JPH09254870A - 裏表どちらにも開く三角形様シーアンカー - Google Patents

裏表どちらにも開く三角形様シーアンカー

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JPH09254870A
JPH09254870A JP13405596A JP13405596A JPH09254870A JP H09254870 A JPH09254870 A JP H09254870A JP 13405596 A JP13405596 A JP 13405596A JP 13405596 A JP13405596 A JP 13405596A JP H09254870 A JPH09254870 A JP H09254870A
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swivel
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JP13405596A
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Yoshiaki Tsutsumi
義昭 堤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】シーアンカー及びつな類の軽量化を計り、操作
取扱いを簡単にし、形状を変えることで裁断縫製を単純
化して、材料の節減、経費を節約する。 【解決手段】四角形のシートの上辺をしぼって束9にし
た三角形様シーアンカー1とし、底辺部2に、オモリ5
と、その両端に浮力材10をつけ、シートの側辺部3と
底辺部2に、ロープ4の1と4の2をそれぞれ縫製して
固定する。スイベル7の1と7の2の環の両側のつなに
は、止めコブをそれぞれ作り、もう一方のそれぞれの環
には、シーアンカー1から出ている枝づな6の2と6の
3の先が結ばれている。また同様の方法でブイ11、も
やいづな15も、それぞれ結ばれている。張りづな1
2、枝づな6の1、吊りづな13、引き揚げづな14
は、両端を固着して連結した大きな輪とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】シーアンカーは、海中で潮の
流れによる水圧を受けて錨の代りとなり、船が風に流さ
れることを防ぎ、逆に潮流がシーアンカーを引っ張るこ
とで、船を潮流と同じ方向及び速度にして、釣糸の位置
と角度を正確かつ容易に操作できることを目的としたも
ので、いずれも釣果を得るための漁具である。本発明
が、従来の半球型パラシュートアンカーと違う点は、四
角形のシートの上辺をしぼって束(9)にした三角形様
に広がるシーアンカー(1)で、底辺部(2)に、オモ
リ(5)と底辺部(2)の両端に、浮力材(10)を取
り付け、意識的にブイ(11)に吊すことにより、効率
よく水圧を受けて広がる、裏表どちらにも開く三角形様
シーアンカー(1)
【図2】である。
【図1】に示す通り、形状や仕組みを従来のものに比
べ、まったく変えることにより、操作取り扱いが簡単に
なり、揚げ下ろしが、苦にならないで、容易にして、お
っくうがらずに場所替えができる。しかも、置き場所を
とらないで魚影を追って、すばやく動き回りたい小型船
には、うってつけの漁具である。
【0002】
【従来の技術】従来のパラシュート型シーアンカーは、
主に空中の半球型の落下傘の原理をそのまま海中に応用
したものである。このシーアンカーは、半球に丸く満帆
に広げるために、枝づなを多く使用する。また半球の頭
頂部には、水抜き穴を設け、パラシュートがつぶれない
ように、水圧調整をしている。張りづなや、引き揚げづ
なも、かなりの長さが必要である。また引き揚げるとき
は、パラシュートがしぼんで引き揚げられるが、半球の
パラシュートがしぼまると、頭頂部は細いが、すそ部分
が、かさばって急に太くなるために、傘状にしぼまって
も引き寄せるとき、結構、水圧がかかって重く、しかも
水面から船上に引き揚げるとき、水面から離れて空中に
あるときの体積が、すそにいくほど大きく太く、その重
さが、もろに手もとに伝わり、人力で引き揚げる小型船
の場合、かなりの労力と時間を要して揚げ下ろしが苦に
なる難儀な作業であり、魚影を追っての移動をすばやく
したいと思っても、ついつい揚げ下ろしを考えるとおっ
くうになり、釣果を見すごしてしまうことが多分にあっ
た。このように、構造や機能が複雑なため、操作取り扱
いにかなりの熟練を要していた。また広いシートを必要
とするうえに、製作には曲線仕様が主体となるため裁
断、縫製などに多くの手間と時間と費用を要していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のパラシュート型
シーアンカーに比べて、シーアンカー及びつな類の減
量、軽量化を計ることで、揚げ下ろしの労力を軽減する
ことができないか。シーアンカーの仕組みや構成を変え
ることで、操作取り扱いが簡単にならないか。またシー
アンカーの形状を変えることで、裁断、縫製を単純化し
て、材料の節減、手間賃などの経費を節約できないかな
ど、つまるところ、漁場の移動が容易にできるような軽
量で扱い易く、しかも簡単に作れるという究極の目的に
取り組んだ。本発明は、これらの問題を解決するために
考え出された。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(イ)シーアンカー(1)は、四角形のシートの上辺を
しぼって束(9)にすることにより、三角形様に仕上げ
たシーアンカー(1)
【図2】である。シーアンカー(1)の両側の側辺部
(3)には、ロープ(4の1)、また底辺部(2)に
は、ロープ(4の2)をそれぞれ通す。側辺部(3)
は、しぼった束(9)に近い部分では、しぼりこみを入
れず、底辺部(2)に近ずくほどに、シートの一辺の長
さより短か目になるように、しぼりこみを入れて縮ま
せ、ずれないように通したロープ(4の1)に縫製して
固定する。底辺部(2)は、シートの一辺を長さより短
か目になるように均等にしぼりこみを入れて縮ませ、ず
れないように通したロープ(4の2)に縫製して固定す
る。底辺部(2)には、オモリ(5)を適当な数と間隔
に取り付ける。また底辺部(2)の両端には、浮力材
(10)をそれぞれ縫いつける。上辺のしぼった束
(9)の、つな通しの穴から輪差にした枝づな(6の
3)が出ている。底辺部(2)からは、複数本の枝づな
(6の2)が等間隔に出ている。 (ロ)枝づな(6の1)は、張りづな(12)の吊りづ
な(13)の間に挟まれて、その両端には、スイベル
(7の1)と(7の2)がある。スイベル(7の1)の
片方の環は、張りづな(12)と枝づな(6の1)の間
にあって前後にずらないように、環の両側のつなに止め
コブ(8の1)を作る。スイベル(7の2)の片方の環
は、枝づな(6の1)と吊りづな(13)の間にあって
前後にずらないように、環の両側のつなに止めコブ(8
の2)を作る。スイベル(7の1)のもう一方の環は、
底辺部(2)から出ている枝づな(6の2)の束ねた先
に結ばれている。スイベル(7の2)のもう一方の環
は、シーアンカー(1)のしぼった束(9)から出てい
る枝づな(6の3)の先に結ばれている。なおスイベル
(7の1)は、大きい重いものを取り付ける。枝づな
(6の1)と(6の2)は、ほぼ同等と長さであり、側
辺部(3)の一辺の長さより長目か、それ以上である。
枝づな(6の2)の本数は、シーアンカー(1)の大き
さに見合った本数とする。 (ハ)スイベル(7の3)の片方の環は、吊りづな(1
3)と引き揚げづな(14)の間にあって前後にずらな
いように環の両側のつなに止めコブ(8の3)を作る。
スイベル(7の3)のもう一方の環には、ブイ(11)
を結びつける。吊りづな(13)の長さは、おおよそ側
辺部(3)の二倍以上である。ブイ(11)は、吊りづ
な(13)を介して、シーアンカー(1)が、ぶらさが
るため、海面での目印の役目と同時に、浮力材(ブイ)
としての役目も果たす。 (ニ)引き揚げづな(14)は、張りづな(12)と枝
づな(6の1)とを合わせた長さより若干長目になるよ
うに設定する。この設定された長さを変えないために、
スイベル(7の4)を挟む。スイベル(7の4)の片方
の環は、引き揚げづな(14)と張りづな(12)の間
にあって、前後にずらないように環の両側のつなに止め
コブ(8の4)を作る。スイベル(7の4)のもう一方
の環には、もやいづな(15)を結ぶ。 (ホ)張りづな(12)、枝づな(6の1)、吊りづな
(13)、引き揚げづな(14)は、途中に止めコブ
(8の1)(8の2)(8の3)(8の4)の結び目が
あるものの、つなの両端の切り口をつないで解けないよ
うに固着して、大きな連結されたつなの輪とする。 (ヘ)上辺のしぼった束(9)は、
【図2】に示すとおり、シーアンカー(1)の四角形の
上辺部を枝づな(6の3)が自由に通る通路ができるく
らいに二枚折りに折り返して縫製する。枝づな(6の
3)をこの穴に通してしぼりこみ、どちらに面にも裏が
えりができるように輪差にした長さを調節して、スイベ
ル(7の2)の環に結びつける。 (ト)底辺部(2)枝づな(6の2)を直結せずに、カ
ーテンテープの様な頑丈な帯状のテープを二枚折りに輪
差にした両端を、シートを挟んで縫製する。この帯状の
テープの輪に枝づな(6の2)を結びつける。以上のご
とく構成された三角形様シーアンカー(1)とその附属
部分である。
【0005】
【発明の実施の形態】
(イ)本発明のシーアンカー(1)は、四角形のシート
の上辺をしぼって束(9)にすることにより、三角形様
に仕上げているため、引き揚げに応じてシーアンカー
(1)を引き寄せると細長い棒状の閉じた傘状になる。
シーアンカー(1)の原形は、もともと四角形をしてい
るため、しぼんでも上辺部の束(9)から底辺部(2)
まで、まったく同じ幅の同じ重さの細長い帯状となる。
いま、シーアンカー(1)の重量が従来のシーアンカー
と同質で同じ重さと仮定すれば、しぼんだ状態が同じ幅
で細長い本発明のほうは、手元にかかる重さは、上辺部
の束(9)から底辺部(2)まで平均した重さである。
従来の半球型シーアンカは、しぼまると、頭頂部は軽い
が、すそ部にいくほどシートの量が多くなり太くかさば
って重くなる。部分的にせよ重い部分を引き揚げるとき
が大変である。それがなくなっただけ揚げおろしがスム
ーズにできるようになった。 (ロ)側辺部(3)及び底辺部(2)を一辺の長さより
若干、短か目になるようにシートを縮ませ、それぞれロ
ープ(4の1)と(4の2)を通して、ずれないように
縫製して固定することで、シート全体に袋状のふくらみ
を意図的にもたせ、シートにかかる水圧をより効率良く
することができる。なお三角形様シーアンカー(1)に
したことによる、しぼって束(9)にした部分には、た
たみジワがあって、水圧がかかると広がり、自然にふく
らみができるようになっている。またシート周辺部に伸
び縮みしないロープ(4の1)と(4の2)を通して縫
製、固定したことで、強い水圧を受けてもシートが裂け
ないように補強の働きもしている。 (ハ)底辺部(2)にオモリ(5)を取りつけるのは、
底辺部(2)から先に、すばやく沈ませることと、強制
的に下方へ押しさげることで、水圧面積の広い三角形様
の形にくまなく水圧がかかって袋状にシートいっぱいに
開くようにするためである。この意図的にぶらさげる、
もう一つの効果は、潮止りや風止りの状態のときでも、
ごくわずかな水圧がかかれば広がることである。従来の
もののように、しぼんだままで船底の周囲を船と一緒に
ただよい、シーアンカーや、そのつなが邪魔になって釣
り糸がおろせないという不便はなくなる。オモリ(5)
をつけて強制的にブイ(11)に吊すといっても、さほ
ど重いものではない。つまりオモリ(5)の重さは、海
中で底辺部(2)が先に沈んでいく重さがあれば充分
で、このことは、シーアンカー(1)が最大水圧を受け
て広がるのに可能な重さでもある。 (ニ)底辺部(2)の両端に、それぞれ浮力材(10)
を設けることは、オモリ(5)のついた底辺部(2)か
ら先に沈むときに、浮力材(10)の浮力によって底辺
部(2)の中央部分から先に放物線をえがきながら沈
み、水圧がかかるとただちに広がるように設計されてい
る。つまりオモリ(5)と浮力材(10)の交互作用
で、オモリ(5)の重さで沈んでいくうちに浮力材(1
0)の浮力でUの字に、わずかでも開けば、そこに水が
進入し、水圧がかかって両方に割れて開くことになる。
さらに浮力材(10)のUの字に開こうとする作用は、
シーアンカー(1)がタテに二つ折りに折り重なったま
ま、満帆の半分しか開かなかったり、からみ合ったりす
ることを防ぐ効果がある。また底辺部(2)の中央部分
のオモリ(5)の間隔を密にしたり、等間隔であれば重
いオモリを中央部分につけたりすることで、よりするど
い放物線をえがいて沈ませることもできる。 (ホ)上辺のしぼった束(9)のつな通し穴に枝づな
(6の3)を通して輪差にし、スイベル(7の2)の環
につなぐことで、どちらの面に水圧がかかっても、クル
ッと裏がえりができるようになっている。 (ヘ)底辺部(2)と枝づな(6の2)の直結部に、カ
ーテンテープの様な頑丈な帯状のテープを緩衝材として
挟むことにより、一点に集中する力を放射状に分散して
シートとつなの接続部の引き裂けるのを防ぐことができ
る。つまり帯状のテープを二枚折りに輪差状にして両面
からシートを挟んで縫製する。この帯状のテープの輪に
枝づな(6の2)を結びつけることで、このテープが緩
衝材の役目をする。 (ト)枝づな(6の1)と(6の2)は、その長さがほ
ぼ同等であり、側辺部(3)の一辺の長さより若干長目
か、それ以上である。枝づな(6の2)の本数は、シー
アンカー(1)の大きさに見合った本数とする。従来の
ものに比べて枝づな(6の2)の本数も少なくて済み、
その長さが短かくても充分な効果があり、操作取り扱い
も非常に簡単である。なお枝づな(6の2)の太さを変
えるとか、色もののつなを使うと、つなの見分けができ
て操作しやすい。 (チ)スイベルの環の回転作用で環の中を通っているつ
なにまったくヨリを与えない。またスイベルのヨリもど
し作用で、シーアンカー(1)や、ブイ(11)や、も
やいづな(15)自身のねじれを解いて、それぞれの持
っている機能を最大限に発輝させている。 (リ)張りづな(12)、枝づな(6の1)、吊りづな
(13)、引き揚げづな(14)と、それぞれの役割り
をもっているつなを、大きな連結したつなの輪とした。
つまりヨリのない状態でつなを輪にして、その両端を解
けないように固着しておけば、何回使用しても使ってい
るうちに、つなにヨリがはいるという欠陥をまったく無
くしたことである。もし引き揚げ方など、扱い方が悪く
て、つなのどこかに、ヨリがはいったとしても、つなを
引っぱってピーンと張ってやれば、部分的にはいったヨ
リは解けて元のヨリのない状態に戻ることになる。いず
れにしても、つなの輪に連結したことで、よじれること
を完壁に解消したことで従来の編んだつなでなくても、
普通に市販されている、ねったつな、つまりヨリのかか
りやすいつなでも使えるという利点が生じたことであ
る。 (ヌ)スイベルの両側のつなに止めコブを作ることで、
スイベルの環が前後にずらないようにして、スイベルの
ヨリもどし作用と環の回転作用を確実に働かせることが
できる。この止めコブは、連結されたつなの輪を切るこ
となくコブを作る結び方にする。例えば巻き結びとか、
テコ結びとか、いわれる結び方に、別の短かいつなを巻
きつけて締めあげるとコブが作れる。 (ル)引き揚げづな(14)が張りづな(12)と枝づ
な(6の1)とを合わせた長さより若干、長目になるよ
うに設定する理由は、シーアンカー(1)を完全に開か
せるために、張りづな(12)の作用を邪魔しないため
である。つまり引き揚げづな(14)が張りづな(1
2)より短かくなると、張りづな(12)が緩んでシー
アンカー(1)は、しぼんで開かない状態を作りだすこ
とになる。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。 (イ)シーアンカー(1)は、四角形のシートの上辺を
しぼって束(9)にすることにより、三角形様に仕上げ
たシーアンカー(1)
【図2】である。シーアンカー(1)の両側の側辺部
(3)には、ロープ(4の1)、また底辺部(2)に
は、ロープ(4の2)をそれぞれ通してある。側辺部
(3)は、しぼった束(9)に近い部分では、しぼりこ
みを入れず底辺部(2)に近づくほどに、シートの一辺
の長さより短か目になるように、しぼりこみを入れて縮
ませ、ずれないように通したロープ(4の1)に縫製し
て固定する。底辺部(2)は、シートの一辺の長さより
短か目になるように均等にしぼりこみを入れて縮ませ、
ずれないように通したロープ(4の2)に縫製して固定
する。底辺部(2)には、オモリ(5)を適当な数と間
隔に取り付ける。また底辺部(2)の両側には、浮力材
(10)をそれぞれ縫いつける。上辺のしぼった束
(9)のつな通しの穴から輪差にした枝づな(6の3)
が出ている。底辺部(2)からは、複数本の枝づな(6
の2)が等間隔に出ている。 (ロ)枝づな(6の1)は、張りづな(12)と吊りづ
な(13)の間に挟まれて、その両端には、スイベル
(7の1)と(7の2)がある。スイベル(7の1)の
片方の環は、張りづな(12)と枝づな(6の1)の間
にあって前後にずらないように環の両側のつなに止めコ
ブ(8の1)を作る。スイベル(7の2)の片方の環
は、枝づな(6の1)と吊りづな(13)の間にあって
前後にずらないように環の両側のつなに止めコブ(8の
2)を作る。スイベル(7の1)のもう一方の環は、底
辺部(2)から出ている枝づな(6の2)の束ねた先に
結ばれている。スイベル(7の2)のもう一方の環は、
シーアンカー(1)のしぼった束(9)から出ている枝
づな(6の3)の先に結ばれている。なおスイベル(7
の1)は、大きな重いものを使用する。枝づな(6の
1)と(6の2)は、ほぼ同等の長さであり、側辺部
(3)の一辺の長さより長目か、それ以上である。枝づ
な(6の2)の本数は、シーアンカー(1)の大きさに
見合った本数とする。 (ハ)スイベル(7の3)の片方の環は、吊りづな(1
3)と引き揚げづな(14)の間にあって前後にずらな
いように環の両側のつなに止めコブ(8の3)を作る。
スイベル(7の3)のもう一方の環には、ブイ(11)
を結びつける。吊りづな(13)の長さは、おおむね側
辺部(3)の二倍以上である。ブイ(11)は、吊りづ
な(13)を介して、シーアンカー(1)がぶらさがる
ため海面での目印の役目と同時に浮力材(ブイ)として
の役目も果たす。 (ニ)引き揚げづな(14)は、張りづな(12)と枝
づな(6の1)とを合わせた長さより若干長目になるよ
うに設定する。この設定された長さを変えないために、
スイベル(7の4)を挟む。スイベル(7の4)の片方
の環は、引き揚げづな(14)と張りづな(12)の間
にあって前後にずらないように環の両側のつなに止めコ
ブ(8の4)を作る。スイベル(7の4)のもう一方の
環には、もやいづな(15)を結ぶ。 (ホ)張りづな(12)、枝づな(6の1)、吊りづな
(13)、引き揚げづな(14)は、途中に止めコブ
(8の1)(8の2)(8の3)(8の4)の結び目が
あるものの、つなの両端の切り口をつないで解けないよ
うに固着して、大きな連結されたつなの輪とする。 (ヘ)上辺のしぼった束(9)は
【図2】に示すとおり、シーアンカー(1)の四角形の
上辺部を枝づな(6の3)が自由に通る通路ができるく
らいに二枚折りに折り返して縫製する。枝づな(6の
3)をこの穴に通してしぼりこみ、どちらの面にも裏が
えりができるように輪差にした長さを調節して、スイベ
ル(7の2)の環に結びつける。なお四角形の上辺部を
小さい幅に蛇腹状折りたたみながら重ね合わせて束を作
り、枝づな(6の3)で、かたくしばりあげてスイベル
(7の2)の環に、そのつなを端を結びつける簡単な束
(9)にすることもできる。 (ト)底辺部(2)と枝づな(6の2)を直結にせず
に、カーテンテープの様な頑丈な帯状のテープを二枚折
りに輪差にした両端をシートを挟んで縫製する。この帯
状のテープの輪に枝づな(6の2)を結びつける。 (チ)ロープ(4の1)と(4の2)の代りに伸縮のな
い小幅で厚みのある帯状の頑丈なテープ様のものを使用
してもよい。 (リ)側辺部(3)と底辺部(2)の一辺をまったくし
ぼらないで、ごくシンプルな三角形様シーアンカー
(1)にしてもよい。 (ヌ)シーアンカー(1)を曲線仕立てに何枚かのシー
トに裁断して、その合わせた型が三角形様になるように
縫製して作ることもできる。 (ル)スイベル(7の4)と止めコブ(8の4)を作る
代りに、連結されたつなの輪を切ることなく、八の字結
びにして乳輪を作って、その輪をもやいづな(15)と
してもよい。以上のごとく構成された三角形様シーアン
カー(1)とその附属部分である。これを使用するとき
は、先ず引き揚げ方であるが、引き揚げづな(14)を
引っぱると、シーアンカー(1)は、傘を折りたたんだ
ような一本の帯状にしぼまり水圧を受けることなく、わ
ずかな力でスムーズに引き寄せられる。引き揚げづな
(14)を引っぱりながら足元につなを重ねていき、ブ
イ(11)、吊りづな、しぼった束(9)から底辺部
(2)まで引き揚げる。シーアンカー(1)は、交互に
折りたたみながら重ねていくと一番上に底辺部(2)の
オモリ(5)の部分がくるので、そこにそのままにして
おいて、次にもやいづな(15)のほうから、たぐり寄
せ海中にある張りづな(12)を順次引きあげていき、
枝づな(6の2)も(6の1)と併せてひろいあげ、前
に揚げておいた底辺部(2)のオモリ(5)と重ならな
いように、少し離した脇に置く。次にシーアンカー
(1)の張り方であるが、海中におろし始める前に、先
ず船をゆっくりと後進に移動させる。引き揚げたときに
一番上にあるオモリ(5)の部分を束ねてぶらさげるよ
うに両手に持ち、つながシーアンカー(1)にからんで
ないか、つまりつな類がシーアンカー(1)の下になっ
ていることを確かめて海に放りこむ。船は、ゆっくり後
進しているので、沈みつつあるシーアンカー(1)に引
っぱられながら順に二本のつな、即ち張りづな(12)
と引き揚げづな(14)が水面に落ちていく。沈んでい
くシーアンカー(1)は、水圧のかかった方の面がふく
らんで開いていくことになり、
【図1】のように海中に張られた状態となる。
【0007】
【発明の効果】以下に本発明の効果をのべる。 (イ)四角形のシートを三角形様に仕上げたシーアンカ
ー(1)であることから引き揚げに応じて、しぼまった
状態がシーアンカー(1)の上辺の束(9)から底辺部
(2)までが同じ幅の、同じ重さの棒状になることであ
る。従って最大の効果は、すそ部(底辺部)が集中的に
重い従来型パラシュートアンカーに比べて、平均された
重さで無理する部分がなくなり、スムーズに引き揚げる
ことができるようになった。つまり揚げおろしが非常に
楽になり、おっくうがらずに何回でも繰り返しが可能に
なった。 (ロ)従来型に比べて枝づな(6の2)の本数も少なく
て済み、長さが短かくても充分な効果があり、さらに張
りづな(12)も短かくても充分な効果が実証されてい
る。従って操作取扱いも実に簡単である。 (ハ)シーアンカー(1)を三角形様にしたことで、し
ぼって束(9)にした部分にできるたたみじわが水圧に
よって自然とふくらむことのほかに、両側辺部(3)と
底辺部(2)を縮めて意図的にふくらみをもたせたこと
で、より効果的にシート面に水圧を受けるようにした。
さらにもう一つの効果は、側辺部(3)と底辺部(2)
に頑丈なロープ(4の1)と(4の2)を通して縫製し
固定していることで最大限の水圧を受けてもシートが裂
けないようにしたことである。 (ニ)オモリ(5)をつけて底辺部(2)から先に沈ま
せ、しかも浮力材(10)の作用で、Uの字に放物線を
えがいて底辺部(2)の両端が開きながら沈ませること
ができ、水圧が少しでもかかると、すばやく開くことが
できる。浮力材(10)をつけたことで、シーアンカー
(1)が、タテに折り重なったまま半開き状態になった
り、からみ合ったりすることを無くした。またスイベル
(7の1)を重いものにするか、その近くにオモリをつ
けることで枝づな(6の2)をシーアンカー(1)より
早く沈ませることで、つなのからむのを無くした。 (ホ)シーアンカー(1)の底辺部(2)のシートと枝
づな(6の2)とのつなぎ部分に帯状の強靭な小幅の布
テープを二枚折りに輪差状にして両面からシートを挟ん
で縫製することにより、シートの一点に集中する力を放
射状に分散させてシートがちぎれるのを防いだ。 (ヘ)張りづな(12)、枝づな(6の1)、吊りづな
(13)、引き揚げづな(14)から成るつなは、一本
のつなの輪に連結したことで、つなにヨリができない。
つまり、つなにヨリがない状態で、つなの両端を解けな
いように結んでつなの輪にしておけば、何回使っても使
っているうちにヨリがはいるという現象は起こらない。
またつなには、スイベルが通してあるが、スイベルの環
の回転作用で、つなには、まったく影響がなくヨリがは
いるということはない。従って特殊な編んだつなでなく
ても市販されている普通のねったつなでも使えるように
なった。 (ト)それぞれの止めコブは、スイベルが前後にずらな
いように、スイベルの環の両側のつなにコブを作ること
でスイベルの環の回転作用、及びスイベルのヨリもどし
作用を確実にすることができる。また効果的に位置に止
めコブを調整できるように、つなを切ることなくコブを
作る結び方にしてある。 (チ)以上のような個個の特長をもっているが、本発明
は独特の構造により構成されていることである。なかで
も特筆すべき内容は先ず側辺部(3)に枝づながないこ
と。次にシーアンカー(1)をつなに直結せずに、スイ
ベル(ヨリもどし)という器具を媒体として挟んだこ
と。この結果、側辺部(3)に枝づながない効果は、シ
ーアンカー(1)の裏表どちらに水圧がかかっても、か
かった方の面に開くことである。つまり裏表どちらも対
等に使えるシーアンカー(1)である。次にスイベル
(7の1)と(7の2)を枝づな(6の1)の両端につ
けることにより、スイベルのヨリもどし作用で、シーア
ンカー(1)は、ねじれを解きながら、すばやく開いて
いく。またスイベルの環の回転作用で環が通っているつ
なには、まったくヨリがはいらないことである。このよ
うに、シーアンカー(1)が迅速にして効率よく満帆に
開いて潮の流れについていくという本来の機能をいかん
なく発輝するように工夫されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体の斜視図
【図2】シーアンカー(1)の詳細な斜視図
【符号の説明】
1 シーアンカー 8の1 止めコブ 2 底辺部 8の2 止めコブ 3 側辺部 8の3 止めコブ 4の1 ロープ 8の4 止めコブ 4の2 ロープ 9 しぼった束 5 オモリ 10 浮力材 6の1 枝づな 11 ブイ 6の2 枝づな 12 張りづな 6の3 枝づな 13 吊りづな 7の1 スイベル 14 引き揚げづな 7の2 スイベル 15 もやいづな 7の3 スイベル 7の4 スイベル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)シーアンカー(1)は、四角形のシ
    ートの上辺をしぼって束(9)にすることにより三角形
    様に仕上げたシーアンカー(1) 【図2】である。シーアンカー(1)の両側側辺部
    (3)には、ロープ(4の1)、また底辺部(2)に
    は、ロープ(4の2)が、それぞれ通してあり、シート
    がずれないように固定する。底辺部(2)には、オモリ
    (5)を取り付ける。また底辺部(2)の両側には、浮
    力材(10)を取り付ける。また上辺のしぼった束
    (9)から枝づな(6の3)が出ている。また底辺部
    (2)から枝づな(6の2)が出ている。 (ロ)スイベル(7の1)の片方の環は、張りづな(1
    2)と枝づな(6の1)の間にあって前後にずらないよ
    うに環の両側のつなに止めコブ(8の1)を作る。スイ
    ベル(7の2)の片方の環は、枝づな(6の1)と吊り
    づな(13)の間にあって前後にずらないように環の両
    側のつなに止めコブ(8の2)を作る。またスイベル
    (7の1)のもう一方の環は底辺部(2)から出ている
    枝づな(6の2)の束ねた先に結ぶ。スイベル(7の
    2)のもう一方の環は、シーアンカー(1)のしぼった
    束(9)から出ている枝づな(6の3)の先に結ぶ。 (ハ)スイベル(7の3)の片方の環は、吊りづな(1
    3)と引き揚げづな(14)の間にあって前後にずらな
    いように環の両側のつなに、止めコブ(8の3)を作
    る。スイベル(7の3)のもう一方の環には、ブイ(1
    1)を結ぶ。 (ニ)引き揚げづな(14)は、張りづな(12)と枝
    づな(6の1)とを合わせた長さより若干、長目になる
    ように設定する。この設定された長さを変えないため
    に、スイベル(7の4)を挟む。スイベル(7の4)の
    片方の環は、引き揚げづな(14)と張りづな(12)
    の間にあって前後にずらないように環の両側のつなに、
    止めコブ(8の4)を作る。スイベル(7の4)のもう
    一方の環には、もやいづな(15)を取り付ける。 (ホ)張りづな(12)、枝づな(6の1)、吊りづな
    (13)、引き揚げづな(14)は、つなの両端の切り
    口をつないで、解けないように固着した連結された大き
    なつなの輪とする。以上のごとく構成された、三角形様
    シーアンカー(1)とその附属部分である。
JP13405596A 1996-03-25 1996-03-25 裏表どちらにも開く三角形様シーアンカー Pending JPH09254870A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013165329A1 (en) 2012-05-02 2013-11-07 Goegues Arif Alpay An anchor for the vessels
KR101453759B1 (ko) * 2014-05-27 2014-10-23 대한민국 태양광 충전 led 점멸부를 갖는 수평유지 가능한 어구표시기
JP2020074760A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 水中作業具及び水中作業システム
JP7379740B1 (ja) * 2023-02-28 2023-11-14 貞幸 網矢 シーアンカー

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