知のワッ
クスの製法における問題点を解決することができるワッ
クスの製造法であり、概略、フィッシャー・トロップシ
ュ合成反応用触媒(FT触媒)を用いて、超臨界状態ま
たは液相で、α−オレフィン等の末端不飽和結合を有す
る不飽和炭化水素化合物及び炭素数4〜20の飽和炭化
水素化合物の存在下に、水素と一酸化炭素との混合ガス
(合成ガス)をフィッシャー・トロップシュ合成反応さ
せることによって、炭素数20以上の炭化水素化合物を
主として有するワックスを非常に高い選択率で得ること
ができるワックスの製造法である。
【0012】前記のフィッシャー・トロップシュ合成反
応用触媒としては、一般にFT触媒としてフィッシャー
・トロップシュ合成反応に用いられる触媒であればよ
く、例えば、周期表第VIII 族の金属及びモリブデン、
タングステン等の周期表第VIIB族の金属成分を含有す
る触媒が好ましい。具体的には、ルテニウム、ニッケ
ル、コバルト、鉄、ロジウム、白金、イリジウム、モリ
ブデン、タングステン等の金属成分を有する触媒を好適
に挙げることができ、特に鉄、コバルト、ルテニウムを
金属成分として含有する触媒が好ましい。また、本発明
では、上記触媒が、ランタン等のランタニド金属、チタ
ン、ジルコニウム等の周期表第IVB族の金属、ナトリウ
ム、カリウム等の周期表第IA族の金属(アルカリ金
属)、マグネシウム、カルシウム等の周期表第IIA族の
金属(アルカリ土類金属)をその他の金属成分として含
有していてもよい。
【0013】本発明の製造法において、前記の「超臨界
状態」とは、反応温度が前記混合ガスと共に用いられる
飽和炭化水素化合物(超臨界流体とも言う)の臨界温度
の80%以上の温度であって、且つ、反応系での超臨界
流体の分圧が該流体自体の臨界圧力の30%以上の圧で
あること、さらに、反応中に超臨界流体によってワック
スを反応系外に取り出しながら反応させることをすべて
満たす反応相を示す。
【0014】本発明の製造法では、前記の超臨界流体で
ある飽和炭化水素化合物としては、沸点30〜100℃
までのナフサ留分であればよく、中でも炭素数4〜7、
特に炭素数5〜6である飽和炭化水素化合物が好まし
く、例えば、前記の飽和炭化水素化合物(超臨界流体)
としては、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i
−ペンタン、n−ヘプタン、i−ヘプタンを好適に挙げ
ることができ、特にn−ペンタン、n−ヘキサンが最適
である。本発明の製造法においては、例えば、超臨界状
態での水素と一酸化炭素との合成ガス、及び、α−オレ
フィンを含有する飽和炭化水素化合物(超臨界流体)
を、前記のFT触媒と接触させて、180〜250℃の
反応温度で超臨界状態(特に超臨界相)でフィッシャー
・トロップシュ合成反応させることが好ましい。
【0015】本発明の製造法における超臨界状態での反
応温度は、180〜250℃の範囲内であってしかも同
伴される超臨界流体の臨界温度の80%以上の温度、特
に180〜250℃の範囲内であってしかも同伴される
超臨界流体の臨界温度以上の反応温度であることが好ま
しい。本発明の製造法において、フィッシャー・トロッ
プシュ合成反応は、固定床、流動床、沸騰床などで行う
ことができ、通常は固定床を用いて行うことが好適であ
る。
【0016】本発明の製造法においては、例えば、耐圧
性反応容器に、前記のFT触媒及びα−オレフィンを含
有している炭素数10〜20の飽和炭化水素化合物(溶
媒)の溶液を共に入れて、この溶液中に水素と一酸化炭
素との混合ガス(合成ガス)を流通させながら、180
〜250℃の反応温度及び5〜50気圧の反応条件(超
臨界相に近似する反応条件)の液相でフィッシャー・ト
ロップシュ合成反応を行うこともできる。前記の溶媒と
して使用される飽和炭化水素化合物としては、例えば、
n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n
−ヘプタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン
を好適に挙げることができる。
【0017】本発明の製造法において、超臨界流体また
は溶媒として使用される飽和炭化水素化合物などと共に
使用される「少なくとも末端に不飽和結合を有する炭素
数5〜20の不飽和炭化水素化合物」としては、末端に
1つの不飽和結合(炭素−炭素不飽和基)を有する炭素
数5〜20のα−オレフィン、または、末端に1つの不
飽和結合を有すると共に他の個所(炭化水素鎖の内部、
又は他の末端)に不飽和結合を有する炭素数5〜20の
ジオレフィン(両末端に不飽和結合を有するジオレフィ
ン、末端不飽和結合と内部不飽和結合を有するジオレフ
ィン、あるいは、共役ジエンも含む)であればよい。
【0018】本発明では、例えば、前記のα−オレフィ
ンとして、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、
1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−
テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセンで
あり、両末端に不飽和結合を有するジオレフィンとし
て、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、
1,7−オクタジエンを好適に使用することができる。
また、本発明で使用される不飽和炭化水素化合物の使用
量は、反応系に供給される一酸化炭素に対して、0.5
〜20モル%、特に1〜10モル%程度の割合となるよ
うな不飽和炭化水素化合物の使用量であることが好まし
い。
【0019】本発明の製造法においては、水素ガスと一
酸化炭素ガスとの混合ガスは、その混合ガス中の水素と
一酸化炭素との気体組成比(容量比H2/CO)が、0.
1〜5、特に0.5〜4、さらに好ましくは1〜2程度
であることが好ましい。前記の混合ガスは、窒素ガス、
アルゴンガス、メタンガス等の適当な不活性ガスを加え
て希釈して、前述の反応に使用してもよく、その場合
に、混合ガス中の不活性ガスの合計分圧が、0.1〜2
0気圧、特に1〜15気圧程度とすることができる。
【0020】また、前記の混合ガスは、単位重量(叉は
容量)の触媒叉はFT触媒に対して、約0.01〜2モ
ル/時、特に0.01〜0.5モル/時程度の供給速度
で反応系に供給することが好ましい。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を示し、本
発明の製法をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0022】実施例1 硝酸コバルト・6水和物〔Co(NO3)2・6H2O 〕24.7
g(84.8ミリモル)と、硝酸ランタン・6水和物
〔La(NO3)3・6H2O 〕1.87g(0.43ミリモル)
とを水24mlに溶解させ、この溶液をシリカゲル(I
D,20〜40メッシュ)20gに浸した後、デシケー
ター中で1時間減圧した。これを湯浴上で水分の大部分
を除去した後、120℃で12時間、150℃で2時間
乾燥・焼成して淡紅色の固体からなるCo酸化物−La
酸化物/シリカ担体を得た。前述のようにして得られた
Co酸化物−La酸化物/シリカ担体の重量比は、(C
o:La)/シリカ(SiO2 )が、Co金属及びLa
金属換算で(25:3)/100であった。
【0023】希釈剤となる石英砂4.0gと前述のCo
酸化物−La酸化物/シリカ担体1.0gとの混合物を
反応管(内径20mm)に詰めて、更にその上にガラス
ビーズ4.0gを詰めた後、この金属酸化物の触媒成分
/担体の充填層を水素気流中で還元して(条件:150
℃で1時間、300℃で1時間、及び400℃で12時
間)、Co金属−La金属/シリカ担体のFT触媒を得
た。
【0024】前述のように調製されたCo金属−La金
属/シリカ担体のFT触媒を反応管に充填し、その担持
型触媒の充填された反応管内に、混合ガス(水素ガス2
容量及び一酸化炭素ガス1容量の合成ガス)を0.12
モル/時の供給速度で、そして、1−ヘプテン0.38
モル%を含んでいるn−ペンタンを0.42モル/時の
供給速度で供給しながら、反応圧力45気圧とした後、
反応系内の温度を徐々に220℃まで昇温し、その状態
で水素と一酸化炭素とのフィッシャー・トロップシュ合
成反応を開始して、該反応を6時間行って、ワックスを
含む飽和炭化水素化合物を生成した。得られた反応ガス
中の飽和炭化水素化合物、二酸化炭素及び未反応の一酸
化炭素について、いずれもガスクロマトグラフィーで分
析を行った。その結果を表1に示す。
【0025】実施例2〜4 n−ペンタンに添加するαオレフィンをそれぞれ1−
テトラデセン(実施例2)、1−ヘキサデセン(実施例
3)、1,7−オクタジエン(実施例4)に変えたほか
は、実施例1と同様にしてフィッシャー・トロップシュ
合成反応を行って、ワックスを含む飽和炭化水素化合物
を生成した。その反応ガスの分析に基づく結果を表1に
示す。
【0026】実施例5〜6 1−ヘキサデセン0.19モル%を含んでいるn−ペン
タンを0.42モル/時の供給速度で供給したほかは実
施例3と同様にして(実施例5)、また、反応温度のみ
240℃としたほかは実施例3と同様にして(実施例
6)、フィッシャー・トロップシュ合成反応をそれぞれ
行って、ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生成し
た。その反応ガスの分析に基づく結果を表1に示す。
【0027】比較例1 n−ペンタンにα−オレフィンを加えないほかは、実施
例1と同様にして、フィッシャー・トロップシュ合成反
応を行なって、ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生
成した。その反応ガスの分析に基づく結果を表1に示
す。
【0028】実施例7 金属酸化物/シリカ担体の調製において、ランタン化合
物を用いないことと、乾燥・焼成を150で1.5時
間、300℃で1.5時間、450℃で2時間行ったほ
かは、実施例1と同様にしてCo酸化物/シリカ担体を
調製し、そのCo酸化物/シリカ担体を使用したほか
は、実施例1と同様にして、Co金属/シリカ担体の重
量比が40/100であるFT触媒を調製した。前述の
ように調製したFT触媒を使用したほかは、実施例1と
同様にしてフィッシャー・トロップシュ合成反応を行な
って、ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生成した。
その反応ガスの分析に基づく結果を表1に示す。
【0029】比較例2 n−ペンタンにα−オレフィンを加えない以外は、実施
例7と同様にして、フィッシャー・トロップシュ合成反
応を行なって、ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生
成した。その結果を表1に示す。
【0030】実施例8 水30mlに RuCl2・3H2Oの1.4g(3.98モル)
を加温して溶かし、これをγ−アルミナに浸した後、デ
シケーター中で2時間減圧した。更にこれを湯浴上で水
分を蒸発させた後、120℃で12時間、150℃で1
時間、300℃で1時間、450℃で2時間乾燥・焼成
して黒色固体(Ru酸化物/アルミナ)を調製した。前
記のRu酸化物/アルミナを使用したほかは、実施例1
と同様にしてRu金属/アルミナ(FT触媒)を調製し
た。このFT触媒を使用したほかは、実施例1と同様に
してフィッシャー・トロップシュ合成反応を行なって、
ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生成した。その反
応ガスの分析に基づく結果を表1に示す。
【0031】比較例3 n−ペンタンにα−オレフィンを加えない以外は、実施
例8と同様にして、フィッシャー・トロップシュ合成反
応を行なって、ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生
成した。その結果を表1に示す。
【0032】実施例9 実施例8での触媒調製の際の乾燥・焼成温度を120℃
で14時間で行ったほかは、実施例8と同様にして、R
u金属/アルミナ(FT触媒)を調製した。前記のFT
触媒を使用したほかは、実施例8と同様にしてフィッシ
ャー・トロップシュ合成反応を行なって、ワックスを含
む飽和炭化水素化合物を生成した。その反応ガスの分析
に基づく結果を表1に示す。
【0033】比較例4 n−ペンタンにα−オレフィンを加えない以外は、実施
例9と同様にして、フィッシャー・トロップシュ合成反
応を行なって、ワックスを含む飽和炭化水素化合物を生
成した。その結果を表1に示す。
【0034】実施例10 アンモニア合成用溶融鉄触媒(日本ガードラー社製:F
T触媒として一般に知られている)を20〜40メッシ
ュに粉砕して使用し、反応温度を250℃に変えたほか
は、実施例1と同様にしてフィッシャー・トロップシュ
合成反応を行なって、ワックスを含む飽和炭化水素化合
物を生成した。その反応ガスの分析に基づく結果を表1
に示す。
【0035】比較例5 n−ペンタンにα−オレフィンを加えない以外は、実施
例10と同様にして、フィッシャー・トロップシュ合成
反応を行なってワックスを含む飽和炭化水素化合物を生
成した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例11 焼成温度を、150℃で1時間、300℃で1時間、4
50℃で2時間とし、、金属酸化物の使用量を変えたほ
かは、実施例1と同様にして、重量比(Co:La)/
シリカが(10:3)/100である黒色のCo酸化物
−La酸化物/シリカ担体を調製した。ガラスウールを
詰めたガラス管に、前述のCo酸化物−La酸化物/シ
リカ担体2.0gを入れ、これに水素を100ml/分
で流しながら150℃で1時間、300℃で1時間、4
00℃で12時間還元して、これを水素を流したまま室
温まで徐々に冷却した後、窒素(50ml/分)に切り
替え、更にこれに発熱させないように1%の酸素を含ん
だヘリウムを徐々に流量を増やしながら1時間流し、最
後に一旦流すガスを窒素のみにし、これに空気を発熱に
注意しながら徐々に流速を増やしながら1時間流して、
Co金属−La金属/シリカ担体のFT触媒を調製し
た。
【0038】前述のようにして得られたFT触媒1.0
gを乳鉢で粉砕した後、1−テトラデセン0.13モ
ル、n−ヘキサデカン20mlと共にオートクレーブに
入れ反応系内を合成ガスで完全に置換して系内を10気
圧とした後、撹拌しながら混合ガス(水素ガス2容量及
び一酸化炭素ガス1容量の合成ガス)を0.12モル/
時で流しながら30分で反応系内を220℃とした。そ
してその後前述の条件を維持しながら更に4時間液相フ
ィッシャー・トロップシュ合成反応を行なって、ワック
スを含む飽和炭化水素化合物を生成した。反応中に得ら
れた炭化水素、二酸化炭素及び原料回収された一酸化炭
素は、何れもガスクロマトグラフィーで分析を行った。
また反応終了後は、一旦常圧とした後室温まで冷却し、
オートクレーブ中の内容物を濾過して、得られた液体中
にに溶解している高級炭化水素も、ガスクロマトグラフ
ィーで分析を行った。前述の反応で得られた反応ガスの
分析に基づく結果を表2に示す。
【0039】比較例6 n−ヘキサデカンにα−オレフィンを加えない以外は、
実施例11と同様にして、フィッシャー・トロップシュ
合成反応を行なってワックスを含む炭化水素化合物を生
成した。その結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の作用効果】一般的にこれまでフィッシャー・ト
ロップシュ合成反応で得られる炭化水素の生成物分布
は、既述のシュルツ−フローリー分布に従うため、炭素
数20以上の炭化水素を高い選択率で得ることは非常に
困難であった。これに対して本発明のワックスの製造法
では、超臨界状態または液相でのフィッシャー・トロッ
プシュ合成反応において、反応系内に少量のα−オレフ
ィンを存在させることで、前述のシュルツ−フローリー
分布に全く従わない炭化水素の生成物分布となり、本発
明の製造法によって、一般的にフィッシャー・トロップ
シュ合成反応で用いられるフィッシャー・トロップシュ
合成反応用触媒(FT触媒)を用いて、非常に容易に、
従来にない画期的な高い選択率で炭素数20以上のワッ
クス成分を得ることができるという優れた作用効果を有
している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 B01J 23/74 311X

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素と一酸化炭素との混合ガス、少なく
    とも末端に不飽和結合を有する炭素数5〜20の不飽和
    炭化水素化合物、及び、炭素数4〜20の飽和炭化水素
    化合物をフィッシャー・トロップシュ合成反応用触媒に
    接触させて、反応温度180〜250℃及び超臨界状態
    または液相でフィッシャー・トロップシュ合成反応させ
    てワックスを生成させることを特徴とするワックスの製
    造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100974542B1 (ko) * 2008-11-13 2010-08-11 한국화학연구원 철계 촉매 및 c5-c7의 노말탄화수소 초임계 유체를 사용한 피셔-트롭쉬 합성방법

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