JPH09246546A - 縦型電界効果トランジスタ - Google Patents

縦型電界効果トランジスタ

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JPH09246546A
JPH09246546A JP5304796A JP5304796A JPH09246546A JP H09246546 A JPH09246546 A JP H09246546A JP 5304796 A JP5304796 A JP 5304796A JP 5304796 A JP5304796 A JP 5304796A JP H09246546 A JPH09246546 A JP H09246546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反転層移動度が高く信頼性の優れた縦型電界
効果トランジスタを提供する。 【解決手段】 N+ 型半導体基板21内にPベース23
領域とN+ ソース24領域を有し、隣接したセルの境界
部に凹部が形成され、凹部の表面に重なるようにゲート
酸化膜25およびポリシリコン26が形成されてMOS
構造が構成され、ポリシリコン26がBPSG膜27で
覆われ、BPSG膜27の上部にベース領域およびソー
ス領域の一部と接続するように電極となるアルミ28が
被着され、半導体基板21の反対側下面にドレイン電極
となるメタル29が被着されている縦型電界効果トラン
ジスタにおいて、チャネル部となる凹部の壁面が、RI
E法とROCOS法とを組合わせた加工制御によって、
半導体基板の表面に対して79°±5°の角度を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は縦型電界トランジス
タに関し、特にそのチャネル面の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来用いられていたこの種の縦型電界効
果トランジスタは、図6にて示す構成のものが採用され
ていた。図6は従来の縦型電界効果トランジスタの模式
的縦断面図であり、図において符号61で示されるもの
はN+ 型半導体基板であり、62はN型エピタキシャル
層、63はPベース、64はN+ ソース、65はゲート
酸化膜、66はポリシリコン、67はBPSG膜、68
はアルミ、69はメタルを示す。
【0003】抵抗率が0.01Ω−cm程度のN+ 型半
導体基板61上に抵抗率が0.3〜3.0Ω−cm、厚
さが4〜20μm程度のN型エピタキシャル層62が形
成された半導体基板のN型エピタキシャル層62の上面
の隣接するセルとの境界部に、深さが約1.0μmの平
坦な頂部を有するV型の凹部が形成され、この凹部のV
型の側面にチャネルが形成されるようにV型の側面に接
して拡散深さが0.7〜1.0μmのPベース63の拡
散層および拡散深さが0.3〜0.5μmのN + ソース
64の拡散層がN型エピタキシャル層62の表面に形成
され、この凹部の表面を覆うように厚さが400〜10
00オングストローム程度のゲート酸化膜65が形成さ
れ、その上にP(りん)を高濃度にドーブした約500
0オングストロームのポリシリコン66が形成されてい
る。
【0004】さらに、層間絶縁膜となる厚さ約5000
〜10000オングストロームのBPSG膜67(ボロ
ンりんシリケートグラス)が表面に形成された後、BP
SG膜67にコンタクト部が開口され、Pベース63お
よびN+ ソース64と接続するように表面に厚さ約2.
0〜5.0μmのアルミ68が被着されて、これがソー
ス電極となり、半導体基板の裏面にはAu−Sb系のメ
タル69が被着されてこれがドレイン電極となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来例の電界
効果トランジスタでは、ロコス(LOCOS)法で凹部
が加工されているが、加工技術の面から通常凹部の壁面
が結晶面(111)面になるように加工が制御されてい
る(NIKKEIELECTRONICS、1994、
9、5 No.616)。即ち、最も汎用的に用いられ
ている(100)面ウェーハにて、通常の四角セルを用
いた場合には凹部の斜面の角度は約55°になる。ま
た、反応イオンエッチング(RIE)法を用いて溝を形
成する方法も用いられているが溝の側面に発生する結晶
欠陥の影響からオン抵抗Ronが下がりにくいという問題
点があった。
【0006】ところで、この種の電界効果トランジスタ
の性能を判定するには動作時のオン抵抗Ronが重要なパ
ラメータとなるが、オン抵抗Ronを成分別に分けるとチ
ャネル抵抗Rch、エピタキシャル抵抗Repi 、サブスト
レート抵抗Rsub 等となり、特にソース・ドレイン間の
耐圧が低くなってくると、全体の抵抗Ronに対するRch
の比率が高くなってくる。
【0007】チャネル抵抗Rchは、 Rch=1/{μ・COX・(VG −VTH)・W/L} で示される。
【0008】但し、μ:反転層移動度、COX:キャパシ
タンス、VG :ゲ−ト電圧、VTH:ゲートしきい値電
圧、W:チャネル幅、L:チャネル長 ここでμ(反転層移動度)は結晶面に依存することが知
られており、ほぼ下記の指数にて示される。
【0009】(011):(111):(100)は略
1:1.5:2.0となり、(011):(11
1):(511)は略 1:1.5:2.0となる。
【0010】これにより、従来例での(111)面での
反転層移動度は、(011)面の1.5倍となるが、
(100)または(511)面よりは低く、結果として
(100)または(511)面よりはRonが高くなると
いう問題点があった。
【0011】また、結晶面によりその表面準位密度が異
なり、(111)面よりは(100)または(511)
面の方が優れており、この原因によって(111)では
(100)または(511)面より信頼性の面で不安定
性が生じやすいという問題があった。
【0012】本発明の目的は、反転層移動度が高く信頼
性の優れた縦型電界効果トランジスタを提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の縦型電界効果ト
ランジスタは、第1導電型の半導体基板内に第2導電型
のベース領域を有し、ベース領域内に第1導電型のソー
ス領域を有し、隣接したセルのベース領域およびソース
領域にまたがるように境界部に凹部が形成され、凹部の
表面に重なるように絶縁膜が形成され、さらに絶縁膜に
重なるようにゲート電極が形成されてMOS構造が構成
され、ゲート電極が層間絶縁膜で覆われ、層間絶縁膜の
上部にベース領域およびソース領域の一部と接続するよ
うに電極となる金属が被着され、半導体基板の反対側下
面にドレイン電極となる金属が被着されている縦型電界
効果トランジスタにおいて、チャネル部となる凹部の壁
面が、半導体基板の表面に対して79°±5°の角度を
有する。
【0014】凹部がロコス(LOCOS)法を用いて形
成されていてもよく、凹部の壁面の半導体基板の表面に
対する角度が、反応性イオンエッチング(RIE)法と
ロコス(LOCOS)法とを組合わせた加工制御によっ
て形成されていてもよい。
【0015】また、半導体基板が、主面が{100}面
で、オリエンテーションフラット面が{011}面であ
るウェーハを用い、各セルの各辺がオリエンテーション
フラット面と平行並びに直角方向となるように加工され
ていてもよく、主面が{100}面で、オリエンテーシ
ョンフラット面が{001}面であるウェーハを用い、
各セルの各辺がオリエンテーションフラット面と平行並
びに直角方向となるように加工されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態の使用ウェーハとセル配置を示す斜視図であり、
図2は本発明の縦型電界効果トランジスタの模式的縦断
面図であり、図3は本発明の第1の実施の形態の縦型電
界効果トランジスタの製造工程を示す模式的縦断面図で
あり、(a)は半導体基板にチャネル部となる凹部をエ
ッチングした状態、(b)は凹部に熱酸化膜を形成した
状態である。図において符号11で示されるものはウェ
ーハであり、12はオリエンテーションフラット、13
は四角セル、21はN+型半導体基板、22はN型エピ
タキシャル層、23はPベース、24はN+ ソース、2
5はゲート酸化膜、26はポリシリコン、27はBPS
G膜、28はアルミ、29はメタル、30は熱酸化膜、
31は窒化膜、32はレジスト、33は第2の熱酸化膜
を示す。
【0017】第1の実施の形態では、図1に示されるよ
うに主面が{100}面で、オリエンテーションフラッ
ト12が{011}面のウェーハ11を用い、各辺がオ
リエンテイーションフラット12の面と平行ならびに垂
直になるように四角セル13が形成されている。図2〜
図4は図1の四角セル13のA−A断面であり、図2〜
図4のB、B’は図1の四角セルのB、B’を示す。
【0018】抵抗率が0.01Ω−cm程度のN+ 型半
導体基板21上に抵抗率が0.3〜3.0Ω−cm、厚
さが4〜20μm程度のN型エピタキシャル層22が形
成された半導体基板のN型エピタキシャル層22の上面
に、厚さ500オングストローム程度の熱酸化膜30お
よび厚さ1000オングストローム程度の窒化膜31が
逐次形成され、レジスト32によって所定のパターニン
グ後、反応性イオンエッチング(RIE)によって深さ
約0.8μm程度シリコン(Si)がエッチングされ凹
部が形成される〔図3(a)〕。
【0019】レジスト32が除去された後、1140℃
程度の温度でロコス(LOCOS)酸化が行なわれ約7
000オングストロームの厚い第2の熱酸化膜33がエ
ッチングされた凹部の壁面に形成される〔図3
(b)〕。
【0020】凹部のエッチング量と酸化膜厚により、凹
部の壁の角度がある程度制御できる。図4はSiエッチ
ング深さと凹部の壁の角度の関係を表す説明図であり、
(a)はSiエッチング深さと凹部の壁の角度の関係グ
ラフ、(b)は凹部近傍の縦断面図であり、図中42は
N型エピタキシャル層、43はPベース、44はN+
ース、45はゲート酸化膜、46はポリシリコン、47
はBPSG膜、48はアルミ、θは角度を示す。図4
(a)からSiエッチング深さによって凹部の壁の角度
θが制御できることが判る。
【0021】この後、窒化膜31が除去され、第2の酸
化膜33をマスクとしてPベース23のイオン注入、N
+ ソース24のイオン注入が行なわれ、拡散深さが0.
7〜1.0μmのPベース23の拡散層および拡散深さ
が0.3〜0.5μmのN+ソース24の拡散層が形成
される。
【0022】次に第2の酸化膜33と熱酸化膜30が除
去された後、厚さが約500オングストロームのゲート
酸化膜25が凹部の壁面に形成され、さらにゲート酸化
膜25上にりんが高濃度にドーブされた約5000オン
グストロームのゲート電極であるポリシリコン26が形
成され、表面に厚さ約6000オングストロームの層間
絶縁膜であるBPSG膜27が形成された後、所定位置
にコンタクト部を開口する。
【0023】Pベース23およびN+ ソース24と接続
するように表面に厚さ約2.0〜5.0μmのアルミ2
8が被着されて、これがソース電極となり、半導体基板
の裏面にはAu−Sb系のメタル29が被着されてこれ
がドレイン電極となっている(図2)。
【0024】上述のようにこのような工程の中で、特に
シリコンのエッチング量(深さ)とLOCOS酸化膜厚
の制御によって、凹部のチャネルとなる壁の角度を結晶
面(511)の角度79°近傍とすることが可能とな
る。また、エッチングにより壁面に生じた結晶欠陥は、
厚いLOCOS酸化膜の除去により同時に除去される。
【0025】この結果、イオン移動度が大きく、動作時
のオン抵抗が小さく、なおかつ表面準位密度の小さい、
信頼性の安定した縦型電界効果トランジスタを得ること
ができる。
【0026】次に第2の実施の形態について説明する。
図5は本発明の第2の実施の形態の使用ウェーハとセル
配置を示す斜視図である。図中51はウェーハ、52は
オリエンテーションフラット、53は四角セルを示す。
【0027】第2の実施の形態では、図2に示されるよ
うに主面が{100}面で、オリエンテーションフラッ
ト52が{001}面のウェーハ51を用い、各辺がオ
リエンテーションフラット52と平行ならびに垂直にな
るように四角セル53を形成する。その他の作製方法と
構造は第1の実施の形態と同じである。
【0028】この実施の形態ではチャネル面を略{10
0}面にすることができ、第1の実施の形態と同様の効
果が得られる。
【0029】以上の実施の形態の説明ではセルは四角セ
ルとしたが、四角セルのコーナー部の一部を切り落とし
て八角セルとしても差し支えない。
【0030】また、本実施の形態ではRIE法とLOC
OS法とを併用する工法でチャネル面の角度の制御を行
なったが、LOCOS法のみでも複雑な加工制御を行な
うことにより79°±5°以内に制御することが可能で
ある。
【0031】オリエンテ−ションフラットの面を{01
1}面あるいは{001}面とし、四角セルの各辺をオ
リエンテーションフラット面と平行および直角方向とす
ることにより、チャネル面を{511}面あるいは{1
00}面とすることができ、容易にチャネル面の角度を
79°±5°以内に制御することが可能となるが、複雑
な加工制御を行なえばその他の面を使用して所望の角度
とすることも不可能ではない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、半導体基
板に設けられたチャネル部となる凹部の壁面の角度を容
易に79°近傍にすることができるので、前述のように
イオン移動度が大きく、動作時のオン抵抗Ronが小さ
く、なおかつ表面準位密度の小さい、信頼性の高い縦型
電界効果トランジスタを得ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の使用ウェーハとセ
ル配置を示す斜視図である。
【図2】本発明の縦型電界効果トランジスタの模式的縦
断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の縦型電界効果トラ
ンジスタの製造工程を示す模式的縦断面図である。
(a)は半導体基板にチャネル部となる凹部をエッチン
グした状態である。(b)は凹部に熱酸化膜を形成した
状態である。
【図4】Siエッチング深さと凹部の壁の角度の関係を
表す説明図である。(a)はSiエッチング深さと凹部
の壁の角度の関係グラフである。(b)は凹部近傍の縦
断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の使用ウェーハとセ
ル配置を示す斜視図である。
【図6】従来の縦型電界効果トランジスタの模式的縦断
面図である。
【符号の説明】
11、51 ウェーハ 12、52 オリエンテーションフラット 13、53 四角セル 21、61 N+ 型半導体基板 22、42、62 N型エピタキシャル層 23、43、63 Pベース 24、44、64 N+ ソース 25、45、65 ゲート酸化膜 26、46、66 ポリシリコン 27、47、67 BPSG膜 28、48、68 アルミ 29、69 メタル 30 熱酸化膜 31 窒化膜 32 レジスト 33 第2の熱酸化膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板内に第2導電型
    のベース領域を有し、前記ベース領域内に第1導電型の
    ソース領域を有し、隣接したセルの前記ベース領域およ
    びソース領域にまたがるように境界部に凹部が形成さ
    れ、前記凹部の表面に重なるように絶縁膜が形成され、
    さらに前記絶縁膜に重なるようにゲート電極が形成され
    てMOS構造が構成され、前記ゲート電極が層間絶縁膜
    で覆われ、前記層間絶縁膜の上部に前記ベース領域およ
    び前記ソース領域の一部と接続するように電極となる金
    属が被着され、前記半導体基板の反対側下面にドレイン
    電極となる金属が被着されている縦型電界効果トランジ
    スタにおいて、 チャネル部となる前記凹部の壁面が、前記半導体基板の
    表面に対して79°±5°の角度を有することを特徴と
    する縦型電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の縦型電界効果トランジ
    スタにおいて、 前記凹部がロコス(LOCOS)法を用いて形成されて
    いることを特徴とする縦型電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の縦型電界
    効果トランジスタにおいて、 前記凹部の壁面の前記半導体基板の表面に対する角度
    が、反応性イオンエッチング(RIE)法と前記ロコス
    (LOCOS)法とを組合わせた加工制御によって形成
    されていることを特徴とする縦型電界効果トランジス
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の縦型電界効果トランジ
    スタにおいて、 前記半導体基板が、主面が{100}面で、オリエンテ
    ーションフラット面が{011}面であるウェーハを用
    い、各セルの各辺が前記オリエンテーションフラット面
    と平行並びに直角方向となるように加工されていること
    を特徴とする縦型電界効果トランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の縦型電界効果トランジ
    スタにおいて、 前記半導体基板が、主面が{100}面で、オリエンテ
    ーションフラット面が{001}面であるウェーハを用
    い、各セルの各辺が前記オリエンテーションフラット面
    と平行並びに直角方向となるように加工されていること
    を特徴とする縦型電界効果トランジスタ。
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