JPH09243843A - 光結合デバイス - Google Patents
光結合デバイスInfo
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- JPH09243843A JPH09243843A JP5506296A JP5506296A JPH09243843A JP H09243843 A JPH09243843 A JP H09243843A JP 5506296 A JP5506296 A JP 5506296A JP 5506296 A JP5506296 A JP 5506296A JP H09243843 A JPH09243843 A JP H09243843A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スポットサイズの小さな光機能デバイスとス
ポットサイズの大きな光機能デバイスあるいは光導波路
デバイスを低損失で光結合する。 【解決手段】 光結合デバイスにおいて、クラッド層の
一部を構成するp型半導体層より屈折率の小さいn型半
導体層が、コア層とp型半導体層を取り囲むように配置
されている。
ポットサイズの大きな光機能デバイスあるいは光導波路
デバイスを低損失で光結合する。 【解決手段】 光結合デバイスにおいて、クラッド層の
一部を構成するp型半導体層より屈折率の小さいn型半
導体層が、コア層とp型半導体層を取り囲むように配置
されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路を伝わる
光波のスポットサイズを低損失で変換する光結合デバイ
スに関するものである。
光波のスポットサイズを低損失で変換する光結合デバイ
スに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザダイオード(LD)や半導
体光スイッチ等の、光導波路を用いた半導体光機能デバ
イスと、単一モード光ファイバとの間を光結合させる場
合、デバイス端面と光ファイバを直接突合せ結合(バッ
トジョイント)させる方法を用いると、それぞれの光導
波路の光波スポットサイズが互いに異なっているため
に、直接突合せ部の結合損失が大きくなる問題が生じ
る。通常、半導体デバイスの光波スポットサイズ(モー
ド系:W)は2μm程度であり、光ファイバのスポット
サイズは約10μmであるので、この結合損失は約10
dbになる。そこで、レンズによってスポットサイズを
変換することによって結合損失を低減する方法が一般に
とられている。
体光スイッチ等の、光導波路を用いた半導体光機能デバ
イスと、単一モード光ファイバとの間を光結合させる場
合、デバイス端面と光ファイバを直接突合せ結合(バッ
トジョイント)させる方法を用いると、それぞれの光導
波路の光波スポットサイズが互いに異なっているため
に、直接突合せ部の結合損失が大きくなる問題が生じ
る。通常、半導体デバイスの光波スポットサイズ(モー
ド系:W)は2μm程度であり、光ファイバのスポット
サイズは約10μmであるので、この結合損失は約10
dbになる。そこで、レンズによってスポットサイズを
変換することによって結合損失を低減する方法が一般に
とられている。
【0003】一方、図7(a)および図7(b)に示す
ような、テーパ状の光導波路により光のスポットサイズ
を変換する光結合デバイスを、レンズの代わりとして用
いることにより、LDと光ファイバ間を低損失で結合す
る方法がある。図7(a)はこの種の従来の光結合デバ
イスの一例の上面図であり、図7(b)は従来装置の他
の例の断面図である。図7(a)の例はコア層701の
幅を長さLの範囲にわたって入射光711側のWi から
出射光710側のWo まで狭くし、図7(b)の例では
コア層701の厚さを長さLの範囲にわたって入射側の
Ti から出射側のTo まで薄くしている。
ような、テーパ状の光導波路により光のスポットサイズ
を変換する光結合デバイスを、レンズの代わりとして用
いることにより、LDと光ファイバ間を低損失で結合す
る方法がある。図7(a)はこの種の従来の光結合デバ
イスの一例の上面図であり、図7(b)は従来装置の他
の例の断面図である。図7(a)の例はコア層701の
幅を長さLの範囲にわたって入射光711側のWi から
出射光710側のWo まで狭くし、図7(b)の例では
コア層701の厚さを長さLの範囲にわたって入射側の
Ti から出射側のTo まで薄くしている。
【0004】図8は、これら従来の光結合デバイスの動
作原理を説明するための特性図である。図8から分かる
ように、光導波路のコア層701の比屈折率差Δn(=
(n1−n)/n1、nはクラッド層702および70
5の屈折率、n1はコア層701の屈折率)を一定の大
きさに固定した場合、コア層701の厚さTcoreおよび
幅Wcoreの一方または両方を0から次第に大きくしてい
くと、導波光のスポットサイズWは、無限の大きさから
次第に小さくなり、極小値をとった後、再び大きくな
る。ここで、TcoreもしくはWcoreが大きくなり過ぎる
と多モード光導波路になり、高次モード変換による損失
が大きくなるために、通常、この領域の寸法は用いられ
ない。また、図8から分かるように、コア層寸法を一定
の大きさに固定し、コア層とクラッド層の比屈折率差を
伝搬方向に徐々に変化させても、コア層の寸法をテーパ
状に変化させた場合と同様にスポットサイズを変換でき
る。
作原理を説明するための特性図である。図8から分かる
ように、光導波路のコア層701の比屈折率差Δn(=
(n1−n)/n1、nはクラッド層702および70
5の屈折率、n1はコア層701の屈折率)を一定の大
きさに固定した場合、コア層701の厚さTcoreおよび
幅Wcoreの一方または両方を0から次第に大きくしてい
くと、導波光のスポットサイズWは、無限の大きさから
次第に小さくなり、極小値をとった後、再び大きくな
る。ここで、TcoreもしくはWcoreが大きくなり過ぎる
と多モード光導波路になり、高次モード変換による損失
が大きくなるために、通常、この領域の寸法は用いられ
ない。また、図8から分かるように、コア層寸法を一定
の大きさに固定し、コア層とクラッド層の比屈折率差を
伝搬方向に徐々に変化させても、コア層の寸法をテーパ
状に変化させた場合と同様にスポットサイズを変換でき
る。
【0005】これらの関係を利用して、光結合デバイス
のコア層701の大きさ、Tcore、Wcoreの寸法、は光
入射端側(LDとの結合側)では、LD光のスポットサ
イズ(約2μm)と同程度のスポットサイズを与える寸
法、Ti ,Wi (ともに、数10nm〜数μm、ただし
一方が大きければ他方は小さい)に、光出射側では、光
ファイバのスポットサイズ(約10μm)と同程度の大
きさを与える寸法To,Wo (ともに、数10nm〜1
0μm、ただし一方が大きければ他方は小さい)に設定
される。また、スポットサイズ変換領域の長さLは、放
射による損失を低減するために、数10μmから数mm
の長さに設定される。
のコア層701の大きさ、Tcore、Wcoreの寸法、は光
入射端側(LDとの結合側)では、LD光のスポットサ
イズ(約2μm)と同程度のスポットサイズを与える寸
法、Ti ,Wi (ともに、数10nm〜数μm、ただし
一方が大きければ他方は小さい)に、光出射側では、光
ファイバのスポットサイズ(約10μm)と同程度の大
きさを与える寸法To,Wo (ともに、数10nm〜1
0μm、ただし一方が大きければ他方は小さい)に設定
される。また、スポットサイズ変換領域の長さLは、放
射による損失を低減するために、数10μmから数mm
の長さに設定される。
【0006】上述した光結合デバイスは、通常、光機能
デバイスとモノリシックに集積して用いられる。そのた
め、光結合デバイスのコア層は光機能デバイスの活性層
に効率よく電流が注入できる構造のクラッド層で埋め込
まれている。
デバイスとモノリシックに集積して用いられる。そのた
め、光結合デバイスのコア層は光機能デバイスの活性層
に効率よく電流が注入できる構造のクラッド層で埋め込
まれている。
【0007】図9に、半導体レーザ(I)と光結合デバ
イス(II)をモノリシック集積化し、導波路コア層の周
囲をpnp型半導体で埋め込んだ従来の光結合デバイス
の一例を示す。図9(a)は斜視図、図9(b)は光フ
ァイバとの結合側出射端部の断面図である。901は屈
折率がNcoreの光導波路のコア層、902はリッジ構造
を有し屈折率がNsub のn型半導体基板、903および
905はそれぞれ屈折率がNp のp型半導体層である。
904はレーザ部の活性層908に効率よく電流を注入
するために配置された屈折率がNn のn型半導体層であ
る。さらに、p型半導体層905の上部には電極をとる
ためのp型半導体層(キャップ層)909aおよび金属
層909bが配置されている。この場合、コア層901
の厚さTcoreを出射側端面に向かって徐々に薄くするこ
とによってスポットサイズを変換し、出射光910が低
損失で光ファイバと結合する様に構成されている。図9
において、Wcoreはコア層901の幅、Hridge はリッ
ジ構造の高さ、Hnlayerはn型半導体基板902からn
型半導体層904の底面までの高さ、Tnlayerはn型半
導体層904の最も低い部位の厚さ、Tplayerはコア層
の上部のp型半導体層905の厚さを示す。この種の従
来の光結合デバイスでは、図示されるように、Hnlayer
とTnlayerの和はHridge より小さい。
イス(II)をモノリシック集積化し、導波路コア層の周
囲をpnp型半導体で埋め込んだ従来の光結合デバイス
の一例を示す。図9(a)は斜視図、図9(b)は光フ
ァイバとの結合側出射端部の断面図である。901は屈
折率がNcoreの光導波路のコア層、902はリッジ構造
を有し屈折率がNsub のn型半導体基板、903および
905はそれぞれ屈折率がNp のp型半導体層である。
904はレーザ部の活性層908に効率よく電流を注入
するために配置された屈折率がNn のn型半導体層であ
る。さらに、p型半導体層905の上部には電極をとる
ためのp型半導体層(キャップ層)909aおよび金属
層909bが配置されている。この場合、コア層901
の厚さTcoreを出射側端面に向かって徐々に薄くするこ
とによってスポットサイズを変換し、出射光910が低
損失で光ファイバと結合する様に構成されている。図9
において、Wcoreはコア層901の幅、Hridge はリッ
ジ構造の高さ、Hnlayerはn型半導体基板902からn
型半導体層904の底面までの高さ、Tnlayerはn型半
導体層904の最も低い部位の厚さ、Tplayerはコア層
の上部のp型半導体層905の厚さを示す。この種の従
来の光結合デバイスでは、図示されるように、Hnlayer
とTnlayerの和はHridge より小さい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来例の場
合、そのコア層とクラッド層の比屈折率差Δnが通常数
%以上であるので、光出射端部のコア層の幅Wo もしく
はTo はサブミクロンの大きさになる。そのために、光
出射端近傍では、コア層の大きさは導波光のスポットサ
イズに対して極めて小さく、光閉じ込めの弱い光導波路
を用いていることになる。また、コア層を埋め込んだn
型半導体層904はキャリアのプラズマ効果(屈折率変
化量がキャリア濃度に比例し、キャリアの有効質量に反
比例する現象)によってp型半導体層と比較して、その
屈折率が相対的に低く(Nn <Np)なっている。ここ
で、n型の不純物ドーピング量が多くなるほど、その屈
折率が低下することになる。従って、特に光出射端部に
近いスポットサイズが拡大された領域においては、n型
半導体層904の形状、寸法、ドーピング濃度(屈折
率)によって、光の伝搬特性は大きな影響を受ける。
合、そのコア層とクラッド層の比屈折率差Δnが通常数
%以上であるので、光出射端部のコア層の幅Wo もしく
はTo はサブミクロンの大きさになる。そのために、光
出射端近傍では、コア層の大きさは導波光のスポットサ
イズに対して極めて小さく、光閉じ込めの弱い光導波路
を用いていることになる。また、コア層を埋め込んだn
型半導体層904はキャリアのプラズマ効果(屈折率変
化量がキャリア濃度に比例し、キャリアの有効質量に反
比例する現象)によってp型半導体層と比較して、その
屈折率が相対的に低く(Nn <Np)なっている。ここ
で、n型の不純物ドーピング量が多くなるほど、その屈
折率が低下することになる。従って、特に光出射端部に
近いスポットサイズが拡大された領域においては、n型
半導体層904の形状、寸法、ドーピング濃度(屈折
率)によって、光の伝搬特性は大きな影響を受ける。
【0009】以上のような問題が本発明の光結合デバイ
スを開発するに当たって、新たに明らかになった。つま
り、光の伝搬方向で、n型半導体層904の形状、寸
法、屈折率に空間的な揺らぎがあると、スポットサイズ
変換に伴う散乱によって放射が大きく発生し、デバイス
性能の著しい低下を招いてしまう問題があることが分か
った。さらに、このn型半導体層904の形状、寸法、
屈折率のばらつきによって、製品の特性に大きなばらつ
きが生じてしまう。
スを開発するに当たって、新たに明らかになった。つま
り、光の伝搬方向で、n型半導体層904の形状、寸
法、屈折率に空間的な揺らぎがあると、スポットサイズ
変換に伴う散乱によって放射が大きく発生し、デバイス
性能の著しい低下を招いてしまう問題があることが分か
った。さらに、このn型半導体層904の形状、寸法、
屈折率のばらつきによって、製品の特性に大きなばらつ
きが生じてしまう。
【0010】本発明の目的は、このような問題を解決
し、スポットサイズの小さな光機能デバイスとスポット
サイズの大きな光機能デバイスあるいは光導波路デバイ
スを低損失で光結合可能な光結合デバイスを提供するこ
とにある。さらに、本発明の他の目的は、製作に際しデ
バイスの材質、構造に関して要求される精度が緩く、高
い再現性を有する光結合デバイスを提供することにあ
る。
し、スポットサイズの小さな光機能デバイスとスポット
サイズの大きな光機能デバイスあるいは光導波路デバイ
スを低損失で光結合可能な光結合デバイスを提供するこ
とにある。さらに、本発明の他の目的は、製作に際しデ
バイスの材質、構造に関して要求される精度が緩く、高
い再現性を有する光結合デバイスを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光結合デバイスは、リッジ構造を有し、か
つ第1のクラッド層を構成するn型半導体基板、該n型
半導体基板のリッジ構造上に形成されたコア層、前記n
型半導体基板上に形成され、前記コア層を含むリッジ構
造を埋め込むように配置されたp型の第2のクラッド
層、該第2のクラッド層領域を介して前記コア層の両脇
近傍に配置されたn型の第3のクラッド層、および前記
コア層、第2のクラッド層の一部および前記第3のクラ
ッド層上に配置されたp型の第4のクラッド層を有する
光結合デバイスにおいて、前記コア層の光出射側の断面
寸法が導波光のスポットサイズより小さく、前記第3の
クラッド層の屈折率が前記第2および第4のクラッド層
の屈折率より小さく、かつ前記コア層と前記第2および
第4のクラッド層で構成される導波路構造を取り囲むよ
うに前記第3のクラッド層が配置され、(リッジ構造の
高さ)≦(第2のクラッド層の厚さ+第3のクラッド層
の厚さ)であることを特徴とする。
に、本発明の光結合デバイスは、リッジ構造を有し、か
つ第1のクラッド層を構成するn型半導体基板、該n型
半導体基板のリッジ構造上に形成されたコア層、前記n
型半導体基板上に形成され、前記コア層を含むリッジ構
造を埋め込むように配置されたp型の第2のクラッド
層、該第2のクラッド層領域を介して前記コア層の両脇
近傍に配置されたn型の第3のクラッド層、および前記
コア層、第2のクラッド層の一部および前記第3のクラ
ッド層上に配置されたp型の第4のクラッド層を有する
光結合デバイスにおいて、前記コア層の光出射側の断面
寸法が導波光のスポットサイズより小さく、前記第3の
クラッド層の屈折率が前記第2および第4のクラッド層
の屈折率より小さく、かつ前記コア層と前記第2および
第4のクラッド層で構成される導波路構造を取り囲むよ
うに前記第3のクラッド層が配置され、(リッジ構造の
高さ)≦(第2のクラッド層の厚さ+第3のクラッド層
の厚さ)であることを特徴とする。
【0012】ここで、前記第2のクラッド層が高抵抗層
であることが好ましく、(第2のクラッド層の厚さ+第
3のクラッド層の厚さ)−(リッジ構造の高さ)が0.
6μm以上であることが好ましい。
であることが好ましく、(第2のクラッド層の厚さ+第
3のクラッド層の厚さ)−(リッジ構造の高さ)が0.
6μm以上であることが好ましい。
【0013】また、前記n型半導体基板のリッジ構造の
高さが0.5μmから3.0μmであることが好まし
い。
高さが0.5μmから3.0μmであることが好まし
い。
【0014】さらに、本発明による光結合デバイスは、
リッジ構造を有し、かつ第1のクラッド層を構成するp
型半導体基板、該p型半導体基板のリッジ構造上に形成
されたコア層、前記p型半導体基板上に形成され、前記
コア層を含むリッジ構造を埋め込むように配置されたp
型の第2のクラッド層、該第2のクラッド層領域を介し
て前記コア層の両脇近傍に配置されたn型の第3のクラ
ッド層、前記第2のクラッド層の一部および前記第3の
クラッド層上に前記コア層を埋め込むように配置された
p型の第4のクラッド層、および前記コア層と前記第4
のクラッド層上に配置されたn型の第5のクラッド層を
有する光結合デバイスにおいて、前記コア層の断面寸法
が導波光のスポットサイズより小さく、前記第3のクラ
ッド層の屈折率が前記第2および第4のクラッド層の屈
折率より小さく、かつ前記コア層と前記第1、第2およ
び第4のクラッド層で構成される導波路構造を取り囲む
ように前記第3のクラッド層が配置され、(コア層から
第5のクラッド層の平坦部までの距離)≦(第3のクラ
ッド層の厚さ+第4のクラッド層の厚さ)であることを
特徴とする。
リッジ構造を有し、かつ第1のクラッド層を構成するp
型半導体基板、該p型半導体基板のリッジ構造上に形成
されたコア層、前記p型半導体基板上に形成され、前記
コア層を含むリッジ構造を埋め込むように配置されたp
型の第2のクラッド層、該第2のクラッド層領域を介し
て前記コア層の両脇近傍に配置されたn型の第3のクラ
ッド層、前記第2のクラッド層の一部および前記第3の
クラッド層上に前記コア層を埋め込むように配置された
p型の第4のクラッド層、および前記コア層と前記第4
のクラッド層上に配置されたn型の第5のクラッド層を
有する光結合デバイスにおいて、前記コア層の断面寸法
が導波光のスポットサイズより小さく、前記第3のクラ
ッド層の屈折率が前記第2および第4のクラッド層の屈
折率より小さく、かつ前記コア層と前記第1、第2およ
び第4のクラッド層で構成される導波路構造を取り囲む
ように前記第3のクラッド層が配置され、(コア層から
第5のクラッド層の平坦部までの距離)≦(第3のクラ
ッド層の厚さ+第4のクラッド層の厚さ)であることを
特徴とする。
【0015】ここで、前記第2のクラッド層が高抵抗層
であることが好ましく、(第3のクラッド層の厚さ+第
4のクラッド層の厚さ)−(コア層から第5のクラッド
層の平坦部までの距離)が0.6μm以上であることが
好ましい。
であることが好ましく、(第3のクラッド層の厚さ+第
4のクラッド層の厚さ)−(コア層から第5のクラッド
層の平坦部までの距離)が0.6μm以上であることが
好ましい。
【0016】また、前記p型半導体基板のリッジ構造の
高さが0.5μmから3.0μmであることが好まし
い。
高さが0.5μmから3.0μmであることが好まし
い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明においては、クラッド層の
一部を構成するp型半導体層より屈折率の小さいn型半
導体層が、コア層とp型半導体層を取り囲むように配置
されている。
一部を構成するp型半導体層より屈折率の小さいn型半
導体層が、コア層とp型半導体層を取り囲むように配置
されている。
【0018】すなわち、本発明の第1の構成に係る光結
合デバイスは、リッジ部を有し第1クラッド層を構成す
るn型半導体基板と、この半導体基板のリッジ構造の上
部に形成され、光の伝搬方向に形状または組成がテーパ
状に変化しているコア層と、半導体基板上に形成され、
コア層を取り囲むように構成されたp型の第2クラッド
層と、コア層の両脇に第2クラッド層を介して配置され
この第2クラッド層より屈折率の小さい第3クラッド層
を構成するn型半導体層と、コア層、第2クラッド層の
一部および第3クラッド層上に配置されたp型の第4ク
ラッド層とを有し、コア層は半導体基板と第3クラッド
層で囲まれた領域に配置されている。
合デバイスは、リッジ部を有し第1クラッド層を構成す
るn型半導体基板と、この半導体基板のリッジ構造の上
部に形成され、光の伝搬方向に形状または組成がテーパ
状に変化しているコア層と、半導体基板上に形成され、
コア層を取り囲むように構成されたp型の第2クラッド
層と、コア層の両脇に第2クラッド層を介して配置され
この第2クラッド層より屈折率の小さい第3クラッド層
を構成するn型半導体層と、コア層、第2クラッド層の
一部および第3クラッド層上に配置されたp型の第4ク
ラッド層とを有し、コア層は半導体基板と第3クラッド
層で囲まれた領域に配置されている。
【0019】p型の第2クラッド層より屈折率の小さい
n型の第3クラッド層の存在によって、2重光導波路が
構成され、スポットサイズがコア層の寸法より拡大した
導波光を閉じ込めることができる。
n型の第3クラッド層の存在によって、2重光導波路が
構成され、スポットサイズがコア層の寸法より拡大した
導波光を閉じ込めることができる。
【0020】本発明の第2の構成に係る光結合デバイス
は、リッジ部を有し第1クラッド層を構成するp型半導
体基板と、この半導体基板のリッジ構造の上部に形成さ
れ、光の伝搬方向に形状または組成がテーパ状に変化し
ているコア層と、半導体基板上に形成され、コア層を含
むリッジ構造を埋め込むように構成されたp型の第2ク
ラッド層および第4クラッド層と、コア層の両脇に第2
クラッド層を介して配置されこの第2クラッド層より屈
折率の小さい第3クラッド層を構成するn型半導体層
と、コア層および第4クラッド層上に配置された屈折率
が第2クラッド層より小さい第5クラッド層を構成する
n型半導体層とを有し、コア層は半導体基板、第3クラ
ッド層および第5クラッド層で囲まれた領域に配置され
ている。
は、リッジ部を有し第1クラッド層を構成するp型半導
体基板と、この半導体基板のリッジ構造の上部に形成さ
れ、光の伝搬方向に形状または組成がテーパ状に変化し
ているコア層と、半導体基板上に形成され、コア層を含
むリッジ構造を埋め込むように構成されたp型の第2ク
ラッド層および第4クラッド層と、コア層の両脇に第2
クラッド層を介して配置されこの第2クラッド層より屈
折率の小さい第3クラッド層を構成するn型半導体層
と、コア層および第4クラッド層上に配置された屈折率
が第2クラッド層より小さい第5クラッド層を構成する
n型半導体層とを有し、コア層は半導体基板、第3クラ
ッド層および第5クラッド層で囲まれた領域に配置され
ている。
【0021】第2クラッド層より屈折率の小さいn型の
第3および第5クラッド層の存在によって、2重光導波
路が構成され、スポットサイズがコア層の寸法より拡大
した導波光を閉じ込めることができる。
第3および第5クラッド層の存在によって、2重光導波
路が構成され、スポットサイズがコア層の寸法より拡大
した導波光を閉じ込めることができる。
【0022】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0023】実施例1 図1は本発明による光結合デバイスの一実施例の光出射
端部(光ファイバとの結合部)の断面図である。この光
結合デバイスの光入射端部には、図9(a)に示したよ
うな半導体レーザがモノリシック集積され光結合されて
いる。この点は、以後の各実施例においても同様であ
る。図1において、101は屈折率がNcoreの光導波路
のコア層で、この例では出射部端面に向かって厚さが薄
くされている。102は図示されるようにリッジ部を有
し、屈折率がNsub のn型半導体基板でそのリッジ部は
第1クラッド層となる。103は屈折率がNp のp型半
導体層(第2クラッド層)、104はレーザ部の活性層
に駆動電流を効率よく注入するために配置された屈折率
がNn のn型半導体層で、光導波路の第3クラッド層と
なる。105は屈折率がNp のp型半導体層(第4クラ
ッド層)で、通常、プラズマ効果のため、Np >Nn の
関係が成り立っている。図1において、Wcoreはコア層
101の幅、Hridge はリッジ構造の高さ、Hnlayerは
n型半導体基板102からn型半導体層104の底面ま
での高さ、Tnlayerはn型半導体層104の最も低い部
位の厚さ、Tplayerはコア層の上部のp型半導体層10
5の厚さを示す。本実施例の光結合デバイスでは、n型
半導体層104をn型半導体基板102からコア層10
1より離れた位置に配置しているので、コア層101よ
り大きく広がった光波をp型半導体層の屈折率Np とn
型半導体層の屈折率Nn の屈折率差でp型半導体層中に
閉じ込める効果が働き、低損失で素子間のばらつきが少
ない光結合を実現することができる。
端部(光ファイバとの結合部)の断面図である。この光
結合デバイスの光入射端部には、図9(a)に示したよ
うな半導体レーザがモノリシック集積され光結合されて
いる。この点は、以後の各実施例においても同様であ
る。図1において、101は屈折率がNcoreの光導波路
のコア層で、この例では出射部端面に向かって厚さが薄
くされている。102は図示されるようにリッジ部を有
し、屈折率がNsub のn型半導体基板でそのリッジ部は
第1クラッド層となる。103は屈折率がNp のp型半
導体層(第2クラッド層)、104はレーザ部の活性層
に駆動電流を効率よく注入するために配置された屈折率
がNn のn型半導体層で、光導波路の第3クラッド層と
なる。105は屈折率がNp のp型半導体層(第4クラ
ッド層)で、通常、プラズマ効果のため、Np >Nn の
関係が成り立っている。図1において、Wcoreはコア層
101の幅、Hridge はリッジ構造の高さ、Hnlayerは
n型半導体基板102からn型半導体層104の底面ま
での高さ、Tnlayerはn型半導体層104の最も低い部
位の厚さ、Tplayerはコア層の上部のp型半導体層10
5の厚さを示す。本実施例の光結合デバイスでは、n型
半導体層104をn型半導体基板102からコア層10
1より離れた位置に配置しているので、コア層101よ
り大きく広がった光波をp型半導体層の屈折率Np とn
型半導体層の屈折率Nn の屈折率差でp型半導体層中に
閉じ込める効果が働き、低損失で素子間のばらつきが少
ない光結合を実現することができる。
【0024】以下に、本実施例の原理と効果を具体的に
説明する。
説明する。
【0025】図2は、図1に示した実施例の光結合デバ
イスとコア径4μmの光ファイバとの結合損失と光出射
端部におけるコア層101の幅Wcoreとの関係を、n型
半導体層104のコア層101に対する位置をパラメー
タとして示した計算例である。ここでは、波長λ=1.
3μm帯用で、コア層101として吸収端波長が1.1
μm組成のInGaAsPを用い、n型基板102とし
てドーピング濃度1×1018cm-3のn型InP基板、
p型半導体層103および105として、それぞれドー
ピング濃度1×1018cm-3のp型InP基板を用いて
いる。また、光出射端部でのコア層101の厚さをT
core=0.1μmとし、p型InP層105の厚さT
player=4.5μm、n型InP層104(ドーピング
濃度5×1018cm-3)の厚さ(最も低い部位での厚
さ)Tnlayer=0.6μm、およびリッジ構造の高さH
ridge =1.5μm一定としている。n型InP層10
4の位置については、n型InP基板102の平坦部
(リッジの底面)からn型InP層104の最も低い部
位までの距離(高さ)Hnlayerが0.4から1.5μm
の範囲について計算している。図2から、n型InP層
104の位置Hnlayerが高くなるほど結合損失が小さく
なることが分かる。そして、Hnlayerが0.9μm以
上、すなわちHnlayer+Tnlayer≧1.5μm=H
ridge では結合損失を1db以下にすることが可能であ
る。つまり、本発明による光結合デバイスのように、n
型半導体層104の全体がコア層101より高い位置に
ある場合は、屈折率の低いn型半導体層がコア層の周辺
部を覆うように形成されることによって、コア層の寸法
より大きく広がった光波をp型半導体層の屈折率Np と
n型半導体層の屈折率Nn の屈折率差によってp型半導
体層内に閉じ込める効果が働き、従って、本実施例の光
結合デバイスは2重導波路構造を形成し、その結果、放
射損失を低減し、光ファイバとの結合効率を向上させる
ことができる。
イスとコア径4μmの光ファイバとの結合損失と光出射
端部におけるコア層101の幅Wcoreとの関係を、n型
半導体層104のコア層101に対する位置をパラメー
タとして示した計算例である。ここでは、波長λ=1.
3μm帯用で、コア層101として吸収端波長が1.1
μm組成のInGaAsPを用い、n型基板102とし
てドーピング濃度1×1018cm-3のn型InP基板、
p型半導体層103および105として、それぞれドー
ピング濃度1×1018cm-3のp型InP基板を用いて
いる。また、光出射端部でのコア層101の厚さをT
core=0.1μmとし、p型InP層105の厚さT
player=4.5μm、n型InP層104(ドーピング
濃度5×1018cm-3)の厚さ(最も低い部位での厚
さ)Tnlayer=0.6μm、およびリッジ構造の高さH
ridge =1.5μm一定としている。n型InP層10
4の位置については、n型InP基板102の平坦部
(リッジの底面)からn型InP層104の最も低い部
位までの距離(高さ)Hnlayerが0.4から1.5μm
の範囲について計算している。図2から、n型InP層
104の位置Hnlayerが高くなるほど結合損失が小さく
なることが分かる。そして、Hnlayerが0.9μm以
上、すなわちHnlayer+Tnlayer≧1.5μm=H
ridge では結合損失を1db以下にすることが可能であ
る。つまり、本発明による光結合デバイスのように、n
型半導体層104の全体がコア層101より高い位置に
ある場合は、屈折率の低いn型半導体層がコア層の周辺
部を覆うように形成されることによって、コア層の寸法
より大きく広がった光波をp型半導体層の屈折率Np と
n型半導体層の屈折率Nn の屈折率差によってp型半導
体層内に閉じ込める効果が働き、従って、本実施例の光
結合デバイスは2重導波路構造を形成し、その結果、放
射損失を低減し、光ファイバとの結合効率を向上させる
ことができる。
【0026】実施例2 図3は、本発明による光結合デバイスの他の実施例の光
出射部端面の断面図である。301は屈折率がNcoreの
光導波路のコア層で、この例では出射部端面に向かって
厚さが薄くされている。302は図示されるようにリッ
ジ部を有し、屈折率がNsub のn型半導体基板でそのリ
ッジ部は第1クラッド層となる。304はレーザ部の活
性層に駆動電流を効率よく注入するために配置された屈
折率がNn のn型半導体層で、光導波路の第3クラッド
層となる。305は屈折率がNpのp型半導体層(第4
クラッド層)であり、これらの構成は図1に示した実施
例と変わらない。Hnlayer+Tnlayer≧Hridge の関係
も図1の実施例と同じである。本実施例においてはp型
半導体層103に代えて、高抵抗の半絶縁半導体層30
6を用いている。
出射部端面の断面図である。301は屈折率がNcoreの
光導波路のコア層で、この例では出射部端面に向かって
厚さが薄くされている。302は図示されるようにリッ
ジ部を有し、屈折率がNsub のn型半導体基板でそのリ
ッジ部は第1クラッド層となる。304はレーザ部の活
性層に駆動電流を効率よく注入するために配置された屈
折率がNn のn型半導体層で、光導波路の第3クラッド
層となる。305は屈折率がNpのp型半導体層(第4
クラッド層)であり、これらの構成は図1に示した実施
例と変わらない。Hnlayer+Tnlayer≧Hridge の関係
も図1の実施例と同じである。本実施例においてはp型
半導体層103に代えて、高抵抗の半絶縁半導体層30
6を用いている。
【0027】図2から、n型InP層104の位置はコ
ア層101から離れた方がより結合効率を低減するでき
ることが分かった。例えば、コア層101とn型InP
層104のn型InP基板102からの距離の差が0.
6μm以上になると、結合損失を0.5db程度に低減
することができる。しかし、n型InP層104の位置
がコア層101から離れると構造的にコア層側面に電流
リークの原因となるp型InP層領域が広がり、リーク
電流が増大して半導体レーザ等のモノリシック集積され
ている光機能デバイスの特性を劣化させる原因となる。
そこで、図3に示すように、メサ側面のp型InP層1
03をFeドープInP層のような高抵抗の半絶縁半導
体層306に置き換えることによって、低損失な光結合
とリーク電流を抑えた良好な光機能デバイスの特性を同
時に実現することが可能になる。さらに、p型InP層
をFeドープInP半絶縁層に代えることにより、クラ
ッド層部分での吸収損失を低減する効果を得ることがで
きる。
ア層101から離れた方がより結合効率を低減するでき
ることが分かった。例えば、コア層101とn型InP
層104のn型InP基板102からの距離の差が0.
6μm以上になると、結合損失を0.5db程度に低減
することができる。しかし、n型InP層104の位置
がコア層101から離れると構造的にコア層側面に電流
リークの原因となるp型InP層領域が広がり、リーク
電流が増大して半導体レーザ等のモノリシック集積され
ている光機能デバイスの特性を劣化させる原因となる。
そこで、図3に示すように、メサ側面のp型InP層1
03をFeドープInP層のような高抵抗の半絶縁半導
体層306に置き換えることによって、低損失な光結合
とリーク電流を抑えた良好な光機能デバイスの特性を同
時に実現することが可能になる。さらに、p型InP層
をFeドープInP半絶縁層に代えることにより、クラ
ッド層部分での吸収損失を低減する効果を得ることがで
きる。
【0028】実施例3 図4に、本発明の光結合デバイスの他の実施例の光出射
端部の断面図を示す。本実施例は基板としてp型InP
基板を用いた例である。401は屈折率がNcoreの光導
波路のコア層、402はリッジ部を有し屈折率がNsub
のp型InP基板であり、そのリッジ部は第1クラッド
層を構成する。403および407はそれぞれ屈折率が
Np のp型InP層(第2および第4クラッド層)、4
04はレーザ部の活性層に駆動電流を効率よく注入させ
るために配置された屈折率がNnのn型InP層(第3
クラッド層)、405は屈折率がNp のp型InP(第
5クラッド層)である。
端部の断面図を示す。本実施例は基板としてp型InP
基板を用いた例である。401は屈折率がNcoreの光導
波路のコア層、402はリッジ部を有し屈折率がNsub
のp型InP基板であり、そのリッジ部は第1クラッド
層を構成する。403および407はそれぞれ屈折率が
Np のp型InP層(第2および第4クラッド層)、4
04はレーザ部の活性層に駆動電流を効率よく注入させ
るために配置された屈折率がNnのn型InP層(第3
クラッド層)、405は屈折率がNp のp型InP(第
5クラッド層)である。
【0029】通常、前述したプラズマ効果のため、Np
>Nn の関係が成り立っている。そこで、n型InP層
404をp型InP層405からコア層401より離れ
た位置に配置し、すなわち、n型InP層404の厚さ
をTnlayer、p型InP層405とn型InP層404
の距離(第4クラッド層407の厚さに等しい)をH
nlayer、コア層上面から第5クラッド層405の下部平
坦面までの距離をDridge としたとき、Hnlayer+T
nlayer≧Dridge とすることによって、コア層の寸法よ
り大きく広がった光波をp型InP層の屈折率Np とn
型InP層Nn の差によってp型層内に閉じ込める効果
が働き、低損失で素子間のばらつきが少ない光結合を実
現できる。
>Nn の関係が成り立っている。そこで、n型InP層
404をp型InP層405からコア層401より離れ
た位置に配置し、すなわち、n型InP層404の厚さ
をTnlayer、p型InP層405とn型InP層404
の距離(第4クラッド層407の厚さに等しい)をH
nlayer、コア層上面から第5クラッド層405の下部平
坦面までの距離をDridge としたとき、Hnlayer+T
nlayer≧Dridge とすることによって、コア層の寸法よ
り大きく広がった光波をp型InP層の屈折率Np とn
型InP層Nn の差によってp型層内に閉じ込める効果
が働き、低損失で素子間のばらつきが少ない光結合を実
現できる。
【0030】実施例4 図5に、本発明の光結合デバイスのさらに他の実施例の
光出射端部の断面図を示す。本実施例は、基板としてp
型InP基板を用いた例である。501は屈折率がN
coreの光導波路のコア層、502はリッジ部を有し屈折
率がNsub のp型InP基板であり、そのリッジ部は第
1クラッド層を構成する。503は屈折率がNp のp型
InP層(第2クラッド層)、504はレーザ部の活性
層に駆動電流を効率よく注入させるために配置された屈
折率がNn のn型InP層(第3クラッド層)、505
は屈折率がNp のp型InP層(第5クラッド層)であ
る。本実施例においては、図4のp型InP層407に
代えて、第4クラッド層として半絶縁半導体層506を
用いている。Hnlayer+Tnlayer≧Dridge の関係は、
図4の実施例と同じである。メサ側面に例えばFeドー
プInP層のような高抵抗層506を用いることによっ
て、実施例2の場合と同様に、低損失な光結合とリーク
電流を抑えた良好な光機能デバイスの特性を同時に実現
することができる。
光出射端部の断面図を示す。本実施例は、基板としてp
型InP基板を用いた例である。501は屈折率がN
coreの光導波路のコア層、502はリッジ部を有し屈折
率がNsub のp型InP基板であり、そのリッジ部は第
1クラッド層を構成する。503は屈折率がNp のp型
InP層(第2クラッド層)、504はレーザ部の活性
層に駆動電流を効率よく注入させるために配置された屈
折率がNn のn型InP層(第3クラッド層)、505
は屈折率がNp のp型InP層(第5クラッド層)であ
る。本実施例においては、図4のp型InP層407に
代えて、第4クラッド層として半絶縁半導体層506を
用いている。Hnlayer+Tnlayer≧Dridge の関係は、
図4の実施例と同じである。メサ側面に例えばFeドー
プInP層のような高抵抗層506を用いることによっ
て、実施例2の場合と同様に、低損失な光結合とリーク
電流を抑えた良好な光機能デバイスの特性を同時に実現
することができる。
【0031】実施例5 図6は、図1に示した実施例と同様な構造において、H
nlayerとHridge が同じ値であるときの、Hridge を
0.5μmから3.0μmまで変化させたときの計算結
果を示すグラフである。図6からHnlayerとHridge が
同じ値の場合はHridge が0.5μmから3.0μmの
広い範囲において結合損失が1.0db以下という低い
値になるなることが分かる。Hridge (Hnlayer)をさ
らに高くした場合にもn型InP層の低屈折率の影響は
存在するが、その効果は小さく、結合損失を低減する効
果も減少する。そのため、製作プロセス等を考慮する
と、本発明の光結合デバイスのリッジ構造の高さは0.
5μmから3.0μmの間に設定することが好ましい。
nlayerとHridge が同じ値であるときの、Hridge を
0.5μmから3.0μmまで変化させたときの計算結
果を示すグラフである。図6からHnlayerとHridge が
同じ値の場合はHridge が0.5μmから3.0μmの
広い範囲において結合損失が1.0db以下という低い
値になるなることが分かる。Hridge (Hnlayer)をさ
らに高くした場合にもn型InP層の低屈折率の影響は
存在するが、その効果は小さく、結合損失を低減する効
果も減少する。そのため、製作プロセス等を考慮する
と、本発明の光結合デバイスのリッジ構造の高さは0.
5μmから3.0μmの間に設定することが好ましい。
【0032】なお、以上に述べた本発明による光結合デ
バイスは、その2重導波路構造により、コア層のテーパ
部でのスポットサイズ変換に伴う放射損失を低減する効
果も確認されている。従って、例えばコア層の幅Wcore
を1〜2μmの範囲で一定値に固定した場合でも、図2
に示したHnlayer、または図6に示したHridge を大き
くするほど結合損失を低減できる。
バイスは、その2重導波路構造により、コア層のテーパ
部でのスポットサイズ変換に伴う放射損失を低減する効
果も確認されている。従って、例えばコア層の幅Wcore
を1〜2μmの範囲で一定値に固定した場合でも、図2
に示したHnlayer、または図6に示したHridge を大き
くするほど結合損失を低減できる。
【0033】以上では、動作波長が1.3μm帯で、コ
ア層材料に1.1μm組成のInGaAsP、p型およ
びn型半導体の各層にInPを用いた場合を示したが、
動作波長や接続される光ファイバのスポットサイズに合
わせて、導波路の材料、材質、寸法を設定すれば、本発
明の効果を得ることができるのは自明である。
ア層材料に1.1μm組成のInGaAsP、p型およ
びn型半導体の各層にInPを用いた場合を示したが、
動作波長や接続される光ファイバのスポットサイズに合
わせて、導波路の材料、材質、寸法を設定すれば、本発
明の効果を得ることができるのは自明である。
【0034】本発明は半導体材料で構成しているので、
図9に示したような半導体レーザ以外に、例えば光変調
器、LD増幅器、光スイッチ等の半導体光機能デバイス
の光入出射端部に、本発明の光結合デバイスを同一基板
にモノリシック集積化した光デバイスを実現することも
可能である。
図9に示したような半導体レーザ以外に、例えば光変調
器、LD増幅器、光スイッチ等の半導体光機能デバイス
の光入出射端部に、本発明の光結合デバイスを同一基板
にモノリシック集積化した光デバイスを実現することも
可能である。
【0035】以上では、光ファイバを接続する場合につ
いて説明したが、半導体光導波路デバイス、あるいはガ
ラス光導波路デバイスなどあらゆる光導波路と接続する
場合についても、それらの光導波路の光スポットサイズ
に合わせるように本発明の光結合デバイスの導波路の材
質、寸法を設定すれば、低損失の光結合特性を実現でき
る。
いて説明したが、半導体光導波路デバイス、あるいはガ
ラス光導波路デバイスなどあらゆる光導波路と接続する
場合についても、それらの光導波路の光スポットサイズ
に合わせるように本発明の光結合デバイスの導波路の材
質、寸法を設定すれば、低損失の光結合特性を実現でき
る。
【0036】また、以上では、光機能デバイス(例えば
半導体レーザ)から光導波路デバイス(例えば光ファイ
バ)へ結合させる場合について説明したが、逆に光導波
路デバイスからスポットサイズの小さい光機能デバイス
に光結合を取る場合にも本発明による光結合デバイスが
有効なことは自明である。
半導体レーザ)から光導波路デバイス(例えば光ファイ
バ)へ結合させる場合について説明したが、逆に光導波
路デバイスからスポットサイズの小さい光機能デバイス
に光結合を取る場合にも本発明による光結合デバイスが
有効なことは自明である。
【0037】さらに、以上では、スポットサイズを変換
するためのテーパ形状の光導波路を有する光結合デバイ
スに本発明を適用した場合を説明したが、コア層の寸
法、比屈折率差が光伝搬方向に一定の大きさになってい
る光機能デバイスにおいて、コア層の寸法がそのスポッ
トサイズに対して十分に小さくなる様に構成した場合、
すなわち、コア層への光の閉じ込めを弱くした導波路を
用いた光機能デバイスの場合でも、導波路形状、寸法、
屈折率等の光伝搬方向の空間的揺らぎによって、上に説
明した場合と同様に、放射損失が大きく発生する場合が
生じる。このような光機能デバイスに対しても本発明は
同様の原理で適用できる。
するためのテーパ形状の光導波路を有する光結合デバイ
スに本発明を適用した場合を説明したが、コア層の寸
法、比屈折率差が光伝搬方向に一定の大きさになってい
る光機能デバイスにおいて、コア層の寸法がそのスポッ
トサイズに対して十分に小さくなる様に構成した場合、
すなわち、コア層への光の閉じ込めを弱くした導波路を
用いた光機能デバイスの場合でも、導波路形状、寸法、
屈折率等の光伝搬方向の空間的揺らぎによって、上に説
明した場合と同様に、放射損失が大きく発生する場合が
生じる。このような光機能デバイスに対しても本発明は
同様の原理で適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スポットサイズの小さな光機能デバイスとスポットサイ
ズの大きな光機能・導波路デバイスを低損失で光結合で
きる。さらに、本発明の光結合デバイスは、デバイスの
性質、構造に関して、製作に際し要求される精度が緩
く、高い再現性を有するという効果がある。
スポットサイズの小さな光機能デバイスとスポットサイ
ズの大きな光機能・導波路デバイスを低損失で光結合で
きる。さらに、本発明の光結合デバイスは、デバイスの
性質、構造に関して、製作に際し要求される精度が緩
く、高い再現性を有するという効果がある。
【図1】本発明による光結合デバイスの一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の原理、効果を説明するためのグラフで
ある。
ある。
【図3】本発明による光結合デバイスの他の実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】本発明による光結合デバイスの他の実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図5】本発明による光結合デバイスの他の実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図6】本発明の効果を説明するためのグラフである。
【図7】従来の光結合デバイスのコア層の形状を示し、
(a)はその一例の上面図、(b)は他の例の断面図で
ある。
(a)はその一例の上面図、(b)は他の例の断面図で
ある。
【図8】光スポットサイズ変換の原理を説明するための
グラフである。
グラフである。
【図9】従来の光結合デバイスの構造を示し、(a)は
斜視図、(b)は光出射端部の断面図である。
斜視図、(b)は光出射端部の断面図である。
101,301,401,501,701,901 光
導波路コア層 102,302,902 n型半導体基板 402,502 p型半導体基板 103,105,305,403,405,407,5
03,505,903,905 p型半導体層 104,304,404,504,904 n型半導体
層 306,506 半絶縁半導体層 702,705 半導体クラッド層 710,910 出射光 711 入射光 908 レーザ活性層
導波路コア層 102,302,902 n型半導体基板 402,502 p型半導体基板 103,105,305,403,405,407,5
03,505,903,905 p型半導体層 104,304,404,504,904 n型半導体
層 306,506 半絶縁半導体層 702,705 半導体クラッド層 710,910 出射光 711 入射光 908 レーザ活性層
Claims (8)
- 【請求項1】 リッジ構造を有し、かつ第1のクラッド
層を構成するn型半導体基板、該n型半導体基板のリッ
ジ構造上に形成されたコア層、前記n型半導体基板上に
形成され、前記コア層を含むリッジ構造を埋め込むよう
に配置されたp型の第2のクラッド層、該第2のクラッ
ド層領域を介して前記コア層の両脇近傍に配置されたn
型の第3のクラッド層、および前記コア層、第2のクラ
ッド層の一部および前記第3のクラッド層上に配置され
たp型の第4のクラッド層を有する光結合デバイスにお
いて、 前記コア層の光出射側の断面寸法が導波光のスポットサ
イズより小さく、前記第3のクラッド層の屈折率が前記
第2および第4のクラッド層の屈折率より小さく、かつ
前記コア層と前記第2および第4のクラッド層で構成さ
れる導波路構造を取り囲むように前記第3のクラッド層
が配置され、(リッジ構造の高さ)≦(第2のクラッド
層の厚さ+第3のクラッド層の厚さ)であることを特徴
とする光結合デバイス。 - 【請求項2】 前記第2のクラッド層が高抵抗層である
ことを特徴とする請求項1に記載の光結合デバイス。 - 【請求項3】 (第2のクラッド層の厚さ+第3のクラ
ッド層の厚さ)−(リッジ構造の高さ)が0.6μm以
上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光
結合デバイス。 - 【請求項4】 前記n型半導体基板のリッジ構造の高さ
が0.5μmから3.0μmであることを特徴とする請
求項1から3のいずれかに記載の光結合デバイス。 - 【請求項5】 リッジ構造を有し、かつ第1のクラッド
層を構成するp型半導体基板、該p型半導体基板のリッ
ジ構造上に形成されたコア層、前記p型半導体基板上に
形成され、前記コア層を含むリッジ構造を埋め込むよう
に配置されたp型の第2のクラッド層、該第2のクラッ
ド層領域を介して前記コア層の両脇近傍に配置されたn
型の第3のクラッド層、前記第2のクラッド層の一部お
よび前記第3のクラッド層上に前記コア層を埋め込むよ
うに配置されたp型の第4のクラッド、および前記コア
層と前記第4のクラッド層上に配置されたn型の第5の
クラッド層を有する光結合デバイスにおいて、 前記コア層の光出射側の断面寸法が導波光のスポットサ
イズより小さく、前記第3のクラッド層の屈折率が前記
第2および第4のクラッド層の屈折率より小さく、かつ
前記コア層と前記第1、第2および第4のクラッド層で
構成される導波路構造を取り囲むように前記第3のクラ
ッド層が配置され、(コア層から第5のクラッド層の平
坦部までの距離)≦(第3のクラッド層の厚さ+第4の
クラッド層の厚さ)であることを特徴とする光結合デバ
イス。 - 【請求項6】 前記第2のクラッド層が高抵抗層である
ことを特徴とする請求項5に記載の光結合デバイス。 - 【請求項7】 (第3のクラッド層の厚さ+第4のクラ
ッド層の厚さ)−(コア層から第5のクラッド層の平坦
部までの距離)が0.6μm以上であることを特徴とす
る請求項5または6に記載の光結合デバイス。 - 【請求項8】 前記p型半導体基板のリッジ構造の高さ
が0.5μmから3.0μmであることを特徴とする請
求項5から7のいずれかに記載の光結合デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5506296A JPH09243843A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 光結合デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5506296A JPH09243843A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 光結合デバイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09243843A true JPH09243843A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12988209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5506296A Pending JPH09243843A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 光結合デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09243843A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100431084B1 (ko) * | 2002-08-21 | 2004-05-12 | 한국전자통신연구원 | 광도파로 및 그의 제조 방법 |
JP2009182352A (ja) * | 2009-05-18 | 2009-08-13 | Fujitsu Ltd | 光半導体装置及びその製造方法 |
JP2020038905A (ja) * | 2018-09-04 | 2020-03-12 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体レーザおよび半導体レーザの製造方法 |
-
1996
- 1996-03-12 JP JP5506296A patent/JPH09243843A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100431084B1 (ko) * | 2002-08-21 | 2004-05-12 | 한국전자통신연구원 | 광도파로 및 그의 제조 방법 |
JP2009182352A (ja) * | 2009-05-18 | 2009-08-13 | Fujitsu Ltd | 光半導体装置及びその製造方法 |
JP2020038905A (ja) * | 2018-09-04 | 2020-03-12 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体レーザおよび半導体レーザの製造方法 |
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