JPH09254264A - 繊維成形体の製造方法 - Google Patents
繊維成形体の製造方法Info
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- JPH09254264A JPH09254264A JP8066132A JP6613296A JPH09254264A JP H09254264 A JPH09254264 A JP H09254264A JP 8066132 A JP8066132 A JP 8066132A JP 6613296 A JP6613296 A JP 6613296A JP H09254264 A JPH09254264 A JP H09254264A
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- JP
- Japan
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- fiber
- phenol resin
- molding
- binder
- resin binder
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 繊維材料とフェノール樹脂系バインダーが均
質混合されたフリースを形成することができ、良質の嵩
高マットを製造する方法を提供する。 【解決手段】 繊維材料をフェノール樹脂系バインダー
で結合、硬化させて繊維成形体を製造するにあたり、平
均粒径が3〜7μmの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリ
ン酸金属塩、タルクから選ばれる滑剤の1種又は2種以
上を0.1〜5重量%含有させた粉末状フェノール樹脂
系バインダーを、繊維材料に5〜40重量%混合したの
ち、解繊混合機でフリースを形成し、必要によりニード
リング又は加熱してバインダーを繊維に融着させて嵩高
マットを製造し、次いで所定の形状にプレス成形する。 【効果】 嵩高マットを製造する際の取扱い性、生産性
に問題がない成形材料を提供することができ、さらに、
これを所定の形状に成形加工して繊維成形体を製造する
ことにより、強度安定性の高い繊維成形体等を得ること
ができる。
質混合されたフリースを形成することができ、良質の嵩
高マットを製造する方法を提供する。 【解決手段】 繊維材料をフェノール樹脂系バインダー
で結合、硬化させて繊維成形体を製造するにあたり、平
均粒径が3〜7μmの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリ
ン酸金属塩、タルクから選ばれる滑剤の1種又は2種以
上を0.1〜5重量%含有させた粉末状フェノール樹脂
系バインダーを、繊維材料に5〜40重量%混合したの
ち、解繊混合機でフリースを形成し、必要によりニード
リング又は加熱してバインダーを繊維に融着させて嵩高
マットを製造し、次いで所定の形状にプレス成形する。 【効果】 嵩高マットを製造する際の取扱い性、生産性
に問題がない成形材料を提供することができ、さらに、
これを所定の形状に成形加工して繊維成形体を製造する
ことにより、強度安定性の高い繊維成形体等を得ること
ができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車内装材用芯
材、家具や電気製品のキャビネット用芯材等に使用され
る繊維成形体の製造方法に関するものである。
材、家具や電気製品のキャビネット用芯材等に使用され
る繊維成形体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維材料と粉末状フェノール樹脂系バイ
ンダーを混合した材料を、加熱金型を使用して成形する
ことは、自動車内装材用繊維成形体の製造等で行われて
いる。これらの製造では、不良率の低減、作業性改善、
コストダウンの観点から、繊維材料とフェノール樹脂系
バインダーの均質混合性、混合時の原材料歩留、嵩高マ
ットの目付重量安定性等を改良する試みが行われてい
る。このために、繊維材料の種類に適応した粒度分布を
有する粉末状フェノール樹脂系バインダーを用いること
が経験的に行われている。
ンダーを混合した材料を、加熱金型を使用して成形する
ことは、自動車内装材用繊維成形体の製造等で行われて
いる。これらの製造では、不良率の低減、作業性改善、
コストダウンの観点から、繊維材料とフェノール樹脂系
バインダーの均質混合性、混合時の原材料歩留、嵩高マ
ットの目付重量安定性等を改良する試みが行われてい
る。このために、繊維材料の種類に適応した粒度分布を
有する粉末状フェノール樹脂系バインダーを用いること
が経験的に行われている。
【0003】しかしながら、自動車内装材用繊維成形体
は高度にもつれあった繊維と接着性能の高いフェノール
樹脂系バインダーから構成されているため、異なる繊維
材質を組み合わせる場合、解繊混合してフリース化する
際に繊維の表面に付着したバインダー粒子が摩擦熱等で
部分溶融して繊維同士を融着させて均質なフリースを形
成できなくなることがある。また、気候(例えば冬季の
極端に湿度の低い時期)によっては、静電気の多量発生
等により、均質混合性、混合時の原材料歩留まりの低
下、目付重量の不安定化等の嵩高マットを製造する時の
取扱い、生産性に問題があったりすることがある。
は高度にもつれあった繊維と接着性能の高いフェノール
樹脂系バインダーから構成されているため、異なる繊維
材質を組み合わせる場合、解繊混合してフリース化する
際に繊維の表面に付着したバインダー粒子が摩擦熱等で
部分溶融して繊維同士を融着させて均質なフリースを形
成できなくなることがある。また、気候(例えば冬季の
極端に湿度の低い時期)によっては、静電気の多量発生
等により、均質混合性、混合時の原材料歩留まりの低
下、目付重量の不安定化等の嵩高マットを製造する時の
取扱い、生産性に問題があったりすることがある。
【0004】このような問題を解決するため、フェノー
ル樹脂系バインダーに滑剤を配合して対応することが考
えられるが、滑剤を多量配合すると繊維成形体の強度低
下が懸念されたり、滑剤の種類や粒径によっては繊維に
対するバインダー粒子の付着を阻害して、バインダーが
有効に繊維表面に留まらず飛散してバインダーの歩留低
下の現象が起こったりすることがあった。また、繊維同
士の絡み性が変化し、繊維材料のロスが多くなったりす
ることがあった。
ル樹脂系バインダーに滑剤を配合して対応することが考
えられるが、滑剤を多量配合すると繊維成形体の強度低
下が懸念されたり、滑剤の種類や粒径によっては繊維に
対するバインダー粒子の付着を阻害して、バインダーが
有効に繊維表面に留まらず飛散してバインダーの歩留低
下の現象が起こったりすることがあった。また、繊維同
士の絡み性が変化し、繊維材料のロスが多くなったりす
ることがあった。
【0005】また、特開平7−97505号公報には、
フェノール樹脂系バインダーを用いた成形ボードの製造
方法が記載されているが、これは、離型性に優れるが、
解繊混合機でフリースとする工程で取扱い、生産性に改
善の余地があることが認められた。
フェノール樹脂系バインダーを用いた成形ボードの製造
方法が記載されているが、これは、離型性に優れるが、
解繊混合機でフリースとする工程で取扱い、生産性に改
善の余地があることが認められた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、繊維材料とフェノール樹脂系バインダーを混合
した材料を、加熱金型を使用して成形し繊維成形体を製
造する方法において、繊維材料とフェノール樹脂系バイ
ンダーが均質に混合されたフリースを形成し、嵩高マッ
トを製造する工程で取扱い性や生産性に問題がない成形
材料を提供し、さらに、これを所定の形状に成形加工し
て繊維成形体を製造する方法を提供することにある。
目的は、繊維材料とフェノール樹脂系バインダーを混合
した材料を、加熱金型を使用して成形し繊維成形体を製
造する方法において、繊維材料とフェノール樹脂系バイ
ンダーが均質に混合されたフリースを形成し、嵩高マッ
トを製造する工程で取扱い性や生産性に問題がない成形
材料を提供し、さらに、これを所定の形状に成形加工し
て繊維成形体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、繊
維材料をフェノール樹脂系バインダーで結合、硬化させ
て繊維成形体を製造するにあたり、平均粒径が3〜7μ
mの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリン酸金属塩、タル
クから選ばれる滑剤の1種又は2種以上を0.1〜5重
量%含有させた粉末状フェノール樹脂系バインダーを、
繊維材料に5〜40重量%混合したのち、解繊混合機で
フリースを形成し、必要によりニードリング又は加熱し
てバインダーを繊維に融着させて嵩高マットを製造し、
次いで所定の形状にプレス成形することを特徴とする繊
維成形体の製造方法である。
維材料をフェノール樹脂系バインダーで結合、硬化させ
て繊維成形体を製造するにあたり、平均粒径が3〜7μ
mの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリン酸金属塩、タル
クから選ばれる滑剤の1種又は2種以上を0.1〜5重
量%含有させた粉末状フェノール樹脂系バインダーを、
繊維材料に5〜40重量%混合したのち、解繊混合機で
フリースを形成し、必要によりニードリング又は加熱し
てバインダーを繊維に融着させて嵩高マットを製造し、
次いで所定の形状にプレス成形することを特徴とする繊
維成形体の製造方法である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用する繊維材料は、例えば、反毛、落綿、ぼろ
きれ、木綿、麻、羊毛、木質繊維、ポリエステル繊維、
アクリル繊維、ポリアミド繊維等の動植物性天然繊維や
種々の合成繊維でよく、これらはその1種のみを使用し
てもよく、2種以上を混合して使用してもよい。また、
必要によりガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維等
を混合しても差し支えない。また、これらは事前に部分
的に又は完全に解繊しておくことが好ましい。
おいて使用する繊維材料は、例えば、反毛、落綿、ぼろ
きれ、木綿、麻、羊毛、木質繊維、ポリエステル繊維、
アクリル繊維、ポリアミド繊維等の動植物性天然繊維や
種々の合成繊維でよく、これらはその1種のみを使用し
てもよく、2種以上を混合して使用してもよい。また、
必要によりガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維等
を混合しても差し支えない。また、これらは事前に部分
的に又は完全に解繊しておくことが好ましい。
【0009】本発明において使用するフェノール樹脂系
バインダー成分を構成するフェノール樹脂は、固形のも
のであれば制限はなく、フェノール、クレゾール、キシ
レノール等のフェノール類とホルムアルデヒドとを触媒
の存在下で反応させて得られるものであり、例えば、ノ
ボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂
及びこれらの変成フェノール樹脂又はこれらの樹脂混合
物等が挙げられる。これらのフェノール樹脂は、硬化剤
の存在下又は非存在下で固形状として使用される。
バインダー成分を構成するフェノール樹脂は、固形のも
のであれば制限はなく、フェノール、クレゾール、キシ
レノール等のフェノール類とホルムアルデヒドとを触媒
の存在下で反応させて得られるものであり、例えば、ノ
ボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂
及びこれらの変成フェノール樹脂又はこれらの樹脂混合
物等が挙げられる。これらのフェノール樹脂は、硬化剤
の存在下又は非存在下で固形状として使用される。
【0010】本発明において使用する滑剤は、平均粒径
が3〜7μmの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリン酸金
属塩、タルクである。これらは、その1種のみを使用し
てもく、2種以上を使用してもよい。ステアリン酸金属
塩としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
バリウム等が挙げられる。なお、滑剤の平均粒径は、レ
ーザー回折/散乱式粒度分布測定装置又は電子顕微鏡に
より測定することができる。
が3〜7μmの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリン酸金
属塩、タルクである。これらは、その1種のみを使用し
てもく、2種以上を使用してもよい。ステアリン酸金属
塩としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
バリウム等が挙げられる。なお、滑剤の平均粒径は、レ
ーザー回折/散乱式粒度分布測定装置又は電子顕微鏡に
より測定することができる。
【0011】滑剤の平均粒径が3μm未満では、滑剤が
繊維同士の滑りをよくしすぎるため、細かな繊維のロス
分が多くなったり、繊維表面に対するバインダー粒子の
付着性を阻害して、繊維とバインダー粒子の均質混合性
低下、混合時の原材料歩留の低下、目付重量の不安定化
等の問題が生じる。また、滑剤の平均粒径が7μmを超
えると、フェノール樹脂系バインダー粒子間の固結防止
効果が低下したり、解繊混合してフリース化する際に、
繊維の表面に付着したバインダー粒子が摩擦熱等で部分
溶融して繊維同士を融着させて均質なフリースを形成で
きなくなる等の不具合が生じることがある。
繊維同士の滑りをよくしすぎるため、細かな繊維のロス
分が多くなったり、繊維表面に対するバインダー粒子の
付着性を阻害して、繊維とバインダー粒子の均質混合性
低下、混合時の原材料歩留の低下、目付重量の不安定化
等の問題が生じる。また、滑剤の平均粒径が7μmを超
えると、フェノール樹脂系バインダー粒子間の固結防止
効果が低下したり、解繊混合してフリース化する際に、
繊維の表面に付着したバインダー粒子が摩擦熱等で部分
溶融して繊維同士を融着させて均質なフリースを形成で
きなくなる等の不具合が生じることがある。
【0012】また、本発明において、滑剤の配合量は、
0.1〜5重量%であり、好ましくは0.5〜3重量%
である。滑剤の配合量が0.1重量%未満では、フェノ
ール樹脂系バインダー粒子間の固結防止効果が低下した
り、吸湿時の粉体流動性が低下したりすることがあり、
配合量が5重量%を超えると、繊維成形体の強度低下が
懸念される。
0.1〜5重量%であり、好ましくは0.5〜3重量%
である。滑剤の配合量が0.1重量%未満では、フェノ
ール樹脂系バインダー粒子間の固結防止効果が低下した
り、吸湿時の粉体流動性が低下したりすることがあり、
配合量が5重量%を超えると、繊維成形体の強度低下が
懸念される。
【0013】さらに、本発明において使用するフェノー
ル樹脂系バインダー成分には、フェノール樹脂、滑剤の
他、必要により、各種の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、
ワックス等の添加剤及びヘキサメチレンテトラミン等の
硬化剤、各種硬化促進剤を配合することができる。
ル樹脂系バインダー成分には、フェノール樹脂、滑剤の
他、必要により、各種の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、
ワックス等の添加剤及びヘキサメチレンテトラミン等の
硬化剤、各種硬化促進剤を配合することができる。
【0014】フェノール樹脂と滑剤の混合は、10〜3
0μm程度に予め粉砕したフェノール樹脂と滑剤とを固
体混合することがよい。その他の添加剤は粉末状として
同様に固体混合してもよいし、フェノール樹脂と共に粉
砕してもよい。
0μm程度に予め粉砕したフェノール樹脂と滑剤とを固
体混合することがよい。その他の添加剤は粉末状として
同様に固体混合してもよいし、フェノール樹脂と共に粉
砕してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法により繊維成形
体を製造するには、例えば開繊状態とした不連続繊維材
料に、常温からフェノール樹脂の融点以下の温度で、上
記フェノール樹脂系バインダーを5〜40重量%、好ま
しくは10〜30重量%添加し、解繊混合機によりよく
混合し、所望の厚み、例えば5〜200mm、好ましく
は10〜150mmのフリースを形成し、必要によりニ
ードリングし、次いで100〜300℃、好ましくは1
50〜250℃に加熱してバインダーを繊維に融着させ
て嵩高マットを製造し、更に所定の形状にプレス成形す
ることにより製造することができる。また、嵩高マット
を製造することなく、フリースを直接所定の形状にプレ
ス成形して製造してもよい。
体を製造するには、例えば開繊状態とした不連続繊維材
料に、常温からフェノール樹脂の融点以下の温度で、上
記フェノール樹脂系バインダーを5〜40重量%、好ま
しくは10〜30重量%添加し、解繊混合機によりよく
混合し、所望の厚み、例えば5〜200mm、好ましく
は10〜150mmのフリースを形成し、必要によりニ
ードリングし、次いで100〜300℃、好ましくは1
50〜250℃に加熱してバインダーを繊維に融着させ
て嵩高マットを製造し、更に所定の形状にプレス成形す
ることにより製造することができる。また、嵩高マット
を製造することなく、フリースを直接所定の形状にプレ
ス成形して製造してもよい。
【0016】上記プレス成形は、フェノール樹脂系バイ
ンダーが溶融して硬化する条件で行う。具体的には、加
熱温度100〜300℃、好ましくは150〜250
℃、圧力1〜40kg/cm3 、好ましくは3〜30k
g/cm3 の条件で行うことができる。この際、必要に
より各種のプラスチックや天然繊維製等の化粧表皮を同
時に接合し、成形することができる。
ンダーが溶融して硬化する条件で行う。具体的には、加
熱温度100〜300℃、好ましくは150〜250
℃、圧力1〜40kg/cm3 、好ましくは3〜30k
g/cm3 の条件で行うことができる。この際、必要に
より各種のプラスチックや天然繊維製等の化粧表皮を同
時に接合し、成形することができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を更に詳細に説明する。なお、繊維成形体の製造、フェ
ノール樹脂系バインダーの固結性の評価、フリース製造
時の材料歩留の評価、及び成形品の強度評価について
は、次の方法によった。
を更に詳細に説明する。なお、繊維成形体の製造、フェ
ノール樹脂系バインダーの固結性の評価、フリース製造
時の材料歩留の評価、及び成形品の強度評価について
は、次の方法によった。
【0018】1.繊維成形体の製造 反毛70重量%とフェノール樹脂系バインダー30重量
%とを解繊混合機を用いて混合し、目付重量1.4kg
/m2 のフリースを製造し、180℃に温調したセミキ
ュアー炉の中を通して、フェノール樹脂系バインダーを
繊維に融着させて嵩高マットを製造し、次いで220℃
に温調したプレス成形機を用いて圧力5kg/cm2 で
40秒間加圧し、約50cm角で厚さ2.5mmの反毛
フェルト系繊維成形体を製造した。
%とを解繊混合機を用いて混合し、目付重量1.4kg
/m2 のフリースを製造し、180℃に温調したセミキ
ュアー炉の中を通して、フェノール樹脂系バインダーを
繊維に融着させて嵩高マットを製造し、次いで220℃
に温調したプレス成形機を用いて圧力5kg/cm2 で
40秒間加圧し、約50cm角で厚さ2.5mmの反毛
フェルト系繊維成形体を製造した。
【0019】2.フェノール樹脂系バインダーの固結性
の評価 フェノール樹脂系バインダー10gをアルミカップに計
量し、これを60℃に温調した熱風循環式オーブンの中
で1時間加熱処理する。次に、室温まで冷却した後、1
6メッシュ(約1mm)の篩にのせて1分間振動させて
篩の上に残った量を計量し、固結率(%)を算出し、固
結性を評価した。
の評価 フェノール樹脂系バインダー10gをアルミカップに計
量し、これを60℃に温調した熱風循環式オーブンの中
で1時間加熱処理する。次に、室温まで冷却した後、1
6メッシュ(約1mm)の篩にのせて1分間振動させて
篩の上に残った量を計量し、固結率(%)を算出し、固
結性を評価した。
【0020】3.フリース製造時の材料歩留の評価 反毛840gとフェノール樹脂系バインダー360gの
合計1200gを計量し、小型解繊混合機に通して、嵩
高フリースを製造し、得られた嵩高フリースの重量を測
定する。さらに、前記嵩高フリースをもう一度小型解繊
混合機に通して前と同様にして嵩高フリースの重量を測
定し、2回解繊混合後の材料歩留(%)を算出した。
合計1200gを計量し、小型解繊混合機に通して、嵩
高フリースを製造し、得られた嵩高フリースの重量を測
定する。さらに、前記嵩高フリースをもう一度小型解繊
混合機に通して前と同様にして嵩高フリースの重量を測
定し、2回解繊混合後の材料歩留(%)を算出した。
【0021】4.成形品の強度評価 上記1で製造した反毛フェルト系繊維成形体(約50c
m角)から寸法15×5cmの試験片を20枚切り出
し、スパン10cm及び荷重速度5cm/分の測定条件
で常態曲げ強度を測定し、平均値を求めた(試験片の密
度は約0.55g/cm3 )。
m角)から寸法15×5cmの試験片を20枚切り出
し、スパン10cm及び荷重速度5cm/分の測定条件
で常態曲げ強度を測定し、平均値を求めた(試験片の密
度は約0.55g/cm3 )。
【0022】実施例1〜6及び比較例1〜5 融点80℃のノボラック型フェノール樹脂(新日鐵化学
株式会社製 エスフェノールNKー8000)100重
量部に対し、ヘキサメチレンテトラミン8重量部を添加
し、粉砕し、これに下記の滑剤の所定量を均一に混合し
てフェノール樹脂系バインダーを得た。得られたフェノ
ール樹脂系バインダーを、上記1〜4の方法に従って評
価した。これら実施例1〜6及び比較例1〜5の評価結
果を表1に示す。
株式会社製 エスフェノールNKー8000)100重
量部に対し、ヘキサメチレンテトラミン8重量部を添加
し、粉砕し、これに下記の滑剤の所定量を均一に混合し
てフェノール樹脂系バインダーを得た。得られたフェノ
ール樹脂系バインダーを、上記1〜4の方法に従って評
価した。これら実施例1〜6及び比較例1〜5の評価結
果を表1に示す。
【0023】これら実施例1〜6及び比較例1〜5で用
いた滑剤は、以下のとおりである。なお、滑剤の平均粒
径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HOR
IBA LA−910)又は電界放射型走査電子顕微鏡
(日立 S−800)により測定した。 A : 粗粒子炭酸カルシウム(平均粒径:3.2μm) B : 粗粒子炭酸カルシウム(平均粒径:4.3μm) C : 粗粒子炭酸カルシウム(平均粒径:6.5μm) D : ステアリン酸カルシウム(平均粒径:4.5μm) E : タルク(平均粒径:6.8μm) F : 微粒子無水シリカ(平均粒径:0.01μm) G : 微粒子炭酸カルシウム(平均粒径:0.3μm) H : タルク(平均粒径:15μm)
いた滑剤は、以下のとおりである。なお、滑剤の平均粒
径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HOR
IBA LA−910)又は電界放射型走査電子顕微鏡
(日立 S−800)により測定した。 A : 粗粒子炭酸カルシウム(平均粒径:3.2μm) B : 粗粒子炭酸カルシウム(平均粒径:4.3μm) C : 粗粒子炭酸カルシウム(平均粒径:6.5μm) D : ステアリン酸カルシウム(平均粒径:4.5μm) E : タルク(平均粒径:6.8μm) F : 微粒子無水シリカ(平均粒径:0.01μm) G : 微粒子炭酸カルシウム(平均粒径:0.3μm) H : タルク(平均粒径:15μm)
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上説明した本発明方法は、繊維材料と
フェノール樹脂系バインダーが均質混合されたフリース
を形成することができ、良質の嵩高マットを製造するこ
とができる。すなわち、嵩高マットを製造する際の取扱
い性、生産性に問題がない成形材料を提供することがで
き、さらに、これを所定の形状に成形加工して繊維成形
体を製造することにより、強度安定性の高い繊維成形体
等を得ることができる。
フェノール樹脂系バインダーが均質混合されたフリース
を形成することができ、良質の嵩高マットを製造するこ
とができる。すなわち、嵩高マットを製造する際の取扱
い性、生産性に問題がない成形材料を提供することがで
き、さらに、これを所定の形状に成形加工して繊維成形
体を製造することにより、強度安定性の高い繊維成形体
等を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/02 C08K 7/02 C08L 61/06 LMS C08L 61/06 LMS (72)発明者 佐藤 好美 神奈川県綾瀬市小園771番地 池田物産株 式会社内 (72)発明者 小暮 雅明 神奈川県綾瀬市小園771番地 池田物産株 式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 繊維材料をフェノール樹脂系バインダー
で結合、硬化させて繊維成形体を製造するにあたり、平
均粒径が3〜7μmの粗粒子炭酸カルシウム、ステアリ
ン酸金属塩、タルクから選ばれる滑剤の1種又は2種以
上を0.1〜5重量%含有させた粉末状フェノール樹脂
系バインダーを、繊維材料に5〜40重量%混合したの
ち、解繊混合機でフリースを形成し、必要によりニード
リング又は加熱してバインダーを繊維に融着させて嵩高
マットを製造し、次いで所定の形状にプレス成形するこ
とを特徴とする繊維成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8066132A JPH09254264A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 繊維成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8066132A JPH09254264A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 繊維成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09254264A true JPH09254264A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13307044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8066132A Withdrawn JPH09254264A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 繊維成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09254264A (ja) |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP8066132A patent/JPH09254264A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |