JPH09253215A - 多重ルーメンカテーテル - Google Patents

多重ルーメンカテーテル

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JPH09253215A
JPH09253215A JP8069563A JP6956396A JPH09253215A JP H09253215 A JPH09253215 A JP H09253215A JP 8069563 A JP8069563 A JP 8069563A JP 6956396 A JP6956396 A JP 6956396A JP H09253215 A JPH09253215 A JP H09253215A
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JP
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inner catheter
outer sheath
lumen
catheter
blood
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JP8069563A
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Yosuke Okada
陽介 岡田
Shigeaki Funamura
重彰 船村
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NIPPON SHERWOOD KK
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NIPPON SHERWOOD KK
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/0021Catheters; Hollow probes characterised by the form of the tubing
    • A61M25/0023Catheters; Hollow probes characterised by the form of the tubing by the form of the lumen, e.g. cross-section, variable diameter
    • A61M25/0026Multi-lumen catheters with stationary elements
    • A61M25/003Multi-lumen catheters with stationary elements characterized by features relating to least one lumen located at the distal part of the catheter, e.g. filters, plugs or valves
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘパリンロック時におけるカテーテル内への
血液の流れ込みを確実に防止してヘパリンロックを長時
間維持させ、医師および患者に対して負担の小さい経済
的で使い勝手の良い多重ルーメンカテーテルを提供す
る。 【解決手段】 脱血用ルーメン4および送血用ルーメン
3を有し、これらルーメン3,4の少なくとも一方の側
壁に外部と連通する側孔3a,4aが設けられたインナ
ーカテーテル2と、インナーカテーテル2の側壁外周に
液密かつ回動可能に嵌装され、インナーカテーテル2の
側孔3a,4aに対応する側壁に開口部9aが設けられ
た円筒状のアウターシース9とを備えてなり、インナー
カテーテル2またはアウターシース9を回動させてイン
ナーカテーテル2の側孔3a,4aとアウターシース9
の開口部9aとを一致させ、若しくはインナーカテーテ
ル2またはアウターシース9の側壁により開口部9aま
たは側孔3a,4aを閉塞するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透析療法などに使
用される多重ルーメンカテーテルに係り、さらに詳しく
は、非透析時などにおいて血管内に留置してヘパリンロ
ックを行った場合に特に有効な多重ルーメンカテーテル
の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血管内に留置されて血液の体外循環を行
う多重ルーメンカテーテルの一例として特開平2−11
6380号公報および特開平2−209159号公報に
開示された発明があり、図8および図9にそれを示す。
【0003】特開平2−1163801号公報(従来例
1)に開示されたダブルルーメンカテーテルは、図8
(a)に示すように、先端部側壁に複数の開口部31a
を有し、カテーテル30の基部から先端部の近傍まで形
成された取出しルーメン31と、先端部側壁に複数の開
口部32aを有し、カテーテル30の基部から先端部ま
で貫通された戻しルーメン32と、カテーテル30の基
部に設けられ取出しルーメンン31および戻しルーメン
32にそれぞれ連通した2本の接続チューブ(図示せ
ず)とから構成されている。また、図8(b)に示すよ
うに、取出しルーメン31は断面ほぼ半円形状に形成さ
れており、戻しルーメン32は取出しルーメン31が形
成されている部分まで断面ほぼ半円形状に形成され、そ
れより先端部側は断面ほぼ円形状に形成されている。
【0004】そして、ガイドワイヤー等を用いてダブル
ルーメンカテーテル30を血管内に留置した後、取出し
ルーメン31に連通した接続チューブを透析回路の脱血
側に接続し、戻しルーメン32に連通した接続チューブ
を透析回路の送血側に接続して体外循環を開始すると、
血液は取出しルーメン31の開口部31aから取出しル
ーメン31内に流れ込んで透析回路に送られ、透析回路
からの血液は戻しルーメン32を通って開口部32aか
ら血管内に送られる。
【0005】体外循環終了後、ダブルルーメンカテーテ
ル30を血管内に留置する場合は、取出しルーメンン3
1および戻しルーメン32内に血液が流れ込んで血栓を
形成しないように、両ルーメン31,32内をヘパリン
加生理食塩水でフラッシュし、ヘパリンロックを行う。
そして、体外循環を再開する場合は、両ルーメン31,
32内をヘパリン加生理食塩水でフラッシュしてから行
う。
【0006】特開平2−209159号公報(従来例
2)に開示されたトリプルルーメンカテーテルは、図9
に示すように、テーパ状の先端部41aを有し、3つの
ルーメン42,43,44からなる本体41と、本体4
1の基部に設けられ、3つのルーメン42,43,44
にそれぞれ連通した3本の接続チューブ(図示せず)と
からなり、3つのルーメンのうち2つのルーメン42,
43は先端部近傍の内部に設けられたインサート45,
46によって先端部側が閉塞され、またインサート4
5,46の基部側の側壁に複数の開口部42a,43a
を有して血液の取出しおよび戻しルーメンとなり、残り
のルーメン44は2つのルーメン42,43の間でかつ
本体41の中心部に設けられ、ガイドワイヤー47が挿
通される静脈ルーメンとなる。
【0007】そして、トリプルルーメンカテーテル40
も上述したダブルルーメンカテーテル30の場合と同様
に、静脈ルーメン44に挿通されたガイドワイヤー47
を用いて血管内に留置し、取出しルーメン42および戻
しルーメン43に連通した接続チューブを透析回路に接
続し、体外循環を行う。そして、体外循環終了後、トリ
プルルーメンカテーテル40を血管内に留置する場合
は、3つのカテーテル42,43,44内をヘパリン加
生理食塩水でフラッシュし、ヘパリンロックする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例1
のダブルルーメンカテーテル30は、非透析時に血管内
に留置する場合、取出しルーメンン31および戻しルー
メン32内に血液が流れ込んで血栓を形成しないよう
に、両ルーメン31,32内をヘパリン加生理食塩水で
フラッシュし、ヘパリンロックしている。しかしなが
ら、取出しルーメン31および戻しルーメン32の先端
部側壁には複数の開口部31a,32aがそれぞれ設け
られているので、両ルーメン31,32内のヘパリン加
生理食塩水が開口部31a,32aから血管側に短時間
で放出されてしまい、逆に両ルーメン31,32内に血
液が流れ込んでしまって血栓が形成されることがあっ
た。これにより、次に体外循環を行おうとすると、両ル
ーメン31,32内に形成された血栓によって血流が取
れなかったり、少量の流量しか得られないなどの問題が
あった。
【0009】また、従来例2のトリプルルーメンカテー
テル40においては、2つのルーメン42,43より小
径で開口部が先端にのみ設けられている静脈ルーメン4
4内のヘパリン加生理食塩水は血管側に放出されにくい
ものの、取出しルーメン42および戻しルーメン43内
のヘパリン加生理食塩水は従来例1と同様に複数の開口
部42a,43aから血管側に短時間で放出されてしま
うため、両ルーメン42,43内に血液が流れ込んで血
栓が形成され、次回の体外循環に支障を来たすことがあ
った。
【0010】そこで、上記のような問題を解決するため
に、ヘパリン加生理食塩水でフラッシュしたダブルルー
メンカテーテル30およびトリプルルーメンカテーテル
40の取出しルーメン31,42および戻しルーメン3
2,43内に中空または中実のオブチュレーターをそれ
ぞれ挿通し、このオブチュレーターによって各ルーメン
31,32,42,43の開口部31a,32a,42
a,43aを閉塞して血栓が形成されるのを防止するも
のが考えられるが、体外循環終了後、血管内にダブルル
ーメンカテーテル30等を留置するごとにオブチュレー
ターの挿入を行わなければならないので、その操作に手
間がかかって医師に大きな負担がかかるとともに、挿入
の際の血液の漏出を伴いやすく患者にダメージを与える
おそれもある。また、衛生面を考えて挿入を行うごとに
新しいブチュレーターを使用するため、不経済であるな
どの問題もあった。
【0011】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、ヘパリンロック時におけるカテー
テル内への血液の流れ込みを確実に防止してヘパリンロ
ックを長時間維持させ、医師および患者に対して負担の
小さい経済的で使い勝手の良い多重ルーメンカテーテル
を提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多重ルーメ
ンカテーテルは、脱血用ルーメンおよび送血用ルーメン
を有し、これらルーメンの少なくとも一方の側壁に外部
と連通する側孔が設けられたインナーカテーテルと、イ
ンナーカテーテルの側壁外周に液密かつ回動可能に嵌装
され、インナーカテーテルの側孔に対応する側壁に開口
部が設けられた円筒状のアウターシースとを備えてな
り、インナーカテーテルまたはアウターシースを回動さ
せてインナーカテーテルの側孔とアウターシースの開口
部とを一致させ、若しくはインナーカテーテルまたはア
ウターシースの側壁により開口部または側孔を閉塞する
ものである。
【0013】また、本発明に係る多重ルーメンカテーテ
ルは、インナーカテーテルの基部側とアウターシースの
基部側とに、インナーカテーテルおよびアウターシース
をロックするロック機構を設けたものである。
【0014】本発明に係る多重ルーメンカテーテルは、
脱血用ルーメンおよび送血用ルーメンを有し、先端部側
が拡径されて段差部が形成され段差部より基部側の両ル
ーメンの少なくとも一方の側壁に外部と連通する側孔が
設けられたインナーカテーテルと、インナーカテーテル
の基部から段差部までの長さを有し内径がインナーカテ
ーテルの外径とほぼ等しいかまたは若干大きく外径が段
差部の拡径された外径とほぼ等しい円筒状で基部側の端
部に少なくとも2つの係合部を備え、インナーカテーテ
ルの側壁外周に液密かつ回動可能に嵌装され、インナー
カテーテルの側孔に対応する側壁に開口部が設けられた
アウターシースと、インナーカテーテルの脱血用ルーメ
ンおよび送血用ルーメンのそれぞれに連通し、インナー
カテーテルの基部に接続部を介して結合された接続チュ
ーブと、接続部またはインナーカテーテルの基部側にア
ウターシースの係合部に係止する少なくとも1つの係止
部とを備え、インナーカテーテルまたはアウターシース
を回動させて接続部の係止部を前記アウターシースの一
方の係合部に係合させたときインナーカテーテルの側孔
とアウターシースの開口部が一致し、接続部の係止部を
アウターシースの他方の係合部に係合させたときインナ
ーカテーテルまたはアウターシースの側壁により開口部
または側孔を閉塞するものである。
【0015】また、本発明に係る多重ルーメンカテーテ
ルは、アウターシースを柔軟性を有する合成樹脂材料で
構成し、アウターシースの壁内の少なくとも一部に金属
性のワイヤーまたは剛性を有するプラスチック線条を埋
設したものである。
【0016】このように、インナーカテーテルまたはア
ウターシースを回動させることによって、インナーカテ
ーテルの側孔とアウターシースの開口部とが一致し、若
しくはインナーカテーテルまたはアウターシースの側壁
により開口部または側孔が閉塞され、ヘパリンロック時
においては、側孔および開口部の閉塞により脱血用およ
び送血用ルーメン内のヘパリン加生理食塩水の側孔およ
び開口部からの放出が防止されて、ヘパリンロックが長
時間維持される。また、アウターシースの壁内に埋設さ
れたワイヤー等によりアウターシースの剛性およびトル
ク伝達性を維持させ、操作性の良いダブルルーメンカテ
ーテルを得る。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施形態1.図1は本発明の第1の実施形態の模式図、
その要部の拡大断面図およびA−A断面図である。図に
おいて、1は例えばポリウレタンなどの合成樹脂材料か
らなり2つのルーメンを有するインナーカテーテル2
と、例えばポリプロピレンまたはポリアミドなどの弾性
および剛性を有する合成樹脂材料からなりインナーカテ
ーテル2の外周側壁に液密にかつ回動可能に嵌装された
アウターシース9と、例えばゴムなどの弾性材料からな
り、透析回路に接続される接続チューブ5a等を備えて
インナーカテーテル2の基部に一体的に結合された接続
部6bとにより構成されたダブルルーメンカテーテルで
ある。
【0018】ダブルルーメンカテーテル1のインナーカ
テーテル2は、図1および図2に示すように、先端部側
が拡径されて段差部2aが形成され、さらに先端側が縮
径されて、内部に軸方向に対して並設された断面ほぼ半
円形状の2つのルーメン3,4が設けられており、一方
のルーメン3は、基部から先端部まで貫通され段差部2
aより基部側の側壁に複数の側孔3aが設けられた体外
循環の送血用ルーメンであり、他方のルーメン4は、基
部からルーメン3の側孔3aより基部側まで形成されそ
の先端部側の側壁に複数の側孔4aが設けられた体外循
環の脱血用ルーメンである。また、インナーカテーテル
2の基部側には、インナーカテーテル2の軸方向に直交
して設けられた固定翼6aおよびその中心部に一体に設
けられ基部側が拡径された中空で截頭円すい状の接続部
6bが接続されており、さらに基部にはルーメン3およ
びルーメン4にそれぞれ連通する第1および第2の接続
チューブ5a,5bが接続部6bを介して連結されてい
る。そして、接続部6bの先端部端面の対向する位置に
は2つの係止凸部7a,7b(係止凸部7bは図4参
照)が突設されている。
【0019】ダブルルーメンカテーテル1のアウターシ
ース9は、図1および図3に示すように、インナーカテ
ーテル2の接続部6bの先端部側から段差部2aまでの
長さで、内径がインナーカテーテル2の外径とほぼ等し
いかまたは若干大きく、外径がインナーカテーテル2の
段差部2aの拡径された外径とほぼ等しい円筒状に形成
されており、側壁のルーメン3の側孔3aおよびルーメ
ン4の側孔4aに対応する位置にはこれら側孔3a,4
aと一致しかつ開口の大きさがほぼ同じかまたは若干大
きい側孔9aが設けられている。また、アウターシース
9の基部側にはアウターシース9の軸方向と直交して設
けられた固定翼11aおよびその中心部に一体に設けら
れ中空で円筒状の接続部11bが接続されており、接続
部11bの基部端面にはインナーカテーテル2の接続部
6bに設けられた係止凸部7a,7bが係合する係合凹
部10a,10b(10bは図示せず)が設けられてい
る。
【0020】そして、インナーカテーテル2またはアウ
ターシース9が回動されて、例えばインナーカテーテル
2の係止凸部7aがアウターシース9の係合凹部10a
に係止され、インナーカテーテル2の係止凸部7bがア
ウターシース9の係合凹部10bに係止されている場合
は、両者2,9の固定翼6a,11aが水平状態である
とともに、ルーメン3の側孔3aおよびルーメン4の側
孔4aとアウターシース9の側孔9aとが一致してお
り、また、係止凸部7aが係合凹部10bに係止され、
係止凸部7bが係合凹部10aに係止されている場合
は、両者2,9の固定翼6a,11aが水平状態である
とともに、ルーメン3の側孔3aおよびルーメン4の側
孔4aとアウターシース9の側孔9aとが一致せずに両
者2,9の側壁によって側孔9aおよび側孔3a,4a
が閉塞されるように構成されている。
【0021】つまり、係止凸部7a,7bおよび係合凹
部10a,10bによってルーメン3およびルーメン4
の側孔3a,4aとアウターシース9の側孔9aとを一
致させ、かつインナーカテーテル2およびアウターシー
ス9をその位置に保持させている。なお、接続部6b,
11bは弾性材料で構成されており、インナーカテーテ
ル2またはアウターシース9を回動すると係止凸部7
a,7bおよび係合凹部10a,10bは弾性変形して
係止または解除される。また、インナーカテーテル2の
段差部2aおよび接続部6bはアウターシース9の軸方
向の摺動に対するストッパーも兼ねている。さらに、ア
ウターシース9の内壁とインナーカテーテル2の先端部
を除く外壁の少なくともどちらか一方に、両者9,2の
摩擦力を軽減するための例えばシリコンオイルなどの潤
滑剤を塗布するようにしてもよい。
【0022】第1の接続チューブ5aおよび第2の接続
チューブ5bは、端部に透析回路のコネクターと接続さ
れるコネクター8bを有する例えばシリコンまたはポリ
ウレタンなどの軟質の合成樹脂材料からなる柔管部8a
と、この柔管部8aを締め付けて閉塞するクランプ8c
とから構成されている。なお、図示していないが第2の
接続チューブ5bの柔管部8aにもクランプ8cが設け
られる。
【0023】このように構成したこの実施形態において
は、まず、インナーカテーテル2の係止凸部7aをアウ
ターシース9の係合凹部10bに係止させ、インナーカ
テーテル2の係止凸部7bをアウターシース9の係合凹
部10aに係止させて、インナーカテーテル2のルーメ
ン3,4の側孔3a,4aとアウターシース9の側孔9
aとが一致しない状態、つまり図6に示すように、イン
ナーカテーテル2およびアウターシース9の側壁によっ
て側孔9aおよび側孔3a,4aが閉塞された状態のダ
ブルルーメンカテーテル1をガイドワイヤー等を用いて
血管内に挿入し、留置する。この時、第1および第2の
チューブ5a,5bの柔管部8a,8aはクランプ8
c,8cによって閉塞されている。
【0024】ついで、インナーカテーテル2の係止凸部
7aとアウターシース9の係合凹部10bの係合および
インナーカテーテル2の係止凸部7bとアウターシース
9の係合凹部10aの係合を解除させてつつインナーカ
テーテル2またはアウターシース9を回動させると、図
1(a)に示すように、インナーカテーテル2の係止凸
部7aがアウターシース9の係合凹部10aに係止し、
インナーカテーテル2の係止凸部7bがアウターシース
9の係合凹部10bに係止して、図5に示すように、イ
ンナーカテーテル2のルーメン3,4の側孔3a,4a
とアウターシース9の側孔9aとが一致し、側孔3a等
が開放される。この時、アウターシース9はインナーカ
テーテル2の係止凸部7a,7bによってその基部側端
面が押圧されるが、インナーカテーテル2の段差部2a
によって先端部側への摺動が防止される。そして、水平
状態となっているインナーカテーテル2とアウターシー
ス9の固定翼6a,11aを患者の皮膚にテープなどで
貼って両者2,9を固定した後、第1および第2の接続
チューブ5a,5bのクランプ8c,8cを外して柔管
部8a,8aを開放し、両接続チューブ5a,5b側か
らルーメン3,4内をヘパリン加生理食塩水でフラッシ
ュする。ついで、第1のチューブ5aをそのコネクター
8bを介して透析回路の脱血側に接続し、第2のチュー
ブ5bをそのコネクター8bを介してを介して透析回路
の送血側に接続して体外循環を開始する。
【0025】体外循環を開始すると、血管内の血液は、
図5の矢印Xに示すように、ルーメン4の側孔4aから
ルーメン4内に流れ込んで透析回路に送られ、透析回路
からの血液は、図5の矢印Yに示すように、ルーメン3
を通って側孔3aから血管内に送られる。
【0026】体外循環終了後、ダブルルーメンカテーテ
ル1を血管内に留置する場合は、第1および第2の接続
チューブ5a,5bの柔管部8a,8aをクランプ8
c,8cによって閉塞し、両接続チューブ5a,5bの
コネクター8b,8bを透析回路から取り外す。つい
で、第1の接続チューブ5aのクランプ8cを外して柔
管部8aを開放し、第1の接続チューブ5a側からルー
メン3内をヘパリン加生理食塩水でフラッシュする。そ
して、第2の接続チューブ5bも同様に開放してルーメ
ン4内をヘパリン加生理食塩水でフラッシュし、ルーメ
ン3,4をヘパリンロックする。
【0027】次に、第1および第2の接続チューブ5
a,5bの柔管部8a,8aをクランプ8c,8cによ
って閉塞し、インナーカテーテル2とアウターシース9
の固定翼6a,11aを患者の皮膚から取り外した後、
インナーカテーテル2の係止凸部7aとアウターシース
9の係合凹部10aの係合およびインナーカテーテル2
の係止凸部7bとアウターシース9の係合凹部10bの
係合を解除させてつつインナーカテーテル2またはアウ
ターシース9を回動させると、インナーカテーテル2の
係止凸部7aがアウターシース9の係合凹部10bに係
止し、インナーカテーテル2の係止凸部7bがアウター
シース9の係合凹部10aに係止して、図6に示すよう
に、インナーカテーテル2のルーメン3,4の側孔3
a,4aとアウターシース9の側孔9aは両者2,9の
側壁によって閉塞される。そして、水平状態となってい
るインナーカテーテル2とアウターシース9の固定翼6
a,11aを患者の皮膚にテープなどで貼って両者2,
9を固定する。なお、ルーメン3の先端部の内径がヘパ
リン加生理食塩水が放出されにくい大きさに形成されて
いるため、血管側へほとんど放出されず、血栓によって
ルーメン3内が閉塞されるおそれはない。
【0028】体外循環を再開する場合は、インナーカテ
ーテル2またはアウターシース9を回動させてインナー
カテーテル2の係止凸部7aをアウターシース9の係合
凹部10aに係止させインナーカテーテル2の係止凸部
7bをアウターシース9の係合凹部10bに係止させ
て、インナーカテーテル2のルーメン3,4の側孔3
a,4aとアウターシース9の側孔9aとを一致させ
る。そして、ルーメン3,4内をヘパリン加生理食塩水
でフラッシュし、第1および第2の接続チューブ5a,
5bをそれぞれ透析回路に接続して体外循環を再開す
る。
【0029】このように、ダブルルーメンカテーテル1
を血管内に留置する場合、ルーメン3,4のヘパリンロ
ックを行った後、インナーカテーテル2またはアウター
シース9を回動させてインナーカテーテル2のルーメン
3,4の側孔3a,4aとアウターシース9の側孔9a
とを両者2,9の側壁によって閉塞するようにしたの
で、ルーメン3,4内のヘパリン加生理食塩水が側孔3
a,4aから放出されるのを確実に防止することがで
き、ヘパリンロックを長時間維持することができる。こ
れにより、ヘパリン加生理食塩水の放出によるルーメン
3,4内への血液の流れ込みを防止することができ、体
外循環再開時の血栓による脱血および送血流量不足また
は循環不可能を防止することができる。また、インナー
カテーテル2またはアウターシース9を回動させること
によって体外循環を容易に再開することができるととも
に、体外循環再開時に新しいものと差替えたりする必要
がないので、患者および医師への負担を小さくすること
ができ、使い勝手が良く経済的なダブルルーメンカテー
テル1を得ることができる。
【0030】実施形態2.図7は本発明の第2の実施形
態の模式図、その要部の拡大断面図およびB−B断面図
である。この実施形態は、3つのルーメンを有するイン
ナーカテーテル13の外周側壁に、第1の実施形態のア
ウターシース9が液密にかつ回動可能に嵌装されたトリ
プルルーメンカテーテル12としたものである。
【0031】トリプルルーメンカテーテル12のインナ
ーカテーテル13は、図7に示すように、先端部側で拡
径されて段差部13aが形成され、さらに先端側が縮径
されて、内部に軸方向に対して並設された断面ほぼ半円
形状の2つのルーメン14,15と、中心部に貫通され
た断面ほぼ円形状のルーメン16とが設けられており、
ルーメン14は基部から段差部13a近傍まで形成され
その先端部の側壁に複数の側孔14aが設けられた体外
循環の送血用ルーメンであり、ルーメン15は基部から
ルーメン14の側孔14aより基部側まで形成されその
先端部の側壁に複数の側孔15aが設けられた体外循環
の脱血用ルーメンであり、ルーメン16は内径がガイド
ワイヤー(図示せず)の外径とほぼ等しくかつルーメン
16内のヘパリン加生理食塩水が血管側に放出されにく
い大きさに形成され、基部から先端部まで貫通された静
脈ルーメンである。また、インナーカテーテル13の基
部側には固定翼6aを有する接続部6bが接続されてお
り、さらに基部にはルーメン14,15,16にそれぞ
れ連通する第1、第2、第3の接続チューブ5a,5
b,5cが接続部6bを介して接続されている。そし
て、第3の接続チューブ5cは、端部に気密性を有する
一方弁8dを備えた柔管部8aにより構成されている。
なお、一方弁8dを三方活栓としてもよい。
【0032】このように構成したこの実施形態において
も、第1の実施形態で説明した場合と同様に、インナー
カテーテル13の接続部6bの係止凸部7aをアウター
シース9の係合凹部10bに係止させ、インナーカテー
テル13の接続部6bの係止凸部7bをアウターシース
9の係合凹部10aに係止させて、インナーカテーテル
13のルーメン14,15の側孔14a,15aとアウ
ターシース9の側孔9aとが一致しない状態、つまりイ
ンナーカテーテル13およびアウターシース9の側壁に
よって側孔9aおよび側孔14a,15aが閉塞された
状態のダブルルーメンカテーテル12を、ルーメン16
に挿通されたガイドワイヤー等を用いて血管内に挿入
し、留置する。
【0033】ついで、ガイドワイヤーをルーメン16か
ら抜いた後、インナーカテーテル13の係止凸部7aと
アウターシース9の係合凹部10bの係合およびインナ
ーカテーテル13の係止凸部7bとアウターシース9の
係合凹部10aの係合を解除させてつつインナーカテー
テル13またはアウターシース9を回動させると、イン
ナーカテーテル13の係止凸部7aがアウターシース9
の係合凹部10aに係止し、インナーカテーテル13の
係止凸部7bがアウターシース9の係合凹部10bに係
止して、インナーカテーテル13のルーメン14,15
の側孔14a,15aとアウターシース9の側孔9aと
一致し、側孔14a等が開放される。そして、水平状態
となっているインナーカテーテル13およびアウターシ
ース9の固定翼6a,11aを患者の皮膚にテープなど
で貼って両者2,9を固定した後、第1、第2および第
3の接続チューブ5a,5b,5c側からルーメン1
4,15,16内をヘパリン加生理食塩水でフラッシュ
する。ついで、第1の接続チューブ5aおよび第2の接
続チューブ5bをそれぞれ透析回路に接続し、体外循環
を開始すると、血管内の血液はルーメン15の側孔15
aからルーメン15内に流れ込んで透析回路に送られ、
透析回路からの血液はルーメン14を通って側孔14a
から血管内に送られる。この時、ルーメン16内のヘパ
リン加生理食塩水はその先端部開口からほとんど放出さ
れず、血液はルーメン16内に流れ込まない。
【0034】体外循環終了後、ダブルルーメンカテーテ
ル12を血管内に留置する場合は、第1および第2の接
続チューブ5a,5bを透析回路から取り外し、ルーメ
ン14,15内をヘパリン加生理食塩水でフラッシュ
し、ヘパリンロックする。ついで、インナーカテーテル
13の係止凸部7aとアウターシース9の係合凹部10
aの係合およびインナーカテーテル13の係止凸部7b
とアウターシース9の係合凹部10bの係合を解除させ
てつつインナーカテーテル13またはアウターシース9
を回動させると、インナーカテーテル2の係止凸部7a
がアウターシース9の係合凹部10bに係止し、インナ
ーカテーテル2の係止凸部7bがアウターシース9の係
合凹部10aに係止して、インナーカテーテル13のル
ーメン14,15の側孔14a,15aとアウターシー
ス9の側孔9aは両者13,9の側壁によって閉塞され
る。そして、固定翼6a,11aを患者の皮膚にテープ
などで貼って両者2,9を固定する。
【0035】体外循環を再開する場合は、インナーカテ
ーテル13またはアウターシース9を再度回動させて、
インナーカテーテル13の係止凸部7aをアウターシー
ス9の係合凹部10aに係止させ、インナーカテーテル
13の係止凸部7bをアウターシース9の係合凹部10
bに係止させて、インナーカテーテル13のルーメン1
4,15の側孔14a,15aとアウターシース9の側
孔9aを一致させる。そして、ルーメン14,15内を
ヘパリン加生理食塩水でフラッシュし、第1および第2
の接続チューブ5a,5bをそれぞれ透析回路に接続し
て体外循環を再開する。
【0036】このように、ヘパリンロック時において、
インナーカテーテル13またはアウターシース9を回動
させることによってインナーカテーテル13のルーメン
14,15の側孔14a,15aとアウターシース9の
側孔9aとを両者13,9の側壁によって閉塞すること
ができるので、ルーメン14,15内のヘパリン加生理
食塩水の側孔14a,15aからの放出を確実に防止す
ることができ、ヘパリンロックを長時間維持することが
できる。そして、ルーメン14,15内の血栓の形成を
防ぐことができるので、循環不可能などを防止して体外
循環の再開を容易に行うことができ、信頼性の高いトリ
プルルーメンカテーテル12を得ることができる。
【0037】実施形態3.第3の実施形態は、第1の実
施形態のアウターシース9を例えばポリウレタンまたは
ポリアミドエラストマーなどの柔軟性を有する合成樹脂
材料で構成し、このアウターシース9の全長または側孔
9aが設けられた先端部を除く壁内に例えばステンレス
スチール製のワイヤー、超弾性合金線または超高性プラ
スチックの線条を網状に埋設したものである。
【0038】このように構成したことにより、第1の実
施形態とほぼ同じ作用および効果が得られ、インナーカ
テーテル2のルーメン3,4の側孔3a,4aとアウタ
ーシース9の側孔9aを両者2,9の側壁によって閉塞
し、ルーメン3,4のヘパリンロックを長時間維持さ
せ、体外循環再開時の血栓による脱血および送血流量不
足または循環不可能を防止することができる。また、ア
ウターシース9の壁内に埋設されたワイヤー等によって
アウターシース9の曲げ剛性を抑えかつトルク伝達性を
維持することができ、これにより、アウターシース9の
側孔9aとルーメン3,4の側孔3a,4aとを確実に
一致させることができるとともに、インナーカテーテル
2およびアウターシース9の側壁によって側孔9aおよ
び側孔3a等を確実に閉塞させることができる。そし
て、体外循環およびヘパリンロックを支障なく確実に行
うことができるとともに、曲げ剛性が小さいため曲がっ
た血管にもよく追従して血管壁を強く圧迫することもな
いので、操作性が良く信頼性の高いダブルルーメンカテ
ーテル1が得られる。
【0039】なお、第3の実施形態において、第1の実
施形態に対応するアウターシース9の壁内にワイヤーな
どを埋設した場合を例示して説明したが、第2の実施形
態に対応するアウターシース9にも本発明を実施するこ
とができ、この場合も同様の効果を奏する。
【0040】また、上述の実施形態では、インナーカテ
ーテル2またはインナーカテーテル13に接続された接
続部6bの先端部端面に係止凸部7a,7bを突設し、
アウターシース9に接続された接続部11bの基部端面
に係合凹部10a,10bを設けた場合を示したが、接
続部6bに係合凹部10a,10bを設け、接続部11
bに係止凸部7a,7bを突設してもよい。また、係止
凸部を少なくとも1つ設け係合凹部を少なくとも2つ設
ければよく、両者を複数設ける場合にはルーメン3,4
の側孔3a,4a等とアウターシール9の側孔9aがあ
る位置では一致し、他の位置では閉塞されるようにすれ
ばよい。
【0041】さらに、上述の実施形態ではインナーカテ
ーテルの内部に脱血用ルーメンと送血用ルーメンをイン
ナーカテーテルの軸方向に対して並設した場合を示した
が、インナーカテーテルの構造はこれに限定するもので
はなく、例えば脱血用ルーメンとこれと同心的に設けら
れた送血用ルーメンとにより二重円筒状に形成し、脱血
用ルーメンの側壁に側孔を設けたインナーカテーテルな
ど、各種の構造の多重ルーメンカテーテルに本発明を実
施することができ、この場合も同様の効果を奏する。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明に係る多重ルーメン
カテーテルは、脱血用ルーメンおよび送血用ルーメンを
有し、これらルーメンの少なくとも一方の側壁に外部と
連通する側孔が設けられたインナーカテーテルと、イン
ナーカテーテルの側壁外周に液密かつ回動可能に嵌装さ
れ、インナーカテーテルの側孔に対応する側壁に開口部
が設けられた円筒状のアウターシースとを備えてなり、
インナーカテーテルまたはアウターシースを回動させて
インナーカテーテルの側孔とアウターシースの開口部と
を一致させ、若しくはインナーカテーテルまたはアウタ
ーシースの側壁により開口部または側孔を閉塞するよう
にしたので、ヘパリンロック時においてはルーメン内の
ヘパリン加生理食塩水が側孔から放出されるのを確実に
防止することができ、ヘパリンロックを長時間維持する
ことができる。そして、ヘパリン加生理食塩水の放出に
よるルーメン内への血液の流れ込みを防止することがで
き、体外循環再開時の血栓による脱血および送血流量不
足または循環不可能を防止することができる。また、簡
単な操作で体外循環を容易に再開することができ、患者
および医師への負担を小さくし、使い勝手の良い多重ル
ーメンカテーテルを得ることができる。
【0043】また、本発明に係る多重ルーメンカテーテ
ルは、インナーカテーテルの基部側とアウターシースの
基部側とに、インナーカテーテルおよびアウターシース
をロックするロック機構を設けたので、インナーカテー
テルの側孔とアウターシースの開口部との一致状態また
は側孔および開口部の閉塞状態を保持することができ、
信頼性の高い多重ルーメンカテーテルが得られる。
【0044】本発明に係る多重ルーメンカテーテルは、
脱血用ルーメンおよび送血用ルーメンを有し、先端部側
が拡径されて段差部が形成され段差部より基部側の両ル
ーメンの少なくとも一方の側壁に外部と連通する側孔が
設けられたインナーカテーテルと、インナーカテーテル
の基部から段差部までの長さを有し内径がインナーカテ
ーテルの外径とほぼ等しいかまたは若干大きく外径が段
差部の拡径された外径とほぼ等しい円筒状で基部側の端
部に少なくとも2つの係合部を備え、インナーカテーテ
ルの側壁外周に液密かつ回動可能に嵌装され、インナー
カテーテルの側孔に対応する側壁に開口部が設けられた
アウターシースと、インナーカテーテルの脱血用ルーメ
ンおよび送血用ルーメンのそれぞれに連通し、インナー
カテーテルの基部に接続部を介して結合された接続チュ
ーブと、接続部またはインナーカテーテルの基部側にア
ウターシースの係合部に係止する少なくとも1つの係止
部とを備え、インナーカテーテルまたはアウターシース
を回動させて接続部の係止部を前記アウターシースの一
方の係合部に係合させたときインナーカテーテルの側孔
とアウターシースの開口部が一致し、接続部の係止部を
アウターシースの他方の係合部に係合させたときインナ
ーカテーテルまたはアウターシースの側壁により開口部
または側孔を閉塞するようにしたので、ヘパリンロック
を長時間維持することができて血栓による脱血および送
血流量不足または循環不可能を防止することができると
ともに、簡単な操作で体外循環の再開を容易に行うこと
ができ、患者および医師への負担を小さくすることがで
きる。また、体外循環再開時に新しいものと差替えたり
する必要がなく、経済的なダブルルーメンカテーテルを
得ることができる。
【0045】本発明に係る多重ルーメンカテーテルは、
アウターシースを柔軟性を有する合成樹脂材料で構成
し、アウターシースの壁内の少なくとも一部に金属性の
ワイヤーまたは剛性を有するプラスチック線条を埋設し
たので、アウターシースの曲げ剛性を抑えかつトルク伝
達性を維持することができる。これにより、アウターシ
ースの開口部とルーメンの側孔との一致と開口部および
側孔の閉塞を確実に行うことができ、体外循環およびヘ
パリンロックを支障なく行える操作性が良く信頼性の高
い多重ルーメンカテーテルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の模式図、その要部の
拡大断面図およびA−A断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るインナーカテー
テルの模式図である。
【図3】本発明の実施形態に係るアウターシースの模式
図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の要部の拡大図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施形態の要部の作用説明図で
ある。
【図6】本発明の第1の実施形態の要部の作用説明図で
ある。
【図7】本発明の第2の実施形態の模式図、その要部の
拡大断面図およびB−B断面図である。
【図8】従来のダブルルーメンカテーテルの要部の拡大
断面図およびC−C断面図である。
【図9】従来のトリプルルーメンカテーテルの要部の拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 ダブルルーメンカテーテル 2,13 インナーカテーテル 2a,13a 段差部 3,4,14,15,16 ルーメン 3a,4a,14a,15a 側孔 5a,5b 第1、第2の接続チューブ 6b 接続部 7a,7b 係止凸部 9 アウターシース 9a 側孔 10a,10b 係合凹部 12 トリプルルーメンカテーテル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱血用ルーメンおよび送血用ルーメンを
    有し、これらルーメンの少なくとも一方の側壁に外部と
    連通する側孔が設けられたインナーカテーテルと、該イ
    ンナーカテーテルの側壁外周に液密かつ回動可能に嵌装
    され、前記インナーカテーテルの側孔に対応する側壁に
    開口部が設けられた円筒状のアウターシースとを備えて
    なり、 前記インナーカテーテルまたはアウターシースを回動さ
    せて前記インナーカテーテルの側孔と前記アウターシー
    スの開口部とを一致させ、若しくは前記インナーカテー
    テルまたはアウターシースの側壁により前記開口部また
    は側孔を閉塞することを特徴とする多重ルーメンカテー
    テル。
  2. 【請求項2】 インナーカテーテルの基部側とアウター
    シースの基部側とに、インナーカテーテルおよびアウタ
    ーシースをロックするロック機構を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の多重ルーメンカテーテル。
  3. 【請求項3】 脱血用ルーメンおよび送血用ルーメンを
    有し、先端部側が拡径されて段差部が形成され該段差部
    より基部側の前記両ルーメンの少なくとも一方の側壁に
    外部と連通する側孔が設けられたインナーカテーテル
    と、該インナーカテーテルの基部から段差部までの長さ
    を有し内径が前記インナーカテーテルの外径とほぼ等し
    いかまたは若干大きく外径が前記段差部の拡径された外
    径とほぼ等しい円筒状で基部側の端部に少なくとも2つ
    の係合部を備え、前記インナーカテーテルの側壁外周に
    液密かつ回動可能に嵌装され、前記インナーカテーテル
    の側孔に対応する側壁に開口部が設けられたアウターシ
    ースと、前記インナーカテーテルの脱血用ルーメンおよ
    び送血用ルーメンのそれぞれに連通し、前記インナーカ
    テーテルの基部に接続部を介して結合された接続チュー
    ブと、前記接続部またはインナーカテーテルの基部側に
    前記アウターシースの係合部に係止する少なくとも1つ
    の係止部とを備え、 前記インナーカテーテルまたはアウターシースを回動さ
    せて前記接続部の係止部を前記アウターシースの一方の
    係合部に係合させたとき前記インナーカテーテルの側孔
    と前記アウターシースの開口部が一致し、前記接続部の
    係止部を前記アウターシースの他方の係合部に係合させ
    たとき前記インナーカテーテルまたはアウターシースの
    側壁により前記開口部または側孔を閉塞することを特徴
    とする多重ルーメンカテーテル。
  4. 【請求項4】 アウターシースを柔軟性を有する合成樹
    脂材料で構成し、該アウターシースの壁内の少なくとも
    一部に金属性のワイヤーまたは剛性を有するプラスチッ
    ク線条を埋設したことを特徴する請求項1,2または3
    記載の多重ルーメンカテーテル。
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