JPH09245840A - 電池パック - Google Patents

電池パック

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JPH09245840A
JPH09245840A JP8045912A JP4591296A JPH09245840A JP H09245840 A JPH09245840 A JP H09245840A JP 8045912 A JP8045912 A JP 8045912A JP 4591296 A JP4591296 A JP 4591296A JP H09245840 A JPH09245840 A JP H09245840A
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circuit
battery
voltage
secondary battery
charging
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JP8045912A
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Tokuaki Nakajima
徳昭 中島
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Nikon Corp
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、電池パックが過放電を起こ
す前の電圧になると、2次電池から付属回路への電力供
給を禁止し、過放電を防止する電池パックを提供するこ
とにある。 【構成】 充放電可能な2次電池6と、2次電池に付属
しその電力を消費する付属回路8と、2次電池の電力を
消費する負荷あるいは2次電池を充電する充電装置を接
続可能な接続部12とを有する電池パックにおいて、検
出した2次電池の電圧が所定値を越える場合、第1信号
を発生し、電圧が所定値以下の場合、第2信号を発生す
る電圧検出装置と、第1信号の発生に伴って2次電池か
ら付属回路への電力供給を許可し、第2信号の発生に伴
って、2次電池から付属回路への電力供給を禁止するス
イッチング装置とを設け、スイッチング装置が2次電池
から付属回路への電力供給を禁止した場合には、接続部
に充電装置が接続され、充電装置から2次電池及び付属
回路に充電及び電力供給が開始されるまで2次電池から
前記付属回路への電力供給を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池パック、中でも特
に、ビデオカメラやスチルカメラなどの携帯用電子機器
の電源として使用される、2次電池と2次電池に付属す
る付属回路とが内蔵された電池パックに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来から、携帯用電子機器の電源として、
乾電池やリチウム電池などの1次電池が一般的に使用さ
れている。携帯用電子機器の中には、1次電池を所定の
個数内蔵した電池パックを使用して、機器本体に着脱す
るものがある。このような1次電池は、使用され電力消
費すると、やがては機器本体を駆動するために必要な電
力供給が不可能となる。通常の一次電池は、この時点
で、廃棄される。
【0003】近年、一次電池を用いた電池パックに代わ
り、充電し反復使用可能なニッカド電池などの2次電池
を内蔵した電池パックが種々発売されてきた。また最近
の電池パックは、機器を使用する使用者に対して、充電
を促すような残量表示の機能を付加した電池パックがい
ろいろと提案されている。この種の電池パックの従来例
として、特開平5−134021号公報が知られてい
る。図8は、この公報の図2を参照し、2次電池から各
手段および各回路に流れ込む電流及び経路などを追加し
た図である。
【0004】以下、従来技術を図8を用いて説明する。
図8において、Iは、経路Aを通り点線で囲まれた部分
の付属回路42に流れ込む電流、I1は、経路Cを通り
演算増幅器43aに流れ込む電流、I2 は、経路Dを通
り演算増幅器43bに流れ込む電流、I3 は、経路Gを
通りアナログ/デジタル変換部(A/D変換部)45に
流れ込む電流、I4 は、経路Kを通り状態検出部46に
流れ込む電流、I5 は、経路Mを通りマイクロコンピュ
ータ47に流れ込む電流、I6 は、経路Mを通り、点線
で囲まれた部分の表示部48に流れ込む電流を示す。
【0005】まず、電池パック39を電子機器に未装着
で長時間放置させた場合、電池パック39内の電流がど
のようになるか、を説明する。尚、2次電池40の容量
は十分にあるものとする。電流I1は、経路Cを通過し
て演算増幅器43aに流入すると、演算増幅器43aを
作動させ経路Eで接地する。ここで電流I1は、流れ
る。電流I2 は、経路Dを通過して演算増幅器43bに
流入すると、同様に演算増幅器43bを作動させ経路F
で接地する。ここで、電流I2 は、流れる。
【0006】増幅部43は、これら演算増幅器43a、
43bなどで構成され、点線で囲まれた部分で表され
る。この増幅部43には、電流I1および電流I2 が流
れる。しかして、2次電池40の電力は、常時消費され
る。次に、電流I3 は、経路Gを通過してA/D変換部
45を作動させ経路Hで接地する。ここで電流I3 は、
流れる。電流I4 は、経路Kを通過して状態検出部46
を作動させ経路Lで接地する。ここで電流I4 は、流れ
る。電流I5 は、経路Mを通過してマイクロコンピュー
タ47を作動させ経路Nで接地する。ここで電流I5
は、流れる。
【0007】電流I6 は、経路Mを通過して表示部48
に入力される。マイクロコンピュータ47に内蔵されて
いる電気量積算機能の出力値が“Lレベル”あるいは
“0”のときに、LED48a〜48eは点灯する。L
ED48a〜48eの点灯状態は、予めマイクロコンピ
ュータ47内部で設定されており、電池パック39の容
量は、この点灯状況によって、使用者に知らしめてい
る。ここでLEDが点灯すると、電流I6 は、マイクロ
コンピュータ47の経路Nで接地し、電流I6 が流れ
る。
【0008】このように、これらA/D変換部45、状
態検出部46、マイクロコンピュータ47、表示部48
では、電流I3 、電流I4 、電流I5 、電流I6 がそれ
ぞれ流れることから、2次電池40の電力は、常時消費
される。よって、上記の回路で構成された電池パック3
9は、電子機器の本体に未装着の状態で長期間放置され
ていても、2次電池40の電力を確実に消費する。
【0009】また、電池パック39を電子機器の本体に
装着した場合、機器の作動などによって、電力が消費さ
れ、これとともに、上記未装着の時と同様に電池パック
39内の付属回路に電流が常時流れる。このため、2次
電池40の電力は、電池パック39を電子機器の本体に
装着した場合でも、確実に消費される。このようにし
て、2次電池40は、次第にその容量が低下する。さら
に進んで、接続された電子機器が作動するに足る電圧が
供給出来なくなっても、図8に示す付属回路によって電
力が消費され、やがて放電しすぎた状態になる。この放
電しすぎた状態は、2次電池の過放電状態と呼ばれ、2
次電池40の充電性能を低下させる原因である。
【0010】「過放電状態」は、公知にごとく2次電池
が放電しすぎることによって、2次電池として使われる
ニッカド電池などにとって最もダメージを与える状態に
なることである。ダメージ状態は、例えば、2次電池を
再充電しても本来の容量が引き出せなくなったり、2次
電池自体が破壊されて充放電時に発熱や漏液などを起こ
し、2次電池の寿命を損なうことなどである。
【0011】また、過放電状態による2次電池の充電性
能の低下の原因は、以下のことも挙げられる。複数の電
池セルからなる2次電池の場合、特性が比較的揃ったも
のを用いたとしても、2次電池の中で、電池セルの固体
バラツキが必ず存在する。このような2次電池は、過放
電状態前の放電末期状態において、この固体バラツキの
ために、他の電池セルよりも先に放電しきってしまう電
池セルが発生する。この放電しきった電池セルがある状
態で、すぐに、2次電池を充電すれば、総ての電池セル
が充電されるので問題はない。
【0012】しかし、この状態のまま、2次電池を充電
せずに放置状態を継続すると、前述したように常時放電
され、電池セル間で逆充電現象が起きてしまう。ここ
で、放電しきった電池セルと他の電池セルとの電位を比
較すると、先に放電しきった電池セルのほうが電位が低
い。電流は、公知の如く、電位の高い方から電位の低い
方に流れる。従って、ここでいう逆充電現象は、電位の
低い前述の放電しきった電池セルが、電位の高い他の電
池セルからの電流によって、逆充電される現象をいう。
【0013】逆充電現象が起きた2次電池を、再充電し
てから機器に装着し、再度使用したとしても、同様に逆
充電現象になるような過程を経ると2次電池の寿命を損
なうことになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
によれば、電池パック39を放置あるいは機器に装着し
た場合のどちらも、2次電池40に接続している付属回
路42は、常時2次電池40から電力の供給を受け、付
属回路42自身が作動している。付属回路42は、2次
電池40の容量を常に積算処理し、その結果を電池残量
表示装置48によって2次電池40の残量を表示可能と
している。そのためこのような回路を内蔵した電池パッ
ク39は、2次電池40の電力を確実に消費する構成に
なっている。そして、このまま放置状態を継続すると、
2次電池は放電しすぎて、やがて2次電池の過放電状態
や電池セル間の逆充電現象を引き起こしてしまうという
問題がある。
【0015】本発明はこの様な従来の問題点に鑑みてな
されたもので、本発明の目的は、2次電池の電圧が所定
値以下になると、2次電池から回路への電力供給を禁止
し、2次電池の過放電を防止する電池パックを提供する
ことである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点の解決のため
に本発明は、充放電可能な2次電池(6)と、2次電池
(6)に接続する付属回路(8)と、付属回路(8)と
2次電池(6)の電力を消費する負荷及び2次電池
(6)を充電する充電装置(27)とを電気的に接続可
能な接続部(2、3)と、を備えた電池パック(1)に
おいて、付属回路(8)には、2次電池(6)の電圧を
検出する電圧検出装置と、電圧と所定電圧とを比較し電
圧が所定電圧以下の場合に第1信号を出力する電圧比較
装置と、付属回路(8)と2次電池(6)との間に接続
され、第1信号の出力に基づき2次電池(6)から回路
(8)への電力供給を禁止し、充電装置(27)を接続
部(2、3)へ接続後充電装置(27)から2次電池
(6)への充電開始及び充電装置(27)から回路
(8)への電力供給開始まで2次電池(6)から回路
(8)への電力供給を禁止することを保持するスイッチ
ング装置(9、15)とを含むものである。
【0017】
【作用】上述の如く本発明によれば、2次電池の電圧が
所定値以下になると、2次電池から回路への電力供給を
禁止し、充電装置が接続部に接続された後は、2次電池
が充電開始されるまで上記禁止状態を継続するので、従
来の如き2次電池から回路に常時電力供給されるという
不都合は無くなり、2次電池の電力は回路への電力供給
を禁止した値で保持される。よって、2次電池が過放電
することを防止する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を用いて、本発明の第1の実
施の形態の電池パックの回路構成について説明する。図
1は、電池パック1全体の回路構成を示しており、2a
は放電用正極端子(接続部)、2bは放電用接地端子
(接続部)、3aは充電用正極端子(接続部)、3bは
充電用接地端子(接続部)である。6は電池部であり、
この電池部6は、充放電可能なニッカド電池を複数個直
列に接続した電池セルから構成されている。電池部6の
正極には、図示のごとく抵抗7、抵抗16、Pチャンネ
ルMOS形FET9のドレイン端子(以下、D端子と略
す)とサブストレートゲート端子(以下、SG端子と略
す)とが接続され、電池部6の負極には、Nチャンネル
MOS形FET15のD端子、NチャンネルMOS形F
ET15のSG端子、抵抗14、コンデンサ20、残量
表示回路8のGND端子、放電用接地端子2b、充電用
接地端子3bとが接続されている。
【0019】抵抗7は、微小抵抗(電流電圧変換手段)
であり、この抵抗7には、電流逆流防止用ダイオード1
8のカソード側端子と充電用正極端子3aとが接続され
ている。この微小抵抗7は、電池部6の充放電電流を微
少電圧に変換する電流電圧変換機能を有する。8は残量
表示回路(電池残量表示装置)であり、この残量表示回
路8は、公知技術であり図面を用いた詳細な説明は省略
する(たとえば、従来技術で引用した特開平5−134
019号公報の図1及び図2にも開示されている)。こ
の残量表示回路8は、増幅回路、A/D変換回路、オフ
セット補正回路、電気量積算回路、残量結果出力回路及
び表示回路とを含み、以下、各回路を説明する。
【0020】増幅回路は、不図示のオフセット設定回路
が接続され、このオフセット設定回路は、前述の微少電
圧を、設定された所定の電圧値と比較することによっ
て、前述の微小電流が、充電オフセット電流または放電
オフセット電流以上の電流が流れたかどうかと判断し、
増幅手段は、前記判断で、充電オフセット電流または放
電オフセット電流以上の電流が流れたときのみ、入力さ
れる微小電流の増幅動作を行う。
【0021】A/D変換回路は、実際の充放電電流から
充電オフセット電流または放電オフセット電流を差し引
いた電流値をデジタル値に変換する。前述のオフセット
補正回路は、充電の場合には充電オフセット電流に相当
するデジタル値を、放電の場合には放電オフセット電流
に相当するデジタル値を出力する。電気量積算回路は、
前記A/D変換回路の出力値とオフセット補正回路の出
力値の和を算出し、次に、この和に所定時間を乗じて電
気量を算出し、この電気量から充電か放電かを判別し
て、この電気量の積算を行う。
【0022】残量結果出力回路は、この電気量積算回路
の出力値と所定値とを比較して、電力の残量レベルを判
別し、結果を出力する。表示回路は、液晶表示やLED
表示などで構成され、残量結果出力回路の出力値を表示
する。9は、PチャンネルMOS形FET(電界効果ト
ランジスタ)であり、MOS形FET9のソース端子
(以下、S端子と略す)は、電流逆流防止用ダイオード
10のアノード側に接続されている。10は、電流逆流
防止用ダイオードであり、このダイオード10のカソー
ド側端子は、ツェナーダイオード11のカソード側端子
と、電流逆流防止用ダイオード19のカソード側端子
と、コンデンサ20と残量表示回路8の電源端子とが接
続されている。ツェナーダイオード11のアノード側端
子は、抵抗13に接続されている。12は、接続回路で
あり、この接続回路12は、点線で囲まれた部分の回路
から構成される。
【0023】13および14は、抵抗であり、抵抗13
は、NチャンネルMOS形FET15のゲート端子(以
下G端子とする)と抵抗14とに接続されている。15
は、NチャンネルMOS形FETであり、16および1
7は、抵抗であり、抵抗16には、抵抗17とPチャン
ネルMOS形FET9のゲート端子(以下、G端子と略
す)とが接続されている。18および19は、電流逆流
防止用ダイオードであり、このダイオード18のアノー
ド側端子には、ダイオード19のアノード側端子と放電
用端子2aとが接続されている。20は、コンデンサで
あり、このコンデンサ20は、バイパスコンデンサとし
て、残量表示回路8の電源端子と残量表示回路8のGN
D端子との間に挿入されている。
【0024】次に回路の動作について説明する。尚、電
圧検出回路(電圧検出装置)は、接続回路12の中にあ
り、ツェナーダイオード11、抵抗13、抵抗14、N
チャンネルMOS形FET15とによって構成されてい
る部分である。この電圧検出回路は、電池部6の電圧が
予め設定している所定電圧に達しているか否かを、Nチ
ャンネルMOS形FET15のONあるいは、OFFの
動作によって検出する。ここで、所定電圧は、次式で演
算され、ツェナーダイオード11、抵抗13、14の値
により予め設定されている。
【0025】
【数1】所定電圧=(V−VDS−VF −VZ )×R14/
(R13+R14) となる。この数1において、Vは電池部6の過放電状態
の前の電圧、VDSはPチャンネルMOS形FET9のS
端子とD端子との端子間飽和電圧、VF は電流逆流防止
用ダイオード10の順方向電圧、VZ はツェナーダイオ
ード11による電圧降下分の電圧、R13は抵抗13の抵
抗値、R14は抵抗14の抵抗値を示す。
【0026】即ち、電池部6の電圧は、実際には各回路
で消費され、微少の電圧降下が生じている。この電圧検
出回路の場合は、数1に示すように、PチャンネルMO
S形FET9、電流逆流防止用ダイオード10、ツェナ
ーダイオード11とによって電圧降下する。電池部6の
電圧からこの電圧降下した分の電圧を差し引いた電圧
(V−VDS−VF −VZ )は、抵抗13と抵抗14とで
分圧される。抵抗13と抵抗14との接続点にはNチャ
ンネルMOS形FET15のG端子が接続されている。
この分圧電圧の電圧値によってNチャンネルMOS形F
ET15がON、OFFしている。
【0027】この電圧検出回路は、電池部6の電圧(例
えばこの電圧に比例する抵抗13と抵抗14とでの分圧
電圧)が所定電圧(例えばNチャンネルMOS形FET
15をONできる電圧)以下になると、NチャンネルM
OS形FET15がOFFする(第1信号)。このた
め、抵抗16と抵抗17とでPチャンネルMOS形FE
T9のG端子へバイアス電圧を与えていた電圧は、0V
になる。これに伴って、PチャンネルMOS形FET9
は、OFFする。
【0028】このPチャンネルMOS形FET9は、デ
プレションエンハンスメント形のFETを用いているの
で、公知の如く、OFFすると電流は全く流れなくな
る。尚、PチャンネルMOS形FET9を、通常使用さ
れているトランジスタに換えると、OFFになっても若
干の電流が流れてしまう。したがって、この特徴を使っ
たPチャンネルMOS形FET9を電池部6から残量表
示回路8に電源を供給する給電経路上に設けることによ
って、PチャンネルMOS形FET9がOFFすれば、
電池部6から残量表示回路8への電力供給を完全に禁止
できる。
【0029】また、電池部6の電圧(例えばこの電圧に
比例する即ち抵抗13と抵抗14との分圧電圧)が所定
値を越える電圧(例えばNチャンネルMOS形FET1
5をONできる電圧)の場合、NチャンネルMOS形F
ET15がONする。これに伴ってPチャンネルMOS
形FET9もONする。同様に、PチャンネルMOS形
FET9がONすることは、電池部6から残量表示回路
8への電力供給を許可することである。
【0030】これらの動作をまとめて言い換えると、こ
のPチャンネルMOS形FET9は、電池部6から残量
表示回路8に電源を供給する給電経路上に設けられてい
るスイッチの役目(スイッチング装置)をしている。従
って、接続回路12は、電池部6の電圧が低下し、2次
電池が過放電状態になる前の電圧以下になると電池部6
から残量表示回路8へ電源を供給しないように回路を切
り換えるので、電池部6が過放電状態になることを防止
できる。
【0031】次に電池部6が過放電状態になることを防
止する回路、すなわち接続回路12の動作について説明
する。電池パック1を不図示のスチルカメラなどの負荷
に装着した場合、電池パック1は、電池部6を単独の電
池として使用した場合と同様に(すなわち、一般の電池
を同様に使用した場合と同様に)、負荷の要求に応じて
放電する。電池パック1は、放電用端子3a、3bを介
して、電池パック1に接続された負荷に対し、電池部6
から電力供給が行なわれる。スチルカメラ(負荷)は、
この電池パック1を電源として、その供給される電力に
よって各作動を行う。したがって、例えば、フィルム巻
上げをモータを駆動させて行う場合等に、電池部6は電
力を消費する。スチルカメラには、この他にも、レンズ
駆動やシャッター駆動というように電力を消費する部分
がある。ここで、モータを起動させる場合には、瞬間的
に大電流が流れることがある。瞬間的に大電流が流れる
場合には、電池部6の電圧が一瞬大きく低下して所定電
圧以下になることが考えられる。しかし、電流逆流防止
用ダイオード10のカソード側の電圧は、コンデンサ2
0で蓄えられた電圧によって変化しないようになってい
る。電流逆流防止用ダイオード10のアノード側の電圧
と電圧変化しないカソード側の電圧とを比較するとアノ
ード側の電圧のほうが低くなる。この関係から公知の如
く電流逆流防止用ダイオード10がOFFする。また電
流逆流防止用ダイオード10がOFFしている間、Nチ
ャンネルMOS形FET15と残量表示回路8とは、コ
ンデンサ20で蓄えられた電圧によって動作する。Nチ
ャンネルMOS形FET15はON状態を維持し、残量
表示回路8はその機能を維持する。
【0032】よって瞬間的に大電流が流れるような場合
において、電池部6から残量表示回路8への電力供給が
禁止されることはない。また、瞬間的に残量表示回路8
の表示が消えたりすることもない。このように、一時的
に電池部6の電圧が変化してしまうといったノイズに対
しても接続回路12は誤動作しない。
【0033】また電池パック1をスチルカメラに装着し
たまま使用し続ける場合には、電池部6の放電容量は、
スチルカメラの負荷と共に常に電池パック1内の残量表
示回路8と接続回路12とによって電力を消費している
ので次第に減少していく。そして使用者に対して、残量
表示回路8が充電催促の表示を行ってもさらに放電が行
われた場合には、電池部6の電圧は次第に前述の所定電
圧へと近づいていく。そして電池部6の電圧が所定電圧
以下となった場合にPチャンネルMOS形FET9がO
FFする。そのことから、電池部6の電力は、接続回路
12を介して残量表示回路8へ電力供給されることが禁
止される。これに伴って残量表示回路8は、電力供給さ
れないので、表示しない。
【0034】さらに、負荷を接続せずに電池パック1を
放置し続ける場合、電池部6の放電容量は、放電用端子
2a、2bから微少ではあるが空中に自然放電して減少
していく。加えて、前述のように、電池部6の放電容量
は、常に電池パック1内の残量表示回路8と接続回路1
2とが電力を消費しているので次第に減少していく。こ
の残量表示回路8と接続回路12とは、電池部6の放電
容量が十分にあるうちは常に動作するようになってい
る。電池部6の放電容量が十分にある場合、電池部6の
電圧は所定電圧以上なので、残量表示回路8は電池部6
からの電力供給を禁止されることはない。しかし、この
まま放置状態を継続していくと、電池部6の放電容量が
過放電状態に近づいていく。すなわち、電池部6の電圧
はしだいに所定電圧へと近づいていく。電池部6の電圧
が所定電圧以下となった時にPチャンネルMOS形FE
T9がOFFする。よって、電池部6の電力が接続回路
12を介して残量表示回路8へ供給されることを禁止す
る。これに伴って残量表示回路8は電力供給されないの
で、表示しない。
【0035】以上のように本発明の第1の実施の形態の
電池パックは、前述のような場合においても電池部6の
電圧が所定電圧以下となると、電池部6の電力が接続回
路12を介して残量表示回路8へ供給されることが禁止
され、電池部6が過放電状態になることを防止する。次
に、図2を用いて、本発明の第2の実施の形態の電池パ
ック1aの回路を説明する。尚、図2に示すように、第
2の実施の形態の電池パック1aの基本的な回路構成
は、図1(第1の実施の形態)と同様である。また図1
と同一なものに関しては、同一記号を付して説明を省略
する。また、接続回路12aは、点線で囲まれた部分の
回路であり、残量表示回路8は従来例に示されたような
公知な回路で構成されているものとする。
【0036】第2の実施の形態のうち、図1(第1の実
施の形態)と異なる回路構成について説明する。第1の
実施の形態(図1参照)の電圧検出回路は、前述したよ
うに、NチャンネルMOS形FET15を用いたが、第
2の実施の形態では、これに換えて、オープンコレクタ
出力のコンパレータ21と、コンパレータ21に比較電
圧を供給するレギュレータ22とを図示するように接続
して構成している。コンパレータ21の正電極には、レ
ギュレータ22の発生する比較電圧(所定値)が入力さ
れ、コンパレータ21の負電極は、電池部6の電圧を分
圧するための抵抗23と抵抗24とに接続されている。
したがって、第2の実施の形態の電圧検出回路(電圧検
出装置)は、抵抗23、24とコンパレータ21とレギ
ュレータ22とで構成されている。レギュレータ22の
発生する電圧は、電池部6が過放電状態になる前の電圧
を予め設定しておく。コンパレータ21は、抵抗23と
抵抗24とで分圧された分圧電圧と前述の比較電圧とを
比較する。コンパレータ21は、比較電圧よりも分圧電
圧の方が低い場合には、PチャンネルMOS形FET9
がOFFするような電圧を出力する(第1信号)。即
ち、コンパレータ21の駆動電圧(ダイオード10の出
力電圧)が出力され、したがって、抵抗16、抵抗17
に同じ電圧が印加され電位差が生じなくなり、FET9
のG端子の入力側は0Vになり、FET9がOFFにな
る。また、比較電圧よりも分圧電圧の方が高い場合に
は、PチャンネルMOS形FET9がONできる電圧を
出力する。即ち、コンパレータ21の出力電圧は、アー
ス電位になり、電池部6の電圧が抵抗16、17で分圧
され、その分圧電圧がFET9のG端子に印加され、F
ET9がONする。このPチャンネルMOS形FET9
は、電池部6から残量表示回路8に電源を供給する給電
経路上に設けられている。ここでPチャンネルMOS形
FET9がOFFすることは、電池部6から残量表示回
路8へ電流は全く流れなくなる。言い換えると電池部6
から残量表示回路8への電力供給を禁止する。また、P
チャンネルMOS形FET9がONすることは、電池部
6から残量表示回路8へ電流が流れる。言い換えると、
電池部6から残量表示回路8への電力供給を許可する。
【0037】また第1の実施の形態で述べたように、第
2の実施の形態のこれらの動作をまとめて言い換える
と、このPチャンネルMOS形FET9は、電池部6か
ら残量表示回路8に電源を供給する給電経路上に設けら
れているスイッチの役目(スイッチング装置)をしてい
る。従ってこの接続回路12aは、電池部6の電圧が低
下し、2次電池が過放電状態になる前の電圧以下になる
と、電池部6から残量表示回路8へ電源を供給しないよ
うに回路を切り換えるので、電池部6が過放電状態にな
ることを防止できる。
【0038】次に、図3を用いて、第3の実施の形態の
電池パック1bの回路を説明する。尚、図3に示すよう
に、第3の実施の形態の電池パック1bの基本的な回路
構成は、第1の実施の形態(図1)と同様であり、第1
の実施の形態と同一な機能を有するものは、同一記号を
付して詳細な説明を省略する。図3に示すように、点線
で囲まれた部分の回路を接続回路12bとする。また図
4は、第3の実施の形態のCPU25の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0039】第3の実施の形態の電池パック1bのう
ち、図1と異なる回路構成について説明する。第1の実
施の形態(図1参照)では、電池部6の電圧検出回路
に、NチャンネルMOS形FET15を用いたが、第3
の実施の形態の電池パック1bの電圧検出回路は、A/
Dコンバータを内蔵した残量表示回路8と、オープンコ
レクタ出力を有するCPU25とを用いた回路である。
【0040】図示のように、抵抗17の一端には、電池
部6の電圧を分圧するための抵抗23と抵抗24とが接
続され、CPU25は、ルーチン内でPチャンネルMO
S形FET9をON、OFFさせるための制御を行う。
電池部6の電圧検出は、電池部6の電圧からPチャンネ
ルMOS形FET9と電流逆流防止用ダイオード10と
の電圧降下分を差し引いた電圧を抵抗23、抵抗24で
分圧し、この分圧電圧を、CPU25内のA/Dコンバ
ータを介してCPU25内に読み込み、CPU25は、
この読み込まれた値と所定電圧に対応した所定値とを比
較することによって行い、所定値以下となった場合、P
チャンネルMOS形FET9への出力が“L”だったも
のを“オープン”とする。その他の動作は第1の実施の
形態と同様である。
【0041】次に、図4のフローチャートを用いて、図
3のCPU25が電池部6の電圧を検出する動作につい
て説明する。まず最初に、このフローチャートがスター
トするのは電池パック1bの製造過程で所定電圧以上の
電力を備えた電池部6と接続された場合、あるいは電池
パック1の製造過程で所定電圧以下の電池部6と接続さ
れた後、充電を開始した場合や既に電池部6の電圧が所
定電圧以下でPチャンネルMOS形FET9がOFF
し、電池部6と接続回路12bとが切り離されている状
態から充電を開始した場合などである。
【0042】まず、ステップS0では、CPU25から
PチャンネルMOS形FET9への出力を“L”として
ステップS1に進む。ステップS1では、Pチャンネル
MOS形FET9への出力が“L”となったことによ
り、PチャンネルMOS形FET9がONし、電池部6
からおでしつが供給可能な状態になる。残量表示回路8
に電源が入る。この残量表示回路8に電源が入ることに
より、残量表示機能に関する処理を開始する。この処理
が開始されるとCPU25がステップS2に進む。ステ
ップS2では、電池部6の電圧として、上記の分圧電圧
をCPU25内蔵のA/DコンバータからCPU25内
に読み込み、CPU25がステップS3に進む。ステッ
プS3では、CPU25内蔵のROMから所定値を読み
込み、CPU25がステップS4に進む。ここでこの所
定値は、電池部6が過放電状態になる前の電圧に対応し
た値であり、上記の数式2によって演算されてあらかじ
めROMに設定してある。
【0043】
【数2】所定電圧=(V−VDS−VF )×R24/(R23
+R24) ステップS4では、上記のステップS2でCPU25内
に読み込んだA/D値とステップS3でCPU25内蔵
のROMから読み込んだ所定値とを比較する。A/D値
が所定値を超える場合、CPU25は、ステップS1へ
戻り、A/D値が所定値以下になるまで、ステップS1
とステップS4とのルートで繰り返し動作する。また、
A/D値が所定値以下の場合、CPU25は、ステップ
S5へ進む。ステップS5では、CPU25は、Pチャ
ンネルMOS形FET9への出力を“オープン”とす
る。これに伴って、PチャンネルMOS形FET9はO
FFする。そして、CPU25の動作は終了する。
【0044】以上のようにこれらの動作をまとめると、
CPU25は、電池部6の電圧が所定電圧以下となるま
で、ステップS1からステップS4までのルーチンを繰
り返し作動する。また、CPU25は、電池部6の電圧
が所定電圧以下となると、PチャンネルMOS形FET
9をOFFさせる。ここで、このPチャンネルMOS形
FET9は、電池部6から残量表示回路8に電源を供給
する給電経路上に設けられている。そして、このPチャ
ンネルMOS形FET9は、電池部6の電圧が所定電圧
以下になっているか否かで、PチャンネルMOS形FE
T9のON、OFFの制御をすることから、スイッチの
役目(スイッチング装置)をしている。
【0045】従って、電池部6が過放電状態になること
を防止できる。次に、図5を用いて、第4の実施の形態
の電池パック1cを説明する。尚、図5において、点線
で囲まれた部分の回路は接続回路12cである。図5に
示すように、第4の実施の形態の電池パック1cの基本
的な回路構成は、図1(第1の実施の形態)と同様であ
る。また図1と同一な機能を有するものに関しては、同
一記号を付して説明を省略する。
【0046】図5を用いて、第4の実施の形態の電池パ
ック1cの第1の実施の形態(図1参照)と異なる回路
構成について説明する。第1の実施の形態では電池部6
の電圧を検出するためのFETとしてNチャンネルMO
S形FET15を用いたが、第4の実施の形態では、P
チャンネルMOS形FET15を用いている。また、第
1の実施の形態では、電池部6の電圧低下時に電池部6
から残量表示回路8への電力供給を禁止する役目をする
FETとしてPチャンネルMOS形FET9を用いた
が、第4の実施の形態では、これに換えてNチャンネル
MOS形FET9aを用いている。したがって、第4の
実施の形態の電池パック1cでは、電池部6の電流電圧
変換を行う抵抗7と電池部6との接続位置が、第1の実
施の形態(図1参照)と異なる。また、電流逆流防止用
ダイオード10についても、NチャンネルMOS形FE
T9に変わったので、電流逆流防止用ダイオード10の
接続する向きが第1の実施の形態(図1参照)とは異な
る。
【0047】この第4の実施の形態の電池パックの動作
は、第1の実施の形態と機能的に同一なので、説明を省
略する。以上のような第4の実施の形態の回路構成は、
電池部6の電圧が所定電圧以下となると、Nチャンネル
MOS形FET9aがOFFする構成であり、この時、
電池部6から残量表示回路8への電力供給を禁止する。
したがって、電池部6が過放電状態になることを防止で
きる。
【0048】また、この第4の実施の形態の電池パック
1cにおいて、電池部6は、残量表示回路8と接続回路
12cとに対して負電源として存在する。この為、残量
表示回路8から外部負荷に信号を伝達する場合、別途接
続回路を用意する必要がある。次に、図6を用いて、本
発明の実施の形態の電池パックと充電装置との関係につ
いて説明する。尚、電池パックは、第1の実施の形態〜
第4の実施の形態における回路のいずれか1つを内蔵し
た1、1a、1b又は1cである。尚、説明の為、電池
パック1として説明する。各の実施の形態と同一な機能
を有するものは、同一記号を付して詳細な説明を省略す
る。4は、スイッチ釦であり、このスイッチ釦4は、押
圧しているときだけ接点が接触し、押圧を解除すると接
点が離れる。5は、LED表示部であり、不図示の電池
部6の電力の残量に相当する分のLEDを点灯させる。
27は、電池部6を充電するための充電装置、28は、
電池パック1と充電装置27とを接続するための充電用
プラグ、29は、家庭用コンセントなどの交流電源に差
し込むためのACプラグである。
【0049】このような電池パック1は、不図示の装置
本体に着脱可能に装填される。装置本体には、電池パッ
ク1の放電用端子(接続部)2a、2bと対向するよう
に不図示の電源入力端子が設けられている。電池パック
1が装置本体に装填されると、電池パック1の放電用端
子2a、2bと装置本体の電源入力端子とが導通する。
そして、装置本体側での各部の作動に応じてこの放電用
端子2a、2bと電源入力端子とを介して、電池パック
1内の電池からの給電が行なわれる。
【0050】電池パック1には充電用端子(接続部)3
a、3bが設けられ、充電装置27にはコードを介して
充電用プラグ28とACプラグ29とが接続されてい
る。ここで、電池パック1の内部の電池が消耗し、充電
が必要な場合、電池パック1の充電用端子(接続部)3
a、3bに、充電装置27からの充電用プラグ28を差
し込み、さらに、充電装置27のACプラグ29を家庭
用コンセントなどの交流電源に差し込み、電池パック1
を充電する。尚、充電装置27は、ACプラグ29から
の交流(以下、AC)電源を直流電流に変換させるため
の不図示の整流回路、この直流電流を充電用プラグ28
に出力するための不図示の出力回路などが設けられてい
る。これらの整流回路や出力回路などは、公知な回路で
構成されている。
【0051】電池パック1の充電動作は、次のように行
われる。即ち、ACプラグ29からのAC電源は、充電
装置27内で整流回路などによって、直流に変換され、
この直流に変換された充電電流は、充電用プラグ28と
充電用端子3a、3bとを介して電池パック1内に出力
される。この充電電流は、電池パック1に内蔵されてい
る前述の回路によって電池に充電される。
【0052】この充電動作によって電池パック1内の電
池が充電される。スイッチ釦4を押圧すると、電池パッ
ク1内の電池の残量がLED表示部5のLEDの点灯ま
たは点滅などにより確認できる。電池部6の充電が完了
し、電池パック1の電力が十分にあるときは、スイッチ
釦4を押圧すると、LED表示部5のLEDは全部点灯
する。
【0053】また、LED表示部5は、装置本体に装着
して使用中あるいは使用後などのように電池パック1の
電力が消費された場合、スイッチ釦4を押圧すると、こ
の電力の残量に相当する数だけ点灯する。さらに、LE
D表示部5は、残量がなくなると、スイッチ釦4を押圧
しても、LEDの一部あるいは全部が点滅して使用者に
対して充電をするように催促をする表示に切り換わる。
また、電池パック1内の電池の残量が所定値以下になる
と、スイッチ釦4を押圧しても、LEDは全く点灯しな
くなる。前述の第1〜第4の実施の形態における回路構
成から、この状態になると電池部6から残量表示回路8
への電力供給が禁止されているので、LEDは点灯しな
い。
【0054】この後、電池パック1に充電装置27を接
続し、充電を開始すれば、電池部6の充電が開始される
とともに、充電装置27から残量表示回路8に電力供給
が開始される。これに伴って、電池部6の電圧が所定値
を越えると、スイッチング装置としてのFETがONす
る。このFETがONすると、残量表示回路8内の積算
回路によって充電電流の積算が開始され、電池部6の電
力に相当する電圧分のLEDが点灯する。ここで、さら
に詳しく第1の実施の形態の回路を内蔵した電池パック
1の充電動作について説明する。充電用端子3a、3b
に、充電装置27から引き出された充電用プラグ28を
差し込む。充電装置27のACプラグ29を家庭用コン
セントに差し込み、充電装置27の不図示の充電起動ス
イッチをONすると充電が開始される。充電電流は充電
用端子3a、3bと充電用プラグ28とを介して電池パ
ック1の内部に流入される。電池パック1内の充電電流
は電流逆流防止用ダイオード18と抵抗7を介して電池
部6に流入する。さらに充電電流は、充電用端子3a、
3bから電流逆流防止用ダイオード19を介して残量表
示回路8と接続回路12とへ電力供給される。ここで電
流逆流防止用ダイオード19は放電時に電池部6の瞬間
的な電圧低下があった時にコンデンサ20で蓄えられた
電力が充電用端子3a、3bを回り込んで流出させない
ためのものである。このように、充電装置27からの充
電動作によって、充電用端子3a、3bを介して電流逆
流防止用ダイオード18を通った電流は電池部6に流入
される。また充電用端子3a、3bを介して電流逆流防
止用ダイオード19を通った電流は、残量表示回路8に
流入し、それぞれ電源供給される。よって残量表示回路
8は再び働き始め、充電電流の積算を開始することが可
能となる。
【0055】次に電池部6の電圧が所定電圧に達する前
に充電装置を充電用端子3a、3bから取り外した場合
について説明する。NチャンネルMOS形FET15
は、電池部6の電圧が所定電圧に達していないので、O
Nない。それにより、PチャンネルMOS形FET9を
OFFしたままなので残量表示回路8はOFFのままで
ある。
【0056】次に電池部6の電圧が所定値以上に回復し
てから不図示の充電装置を充電用端子3a、3bから取
り外した場合について説明する。NチャンネルMOS形
FET15は、電池部6の電圧が所定電圧を越える電圧
になった時点でONとなる。この段階で充電装置27を
電池パック1から取り外す。この場合NチャンネルMO
S形FET15は、ONしているのでPチャンネルMO
S形FET9もONする。PチャンネルMOS形FET
9のONに伴って、残量表示回路8は電池部6の電圧を
積算処理を継続し、残量を表示できる状態となる。
【0057】次に電池部6の電圧が所定電圧を越える電
圧で電池部6から付属回路である残量表示回路8と接続
回路12とへ電力供給されている場合の充電動作につい
て説明する。まず残量表示回路8と接続回路12とへの
電力は、充電前ではPチャンネルMOS形FET9、電
流逆流防止用ダイオード10を介して電池部6から供給
される。また充電中ではダイオード19を介して不図示
の充電装置から供給される。よって残量表示回路8への
電力供給は、電池部6の電圧が所定電圧を越える場合で
あるならば、放電容量等のデータを保持したまま、充電
電流の積算を開始することが可能である。
【0058】なお、これらのの実施の形態において、第
1の実施の形態と第2の実施の形態の電池パックは、付
属回路である残量表示回路8と接続回路12、12aが
電池部6から電力供給が禁止された時点で残量表示回路
8内のデータを失ってしまうが、これらデータを保持す
る必要がある場合、不揮発性メモリを用いてデータを保
存するようにすれば良い。
【0059】また、充電装置27内の整流回路および出
力回路は、の実施の形態のようにAC電源を直流に変換
して出力するだけでなく、電池パック内の電池に対して
適正電流を出力するものでも良いし、充電用プラグ28
の端子間電圧をモニタすることで充電電流を自動的に停
止させる公知な方式の充電回路を含んだものでも良い。
【0060】さらに、の実施の形態の電池パック1のL
ED表示部5は、スイッチ釦4を押圧しているときにだ
けLEDが点灯、点滅あるいは消灯する構成になってい
るが、LED表示部5は、これに加えて、スイッチ釦4
の押圧を解除すると同時にあらかじめ設定された時間を
計時するタイマー回路などによって、タイマー回路の作
動中はLED表示部5を点灯、点滅あるいは消灯するよ
うにしても良い。
【0061】次に、図7を用いて、第5の実施の形態の
電池パック1dの回路を説明する。図7は、第1の実施
の形態(図1参照)の回路において、充電用端子と放電
用端子とを共通にした充放電用端子32a、32bを用
いるよう変更したものであり、この変更に基づいて、回
路が変更されている。第5の実施の形態において、第1
の実施の形態と同一な機能を有するものは、同一記号を
付し、詳細な説明を省略する。
【0062】また、第5の実施の形態の回路を内蔵した
電池パック1dの外観は、端子が一つになる他は、図6
に示された第1の実施の形態の電池パック1とほぼ同一
の外観をしている。尚、充電用端子のみを充放電用端子
としても良いし、放電用端子のみを充放電端子としても
良い。しかし、別にこれに限るものではない。第5の実
施の形態の電池パック1dの回路の、第1の実施の形態
と異なる部分について、説明する。
【0063】接続回路12dは、図1の接続回路12か
ら電流逆流防止用ダイオード18、19を除いた回路構
成となっている。点線で囲まれた回路31は、抵抗3
3、保護ダイオード34、トランジスタ35、電流逆流
防止用ダイオード36からなり、各々は図示されるごと
く接続されている。ここで、放電時における回路31の
動作について説明する。電池部6からの放電電流は、抵
抗33、保護ダイオード34を介して、充放電端子32
aに流れる。この時、抵抗33で発生する電圧降下は、
保護ダイオード34の順方向電圧以上にはならない。こ
のため、トランジスタ35のベースエミッタ間には過大
な電圧がかからずトランジスタ35は保護される。ま
た、トランジスタ35のバイアスは逆電圧となるので、
トランジスタ35はOFFする。よって、接続回路12
d、残量表示回路8などの付属回路30には、トランジ
スタ35を介して電流が流れない構成となっている。
【0064】次に、充電時における回路31の動作につ
いて説明する。電池パック1dに、図6に示すような不
図示の充電装置を接続する。この充電装置は、電池パッ
ク1dの充放電用端子32a、32bに対向し、電気的
に接続可能な端子を備えている。この端子と充放電用端
子32a、32bとを介して充電電流が電池パック1d
に流入する。この充電電流は、抵抗33を介して電池部
6へ流れる。この時抵抗33で発生する電圧降下によ
り、トランジスタ35がバイアスされるので、トランジ
スタ35はONする。よって接続回路12dとを含む付
属回路30へはトランジスタ35と電流逆流防止用ダイ
オード36を介して電源供給される。ここで、トランジ
スタ35のバイアスが必要以上に大きくならないように
抵抗33の抵抗値を設定する必要がある。第5の実施の
形態の場合、たとえば電池部6が1200mAhのニッ
カド電池で1クーロン(1C)充電(このときの充電電
流を1200mAとする)とすると、トランジスタ35
のバイアスは、0.7V程度あれば良い。このことから
抵抗33の抵抗値は、公知のオームの法則を用いて計算
すると、約0.56Ωとなる。
【0065】尚、第5の実施の形態の電池パック1dで
は、図7に示すようにトランジスタ35にバイポーラト
ランジスタを使用したが、MOS形FET(エンハンス
メント特性)を用いても良い。その他の回路部分及びそ
の他の動作については、第1の実施の形態と同様なの
で、説明を省略する。以上のような第5の実施の形態の
回路構成によれば、第1の実施の形態と同様に電池部6
の電圧が所定電圧以下となると電池部6から残量表示回
路8への電力供給が禁止されるので、電池部6が過放電
状態になることを防止できる。さらに、図示のような回
路構成にすれば、充電用端子と放電用端子とが共通の充
放電用端子のものにも応用ができる。
【0066】なお、以上の第1〜第5の実施の形態にお
いて、残量表示回路8の中に含まれる回路のうちLED
などによって電池部の残量を表示する表示回路を電池パ
ック1、1a、1b、1c、1dから分離し、電池パッ
ク1、1a、1b、1c、1dを装着可能な装置本体の
内部に設ける構成にしても良い。この場合は、出力端子
を電池パック側に設け、装置本体に電気的に導通する端
子及び表示部を設けなければならない。
【0067】さらに、電池部6は、ニッカド電池として
いるが、これに限らずニッケル水素電池、リチウムイオ
ン電池でもよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電池パッ
クによれば、2次電池の電圧が所定値以下になると、2
次電池に接続する(付属)回路への電力供給が禁止し、
充電装置が接続部に接続され、充電開始されるまで上記
禁止状態を継続する構成をとっているので、2次電池の
電力は付属回路への電力供給を禁止した値で保持され、
2次電池の電力を常時消費することがない。したがっ
て、2次電池が放電しすぎて過放電状態になることを防
止できる。
【0069】また、所定値を2次電池が過放電を起こさ
ない電圧にすれば、複数の2次電池間で充電することが
ない。したがって、2次電池の寿命が短くないことがな
く、電池パックの寿命を延ばすことができる。また、電
界効果トランジスタを備えれば、スイッチング装置は、
トランジスタのみで構成された回路とは違って、電界効
果トランジスタの出力電流を0にすることができる。従
って、2次電池から付属回路への電力供給を完全に禁止
することができる。これにより、2次電池が自然放電す
ることも抑制できる。
【0070】また、電池残量表示装置を設ければ、電池
残量を表示するので、視覚的に、確認することができ
る。したがって、電池残量がなくなり、禁止状態にある
かどうかを確認することができる。また、微小抵抗を含
めば、電池の放電量が少なくて済む。また、電池残量表
示装置がマイクロコンピュータを含めば、動作状態を制
御することができ、電池残量表示装置の電池消費量を少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の実施の形態を示す回路図
である。
【図2】 本発明による第2の実施の形態を示す回路図
である。
【図3】 本発明による第3の実施の形態を示す回路図
である。
【図4】 本発明による第3の実施の形態におけるCP
U25の動作を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第4の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図6】 本発明の第1〜第4の実施の形態の外観と充
電装置とを示す外観図である。
【図7】 本発明の第5の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図8】 従来技術の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1、1b …… 電池パック、ニッカド電池パック 2a ………… 放電用正極端子、放電用端子(接続
部) 2b ………… 放電用負極端子、放電用端子(接続
部) 3a ………… 充電用正極端子、充電用端子(接続
部) 3b ………… 充電用負極端子、充電用端子(接続
部) 4 …………… スイッチ釦 5 …………… LED表示部 6 …………… 電池部、ニッカド電池(2次電池) 7 …………… 抵抗、(電流電圧検出装置) 8 …………… 残量表示回路(残量表示装置) 9 …………… Pチャンネル MOS形FET(スイッチンク゛装
置、電界効果トランシ゛スタ) 9a ………… Nチャンネル MOS形FET(スイッチンク゛装
置、電界効果トランシ゛スタ) 10、18、19、36 ………… 電流逆流防止ダイ
オード 11 ………… ツェナーダイオード 12、12a〜12d …… 接続回路 13、14、16、17、23、24、33 …… 抵
抗 15 ………… NチャンネルMOS形FET(電界効
果トランジスタ) 15a ……… PチャンネルMOS形FET(電界効
果トランジスタ) 20 ………… バイパスコンデンサ 21 ………… コンパレータ 22 ………… レギュレータ 25 ………… 残量表示回路8内に有するCPU 27 ………… 充電装置 28 ………… 充電用プラグ 29 ………… ACプラグ 30 ………… 付属回路 31 ………… 回路 32a、32b …… 充放電端子(接続部) 34 ………… 保護ダイオード 35 ………… トランジスタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充放電可能な2次電池と、 該2次電池に接続する付属回路と、 該付属回路と、前記2次電池の電力を消費する負荷と、
    前記2次電池を充電する充電装置とを電気的に接続する
    接続部と、 を備えた電池パックにおいて、 前記付属回路は、 前記2次電池の電圧を検出する電圧検出装置と、 前記2次電池の電圧と所定電圧とを比較し前記電圧が所
    定電圧以下の場合に第1信号を出力する電圧比較装置
    と、 前記回路と前記2次電池との間に接続され、前記第1信
    号の出力に基づいて前記2次電池から前記回路への電力
    供給を禁止し、前記充電装置を前記接続部へ接続後前記
    充電装置から前記2次電池への充電開始及び前記充電装
    置から前記回路への電力供給開始まで、前記2次電池か
    ら前記回路への電力供給を禁止することを保持するスイ
    ッチング装置と、を含むことを特徴とする電池パック。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電池パックにおいて、 前記所定値は、前記2次電池が過放電を起こさない電圧
    に設定することを特徴とする電池パック。
  3. 【請求項3】請求項1あるいは請求項2に記載の電池パ
    ックにおいて、 前記スイッチング装置は、電界効果トランジスタを含む
    回路であることを特徴とする電池パック。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載
    の電池パックにおいて、 前記回路は、前記2次電池の両電極のいずれか一方に直
    列接続され、充放電電流を電圧に変換する電流電圧変換
    手段と、前記電流電圧変換手段の出力電圧を増幅し、前
    記2次電池の充電量あるいは放電量を積算し、前記2次
    電池の残存容量を表示する電池残量表示装置とを含む回
    路から成ることを特徴とする電池パック。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電池パックにおいて、 前記電流電圧変換手段は、微少抵抗を含むことを特徴と
    する電池パック。
  6. 【請求項6】請求項4あるいは請求項5に記載の電池パ
    ックにおいて、 前記残量表示回路は、マイクロコンピュータを含む回路
    であることを特徴とする電池パック。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001238358A (ja) * 2000-02-24 2001-08-31 Toshiba Battery Co Ltd 二次電池装置
JP2008187791A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Hitachi Koki Co Ltd 充電装置
JP2008306897A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Nec Tokin Corp 二次電池パック
JP2010187531A (ja) * 2009-01-14 2010-08-26 Mitsumi Electric Co Ltd 保護監視回路、及び電池パック

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