JPH09253767A - プレス用簡易金型およびその製造方法 - Google Patents

プレス用簡易金型およびその製造方法

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JPH09253767A
JPH09253767A JP7171496A JP7171496A JPH09253767A JP H09253767 A JPH09253767 A JP H09253767A JP 7171496 A JP7171496 A JP 7171496A JP 7171496 A JP7171496 A JP 7171496A JP H09253767 A JPH09253767 A JP H09253767A
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die
waste
mixture
mold
temperature
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JP7171496A
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Morikazu Ohira
守一 大平
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OOMI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市ゴミ、産業廃棄物の焼却灰、樹脂廃棄物
並びにガラス廃棄物の再利用を図り、これらを溶融し、
固形化して無害な組成物の成形体で構成した優れた耐久
性を備えるプレス用簡易金型の提供。 【解決手段】 廃棄物の焼却灰に加熱処理を施し、これ
を冷却した後、これに粒状の樹脂廃棄物を混合して第1
混合物を作成し、該第1混合物に加熱処理を施し、この
加熱処理された該第1混合物を冷却した後、これに粉末
状の樹脂廃棄物とガラス粉末とを混合して第2混合物を
作成し、該第2混合物に加熱処理を施した後、粉砕して
金型材料粉末とし、該金型材料粉末に加熱加圧成形を施
したプレス用簡易金型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレス用簡易金型に
関し、更に詳細には、自動車用、家電用等の部品をプレ
ス加工する際に用いるプレス用簡易金型およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のプレス用金型の材料とし
ては、金型用亜鉛合金例えば商品名ザス(ZAS:三井
金属鉱業株式会社・超高純度亜鉛を主原料とした亜鉛合
金)が知られている。
【0003】そして、金型用亜鉛合金を用いてのプレス
用金型の製造は、先ず、プレス成形品と同型の木型(原
型)を作製し、この木型を石膏型とし、石膏型で砂型を
作製、或いは石膏型で砂型を採取した後、砂型に黒鉛を
塗布し、この砂型内に温度450〜600℃に加熱した溶融状
態の金型用亜鉛合金を流し込んで鋳造を行った後、常温
まで自然冷却する。その後、砂型を取り壊して、鋳造さ
れた鋳型を取出し、プレス用金型の上型または下型を製
造する。
【0004】一方、都市ゴミ、産業廃棄物の廃棄処分方
法としては、焼却し、その灰をそのまま所定の場所の地
中に埋め立てるか、或いは焼却灰をセメント、水等と混
練してコンクリート化した後、所定の場所に埋め立てる
方法が行われていた。
【0005】また、都市ゴミ、産業廃棄物の中にあるプ
ラスチック材、所謂樹脂廃棄物の廃棄処分方法として
は、そのまま、または粉砕して所定の場所に埋め立てる
か、或いは焼却して焼却灰とした後、所定の場所に埋め
立てる方法が行われていた。
【0006】また、都市ゴミ、産業廃棄物の中にあるガ
ラス製品、例えば飲料用のガラスビンの処分方法として
は、回収後選別して破損のない場合は再利用する。また
破損している場合は粉砕し、ビン材料として再利用する
か、或いはガラス粉末をそのまま所定の場所に埋め立て
る方法が行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記、従来の金型用亜
鉛合金を用いてプレス用金型を製造する場合は、前記手
段を用いているため、砂型、石膏型が廃材となるばかり
ではなく、金型用亜鉛合金を砂型内に流し込む際、金型
用亜鉛合金は温度450〜600℃の高温度の溶融状態となっ
ているので、溶融状態の金型用亜鉛合金と共に空気が砂
型内に入り込まないように注入、取扱いに注意を要し、
また、鋳造されたプレス用金型の角、スミ、R面の仕上
げを必要とする等、木型作製から、プレス用金型の完成
までに長時間を要して生産性が低いという問題がある。
【0008】一方、年々増加傾向にある都市ゴミ、産業
廃棄物の廃棄処分方法は広大な処理場の確保、多額の費
用が必要であるばかりではなく、公害発生等、限界に達
しているという問題がある。
【0009】また、廃棄物中のガラス製品で回収後再利
用出来ない破損状態の場合は、種々のガラス材、例えば
ガラスビンや板ガラスが混在しているので、溶解してガ
ラス製品の原料とするには用途に限界があるという問題
がある。
【0010】本発明はかかる従来の問題点を解消し、単
に廃棄処分していた廃棄物の焼却灰、樹脂廃棄物並びに
ガラス廃棄物を再利用することが出来るプレス用簡易金
型と、その製造方法を提供することを目的とする。
【0011】更に、本発明の別の目的は従来の金型用亜
鉛合金で作成されたプレス用金型の強度と同等以上の優
れた耐久性を備えるプレス用簡易金型と、その製造方法
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のプレス用簡易金
型は、プレス用簡易金型を廃棄物の焼却灰と、樹脂廃棄
物と、ガラス粉末を混合した金型材料粉末に加熱加圧を
施して形成した成形体で構成したことを特徴とする。
【0013】前記成形体の外面に厚さ30〜50mmの金属材
料を配設してもよい。その場合の金属材料はSS41軟
鋼、S45C炭素工具鋼のいずれかとする。
【0014】本発明のプレス用簡易金型の製造方法は、
廃棄物の焼却灰を温度400〜600℃で加熱処理を施し、こ
れを温度220〜400℃に冷却した後、これに粒状の樹脂廃
棄物を混合して第1混合物を作成し、該第1混合物を温
度220〜350℃で加熱処理を施し、この加熱処理された該
第1混合物を冷却した後、これに粉末状の樹脂廃棄物と
ガラス粉末とを混合して第2混合物を作成し、該第2混
合物を温度220〜350℃の加熱処理を施した後、粉砕して
金型材料粉末とし、該金型材料粉末を成形型内に充填し
た後、これに温度220〜350℃、圧力50〜400kg/cm2の加
熱加圧成形を施してプレス用簡易金型を製造することを
特徴とする。
【0015】[作用]産業廃棄物の焼却灰を加熱処理し
た後、これに粒状の樹脂廃棄物を混合し、加熱処理し、
更に粉末状の樹脂廃棄物とガラス粉末とを混合し、この
混合物に加熱処理を施した後、これを粉砕して金型材料
粉末とした後、成形型内に充填して加熱加圧成形を施す
ことにより、廃棄物の焼却灰と、樹脂廃棄物と、ガラス
粉末とが溶融して固形化し、無害であって高強度のプレ
ス用簡易金型となる。
【0016】
【発明の実施の形態】先ず、本発明のプレス用簡易金型
の金型材料の原料となる廃棄物の焼却灰、樹脂廃棄物並
びにガラス粉末について説明する。
【0017】廃棄物の焼却灰は、通常最も多く廃棄され
る都市ゴミ、産業廃棄物等をゴミ焼却炉で焼却した灰で
あり、その焼却灰の組成の1例を下記表1に示す。
【0018】表1 焼却灰の組成例 シリカ(SiO2) 28.1wt% アルミナ(Al23) 26.4wt% カルシウム(CaO) 23.5wt% 鉄(Fe23) 16.8wt% ナトリウム(Na2O) 2.5wt% マグネシウム(MgO) 1.8wt% その他成分 0.9wt% 尚、その他成分はニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、銅
(Cu)、リン(P)、マンガン(Mn)である。
【0019】また、樹脂廃棄物は、都市ゴミや産業廃棄
物として廃棄された廃棄物中の樹脂製品のスクラップ等
であり、その樹脂廃棄物の組成の1例を下記表2に示
す。
【0020】表2 樹脂廃棄物の組成例 ポリプロピレン樹脂(PP) 50wt% エイ・ビー・エス樹脂(ABS) 40wt% その他樹脂 10wt% 尚、その他樹脂はアクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、不
飽和ポリエステル系樹脂等の熱硬化性樹脂である。
【0021】また、ガラス粉末は、都市ゴミや産業廃棄
物として廃棄された廃棄物中のガラス製品の回収再利用
出来ないガラスビンや板ガラス等の屑ガラスであり、そ
のガラス粉末の組成の1例を下記表3に示す。
【0022】 表3 ガラス粉末の組成例 シリカ(SiO2) 70〜75wt% 酸化ナトリウムおよび酸化カリウム (Na2O+K2O) 14〜17wt% 酸化カルシウムおよび酸化マグネシウム (CaO+MgO) 9〜13wt% 次に、前記金型材料を用いて本発明のプレス用簡易金型
の成形体を製造する際の製造条件について説明する。
【0023】前記廃棄物の焼却灰に施す加熱温度を400
〜650℃としたのは、温度が400℃に満たない場合は、廃
棄物焼却灰が増粘し、混練の際に混練負荷が増大すると
共に粗粉砕となるからであり、また温度が650℃を超え
た場合は、廃棄物焼却灰が微粉化し、混練の際に粉塵と
して飛散するからである。
【0024】そして、廃棄物の焼却灰に加熱処理を施し
た後、これを220〜400℃に冷却するのは、温度が220℃
より低い場合は、焼却灰に混合する樹脂廃棄物が均一に
混合、分散しなくなるからであり、また温度が400℃よ
り高い場合は、焼却灰に混合する樹脂廃棄物が高熱によ
って溶融して団塊となるからである。
【0025】前記加熱処理を施し、冷却後の廃棄物の焼
却灰に混合する粒状の樹脂廃棄物の大きさ(粒径)は0.
3〜0.5cm程度とする。
【0026】また、廃棄物の焼却灰と樹脂廃棄物の混合
比率は、全体として廃棄物焼却灰30〜70重量部:樹脂廃
棄物70〜30重量部となるように第1混合物の作成の際、
並びに第2混合物の作成の際に両方の樹脂廃棄物量を計
算し、調製する。そして、廃棄物焼却灰と樹脂廃棄物の
混合比率を前記範囲としたのは、廃棄物の焼却灰量が30
重量部に満たないと廃棄物焼却灰が増粘し、混練の際に
混練負荷が増大すると共に、粗粉砕となるからであり、
また、廃棄物の焼却灰量が70重量部を超えると金型とし
ての強度が不足し、金型の使用回数である寿命が低下す
るからである。
【0027】また、第1混合物の作成の際に廃棄物の焼
却灰に混合する粒状の樹脂廃棄物の使用量は、第1混合
物並びに第2混合物の作成の際に使用する全樹脂廃棄物
量の40〜50%程度とする。従って、残りの樹脂廃棄物量
は第2混合物の作成の際に使用する樹脂廃棄物(粉末
状)の量となる。
【0028】廃棄物の焼却灰に粒状の樹脂廃棄物を混合
した第1混合物に施す加熱温度を220〜350℃としたの
は、温度が220℃に満たない場合は、焼却灰中に粒状の
樹脂廃棄物が均一に混合、分散しなくなるからであり、
また、温度が350℃を超えた場合は、粒状の樹脂廃棄物
が溶融して互いに固着して団塊となるからである。
【0029】そして、第1混合物に加熱処理を施した
後、これを冷却するのは、加熱処理直後の高温状態の第
1混合物に粉末状の樹脂廃棄物とガラス粉末を混合する
と、粉末状の樹脂廃棄物が溶融して互いに固着して団塊
となってしまうことを防止するためである。この冷却は
粉末状の樹脂廃棄物が溶融して互いに固着して団塊しな
い温度であればよく、その温度は常温ないし150℃程度
とする。
【0030】前記加熱処理を施し、冷却後の第1混合物
にガラス粉末と共に混合する粉末状の樹脂廃棄物の大き
さは10〜100メッシュ程度であればよい。
【0031】また、前記加熱処理を施し、冷却後の第1
混合物に粉末状の樹脂廃棄物と共に混合するガラス粉末
の大きさは10〜100メッシュ程度とする。そして、ガラ
ス粉末量は廃棄物の焼却灰と樹脂廃棄物の合計100重量
部に対し、15〜25重量部程度とする。ガラス粉末の混合
量を前記範囲としたのは、ガラス粉末量が15重量部に満
たない場合は、プレス用金型としての強度が低下し、製
品を得るためのプレス回数が少なくなるからであり、ま
た、ガラス粉末量が25重量部を超えた場合は、部分的な
高強度は得られてもプレス用金型としての均一な強度が
得られないからである。
【0032】第1混合物に粉末状の樹脂廃棄物とガラス
粉末を混合した第2混合物に施す加熱温度を220〜350℃
としたのは、温度が220℃に満たない場合は、第1混合
物中に粉末状の樹脂廃棄物並びにガラス粉末が均一に分
散しなくなるからであり、また、温度が350℃を超えた
場合は、粉末状の樹脂廃棄物が溶融して互いに固着して
団塊となり、ガラス粉末が均一に分散しなくなるからで
る。
【0033】第2混合物に加熱処理を施した後、粉砕し
て金型材料粉末とする際の粉末の粒度は10〜100メッシ
ュ程度とする。尚、加熱処理された第2混合物を粉砕す
る際、加熱処理後に第2混合物を冷却してもよいし、冷
却しなくてもよい。また、冷却する場合は常温ないし10
0℃程度とする。
【0034】そして、金型材料粉末の粒度範囲を10〜10
0メッシュ程度としたのは、粉末の粒度が10メッシュに
満たない場合、或いは粉末の粒度が100メッシュを超え
た場合は、部分的な強度は得られてもプレス用金型とし
ての均一な強度が得られないからである。
【0035】粉砕された金型材料粉末を成形型内で加熱
加圧成形してプレス用金型を製造する際の加熱温度を22
0〜350℃としたのは、温度が220℃に満たない場合は、
成形品となる金型の密度が低く、脆くなって耐久力が得
られなくなるからであり、また、温度が350℃を超えた
場合は、経済性が低く工業的なメリットが乏しいからで
ある。また、圧力を50〜400kg/cm2としたのは、圧力が
50kg/cm2に満たない場合は、成形品となる金型の密度
が低く、脆くなって耐久力が得られなくなるからであ
り、また、圧力が400kg/cm2を超えた場合は、成形品と
なる金型の密度が高まるばかりで、経済性が低く工業的
なメリットが乏しいからである。
【0036】
【実施例】次に本発明の具体的実施例を比較例と共に説
明する。
【0037】実施例1 先ず、廃棄物の焼却灰として前記表1組成の50〜100メ
ッシュ、平均70メッシュの粉末状の焼却灰を45重量部(k
g)用意した。
【0038】また、粒状の樹脂廃棄物として前記表2組
成の大きさ(粒径)0.3〜0.5cm、平均0.4cmの樹脂廃棄
物を20重量部(kg)用意した。
【0039】また、粒状の樹脂廃棄物とは別個に粉末状
樹脂廃棄物として前記表2の10〜100メッシュ、平均80
メッシュの樹脂廃棄物を20重量部(kg)用意した。
【0040】また、ガラス粉末として前記表3の10〜10
0メッシュ、平均70メッシュのガラス粉末を15重量部(k
g)用意した。
【0041】次に、前記廃棄物の焼却灰に温度600℃で5
分間の加熱処理を施した後、これを250℃まで冷却し
た。
【0042】続いて、250℃まで冷却された焼却灰に粒
状の樹脂廃棄物を混合して第1混合物を作成した後、こ
の第1混合物に温度220℃で2分間の加熱処理を施した
後、これを常温まで冷却した。
【0043】この加熱処理後、冷却された第1混合物に
粉末状の樹脂廃棄物とガラス粉末を混合して第2混合物
を作成した後、この第2混合物に温度280℃で5分間の加
熱処理を施した後、常温まで冷却した。
【0044】この加熱処理および冷却後、粒度10〜100
メッシュ、平均60メッシュに粉砕して金型材料粉末を作
成した。
【0045】この金型材料粉末を原型の外型内に充填
し、該外型に原型の内型を嵌め込み、スチーム加熱装置
を備えるプレス機で温度230℃、圧力150kg/cm2で3分間
プレス成形を行って、図1に示すプレス用簡易金型1の
上型2並びにプレス用簡易金型1の下型3を製造した。
【0046】そして、前記構成のプレス用簡易金型1の
上型2並びに下型3を用い、通常のプレス加工機で長さ
600mm×幅450mm×厚さ1.6mmの冷間圧延鋼板(SPC)
をプレス圧150kg/cm2でプレス加工を行って、図2に示
す長さ500mm×幅250mm×厚さ1.2mm×深さ120mmの自動車
用サイレンサーカバー(プレス成形品)PMを作製し
た。そして、金型の破損するまでのプレス回数を調べた
ところ、3000回であった。
【0047】また、金型のシアン化合物、六価クローム
化合物、鉛またはその化合物、ひ素またはその化合物、
有機りん化合物、PCB等の有害物の量を調べたとこ
ろ、これらはいずれも産業廃棄物の廃棄基準「環境庁告
示 第13号 溶出試験に基づく」以下であった。
【0048】また、金型の硬度(ロックウェルかたさ)
を調べたところ、45〜55度であり、また色調は灰色であ
った。
【0049】比較例1 プレス用金型として金型用亜鉛合金(三井金属鉱業株式
会社製、商品名ザス[ZAS]:超高純度亜鉛99.998%
を主原料とし、アルミニウム、銅等を添加した亜鉛合
金)を用い、従来法により鋳造したプレス用金型を用い
た。
【0050】そして、前記実施例1と同様の方法で自動
車用サイレンサーカバーのプレス加工を行い、金型の破
損するまでのプレス回数を調べたところ、3000回であっ
た。
【0051】実施例2 先ず、前記実施例1と同様にして図1に示すプレス用簡
易金型1の上型2並びにプレス用簡易金型1の下型3を
製造した。
【0052】次に、プレス用簡易金型1の上型2の上面
側に厚さ40mmの軟鋼(SS41)製の上板4(上ベース
とも称する)、また、上型2の側面側に厚さ8mmの軟鋼
(SS41)製の枠板5を配設して、図3(A)並びに
図4(A)に示すプレス用簡易金型1の上型2とした。
【0053】また、プレス用簡易金型1の下型3の下面
側に厚さ40mmの軟鋼(SS41)製の下板6(下ベース
とも称する)、また、下型3の側面に厚さ40mmの炭素工
具鋼(S45C)製のブランクホルダー7を夫々配設し
た。また、下板6の外側に厚さ40mmの軟鋼(SS41)
製のクッションプレート8を配設すると共に、クッショ
ンプレート8の四隅近傍に炭素工具鋼(SK3)製の径
20mm、高さ(長さ)200mmのクッションピン9を突設し
た。更に該クッションピン9の先端部を下板6に穿設し
た孔10に嵌入し、更に孔10より突出させ、ブランク
ホルダー7の下面に当接して、図3(B)並びに図4
(B)に示すプレス用簡易金型1の下型3とした。
【0054】そして、前記実施例1と同様の方法で自動
車用サイレンサーカバーのプレス加工を行い、金型の破
損するまでのプレス回数を調べたところ、5000回であっ
た。
【0055】前記実施例1、2と比較例1の結果から明
らかなように、本発明のプレス用簡易金型は従来の金型
用亜鉛合金で構成されたプレス用金型の強度と同等以上
の強度、即ち優れた耐久性を有していることが分かる。
【0056】本実施例のように従来は、そのまま廃棄処
分をしていた産業廃棄物焼却灰、樹脂廃棄物並びにガラ
ス廃棄物を無害な組成物の金型として再利用することが
出来る。
【0057】前記実施例では廃棄物の焼却灰を用いた
が、汚泥に加熱処理を施して得られた汚泥灰を用いても
よい。
【0058】また、本発明のプレス用簡易金型を製造す
る際の各工程の温度は650℃以下の低温度で加熱処理を
行うことが出来るから、従来から使用されている熱風で
加熱し得る混練機を利用することが出来、また、成形体
である金型を形成する際の加熱加圧成形を温度350℃以
下、圧力450kg/cm2以下で行うことが出来るから、従来
から使用されている加圧力500kg/cm2程度のスチーム加
熱装置を備えるプレス機を利用することが出来るので、
多額な設備投資を必要とせず、製造コストも廉価で行え
る。
【0059】また、従来の金型用亜鉛合金製のプレス用
金型のような製造の際に行われる砂型の作製、金型材料
の金型用亜鉛合金の加熱、溶融を必要とせず、更に、砂
型への流し込み作業、鋳造物の仕上加工作業等を行う必
要がなく、生産性が高い。
【0060】
【発明の効果】本発明のプレス用簡易金型によるとき
は、都市ゴミ、産業廃棄物の焼却灰と樹脂廃棄物並びに
ガラス粉末が溶融し、固形化して無害な組成物で構成さ
れているので、従来の金型用亜鉛合金で構成されたプレ
ス用金型の強度と同等以上の優れた耐久性を備えるプレ
ス用簡易金型を提供することが出来る効果がある。
【0061】また、成形体の外面に金属材料を配設する
ときは、金型の耐久性を更に向上させることが出来る効
果がある。
【0062】本発明のプレス用簡易金型の製造方法によ
るときは、都市ゴミ、産業廃棄物の焼却灰と樹脂廃棄物
並びにガラス粉末を用いるようにしたので、焼却灰と樹
脂廃棄物並びにガラス粉末が溶融し、固形化させて無害
な組成物とすることが出来て、従来の金型用亜鉛合金で
構成されたプレス用金型の強度と同等以上の優れた耐久
性を備えるプレス用簡易金型を安価で容易に製造するこ
とが出来ると共に、従来は単に廃棄処分していた都市ゴ
ミや産業廃棄物の焼却灰、樹脂廃棄物、ガラス廃棄物の
再利用を図ることが出来る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプレス用簡易金型の1実施例の説明
斜視図であり、(A)は上型の下方からの斜視図、
(B)は下型の上方からの斜視図、
【図2】 本発明のプレス用簡易金型を用いてプレス加
工を施して作製されたプレス成形品の斜視図、
【図3】 本発明のプレス用簡易金型の他の実施例の説
明斜視図であり、(A)は上型の下方からの斜視図、
(B)は下型の一部截除した上方からの斜視図、
【図4】 (A)は図3(A)のA−A線截断面図、
(B)は図3(B)のB−B線截断面図。
【符号の説明】
1 プレス用簡易金型、 2 上型、 3
下型、4 上板、 5 枠板、 6 下板、
7 ブランクホルダー、 8 クッションプレー
ト、9 クッションピン、 10 孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス用簡易金型を廃棄物の焼却灰と、
    樹脂廃棄物と、ガラス粉末を混合した金型材料粉末に加
    熱加圧を施して形成した成形体で構成したことを特徴と
    するプレス用簡易金型。
  2. 【請求項2】 前記成形体の外面に厚さ30〜50mmの金属
    材料を配設したことを特徴とする請求項第1項に記載の
    プレス用簡易金型。
  3. 【請求項3】 前記金属材料はSS41軟鋼、S45C
    炭素工具鋼のいずれかであることを特徴とする請求項第
    2項に記載のプレス用簡易金型。
  4. 【請求項4】 廃棄物の焼却灰を温度400〜600℃で加熱
    処理を施し、これを温度220〜400℃に冷却した後、これ
    に粒状の樹脂廃棄物を混合して第1混合物を作成し、該
    第1混合物を温度220〜350℃で加熱処理を施し、この加
    熱処理された該第1混合物を冷却した後、これに粉末状
    の樹脂廃棄物とガラス粉末とを混合して第2混合物を作
    成し、該第2混合物を温度220〜350℃の加熱処理を施し
    た後、粉砕して金型材料粉末とし、該金型材料粉末を成
    形型内に充填した後、これに温度220〜350℃、圧力50〜
    400kg/cm2の加熱加圧成形を施してプレス用簡易金型を
    製造することを特徴とするプレス用簡易金型の製造方
    法。
JP7171496A 1996-03-27 1996-03-27 プレス用簡易金型およびその製造方法 Pending JPH09253767A (ja)

Priority Applications (1)

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CN110039933A (zh) * 2019-04-22 2019-07-23 刘小旦 一种花纹模具

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