JPH09244059A - 空間光変調器の駆動方法及び画像作成装置 - Google Patents

空間光変調器の駆動方法及び画像作成装置

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JPH09244059A
JPH09244059A JP8055238A JP5523896A JPH09244059A JP H09244059 A JPH09244059 A JP H09244059A JP 8055238 A JP8055238 A JP 8055238A JP 5523896 A JP5523896 A JP 5523896A JP H09244059 A JPH09244059 A JP H09244059A
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JP
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writing
image
light modulator
spatial light
signal
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Application number
JP8055238A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Ichihashi
光芳 市橋
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速に高品質の2次画像を得ることができる
空間光変調器の駆動方法及びその空間光変調器を用いた
画像作成装置を提供する。 【解決手段】 書込用電気信号が印加されかつ、一方か
ら光パターンが光学的に入力されることにより該光パタ
ーンが書き込まれ、他方から光が照射されることにより
書き込まれた光パターンが読み出される空間光変調素子
へ書き込み時点の当初に、書込電圧VW より大きな電圧
をプレ印加電圧VP として所定時間tP だけ空間光変調
素子へ印加する。従って、書き込み時点の当初に、書込
電圧より大きなプレ印加電圧印加しているので、空間光
変調素子を迅速に活性化でき、書き込みに要する時間を
短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間光変調器の駆
動方法及び画像作成装置にかかり、特に、入力画像に基
づく2次画像を記憶する空間光変調器の駆動方法、及び
空間光変調器を用いた画像作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ネガフィルムやリバーサルフィルム等の
写真フィルムに記録されたネガ画像またはポジ画像(以
下、原画像という)からデジタル的な2次画像を得て、
この2次画像を用いてプリントを作成する写真プリンタ
や2次画像を投影するビデオプロジェクタ等の画像作成
装置が知られている。
【0003】この画像作成装置では、プリントの大きさ
や投影倍率による画像倍率や原画像の色味に応じて濃度
や色を補正する必要があり、このように補正が可能な2
次画像を原画像から得るため、原画像をデジタル的に変
換させることが可能な装置を必要とする。このような装
置として、写真フィルムの透過画像等の原画像を入力画
像とし、この入力画像を素子内部に2次画像として記憶
させる記憶作用を有する空間光変調器が知られている
(特開平6−88969号公報、特開平3−69924
号公報参照)。
【0004】この空間光変調素子は、主に液晶素子を含
んで構成されており、原画像を照射することによって、
空間光変調素子に原画像を2次画像として記憶する。こ
の記憶された2次画像を読出光によって読みだすもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像作成装置では、空間光変調器に書込光を照射してか
ら画像が顕在化されるまでの時間を必要とするため、す
なわち光学的な応答特性が緩慢(応答速度が遅い)なた
め、実際の原画像を露光して書き込む時間に加えて空間
光変調器を活性化するための時間が必要である。従っ
て、空間光変調器が活性化する以前の不安定状態で原画
像を露光させると画質が劣化するため、書込光を照射す
る露光時間を短縮化することができずに、露光時間を長
く必要としていた。このため、空間光変調器では短時間
で2次画像を得ることができなかった。特に、低変調
域、すなわち、低階調域の画像を記憶するときに長時間
を要していた。
【0006】応答速度を速くする方法として、空間光変
調器内に設けられた液晶素子のセルギャップ(液晶層の
厚さ)を薄くすることが考えられるが、薄くするにした
がって、セルギャップの均一性を確保することが困難に
なる。このため、得られる2次画像の品質が低下するこ
とになる。また、液晶素子自体の粘性を低くすることも
考えられるが、液晶素子の低粘性化は限界にきてあり、
新規なものを開発しなければならない。さらに、応答速
度が速い強誘電性液晶素子や反強誘電性液晶素子を用い
ると、画像の中間調が表現できなくなる。
【0007】本発明は、上記事実を考慮して、迅速に高
品質の2次画像を得ることができる空間光変調器の駆動
方法及びその空間光変調器を用いた画像作成装置を得る
ことが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の空間光変調器の駆動方法は、光パタ
ーンの書き込みを可能とするための書込用電気信号が印
加されかつ、一方から光パターンが光学的に入力される
ことにより該光パターンが書き込まれ、他方から光が照
射されることにより前記書き込まれた光パターンが読み
出される空間光変調器に、前記光パターンを書き込むと
き、前記書込用電気信号のレベルより大きな所定レベル
のプレ信号を印加する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の空間光変調器の駆動方法であって、前記プレ信号は、
前記光パターンの書き込みの開始直前又は開始から所定
時間の間で印加することを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明の画像作成装置は、
書込用電気信号が印加されかつ、一方から光パターンが
光学的に入力されることにより該光パターンが書き込ま
れ、他方から光が照射されることにより前記書き込まれ
た光パターンが読み出される空間光変調器と、前記空間
光変調器に前記光パターンの書き込みを可能とするため
の書込用電気信号を印加する信号印加手段と、前記空間
光変調器に前記光パターンを入力する光パターン入力手
段と、原画像の透過光又は反射光を前記光として前記空
間光変調器に照射すると共に、該空間光変調器から読み
出された光パターンを感光材料に照射する照射手段と、
前記光パターンを書き込むとき、前記書込用電気信号の
レベルより大きな所定レベルのプレ信号を印加するよう
に前記信号印加手段を制御する制御手段と、を備えてい
る。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、空間光変
調器に光パターンを書き込むときには、書込用電気信号
のレベルより大きな所定レベルのプレ信号が印加され
る。従って、書込用電気信号のレベルより高いレベルで
空間光変調器が書込状態となり、より速い応答性で、す
なわち短時間で光パターンを書き込むことができる。
【0012】このプレ信号は、請求項2に記載したよう
に、前記光パターンの書き込みの開始直前又は開始から
所定時間の間にプレ信号を印加するようにすれば、プレ
信号が実際の書き込み時点に影響することはない。
【0013】請求項3に記載の画像作成装置は、空間光
変調器を備えており、空間光変調器には、信号印加手段
によって書込用電気信号が印加されると共に、光パター
ン入力手段によって光パターンが入力される。空間光変
調器では一方から光パターンが光学的に入力されること
により光パターンが書き込まれ、他方から光が照射され
ることにより書き込まれた光パターンが読み出される。
この光パターンを書き込むときには、制御手段が書込用
電気信号のレベルより大きな所定レベルのプレ信号を印
加するように信号印加手段を制御する。従って、書込用
電気信号のレベルより高いレベルで空間光変調器が書込
状態となり、より速い応答性で、すなわち短時間で光パ
ターンを書き込むことができる。前記光パターンを読み
出すときの他方からの光は、照射手段により原画像の透
過光又は反射光が照射される。これと共に、照射手段は
空間光変調器から読み出された光パターンを感光材料に
照射する。従って、短時間で読みだされた光パターンか
ら画像を作成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態は写真フ
ィルムから形成した2次画像を用いてプリントを作成す
る写真プリンタに本発明を適用したものである。
【0015】図1に示すように、写真プリンタ10はラ
ンプ12を備えており、ランプ12はリフレクタ14内
に取り付けられている。リフレクタ14の上方には、露
光に必要のない波長を遮断するための赤外・紫外カット
フィルタ16が配置されている。赤外・紫外カットフィ
ルタ16の上方には、赤色(R)、緑色(G)、青色
(B)の三色のフィルタ及びNDフィルタが固設された
円盤状のフィルタユニット18が配置されており、R、
G、B又はNDフィルタのいずれかが光路上の位置で停
止するようにフィルタ駆動部58により回転駆動され
る。
【0016】フィルタユニット18の上方には、フィル
タを通過した光を拡散する拡散板20が配置されてい
る。拡散板20の上方には、ネガフィルム22を挟持し
てプリント対象コマを光路上に搬送するためのフィルム
キャリア24が配置されている。フィルムキャリア24
はキャリア駆動部48により駆動される。フィルムキャ
リア24の上方には、対物レンズ26が配置されてい
る。対物レンズ26の上方には、光路に対して45°に
傾いておりプリント対象コマを透過した透過光を2方向
に分岐するための偏光ビームスプリッタ28が配置され
ている。偏光ビームスプリッタ28の上方には、プリン
ト対象コマを撮像する撮像モードとRGB3色毎にプリ
ント対象コマの透過光を測光する3色分解測光モードと
に切り換え可能なイメージエリアセンサ30が配置され
ている。
【0017】偏光ビームスプリッタ28の側方には、空
間光変調素子32(詳細後述)が配置されており、空間
光変調素子32には書き込み時に変調素子制御部46か
ら所定周波数の所定電圧(書込電圧VW )が印加され
る。空間光変調素子32の側方には、高光度の蛍光体が
塗布された書込CRT40が配置されている。この書込
CRT40は光によって空間光変調素子32に画像を書
き込むためのものである。書込CRT40はCRT制御
部52で画像の書き込みが制御される。なお、詳細は後
述するが、画像の書き込み時には所定周波数で上記書込
電圧より高い所定電圧(プレパルス信号、詳細は後述)
が印加される。
【0018】偏光ビームスプリッタ28の側方で空間光
変調素子32の反対側には、感光材料としてのカラーペ
ーパ38に画像を焼付けるための露光拡大レンズ34が
配置されている。露光拡大レンズ34とカラーペーパ3
8との間にはシャッタ36が配置されている。シャッタ
36は、シャッタ駆動部64により開閉される。なお、
カラーペーパ38は、引っ張りローラ62を駆動するロ
ーラ駆動部60の動力により所定の露光位置に移動す
る。
【0019】イメージエリアセンサ30はモニタ画像処
理部42に接続されており、モニタ画像処理部42はモ
ニタCRT44に接続されている。イメージエリアセン
サ30、モニタ画像処理部42、変調素子制御部46、
キャリア駆動部48、CRT制御部52、フィルタ駆動
部58、ローラ駆動部60及びシャッタ駆動部64は、
コントローラ50に接続されている。また、コントロー
ラ50には、コントローラ50を操作するためのキーボ
ード54及びコントローラ50の操作状況を表示するた
めのディスプレイ56が接続されている。
【0020】図2に示すように、コントローラ50は、
バス50Aを備えている。バス50Aには、CPU50
B、ROM50C、RAM50D及びI/Oインターフ
ェイス50Eが接続されている。
【0021】図3に示すように、空間光変調素子32
は、ガラス基板層32A、透明電極層32B、光導電体
層32C、遮光層32D、誘電体反射層32E、光変調
層32F、透明電極層32G、ガラス基板層32Hが順
に積層されている。透明電極層32B、32Gの間に
は、上記所定電圧が印加される。光変調層32Fは負の
誘電異方性を有するネマチック液晶がホメオトロピック
配向されており、光変調層32Fの両側には液晶をホメ
オトロピック配向させるための配向層32J,32Kが
設けられている。光導電体層32Cの抵抗値は、ガラス
基板層32A側から光が未入射のときの単位当たりの抵
抗値ROFF と光が入射されたときの単位当たりの抵抗値
ONとが、光変調層32Fの単位当たり抵抗値RLCに対
して、次式(1)となるように選ばれている。
【0022】 ROFF ≫RLC≫RON ・・・・・・・・・・(1)
【0023】このため、ガラス基板層32A側から光が
未入射のときには、印加電圧の大部分は光導電体層32
Cにかかり、光導電体層32Cに直列に接続されている
光変調層32Fには十分な電圧が加わらず、光変調層3
2Fでは液晶による電気光学効果は生じない。ガラス基
板層32A側から光が入射されると、光導電体層32C
の抵抗が下がり光変調層32Fに電圧が加わって、電気
光学効果を生ずる。ガラス基板層32A側から照射され
た光が強度分布を有する画像情報である場合には(書込
CRT40で画像を書き込んだ場合には)、その強度分
布に対応した電圧分布が光変調層32Fに印加され、書
込画像に対応する画像が電気光学効果によって光変調層
32Fに形成される。誘電体反射層32EはZnS/M
gF2 等の誘電体多層膜で構成されている。このため、
ガラス基板層32H側から光が入射すると、上述した電
気光学効果により形成された画像は誘電体反射層32E
で反射してガラス基板層32H側へ射出する。なお、遮
光層32Dは、ガラス基板層32H側から入射する光の
うち誘電体反射層32Eを透過した光を吸収して、光導
電層32Cに入射することを防止するものである。
【0024】次に、図面を参照して本実施の形態の作用
について説明する。図4には、本実施の形態にかかる写
真プリンタの処理の流れを示した。図4のステップ10
0では塵や埃によって生ずる光源ムラを測定し、次のス
テップ102では仕上りプリントを予想した画像をCR
T44に表示し、次のステップ104では露光すべき画
像をカラーペーパ38の感度に対応して補正し、次のス
テップ106においてRGB3色の露光処理してプリン
トを作成する。
【0025】上記ステップ100では、光路上にNDフ
ィルタをセットし、ネガフィルム未装填状態でフィルム
キャリア24を光路上に移動させる。これにより、ラン
プ12からの光は赤外・紫外カットフィルタ16、ND
フィルタ、拡散板20、フィルムキャリア24、対物レ
ンズ26及び偏光ビームスプリッタ28を順に透過して
イメージエリアセンサ30に達する。この後、イメージ
エリアセンサ30で撮像することによって光源ムラを測
定し、測定したデータをRAM50Dに格納する。
【0026】上記のステップ102では、まずイメージ
エリアセンサ30を撮像モードに設定し、カラーペーパ
38の分光感度のデータとイメージエリアセンサ30の
分光感度とのデータをモニタ画像処理部42へ出力し、
フィルムキャリア24に装填されたネガフィルム22の
プリント対象コマを光路上にセットしたのちに、このプ
リント対象コマを撮像する。撮像されたプリント対象コ
マのビデオ信号はモニタ画像処理部42へ出力される。
モニタ画像処理部42では、A/D変換、ネガ/ポジ変
換及びカラーペーパの分光感度とイメージエリアセンサ
の分光感度との違いが補正され、補正後のビデオ信号が
モニタCRT44に出力される。これにより、モニタC
RT44には仕上りプリントを予想した画像が表示され
る。
【0027】なお、このステップ102では、キーボー
ド54から入力された補正データによって、表示された
画像の色味や濃度を補正するようにしてもよい。この補
正データには濃度データ及び色補正データがあり、書込
CRT40の画素毎に入力可能とすることが好ましい。
この補正データは、入力がキーボード54によってなさ
れ、ディスプレイ56に表示され、RAM50Dに格納
される。モニタ画像処理部42では上記補正データを折
り込んだビデオ信号が生成され、モニタCRT44では
最終的な仕上りプリント予想画像が表示される。
【0028】上記ステップ104では、イメージエリア
センサ30を測光モードに設定し、Rフィルタ、Gフィ
ルタ、Bフィルタを順に光路上にセットして、3色毎に
プリント対象コマをイメージエリアセンサ30で測光す
る。次に、各色に対するLATD値(積算透過濃度値)
や微小領域(空間光変調素子における画素に対応する領
域)毎の透過原稿画像の濃度を算出し、カラーペーパ3
8の感度データと算出した微小領域毎の透過原稿画像の
濃度とでカラーペーパ38に形成される各色に対する濃
度を算出する。次に、RGB3色毎に微小領域毎の露光
量を演算し、3色毎にシャッタ開放時間を決定すると共
に、CRT制御部52に出力するための3色毎の書込デ
ータを決定し記憶する。なお、上記ステップ100で測
定した光源ムラがあるときはムラを補正した値を書込デ
ータを決定し記憶する。
【0029】なお、書込データを決定するときはネガフ
ィルムの特性及びカラーペーパの特性を考慮することが
好ましい。図5には、ネガフィルムの特性及びカラーペ
ーパの特性を、横軸に被写体輝度、縦軸にフィルム濃度
を軸とした座標系においてネガフィルム特性曲線90で
示し、横軸にプリント濃度を、縦軸に焼付露光量を軸と
した座標系においてカラーぺーパ特性曲線92で示し
た。カラーペーパの濃度変化幅D2 に相当するカラーぺ
ーパ特性曲線92の線形的な焼付露光量の領域B 1 以外
の領域B2 、B3 は、カラーペーパ上では詳細に再現で
きない。これは、一般にネガフィルムから感光材料に露
光すると、ネガフィルムの感度領域より感光材料の感度
領域の方が狭いためである。このため、上記濃度を求め
た後に各色に対して微小領域毎に透過原稿画像の濃度と
カラーペーパに形成される濃度差により階調補正を行う
ことが好ましい。なお、空間光変調素子32への書込光
強度と露光量との関係は階調コントロール曲線としてR
OM50Cに格納されている。
【0030】図4のステップ106が実行されると、図
6の露光処理が実行され、カラーペーパ38を搬送して
Rフィルタを光路上にセットし、書込CRT40にR像
に対する補正反射像を書き込む(ステップ150〜15
4)。これにより、光変調層32Fには画像が形成され
る。なお、この書き込み時点には、後述するように、プ
レ印加電圧のプレパルス信号が印加される。これによ
り、迅速に書き込み処理がなされる。次に、タイマをセ
ットしシャッタを開放する(ステップ156、15
8)。これにより、ネガフィルム22のプリント対象コ
マを透過した透過光の一部は偏光ビームスプリッタ28
で分岐されて空間光変調素子32へ至る。この透過光及
び光変調層32Fに形成された画像は誘電体反射層32
Eで反射される。従って、プリント対象コマの透過画像
と光変調層32Fに形成された画像とが合成されて露光
拡大レンズ34によりカラーペーパ38に結像して焼付
けられる。Rフィルタにおけるシャッタの開放時間が上
記決定された時間になるとシャッタが閉じられる(ステ
ップ160、162)。次に、上記Rフィルタと同様
に、Gフィルタを光路上にセットし、書込CRT40に
G像に対する補正反射像を書き込み、Gフィルタとして
決定された開放時間になるまでシャッタを開放する(ス
テップ163〜172)。Bフィルタについても同様
に、Bフィルタを光路上にセットし、書込CRT40に
B像に対する補正反射像を書き込み、Bフィルタとして
決定された開放時間になるまでシャッタを開放する(ス
テップ174〜184)。
【0031】以上のようにして、空間光変調素子32へ
画像を書き込むと共に書き込んだ画像を補正する光で露
光してプリントを作成する。
【0032】ここで、本実施の形態の写真プリンタに備
えられた空間光変調素子32へプリントすべき画像を書
き込むことについて詳細に説明する。
【0033】図7(1)には従来の空間光変調素子32
に印加する電圧の印加波形を示す。通常、光を反射する
ための応答性を向上させるため、空間光変調素子32に
は未書き込みの場合でもバイアス電圧VB を印加してお
り、この空間光変調素子32へ画像を書き込むときに
は、書込電圧VW を印加すると共に、光を照射する。す
なわち、ガラス基板層32A側からの書込画像の光が入
射されて(図3)、その光の強度分布に対応した電圧分
布が光変調層32Fに印加され、書込画像に対応する画
像が電気光学効果によって光変調層32Fに形成され
る。このため、ガラス基板層32H側から光が入射され
ると、その光は電気光学効果により形成された画像によ
って誘電体反射層32Eで反射される。この反射光がカ
ラーペーパ38へ至る。
【0034】このように画像を書き込むとき、空間光変
調素子32では、応答性、つまり、その開始から光を反
射するための応答が徐々に変化する。このように、空間
光変調素子32は応答特性を有するため、書込電圧VW
の印加及び原画像の照射を時刻tsから開始すると、空
間光変調素子32における反射光量は、図7(2)に示
すように、開始時刻tsの所定時間後から徐々に増加
し、一定の反射光量Iになる。
【0035】また、画像の書き込み終了のときには、原
画像の照射を終了すると共に、書込電圧VW の印加を終
了してバイアス電圧VB に切り換える。この画像書き込
の終了のときも上記と同様に、空間光変調素子32が応
答特性を有するため、終了時刻teの所定時間後から徐
々に減少し、反射光量が最小となる。
【0036】上記のように空間光変調素子32が応答特
性を有するため、空間光変調素子32に画像を書き込む
ためには実質的に反射光量が安定するまでの勾配を考慮
した時間を要することになる。このため、書込時点の照
射時間を短縮化することができずに、短時間で2次画像
を得ることができなかった。
【0037】本発明者は、バイアス振幅依存性及び書き
込み電圧依存性の実験を行い、図8及び図9に示す結果
を得た。図8は複数の異なる書込電圧について、各書込
電圧毎にバイアス電圧の振幅と開始時刻tsから一定の
反射光量Iの90%の反射光量になるまでの時間TON
の関係を測定した結果である。また、図9は各書込電圧
毎にバイアス電圧の振幅と終了時刻teから一定の反射
光量Iの10%の反射光量になるまでの時間TOFF とを
測定した結果である。図中、実線は4.8V、1点鎖線
は4.7V、2点鎖線は5.2V、3点鎖線は5.5
V、点線は6.5Vの書込電圧を示している。
【0038】図8から理解されるように、バイアス電圧
の振幅を変化しても応答時間(反射光量Iの90%にな
るまでの時間TON)は概ね平坦であるか振幅を大きくす
るに従って応答時間(時間TON)が短くなる特性を示す
と共に、書込電圧を増加させるに従って応答時間(時間
ON)は短くなる特性を示している。また、図9から理
解されるように、5V近傍で変化があるものの、書込電
圧を変化させても応答時間(反射光量Iの10%になる
までの時間TOFF )は概ね変化がない。これらのことに
より、本発明者は、書き込み時点に空間光変調素子32
へ印加する電圧を増加させることにより、空間光変調素
子32の応答性が向上する、という知見を得た。
【0039】そこで、本実施の形態では、図10(1)
に示すように、書き込み時点の当初に、書込電圧VW
り大きな電圧をプレ印加電圧VP として所定時間tP
け空間光変調素子32へ印加するようにしている。この
空間光変調素子32へ印加する電圧は所定周波数の信号
であるから、所定パルス数のパルス信号が印加されるこ
とになる。なお、空間光変調素子32へ印加する電圧
は、パルス信号となるが、以下の説明では、書き込み時
点の当初に所定時間tP だけプレ印加電圧VP で印加す
るパルス信号をプレパルス信号といい、プレパルス信号
のパルス数をプレパルス数という。
【0040】このように、本実施の形態では、書き込み
時点の当初に、書込電圧より大きなプレ印加電圧を所定
時間tP だけ空間光変調素子32へ印加、すなわちプレ
パルス信号を印加しているので、空間光変調素子32を
迅速に活性化でき、書き込みに要する時間を短縮するこ
とができる。
【0041】本発明者は、図10(1)に示すプレパル
ス信号を含む電圧特性により空間光変調素子32へ書込
電圧を印加したときのパルス数依存性及び書込電圧依存
性の実験を行い、図11及び図12に示す結果を得た。
プレパルス数の設定は、周波数を変更(本実施の形態で
は、1〜100kHzの間に設定)することによって行
っている。プレパルス信号の電圧は±7.0Vに設定
し、セルギャップが4.0μmの液晶を用いている。な
お、これら依存性を測定するため、図7(2)に示した
ものと同様に、図10(2)に示すように、書き込み開
始時刻tsから一定の反射光量Iの90%の反射光量に
なるまでの時間を時間TON’及び終了時刻teから一定
の反射光量Iの10%の反射光量になるまでの時間を時
間TOFF ’としている。図11は複数の異なる書込電圧
について、各書込電圧毎にプレパルス数と時間TON’と
の関係を測定した結果である。また、図12は図11に
おけるプレパルス数が10パルスまでを拡大表示したも
のである。図中、実線は4.7V、点線は4.9V、1
点鎖線は5.2Vの書込電圧を示している。
【0042】図11及び図12から理解されるように、
書込電圧の値に拘わらずプレパルス数が4パルスから1
0パルスの間において、応答性が向上する(反射光量I
の90%になるまでの時間TONが短縮する)。従って、
プレパルス数が4パルスから10パルスの間に設定する
ことにより、書込電圧の値に拘わらず空間光変調素子3
2を迅速に活性化でき、書き込みに要する時間を短縮す
ることができる。
【0043】図13には、プレパルス信号を印加した場
合の書込電圧と光強度の関係を示した。図13は、横軸
に書込電圧を軸とし、縦軸に入射光に対する反射光の強
度比を軸とした座標系に測定結果を示したものである。
なお、強度比を求めるための反射光の強度は液晶セルを
アルミ蒸着ミラー上に設置し落射偏光顕微鏡で測定した
ものである。図から理解されるように、書込電圧が約
4.5V〜6.5Vまでの間において光強度比は顕著に
変化する。従って、書込電圧を約4.5V〜6.5Vま
での間に設定することが好ましい。
【0044】図14は、画像の階調レベルと応答時間の
関係を示すものであり、階調レベルを横軸とすると共
に、応答時間を縦軸にした座標系において書込電圧を変
化させたときの特性を測定した結果である。ここでいう
階調レベルとは空間光変調素子すなわち液晶セルに書き
込む画像の最大濃度から最小濃度までを所定段階(例え
ば0〜100)の階調で表したものをいい、最小濃度の
階調すなわち最も明るい画像を照射したときに、液晶セ
ルの反射光強度が最大のときを100として規格化した
値である。図中、実線はプレパルス信号を印加したとき
の測定結果を示し、一点鎖線は従来のバイアス電圧を印
加したのちに書込電圧を印加したときの測定結果を示し
ている。このように、プレパルス信号印加による本実施
の形態の書き込み信号の印加では、従来のようにバイア
ス電圧印加によるものと比べて応答時間は短縮化され
る。すなわち、本実施の形態の空間光変調素子によれ
ば、空間光変調素子の書き込み画像に応じた反射強度を
早期に達成でき、画像の書込時間を短縮することができ
る。
【0045】また、本発明者は、書き込み電圧依存性の
実験を行い、図15及び図16に示す結果を得た。図1
5には複数の異なる書込電圧について各書込電圧毎に階
調レベルと応答時間(時間TON’)との関係を示し、図
12には複数の異なる書込電圧について各書込電圧毎に
階調レベルと応答時間(時間TOFF ’)との関係を示し
た。図中、実線は5.5V、点線は4.0V、1点鎖線
は3.4V、2点鎖線は2.9Vの書込電圧を示してい
る。
【0046】これらの図から理解されるように、本実施
の形態では、書込電圧が低くなるに従って応答時間を短
縮できる。
【0047】このように、本実施の形態では、従来のよ
うに空間光変調素子32へのバイアス電圧印加を不要と
し、書き込み時点の当初に、書込電圧より大きなプレ印
加電圧を所定時間tP だけ空間光変調素子32へ印加す
るのみで、迅速に空間光変調素子32を活性化でき、早
期に書込画像に応じた反射強度を得ることができること
によって、書き込みに要する時間を短縮でき、プリント
を作成する時間を短縮することができる。
【0048】なお、上記実施の形態では、空間光変調素
子32にプレパルス信号と書込電圧とからなる信号(図
10(1)参照)を変調素子制御部46で生成した場合
を説明したが、図17に示すように、変調素子制御部4
6をプレパルス信号生成部46Aと書込信号生成部46
Bとから構成し、各々の生成部で独立して信号を生成し
合成して空間光変調素子32に印加するようにしてもよ
い。
【0049】また、上記実施の形態では写真プリンタに
本発明を適用した場合ついて説明したが、本発明は写真
プリンタに限定されるものではなく、印刷用刷版製作機
や電子写真装置等において原画像から空間光変調素子を
用いて2次画像を作成し、その作成した2次画像から最
終的な画像(例えば、複写画像)を作成する装置への適
用が可能である。また、作成した2次画像をスクリーン
等へ投影する投影装置への適用も可能である。
【0050】さらに、上記実施の形態では、空間光変調
素子に電圧を印加するにあたり、所定周波数でかつ所定
電圧のプレパルス信号及び書込電圧の信号を印加した場
合ついて説明したが、本発明は所定周波数でかつ所定電
圧の交流電圧(パルス電圧)に限定されるものではな
く、プレパルス信号及び書込電圧の信号の少なくとも一
方を直流電圧に設定して所定直流電圧の信号を印加する
ようにしてもよい。この場合、上記実施の形態では、変
調素子制御部46がプレパルス信号及び書込電圧の信号
の少なくとも一方について所定直流信号を出力するよう
に、または図17のプレパルス信号生成部46A及び書
込信号生成部46Bの少なくとも一方の生成部が所定直
流信号を出力するように構成すればよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の空間光変調
器の駆動方法によれば、光パターンを書き込むときに
は、空間光変調器に書込用電気信号のレベルより大きな
所定レベルのプレ信号を印加するので、書込用電気信号
のレベルより高いレベルで空間光変調器が書込状態とな
り、短時間で光パターンを書き込むことができる、とい
う効果がある。
【0052】本発明の画像作成装置によれば、制御手段
により制御された信号印加手段が書込用電気信号のレベ
ルより大きな所定レベルのプレ信号を印加して、書込用
電気信号のレベルより高いレベルで空間光変調器が書込
状態となり、短時間で光パターンを書き込み、照射手段
により原画像の透過光又は反射光が照射されることによ
り書き込まれた光パターンが読み出され、この読み出さ
れた光パターンが感光材料に照射されるので、短時間で
読みだされた光パターンから画像を作成することができ
る、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真プリンタの概略構成を示す構成図である。
【図2】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図3】空間光変調素子の構成を示す図である。
【図4】プリントを作成する処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図5】ネガフィルムの特性とカラーペーパの特性を示
す図である。
【図6】ステップ106の詳細を示し、RGB3色の露
光手順を示す流れ図である。
【図7】書き込み時の空間光変調素子における特性を示
し、(1)は従来の空間光変調素子へ印加するバイアス
電圧を含めた信号を示し、(2)は空間光変調素子の光
学的な応答性を示している。
【図8】図7の信号によるバイアス振幅と応答時間(T
ON)の関係を示す特性図である。
【図9】図7の信号によるバイアス振幅と応答時間(T
OFF )の関係を示す特性図である。
【図10】本実施の形態における書き込み時の空間光変
調素子における特性を示し、(1)は空間光変調素子へ
印加するプレパルス信号を含めた書き込み時の信号を示
し、(2)は空間光変調素子の光学的な応答性を示して
いる。
【図11】空間光変調素子におけるプレパルス信号のプ
レパルス数と応答時間(TON’)の関係を示す特性図で
ある。
【図12】空間光変調素子におけるプレパルス信号のプ
レパルス数と応答時間(TON’)の関係を示す特性図で
ある。
【図13】空間光変調素子における印加電圧と光強度比
の関係を示す特性図である。
【図14】空間光変調素子における階調レベルと応答時
間の関係を示す特性図である。
【図15】空間光変調素子における階調レベルと応答時
間(TON’)の関係を示す特性図である。
【図16】空間光変調素子における階調レベルと応答時
間(TOFF ’)の関係を示す特性図である。
【図17】空間光変調素子へ書込電圧等を印加する変調
素子制御部の他の構成を示す図である。
【符号の説明】
12 ランプ 32 空間光変調素子 38 カラーペーパ 40 書込CRT 46 変調素子制御部 50 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パターンの書き込みを可能とするため
    の書込用電気信号が印加されかつ、一方から光パターン
    が光学的に入力されることにより該光パターンが書き込
    まれ、他方から光が照射されることにより前記書き込ま
    れた光パターンが読み出される空間光変調器に、前記光
    パターンを書き込むとき、前記書込用電気信号のレベル
    より大きな所定レベルのプレ信号を印加する空間光変調
    器の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記プレ信号は、前記光パターンの書き
    込みの開始直前又は開始から所定時間の間で印加するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の空間光変調器の駆動方
    法。
  3. 【請求項3】 書込用電気信号が印加されかつ、一方か
    ら光パターンが光学的に入力されることにより該光パタ
    ーンが書き込まれ、他方から光が照射されることにより
    前記書き込まれた光パターンが読み出される空間光変調
    器と、 前記空間光変調器に前記光パターンの書き込みを可能と
    するための書込用電気信号を印加する信号印加手段と、 前記空間光変調器に前記光パターンを入力する光パター
    ン入力手段と、 原画像の透過光又は反射光を前記光として前記空間光変
    調器に照射すると共に、該空間光変調器から読み出され
    た光パターンを感光材料に照射する照射手段と、 前記光パターンを書き込むとき、前記書込用電気信号の
    レベルより大きな所定レベルのプレ信号を印加するよう
    に前記信号印加手段を制御する制御手段と、 を備えた画像作成装置。
JP8055238A 1996-03-12 1996-03-12 空間光変調器の駆動方法及び画像作成装置 Pending JPH09244059A (ja)

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