JPH09249173A - 自転車用サスペンション - Google Patents

自転車用サスペンション

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Publication number
JPH09249173A
JPH09249173A JP5707396A JP5707396A JPH09249173A JP H09249173 A JPH09249173 A JP H09249173A JP 5707396 A JP5707396 A JP 5707396A JP 5707396 A JP5707396 A JP 5707396A JP H09249173 A JPH09249173 A JP H09249173A
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JP
Japan
Prior art keywords
suspension
elastic member
fork
bicycle
fork stem
Prior art date
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Application number
JP5707396A
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English (en)
Inventor
Naoki Tomiyama
直樹 富山
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Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
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Filing date
Publication date
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  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】サスペンションの軽量化・低コスト化をはか
り、かつサスペンションのダンパー特性を向上させる。 【解決手段】 自転車用サスペンションフォーク10
は、自転車の前輪12に加わる衝撃を吸収するためのサ
スペンションであって、第1フォークステム41と、第
2フォークステム42と、弾性部材43とを備えてい
る。第2フォークステム42は、第1フォークステム4
1の内部において軸方向に相対移動可能な部材である。
弾性部材43は、第1フォークステム41の内部におい
て第2フォークステム42に当接可能に配置され、第1
フォークステム41の内径より小さくかつ第1フォーク
ステム41の軸方向において徐々に外径が小さくなって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サスペンション、
特に、自転車の車輪に加わる衝撃を吸収するための自転
車用サスペンションに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、オフロードを走行可能なマウ
ンテンバイクや市街地を走行するシティサイクル等の自
転車には、走行時の車輪に加わる衝撃を吸収するための
サスペンションを前輪や後輪に装着したものが知られて
いる。この種のサスペンションには、通常、衝撃を吸収
するためのクッション機能と、衝撃吸収時の揺れを減衰
するためのダンパー機能とが求められる。高価な自転車
用サスペンションでは、クッション機能をエアーシリン
ダーやコイルスプリングで実現し、ダンパー機能を油圧
シリンダーにオリィフィスを設けることで実現したエア
・油圧式やコイル・油圧式が採用されている。また、比
較的安価な自転車用サスペンションでは2つの機能をウ
レタンゴム等の弾性体を用いることで実現した比較的構
造が簡単なエラストマー式が採用されている。ウレタン
ゴム等の弾性体は衝撃が加わると加わった方向には圧縮
するがそれと直交する方向には膨張する。この性質を利
用することでクッション機能とダンパー機能とを1つの
部材で実現できる。
【0003】この種のウレタンゴムを利用した従来のサ
スペンションは、たとえば、自転車の前輪の両側に配置
されたシリンダーと、自転車のフレーム(たとえばフォ
ーク肩)に連結されシリンダーの内部において軸方向に
相対移動可能なピストンと、シリンダーの内部において
ピストンに当接可能に軸方向に並べて配置された円柱状
のウレタンゴム製の複数のクッション部材とを備えてい
る。このクッション部材はシリンダーの内径よりやや小
さい外径を有しており、異なる硬さのクッション部材を
組み合わせることでサスペンションのクッション特性を
任意に変更できるようになっている。
【0004】このウレタンゴムを利用したサスペンショ
ンでは、前輪に加わった衝撃によりクッション部材が軸
方向に圧縮することでクッション機能が実現され、クッ
ション部材が径方向に膨張しシリンダー内壁と接触し摺
動抵抗による摩擦を生じさせることでピストンの動きが
制限されダンパー機能が実現される。すなわち、ストロ
ークの前半では圧縮によりほぼ変位に比例して負荷が上
昇してシリンダーが上方に移動する(クッション機能)
が、ストロークの後半ではクッション部材がシリンダー
内壁に接触して摩擦が生じ、変位に対して負荷が大幅に
上昇する(ダンパー機能)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
クッション部材の硬さを変えることでクッション特性を
変更できる。また、クッション部材を変形させることで
シリンダー内壁との間で摩擦を生じさせてダンパー機能
を実現している。しかし、円柱状のクッション部材の場
合衝撃に対して変形しにくいため、衝撃吸収時と解放時
とでの負荷に対するストロークの変化の差が少なく、ダ
ンパー特性がコイル・油圧式やエアー・油圧式に比べて
低いという問題がある。
【0006】本発明の課題は、サスペンションの軽量化
・低コスト化をはかりつつサスペンションのダンパー特
性を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る自転車用
サスペンションは、自転車の車輪に加わる衝撃を吸収す
るためのサスペンションであって、円筒部材と、移動部
材と、複数の弾性部材とを備えている。移動部材は、円
筒部材の内部において円筒部材に対して軸方向に相対移
動可能な部材である。弾性部材は、円筒部材の内部にお
いて前記移動部材に当接可能に配置され、円筒部材の内
径より小さくかつ円筒部材の軸方向において徐々に外径
が小さくなっている。
【0008】このサスペンションでは、衝撃により移動
部材が円筒部材に対して相対移動すると弾性部材が徐々
に圧縮してスムーズに衝撃を吸収するとともに、弾性部
材の大径面から順に円筒部材の内壁に押し付けられて摺
動抵抗により摩擦が発生する。このとき、弾性部材の外
径が円筒部材の内径よりやや小さいことにより、荷重が
かかっている初期の間、弾性部材は円筒部材内を滑らか
に摺動する。しかしながら、弾性部材がある位置まで圧
縮されると、弾性部材の大径面が上下に隣接して配置さ
れている各弾性部材間の隙間を埋めるような形で円筒部
材の内壁と接触するため、弾性部材と円筒部材の内壁と
の接触面積は大きくなり、大きな摺動抵抗が得られ、ダ
ンパー機能を発揮する。また、弾性部材がもとの形状に
戻る際には、弾性部材の大径側がくさび型形状となって
円筒部材の内壁から離れる。また、弾性部材は縮径構造
を有するので、弾性部材の側面と円筒部材との距離が離
れている程、弾性部材が内壁を押す力が弱い。このた
め、弾性部材がもとの形状に戻る場合の摺動抵抗は、圧
縮される場合の摺動抵抗に比べて小さくなる。このよう
な構成により、弾性部材がもとの形状に戻る場合の摺動
抵抗と圧縮される場合の摺動抵抗との差が大きくなり、
サスペンションのダンパー特性が向上する。また、弾性
部材自体が摺動抵抗となり得るので、サスペンションの
軽量化および低コスト化が可能である。
【0009】請求項2に係る自転車用サスペンション
は、請求項1に記載のサスペンションにおいて、弾性部
材は、円筒部材または移動部材のうち車輪に連結される
側が小径面となるように配置されている。この場合に
は、弾性部材がもとの形状に戻る場合の摺動抵抗と圧縮
される場合の摺動抵抗との差がより大きくなるため、サ
スペンションのダンパー特性がより向上する。
【0010】請求項3に係る自転車用サスペンション
は、請求項1または2に記載のサスペンションにおい
て、弾性部材は大径側の面に小径側の面より内径が大き
い窪みを有している。この場合には、弾性部材がもとの
形状に戻る場合の摺動抵抗と圧縮される場合の摺動抵抗
との差がさらに大きくなる。この結果、サスペンション
のダンパー特性がさらに向上する。
【0011】請求項4に係る自転車用サスペンション
は、請求項1から3のいずれかに記載のサスペンション
において、弾性部材は予め所定量圧縮して配置されてい
る。この場合には、弾性部材が予圧されているので、ス
ムーズに衝撃を吸収できる。請求項5に係る自転車用サ
スペンションは、請求項1から4のいずれかに記載のサ
スペンションにおいて、円筒部材と移動部材とを回転不
能かつ軸方向移動自在に係止する係止手段をさらに備
え、前記円筒部材は自転車のハンドル部及び前フォーク
のいずれか一方に連結され、移動部材は他方に連結され
る。この場合には、サスペンションがハンドル部と前フ
ォークとの間に配置されるので、1つのサスペンション
で前輪に加わる衝撃を吸収できる。このため、構造が簡
素になりかつ価格が安くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】実施形態1 図1は、本発明の一実施形態によるサスペンションを装
着した自転車1を示している。自転車1は、ヘッド装着
型のサスペンションフォーク(サスペンションの一例)
10を含むフレーム2と、サスペンションフォーク10
の上端に固定されたハンドル11を含む操舵部3と、フ
レーム2の中央部から後部にかけて配置された駆動部4
と、フレーム2の前後に配置された前後輪12,13を
含む走行部5と、前後輪12,13を制動する前後のブ
レーキ14,15を含む制動部6とを備えている。
【0013】フレーム2は、サスペンションフォーク1
0の他に、概ね水平に配置され内部に空洞を有する変形
卵型断面の主フレーム20と、ヘッド部21と、バック
フォーク22と、シート支持部23とを主に備えてい
る。主フレーム20の前部は折れ曲がって上方に延びて
おり、その先端にヘッド部21が形成されている。ヘッ
ド部21は、上部が後方にわずかに傾いた回転軸芯Xに
沿って斜めに配置されている。バックフォーク22は、
主フレーム20の後部から2股に分かれて斜め下方に延
びている。バックフォーク22の後端に後輪13が装着
されている。シート支持部23は、主フレーム20の後
部から斜め上方に延びている。シート支持部23の内部
には、上部を斜め後方に傾けたパイプ材からなるシート
スティ24が取り付けられている。シートスティ24に
は、サドル25が上端に固定されたシートポスト26が
上下移動可能に固定されている。
【0014】ヘッド部21はサスペンションフォーク1
0を回転軸芯X回りに回動自在に支持する。ヘッド部2
1は、図2に拡大して示すように、主フレーム20の前
部にたとえば溶接されたヘッドパイプ31と、ヘッドパ
イプ31を挟んで上下に配置されサスペンションフォー
ク10を回転軸芯X回りに回動自在に支持する上下の軸
受部32,33とを有している。上軸受部32は、ヘッ
ドパイプ31の上端部に圧入された上わん34と、上わ
ん34の上方に対向配置されサスペンションフォーク1
0にねじ込まれた上玉押し35と、上わん34と上玉押
し35との間に配置された鋼球36とを有している。下
軸受部33は、ヘッドパイプ31の下端部に圧入された
下わん37と、下わん37の下方に対向配置されサスペ
ンションフォーク10に圧入された下玉押し38と、下
わん37と下玉押し38との間に配置された鋼球39と
を有している。
【0015】サスペンションフォーク10は、図3に示
すように、倒立U字状のフォーク部40と、ヘッド部2
1に回動自在に支持される第1フォークステム41と、
第1フォークステム41の内部に軸方向に移動可能に配
置された第2フォークステム42と、第1フォークステ
ム41の内部において移動可能に配置された複数の弾性
部材43と、弾性部材43の予圧を調整してサスペンシ
ョンの固さを調整するための六角穴付ボルトからなる予
圧調整ボルト44と、第1及び第2フォークステム4
1,42を軸方向に相対移動可能にかつ回転不能に連結
する連結部45と、サスペンションフォーク10の下端
での衝撃音を低減するための下端バンパー46(図2,
図4参照)とを有している。
【0016】フォーク部40は、下端で前輪12を支持
するとともに、途中でカンチレバー型の前ブレーキ14
を回動自在に支持する。第1フォークステム41は、図
4に拡大して示すように、ハンドル11が固定される通
常のハンドルポストが一体で形成された筒状の部材であ
る。第1フォークステム41は、上部が小径に絞られた
第1パイプ部55と、ヘッド部21の内部に配置される
ように第1パイプ55の外周に嵌め込まれた25.4m
m径の第2パイプ部56とを有している。第1パイプ部
55は、ハンドル11が装着される位置から下方に延
び、ヘッド部21の下端から突出する位置まで形成され
ており、その下端には外方に広がる鍔部57が形成され
ている。第1パイプ部55の上端内部には、予圧調整ボ
ルト44に螺合するナット部58が溶接されている。こ
のナット部58は、上端に開口するボルト収納穴58a
を有しており、このボルト収納穴58aはキャップ59
により塞がれている。第2パイプ部56の上端外周に
は、上玉押し35に螺合するB.C1山24の雄ネジ6
0がたとえば35mmの長さで形成されている。
【0017】第1フォークステム41の下部には、図2
に示すように連結部45のキー孔となる長円形のスリッ
ト溝52が、軸方向に沿ってたとえば35mmの長さで
形成されている。スリット溝52の幅は、連結部45を
構成する回り止めキー51の幅より少し大きい。また、
スリット溝52の上部には、下端バンパー46を構成す
るストップピン61が外周面を貫通して固定されてい
る。このストップピン61は、第1フォークステム41
の直径上に配置され、かつ伸長側の移動端の手前で後述
するストッパ62に接触する位置に配置されている。第
1フォークステム41の下端とフォーク部40との間に
は、内部に異物が入ってサスペンションフォーク10の
動きが悪くなるのを防止するために伸縮自在なジャバラ
ブーツ64が配置されている。
【0018】第2フォークステム42は、フォーク部4
0の上端に基端が固定され、そこから上方に第1フォー
クステム41の内部にまで延びている。第2フォークス
テム42は、下部が上部より厚肉の筒状のパイプ部42
aと、パイプ部42aの上端を塞ぐリング状のバネ受け
部42bとを有している。パイプ部42aの外径は、第
1フォークステム41の第1パイプ部55の内周面に摺
動可能な寸法である。このパイプ部42aの中間部に、
連結部45の板状の回り止めキー51が外周面を貫通し
て固定されている。回り止めキー51は、パイプ部42
aの直径上に配置されており、その両端は第1フォーク
ステム41の外周面と面一となるように外方に突出して
いる。パイプ部42aの上端内側には下端バンパー46
を構成するウレタンゴム製のストッパ62が装着されて
いる。また、パイプ部42aの上部周面には、図2に示
すように、ストップピン61を挿通するための長円形の
逃がし孔63が軸方向に沿って形成されている。このス
トップピン61、ストッパ62及び逃がし孔63により
下端バンパー46が構成される。なお、ストップピン6
1は、回り止めキー51がスリット溝52の下端に位置
する少し手前の位置でストッパ62に当接するように配
置されている。
【0019】弾性部材43は、第1フォークステム41
と第2フォークステム42とを離反する方向に付勢する
ためのウレタンゴム製の部材であり、図4に示すよう
に、第2フォークステム42の上端のバネ受け部42b
と予圧調整ボルト44の下端に配置されたバネ受け部6
5との間に圧縮状態で配置されている。バネ受け部65
は、第1フォークステム41の内部を上下に移動自在で
ある。弾性部材43の予圧は、予圧調整ボルト44のね
じ込み量を変えてバネ受け部42b,65間の間隔を変
えることで所定の範囲で自由に調整できる。弾性部材4
3は、図2に示すように、第1フォークステム41の軸
方向において徐々に外径が小さくなるような軸方向の断
面が概ね台形形状の部材であり、大径面43aを上に向
けて配置されている。この大径面43aの外径は第1フ
ォークステム41の内径よりやや小さい。
【0020】このように構成されたサスペンションフォ
ーク10は、連結部45が回り止めキー51及びスリッ
ト溝52という簡単な部材で構成されているので、連結
部45の価格が安くなり、サスペンションフォーク10
全体の価格も安くなる。このため、価格が安い普及品の
自転車にもサスペンションフォーク10を装着できる。
また、第1フォークステム41と第2フォークステム4
2との間に第2フォークステム42が第1フォークステ
ム41の内部を移動できるだけのわずかな隙間を確保す
るだけでよく、このため、第1フォークステム41の外
径を通常のリジットフォークの外径と同一寸法(25.
4mm)にすることができる。したがって、通常の2
5.4mm径のフォークステムを有するリジットフォー
クとの互換性を維持できる。
【0021】また、サスペンションフォーク10がハン
ドルポストを含めて一体で構成されているので、ヘッド
部21への装着が上玉押し35をねじ込むだけで簡単に
行え、メンテナンスや着脱が容易である。さらに、伸長
時に、ストップピン61が下降端手前でストッパ62に
接触して衝撃が吸収されるので、回り止めキー51がス
リット溝52の下端に接触しにくくなり、伸長時の衝撃
音を低減できる。
【0022】また、クッション機能とダンパー機能とを
1つの弾性部材43で実現できるのでサスペンションの
価格がより安くなる。操舵部3は、図1に示すように、
サスペンションフォーク10の上端に固定されたハンド
ル11を有している。ハンドル11の両端部には、制動
部6を構成する前後用の1対のブレーキレバー66が取
り付けられている。各ブレーキレバー66は、ブレーキ
ワイヤ67により前後のブレーキ14,15に連結され
ている。
【0023】駆動部4は、ペダル71が先端に回転自在
に装着された左右1対のクランク70と、クランク70
の回転を増速する増速部72と、増速部72で増速され
た駆動力を後輪13に伝達するチェーン73とを有して
いる。増速部72は、上部を後方に傾けて主フレーム2
0の下面後部に取り付けられている。増速部72は、図
5に詳しく説明するように、主フレーム20に中央部が
取り付けられたギアケース80を有している。ギアケー
ス80は左右に分割可能な2つ割り構造の筐体であり、
その上端面には上方に突出する取付突起81が形成され
ている。この突起81は、シートスティ24の下端から
内部に嵌め込まれている。
【0024】ギアケース80の下部には、左右に延びる
クランク軸82が左右1対の玉軸受83により回転自在
に支持されている。また、ギアケース80の中央部に
は、上下に延びる中空の中間軸84が上下1対の玉軸受
85により回転自在に支持されている。また、ギアケー
ス80の図5左側面上部には、筒状の出力ベベルギア8
6が玉軸受87により回転自在に支持されている。クラ
ンク軸82の図5左側の軸受83の内側には、入力ベベ
ルギア88が取り付けられている。中間軸84の下端に
は、入力ベベルギア88に噛み合う第1中間ベベルギア
89が取り付けられている。入力ベベルギア88と第1
中間ベベルギア89との歯数比は、たとえば2:1であ
る。中間軸84の上端には出力ベベルギア86に噛み合
う第2中間ベベルギア90が取り付けられている。第2
中間ベベルギア90と出力ベベルギア86との歯数比
は、たとえば2:1である。この結果、増速部72は、
クランク70の回転を4倍に増速する。出力ベベルギア
86にはチェーン73に噛み合うスプロケット91が取
り付けられている。
【0025】このような構成の駆動部4は、駆動部分が
すべてフレーム2内に収納されるので、見栄えがよくか
つチェーンカバー等を設けなくても衣服が汚れたり噛み
込むことがない。また、ベベルギアを用いて増速してい
るのでコンパクトな構成で増速できる。次に、上記実施
形態のサスペンションフォーク10の衝撃吸収動作につ
いて説明する。
【0026】自転車が路面を走行中に歩道の縁石や段差
に乗り上げ、前輪12に上向きの衝撃荷重が作用する
と、フォーク部40を介して衝撃力が第2フォークステ
ム42に伝達される。すると第2フォークステム42
は、回り止めキー51がスリット溝52に案内され、弾
性部材43の付勢力に抗して第1フォークステム41内
を上方に移動する。第2フォークステム42が上方に移
動すると弾性部材43が圧縮し衝撃が吸収される。この
とき、弾性部材43の外径が第1フォークステム41の
内径よりやや小さいことにより、荷重がかかっている初
期の間、弾性部材43は第1フォークステム41内を滑
らかに摺動する。しかしながら、弾性部材43がある位
置まで圧縮されると、弾性部材43の大径面43a側が
上下に隣接して配置されている各弾性部材43間の隙間
を埋めるような形で第1フォークステム41の内壁と接
触するため、図7に曲線Fで示すように、弾性部材43
と第1フォークステム41の内壁との接触面積は大きく
なり、大きな摺動抵抗が得られ、ダンパー機能を発揮す
る。
【0027】また、弾性部材43がもとの形状に戻る際
には、弾性部材43の大径面43a側がくさび型形状と
なって第1フォークステム41の内壁から離れる。ま
た、弾性部材43は縮径構造を有するので、弾性部材4
3の側面と第1フォークステム41との距離が離れてい
る程、弾性部材43が内壁を押す力が弱い。このため、
弾性部材43がもとの形状に戻る場合の摺動抵抗は、曲
線Rで示すように、圧縮される場合の摺動抵抗に比べて
小さくなる。このような構成により、図7に曲線Rで示
すようなストローク端付近で急激に摺動抵抗が増加する
ようなダンパー特性が得られる。また、図7においてハ
ッチングで示した曲線Fと曲線Rとで囲まれた部分はサ
スペンションの衝撃吸収性能を示すが、弾性部材43が
もとの形状に戻る場合の摺動抵抗と圧縮される場合の摺
動抵抗との差が大きいことから、性能の良いサスペンシ
ョンが得られるとともにサスペンションのダンパー特性
が向上する。また、弾性部材自体が摺動抵抗となり得る
ので、サスペンションの軽量化および低コスト化が可能
である。
【0028】衝撃が吸収されると第2フォークステム4
2が下方に移動し、回り止めキー51がスリット溝52
の下端に到達するより前にストップピン61の周面がス
トッパ62に接触してストッパ62がへこみ、下端での
衝撃が吸収される。この結果、第2フォークステム42
のそれより下方への移動が規制される。このため、回り
止めキー51がスリット溝52の下端に当接しにくくな
り、サスペンションの伸長時に生じやすい金属同士の打
音や衝撃音がほとんどしなくなる。
【0029】また、乗り手の体重や路面の状況等に応じ
てサスペンションフォーク10の固さを調整する際に
は、キャップ59を外して、アーレンキー等の工具によ
り予圧調整ボルト44を回わせばよい。たとえば、体重
に応じて固さを調整する場合には、体重が軽いときには
反時計回りに回し、重いときには時計回りに回し、乗車
したときにサスペンションフォーク10が僅かに縮むぐ
らいに調整すればよい。
【0030】実施形態2 図8は、本発明の別の実施形態による弾性部材43bが
配置されたサスペンションフォーク10のヘッド部の断
面拡大図である。この実施形態は、弾性部材43bの大
径面43dに小径側の面より内径が大きい窪み43cが
形成されていること以外は、先の実施形態で示したもの
と同じ構成である。なお、図中において、先の実施形態
と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号で示
しており、詳細については省略する。
【0031】この実施形態の場合、弾性部材43bがあ
る位置まで圧縮されると、先の実施形態における弾性部
材43と同様に、弾性部材43bの大径面43d側が上
下に隣接して配置されている各弾性部材43b間の隙間
を埋めるような形で第1フォークステム41の内壁と接
触するため、図9に曲線F1で示すように、大きな摺動
抵抗が得られ、ダンパー機能を発揮する。この時、弾性
部材43bの大径面43dには窪み43cが形成されて
いるので、弾性部材43bの大径面43d側は薄肉で反
り返りやすくなっており、第1フォークステム41の内
壁との接触面積は弾性部材43の場合に比べて大きくな
る。また、弾性部材43bがもとの形状に戻る際も、弾
性部材43bの大径面43d側は薄肉になっていること
から、第1フォークステム41の内壁から離れ易いとと
もに、弾性部材43bの側面が弾性部材43bが内壁を
押す力も弱い。このような構成により、図9に曲線R1
で示すようなダンパー特性が得られる。このように、弾
性部材43bに窪み43cが形成されている場合には、
弾性部材43bがもとの形状に戻る場合の摺動抵抗と圧
縮される場合の摺動抵抗とのハッチングで示す差が弾性
部材43の場合に比べてより大きくなる。この結果、サ
スペンションのダンパー特性がより向上する。
【0032】〔他の実施形態〕 (a) 弾性部材の円筒部材の軸方向の断面形状は台形
に限るものではなく、軸方向で径が徐々に変化する形状
であればどのような形状でもよい。 (b) サスペンションの形式はヘッド装着型に限定さ
れるものではなく、前輪を挟むフォーク足部分にサスペ
ンションを配置したフォーク型のものや後輪に装着され
るリヤ装着型のものにも本発明を適用できる。 (c) 複数の弾性部材の外径や窪みの内径を統一する
必要はなく、路面や体重に合わせて異なる外径や内径の
窪みを有する弾性部材を組み合わせて使用してもよい。
この場合には、摺動抵抗のより細かい調整が可能であ
り、所望のサスペンション性能をより細密に得ることが
できる。 (d) 上記実施形態では、複数の弾性部材のみを用い
たが、コイルスプリングと組み合わせて用いてもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る自転車用サスペンションで
は、弾性部材の外径が円筒部材の軸方向に向かって徐々
に小さくなっているため、弾性部材の弾性部材がもとの
形状に戻る場合の摺動抵抗と圧縮される場合の摺動抵抗
との差が大きくなる。この結果、ダンパー特性が向上し
たサスペンションが得られる。また、弾性部材自体が摺
動抵抗となるので、サスペンションの軽量化・低コスト
化が可能である。
【0034】また、弾性部材の大径側の面に小径側の面
より内径が大きい窪みが形成されている場合には、弾性
部材の弾性部材がもとの形状に戻る場合の摺動抵抗と圧
縮される場合の摺動抵抗との差がより大きくなる。この
結果、サスペンションのダンパー特性をより向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した自転車の側面一
部断面図
【図2】ヘッド部の断面拡大図。
【図3】サスペンションフォークの縦断面図。
【図4】その断面部分図。
【図5】増速部の断面図。
【図6】サスペンション圧縮時の図2に相当する図。
【図7】サスペンションの荷重とストロークとの関係を
示すグラフ。
【図8】本発明の他の実施形態を採用した自転車のヘッ
ド部の断面拡大図。
【図9】他の実施形態のサスペンションの荷重とストロ
ークとの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 自転車 10 サスペンションフォーク 12 前輪 41 第1フォークステム 42 第2フォークステム 43,43b 弾性部材 43a,43d 大径面 43c 窪み

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自転車の車輪に加わる衝撃を吸収するため
    の自転車用サスペンションであって、 円筒部材と、 前記円筒部材の内部において前記円筒部材に対して軸方
    向に相対移動可能な移動部材と、 前記円筒部材の内部において前記移動部材に当接可能に
    配置され、前記円筒部材の内径より小さくかつ前記円筒
    部材の軸方向において外径が徐々に小さくなる複数の弾
    性部材と、を備えた自転車用サスペンション。
  2. 【請求項2】前記弾性部材は、前記円筒部材または前記
    移動部材のうち前記車輪に連結される部材側が小径面と
    なるように配置されている、請求項1に記載の自転車用
    サスペンション。
  3. 【請求項3】前記弾性部材は大径側の面に小径側の面よ
    り内径が大きい窪みを有している、請求項1または2に
    記載の自転車用サスペンション。
  4. 【請求項4】前記弾性部材は予め所定量圧縮して配置さ
    れている、請求項1から3のいずれかに記載の自転車用
    サスペンション。
  5. 【請求項5】前記円筒部材と移動部材とを回転不能かつ
    軸方向移動自在に係止する係止手段をさらに備え、 前記円筒部材は自転車のハンドル部及び前フォークのい
    ずれか一方に連結され、前記移動部材は他方に連結され
    る、請求項1から4のいずれかに記載の自転車用サスペ
    ンション。
JP5707396A 1996-03-14 1996-03-14 自転車用サスペンション Pending JPH09249173A (ja)

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