JP3894377B2 - バツテリパツク及びバツテリパツクの制御方法 - Google Patents
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Description
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
発明の属する技術分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段(図1)
発明の実施の形態(図1)
発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明はバツテリパツク及びバツテリパツクの制御方法に関し、例えば2次電池としてリチウムイオン電池でなるバツテリセルが収納され、例えば携帯型のパーソナルコンピユータでなる電子機器に装填されることにより当該電子機器に直流電流を供給するバツテリパツク及びその制御方法に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種のバツテリパツクにおいては、その内部に複数のバツテリセルが直列に接続されてなるバツテリセル群が収納されると共に、CPU(Central Proccessor Unit )、電圧測定回路、電流測定回路、温度センサ、充放電切替え回路及び動作停止回路が基板上のそれぞれ所定位置に配置されてなる保護回路が収納されて構成されている。
【0004】
この場合保護回路においては、バツテリセル群からCPUに直流電流が供給されており、これにより当該CPUが動作して電圧測定回路、電流測定回路及び温度センサを制御して各バツテリセル毎の端子電圧値(以下、これをセル電圧値と呼ぶ)をそれぞれ個別に検出すると共に、バツテリセル群の充放電電流値及び温度を検出するようになされている。
【0005】
ここでバツテリセルにおいては、その内部抵抗及びこれに接続されるCPU等の接続抵抗等により本来バツテリセルが有する電圧値(以下、これを内部電圧値と呼ぶ)よりもセル電圧値が低い値を示し、当該バツテリセルに接続される負荷(電子機器の有する負荷)が大きくなるとセル電圧値はさらに低い値を示す。またセル電圧値は、バツテリセルに接続される負荷(例えば電子機器においてフロツピーデイスクを回転させるドライブ等)の動作状況等に応じて変動する。
【0006】
従つて保護回路では、CPUが各バツテリセルのセル電圧値を充放電電流値及び温度に基づいて補正するようにして各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する。
【0007】
このようにして保護回路においては、バツテリセル群の充電時、CPUにより各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を監視し、少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が所定の電圧値に達したときに充放電切替え回路を制御することにより、外部からバツテリセル群に供給される直流電流を遮断して当該バツテリセル群の充電を停止させる。これにより保護回路は、各バツテリセルを過充電から保護し得るようになされている。
【0008】
またこの保護回路においては、バツテリセル群から電子機器に直流電流を供給する動作モードでは、CPUにより各バツテリセル毎の内部電圧値に基づいてバツテリセル群の残存容量を検出して当該検出した残存容量を電子機器に送出する。これにより電子機器は、入力された残存容量を監視して当該残存容量が所定の値まで低下したときにその動作を停止する。
なお電子機器は、通常、その動作を停止してもデータのバツクアツプ機能等のように最低限必要な動作をしている。
【0009】
この後保護回路は、CPUによる電圧測定回路、電流測定回路及び温度センサ等の制御を停止させるようにして当該CPUを必要最低限の動作以外を停止させて待機状態にする。これにより保護回路は、バツテリセル群から電子機器及びCPU等に供給される放電電流値を低下させ(数〔μA〕〜数〔mA〕程度)、かくしてバツテリセル群の消費電力を低減させる低消費電力モードになる。
【0010】
ところでこの低消費電力モードにおいては、バツテリセル群から電子機器及びCPU等に僅かではあるが直流電流が供給されているにもかかわらずに、当該CPUが各バツテリセル毎の内部電圧値を監視しないために動作停止回路により各バツテリセルの過放電を防止するようになされている。
【0011】
すなわち動作停止回路は、バツテリセル群の端子電圧値(以下、これをトータル電圧値と呼ぶ)を測定し、当該測定したトータル電圧値が所定のトータル電圧値(以下、これを動作停止電圧値と呼ぶ)まで低下したとき、バツテリセル群からCPUに直流電流を供給する入力ラインを遮断して当該CPUの動作を停止させると共に、充放電切替え回路を制御してバツテリセル群から電子機器への直流電流の供給を停止させる。これにより保護回路は、低消費電力モードから当該保護回路の動作が停止するパワーダウンモードに切り替わり、各バツテリセルを過放電から保護し得るようになされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成のバツテリパツクにおいては、保護回路の充放電切替え回路がFET(Field Effect Transistor )等で構成されており、当該充放電切替え回路はバツテリセル群の入出力ラインを物理的に遮断せずに電気的に遮断する。このためこのバツテリパツクにおいては、通常、パワーダウンモードにおいてバツテリセル群から充放電切替え回路を介して僅かではあるが漏れ電流(例えば、数〔μA〕程度)が流れている。
【0013】
すなわちバツテリパツクにおいては、パワーダウンモードになつた後、そのまま放置されることによりバツテリセル群が過放電となり劣化することになる。
従つてこのバツテリパツクにおいては、通常、パワーダウンモードに切り替わつた直後からバツテリセル群を劣化させずに回復(すなわち、充電)し得る放置期間を残存余命として、当該残存余命が一定の期間となるように設定されている。
【0014】
ところがこのバツテリパツクにおいては、低消費電力モードにおいて電子機器で動作する負荷(バツクアツプ機能)が比較的大きい場合、バツテリセル群のトータル電圧値が動作停止電圧値まで低下したときの内部電圧値は当該動作停止電圧値よりも比較的大きな値となり、また電子機器で動作する負荷(バツクアツプ機能)が比較的小さい場合には、バツテリセル群のトータル電圧値が動作停止電圧値まで低下したときの内部電圧値は動作停止電圧値に比較的近い値となる。
【0015】
従つてパワーダウンモードに切り替わつた直後のバツテリセル群の内部電圧値は、低消費電力モードにおいて電子機器で動作する負荷(バツクアツプ機能)の大きさに応じて異なる値になり、この結果バツテリセル群の残存余命がばらつくことなる。すなわちこのバツテリパツクにおいては、バツテリセル群の残存余命の期間が低消費電力モードにおいて電子機器で動作する負荷(バツクアツプ機能)の大きさに影響され、当該バツテリセル群の性能を安定させ難い問題があつた。
【0016】
またこのバツテリパツクにおいては、動作停止回路が動作モード及び低消費電力モードの双方において動作するようになされている。
ところがこのバツテリパツクでは、これに接続される電子機器が比較的大きな電流負荷(ドライブ等)を有する場合、当該電子機器のその負荷が動作モードにおいて動作することにより、バツテリセル群その内部抵抗により電圧降下が生じて当該バツテリセル群のトータル電圧値が動作停止電圧値よりも低い値になることがある。
【0017】
従つてこのような場合には、動作停止回路が動作モードにおいてバツテリセル群のトータル電圧値が動作停止電圧値まで低下したことを検出することにより、動作中の電子機器に対する直流電流の供給を停止させ、当該電子機器を故障させる問題があった。
【0018】
このためこのように問題を解決する方法として、電子機器が比較的大きな電流負荷を有する場合には、動作停止回路により検出される動作停止電圧値を比較的低い値に設定する方法が考えられる。
【0019】
ところがこの方法においては、低消費電力モードからパワーダウンモードに切り替わつた直後のバツテリセル群の内部電圧値が著しく低い値となり、この結果当該バツテリセル群の残存余命も著しく短くなる。
従つてこの方法では、バツテリセル群の残存余命がバツテリパツクに接続される電子機器の負荷の大きさに影響され、当該バツテリセル群の性能を安定させ難い問題があつた。
【0020】
さらにこのバツテリパツクにおいては、低消費電力モードにおいて動作停止回路によりバツテリセル群の内部電圧値を検出し、当該検出した内部電圧値が所定の内部電圧値まで低下したときにパワーダウンモードに切り替える方法が考えられる。
ところがこの場合には、動作停止回路をCPU、電圧測定回路、電流測定回路及び温度センサ等から構成して、バツテリセル群の内部電圧値を検出させるようにする必要があり、当該バツテリセル内の回路構成が煩雑になる問題があつた。
【0021】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、バツテリセルの性能を安定し得るバツテリパツク及びバツテリパツクの制御方法を提案しようとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する内部電圧検出手段と、当該内部電圧検出手段が各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値の検出を停止した待機状態にある低消費電力モード時に、バツテリセル群の端子電圧値又は各バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、各バツテリセル群の端子電圧値が所定の第1の端子電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つのバツテリセルの端子電圧値が所定の第2の端子電圧値まで低下したときに内部電圧検出手段を起動させる起動手段と、少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が所定の第1の内部電圧値まで低下したときに内部電圧検出手段から得られる制御信号に基づいて内部電圧検出手段の動作を停止させる停止手段とを設けるようにする。
【0023】
また本発明においては、基板に形成された保護回路を待機状態にする低消費電力モード時に、バツテリセル群の端子電圧値、又は各バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、バツテリセル群の端子電圧値が所定の第1の端子電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つのバツテリセルの端子電圧値が所定の第2の端子電圧値まで低下したときに保護回路を起動させて各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する第1のステツプと、少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が所定の第1の内部電圧値まで低下したときに保護回路の動作を停止させる第2のステツプとを設けるようにする。
【0024】
従つて本発明では、各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する内部電圧検出手段と、当該内部電圧検出手段の低消費電力モード時に、バツテリセル群の端子電圧値又は各バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、各バツテリセル群の端子電圧値が所定の第1の端子電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つのバツテリセルの端子電圧値が所定の第2の端子電圧値まで低下したときに内部電圧検出手段を起動させる起動手段と、少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が所定の第1の内部電圧値まで低下したときに内部電圧検出手段から得られる制御信号に基づいて内部電圧検出手段の動作を停止させる停止手段とを設けるようにしたことにより、簡易な回路構成でバツテリセル群の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができる。
【0025】
また本発明では、低消費電力モード時に、バツテリセル群の端子電圧値又は各バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、バツテリセル群の端子電圧値が第1の端子電圧値まで低下してとき、又は少なくとも1つのバツテリセルの端子電圧値が第2の端子電圧値まで低下したときに保護回路を起動させて各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出し、次いで少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が第1の内部電圧値まで低下したときに保護回路の動作を停止させるようにしたことにより、低消費電力モードにおける電子機器の動作状況に影響されずにバツテリセル群の内部電圧値が常にほぼ同じ値になつたときにパワーダウンモードに切り替えることができ、これによりバツテリセル群の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0027】
図1において、バツテリパツク1は、例えば4本のバツテリセル2A、2B、2C及び2Dが直列に接続されてなるバツテリセル群2が収納されており、当該バツテリセル群2はそのプラス側が外部接続用のプラス端子(以下、これをパツク側プラス端子と呼ぶ)3に接続されていると共に、マイナス側が外部接続用のマイナス端子(以下、これをパツク側マイナス端子と呼ぶ)4に接続されている。
【0028】
この場合バツテリパツク1は、電子機器5の装填部(図示せず)内に装填されることにより、パツク側プラス端子3が電子機器5の外部接続用のプラス端子(以下、これを機器側プラス端子と呼ぶ)6に接続されると共に、パツク側マイナス端子4が電子機器5の外部接続用のマイナス端子(以下、これを機器側マイナス端子と呼ぶ)7に接続される。
【0029】
またこれに加えてこのバツテリパツク1は、パツク側プラス端子3が機器側プラス端子6を介して電子機器5に設けられた電源回路8のプラス側に接続されると共に、パツク側マイナス端子4が機器側マイナス端子7を介して電源回路8のマイナス側に接続される。これによりバツテリパツク1においては、バツテリセル群2から電子機器5に直流電流を供給すると共に、当該電子機器5の電源回路8からバツテリセル群2に直流電流が供給されて充電されるようになされている。
【0030】
ここでこのバツテリパツク1においては、各バツテリセル2A〜2Dを過充電及び過放電から保護する保護回路9が収納されている。
保護回路9においては、バツテリセル群2のプラス側にパワーダウン回路(PD回路)10の入力端子が接続されており、当該パワーダウン回路10はバツテリセル群2から直流電流が供給されると共に、当該直流電流を出力側から内部電圧検出部11に供給する。
【0031】
この場合内部電圧検出部11は、バツテリセル群2からパワーダウン回路10を介して供給される直流電流がCPU(以下、これをパツク側CPUと呼ぶ)12の電流入力端子(IN)12Aに供給される。
これによりこの内部電圧検出部11は、パツク側CPU12を動作させると共に、当該パツク側CPU12により電圧測定回路13、電流測定回路14及び温度センサ15を制御する。
【0032】
電圧測定回路13は、ラインセレクタ及びオペアンプ等から構成されており、その入力側に各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれプラス端子及びマイナス端子が接続されている。電圧測定回路13は、各バツテリセル2A〜2D毎のセル電圧値をそれぞれ個別に測定し、当該測定した各セル電圧値をそれぞれ電圧値測定信号S1として、その出力端子に接続されたパツク側CPU12のアナログデジタル変換端子(A/D )12Bに送出する。
【0033】
また電流測定回路14は、オペアンプOP及び所定の抵抗値を有する抵抗R1から構成されており、オペアンプOPの一方の入力端子と抵抗R1の一端とがバツテリセル群2のマイナス側に接続されていると共に、オペアンプOPの他方の入力端子と抵抗R1の他端とがパツク側マイナス端子4に接続されている。
この電流測定回路14は、バツテリセル郡2の充放電電流値を測定し、当該測定した充放電電流値を電流値測定信号S2としてオペアンプOPの出力端子に接続れさたパツク側CPU12の電流値入力端子(I-IN)12Cに送出する。
【0034】
さらに温度センサ15は、サーミスタ等でなり、その一端がバツテリセル群2のマイナス側と、電流測定回路14の抵抗R1の一端との間に接続されている。この温度センサ15は、バツテリセル群2の温度を測定し、当該測定した温度を温度測定信号S3として、その他端に接続されたパツク側CPU12の温度入力端子(T-IN)12Dに送出する。
【0035】
これにより内部電圧検出部11においてパツク側CPU12は、入力される電圧値測定信号S1、電流値測定信号S2及び温度測定信号S3に基づいて各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれセル電圧値並びにバツテリセル郡2の充放電電流値及び温度を監視し得るようになされている。またこのパツク側CPU12は、各セル電圧値及び充放電電流値並びに温度に基づいて各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出すると共に、このようにして得られる各内部電圧値に基づいてバツテリセル群2の残存容量を検出するようになされている。
【0036】
ここでパツク側CPU12は、通信用出力端子(T1)12Eがバツテリパツク1の外部通信用出力端子(以下、これをパツク側外部側通信用出力端子と呼ぶ)20に接続されていると共に、通信用入力端子(T2)12Fがバツテリパツク1の外部通信用入力端子(以下、これをパツク側外部通信用入力端子と呼ぶ)21に接続されている。
【0037】
この場合バツテリパツク1は、電子機器5の装填部に装填された状態において、パツク側外部通信用出力端子20が電子機器5の外部通信用入力端子(以下、これを機器側外部通信用入力端子と呼ぶ)22に接続されると共に、パツク側外部通信用入力端子21が電子機器5の外部通信用出力端子(以下、これを機器側外部通信用出力端子と呼ぶ)23に接続される。また機器側外部通信用入力端子22及び機器側外部通信用出力端子23はそれぞれ当該電子機器5内に設けられた図示しないCPU(以下、これを機器側CPUと呼ぶ)に接続されている。
【0038】
これによりパツク側CPU12は、通信用出力端子12Eからパツク側外部通信用出力端子20及び機器側外部通信用入力端子22を順次介して機器側CPUにバツテリセル群2の残存容量を容量信号S4として送出するようになされている。
【0039】
一方、機器側CPUは、必要に応じて機器側外部通信用出力端子23、パツク側外部通信用入力端子21及び通信用入力端子12Fを順次介してパツク側CPU12に制御信号S5を送出することにより、当該パツク側CPU12から各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれセル電圧値及び内部電圧値並びにバツテリセル群2の充放電電流値及び温度等のような各種状態を状態信号S6として得るようになされている。かくして電子機器5の機器側CPUは、バツテリパツク1のバツテリセル群2及び又は各バツテリセル2A〜2Dの各種状態を監視し得るようになされている。
【0040】
パワーダウン回路10の入力端子と、パツク側プラス端子3との間には、パツク側CPU12により制御されることにより当該バツテリセル群2の充電及び放電を切り替える2つのFET30及び31が設けられている。
【0041】
実際には、パワーダウン回路10の入力端子に放電用のFET(以下、これをD−FETと呼ぶ)30のドレイン(D)が接続されており、当該D−FET30のソース(S)には充電用のFET(以下、これをC−FETと呼ぶ)31のソース(S)が接続され、このC−FET31のドレイン(D)がパツク側プラス端子3に接続されている。
【0042】
D−FET30のソースにはダイオード30Aのアノード側が接続されていると共に、当該D−FET30のドレインにはダイオード30Aのカソード側が接続されている。またC−FET31のソースには、ダイオード31Aのアノード側が接続されていると共に、当該C−FET31のドレインにはダイオード31Aのカソード側が接続されている。
【0043】
この場合パツク側CPU12は、まずバツテリセル群2の充電時、そのC−FET制御端子(C-FET )12Gからドライバ(以下、これをC−ドライバと呼ぶ)32に制御信号S10を送出する。
C−ドライバ32は、入力された制御信号S10に基づいて論理「H」レベルに応じた制御電圧V1をC−FET31のゲート(G)に印加し、当該C−FET31をオン状態にする。なおこのときD−FET30はオフ状態となつている。
【0044】
これによりバツテリパツク1においては、電子機器5の電源回路8から供給される充電電流が機器側プラス端子6、パツク側プラス端子3、C−FET31、ダイオード30A、バツテリセル群2、パツク側マイナス端子4及び機器側マイナス端子7を順次介して通電され、かくしてバツテリセル群2が充電される。
【0045】
ただしパツク側CPU12は、充電中、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれセル電圧値並びにバツテリセル群2の充電電流値及び温度を監視すると共に、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出して監視する。
【0046】
この状態においてパツク側CPU12は、各バツテリセル2A〜2Dがそれぞれ過充電になる内部電圧値よりも低い所定の内部電圧値(以下、これを充電終止電圧値と呼ぶ)を検出するように予め設定されており、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が充電終止電圧値に達したとき、D−FET制御端子(D-FET )12Hからドライバ(以下、これをD−ドライバと呼ぶ)33に制御信号S11を送出すると共に、C−FET制御端子12GからC−ドライバ32に制御信号S12を送出する。
【0047】
D−ドライバ33は、入力された制御信号S11に基づいて論理「H」レベルに応じた制御電圧V2をD−FET30のゲート(G)に印加し、当該D−FET30をオン状態にする。またC−ドライバ32は入力された制御信号S12に基づいて論理「L」レベルに応じた制御電圧V3をC−FET31のゲートに印加して当該C−FET31をオフ状態にする。これにより保護回路9は、各バツテリセル2A〜2Dを過充電から保護し得るようになされている。
【0048】
一方、このパツク側CPU12においては、動作モード時、D−FET制御端子12HからD−ドライバ33に制御信号S11を送出すると共に、C−FET制御端子12GからC−ドライバ32に制御信号S12を送出する。
【0049】
D−ドライバ33は、入力された制御信号S11に基づいて論理「H」レベルに応じた制御電圧V2をD−FET30のゲートに印加して当該D−FET30をオン状態にする。
またC−ドライバ32は、入力された制御信号S12に基づいて論理「L」レベルに応じた制御電圧V3をC−FET31のゲートに印加して当該C−FET31をオフ状態にする。
【0050】
この状態においてバツテリパツク1においては、バツテリセル群2からD−FET30、ダイオード31A、パツク側プラス端子3、機器側プラス端子6、電子機器5、機器側マイナス端子7及びパツク側マイナス端子4の経路で放電電流を通電させるようにして当該電子機器5に直流電流を供給し得るようになされている。
【0051】
ただしパツク側CPU12は、動作モード時、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれセル電圧値並びにバツテリセル群2の放電電流値及び温度を監視すると共に、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出して監視する。これに加えてパツク側CPU12は、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値に基づいてバツテリセル群2の残存容量を検出し、当該検出した残存容量を容量信号S4として機器側CPUに送出する。
【0052】
電子機器5の機器側CPUは、入力された容量信号S4に基づいて放電途中のバツテリセル群2の残存容量を監視し、当該残存容量が所定の値まで低下したときに電子機器5をデータのバツクアツプ機能等のような最低限必要な機能だけを動作させるようにしてそのほとんどの動作を停止させる。
またこの機器側CPUは、電子機器の動作を停止させる際、この動作を停止させることを表す停止信号S15をパツク側CPU12に送出する。
【0053】
パツク側CPU12は、入力された停止信号S15に基づいて電子機器5の動作が停止したことを検知し、電圧測定回路13、電流測定回路14及び温度センサ15の制御を停止すると共に、当該パツク側CPU12自身もその必要最低限の動作以外を停止する待機状態になる。これによりパツク側CPU12は低消費電力モードになり、かくして保護回路9が低消費電力モードとなる。
【0054】
ここでこの保護回路9には、起動電圧検出回路40が設けられており、当該起動電圧検出回路40はそのプラス側の入力端子がパワーダウン回路10の入力端子とD−FET30のドレインとの間に接続されていると共に、そのマイナス側の入力端子が電流検出回路14の抵抗R1の他端とパツク側マイナス端子4との間に接続されている。
【0055】
この場合起動電圧検出回路40は、バツテリセル群2のトータル電圧値を測定し、この状態において当該トータル電圧値が例えば各バツテリセル2A〜2Dがそれぞれ2.75〜 3.0〔V〕程度のセル電圧値を有するときの11〜12〔V〕程度の値(以下、これを起動電圧値と呼ぶ)まで低下したときに、これを検出するように予め設定されている。
【0056】
このようにして起動電圧検出回路40は、トータル電圧値が起動電圧値まで低下したことを検出したとき、当該検出結果に基づいて論理「L」レベルに応じた検出信号S20をその出力端子からパツク側CPU12のインターラプト端子(INT )12Iに送出する。
【0057】
パツク側CPU12は、入力された検出信号S20に基づいて起動して再び動作状態となり、電圧測定回路13、電流測定回路14及び温度センサ15により各バツテリセル2A〜2D毎のセル電圧値をそれぞれ個別に測定すると共に、バツテリセル群2の放電電流値及び温度をそれぞれ測定する。これに加えてパツク側CPU12は、各セル電圧値、放電電流値及び温度に基づいて各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出して監視する。
【0058】
この状態においてパツク側CPU12は、各バツテリセル2A〜2Dが過放電になる内部電圧値よりも高い所定の内部電圧値(以下、これを放電終止電圧値と呼び、この実施例の場合には、例えば 2.4〔V〕程度)を検出するように予め設定されている。このようにしてパツク側CPU12は、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したとき、D−FET制御端子12HからD−ドライバ33に制御信号S21を送出する。
【0059】
これによりD−ドライバ33は入力された制御信号S21に基づいて論理「L」レベルに応じた制御電圧V4をD−FET30のゲートに印加して当該D−FET30をオフ状態にする。これによりバツテリパツク1においては、電子機器5に対する直流電流の供給を全て停止させる。
【0060】
またこのときパツク側CPU12は、パワーダウン(PD)12Jからパワーダウン回路10にパワーダウン信号S22を送出する。パワーダウン回路10は、入力されたパワーダウン信号S22に基づいてパツク側CPU12への直流電流の入力ラインを遮断して当該パツク側CPU12の全動作を停止させる。これによりパツク側CPU12は低消費電力モードからパワーダウンモードに切り替わり、すなわち保護回路9も低消費電力モードからパワーダウンモードに切り替わる。
【0061】
かくしてバツテリパツク1においては、低消費電力モード時、保護回路9において少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したとき、バツテリセル群2から流れる直流電流をほぼ遮断(D−FET30から2〔μA〕程度以下の漏れ電流があり、当該漏れ電流はほとんど0〔A〕の場合もある)することにより、電子機器5におけるデータのバツクアツプ機能等の動作状況に影響されずに保護回路9内部においてバツテリセル群2の内部電圧値が常にほぼ同じ値になつたときにパワーダウンモードに切り替えることができるようになされている。
【0062】
なおこの実施例の場合起動電圧検出回路40は、動作モード時及び低消費電力モード時に関わらずに、常時、バツテリセル群2のトータル電圧値を測定し、この状態において起動電圧値を検出することによりパツク側CPU12に検出信号S20を送出する。ただしパツク側CPU12では、動作モード時、検出信号S20が入力されても上述した動作モード時と同様に通常の動作を続けるようになされている。
【0063】
以上の構成において、このバツテリパツク1では、低消費電力モード時、パツク側CPU12を待機状態から再び動作状態にして当該パツク側CPU12において各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出し、この状態において少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したとき、D−FET30を制御することにより電子機器5への直流電流の供給を停止する。これに加えてパツク側CPU12においてパワーダウン回路10を制御することにより当該パツク側CPU12の全動作を停止する。これによりバツテリパツク1では、保護回路9を低消費電力モードからパワーダウンモードに切り替える。
【0064】
従つてこのバツテリパツク1においては、各バツテリパツク2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を測定し、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したときにバツテリパツク1の動作を停止させるようにしたことにより、電子機器5におけるデータのバツクアツプ機能等の動作状況に影響されずにバツテリセル群2の内部電圧値が常にほぼ同じ値になつたときにパワーダウンモードに切り替えることができ、かくしてバツテリセル群2の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができる。
【0065】
またこのバツテリパツク1においては、起動電圧検出回路40において起動電圧値(11〜12〔V〕)を、各バツテリセル2A〜2Dのそれぞれ内部電圧値が放電終止電圧値とほぼ同じ値になつたときのバツテリセル群2の例えば 9.6〔V〕程度の内部電圧値よりも比較的高い値に設定するようにしたことにより、電子機器5におけるデータのバツクアツプ機能等の負荷が比較的大きく、バツテリセル群2のトータル電圧値がその内部電圧値に比べて低い場合でも、ほぼ確実にパツク側CPU12により、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したときにパワーダウンモードに切り替えることができる。
【0066】
従つてこのバツテリパツク1においては、電子機器5におけるデータのバツクアツプ機能等の負荷が比較的大きい場合でも、バツテリセル群2の残存余命を従来のバツテリパツクのバツテリセル群の残存余命に比べて大幅に伸ばすことができる。
【0067】
さらにこのバツテリパツク1においては、パツク側CPU12によりD−FET30を制御してバツテリセル群2から電子機器5への直流電流の供給を停止させるようにしたことにより、当該電子機器5が大電流負荷を有し、当該大電流負荷が動作することによりバツテリセル群2のトータル電圧値が著しく低下した場合でも、従来のバツテリパツクのように電子機器を停止させて当該電子機器が故障することを防止することができる。
【0068】
さらにこのバツテリパツク1においては、内部電圧検出部11に加えてパワーダウン回路10と起動電圧検出回路40とを設けるようにしたことにより、簡易な回路構成で電子機器5におけるデータのバツクアツプ機能等の動作状況に影響されずにバツテリセル群2の内部電圧値が常にほぼ同じ値になつたときにパワーダウンモードに切り替えることができる。これによりバツテリセル群2の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができる。
【0069】
以上の構成によれば、低消費電力モード時、バツテリセル群2のトータル電圧値を測定し、当該測定したトータル電圧値が起動電圧値まで低下したときに検出信号S20を出力する起動電圧検出回路40と、当該検出信号S20が入力されることにより起動して各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出して監視し、この状態において少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したときにパワーダウン信号S22を出力する内部電圧検出部11と、当該パワーダウン信号S22が入力されることにより内部電圧検出部11への直流電流の入力ラインを遮断して当該内部電圧検出部11の動作を停止させるパワーダウン回路10とを設けるようにしたことにより、簡易な回路構成でバツテリセル群2の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができ、かくしてバツテリセルの性能を安定し得るバツテリパツクを実現することができる。
【0070】
また低消費電力モード時、バツテリセル群2のトータル電圧値を測定し、当該測定したトータル電圧値が起動電圧値まで低下したときに内部電圧検出部11を起動させ、当該内部電圧検出部11において各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出し、この状態において少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したときに当該内部電圧検出部11への直流電流の供給路を遮断するようにしたことにより、低消費電力モードにおける電子機器5の動作状況に影響されずにバツテリセル群2の内部電圧値が常にほぼ同じ値になつたときにパワーダウンモードに切り替えることができ、これによりバツテリセル群2の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができ、かくしてバツテリセルの性能を安定し得るバツテリパツクの制御方法を実現することができる
【0071】
なお上述の実施例においては、本発明をリチウムイオン電池でなる複数のバツテリセル2A〜2Dが収納されたバツテリパツク1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、バツテリセル2A〜2Dに変えて、例えばニツケル水素電池でなるバツテリセルや、NiCd電池でなるバツテリセルのようにこの他種々のバツテリセルが収納されたバツテリパツクに適用させるようにしても良い。
【0072】
また上述の実施例においては、4本のバツテリセル2A〜2Dを直列に接続してなるバツテリセル群2を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数のバツテリセルを直列及び又は並列に接続してなるバツテリセル群を用いるようにしても良い。
【0073】
さらに上述の実施例においては、起動電圧検出回路40においてバツテリセル群2のトータル電圧値を測定し、当該トータル電圧値が起動電圧値まで低下したときに検出信号S20をパツク側CPU12に送出するようにした場合についてのべたが、本発明はこれに限らず、起動電圧検出回路40において各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれセル電圧値を測定し、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dのセル電圧値が所定の起動電圧値(例えば2.75〜 3.0〔V〕程度)まで低下したときに検出信号S20をパツク側CPU12に送出してこれを起動させるようにしても良い。
【0074】
さらに上述の実施例においては、本発明の低消費電力モードからパワーダウンモードへの切替え動作を、電子機器5が残存容量を監視して当該残存容量が所定の値まで低下したときに動作を停止させることにより動作モードから低消費電力モードに切り替わつた保護回路9に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電子機器5がユーザによりその動作を停止させた場合、又はバツテリセル群2の放電においてパツク側CPU12が各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を監視し、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したときにD−FET30によりバツテリセル群2から電子機器5への直流電流の供給を停止させることにより当該電子機器5がその動作を停止させた場合等、この他種々の状況によりその電子機器5がその動作を停止させることにより動作モードから低消費電力モードに切り替わつた保護回路9に適用するようにしても良い。
【0075】
さらに上述の実施例においては、低消費電力モードからパワーダウンモードへの切替え時、パワーダウン回路10によりパツク側CPU12への直流電流の供給を停止させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、低消費電力モードからパワーダウンモードへの切替え時、パワーダウン回路10によりパツク側CPU12と電子器機5との双方への直流電流の供給を停止させるようにしても良い。
【0076】
さらに上述の実施例においては、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を測定する内部電圧検出手段として内部電圧検出部11を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれセル電圧値並びにバツテリセル群2の充放電電流値及び温度を測定すると共に、各セル電圧値、充放電電流値及び温度に基づいて各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出することができるものであれば、各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値を検出する内部電圧検出手段としては、この他種々の構成のものを適用することができる。
【0077】
さらに上述の実施例においては、少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dの内部電圧値が放電終止電圧値まで低下したときに内部電圧検出部11から得られるパワーダウン信号S22に基づいて内部電圧検出部11の動作を停止させる停止手段としてパワーダウン回路10を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、パワーダウン信号S22が入力されることにより内部電圧検出部11への直流電流の供給を遮断することができれば、停止手段としては、この他種々の構成のものを適用することができる。
【0078】
さらに上述の実施例においては、内部電圧検出部11が各バツテリセル2A〜2D毎のそれぞれ内部電圧値の検出を停止した待機状態にある低消費電力モード時に、バツテリセル群2のトータル電圧値又は各バツテリセル2A〜2D毎のセル電圧値をそれぞれ測定し、バツテリセル群2のトータル電圧値が所定のトータル電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dのセル電圧値が所定のセル電圧値まで低下したときに内部電圧検出部11を起動させる起動手段として起動電圧検出回路40を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、低消費電力モード時、バツテリセル群2のトータル電圧値を測定し、又は各バツテリセル2A〜2D毎のセル電圧値をそれぞれ測定し、バツテリセル群2のトータル電圧値が所定のトータル電圧値まで低下してとき、又は少なくとも1つのバツテリセル2A〜、又は2Dのセル電圧値が所定のセル電圧値まで低下したときに内部電圧検出部11を起動させることができれば、起動手段としては、この他種々の構成のものを適用することができる。
【0079】
さらに上述の実施例においては、保護回路9として図1に示すバツテリパツク1のバツテリセル群2を除いた構成部分を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、バツテリセル群2を用いて実施例により上述したような動作をするバツテリパツク1を構成することがでれば、保護回路9としてはこの他種々の構成のものを適用することができる。
【0080】
さらに上述の実施例においては、本発明のバツテリパツク1を電子機器として携帯型のパーソナルコンピユータに用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電子機器としてはビデオカメラ及び携帯電話等のこの他種々の電子機器に用いるようにしても良い。
【0081】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する内部電圧検出手段と、当該内部電圧検出手段の低消費電力モード時に、バツテリセル群の端子電圧値又は各バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、各バツテリセル群の端子電圧値が所定の第1の端子電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つのバツテリセルの端子電圧値が所定の第2の端子電圧値まで低下したときに内部電圧検出手段を起動させる起動手段と、少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が所定の第1の内部電圧値まで低下したときに内部電圧検出手段から得られる制御信号に基づいて内部電圧検出手段の動作を停止させる停止手段とを設けるようにしたことにより、簡易な回路構成でバツテリセル群の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができ、かくしてバツテリセルの性能を安定し得るバツテリパツクを実現することができる。
【0082】
また低消費電力モード時に、バツテリセル群の端子電圧値又は各バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、バツテリセル群の端子電圧値が第1の端子電圧値まで低下してとき、又は少なくとも1つのバツテリセルの端子電圧値が第2の端子電圧値まで低下したときに保護回路を起動させて各バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出し、次いで少なくとも1つのバツテリセルの内部電圧値が第1の内部電圧値まで低下したときに保護回路の動作を停止させるようにしたことにより、低消費電力モードにおける電子機器の動作状況に影響されずにバツテリセル群の内部電圧値が常にほぼ同じ値になつたときにパワーダウンモードに切り替えることができ、これによりバツテリセル群の残存余命のばらつきを低減させて当該残存余命をほぼ一定の期間にすることができ、かくしてバツテリセルの性能を安定し得るバツテリパツクの制御方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバツテリパツクの一実施例を示すブロツク図である。
【符号の説明】
1……バツテリパツク、2……バツテリセル群、2A、2B、2C、2D……バツテリセル、5……電子機器、9……保護回路、10……パワーダウン回路、11……内部電圧検出部、12……パツク側CPU、13……電圧測定回路、14……電流測定回路、15……温度センサ、40……起動電圧検出回路。
Claims (4)
- 複数のバツテリセルからなるバツテリセル群が収納され、電子機器に装填されることにより当該電子機器に電流を供給するバツテリパツクにおいて、
各上記バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する内部電圧検出手段と、
上記内部電圧検出手段が各上記バツテリセル毎のそれぞれ上記内部電圧値の検出を停止した待機状態にある低消費電力モード時に、上記バツテリセル群の端子電圧値又は各上記バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、各上記バツテリセル群の上記端子電圧値が所定の第1の端子電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つの上記バツテリセルの上記端子電圧値が所定の第2の端子電圧値まで低下したときに上記内部電圧検出手段を起動させる起動手段と、
少なくとも1つの上記バツテリセルの上記内部電圧値が所定の第1の内部電圧値まで低下したときに上記内部電圧検出手段から得られる制御信号に基づいて上記内部電圧検出手段の動作を停止させる停止手段と
を具えることを特徴とするバツテリパツク。 - 上記内部電圧検出手段は、
少なくとも1つの上記バツテリセルの上記内部電圧値が上記第1の内部電圧値まで低下したときに上記電子機器に対する上記電流の供給を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載のバツテリパツク。 - 複数のバツテリセルからなるバツテリセル群、及び各上記バツテリセルをそれぞれ過充電及び過放電から保護する保護回路が形成されてなる基板が収納され、電子機器に装填されることにより当該電子機器に電流を供給するバツテリパツクの制御方法において、
上記基板に形成された上記保護回路を待機状態にする低消費電力モード時に、上記バツテリセル群の端子電圧値、又は各上記バツテリセル毎のそれぞれ端子電圧値を測定し、上記バツテリセル群の上記端子電圧値が所定の第1の端子電圧値まで低下したとき、又は少なくとも1つの上記バツテリセルの上記端子電圧値が所定の第2の端子電圧値まで低下したときに上記保護回路を起動させて各上記バツテリセル毎のそれぞれ内部電圧値を検出する第1のステツプと、
少なくとも1つの上記バツテリセルの上記内部電圧値が所定の第1の内部電圧値まで低下したときに上記保護回路の動作を停止させる第2のステツプと
を具えることを特徴とするバツテリパツクの制御方法。 - 上記第2のステツプでは、
少なくとも1つの上記バツテリセルの上記内部電圧値が上記第1の内部電圧値まで低下したときに、上記電子機器に対する上記電流の供給を停止させる
ことを特徴とする請求項3に記載のバツテリパツクの制御方法。
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