JPH09253878A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JPH09253878A
JPH09253878A JP8062715A JP6271596A JPH09253878A JP H09253878 A JPH09253878 A JP H09253878A JP 8062715 A JP8062715 A JP 8062715A JP 6271596 A JP6271596 A JP 6271596A JP H09253878 A JPH09253878 A JP H09253878A
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Keiji Iso
圭二 礒
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルスレーザ光毎にパルスエネルギーをモニ
タリングできるようにしてパルスエネルギーが低下した
場合にはこれを補償できるようなレーザ加工装置を提供
する。 【解決手段】 1個当たりのパルスエネルギーを検出す
るためのエネルギーモニタ17をパルスレーザ光の光路
中に設ける。エネルギー比較回路18は、加工条件に応
じてパルスエネルギーに関するスレッシュホールド値を
設定することができ、設定されたスレッシュホールド値
と前記エネルギーモニタで検出されたパルスエネルギー
とを比較して前記パルスエネルギーの方が低い時に検出
信号を出力する。トリガパルス発生器19は、このエネ
ルギー比較回路からの検出信号を受けるとレーザ発振器
11にトリガパルスを出力して該レーザ発振器から追加
のパルスレーザ光を発生せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパルスレーザ光によ
る加工装置に関し、特にプリント基板と呼ばれるような
基板本体にスルーホールや溝を設けるのに適したレーザ
加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、パルスレーザ光を用いてプリント
基板、特に高密度多層プリント盤のような基板本体にス
ルーホールや溝を設けるレーザ加工装置が提供されてい
る。この種のレーザ加工装置は、図3に示すように、レ
ーザ発振器31で発生したパルスレーザ光を、ベンディ
ングミラー32,33,34を介して導き、加工レンズ
35を通して基板36に照射することにより加工を行う
ものである。
【0003】図4は基板36の一部を拡大して示し、一
面側に金属膜36−1を有する基板本体36−2の他面
側にパルスレーザ光を照射することにより、基板本体3
6−2にはホール36−3が形成される。例えば、ポリ
イミド、ガラスエポキシのような絶縁樹脂による基板本
体に穴あけする場合、TEA−CO2 レーザであれば1
パルスで40〜50μm厚の穴あけが可能であるので、
0.1mm厚であれば2〜3パルスで穴あけできる。
【0004】ところで、レーザ発振器には、その出力の
安定化を図るためにパワーメータを組み込まれたものが
あり、これを図5を参照して説明する。図5において、
レーザ発振器40はレーザ発振部41と電源部42、一
部反射型のミラー43、パワーメータ44を内蔵してい
る。パワーメータ44は、パルスレーザ光の一部を受け
て出力を判定するものであり、判定結果はパワー出力モ
ニタ50に送られる。パワー出力モニタ50はこの判定
結果にもとづいて電源部42を制御する。
【0005】一例をあげて説明すると、3(msec)
毎に1パルス発生させる場合、それらのパワーをパワー
メータ44により全パルスモニタし、最終的に1(se
c)間の平均パワーを算出する。この平均パワーがパワ
ー出力モニタ50を通して電源部42にフィードバック
されることで1(sec)当たりの平均パワーが均一に
なるように制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなレーザ発振器を用いたレーザ加工装置では、レー
ザ発振器から出射後の光路中において発生するエネルギ
ーロスは検出することができず、レーザ発振器の出力制
御に反映されない。
【0007】加えて、1(sec)毎に平均パワーを算
出してフィードバックするため、1回当たりの作業が短
時間、例えば数パルス分で終了するような精密なレーザ
加工においては1〜2パルスのパルスエネルギーの変動
があった場合にはこれをカバーし切れず、加工不良とな
ってしまう。
【0008】そこで、本発明の課題は、パルスレーザ光
毎にパルスエネルギーをモニタリングできるようにして
パルスエネルギーが低下した場合にはこれを補償できる
ようなレーザ加工装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるレーザ加工
装置は、パルスレーザ光を発生するレーザ発振器と、前
記パルスレーザ光を導く光路中に設けられて1個当たり
のパルスエネルギーを検出するためのエネルギーモニタ
と、加工条件に応じてパルスエネルギーに関するスレッ
シュホールド値を設定することができ、設定されたスレ
ッシュホールド値と前記エネルギーモニタで検出された
パルスエネルギーとを比較して前記パルスエネルギーの
方が低い時に検出信号を出力するエネルギー比較部と、
このエネルギー比較回路からの検出信号を受けると前記
レーザ発振器にトリガパルスを出力して該レーザ発振器
から追加のパルスレーザ光を発生せしめるトリガパルス
発生部とを備えたことを特徴とする。
【0010】なお、前記エネルギーモニタは、前記光路
中のうち被加工物に近い方の光路に設けられた一部透過
型のベンディングミラーを通して前記パルスレーザ光の
一部を受光するように構成されることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1、図2を参照して、本発明の
好ましい実施の形態について説明する。図1において、
レーザ発振器11からのパルスレーザ光はベンディング
ミラー12,13を経て一部透過型のベンディングミラ
ー14に至り、ここで約99%は反射されて加工レンズ
15を通して基板16に照射される。ベンディングミラ
ー14を透過した約1%のレーザ光はエネルギーモニタ
17に導入されてパルス毎にパルスエネルギーが検出さ
れる。検出されたパルスエネルギーはエネルギー比較回
路18に送られる。エネルギー比較回路18は加工条
件、例えば基板16の材質や加工厚に応じてスレッシュ
ホールド値を任意に変更可能であり、検出されたパルス
エネルギーとスレッシュホールド値との比較を行い、検
出されたパルスエネルギーの方が低い時にはそれを示す
検出信号をトリガパルス発生器19に出力する。トリガ
パルス発生器19はこの検出信号を受けるとレーザ発振
器11にトリガパルスを出力し、追加のパルスレーザ光
を1つだけ発生せしめる。
【0012】上記の動作を、具体的な数値を例示して図
2をも参照して説明する。加工条件により1回当たりの
パルスレーザ光の個数が決定される。例えば、0.4
(J)のパルスエネルギーを持つパルスレーザ光により
1回の穴あけ加工につき2つのパルスレーザ光を照射す
るものとする。光路中でのエネルギーロスが無いものと
すると、エネルギーモニタ17での正常なパルスエネル
ギーの検出値は4(mJ)となる。これを考慮して、ス
レッシュホールド値VSLとしては2.5(mJ)が設定
されるものとする。1回目の穴あけ加工では1発目、2
発目のパルスレーザ光P1,P2共にスレッシュホール
ド値VSLを越え、基板36には正常にホール36−3が
形成される。
【0013】2回目の穴あけ加工において、レーザ発振
器11に起因して1発目、2発目のパルスレーザ光P
3,P4共にパルスエネルギーが低く、特に2発目のパ
ルスエネルギーがスレッシュホールド値VSLを下回った
とすると、基板36に形成されるホールはスルーホール
とならない。エネルギー比較回路18はパルスエネルギ
ーがスレッシュホールド値VSLを下回ったことを検出し
てトリガパルス発生器19に検出信号を出力する。トリ
ガパルス発生器19はこの検出信号を受けるとレーザ発
振器11にトリガパルスを出力する。レーザ発振器11
はこのトリガパルスを受けると、通常のパルスレーザ光
と同じ周期で追加のパルスレーザ光P5を出力する。そ
の結果、基板36には完全に貫通したホール36が形成
されることとなる。
【0014】なお、レーザ発振器11は、上記のよう
に、1回当たりのパルス個数が2個の場合、2個目のパ
ルスレーザ光を出力した後、パルスレーザ光の周期より
も短い一定時間トリガパルスの有無を監視し、トリガパ
ルスが無ければ次の加工へ移る。勿論、図2で説明した
ように、追加のパルスレーザ光を出力した後も、一定時
間トリガパルスの有無を監視し、トリガパルスが無けれ
ば次の加工へ移る。
【0015】以上、本発明を好ましい実施の形態につい
て説明したが、ベンディングミラー14の設置箇所は、
パルスレーザ光の光路中でのエネルギーロスを考慮し
て、加工レンズ15の手前であって被加工部、つまり基
板16に最も低い位置にするのが好ましい。また、エネ
ルギーモニタ17としては、パルスレーザ光のパルスエ
ネルギーの1%程度で動作可能なジュールメータと呼ば
れるものがあり、これは、パルスレーザ光の一部を取り
出してその光量を測定するホトダイオード方式と、パル
スレーザ光の一部を取り出して分極を行わせることによ
りΔVを測定する電圧方式とがあるが、そのいずれも使
用可能である。
【0016】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明におい
てはパルスレーザ光のパルスエネルギーが一時的に低下
した時にこれを検出して追加のパルスレーザ光を発生
し、1回のレーザ加工におけるパルスレーザ光の数を増
やすことで加工不良の発生を防止することができ、加工
歩留まりを大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ加工装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図2】図1の装置による穴あけ加工時の動作を説明す
るための図である。
【図3】従来のレーザ加工装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】図3の装置による穴あけ加工を説明するための
断面図である。
【図5】従来のレーザ発振器におけるパワーモニタ方式
を説明するための図である。
【符号の説明】
12,13,32,33,34 ベンディングミラー 14 一部透過型のベンディングミラー 15,35 加工レンズ 16,36 基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスレーザ光を発生するレーザ発振器
    と、前記パルスレーザ光を導く光路中に設けられて1個
    当たりのパルスエネルギーを検出するためのエネルギー
    モニタと、加工条件に応じてパルスエネルギーに関する
    スレッシュホールド値を設定することができ、設定され
    たスレッシュホールド値と前記エネルギーモニタで検出
    されたパルスエネルギーとを比較して前記パルスエネル
    ギーの方が低い時に検出信号を出力するエネルギー比較
    部と、このエネルギー比較部からの検出信号を受けると
    前記レーザ発振器にトリガパルスを出力して該レーザ発
    振器から追加のパルスレーザ光を発生せしめるトリガパ
    ルス発生部とを備えたことを特徴とするレーザ加工装
    置。
  2. 【請求項2】 前記エネルギーモニタは、前記光路中の
    うち被加工物に近い方の光路に設けられた一部透過型の
    ベンディングミラーを通して前記パルスレーザ光の一部
    を受光するように構成されていることを特徴とするレー
    ザ加工装置。
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JP2013184168A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd レーザ加工装置及びレーザ加工方法
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