JPH09250269A - マグネットキャッチ - Google Patents

マグネットキャッチ

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Publication number
JPH09250269A
JPH09250269A JP8749996A JP8749996A JPH09250269A JP H09250269 A JPH09250269 A JP H09250269A JP 8749996 A JP8749996 A JP 8749996A JP 8749996 A JP8749996 A JP 8749996A JP H09250269 A JPH09250269 A JP H09250269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
housing
suction
magnet
unit
Prior art date
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Pending
Application number
JP8749996A
Other languages
English (en)
Inventor
Kozo Nakamura
村 幸 造 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIMONISHI SEISAKUSHO KK
Shimonishi Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
SHIMONISHI SEISAKUSHO KK
Shimonishi Seisakusho Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by SHIMONISHI SEISAKUSHO KK, Shimonishi Seisakusho Co Ltd filed Critical SHIMONISHI SEISAKUSHO KK
Priority to JP8749996A priority Critical patent/JPH09250269A/ja
Publication of JPH09250269A publication Critical patent/JPH09250269A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁力による吸引により、開閉するウィング部
材等を閉鎖状態に確実に保持することができる、マグネ
ットキャッチを提供する。 【解決手段】 マグネットキャッチ10は、ハウジング
12を含む。ハウジング12の内周面には、断面円弧状
のテーパ部20が形成される。ハウジング12には、外
形部に弧面を有するケース42が収納される。ケース4
2内には、磁力による吸引力により被吸着物を保持する
吸着部32が配設され、吸着部32の一部は、ハウジン
グ12の一方の開口部から突き出るように配設される。
ケース42の下方には、連結板を介して、膨出部54を
有する球欠状の底板部52が形成される。ハウジングの
他方の開口部には、アーチばり形の支持部30を有する
底蓋22が装着される。この場合、ハウジング12のテ
ーパ部とケース42の外形部の弧面とが協働して、吸着
部32を遊動自在に案内し、さらに、ハウジング12の
底蓋22の支持部30とケース42の底板部52の膨出
部54とが協働して、吸着物32を遊動自在に支持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はマグネットキャッ
チに関し、特にたとえば、複写機の上蓋や家具の扉など
の開閉するウィング部材を磁力の吸引により、閉鎖状態
あるいは開放状態に保持するマグネットキャッチに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図15(A)は、この発明の背景となる
従来のマグネットキャッチの使用状態を示す斜視図であ
る。このマグネットキャッチ1は、たとえばキャビネッ
トなどの家具の本体aの上隅部に設けられている。マグ
ネットキャッチ1は、たとえば観音開きする扉bの上隅
部に対向する位置に設けられる。また、扉bの上隅部に
は、扉bを閉じた際に、マグネットキャッチ1の当接面
と対向するようにして、たとえば鉄などの磁性体からな
る吸着片cが固着されている。したがって、扉bを閉じ
た際には、マグネットキャッチ1の当接面と吸着片cと
が面接触し、マグネットキャッチ1の磁力による吸引力
によって吸着片cが吸着される。そのため、扉bは、家
具の本体aに対して、閉鎖状態に保持される。
【0003】図15(B)は図15(A)に示す従来の
マグネットキャッチを示す斜視図であり、図15(C)
は、図15(B)の線XV(C)−XV(C)における
断面図である。このマグネットキャッチ1は、ハウジン
グ2を含む。ハウジング2は、底を有する円筒状のハウ
ジング本体2aを含み、ハウジング本体2aの開口部の
周縁にはフランジ部2bが形成される。ハウジング本体
2a内には、略円柱状の保持部3が設けられる。保持部
3は、磁力による吸引により、ウィング等の被吸着物を
保持するものである。
【0004】保持部3は、所定の肉厚を有する断面矩形
の板状のマグネット3aを含む。マグネット3aは、そ
れぞれ断面弓形の一対のヨーク3bおよび3cによって
両側から挟持される。ヨーク3bおよび3cは、ハウジ
ング2の内壁面に固着される。この場合、ヨーク3bお
よび3cは、ハウジング2の開口部から突き出るように
設けられている。開口部から突き出たヨーク3bおよび
3cの端面が、吸着片cと面接触して吸着片cを吸着す
るための当接面となる。
【0005】なお、ハウジング本体2aの外周面には、
螺旋状の溝が切られ、所謂、雄ねじ部2cを構成してい
る。さらに、ハウジング本体2aの底には、棒状の雄ネ
ジ2dが一体的に形成される。これらの雄ねじ部2cお
よび雄ネジ2dは、家具の本体aに設けられたねじ穴
(図示せず)に螺合され、マグネットキャッチ1を家具
の本体aに取り付けるための取り付け手段としての機能
を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図15に示
す従来のマグネットキャッチ1では、扉bが歪むなどし
て変形した場合や、扉bと家具の本体aとの取り付け部
にズレ、ガタ、変形などが生じた場合には、扉bが本体
aに対して平行に閉まらなくなる場合がある。また、扉
bが本体aに対して平行に閉まったとしても、マグネッ
トキャッチの取り付けに歪みがある場合がある。これは
複写機などの上蓋と本体との関係においても同様であ
る。
【0007】しかしながら、この従来のマグネットキャ
ッチ1は、保持部3がハウジング2および家具の本体a
に対して固定的に設けられているものである。そのた
め、扉bと家具の本体aとの取り付け部にズレ、ガタ、
変形などが生じた場合には、吸着片cが保持部3の当接
面に対して斜めに当接するようになり、保持部3の当接
面と吸着片cとが面接触しなくなる。したがって、吸着
片cを十分に吸着することができず、扉bを閉止するこ
とができなくなる。
【0008】それゆえに、この発明の主たる目的は、磁
力による吸引により開閉するウィング部材等を閉鎖状態
に確実に保持することができる、マグネットキャッチを
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、磁力による吸引により被吸着物を保持する吸着部
と、吸着部を保持し、吸着部を遊動自在に案内する保持
部と、保持部と協働して吸着部を遊動自在に支持する収
納部とを含む、マグネットキャッチである。
【0010】請求項2に記載の発明は、磁力による吸引
により被吸着物を保持する吸着部と、吸着部を保持する
保持部と、保持部に形成され、吸着部を遊動自在に案内
するガイド部と、ガイド部と協働して吸着部を遊動自在
に支持するように、保持部を収納する収納部とを含む、
マグネットキャッチである。
【0011】請求項3に記載の発明は、磁力による吸引
により被吸着物を保持する吸着部と、吸着部を保持する
ケースと、ケースの外形部に、吸着部を遊動自在に案内
する弧面を備えたガイド部と、ケースを収納すると共
に、ケースを遊動自在に支持するハウジングとを含み、
ハウジングの内側には、弧面と協働して、吸着部を遊動
自在に案内する案内面とが形成される、マグネットキャ
ッチである。
【0012】請求項4に記載の発明は、ハウジングが、
案内面を有するハウジング本体と、ガイド部と所定の間
隔を隔てて形成され、案内面およびケースのガイド部と
協働して、吸着部を遊動自在に支持する円弧状の支持部
を備えた底蓋とを含む、請求項3に記載のマグネットキ
ャッチである。
【0013】請求項5に記載の発明は、ケースが、ガイ
ド部を有し、吸着部を保持するケース本体と、ガイド部
および支持部と協働してケース本体を遊動させる膨出部
を備えた底板部とを含む、請求項4に記載のマグネット
キャッチである。
【0014】請求項6に記載の発明は、磁力による吸引
により被吸着物を保持する吸着部と、吸着部を保持する
ケースと、ケースの外形部に、吸着部を遊動自在に案内
する弧面を備えたガイド部と、ケースを収納すると共
に、ケースを遊動自在に支持するハウジングとを含み、
ケースは、ハウジングの一方の開口部からその一部が突
き出るようにハウジング内に収納される略球状のケース
本体と、ケース本体に形成され、吸着部が配設される切
欠き凹部とを備え、切欠き凹部から吸着部の一部が突き
出るように、吸着部が切欠き凹部に配設される、マグネ
ットキャッチである。
【0015】請求項7に記載の発明は、ハウジング内
に、吸着部にかかる衝撃を緩和する緩衝部が形成され
た、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のマグネ
ットキャッチである。
【0016】請求項8に記載された発明は、吸着部が、
マグネットと、マグネットを両側から挟持するように配
設されるヨークとを含む、請求項1ないし請求項7のい
ずれかに記載のマグネットキャッチである。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明では、吸着部が、磁力に
よる吸引により被吸着物を磁気的に保持する。保持部
は、吸着部を遊動自在に案内する。収納部は、保持部と
協働して吸着部を遊動自在に支持する。
【0018】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明と比べて、特に、ガイド部が吸着部を遊動自在
に案内する。収納部は、ガイド部と協働して吸着部を遊
動自在に支持する。
【0019】請求項3に記載の発明では、請求項1およ
び請求項2に記載の発明と比べて、特に、ガイド部の弧
面が吸着部を遊動自在に案内し、ハウジングがケースを
収納すると共に、ケースを遊動自在に支持する。ハウジ
ング内側の案内面は、弧面と協働して、吸着部を遊動自
在に案内する。
【0020】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3に記載の発明と比べて、特に、ガイド部と所定の
間隔を隔てて形成されたハウジングの底蓋の円弧状の支
持部が、案内面およびケースのガイド部と協働して、吸
着部を遊動自在に支持する。
【0021】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4に記載の発明と比べて、特に、膨出部を備えたケ
ースの底板部が、ガイド部および底蓋の支持部と協働し
てケース本体を遊動自在に支持する。
【0022】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5に記載の発明と比べて、特に、略球状のケース本
体がハウジング内を遊動自在に動揺する。この場合、切
欠き凹部から突き出る吸着部の一部が、ハウジングに当
たって、吸着部の遊動を規制する。
【0023】請求項7に記載の発明では、請求項1〜請
求項6に記載の発明と比べて、特に、ハウジング内に配
設された緩衝部が、吸着部に加わる衝撃を緩和する。
【0024】請求項8に記載された発明では、請求項1
〜請求項7に記載の発明と比べて、特に、マグネットお
よびそのマグネットを両側から挟持するヨークが、吸着
部の機能を有する。
【0025】
【発明の効果】請求項1〜請求項8に記載の発明のマグ
ネットキャッチによれば、所望の位置に取り付けられ、
固定されたハウジングに対して、吸着部の吸着面の向き
を様々な向きに動揺させることができる。そのため、扉
などの開閉するウィング部材が家具などの本体に対して
平行に閉まらない場合や、マグネットキャッチの取り付
けが歪んだ場合にも、開閉するウィング部材の傾きに対
応して吸着部が遊動自在に動揺するので、吸着部の吸着
面は、開閉するウィング部材に取り付けられた吸着片と
面接触し、磁力による吸引力よって、吸着片を吸着し
て、確実に開閉するウィング部材を閉鎖状態に保持する
ことができる。
【0026】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0027】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を示す図解図で
あり、図2はその分解斜視図である。マグネットキャッ
チ10は、収納部としてのハウジング12を含む。ハウ
ジング12は、たとえば円筒状のハウジング本体14を
含む。ハウジング本体14の外周面には、螺旋状の溝が
切られ、所謂、雄ねじ部14aを構成している。
【0028】ハウジング本体14の軸方向の一端側の開
口部の周縁には、円環状のフランジ部16が形成され
る。フランジ部16の直径方向の一端部および他端部に
は、それぞれ、このハウジング12を所望の部位に取り
付けるための取り付け用孔16aおよび16bが設けら
れている。また、ハウジング本体14の軸方向の他端側
の周縁には、円環状のソケット部18が形成される。ソ
ケット部18の内径は、ハウジング本体14の内径と同
じに形成される。ソケット部18の外周部には、その円
周方向をたとえば4等分する位置に、たとえば矩形の連
結用孔18a,18b,18cおよび18dが設けられ
る。
【0029】ハウジング12の軸方向の一端側の内周
面、つまり、フランジ部16の内周面には、後述する吸
着部32を保持するケース42の円弧状面に沿うように
断面円弧状のテーパ部20が形成される。このテーパ部
20は、たとえば図1および図3で見ると、フランジ部
16の下端から上端にいくにしたがって、その内径が小
さくなるように形成される。したがって、ハウジング1
2の軸方向の一端側の開口部の口径は、その軸方向の他
端側の開口部の口径よりも小さく形成される。この実施
例では、ハウジング本体14、フランジ部16およびソ
ケット部18が、たとえばナイロンなどの合成樹脂、あ
るいは、真鍮などの金属、その他の非磁性体材料で一体
的に形成される。
【0030】ハウジング本体14の軸方向の他端側の開
口部には、底蓋22が設けられる。底蓋22は、図1,
図2および図3に示すように、たとえば円環状の枠部2
4を含む。枠部24の軸方向の一端側の周縁には、円環
状の鍔枠26が形成される。枠部24の軸方向の他端側
の周縁には、その円周方向に所定の間隔を隔てて、4つ
の連結片28a,28b,28cおよび28dが上方に
延びて立ち設けられる。4つの係止部28a〜28d
は、上記ソケット部18の4つの連結用孔18a〜18
dと対応する位置にそれぞれ設けられる。この実施例で
は、4つの連結部28a〜28dが、特に、図2に示す
ように、たとえば断面略台形で円弧状の小片に形成され
る。
【0031】また、底蓋22には、その直径方向の一端
から他端にかけて、アーチばり形の支持部30が形成さ
れる。支持部30は、枠部24の直径方向の内周面の一
端部から他端部にかけて円弧状に架設される。この場
合、支持部30は、その中央部が枠部24の開口部より
もわずかに突出するように円弧状に架設される。なお、
この実施例では、枠部24、鍔枠26および4つの連結
片28a〜28dが、ハウジング本体14と同様の非磁
性体材料で、一体的に形成される。
【0032】上記ソケット部18の4つの連結用孔18
a〜18dに4つの連結片28a〜28dが挿通され係
止されることにより、ハウジング本体14と底蓋22と
が連結される。そして、ハウジング本体14と底蓋22
とが連結されることによって、ハウジング12が構成さ
れる。
【0033】さらに、ハウジング12内には、略円柱状
の吸着部32が配設される。吸着部32は、磁力による
吸引により、ウィング部材等の被吸着物を磁気的に吸着
して保持するためのものである。吸着部32は、所定の
肉厚を有する断面矩形で柱状のマグネット34を含む。
マグネット34は、それぞれ断面略半円形ないし断面弓
形などの円弧状に形成された柱状の一対のヨーク36a
および36bによって両側から挟持される。この実施例
では、マグネット34の一方主面側にN極が他方主面側
にS極が構成されている。また、ヨーク36aおよび3
6bは、たとえば軟鉄などの磁性体材料で形成される。
ヨーク36aおよび36bは、それらの平坦な側面が互
いに対向するように、所定の間隔を隔てて平行に配置さ
れ、ヨーク36aと36bとの間にマグネット34が配
置される。そして、マグネット34の両主面とヨーク3
6aと36bの平坦な側面とが重ね合わされる。
【0034】この実施例では、マグネット34を2つの
ヨーク36aおよび36bで挟持し、しかも、ヨーク3
6aおよび36bの長さ方向の上端が、特に、図1に示
すように、マグネット34の長さ方向の上端からわずか
に突き出るように配置されるため、マグネット34の磁
力をヨーク36aおよび36bに集中させることができ
る。マグネット34から出る磁力線は、ヨーク36aお
よび36bに集まって、2つのヨーク36aおよび36
bの長さ方向の上端縁でN,S極が導通し、より強い磁
界が形成される。つまり、マグネット34の磁力による
吸着部32の吸着力を強くすることができる。
【0035】ヨーク36aおよび36bの略半円形ない
し弓形の弧面には、それぞれ、たとえば断面略3角形の
係止用突片38aおよび38bが形成される。係止用突
片38aおよび38bは、ヨーク36aおよび36bの
軸方向の中央部に形成される。係止用突片38aおよび
38bは、ヨーク36aおよび36bの弧面から外方に
ほぼ垂直に延びて設けられる。これらの係止用突片38
aおよび38bは、後述するケース42の係止用切欠き
部44aおよび44bにそれぞれ係止されるものであ
る。
【0036】また、相対向するヨーク36aおよび36
bの軸方向の一端側には、図1および図2などに示すよ
うに、その平坦な側面から外方に傾斜する勾配部40a
および40bがそれぞれ形成される。したがって、これ
らの勾配部40aおよび40bを有するヨーク部36a
および36bがマグネット34の両側に対向するように
配置され、且つ、マグネット34を挟持したとき、特
に、図1に示すように、ヨーク36aおよび36bの相
対する平坦な側面の長さ方向の一端部には、その両側面
がマグネット34側に対称的に傾斜するテーパ部40が
構成される。このテーパ部40は、ヨーク部36aおよ
び36bでマグネット34を挟持したときの抜け止め部
としての機能を有するものである。
【0037】なお、この実施例では、ヨーク36aおよ
び36bが断面略半円形ないし断面弓形の柱状に形成さ
れたが、ヨークはたとえば矩形板状に形成してもよい。
この場合、ヨークは、たとえば冷間圧延鋼板などの磁性
体材料で形成される。
【0038】マグネット34をヨーク36aおよび36
bで挟持することにより構成された吸着部32は、図1
および図2に示すように、ケース42によって略円柱状
に保持される。ケース42は、吸着部32を保持すると
共に、吸着部32を遊動自在に案内するためのものであ
る。すなわち、ケース42は、図2および図4に示すよ
うに、中空で略球冠状のケース本体44を含む。言い換
えると、ケース本体44は、球帯状に形成される。ケー
ス本体44は、その直径方向の一端側および他端側に、
たとえば「コ」の字形の係止用切欠き部44aおよび4
4bを有する。係止用切欠き部44aおよび44bは、
ケース本体44の周方向を2等分する位置に対応して設
けられる。係止用切欠き部44aおよび44bは、たと
えば図2および図4で見ると、ケース本体44の軸方向
の下端部に設けられる。この実施例では、係止用切欠き
部44aおよび44bが、後述の曲面部46aおよび4
6bの円周方向を2等分する位置で且つその軸方向の下
端部に設けられる。
【0039】ケース本体44の外周面は、弓形ないし半
円形の弧面を有する。すなわち、ケース42は、ケース
本体44の外形部、つまり、外周面部分が外方に膨出し
て構成されるので、その膨出部分が抜け止め機能を有す
ることとなり、ケース42をハウジング12内にセット
したとき、ケース42がハウジング本体14の軸方向の
上側の開口部から抜け出ることを防止している。また、
ケース本体44の外形部が弧面に形成されているため、
ケース本体44は、吸着部32を遊動自在に案内するガ
イド部としての機能を有するものである。さらに、ケー
ス本体44の内周面には、相対向する円弧状の曲面部4
6a,46bと、相対向する平面部48a,48bとが
形成される。曲面部46a,46bは、ヨーク36a,
36bの弓形の弧面と当接する当接面となり、平面部4
8a,48bは、ヨーク36a,36bの平坦な側面と
当接する当接面となる。
【0040】また、ケース本体44の軸方向の下端部に
は、その直径方向の一端および他端から下方に延びて、
たとえば矩形の連結板50aおよび50bが形成され
る。これらの連結板50aおよび50bは、平面部48
aおよび48bの幅とほぼ同じ幅に形成され、平面部4
8aおよび48bの下端から下方に真っ直ぐに延びて形
成される。
【0041】さらに、ケース本体44の下方には、2つ
の連結板50aおよび50bを介して、たとえば球欠状
の底板部52が形成される。この場合、ケース本体44
の下端部から延びた2つの連結板50aおよび50b
は、底板部52の周縁部に固着される。また、底板部5
2は、図1および図2に示すように、その膨出部54
が、ハウジング12の底蓋22に向いて対面するように
配設される。
【0042】ケース本体44、2つの連結板50a,5
0bおよび底板部52は、たとえば合成樹脂、その他の
非磁性体材料で一体的に形成される。これにより、ケー
ス42が形成される。そして、このケース42の中に、
上述した吸着部32が収納される。この場合、吸着部3
2のヨーク36a,36bに設けられた係止用突片38
aおよび38bが、ケース42の係止用切欠き部44a
および44bにそれぞれ係止される。また、吸着部32
とケース42の底板部52との間には、弾性体として、
たとえば柔軟性を有する合成樹脂材料からなる円板状の
クッション部材56が配置される。この実施例では、ク
ッション部材56がたとえば発砲ポリウレタンスポンジ
や発砲ネオプレンなどで形成されている。さらに、吸着
部32は、図1に示すように、その軸方向の上端部がケ
ース42の開口部42aからわずかに上方に突き出るよ
うに、ケース本体44に収納される。このようにして、
吸着部32がケース42によって保持される。
【0043】ケース42内に保持された吸着部32は、
図1および図2に示すように、上述したハウジング12
のハウジング本体14の下側の開口部から挿入される。
吸着部32の軸方向の上端部は、ハウジング本体14の
上側の開口部から突き出るように挿入される。このと
き、開口部から突き出たヨーク36aおよび36bの平
坦面は、被吸着物(図示せず)と面接触し、被吸着物を
吸着させるための吸着面となる。ケース本体44の外形
部の弧面が、ハウジング本体14の上側のテーパ部20
に当接するように、ケース42が挿入される。さらに、
ハウジング本体14の下側の開口部には、底蓋22が取
り付けられる。上述したように、ハウジング本体14の
ソケット部18の4つの連結用孔18a〜18dに4つ
の連結片28a〜28dが挿通され係止されることによ
り、ハウジング本体14に底蓋22が取り付けられる。
このようにして、ケース42で保持された吸着部32
は、ハウジング12内にセットされる。
【0044】この場合、ケース本体44の外形部の弧面
とハウジング本体14のテーパ部20の円弧状面とが互
いに遊動自在に当接する。さらに、ケース42の底板部
52の膨出部54とハウジング12の底蓋22の支持部
30とが互いに遊動自在にほぼ点接触する。ここで言う
ところの「遊動」とは、たとえば傾いて回っているこま
の心棒に見られる、すりこぎのような円錐運動のような
運動を示している。つまり、回転体の回転軸が方向をゆ
っくりと変えていく、所謂、歳差運動(首振り運動とも
いう)を示している。
【0045】したがって、外周面が円弧状に形成された
ケース本体44と、ハウジング本体14のテーパ部20
と、底蓋22の支持部30との協働作用によって、吸着
部32は、ハウジング12内を遊動自在に動揺する。こ
のとき、ケース本体44は、その外周面が円弧状に形成
されることにより、ハウジング12と協働して、吸着部
32を遊動自在に動揺させるためのガイド部としての機
能を有する。また、ハウジング本体14のテーパ部20
は、吸着部32を保持したケース42を遊動自在に動揺
させるための案内面の機能を有する。さらに、ハウジン
グ12の底蓋22の支持部30は、テーパ部20と協働
して、ケース42をハウジング12内で遊動自在に支持
するための機能を有する。
【0046】このマグネットキャッチ10は、従来と同
様に、ハウジング12が、ねじ込み、圧入、接着などの
方法で、たとえば家具や複写機などの本体に固着され
る。そして、たとえば図15(A)に示すような家具を
例にして説明すると、扉などの開閉する部材bが、吸着
部32に対して斜めに接近してきた場合には、吸着部3
2が遊動自在に動揺し、吸着部32のヨーク36a,3
6bの露出した上端面と、開閉する部材bに取り付けら
れた吸着片c面とが、マグネット34の磁力による吸引
力によって吸着する。つまり、扉などの開閉する部材b
が、マグネット34の磁力により吸着部32に保持され
る。したがって、このマグネットキャッチ10によれ
ば、開閉する部材bが斜めに閉まるようになった場合
や、マグネットキャッチ10の取り付け自体が歪んだ場
合にも、吸着部32の首振り運動により、開閉する部材
bの傾きや歪みに対応することができ、開閉する部材b
の吸着片cを吸着して開閉する部材bを確実に閉鎖状態
に保持することができる。
【0047】また、このマグネットキャッチ10では、
柔軟性を有するクッション部材56によって、マグネッ
ト34,ヨーク36aおよび36bなどで構成される吸
着部32が、ハウジング12の軸方向の上側の開口部の
方へ向かって柔軟に付勢される。そのため、吸着部32
がハウジング12の軸方向の下側に押し込まれた際の衝
撃は、クッション部材56によって緩衝吸収され、開閉
する部材bのいわゆる荒閉まりが防止される。すなわ
ち、クッション部材56は、ハウジング12内におい
て、吸着部32にかかる衝撃を緩和する緩衝部としての
機能を有する。その後、クッション部材56の復元力に
よって、吸着部32が元の位置に戻る。しかも、吸着部
32がケース42と共に遊動する際に、クッション部材
56がケース42の変位に応じて柔軟に変形するので、
吸着部32の首振り運動は、よりスムーズに行うことが
できる。
【0048】なお、クッション部材56としては、上述
の材料で形成された円板状のものに限らず、それに代え
て、たとえばスプリングを用いてもよい。また、ハウジ
ング12には、従来と同様に、その底蓋22の下端部に
雄ネジを一体に設けるようにしてもよい。
【0049】図5は図1および図2に示す実施例の変形
例を示す図であり、(A)はその平面図であり、(B)
は(A)の線V(B)−V(B)における断面図であ
り、(C)はその底面図である。図5に示すマグネット
キャッチ10は、図1および図2に示した実施例と比べ
て、特に、ハウジング12のフランジ部16および底蓋
22の構造が相違する。図1および図2に示す実施例で
は、フランジ部16が円環状に形成されたが、図5に示
す変形例では、フランジ部16の円周に部分的に直線部
60aおよび60bが形成されている。2つの直線部6
0aおよび60bは、フランジ部16の直径方向の一端
側および他端側をたとえば弓形に切欠くことにより形成
される。また、フランジ部16の円周部分には、その周
縁にたとえばローレット目を付けることによって、細か
い複数の刻み部62が形成されている。
【0050】すなわち、図5に示す変形例では、フラン
ジ部16の周縁に、直線部60a,60bを設け、さら
に、フランジ部16の円周部分に刻み部62を設けるこ
とによって、このフランジ部16を指でつかみやすく、
且つ、指でつかんだ部分がすべらないように、フランジ
部16を形成している。
【0051】さらに、図5に示す変形例では、図1およ
び図2に示す実施例と比べて、ハウジング12の底蓋2
2に、たとえば2つの断面3角形の位置決め用の凸部6
4が設けられている。さらに、ハウジング本体14のソ
ケット部18には、それらの凸部64に対応する位置
に、略V字形の位置決め用の凹部66が設けられてい
る。この場合、2つの位置決め用の凸部64は、底蓋2
2の枠部24の円周方向を2等分する位置に形成され
る。一方の凸部64は、係止部28aと28dとの間に
形成され、他方の凸部64は、係止部28bと28cと
の間に形成される。また、一方の位置決め用の凹部66
は、ソケット部18の連結用孔18aと18dとの間に
設けられ、他方の凹部66は、連結用孔18bと18c
との間に設けられる。そして、2つの凸部64,64を
2つの凹部66,66にそれぞれ係合させることによ
り、ハウジング本体14への案内を容易にして、底蓋2
2の装着を簡単にしている。
【0052】図8はこの発明の他の実施例を示す断面図
解図である。図9は、図8に示す実施例に適用されるケ
ースの一例を示す図であり、(A)はその正面図であ
り、(B)はその側面図である。図8に示すマグネット
キャッチ10は、上述の各実施例と比べて、特に、吸着
部32のヨーク36a,36bの形状、吸着部32を保
持するケース42およびハウジング12の構造が相違す
る。
【0053】すなわち、上述の各実施例では、ヨーク3
6aおよび36bが略半円形柱状ないし弓形柱状に形成
されたが、図8に示す実施例では、ヨーク36aおよび
36bが略矩形板状に形成されている。なお、ヨーク3
6aおよび36bの軸方向の上端部にテーパ部40が形
成されていること、および、ヨーク36aおよび36b
に係止用突片38aおよび38bが形成されていること
は、上述の各実施例と同様である。また、図8に示す実
施例のマグネットキャッチ10に適用されるケース42
は、たとえば球面をこれと交わる平行な平面で切りとっ
た略球状のケース本体70を含む。ケース本体70は、
平面で切りとった部分に平面部72を有し、その平面部
72の中央には、たとえば断面「コ」字形の切欠き凹部
74が設けられている。切欠き凹部74の深さは、吸着
部32の軸方向の長さとほぼ同じに形成される。
【0054】さらに、このケース本体70には、その外
周面から切欠き凹部74の内壁の連通する2つの係止用
孔76aおよび76bが設けられる。一方の係止用孔7
6aは、切欠き凹部74の1つの内壁面74aに貫通さ
れ、他方の係止用孔76bは、内壁面74aと対向する
他の1つの内壁面74bに貫通される。2つの係止用孔
76aおよび76bは、ケース本体70の平面部72と
平行に設けられる。そして、切欠き凹部74には、吸着
部32がセットされる。ヨーク36aおよび36bの係
止用突片38aおよび38bがケース本体70の係止用
孔76aおよび76bにそれぞれ係止することによっ
て、吸着部32がケース本体70の切欠き凹部74に配
置される。この場合、吸着部32は、その軸方向の上端
部が切欠き凹部74の開口部から突き出るように配置さ
れる。さらに、その状態で、ケース本体70の上面がハ
ウジング12の軸方向の上端部から突き出るようにハウ
ジング12内にセットされる。
【0055】さらに、ハウジング本体14の軸方向の下
側の開口部には、たとえば帽子状の底蓋22が設けられ
る。底蓋22は円柱状の蓋本体80を含み、蓋本体80
の軸方向の一端側周縁には鍔部80aが形成される。蓋
本体80の軸方向の他端側には、断面略U字状の穴82
が設けられる。この穴82は、その底面82aからその
開口部の周縁82bにいくにしたがって内周面84の径
が大きく形成されている。また、穴82の底面82a上
には、緩衝部として、上述の各実施例で示したクッショ
ン部材と同様の材料で円板状に形成されたクッション部
材86が配設される。そして、このクッション部材86
を配設した状態で、底蓋22がハウジン本体14の下側
の開口部に装着される。
【0056】図8に示す実施例では、ケース本体70が
ハウジング12内を遊動自在に首振り運動するときに、
吸着部32の突き出た部分がストッパーの役割を有し、
吸着部32がハウジング12内に回り込んでしまう恐れ
がない。つまり、ヨーク36aおよび36bの上端隅部
がケース本体70の首振り運動を規制する機能を有し、
ケース本体70が遊動自在に動揺しても、ヨーク36a
および36bの上端隅部がハウジング本体14の上端部
周縁に当たり、それ以上、吸着部32が遊動することを
防止している。また、この実施例では、クッション部材
56で吸着部32にかかる衝撃を緩衝すると共に、さら
に、クッション部材86により、ケース本体70全体に
かかる衝撃を緩衝する。しかも、このクッション部材8
6は、ケース本体70の動揺に応じて、柔軟に変形する
ため、ケース本体70の首振り運動をよりスムーズにす
ることができる。
【0057】図10は図1ないし図5の実施例に適用さ
れる取り付け部材の一例を示す斜視図である。図11
は、図10に示す取り付け具を示す図であり、(A)は
その正面図であり、(B)はその側面図であり、(C)
はその底面図である。この取り付け具90は、たとえば
中央が薄く周縁にゆくに従って厚くなっている凹レンズ
形状のハウジング受け部92を含む。ハウジング受け部
92は、後述する他のハウジング受け部104および1
06と協働して、マグネットキャッチ10のハウジング
12を回動自在に支持するためのものである。ハウジン
グ受け部92の半円弧面には、その周方向に所定の間隔
を隔てて、たとえばV字形の溝部94が形成される。ま
た、ハウジング受け部92の長さ方向の一端および他端
には、支持脚部96,96が形成される。支持脚部96
は、たとえばその中央に略長円形の取り付け孔98aを
有する矩形板状の支持台98を含む。支持台98の長さ
方向の両端には、たとえば3角形板状の側壁100,1
00が立ち設けられる。支持台98の幅方向の一端に
は、2つの側壁100,100間に、ハウジング受け部
92をその長さ方向の両側から支持する矩形状の支持板
102が架け設けられる。
【0058】さらに、2つの支持板102,102間に
は、支持板102の長さ方向に間隔を隔てて、上記ハウ
ジング受け部92と協働して、マグネットキャッチ10
のハウジング12を回動自在に支持するためのハウジン
グ受け部104および106が架設される。ハウジング
受け部104および106は、半円形アーチ状に形成さ
れ、その内周面には、それぞれ、上記ハウジング受け部
92と同様のV字形の溝部108および110が形成さ
れている。この場合、2つの支持板102,102間に
は、ハウジング受け部92と104,106とにより、
1つの略円筒状のハウジング受け部材112が構成され
ている。そして、このハウジング受け部材112の内周
面には、上記溝部94,108および110からなる雌
ねじ部が構成されることになる。このように、ハウジン
グ受け部92,104および108にV字形の溝部9
4,108および110をそれぞれ形成することによっ
て、加工上、容易にハウジング受け部92,104およ
び108、つまり、ハウジング受け部材112に、雌ね
じ部が形成されることになる。
【0059】図12は、図1ないし図5の実施例のマグ
ネットキャッチに図10および図11に示す取り付け具
を適用した場合の図であり、(A)はハウジングを伸長
しない状態を示す図解図であり、(B)はハウジングを
伸長した状態を示す図解図であり、(C)はその使用状
態を示す図解図である。マグネットキャッチ10は、そ
のハウジング12を取り付け具90のハウジング受け部
材112内に挿入し、ハウジング本体14の外周面に設
けられた雄ねじ部14aと、ハウジング受け部92,1
04および106の内側に設けられた雌ねじ部とを螺合
させることによって、取り付け具90に回動自在に装着
される。したがって、取り付け具90に装着されたマグ
ネットキャッチ10は、図12(A),(B)に示すよ
うに、ハウジング12のフランジ部16を指でもって回
動させることにより、取り付け具90から突き出るハウ
ジング12の伸長部分、ひいては、吸着部32のストロ
ークを調整することができる。
【0060】そして、この取り付け具90を用いて図1
ないし図5に示すマグネットキャッチ10をたとえば図
15に示すキャビネットなどの家具の扉bに用いる場
合、取り付け具90が、図12(C)に示すように、た
とえばボルトおよびナットなどの固着手段114で、家
具の本体aの上隅部に固着される。また、扉bの上隅部
には、扉bを閉じた際に、マグネットキャッチ10の吸
着部32と対向するようにして、たとえば鉄などの磁性
体からなる吸着片cが固着されている。したがって、扉
bを閉じた際には、マグネットキャッチ10の吸着部3
2と吸着片cとが面接触し、マグネットキャッチ10の
磁力による吸引力によって吸着片cが吸着される。その
ため、扉bは、家具の本体aに対して、閉鎖状態に保持
される。また、図8および図9に示す実施例のマグネッ
トキャッチ10においても、ハウジング本体14の外周
面に雄ねじ部を設けることにより、上述の取り付け具9
0を適用することができる。
【0061】なお、本願発明では、吸着部32に首振り
運動を付与するために、吸着部32を保持するケース4
2の外周面に円弧状部を形成し、ハウジング本体14に
前記円弧状部に対応する遊動接触面を形成したが、たと
えばヨークやマグネット自体をたとえば球状ないし卵形
状に加工することにより円弧状部からなる遊動接触面を
形成し、吸着部32に首振り運動を与えることも考えら
れる。しかしながら、ヨークやマグネット自体を球状な
いし卵形状に加工することは、製造に手間がかかり生産
性が悪くなり、製造コストも高くつく。それに対して、
本願発明にかかるマグネットキャッチ10では、吸着部
32を保持するケース42の外形部に円弧状部(遊動接
触面)を形成している。そのため、マグネットおよびヨ
ークとしては、たとえば矩形板状や半円柱状などの加工
しやすい形状にすることができる。したがって、本願発
明にかかるマグネットキャッチ10では、吸着部32、
特に、ヨークないしマグネットの形状を複雑にすること
なく、吸着部32に首振り運動を与えることが可能とな
る。それゆえ、生産性も向上させることができ、製造コ
ストも安くすることができる。
【0062】また、上述の各実施例では、たとえば図1
5で言えば、家具などの本体a側にマグネットキャッチ
10を取り付けたが、本願発明にかかるマグネットキャ
ッチ10は、開閉する扉b等のウィング部材側に取り付
けられてもよい。この場合、吸着片cは、扉bに取り付
けられたマグネットキャッチ10と相対向する位置に設
けられる。
【0063】さらに、上述の各実施例において、たとえ
ば図15で言えば、開閉する扉b等のウィング部材側
に、本体a側に取り付けられたマグネットキャッチを受
けるための受け部材120を形成するようにしてもよ
い。この場合、マグネットキャッチ10の吸着部32と
受け部材120の被吸着面121とが吸着する。すなわ
ち、開閉する扉b等のウィング部材bに取り付けられる
受け部材120は、図13に示すように、たとえば磁性
体材料からなる円板状の保持板122を含む。保持板1
22は、その中央を貫通する孔部124を有する。孔部
124は、保持板122の一方主面側中央に設けられた
半円球状の第1の穴126と、保持板122の他方主面
側中央に設けられた円板状の第2の穴128と、第1の
穴126および第2の穴128を連通する円板状の貫通
部130とで構成される。
【0064】また、この保持板122の孔部124に
は、連結手段として、たとえば十字穴付き丸小ねじなど
のビス132が挿通される。ビス132の首部134の
周縁には、たとえばリング状の座金136が挿通され固
着される。座金136は、かしめられることにより、ビ
ス132の首部134に固着される。そして、その状態
で、保持板122は、ビス132をたとえばねじ回しで
扉bに締め付けることによって、扉bに取り付けられ
る。
【0065】この場合、保持板122の第2の穴128
内における保持板122と、座金136の上面との間隔
d2が、ビス132の頭の外周面と第1の穴126の内
周面との間隔d1よりも小さくなるように、座金136
が取り付けられる。したがって、ビス132が締め付け
られることによって、保持板122は、前記間隔d1の
範囲内で、首振り運動が可能となる。この時、保持板1
22は、たとえば図14に示すように、第1の穴126
の内周面とビス132の頭の外周面とが遊動自在に摺動
する。そのため、マグネットキャッチ10が取り付けら
れる本体a側に傾きや歪みがあった場合でも、それに対
応することができ、マグネットキャッチ10の効果と重
なって相乗効果を奏するものである。すなわち、上述の
各実施例のマグネットキャッチ10と受け部材120と
を1対の部材として用いれば、より一層、開閉する扉な
どのウィング部材を確実に閉鎖状態に確実に保持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示す実施例の分解斜視図である。
【図3】図1および図2に示す実施例に適用されるハウ
ジングを示す図であり、(A)はそのハウジング本体を
示す断面図であり、(B)はその底蓋を示す平面図であ
り、(C)は(B)の線III(C)−III(C)に
おける断面図である。
【図4】図1および図2に示す実施例に適用されるケー
スを示す図であり、(A)はその平面図であり、(B)
はその正面図であり、(C)はその側面図である。
【図5】図1および図2に示す実施例の変形例を示す図
であり、(A)はその平面図であり、(B)は(A)の
線V(B)−V(B)における断面図であり、(C)は
その底面図である。
【図6】図5に示す実施例に適用されるハウジングを示
す図であり、(A)はそのハウジング本体を示す斜視図
であり、(B)はその底蓋を示す斜視図である。
【図7】(A)は図5および図6(A)などに示すハウ
ジング本体の平面図であり、(B)は図7(A)の線V
II(B)−VII(B)における断面図である。
【図8】この発明の他の実施例を示す断面図解図であ
る。
【図9】図8に示す実施例に適用されるケースの一例を
示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はそ
の側面図である。
【図10】上述の各実施例に適用され得る取り付け具の
一例を示す斜視図である。
【図11】図10に示す取り付け具を示す図であり、
(A)はその正面図であり、(B)はその側面図であ
り、(C)はその底面図である。
【図12】図1ないし図5に示す実施例のマグネットキ
ャッチに図10および図11に示す取り付け具を適用し
た場合の図であり、(A)はハウジングを伸長しない状
態を示す図解図であり、(B)はハウジングを伸長した
状態を示す図解図であり、(C)はその使用状態を示す
図解図である。
【図13】図1〜図12に示す実施例のマグネットキャ
ッチと併用して適用され得る受け部材の使用状態を示す
断面図解図である。
【図14】図13に示す使用状態の要部を拡大した断面
図解図である。
【図15】この発明の背景となる従来のマグネットキャ
ッチの一例を示す図であり、(A)はその使用状態を示
す斜視図であり、(B)はマグネットキャッチの斜視図
であり、(C)は図15(B)の線XV(C)−XV
(C)における断面図である。
【符号の説明】
10 マグネットキャッチ 12 ハウジング 14 ハウジング本体 16 フランジ部 18 ソケット部 20 テーパ部 22 底蓋 24 枠部 26 鍔枠 28a,28b,28c,28d 連結片 30 支持部 32 吸着部 34 マグネット 36a,36b ヨーク 38a,38b 係止要突片 40 テーパ部 42 ケース 44,70 ケース本体 44a,44b 係止要切欠き部 46a,46b 曲面部 48a,48b 平面部 50a,50b 連結板 52 底板部 54 膨出部 56,86 クッション部材 60a,60b 直線部 62 刻み部 64 凸部 66 凹部 72 平面部 74 切欠き凹部 76a,76b 係止用孔 80 蓋本体 82 穴 82a 底面 84 内周面 90 取り付け具 120 受け部材 124 孔部 126 第1の穴 128 第2の穴 130 貫通部 132 ビス 134 ビスの首部 136 座金

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁力による吸引により被吸着物を保持す
    る吸着部、 前記吸着部を保持し、前記吸着部を遊動自在に案内する
    保持部、および前記保持部と協働して前記吸着部を遊動
    自在に支持する収納部を含む、マグネットキャッチ。
  2. 【請求項2】 磁力による吸引により被吸着物を保持す
    る吸着部、 前記吸着部を保持する保持部、 前記保持部に形成され、前記吸着部を遊動自在に案内す
    るガイド部、および前記ガイド部と協働して前記吸着部
    を遊動自在に支持するように、前記保持部を収納する収
    納部を含む、マグネットキャッチ。
  3. 【請求項3】 磁力による吸引により被吸着物を保持す
    る吸着部、 前記吸着部を保持するケース、 前記ケースの外形部に、前記吸着部を遊動自在に案内す
    る弧面を備えたガイド部、および前記ケースを収納する
    と共に、前記ケースを遊動自在に支持するハウジングを
    含み、 前記ハウジングの内側には、前記弧面と協働して、前記
    吸着部を遊動自在に案内する案内面が形成される、マグ
    ネットキャッチ。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングは、前記案内面を有する
    ハウジング本体と、前記ガイド部と所定の間隔を隔てて
    形成され、前記案内面および前記ケースの前記ガイド部
    と協働して、前記吸着部を遊動自在に支持する円弧状の
    支持部を備えた底蓋とを含む、請求項3に記載のマグネ
    ットキャッチ。
  5. 【請求項5】 前記ケースは、前記ガイド部を有し、前
    記吸着部を保持するケース本体と、前記ガイド部および
    前記支持部と協働して前記ケース本体を遊動させる膨出
    部を備えた底板部とを含む、請求項4に記載のマグネッ
    トキャッチ。
  6. 【請求項6】 磁力による吸引により被吸着物を保持す
    る吸着部、 前記吸着部を保持するケース、 前記ケースの外形部に、前記吸着部を遊動自在に案内す
    る弧面を備えたガイド部、および前記ケースを収納する
    と共に、前記ケースを遊動自在に支持するハウジングを
    含み、 前記ケースは、前記ハウジングの一方の開口部からその
    一部が突き出るように前記ハウジング内に収納される略
    球状のケース本体と、前記ケース本体に形成され、前記
    吸着部が配設される切欠き凹部とを備え、前記切欠き凹
    部から前記吸着部の一部が突き出るように、前記吸着部
    が前記切欠き凹部に配設される、マグネットキャッチ。
  7. 【請求項7】 前記ハウジング内には、前記吸着部にか
    かる衝撃を緩和する緩衝部を有する、請求項1ないし請
    求項6のいずれかに記載のマグネットキャッチ。
  8. 【請求項8】 前記吸着部は、マグネットと、前記マグ
    ネットを両側から挟持するように配設されるヨークとを
    含む、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のマグ
    ネットキャッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011086996A1 (ja) * 2010-01-12 2011-07-21 株式会社ニフコ マグネットキャッチ
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