JPH09247829A - 鳥類衝突防止架空送電線 - Google Patents

鳥類衝突防止架空送電線

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JPH09247829A
JPH09247829A JP8047109A JP4710996A JPH09247829A JP H09247829 A JPH09247829 A JP H09247829A JP 8047109 A JP8047109 A JP 8047109A JP 4710996 A JP4710996 A JP 4710996A JP H09247829 A JPH09247829 A JP H09247829A
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征廣 照沼
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幹男 平井
Masao Hanawa
正夫 塙
Kenichiro Sagawa
健一郎 佐川
Tatsuaki Kobayashi
立明 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、施工性に優れ、しかも全方向
から飛来してくる鳥類のに対して衝突防止性効果を発揮
することができる鳥類衝突防止架空送電線を提供するこ
とにある。 【解決手段】本発明は、架空送電線の外周に着色スパイ
ラルロッドを巻きつけて成る鳥類衝突防止架空送電線に
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鳥類衝突防止架空送
電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年における架空送電線は電気的特性、
機械的特性、化学的特性等の特性の外に自然環境との調
和が強く要求されるようになってきている。
【0003】このような架空送電線における自然環境と
の調和問題の一つとして鳥類衝突の防止対策がある。
【0004】即ち、高い鉄塔間に架線された送電線は、
空中を飛ぶ鳥類にとっては衝突の危険がある障害物であ
る。
【0005】そこで空中を飛ぶ鳥類に対して架線送電線
の存在を迅速且つ明確に認識させ、鳥類の衝突を防止す
る手段が幾つか提案されている。
【0006】従来の鳥類衝突防止方法としては、送電線
の外周に着色リングを長手方向に沿って適当な間隔をお
いて取り付ける方法が上げられる。
【0007】この方法では着色リングを送電線の外周の
長手方向に沿って適当な間隔をおいて取り付けることか
ら取付け工事に工数が掛かり、また着色リングはその数
を増やさない限り、それほど目立たないものである。
【0008】着色リング数を増やせば、当然ながら取付
け工事の工数も増えることになる。
【0009】また、幅の広い着色リングを取り付けて目
立たせることもできるが、この場合には大幅な重量増加
を招き、鉄塔の補強の問題が発生する難点がある。
【0010】そこでこれらの問題を解決するため、着色
リングの下部側に比較的大きな標識部材、例えば樹脂製
プレートを摺動自在に取り付けて目立たせる方法が提案
されている。(実開昭62−129585号公報) しかしながらこの方法では、標識部材が送電線の下部側
にのみ配置されるために、送電線の上部方向から飛来し
てくる鳥類に対して効果がないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、施工性に優れ、しかも
全方向から飛来してくる鳥類に対して衝突防止効果を発
揮することができる鳥類衝突防止架空送電線を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、架空送電線の外周の長手方向に沿って螺旋状に巻
き付けることができる着色スパイラルロッドを巻きつけ
て成る鳥類衝突防止架空送電線にある。
【0013】本発明において架空送電線としては鋼芯ア
ルミ撚線等がある。
【0014】また本発明において着色スパイラルロッド
としては架空送電線の低風音化に実績のあるスパイラル
ロッドに着色したものを用いることができる。この場合
は、もちろん低風音効果も発揮する。
【0015】スパイラルロッドの着色方法としては、ス
パイラルロッドの表面上に耐候性、撥水性及び蛍光発光
性を兼備した着色塗料を塗装することが好ましい。また
着色は単色もしくは複数色にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の鳥類衝突防止架空
送電線の実施例について説明する。
【0017】(第1実施例)図1は本発明の鳥類衝突防
止架空送電線の第1実施例を示した正面図である。図1
において1は鋼芯アルミ撚線、2は着色スパイラルロッ
ドである。
【0018】図1から判るように第1実施例の鋼芯アル
ミ撚線1の最外層のアルミ素線の撚り方向はS撚り(右
撚り)である。そして着色スパイラルロッド2の巻き付
け方向もS撚り(右撚り)である。
【0019】(第2実施例)図2は本発明の鳥類衝突防
止架空送電線の第2実施例を示した正面図である。図2
において1は鋼芯アルミ撚線、2は着色スパイラルロッ
ドである。
【0020】図2から判るように第2実施例の鋼芯アル
ミ撚線1の最外層のアルミ素線の撚り方向はS撚り(右
撚り)であるが、その外周に巻き付けられた着色スパイ
ラルロッド2の巻き付け方向はZ撚り(左撚り)であ
る。この場合は着色スパイラルロッド2に低風音効果と
ともに難着雪効果をもたらすことができる。
【0021】図3はこの着色スパイラルロッド2の正面
図である。
【0022】即ち、この着色スパイラルロッド2は予め
工場生産時に金属線、例えばアルミ線をこのようなスパ
イラル状に成形し、これをその既設の架空送電線の現地
に運搬し、それからその着色スパイラルロッド2を架空
送電線1に巻き付けることにより、迅速且つ容易に鳥類
衝突防止架空送電線とすることができるのである。
【0023】この着色スパイラルロッド2の長さは運搬
性や施工性を考慮して一般には2〜3mであるが、その
施工場所の立地条件等により任意に選択することができ
る。そしてまた本発明では工場生産段階において架空送
電線1の外周に着色スパイラルロッド2を巻き付けてお
くことも勿論可能である。
【0024】図4は着色スパイラルロッド2のスパイラ
ル状成形前の着色金属線の斜視図、図5はその拡大横断
面図である。
【0025】図5において3は着色皮膜層であって、こ
こでは着色蛍光ふっ素樹脂塗料を塗装して得られた着色
蛍光ふっ素樹脂皮膜である。また、図5において4は金
属線である。
【0026】この着色皮膜層3は耐候性、撥水性及び蛍
光発光性を兼備した着色高分子塗料を塗装して得られる
ものである。
【0027】このような着色塗料としては着色蛍光ふっ
素樹脂塗料、着色蛍光ポリエステル樹脂塗料、着色蛍光
エポキシ樹脂塗料、着色蛍光アクリル樹脂塗料、着色蛍
光シリコーン樹脂塗料等がある。
【0028】なお、架空送電線の低風音化対策としてそ
の外周にスパイラルロッドを巻き付ける方法については
特願昭59−23562号等で公知であるが、本発明で
は鳥類衝突防止の観点から次のような実施例の巻き付け
方がある。
【0029】(第3実施例)図6は本発明の鳥類衝突防
止架空送電線の第3実施例を示したものであって、その
aは正面説明図、bはその横断面図である。
【0030】図6において1は鋼芯アルミ撚線、2は着
色スパイラルロッドである。
【0031】この第3実施例の鳥類衝突防止架空送電線
は、色の異なる2種類の着色スパイラルロッドを交互に
巻き付けて成るものである。
【0032】このように色の異なる着色スパイラルロッ
ド2を交互に巻き付けることにより、標識性を一段と高
めることができる。
【0033】(第4実施例)図7は本発明の鳥類衝突防
止架空送電線の第4実施例を示したものであって、その
aは正面説明図、bはその横断面図である。
【0034】図7において1は鋼芯アルミ撚線、2−1
は黄色スパイラルロッド、2−2は赤色スパイラルロッ
ドである。
【0035】この第4実施例の鳥類衝突防止架空送電線
は、色の異なる2種類の着色スパイラルロッド2−1、
2−2をラップ巻きして成る。
【0036】このように色の異なる2種類の着色スパイ
ラルロッド2をラップ巻きすることにより、標識性を一
段と高めることができる。
【0037】(第5実施例)図8は本発明の鳥類衝突防
止架空送電線の第5実施例を示したものであって、その
aは正面説明図、bはその横断面説明図である。
【0038】図8において1は鋼芯アルミ撚線、2−3
はS撚り着色スパイラルロッド、2−4はZ撚り着色ス
パイラルロッドである。
【0039】この第5実施例の鳥類衝突防止架空送電線
は、撚り方向の異なる複数本の着色スパイラルロッド2
を、つまりS撚り着色スパイラルロッド2−3とZ撚り
着色スパイラルロッド2−4とを交互に巻き付けて成る
ものである。
【0040】このようにS撚り着色スパイラルロッド2
−3とZ撚り着色スパイラルロッド2−4とを交互に巻
き付けることにより、鳥類への違和感を与え、その標識
性を一段と高めることができる。
【0041】(第6実施例)図9は本発明の鳥類衝突防
止架空送電線の第6実施例を示したものであって、その
aは正面説明図、bはその横断面図である。
【0042】図9において1は鋼芯アルミ撚線、2−1
は黄色スパイラルロッド、2−2は赤色スパイラルロッ
ドである。
【0043】この第6実施例の鳥類衝突防止架空送電線
は、色の異なる2種類の着色スパイラルロッドを平行に
巻きつけて成る。
【0044】このように色の異なる着色スパイラルロッ
ド2−1、2−2を平行に巻きつけることにより、標識
性を顕著に高めることができる。
【0045】(第7実施例)図10は本発明の鳥類衝突
防止架空送電線の第7実施例を示したものであって、そ
のaは正面説明図、bはその横断面図である。
【0046】図10において1は鋼芯アルミ撚線、2−
5は縞模様着色スパイラルロッドである。
【0047】この第7実施例の鳥類衝突防止架空送電線
は縞模様着色スパイラルロッド2−5を巻きつけること
により、鳥類に危険性を予知させ、その標識性を顕著に
高めることができる。
【0048】
【発明の効果】本発明の鳥類衝突防止架空送電線は、施
工性に優れ、しかも全方向から飛来してくる鳥類に対し
て衝突防止効果を発揮することができる。また、使用態
様によっては、低風音効果や難着雪効果も併有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第1実施例
を示した正面図である。
【図2】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第2実施例
を示した正面図である。
【図3】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第1実施例
に用いた着色スパイラルロッドの正面図である。
【図4】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第1実施例
に用いた着色スパイラルロッドの、スパイラル状成形前
の着色金属線の斜視図である。
【図5】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第1実施例
に用いた着色スパイラルロッドの、スパイラル状成形前
の着色金属線の拡大横断面図である。
【図6】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第3実施例
を示したものであって、そのaは正面説明図、bはその
横断面図である。
【図7】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第4実施例
を示したものであって、そのaは正面説明図、bはその
横断面図である。
【図8】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第5実施例
を示したものであって、そのaは正面説明図、bはその
横断面説明図である。
【図9】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第6実施例
を示したものであって、そのaは正面図、bはその横断
面図である。
【図10】本発明の鳥類衝突防止架空送電線の第7実施
例を示したものであって、そのaは正面図、bはその横
断面図である。
【符号の説明】
1 鋼芯アルミ撚線 2 着色スパイラルロッド 2−1 黄色スパイラルロッド 2−2 赤色スパイラルロッド 2−3 S撚り着色スパイラルロッド 2−4 Z撚り着色スパイラルロッド 2−5 縞模様着色スパイラルロッド 3 着色皮膜層 4 金属線
フロントページの続き (72)発明者 佐川 健一郎 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内 (72)発明者 小林 立明 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架空送電線の外周に着色スパイラルロッド
    を巻きつけて成る鳥類衝突防止架空送電線。
  2. 【請求項2】色の異なる複数本の着色スパイラルロッド
    を平行に巻きつけて成ることを特徴とする請求項1記載
    の鳥類衝突防止架空送電線。
  3. 【請求項3】色の異なる2本の着色スパイラルロッドを
    ラップ巻きして成ることを特徴とする請求項1記載の鳥
    類衝突防止架空送電線。
  4. 【請求項4】色の異なる複数本の着色スパイラルロッド
    の短尺品を交互に巻きつけて成ることを特徴とする請求
    項1記載の鳥類衝突防止架空送電線。
  5. 【請求項5】S撚りとZ撚りの撚り方向の異なる複数本
    の着色スパイラルロッドの短尺品を巻きつけて成ること
    を特徴とする請求項1記載の鳥類衝突防止架空送電線。
  6. 【請求項6】着色スパイラルロッドの巻き付け方向が架
    空送電線の最外層の素線の撚り方向と逆方向であること
    を特徴とする請求項1記載の鳥類衝突防止架空送電線。
  7. 【請求項7】着色スパイラルロッドが縞模様に着色され
    ていることを特徴とする請求項1記載の鳥類衝突防止架
    空送電線。
  8. 【請求項8】着色スパイラルロッドの着色皮膜が耐候
    性、撥水性及び蛍光発光性を兼備した着色高分子塗料を
    塗装して得られたものであることを特徴とする請求項1
    記載の鳥類衝突防止架空送電線。
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