JPH09247761A - 衛星支援のｖｓａｔネットワークにおける改善されたデジタル無線通信方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現存する安全余裕（マージン）を所定の安全
余裕（マージン）の値に達しない区間減衰（量）の場合
においても、付加的に利用し得るようにして、経済的に
一層有効に機能動作を行わせ得ること。 【構成】 衛星支援のＶＳＡＴネットワークにおける改
善されたデジタル無線通信方法が提案される。前記ＶＳ
ＡＴ−ネットワークは音声、画像及び通信のための複数
のＶＳＡＴ−加入者及び少なくとも１つの画像及びデー
タ通信のための加入者通信トラフィックは、時間的にク
リティカルな通信トラヒック（ＺＫＶ）及び時間的にク
リティカルでない通信トラヒックとに分類され、さらに
衛星接続路（チャネル）の伝送パラメータは、個々の接
続路（チャネル）区間に存在する伝搬条件に依存して、
中央局ないしハブ（Ｈｕｂ）局（２）により設定される
ようにしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は請求項１ないし１０
の上位概念による、衛星支援のＶＳＡＴネットワークに
おける改善されたデジタル無線通信方法及び装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】中心構造を有する閉じたユーザ群内での
デジタルデータ−、音声及び画像通信（外部ステーショ
ン付き会社、多くの支店付きのチェーン店、遠隔ユーザ
ー付きの大型の計算機）は、有利に無線接続路（チャネ
ル）により衛星を介して、実施、作動され得る。ここ
で、上記ネットワークにおける交換−及び編成（構成配
列）機能は、中央局（Ｈｕｂ）により実施される。ハブ
（Ｈｕｂ）局のアンテナサイズ及び送信電力は、他のネ
ットワーク加入者のステーションの大きさ設計仕様を上
回る。それのパラボラアンテナは、概して、著しく小さ
い直径を有するので（Ｖｅｒｙ Ｓｍａｌｌ Ａｐｅｒ
ｔｕｒｅ Ｔｅｒｍｉｎａｌ ＶＳＡＴ）（超小型地球
局）のでそのような衛星ネットワークは一般に“ＶＳＡ
Ｔ−ネットワーク”と称される。典型的ＶＳＡＴ−ネッ
トワークの説明事項は、“Ｈａｎｄｂｏｏｋ ｏｎ Ｓ
ａｔｅｌｌｉｔｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｉｏｎｓ ：Ｖ
ＳＡＴＳｙｓｔｅｍｓ ａｎｄ Ｅａｒｔｈ Ｓｔａｔ
ｉｏｎｓ”、ＩＴＵ−Ｒ、Ｇｅｎｆ １９９４、の Ｓ
ｕｐｐｌｅｍｅｎｔ（補遺）３に記載されている。

【０００３】ハブ（Ｈｕｂ）局（２）からＶＳＡＴへの
データ流（Ｏｕｔｒｏｕｔｅ； 外向き回線）は、ネッ
トワークにおけるすべての加入者により受信され、個々
のＶＳＡＴにより送信された信号（ｉｎｒｏｕｔｅ：内
向き回線）は、一般に低いレートであり、ＶＳＡＴ−局
の限られた大きさに基づきハブ（Ｈｕｂ）局によっての
み適正に受信され得る。従って、ＶＳＡＴ−局間の通信
トラヒックは、概して、ハブ（Ｈｕｂ）−局を介して導
かれ（“Ｄｏｕｂｌｅｈｏｐ”；ダブルホップ）、それ
により、衛星までの大きな距離のため信号伝搬遅延によ
り、１／２ｓｅｃまでの伝送の遅延が惹起される。

【０００４】そのようなＶＳＡＴ−ネットワークの特別
な利点とするところは、複数の加入者に唯一度通報を送
信しさえすればよく、そして、すべての仕向け相手によ
り同時に受信され得ることである。ユーザの直ぐ近傍で
の通信装置の設置により、複数の交換装置を介する少な
からざる迂回路が特に国際通信トラヒックにて省かれ
る。

【０００５】１０ＧＨｚを越える無線周波数の場合の大
気の作用、影響効果による典型的信号減衰に基づきその
ような装置の作動の際、所定の電力安全余裕（マージ
ン）を確保しなければならない（当該の接続路（チャネ
ル）が減衰の場合に直ちに消失しないために）。年平均
において９９．５％の可用性を確保するため、当該の安
全余裕（マージン）は１２〜１４ＧＨｚの所謂短波長
（Ｋｕ−）バンド内でほぼ２〜３ｄＢでなければならな
い。上記の安全余裕（マージン）は、衛星ネットワーク
の設計選定により固定的に組み込まれ、年間の主要時間
（この主要時間では、大気による区間減衰（量）が所定
の安全余裕（マージン）より著しく小さい）では、従っ
て、現存するシステムでは、付加的な伝送目的のため利
用され得ない。

【０００６】衛星支援のネットワーク内での或１つの衛
星接続路（チャネル）へ固定的な減衰安全余裕（マージ
ン）の融通性のない割当てをすると、所定の確実性（可
用性）を確保、認容するには、システムの経済性が犠牲
になる。

【０００７】

【発明が解決すべき課題】本発明の基礎を成す課題とす
るところは、或１つの閉じられた群の加入者間での衛星
支援のＶＳＡＴネットワークにおける改善されたデジタ
ル無線通信方法及び装置であって，現存する安全余裕
（マージン）を、所定の安全余裕（マージン）の値に達
しない区間減衰（量）の場合においても、付加的に利用
可能にして、経済的に一層効率的な（有効な）機能動作
を行わせ得るようにし、更に、中央局の作動に必要とさ
れる装置システムの一層効率的な（有効）な利用を達成
し得るようにすることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題は、当該の方法
においては、請求項１の特徴事項の構成要件により解決
され、当該の装置においては、請求項１０の特徴事項の
構成要件により解決される。

【０００９】本発明の更なる特徴的事項の構成要件及び
及び／又は発展形態は、請求項２〜９及び１１〜１３の
構成要件中に規定されている。

【００１０】本発明の利点とするところは、存在する安
全余裕（マージン）が、当該の（所定の）安全余裕（マ
ージン）の値に達しない区間減衰（量）の場合にも（当
該の安全余裕（マージン）の値の条件を充足しない場合
でも）付加的に利用され得、それにより、経済的により
一層効率的な（有効な）動作をさせ得ることである。こ
の目的のために本発明により提案される改善されたＶＳ
ＡＴ−システムは、種々の伝送方法、方式（プロセス）
を使用し、それらの伝送方法、方式（プロセス）によっ
ては、瞬時の伝搬条件に依存して、可用の衛星容量の可
及的に（できるだけ）完全な利用が可能になる。このた
めに大気による障害（ノイズ）の補償のための特別な手
段（Ｆａｄｅ Ｃｏｕｎｔｅｒ Ｍｅａｓｕｒｅｓ Ｆ
ＣＭ）が用いられ、該手段は、部分的には既に基本的に
公知であるが、それらの組合せとしては従来衛星ネット
ワークでは適用されていないものである。それらの手段
の一部分の有効な使用のための前提となるのは、ネット
ワークにおける個々のＶＳＡＴ−局の空間的減結合（分
離）であり、その結果区間減衰（量）事象（天候不順セ
ル状区域）の限られた拡がりに基づき種々の位置におけ
る同時に強い降雨による減衰の確率は低いものとなるの
である。

【００１１】更に新規な、本提案によるＶＳＡＴ−シス
テム（方法及び装置）のコンセプト（技術思想）によれ
ば、中央局の作動に必要とされる装置の有効利用がなさ
れ、ここで、当該の一層有効な利用のため、複数のユー
ザ群により1つのハブ（Ｈｕｂ）局が共同的に利用さ
れ、例えば、ハブ（Ｈｕｂ）局による相互に別個の独立
の種々異なる（様々の）信号へのアクセスを介して、共
同的に利用されるのである。更にハブ（Ｈｕｂ）局にて
大きなアンテナを有する１つの公知の高価な地上局を、
比較的小さなアンテナを有する２つ以上の比較的簡単、
簡易な地上局に置換することにより、ネットワークの比
較的大きな確実性及び可用性が可能になる。

【００１２】本発明の方法及び装置の適用により、比較
的にわずかな安全余裕（マージン）を有する安価な機器
の使用下でもＶＳＡＴにて従来慣用の品質標準を達成す
ること、又は変わらない衛星−及び機器投入のもとで、
一層多くの加入者に給電すること、又は、同じ加入者数
及び機器特性のもとで品質標準を高めることが可能であ
る。付加的に、空間的に明瞭に別個で地上の線路（導
体）を介して相互に接続された２つ以上の地上局使用の
際ＶＳＡＴ−ネットワーク鋸湖の中央局への通常高い技
術的要求を低減することが可能になる。次に図示の実施
例を用いて本発明を詳述する。

【００１３】

【実施例】図中下記の指称及び所属の参照番号が使用さ
れている。

【００１４】１ ＶＳＡＴ−ネットワーク ２ 中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局 ３、４ ＶＳＡＴ−局 ５ 衛星 ６、７ 地上局又はダイバーシティ局 ８ 制御ユニット又はハブ（Ｈｕｂ）局コンピュー
タ ９ ハブ（Ｈｕｂ）局のシステム情報 １０ ハブ（Ｈｕｂ）局のデータ及びオーディオビジ
ュアル情報 １１ ハブ（Ｈｕｂ）局からさらに転送される他のＶ
ＳＡＴの情報 １２ ＶＳＡＴからハブ（Ｈｕｂ）局への情報 １３ ハブ（Ｈｕｂ）局を介するＶＳＡＴから他のＶ
ＳＡＴへの情報 １４ ＶＳＡＴ間の電話通信 １５ 内向き（Ｉｎｒｏｕｔｅ）−チャネル １６ 外向き（Ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−チャネル １７ 音声伝送 １８ 画像伝送 １９ データ伝送 ２０ データ流のまとめ（統合） ２１ 区間減衰（量） 図１に略示する伝送システムは、ＶＳＡＴ−ネットワー
ク１から成る。ＶＳＡＴ−ネットワーク１は、１つの中
央局（Ｈｕｂ）２と、複数のＶＳＡＴ−ステーション
（局）３ａ，３ｂ，４ａ，４ｂと、１つの衛星５とから
成る。ここで、相互に独立の種々のサブグループ（群）
は、一方ではステーション３ａ，４ａにより、そして、
他方ではステーション３ｂ，４ｂにより形成されて同じ
ネットワークを介して実現され得る。衛星接続路（チャ
ネル）の伝送パラメータは、個々の接続路（チャネル）
区間上で存在している伝搬条件に依存してハブ（Ｈｕ
ｂ）局２により設定される。ＶＳＡＴ−ステーション３
ａ，３ｂ，４ａ，４ｂは、１つの取り決められた周波数
にてハブ（Ｈｕｂ）局ステーション（２）の信号を受信
し得る。

【００１５】中央局２は、１つ又は複数の地上局６、７
から成り得、該地上局は少なくともほぼ１５Ｋｍの間隔
を置いて配置されるべきものである（ダイバーシティー
コンフィギュレーション）。ここで、各地上局は、無線
周波数領域（ＨＦ、高周波）における伝送装置及び１つ
のアンテナを有する。地上局６、７と中央制御ユニット
８との間に地上の固定的接続路（チャネル）が設けられ
ている。相互に並列的に作動される地上局６、７の空間
的距離（間隔）により、ＶＳＡＴ−ネットワークの比較
的高い動作確実性が達成される。それというのは、地上
局６又は７の内の１つを介する接続路（チャネル）の機
器−又は減衰に依存する機能停止の場合動作は、少なく
とも部分的に、他方のステーションを介して維持され得
る。夫夫の個個（個別）の地上局６、７への可用性（ア
クセス可能性）要求は、各々の地上局を介するハブ（Ｈ
ｕｂ）局２の動作の場合におけるより著しくわずかであ
る。通常必要なコスト高の機器技術（これは、最高電力
アンプ、予備部品の用意、日毎の衛星運動の補償のため
のアンテナの再制御ユニットの必要性により特徴付けら
れている）を省き得る。“ダイバーシティ利得”に基づ
き、大きな減衰安全余裕（マージン）度を有しなくても
よい。ダイバーシティ−コンフィギュレーションの場
合、そのつど地上局（６、７）（それの信号が比較的わ
ずかな減衰を呈する）が、“マスタ−ハブ（Ｈｕｂ）
局”として機能する。

【００１６】比較的大きな程度で悪影響を受けるリザー
ブ（予備）ステーション、局は、長期的に比較的にわず
かな可用性及び短期的に低減される伝送容量の制限条件
下で付加的に利用され得る。而して時間的にクリティカ
ルな通信トラヒックＺＫＶと時間的に非クリティカルな
通信トラフィックＺＵＶとに当該トラヒックを区別する
場合、リザーブステーションを介しては単に時間的に非
クリティカルなトラヒックのみが展開処理され、一方、
マスタステーションは、主に時間的にクリティカルなト
ラヒックＺＫＶを伝送する。

【００１７】ハブ（Ｈｕｂ）局２とＶＳＡＴ−ステーシ
ョン３ａ，４ａとの間のＶＳＡＴ−ネットワーク１内部
でのトラヒック関係（関連）は、図２に示してある。ハ
ブ（Ｈｕｂ）局２から発せられる信号は、外向き回線
（ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−信号と称され、そして、ハブ
（Ｈｕｂ）局のシステム情報９、中央コンピュータから
のデータ及びオーディオビジュアル情報１０並びにハブ
（Ｈｕｂ）局２から更に転送される、他のＶＳＡＴの情
報を包含する。当該のシステム情報は、特異の伝送パラ
メータ、例えば、周波数データレート、誤り防止−及び
識別プロセス及びブロックサイズ（それらは、他のネッ
トワーク加入者へのメッセージの送信（内向き回線（ｉ
ｎｒｏｕｔｅ）−信号）に必要なものである）を含む。
内向き回線（ｉｎｒｏｕｔｅ）−信号は、ハブ（Ｈｕ
ｂ）局２へのデータないしオーディビジュアル情報１２
と、他のＶＳＡＴへのデータ１３又は他のＶＳＡＴとの
直接の低いレートの電話回線のデータ１９を含む。後者
の（最後に述べた）トラヒックは、申し込みの後、ハブ
（Ｈｕｂ）局にて１つの、特別な狭帯域チャネル（これ
は被呼ＶＳＡＴ−ステーションにより受信可能なもので
ある）上でダブル（２重）ホップの回避下で導かれる。

【００１８】ここで提案されているＶＳＡＴ−システム
ーコンセプトは次のような基本的手法を包含する、即
ち、１つのＶＳＡＴ−ネットワーク１内での種々のユー
ザグループは、同じハブ（Ｈｕｂ）局−ステーション２
を介して通信するという基本的手法を含む。共通のハブ
（Ｈｕｂ）局２は、個々のシステムに対する機器−及び
人件コストを低減させるのみならず、それぞれの外向き
回線（ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−信号の接続路（チャネル）
区間が空間的に減結合（分離）される場合におけるより
も大きな可用性も達成される。このことの根拠は、トラ
ンスポンダの伝送特性に存し、該トランスポンダは、入
力電力の増大と共に飽和の非直線性領域内に常に入る
（図３参照）。それにより電力の強い外向き回線（ｏｕ
ｔｒｏｕｔｅ）信号は、電力の弱い内向き回線（ｉｎｒ
ｏｕｔｅ）信号に比して優先される。ハブ（Ｈｕｂ）局
−地上局６、７と衛星５との間の接続路（チャネル）区
間上で強い大気による減衰事象の場合に、相応の外向き
回線（ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−信号が減衰される。トラン
スポンダの特性曲線の動作点は、一層直線的な領域内に
シフトする。それにより、概して減衰されていない（空
間的に減結合されているので）内向き回線（ｉｎｒｏｕ
ｔｅ）−信号が、衛星から、通常の場合におけるより高
い電力で放射され、そして、ハブ（Ｈｕｂ）局２までの
ダウンリンク（区間）上での減衰による障害は、比較的
重大な影響を及ぼさない。

【００１９】上述のダイバーシティーコンフィギュレー
ション及び１つの共通のハブ（Ｈｕｂ）局のコンセプト
（技術思想）は、交替的に、ないし、相互関連してＶＳ
ＡＴ −ネットワークの可用性の増大のために使用し得る。Ｖ
ＳＡＴ−ネットワーク間での可用の伝送容量の一層良好
な利用のため、ないしネットワークに亘って、以下の手
段が用いられる： −時間的にクリティカルな通信トラヒックＺＫＶと時間
的に非クリティカルな通信トラフィックＺＵＶとに、当
該のトラヒックを区別すること、 −確実な伝送チャネルの割当て −減衰状態に適合する全利用データレート −適応的な伝送繰返 それら手段は、有利には、ＶＳＡＴ−ステーションと衛
星との間の接続路（チャネル）区間上での減衰の影響の
補償のために使用される。

【００２０】確実な伝送チャネルの割当て方法は、下記
の事項に立脚する、即ち、同じトランスポンダを介して
複数の信号の伝送の際種々の品質のチャネルが存在する
という事項に立脚する。品質損失は、不都合な障害信号
（所謂相互変調積）の発生により生じるものであり、該
障害信号によっては、Ｓ／Ｎ比の低減を来す。相互変調
積の強さ及び周波数的位置状態は、実質的に電力の強い
外向き回線（ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−信号により定まる。
最も強く障害を受けるのは、比較的に弱い内向き回線
（ｉｎｒｏｕｔｅ）−信号である。例えば、それぞれ８
つの外向き回線（ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−信号および内向
き回線（ｉｎｒｏｕｔｅ）−信号のトランスポンタコン
フィギュレーションの場合、全部で１９２０の３次の相
互変調積及びより高次の更なる比較的に弱い積（生成
波）が生じる。図４中には、内向き回線（ｉｎｒｏｕｔ
ｅ）−チャネル１５及び外向き回線（ｏｕｔｒｏｕｔ
ｅ）−チャネル１６に対するＳ／Ｎ比の、相互変調によ
り予期さるべきＳ／Ｎ比の制限の様子が示してある。上
記のコンフィギュレーションにて、ほぼ１７ｄＢのＳ／
Ｎ比を有する“確実な”チャネルと１ｄＢ以上低いＳ／
Ｎ比を有する“不確実な”チャネルとを区別し得る。不
確実なチャネルの利用は、区間減衰（量）のないＶＳＡ
Ｔ−ステーション向けにのみ想定されている。減衰のあ
る場合には、ハブ（Ｈｕｂ）局２によりＶＳＡＴ−ステ
ーション３、４には、１つの確実なチャネルが割り当て
られ得、それにより、当該のステーションの可用性が維
持される。必要性があるにも拘わらず或１つのＶＳＡＴ
−ステーションにて確実なチャネルが可用でない場合に
は、当該のステーションからはたんに、時間的に非クリ
ティカルなトラヒックＺＵＶを伝送し得る。

【００２１】減衰状況（事情）に適合した全利用データ
レートは、下記の事項を利用する、即ち、ＶＳＡＴ３、
４から発せられるトラヒックは、概して均質でない（図
５にも略示する如く）という事項を利用する。当該の通
信トラヒックは、音声−及び画像伝送（オーディオビジ
ュアル信号、例えばビデオ会議、画像電話）及びデータ
伝送１９（これは多かれ、少なかれ大きな遅延を許容す
る）（例えばｅ−メール、ファイル転送、ファックス、
リモートログイン）から成る。デジタル信号の適正な伝
送のために必要な電力は、伝送されるビットの数と共に
増大する。区間減衰（量）の場合、情報伝送（通過）性
能の一時的低減が、伝送品質の維持の下で可能である、
それというのは、音声−及び画像画像伝送１７ないし１
８は、一般に比較的高い利用ビットレートを占有する
が、頻繁な音声ポーズ及びわずかな動きの画像シーケン
スに基づき、勿論実際のビットレートが著しく変化する
からである。同時に伝送さるべきデータビットは、オー
ディオビジュアル情報と共に、次のようなビットレート
２０の１つのビット流にまとめられる、即ち、信号が存
在する伝搬条件２１下で丁度所要の品質で伝送され得る
ようなビットレート２０の１つのビット流にまとめられ
る。ここで、データ伝送（通過）性能は、その都度許容
されるデータビットレート１９で変化し、相応に延長さ
れた伝送時間を生じる。

【００２２】一方では音声−及び画像伝送に対し、他方
ではデータ伝送に対し、異なる要求が、維持されるべき
伝送品質に関して課せられる。インタラクティブ（双方
向）のオーディビジュアルの通信トラフィックの場合、
可及的に（できるだけ）わずかな時間遅延が好ましく、
そのために、動作中、比較的大きいビット誤り率がなお
許容可能である（短時間の画像障害（ノイズ）を甘受し
得、電話通信トラヒックにおける了解問題は、再問い合
わせにより解消される）。これに対してデータサービス
は、ほぼ誤りのない伝送を要し、一方、わずかな時間遅
延は概して重要でない。従って、オーディビジュアルの
通信トラヒックは、通常前向き（ｆｏｒｗａｒｄ）誤り
補正手段により保護され、一方、減衰に基因する接続路
（チャネル）障害の場合におけるデータ伝送の誤り防止
は、適応的伝送反復のコンセプトにより確保される。

【００２３】データ伝送にとって通常のＡＲＱ（Ａｕｔ
ｏｍａｔｉｃ Ｒｅｐｅａｔ ｒｅＱｕｅｓｔ）は、実
際の誤りの場合においてしか付加的伝送容量を要しない
という利点を有する。誤り識別のためデータ伝送は、ブ
ロック構造で冗長性のチェックビット（パリティ）と共
に伝送される。誤りの識別された場合、伝送反復（信
号）（ＮＡＫ、 Ｎｏｔ ＡｃＫｎｏｗｌｅｄｇｅｄ）
が要求され、該伝送反復（信号）は、場合により、誤り
防止手段を施され得る。実際のデータレート及び伝送品
質に依存して、次のようなブロック長及び誤り防止手段
を見出し得る、即ち所要の残留ビット誤り確率の維持下
で最大可能のデータ処理（伝送）性能が達成されるよう
なブロック長及び誤り防止手段が見い出され得る。当該
プロセスは、有利にＶＳＡＴ−ステーションとハブ（Ｈ
ｕｂ）局（内向き回線（ｉｎｒｏｕｔｅ）との間、ない
し、ハブ（Ｈｕｂ）局と個々のＶＳＡＴ−ステーション
との間でのポイントツーポイント接続路（チャネル）に
適用可能である。ポイントツーマルチポイントー伝送に
対しては、多重に誤って受信されたデータブロックが、
次のように単一の“補正ブロック”にまとめられる、即
ち、各ステーションが、複数の既に受信されたデータブ
ロックの内容から要求された情報を開くことができるよ
うにまとめられる。当該の方式は、図６に示されてい
る。

【００２４】２つのＶＳＡＴ−ステーション間のデータ
伝送は、ハブ（Ｈｕｂ）局を介する迂回路を経て行われ
る（ダブルホップ接続）。それにより、ハブ（Ｈｕｂ）
局の位置箇所にて情報を復調し、たんに適正なブロック
のみを更に送信し、これに反し、誤ったブロックは直ち
に返送することが可能になる。而して時間遅延の短縮及
び両伝送区間の減結合、以て、比較的に良好なデータ品
質及び比較的有効な容量利用が達成される。ハブ（Ｈｕ
ｂ）局２を受信ＶＳＡＴ−ステーション３、４との間で
の伝送区間上の強減衰事象の場合にハブ（Ｈｕｂ）局の
位置における一時記憶及び比較的に遅れた比較的に有利
な時点での更なる送信により、伝送容量の更なる負荷軽
減が生ぜしめられる。衛星区間強減衰事象が概して、た
んに短い持続時間を有するので、付加的な時間遅延は、
達成される有効（効果）増大に比して無視可能である。

【００２５】前述の方法及び装置は、少なくとも１つの
中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局２と、それより著しく離れ
た距離の遠隔のＶＳＡＴーステーション３、４とから成
る音声、画像及びデータ通信を実施するＶＳＡＴシステ
ムに関する。ハブ（Ｈｕｂ）局２は、それの情報をＶＳ
ＡＴ−ステーション３、４に送信し、そして、他の周波
数でＶＳＡＴ−ステーション３、４から送信されたメッ
セージ（情報）を受信する。送信周波数及び許容全デー
タレートは、ハブ（Ｈｕｂ）局２により、個々の衛星区
間上に存在する伝搬条件に依存して設定される。伝搬条
件は、自ら送信された信号の受信及びＶＳＡＴ−ステー
ションから伝送される信号レベル値に対比してのＶＳＡ
Ｔ−ステーションにより受信された信号レベルの関係に
より定まり、そして、ＶＳＡＴーステーションに分配さ
れる。

【００２６】ＶＳＡＴ−ステーションは、伝送された送
信パラメータを以て、即ち（換言すれば）、全データレ
ート、ブロック長及び誤りプロセスを以て、ハブ（Ｈｕ
ｂ）局−ステーション２により定められた送信周波数で
送信する。上記パラメータは、テーブルから読出され、
又は、ダイナミックプロセスにて定められる。該ダイナ
ミックプロセスは、特別なネットワーク−コンフィギュ
レーションの周辺条件に適合されており、該周辺条件と
は雨天気象状況、接続路（チャネル）機能停止の許容の
度合い又は最良値に比して低減された容量利用度であ
る。。可能な相応の制御プログラム（これはハブ（Ｈｕ
ｂ）局ステーション２のステーションコンピュータ８に
て具現化されることとなる）に対する例として、所属の
フローチャートを図７に示す。

【００２７】ハブ（Ｈｕｂ）局２は、適正な受信につい
てのチェックの後ＶＳＡＴ−ステーション間のデータ通
信トラヒックを転送する。ハブ（Ｈｕｂ）局ステーショ
ン２は、発呼ＶＳＡＴ−ステーションからの電話通信ト
ラフィックをし度いという接続要求を。被呼ＶＳＡＴ−
ステーションに通報し、そして、接続路（チャネル）の
形成の際、相応の狭帯域の衛星−チャネルを利用可能に
する。

【００２８】

【発明の効果】本発明によれば、或１つの閉じられた群
の加入者間での衛星支援のＶＳＡＴネットワークにおけ
る改善されたデジタル無線通信方法及び装置において，
現存する安全余裕（マージン）が所定の安全余裕（マー
ジン）の値に達しない区間減衰（量）の場合において
も、経済的に一層有効に機能動作し得るように付加的に
利用し得るようにし、更に、中央局の作動に必要とされ
る装置の有効な利用を達成し得るという効果が奏され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のＶＳＡＴ−システムの典型的構造を示
す図である。

【図２】典型的ＶＳＡＴ−ネットワークにおけるトラヒ
ック流を示す説明図である。

【図３】多くのＶＳＡＴ−ネットワークの作動の際の衛
星トランスポンダの、その特性曲線に基づいて典型的伝
送特性の特性図である。

【図４】トランスポンダの１例における信号周波数の配
置図である。

【図５】衛星区間上の大気による減衰の場合における適
応的データ伝送の例を示す図である。

【図６】ポイントツーマルチポイント接続路（チャネ
ル）における適応的伝送反復の例を示す図である。

【図７】ハブ（Ｈｕｂ）局−ステーションによる適応的
手段の制御のためのプログラムのフローチャートの図で
ある

【符号の説明】

１ ＶＳＡＴ−ネットワーク ２ 中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局 ３ ＶＳＡＴ−局 ４ ＶＳＡＴ−局 ５ 衛星 ６ 地上局又はダイバーシティ局 ７ 地上局又はダイバーシティ局 ８ 制御ユニット又はハブ（Ｈｕｂ）局コンピュー
タ ９ ハブ（Ｈｕｂ）局のシステム情報 １０ ハブ（Ｈｕｂ）局のデータ及びオーディオビジ
ュアル情報 １１ ハブ（Ｈｕｂ）局からさらに転送される他のＶ
ＳＡＴの情報 １２ ＶＳＡＴからハブ（Ｈｕｂ）局への情報 １３ ハブ（Ｈｕｂ）局を介するＶＳＡＴ−ステーシ
ョンから他の ＶＳＡＴへの情報 １４ ＶＳＡＴ−ステーション間の電話通信 １５ 内向き回線（Ｉｎｒｏｕｔｅ）−チャネル １６ 外向き回線（Ｏｕｔｒｏｕｔｅ）−チャネル １７ 音声伝送 １８ 画像伝送 １９ データ伝送 ２０ データ流のまとめ（統合） ２１ 区間減衰（量）

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｍ (72)発明者 フリードリッヒ リュッカー ドイツ連邦共和国 アイヒ ハウプトシュ トラーセ 42 (72)発明者 ディルク フォン フーゴ ドイツ連邦共和国 ダルムシュタット ヴ ィッコプヴェーク ９

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 衛星支援のＶＳＡＴネットワークにおけ
   る改善されたデジタル無線通信方法であって、前記ＶＳ
   ＡＴ−ネットワークは音声−、画像−及びデータ通信の
   ため、複数のＶＳＡＴ−加入者及び少なくとも１つの中
   央局（ステーション）から成り、ここで、個個の加入者
   ないしユーザ−群（グループ）は、通信サービスを要求
   し得るようにした当該のデジタル無線通信方法におい
   て、 当該の加入者通信トラフィックを、時間的にクリティカ
   ルな通信トラヒック（ＺＫＶ）と時間的にクリティカル
   でない通信トラヒック（ＺＵＶ）とに分類し、さらに衛
   星接続路（チャネル）の伝送パラメータは、個々の接続
   路（チャネル）区間に存在する伝搬条件に依存して、中
   央局ないしハブ（Ｈｕｂ）局（２）により設定されるよ
   うにしたことを特徴とする衛星支援のＶＳＡＴネットワ
   ークにおける改善されたデジタル無線通信方法。
2. 【請求項２】 信号通信トラヒックは、そのつど地上−
   ないしダイバーシティ局（６、７）を介してハブ（Ｈｕ
   ｂ）局（２）に導かれ、該ハブ（Ｈｕｂ）局（２）は、
   伝搬効果及び／又はシステムコンポーネントの機能停止
   による悪影響を最も受け難いようにしたことを特徴とす
   る請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局（２）は、
   要求に応じて個々の加入者に１つの確実な周波数を割当
   て、上記の１つの確実な周波数ではわずかな相互変調ノ
   イズ（雑音、干渉）に基づき比較的高い伝送品質が達成
   されるようにしたことを特徴とする請求項１記載の方
   法。
4. 【請求項４】 地上局ないしハブ（Ｈｕｂ）局（２）の
   側からの、個々の加入者の要求に応じた１つの確実な周
   波数の割当ては、狭帯域伝送チャネルにて行われ、該狭
   帯域伝送チャネルを介しては、２つの加入者間で直接的
   に電話通信（トラヒック）がダブル（２重）ホップの回
   避下で行われるようにしたことを特徴とする請求項３記
   載の方法。
5. 【請求項５】 時間的にクリティカルなトラヒックが所
   定の伝送品質、例えば時間のＰ％でのビット誤りレート
   （ＢＥＲ）を維持し、そして、例えば、当該のビット誤
   りレート（ＢＥＲ）を下回った際時間的にクリティカル
   なトラヒック（ＺＫＶ）のほかに付加的に時間的にノン
   （非）クリティカルなトラヒック（ＺＵＶ）も伝送され
   るようにしたことを特徴とする請求項１ないし２記載の
   方法。
6. 【請求項６】 非作用状態におかれている他の地上局−
   ないしダイバシティ局を介しても、時間的にクリティカ
   ルなトラヒック（ＺＫＶ）のみならず、時間的に非（ノ
   ン）クリティカルなトラヒック（ＺＵＶ）も伝送され、
   更に、所定のビット誤りレート（ＢＥＲ）に到達又はこ
   れを超過の際、付加的手段、例えばＦａｄｅ Ｃｏｕｎ
   ｔｅｒ Ｍｅａｓｕｒｅｓ（ＦＣＭ）が使用され、それ
   により、場合により、品質低下のもとで、例えば時間の
   Ｐ％より大の％のビット誤りレートの場合低減されたデ
   ータ利用レートのもとで、時間的にクリティカルなトラ
   ヒック（ＺＫＶ）を維持することを特徴とする請求項２
   又は５記載の方法。
7. 【請求項７】 ポイントツーマルチポイント伝送のた
   め、種々のＶＳＡＴ局（３、４）の複数の誤って受信さ
   れたデータブロックを唯一の補正ブロックにまとめ、そ
   して、各ＶＳＡＴ−局（３、４）は、既に適正に受信さ
   れた複数のデータブロックの内容及び当該の補正ブロッ
   クから、要求された情報を見出すことを特徴とする請求
   項１から６までのうちいずれか１項記載の方法。
8. 【請求項８】 ２つのＶＳＡＴ局（３、４）間のデータ
   伝送が中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局（２）を介して行わ
   れるようにし、そして、ハブ（Ｈｕｂ）局（２）の位置
   で情報を復調し、適正ブロックのみを更に送信し、一
   方、誤ったブロックを直ちに返送し、ここで、中央局又
   はハブ（Ｈｕｂ）局（２）と受信ＶＳＡＴ（３、４）局
   との間の伝送区間での強減衰事象生起の際中間（一時）
   記憶を中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局（２）の位置箇所で
   行い、更なる送信を比較的に遅れた、比較的有利な時点
   で行うことを特徴とする請求項１から７までのうちいず
   れか１項記載の方法。
9. 【請求項９】 中央局（ステーション）又はハブ（Ｈｕ
   ｂ）局（２）の送信周波数及び許容全データレートを、
   中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局（２）により個個（個別）
   の衛星区間上に存在する伝搬条件に依存して設定（セッ
   ティング）し、さらに、当該の伝搬条件を、自ら送信し
   た信号の受信（状況）及びＶＳＡＴ局（３、４）により
   受信された信号レベルと、ＶＡＳＴ局（３、４）により
   送信された信号レベル値との対比関係（関連）により定
   め、そして、ＶＳＡＴ局（３、４）へ分配することを特
   徴とする請求項１から８までのうちいずれか１項記載の
   方法。
10. 【請求項１０】 衛星支援のＶＳＡＴネットワークにお
    ける改善されたデジタル無線通信装置において、 ＶＳＡＴ−ネットワーク（１）は、少なくとも１つの中
    央局又はハブ（Ｈｕｂ）局（２）と、複数のＶＳＡＴ
    （３ａ，３ｂ，４ａ，４ｂ）と１つの衛星（５）から成
    り、更に中央局又はハブ（Ｈｕｂ）局（２）は、複数の
    地上局（６、７）から成り、該地上局は画然と相互に離
    隔し合って配置されており、そして、それぞれ無線周波
    数領域にて１つのアンテナ及び伝送装置を有し、更に、
    地上局（６、７）と中央制御ユニットないしハブ（Ｈｕ
    ｂ）局−コンピュータ（８）との間に地上固定接続（チ
    ャネル）が設けられていることを特徴とする衛星支援の
    ＶＳＡＴネットワークにおける改善されたデジタル無線
    通信装置。
11. 【請求項１１】 中央局ないしハブ（Ｈｕｂ）局（２）
    から発せられる信号が、ハブ（Ｈｕｂ）局（２）のシス
    テム情報（９）、ハブ（Ｈｕｂ）局（２）の中央コンピ
    ュータ（８）からのデータ及びオーディオビジュアル情
    報（10）及び他のＶＳＡＴ局（３、４）のさらに転送さ
    れる情報（１１）を含み、そして、システム情報は、周
    波数、データレート、誤り防止識別プロセス、及びブロ
    ックサイズのような特有の伝送パラメータを含み、該伝
    送パラメータは、他のネットワーク加入者へのメッセー
    ジ（情報）の送信に必要なものであり、更に、入力する
    信号は直接ＶＳＡＴ−局（３、４）間でのハブ（Ｈｕ
    ｂ）局（２）へのデータないしオーディオビジュアル情
    報（１２）、他のＶＳＡＴ（３、４）局への情報（１
    ３）又はＶＳＡＴ（３、４）局間の電話通信（情報）
    （１４）を含むことを特徴とする請求項１０記載の装
    置。
12. 【請求項１２】 送信パラメータは、メモリのテーブル
    内に記憶されているか、又は、適合されたダイナミック
    プロセスによって決定されるように構成されており、前
    記ダイナミックプロセスによっては、制御プログラムを
    用いて特別のネットワークコンフィギュレーションの周
    辺条件が考慮されるものであり、前記制御プログラムは
    ハブ（Ｈｕｂ）局（２）の前記局コンピュータ（８）に
    て具現化されていることを特徴とする請求項１０又は１
    １記載の装置。
13. 【請求項１３】 請求項１から９による方法プロセスと
    共に、衛星支援のＶＳＡＴネットワーク（１）における
    改善されたデジタル無線通信のためのシステムを形成す
    ることを特徴とする請求項１０項から１２項までのうち
    何れか１項記載の装置。