JPH09243630A - 有機ガス種別判別装置 - Google Patents

有機ガス種別判別装置

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JPH09243630A
JPH09243630A JP5202396A JP5202396A JPH09243630A JP H09243630 A JPH09243630 A JP H09243630A JP 5202396 A JP5202396 A JP 5202396A JP 5202396 A JP5202396 A JP 5202396A JP H09243630 A JPH09243630 A JP H09243630A
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light
vapor
organic gas
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fuel vapor
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Kenji Motosugi
賢司 本杉
Yusuke Takano
祐輔 高野
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Sanofi Aventis KK
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Hoechst Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で安全性の高い有機ガス種別判別装置を
提供すること。 【解決手段】 m種(ただし、m≧2)の燃料蒸気のう
ちの任意の燃料蒸気が通される蒸気流路1に沿ってm個
の検出ユニット21〜2nが配設される。それぞれの検
出ユニットの光源部21Eは第1の光ファイバ21F1
介して、m種の異なる燃料蒸気のうちの1つに対して固
有の反射特性を示すセンサ部材21Sを照射する。セン
サ部材21Sからの反射光は第2の光ファイバ21F2
受光され、その強度に応じた大きさの信号が検出部21
Dから出力される。信号処理部3はこれらの信号を比較
することにより、燃料蒸気通路1に導入された燃料蒸気
が何であるかを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、有機ガス(orga
nic vapour)、例えば燃料蒸気の種別を判別
するための有機ガス種別判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンスタンド等の自動車燃料供給施
設において、自動車に燃料を供給する際に、運転者また
は給油作業者による誤給油を防止するための装置が提案
されている。特公平4−64958号には、接触燃焼式
ガスセンサを用いて、自動車に給油を始める前に、燃料
タンク内の燃料蒸気を吸引し、その濃度を測定すること
によって、該自動車の燃料の種類を判定し、誤給油を防
止する装置が開示されている。この装置は、燃料蒸気の
設定値以上となると該燃料をガソリンと判定し、逆に、
燃料蒸気の濃度が設定値以下の場合には該燃料を軽油と
判定する。
【0003】しかしながら、給油時には自動車の燃料タ
ンクの給油口は大気に開放されているので、吸引された
燃料蒸気の濃度は、気象条件のような外的要因に大きく
左右されことが考えられる。このため、ガソリン車であ
っても、蒸気濃度の測定値が実際よりも低くなることが
あるので、ガソリン車を軽油車と誤判定してしまい、誤
給油を惹起する恐れがある。この欠点は、燃料蒸気の濃
度を測定するという手法を用いる限り回避することはで
きない。
【0004】また、特開平2−85200号には、吸引
した燃料蒸気を笛状の機構を通して排出する際の排気音
の違いで油種を判定する方法が開示されている。この方
法においては、排気音の違いは燃料蒸気の密度に起因す
るので、燃料蒸気がある程度以上の濃度で存在すること
が必要である。燃料蒸気の濃度が極めて低い場合には動
作が保証されないという欠点がある。
【0005】こうした欠点を解決するために、本願の出
願人は特願平6−315025号(平成6年12月19
日出願)において、異なる有機ガスのうちの1つに対し
て固有の反射特性を示す複数個のセンサ部材を利用した
有機ガス種別判別装置を提案した。この提案された判別
装置は有機ガスの種別を判別するのに極めて有効なもの
である。該特許出願で開示された実施例のうち、光源部
からの光をコリメータを介してセンサ部材に照射し、該
センサ部材で反射された光をコリメータによって検出部
に集光するようにした有機ガス種別判別装置は、光源部
と検出部との配置の自由度が増し、燃料蒸気の流路の近
傍に配置できない場合にも対応できて便利なものであ
る。しかし、こうしたコリメータを使用する構成を採用
すると、コリメータ自体が高価であって或る程度までし
か小さくできないという制約があるために、有機ガス種
別判別装置の小型化、低廉化に限度があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点に鑑み、本
発明は、有機ガスの種別の誤判別を回避し、有機ガスを
より確実に且つ安全に判別することができ、しかも、低
廉化、小型化が可能な有機ガス種別判別装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ために、本発明は、m種(ただし、mは2以上の正の整
数)の異なる有機ガスに対してそれぞれ固有の反射特性
を示すm個のセンサ部材と、前記m個のセンサ部材のそ
れぞれに対応して設けられ、それぞれの対応の前記セン
サ部材を照射するための光を発するm個の光源部と、該
m個の光源部から発生した光を対応する前記センサ部材
に導くためのm個の第1の光ファイバと、前記m個の光
源部と前記m個の光ファイバとにそれぞれ対応して設け
られており、前記センサ部材で反射された光を対応する
後述の検出部に導くm個の第2の光ファイバと、該m個
の第2の光ファイバによって導かれた光を受光し、該光
の強度を表す信号をそれぞれ出力するm個の検出部と、
前記m個の検出部から前記m種の有機ガスのそれぞれに
ついて得られた信号のそれぞれの大きさを相互に比較し
て、これらの信号相互の大きさの差を求め、求められた
差の符号に基づいて有機ガスの種別を判別する回路と、
を具備し、前記m個のセンサ部材を被測定有機ガス内に
置いたときに前記m個の検出部から得られる信号を処理
して前記被測定有機ガスが前記m個の有機ガスのうちの
どれであるかを判別することを特徴とする有機ガス種別
判別装置、を提供する。前記有機ガスは、例えば燃料蒸
気である。
【0008】前記第1の光ファイバの前記発光端と前記
第2の光ファイバの前記受光端とは、前記被測定有機ガ
スの流路に関して、それぞれ対応する前記センサ部材と
対向する側に配置された筐体構造であることが好まし
い。前記流路は、有機ガスの入口から出口にかけて直線
状であっても、湾曲していても、屈曲していてもよい。
このような流路を屈曲させて有機ガスの流れの中心が前
記センサ部材の高分子薄膜の表面の近傍を通るようにす
ると、応答速度を向上させることができる。
【0009】それぞれの前記センサ部材は、反射用基板
と、該反射用基板上に形成された高分子薄膜とを備えて
おり、それぞれの前記高分子薄膜は前記m個の有機ガス
に対して互いに異なる固有の反射特性を示す。この反射
特性は、前記高分子薄膜の膜厚と該高分子薄膜の屈折率
との積によって定義される。
【0010】前記光源部は発光ダイオード、半導体レー
ザ等の発光部で、また、前記m個の検出部はフォトダイ
オード、フォトトランジスタ等の光検出部で構成するこ
とができる。
【0011】
【作用】m個のセンサ部材は、m種の異なる有機ガスに
対してそれぞれ異なる固有の反射特性を示す。これらm
個のセンサ部材を被測定有機ガス内に置き、それぞれを
光源部からの光によって光ファイバを介して照射する
と、光源部から発せられた光はm個のセンサ部材によっ
て有機ガスの種類とその濃度に応じた強度で反射され
る。この反射された光を光ファイバを介してm個の検出
部で受光し、m個の有機ガスのそれぞれについて得られ
た信号のそれぞれの大きさを相互に比較してこれらの信
号相互の大きさの差を求め、求められた差の符号に基づ
いて被測定有機ガスがm種の有機ガスのうちのどれであ
るかを判別することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有機ガス種別
判別装置の一実施形態を、燃料蒸気の判別に応用した場
合を例にとって具体的に説明する。図1は、本発明を応
用した燃料蒸気判別装置の構成を概略的に示す図であ
る。この燃料蒸気判別装置はm種(ただし、mは2以上
の整数)の燃料蒸気の種別を判別するための装置であっ
て、筐体HSに形成された蒸気流路1の一端11からm
種の燃料蒸気のうちの1つが導入され、他端12から排
出される。この蒸気流路1に沿って第1〜第mの検出ユ
ニット21〜2mが配置される。
【0013】これらの検出ユニットはいずれも、光源部
21E、22E、・・・、2mEと、該光源部から出力さ
れた光を伝える第1の光ファイバ21F1、22F1、・・
・、2mF1と、該第1の光ファイバの発光端から出た光
によって直接照射され、該光を反射するよう蒸気流路1
内に設けられたセンサ部材21S、22S,・・・、2m
Sと、該センサ部材によって反射された光を受光端に受
け取る第2の光ファイバ21F2、22F2、・・・、2m
F2と、該第2の光ファイバによって伝えられた光の強度
を検出し、検出された光の強度に比例する信号を出力す
る検出部21D、22D、・・・、2mDと、を備えた同
じ構造をしており、これらの検出部21D〜2mDの出力
信号を信号処理部3に供給し、これらの出力信号に例え
ば大小の比較等の処理を施すことにより、蒸気流路1に
導入された燃料蒸気が何であるかを判別することができ
る。
【0014】センサ部材21S〜2mSは互いに異なる特
性を持っている。即ち、任意の検出ユニット2k(ただ
し、kは2以上でm以下の正の整数)のセンサ部材2k
Sのm種の燃料蒸気に対する反射特性の組は、任意の検
出ユニット2j(ただし、jは2以上、m以下であって
kとは異なる整数)のセンサ部材2jSのm種の燃料蒸
気に対する反射特性の組とは異なっている。
【0015】なお、図1では、第1の検出ユニット21
〜第mの検出ユニット2mのそれぞれが光源部を備える
ように図示されているが、1つの光源部からの光をm本
の第1の光ファイバ21F1、22F1、・・・、2mF1
分配するようにしてもよい。また、それぞれの検出ユニ
ットに光源部を設けた場合、第1の光ファイバと第2の
光ファイバとの開放端を光結合/分配器を介して第3の
光ファイバに結合し、第3の光ファイバによってセンサ
部材を照射し、そこからの反射光を伝えるようにしても
よい。要は、光源部と検出部とを筺体HSから離して配
置すると共に、第1の光ファイバを伝わる光によって個
々のセンサ部材を照射し、そこで反射された光を第2の
光ファイバを介して検出部に伝えることができればよ
い。また、安全性の観点から、蒸気流路1を外の空間に
対して封止することが望ましい。
【0016】以下、図2により、m個の検出ユニット2
1〜2mの代表として第1の検出ユニット21を例にと
ってその具体的構造を説明する。図2において、光源部
21Eの光出力端は第1の光ファイバ21F1の一端と結
合され、第1の光ファイバ21F1の他端は蒸気流路1内
に突出してセンサ部材21Sを照射する。一方、検出部
21Dの光入力端は第2の光ファイバ21F2の一端と結
合され、第2の光ファイバ21F2の他端はセンサ部材2
Sによって反射された光を受光するように蒸気流路1
内に突出して設けられる。
【0017】図1及び図2に示すとおり、この発明にお
いては、第1の光ファイバ21F1からの光を集光してセ
ンサ部材21Sを照射するために、また、センサ部材2
Sから反射された光を集光して第2の光ファイバ21
F2に伝えるためにコリメータを使っていないので、第1
の光ファイバ21F1及び第2の光ファイバ21F2はコア
径の大きいものを使用し、光ファイバ21F1の発光端と
センサ部材21Sの表面との距離及び光ファイバ21F2
の受光端とセンサ部材21Sの表面との距離はできるだ
け小さくすることが好ましい。例えば、コア径は0.5
mm以上あることが望ましく、1mm以上あることが特
に望ましい。光ファイバ21F1の発光端とセンサ部材2
Sの表面との距離及び光ファイバ21F2の受光端とセ
ンサ部材21Sの表面との距離は3mm以下であること
が望ましい。発光端及び受光端は、該発光端から発せら
れた光及び該受光端で受光される光がセンサ部材21S
の法線に対して好ましくは60度以下、特に好ましく
は、機械加工の容易さを考慮して45度又は30度をな
すように配設される。また、ここで使用される光ファイ
バ21F1、21F2としては通常のものが用いられるが、
実用的にはプラスティックファイバ(POF)が適当で
ある。光ファイバ21F1の発光端及び光ファイバ21F2
の受光端の機械的強度を保ち、且つ、これら発光端及び
受光端を固定する際の機械的精度を確保するために、必
要によっては、これらの端部を筺体HS内に設けられた
金属製の筒の中に固定するようにしてもよい。
【0018】センサ部材21Sは、シリコン・ウェーハ
等の平坦な基板の上に上記発光端と受光端とに対向する
ように形成された高分子薄膜21Pを備えている。高分
子薄膜21Pは、第1の燃料蒸気との反応又は第1の燃
料蒸気の吸着もしくは吸収によってその厚みと屈折率が
変化するような性質を持っており、例えばスピン・コー
ティング法によって基板上に形成される。光源部21E
は可視光又は近赤外光を発するものであれば任意のもの
でよく、例えば半導体レーザや発光ダイオードを使用す
ることができるが、発光ダイオードが大きさや価格の面
で優れている。また、検出部21Dには例えばフォトダ
イオードやフォトトランジスタが使用できる。
【0019】検出ユニット21〜2mのセンサ部材21
S〜2mSに高分子薄膜として形成されるポリマーは、下
記の繰り返し単位(I)を有するホモポリマーまたはコ
ポリマーが好ましい。
【0020】
【化1】 式中、Xは、−H、−F、−Cl、−Br、−CH3
−CF3、−CN又は−CH2−CH3を表し、R1は−R
2又は−Z−R2を表し、Zは、−O−、−S−、−NH
−、−NR2’−、−(C=Y)−、−(C=Y)−Y
−、−Y−(C=Y)−、−(SO2)−、−Y′−
(SO2)−、−(SO2)−Y’、−Y’−(SO2
−Y’−、−NH−(C=O)−、−(C=O)−NH
−、−(C=O)−NR2′−、−Y’−(C=Y)−
Y’−又は−O−(C=O)−(CH2n−(C=O)
−O−表し、Yは、同一の又は異なるO又はSを表し、
Y’は、同一の又は異なるO又はNHを表し、nは0〜
20の整数を表し、R2及びR2’は、同一の又は異なる
水素、直鎖アルキル基、分枝アルキル基、シクロアルキ
ル基、不飽和炭化水素基、アリール基、飽和若しくは不
飽和ヘテロ環、又はそれらの置換体を表す。但し、R1
は水素、直鎖アルキル基、分枝アルキル基でない。
【0021】式中、Xは好ましくはHまたはCH3であ
り、R1は好ましくは置換若しくは非置換アリール基又
は−Z−R2であり、Zは好ましくは−O−、−(C=
O)−O−、又は、−O−(C=O)−であり、R2
好ましくは直鎖アルキル基、分枝アルキル基、シクロア
ルキル基、不飽和炭化水素基、アリール基、飽和若しく
は不飽和ヘテロ環又はそれらの置換体である。
【0022】高分子薄膜として使用されるポリマーは、
単一の繰り返し単位(I)のみから成るポリマーでも、
他の繰り返し単位と上記の繰り返し単位(I)とから成
るコポリマーでも、上記の繰り返し単位(I)の二種類
以上から成るコポリマーでもよい。コポリマー中の繰り
返し単位の配列はいかなるものでもよく、例えば、ラン
ダムコポリマー、交互コポリマー、ブロックコポリマー
又はグラフトコポリマーを使用することができる。特
に、高分子薄膜は、ポリメタクリル酸エステル類、ポリ
アクリル酸エステル類から調製されるのが好ましい。エ
ステルの側鎖基は、好ましいは直鎖若しくは分枝アルキ
ル基又はシクロアルキル基であり、炭素数は好ましくは
4〜22である。
【0023】高分子薄膜として特に好ましいポリマーを
以下に列挙する: ポリ(メタクリル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸イソデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸メチル) ポリ(メタクリル酸2-エチルヘキシル−co−スチレ
ン) ポリ(メタクリル酸メチル−co−アクリル酸2−エチ
ルヘキシル) ポリ(メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸2−エ
チルヘキシル) ポリ(メタクリル酸イソブチル−co−メタクリル酸グ
リシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−スチレン) ポリ(プロピオン酸ビニル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−スチレン) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸グリ
シジル) ポリ(メタクリル酸ブチル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸メチ
ル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸グリシ
ジル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸メチル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸2−
エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−ジアセ
トンアクリルアミド) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸ベンジル−co−メタクリル酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸メチル−co−メタクリル酸グリシジル) ポリ(桂皮酸ビニル)ポリ(メタクリル酸ブチル−co
−メタクリル酸) ポリ(桂皮酸ビニル−co−メタクリル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル) ポリ(メタクリル酸ヘキサデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル) ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸イソブチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸2−エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸2−エ
チルヘキシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸イソブ
チル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ブチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸エチ
ル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸オクタ
デシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−スチレン) ポリ(4−メチルスチレン) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ベンジル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸ベン
ジル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
ベンジル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸テト
ラヒドロフルフリル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸ヘキ
サデシル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸メチ
ル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸エチ
ル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル−co−メタクリ
ル酸ベンジル)) ポリ(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル−co−メ
タクリル酸グリシジル) ポリ(スチレン−co−アクリル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
グリシジル) ポリ(4−メトキシスチレン) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル−co−メタクリ
ル酸グリシジル) ポリ(スチレン−co−メタクリル酸テトラヒドロフル
フリル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸プロピル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
イソプロピル) ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシスチレン−co−4−
ヒドロキシスチレン) ポリ(スチレン−co−メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル−co−メタクリル酸グリシジル) なお、上記のメタクリル酸エステルポリマー又はコポリ
マーにおいて、メタクリル酸に代えてアクリル酸を用い
てもよい。また、上記のポリマーは、それ自体架橋する
ことが可能であるが、該ポリマー中に架橋用の反応性基
を有する化合物を導入することによって架橋することも
可能である。そのような架橋用の反応性基としては、例
えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ
基、カルボニル基及びウレタン基並びにそれらの誘導体
や、マレイン酸、フマル酸、ソルビン酸、イタコン酸及
び桂皮酸並びにそれらの誘導体を挙げることができる。
可視光、紫外光又は高エネルギー放射線の照射によって
カルベン又はニトレンを形成することが可能な化学構造
を有する物質もまた架橋剤として使用し得る。架橋ポリ
マーより形成されたフィルムは不溶性であるので、セン
サの高分子薄膜を形成するポリマーを架橋することによ
り、センサの安定性を増すことができる。架橋方法には
特に制限はなく、従来公知の架橋方法、例えば加熱によ
る方法の他に、光や放射線の照射による方法を用いるこ
とができる。
【0024】なお、図2に示すとおり、第1の光ファイ
バ21F1の発光端と第2の光ファイバ21F2の受光端と
は、センサ部材21Sに対向するよう蒸気流路1の長さ
方向に僅かに変位している。しかし、第1の光ファイバ
21F1の発光端と第2の光ファイバ21F2の受光端とセ
ンサ部材21Sの法線のなす平面は、蒸気流路1の長さ
方向に対していかなる角度を成していてもよい。
【0025】図1の燃料蒸気判別装置における燃料蒸気
の判別は、干渉増幅反射法(Interferance
Enhanced Reflaction)に基づい
て行われる。以下、これについて詳述する。燃料蒸気が
図1の燃料蒸気判別装置の蒸気流路1を通されると、セ
ンサ部材21S〜2mSのそれぞれの高分子薄膜の膜厚と
屈折率との積が変化する。この変化は高分子薄膜からの
反射光の強度の変化即ち反射特性の変化として検出部に
よって検出され、電気信号に変換されて出力される。実
際には屈折率の変化は少ないと考えられるので、燃料蒸
気の存在によって変化するのは主として高分子薄膜の膜
厚である。ただし、ある燃料蒸気に対する膜厚の変化は
全部のセンサ部材で同じではなく、互いに異なる燃料蒸
気に対する各センサ部材の膜厚変化のパターンは互いに
異なっている。導入された1つの燃料蒸気に対しては、
センサ部材21S〜2mSのうちの1つのセンサ部材の高
分子薄膜の膜厚が他の残りのセンサ部材の高分子薄膜の
膜厚よりも大きく変化する。前者は該燃料蒸気に対して
大きな感度を有するセンサ部材であり、後者は該燃料蒸
気に対して小さい感度を有するセンサ部材である。した
がって、導入される燃料蒸気毎に、m個の検出ユニット
21〜2mは異なる反射特性の組を生成する。
【0026】図3は、波長940nmの光を23°の入
射角で照射したときの或る種の燃料蒸気に対して大きな
感度を有する高分子薄膜の膜厚の変化と反射率との関係
している。ここから理解されるとおり、高分子薄膜の膜
厚の増加と共に反射率は増減を繰り返す。このため、高
分子薄膜の膜厚を反射率の極小値に対応する厚さより少
し厚い値に設定すれば、一定程度までの膜厚増加に対し
ては反射率は単調増加になり、逆に、膜厚を反射率の極
大値に対応する厚さより少し厚い値に設定すれば、一定
程度までの膜厚増加に対しては反射率は単調減少にな
る。高分子薄膜の膜厚は燃料蒸気濃度の増加と共に単調
に増加する関数と考えられるから、上記のように高分子
薄膜の膜厚を極大値又は極小値に選べば、燃料蒸気濃度
と反射率(即ち、検出部の出力)との間に単調増加また
は単調減少の関数関係が成立する。ここに、検出部の出
力とは燃料蒸気が存在するときの検出部の出力から空気
が存在するときの検出部の出力を差し引いた値である。
高分子薄膜の膜厚の変化と反射率の変化との関係は光の
高分子薄膜への入射角及びそこでの反射角にも依存する
ので、P偏光とS偏光を半分づつ含む光の場合は高分子
薄膜への入射角及びそこでの反射角が小さくなるように
配置すると、検出部の感度を高めることができる。
【0027】ところで、燃料蒸気の濃度と高分子薄膜の
膜厚の変化との関係(したがって、燃料蒸気の濃度と高
分子薄膜の反射率との関係)は、燃料の種類及びセンサ
部材に使用される高分子の種類によって一義的に決ま
る。つまり、センサ部材に使用する高分子の種類を選ぶ
ことによって、特定の燃料蒸気に対する固有の反射特性
又は感度を発現させることが原理的に可能である。理想
的には、ガソリンや軽油といった特定の燃料蒸気に対し
てのみ大きな感度を有し、他の燃料蒸気への感度がゼロ
の高分子を使用することが好ましいが、実際には、どの
ような高分子を選ぼうとも、不所望の燃料蒸気への感度
をゼロにすることは難しい。そこで、本発明において
は、図1に示すように、m種の燃料蒸気に対する感度が
互いに異なるm種の高分子を用いてm系統の検出ユニッ
トを用意し、それらの検出ユニットから出力される信号
の相互の大小関係の組み合わせから、燃料蒸気の種類又
は油種を推定する。例えば、判別すべき燃料蒸気がガソ
リン蒸気と軽油蒸気の2種類であるとし、高分子γから
なる検出ユニットAの出力と高分子δからなる検出ユニ
ットBの出力とガソリン蒸気及び軽油蒸気の濃度との関
係即ち感度特性が、図4に示すように、被測定燃料蒸気
がガソリン蒸気の場合には検出ユニットAの出力S
(A)1は検出ユニットBの出力S(B)1より常に大き
く、一方、被測定燃料蒸気が軽油蒸気の場合には、検出
ユニットAの出力S(A)2は検出ユニットBの出力S
(B)2より常に小さいように設定されたとする。そこ
で、検出ユニットA、Bを燃料蒸気流路に沿って配設し
てガソリン蒸気又は軽油蒸気を蒸気流路に通した場合、
S(A)1>S(B)1であれば、被測定燃料蒸気はその
濃度にかかわりなくガソリン蒸気であると推定すること
ができ、S(A)2<S(B)2であれば、被測定燃料蒸
気はその濃度にかかわりなく軽油蒸気であると推定する
ことができる。また、図5のように、被測定燃料蒸気が
ガソリン蒸気の場合には検出ユニットAの出力S(A)
1は検出ユニットBの出力S(B)1より常に小さく、一
方、被測定燃料蒸気が軽油蒸気の場合には検出ユニット
Aの出力S(A)2は検出ユニットBの出力S(B)2
り常に大きいように検出ユニットA、Bの感度が設定さ
れているときには、S(A)2>S(B)2であれば、被
測定燃料蒸気はその濃度にかかわりなく軽油蒸気であ
り、S(A)1<S(B)1であれば、被測定燃料蒸気は
その濃度にかかわりなくガソリン蒸気であると推定する
ことができる。更に、図4や図5の関係は検出ユニット
の出力が直接満たしている必要はなく、例えば図6のよ
うに、被測定燃料蒸気がガソリン蒸気のときも軽油蒸気
のときも常にS(A)1>S(B)1及びS(A)2>S
(B)2である場合であっても、ガソリン蒸気に対する
S(A)1/S(B)1が軽油蒸気に対するS(A)2
S(B)2よりも大きければ、いづれかの検出ユニット
の出力を適当な利得で増幅ないし減衰させることによっ
て、図4の関係を満たすように変換することができる。
【0028】図7は、上で説明したような2種の燃料蒸
気を判別するために、軽油蒸気よりもガソリン蒸気に対
して大きな感度を有する検出ユニットAとガソリン蒸気
よりも軽油蒸気に対して大きな感度を有する検出ユニッ
トBとを備える判別装置の構成を概略的に示す図で、
(a)は平面図、(b)は線b−bに沿う断面図であ
る。筺体HSの内部には、被測定燃料蒸気を導入、排出
する蒸気流路1が形成され、検出ユニットAのセンサ部
材ASと検出ユニットBのセンサ部材BSとは、蒸気流路
1の中途に形成された部屋1′内に蒸気通路1に沿って
配設される。
【0029】具体的には、図7に示すとおり、光源部A
Eに一端が結合された第1の光ファイバAF1の発光端
は、検出ユニットAのセンサ部材ASを照射するために
筺体HSを通り抜けてセンサ部材ASの近くまで伸び、
検出部ADに一端が結合された第2の光ファイバAF2
筺体HSを通り抜け、その受光端は、センサ部材AS
反射された光を受光するようセンサ部材ASの近くに設
けられる。第1の光ファイバAF1の発光端と第2の光フ
ァイバAF2の受光端とは、センサ部材ASの面内に立て
た法線を含む面内にあればよく、好ましくは更に、蒸気
流路1の長さ方向に直角な面内にある。ここでは、発光
端及び受光端は、該発光端から発せられた光及び該受光
端で受光される光がセンサ部材ASの上記法線に対して
45度をなすように配設されているが、特にこれに制限
されない。
【0030】検出ユニットBの構造も検出ユニットAと
同様である。光源部BEに一端が結合された第1の光フ
ァイバBF1の発光端は、検出ユニットBのセンサ部材B
Sを照射するために筺体HSを通り抜けてセンサ部材BS
の近くまで伸び、検出部BDに一端が結合された第2の
光ファイバBF2も筺体HSを通り抜け、その受光端は、
センサ部材BSで反射された光を受光するようセンサ部
材BSの近くに設けられる。第1の光ファイバBF1の発
光端と第2の光ファイバBF2の受光端とは、センサ部材
Sの面内に立てた法線を含む面内にあればよく、好ま
しくは更に、蒸気流路1の長さ方向に直角な面内にあ
る。ここでは、発光端及び受光端は、該発光端から発せ
られた光及び該受光端で受光される光がセンサ部材BS
の上記法線に対して45度をなすように配設されている
が、特にこれに制限されない。
【0031】光源部AE、BEには発光ダイオード、例え
ば中心波長が670nmの発光ダイオードを用いること
ができ、検出部AD、BDとしてはシリコン・フォトダイ
オードを用いることができる。第1の光ファイバAF1
F1及び第2の光ファイバAF2、BF2のコア径は例えば
1mmであり、筺体HSは金属又はプラスチックスで構
成し得る。また、蒸気流路1に導入された被測定燃料蒸
気の流れの中心とセンサ部材の高分子薄膜の表面との距
離は小さい、好ましくは1mm以下であることが望まし
く、被測定燃料蒸気の流路は直線状でも、湾曲していて
も、屈曲していても良い。
【0032】第1の光ファイバAF1、BF1及び第2の光
ファイバAF2、BF2は、筺体HSに穿たれた貫通穴をそ
れぞれ通って部屋1′まで伸びており、第1の光ファイ
バAF1、BF1の発光端及び第2の光ファイバAF2、BF2
の受光端は該貫通穴内に固定される。このときの機械的
強度と機械的精度を上げるために、これら発光端及び受
光端を金属製の円筒(例えばフェル−ル)Mを用いて固
定することが好ましい。第1の光ファイバAF1、BF1
び第2の光ファイバAF2、BF2としてコア径1mmのも
のを使用したときには、これら光ファイバの発光端及び
受光端に直径3.15mmのフェル−ルを取り付け、こ
のフェル−ルを筺体HSに接着するのがよい。もしく
は、コネクタを用いて筺体に固定することもできる。セ
ンサ部材を構成する高分子薄膜として、センサ部材AS
には厚さ150nmのポリ(メタクリル酸ベンジルーc
o−メタクリル酸2−エチルヘキシル)の膜を、センサ
部材BSには厚さ150nmのポリ(メタクリル酸オク
タデシルーco−メタクリル酸グリシジル)の膜を用い
ることができる。
【0033】ここで、図1の信号処理部3の構成と動作
を、ガソリンと軽油との判別を行うために上記の図7の
2つの検出ユニットA、Bを使用した場合を例にとって
説明する。信号処理部3としては、アナログ回路と論理
回路とを組み合わせた回路又はマイクロコンピュータを
用いた回路を用いることができる。まず、図8は、アナ
ログ回路と論理回路との組み合わせによる回路の一例の
ブロック・ダイアグラムを示している。本回路は、2つ
の出力演算部と差分演算部と判定部とからなる。図1の
燃料蒸気判別装置は、該装置に通常は空気を供給してい
るが或る時点からガソリン又は軽油を供給する外部の制
御系と同期して動作する。
【0034】出力演算部は、軽油蒸気よりもガソリン蒸
気に対してより大きな感度を有する検出ユニットAの出
力をバッファ増幅器10を介して受け取るサンプル・ア
ンド・ホールド回路11と反転増幅器12とからなる第
1の系統と、ガソリン蒸気よりも軽油蒸気に対してより
大きな感度を有する検出ユニットBの出力をバッファ増
幅器14を介して受け取るサンプル・アンド・ホールド
回路15と反転増幅器16とからなる第2の系統とから
なり、両系統は制御系が空気を供給しているときはサン
プル・モードとなっていて、このときの検出ユニット
A、Bからの出力信号を表す値がコンデンサ13、17
に蓄積される。次に、制御系が空気の供給を止めて被測
定燃料蒸気の供給に切り換えられた瞬間に、スタート・
パルスSPがサンプル・アンド・ホルド回路11、15
に印加されてホールド・モードへ切り換えられる。これ
により、コンデンサ13、17に蓄積されている値は反
転増幅器12、16の非反転入力に加えられ、検出ユニ
ットA、Bからの被測定燃料蒸気に対する出力信号は反
転増幅器12、16の反転入力に加えられるので、反転
増幅器12、16は空気に対する値と被測定燃料蒸気に
対する値との差分に相当する大きさの信号に一定の利得
を乗じた大きさの反転信号をそれぞれ出力する。つま
り、検出ユニットA,Bの被測定燃料蒸気に対する出力
から空気に対する出力を差し引いた値をそれぞれS
(A),S(B)とし、反転増幅器12、16の利得を
Ga,Gbとすると、出力演算部の出力はそれぞれ−G
a*S(A)、−Gb*S(B)で表される。
【0035】なお、検出ユニットA、Bの近傍に温度に
よって抵抗が変化する素子(例えばサーミスター)を配
置し、この素子を利用して反転増幅器12、16の利得
が温度とともに適当な形で変化するよう調整することに
よって、2つの検出ユニットの出力の燃料蒸気濃度への
依存性が温度によって変動するのを補正することも可能
である。
【0036】差分演算部は差動増幅器18で構成され、
その反転入力に第1の系統と出力が、非反転入力に第2
の系統の出力がそれぞれ与えられるので、差動増幅器1
8は2つの系統の出力の差を提供する。つまり、差動増
幅器18の出力VdはGa*S(A)−Gb*S(B)
に等しい。
【0037】次に、判定部はGa*S(A)とGb*S
(B)の大小関係をVdの符号で判定する。これを実現
するために、判定部は2つの比較器19、20を有す
る。これらの比較器の非反転入力には差動増幅器18の
出力Vdが印加され、反転入力にはそれぞれスレッショ
ルド・レベル+VTH1と−VTH2が与えられる。これによ
って比較器19、20は出力Vdとスレッショルド・レ
ベル+VTH1、−VTH2との比較結果を表す出力CMP
1、CMP2を提供する。即ち、比較器19、20は出
力Vdの方がスレショルド・レベル+VTH1、−VTH2
り高いときハイ・レベルの、低いときにはロー・レベル
の信号を出力する。比較器19、20の出力CMP1、
CMP2はそれぞれアンド回路21及びノア回路22に
入力される。したがって、出力CMP1とCMP2がと
もにハイ・レベルのときにはアンド回路21の出力はハ
イ・レベル、ノア回路22の出力はロー・レベルとな
る。逆に、出力CMP1、CMP2が共に負のときに
は、アンド回路21の出力はロー・レベル、ノア回路2
2の出力はハイ・レベルとなる。そこで、アンド回路2
1の出力がハイ・レベルでノア回路22の出力がロー・
レベルのときにはフリップ・フロップ23のQ出力OU
1はハイ・レベル、フリップ・フロップ24のQ出力
OUT2はロー・レベルとなり、逆に、アンド回路21
の出力がロー・レベルでノア回路22の出力がハイ・レ
ベルのときにはフリップ・フロップ24のQ出力OUT
2はハイ・レベル、フリップ・フロップ23のQ出力O
UT1はロー・レベルとなる。一方、スタート・パルス
SPによって起動されたタイマTMは、スタート・パル
スが供給されてから所定の時間が経過した時点でクロッ
ク・パルスをフリップ・フロップ23、24に与える。
これにより、これらフリップ・フロップの出力がラッチ
される。
【0038】したがって、被測定燃料蒸気を供給した場
合、フリップ・フロップ23のQ出力OUT1がハイ・
レベルとなれば、Vdは正であり、したがって被測定燃
料蒸気はガソリン蒸気であると判定することができ、フ
リップ・フロップ24のQ出力OUT2がハイ・レベル
となれば、Vdは負であり、したがって被測定燃料蒸気
は軽油蒸気であると判定することができる。こうした判
定結果は、ディジタル信号又はアナログ信号として取り
出すことができる。
【0039】比較器19、20の出力CMP1とCMP
2との一方が正で他方が負のときは、Vdが2つのスレ
ショルド・レベルの間にあることになり、Vdの符号の
判定、したがって被測定燃料蒸気の種別の判定はできな
い。2つのスレショルド・レベルの絶対値をゼロに近づ
ければ、Vdの符号が判定不能となるという状況は減少
するが、一方でノイズによる誤判定の可能性が増加す
る。このため、スレショルド・レベルはノイズ・レベル
との兼ね合いで適当な値に決定することが必要である。
なお、燃料蒸気の濃度が低すぎるときにも、Vdの符号
を判定することは不可能である。
【0040】なお、図8の判定部として、差分演算部の
出力を一定時間にわたって積分し、その積分結果の符号
を判定する回路を用いることも可能である。この回路に
よれば、差分を大きくすることができるばかりでなく、
積分によってノイズ成分が平均化されるため、S/Nを
向上させることができる。
【0041】次に、図9により、信号処理部3をマイク
ロコンピュータを用いて構成した場合について説明す
る。2つの検出ユニットA、Bの出力はそれぞれバッフ
ァ増幅器30、31を介してA/D変換器33、34に
よってディジタル・データに変換され、データ・バスを
介してマイクロコンピュータ36に供給される。マイク
ロコンピュータ36は、図8の回路と同じ演算を行うた
めのプログラムを記憶したメモリ37に接続され、判別
結果をディジタル・データ、ディジタル信号又はアナロ
グ信号として出力OUTに与える。また、図9に示すよ
うに、適宜の温度センサTSを検出ユニットA、Bの近
傍に配置し、温度センサTSの出力をバッファ増幅器3
2を介してA/D変換器35に与えてディジタル信号と
してマイクロコンピュータ36に取り込むことによっ
て、図8の回路において行った温度補償のための演算を
ソフトウエアで行うことも可能である。
【0042】図8の反転増幅器18の利得を2とし、ス
レッショルド・レベル+VTH1=−VTH2=5mVとした
ときの温度20℃における種々の濃度のガソリン蒸気に
対する判定結果を以下の表1に、軽油蒸気に対する判定
結果を以下の表2に示す。フリップ・フロップ23、2
4は被測定燃料蒸気の導入後約0,25秒で出力をラッ
チするようにした。なお、これらの表において、1はハ
イ・レベルを、0はロー・レベルを示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】 これらの表から、ガソリン蒸気及び軽油蒸気がある程度
の濃度以上であれば蒸気の種類を判別可能であることが
わかる。
【0045】以上説明してきた2種類の燃料蒸気の種別
判別装置の変形として、ガソリン蒸気と軽油蒸気とメタ
ノール蒸気との3種類の燃料蒸気を判別するための燃料
蒸気判別装置を実現することができる。この燃料蒸気種
別装置は、図7に示す判別装置と同様に、3種類の燃料
蒸気を判別するために3個の検出ユニットA、B、Cを
蒸気流路に沿って設けられる。検出ユニットAのセンサ
部材の高分子にはポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル−co−メタクリル酸グリシジル)を、検出ユニット
Bのセンサ部材の高分子にはポリ(メタクリル酸オクタ
デシル−co−メタクリル酸グリシジル)を、検出ユニ
ットCのセンサ部材の高分子にはポリ(3−メチル−4
−ヒドロキシスチレン−co−4−ヒドロキシスチレ
ン)をそれぞれ使用する。なお、高分子材料は上記のも
のに限定されない。これらの高分子はシリコン基板上に
スピンコート法によって厚さ約400nmの薄膜として
形成される。
【0046】図10はガソリン蒸気に対する検出ユニッ
トA〜Cの出力を、図11は軽油蒸気に対する検出ユニ
ットA〜Cの出力を、図12はメタノール蒸気に対する
検出ユニットA〜Cの出力をそれぞれ示している。図1
0〜図12に示すグラフから、(1)検出ユニットAは
軽油蒸気よりもガソリン蒸気に対して大きな感度を有
し、メタノール蒸気には殆ど感度がないこと、(2)検
出ユニットBは軽油蒸気よりもガソリン蒸気に対して大
きな感度を有し、メタノール蒸気には殆ど感度がないこ
と、(3)検出ユニットCはメタノール蒸気に対して大
きな感度を有するが、ガソリン蒸気及び軽油蒸気に対し
ては殆ど感度がないことがわかる。
【0047】図13は、こうした検出ユニットA〜Cの
感度特性に鑑みて、これらの検出ユニットによりガソリ
ン蒸気、軽油蒸気及びメタノール蒸気を判別するための
回路を示している。この回路は図8の2種類の蒸気の判
別のための回路を3種類の蒸気の判別のために拡張した
もので、同様に出力演算部と差分演算部と判定部とから
成る。出力演算部は3個の検出ユニットA、B、Cに対
応して3系統設けられ、それらの構成及び動作は図8に
ついて行ったと同じである。ここで、それぞれの出力演
算部の出力を−Ga*S(A)、−Gb*S(B)、−
Gc*S(C)とする。
【0048】差分演算部には3つの差動増幅器61、6
2、63が設けられる。第1の差動増幅器61の反転入
力には−Ga*S(A)が、非反転入力には−Gb*S
(B)が与えられるので、差動増幅器61の出力V1
Ga*S(A)−Gb*S(B)に等しい。第2の差動
増幅器62の反転入力には−Gb*S(B)が、非反転
入力には−Gc*S(C)が与えられるので、差動増幅
器62の出力V2はGb*S(B)−Gc*S(C)に
等しい。また、第3の差動増幅器63の反転入力には−
Gc*S(C)が、非反転入力には−Ga*S(A)が
与えられるので、差動増幅器63の出力V3はGc*S
(C)−Ga*S(A)に等しい。
【0049】判定部は差動増幅器61、62、63の出
力V1、V2、V3が正負いずれの符号を有するかに基
づいて燃料蒸気の種類を判定する。前述の図10〜図1
2によれば、判定方法は以下のとおりである。考え得る
6とおりの大小関係のうちGa*S(A)>Gb*S
(B)>Gc*S(C)及びGa*S(A)>Gc*S
(C)>Gb*S(B)の場合はガソリン蒸気、Gb*
S(B)>Ga*S(A)>Gc*S(C)及びGb*
S(B)>Gc*S(C)>Ga*S(A)の場合は軽
油蒸気、Gc*S(C)>Gb*S(B)>Ga*S
(A)及びGc*S(C)>Ga*S(A)>Gb*S
(B)の場合はメタノール蒸気、であると判定される。
【0050】これをV1、V2、V3の符号の組み合わ
せで表現すると、V1>0、V2>0、V3<0又はV
1>0、V2<0、V3<0の場合、即ち、V1>0且
つV3<0のときにはガソリン蒸気、V1<0、V2>
0、V3<0又はV1<0、V2>0、V3>0の場
合、即ち、V2>0且つV1<0のときには軽油蒸気、
V1>0、V2<0、V3>0又はV1<0、V2<
0、V3>0の場合、即ち、V3>0且つV2<0のと
きにはメタノール蒸気、であると判定される。
【0051】こうした判定動作を行うために、判定部は
6つの比較器64〜69と3つのアンド回路70〜72
と3つのフリップ・フロップ73〜75とを備える。差
動増幅器61の出力V1は比較器54の非反転入力と比
較器65の反転入力とに与えられる。一方、比較器64
の反転入力には正のスレショルド電圧+VTHが印加さ
れ、比較器65の非反転入力には負のスレショルド電圧
−VTHが印加されるので、比較器64の出力V11はV
1>+VTHのときのみハイレベルとなり、比較器65の
出力V12はV1<−VTHのときのみハイレベルとな
る。同様に、差動増幅器62の出力V2は比較器66、
67に、差動増幅器63のV3は比較器68、69にそ
れぞれ与えられ、V2>+VTHのとき比較器66の出力
V21がハイレベルに、V2<−VTHのとき比較器67
の出力V22がハイレベルに、V3>+VTHのとき比較
器68の出力V31がハイレベルに、V3<−VTHのと
き比較器69の出力V32がハイレベルになる。比較器
64の出力V11と比較器69の出力V32とはアンド
回路70に、比較器65の出力V12と比較器66の出
力V21とはアンド回路71に、比較器67の出力V2
2と比較器68の出力V31とはアンド回路72にそれ
ぞれ印加される。
【0052】この結果、アンド回路70の出力A1はV
1>+VTH且つV3<−VTHのとき、即ち燃料蒸気がガ
ソリン蒸気である場合にハイレベルになり、アンド回路
71の出力A2はV2>+VTH且つV1<−VTHのと
き、即ち燃料蒸気が軽油蒸気である場合にハイレベルに
なる。また、アンド回路72の出力A3はV3>+VTH
且つV2<−VTHのとき、即ち燃料蒸気がメタノール蒸
気である場合にハイレベルになる。これらのアンド回路
70〜72の出力A1〜A3は、図8について説明した
と同様に、燃料蒸気供給後一定時間経過してからそれぞ
れ対応のフリップ・フロップ73〜75によってラッチ
され、燃料蒸気の種類によってフリップ・フロップ73
〜75の出力OUT1、OUT2、OUT3のいずれか
1つがハイレベルになり、燃料蒸気の判別結果を表す。
【0053】以下の表3〜表5は、それぞれ燃料蒸気が
ガソリン蒸気、軽油蒸気及びメタノール蒸気であるとき
の比較器64〜69の出力V11、V12、V21、V
22、V31、V32とフリップ・フロップ73〜75
の出力OUT1、OUT2、OUT3がハイレベルHI
とローレベルLOのいずれにあるかを示している。な
お、スレショルド電圧±VTHは±5mVである。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】 これらの表からも、相対濃度がある程度以上大きけれ
ば、ガソリン蒸気と軽油蒸気とのメタノール蒸気とに応
じてフリップ・フロップ73〜75の出力OUT1、O
UT2、OUT3のいずれか1つがハイレベルになり、
燃料蒸気の判別が可能であることがわかる。
【0057】本実例では、燃料蒸気判別装置の性能を評
価するために、任意の湿度を発生するいわゆる分流法と
呼ばれる方法と同様の方法で任意の濃度のガソリン蒸
気、軽油蒸気及びメタノール蒸気を燃料蒸気判別装置に
供給することができるようにした。このためのシステム
構成を図14に示す。図14において、キャリヤ・ガス
(窒素ガス)の流れ76は二分され、一方は質量流量コ
ントローラ77を介して、燃料(ガソリン、軽油等)を
入れたバブラ78に導入される。バブラ78においてキ
ャリヤ・ガスは該燃料の蒸気でほぼ飽和された状態とな
って合流点79に導かれる。もう一方のキャリヤ・ガス
は質量流量コントローラ80を経てそのままの状態で合
流点79に導かれ、ここで2つの流れは合流される。こ
うして、それぞれの流れの質量流量の比で決まる濃度の
燃料蒸気が発生される。蒸気溜81はバルブ82を介し
て本発明の燃料蒸気判別装置83の燃料蒸気導入ポート
に接続され、その燃料蒸気排出ポートは吸引装置(図示
せず)に接続される。また、燃料蒸気判別装置83はバ
ルブ84を介して空気供給源と接続される。バブラ7
8、蒸気溜81、バルブ82、84及び燃料蒸気判別装
置83は一定温度に維持するための恒温槽(一点鎖線で
示す)内に配設される。実際の給油機への応用を考え、
通常はバルブ82が閉、バルブ84が開の状態で空気を
吸引し、燃料蒸気の判別時にバルブ82を開き、バルブ
84を閉じて、蒸気溜81からの燃料蒸気を燃料蒸気判
別装置83に導入する。
【0058】仮に純粋な液体をバブラ78に入れたとし
て、その時の温度における飽和蒸気圧をPs、キャリヤ
・ガスのうちバブラ78における流量をαF、もう一方
の流量を(1−α)Fとし、キャリヤ・ガスはバブラ8
2で燃料蒸気により完全に飽和されると仮定すると、発
生する該液体の蒸気の蒸気圧PはαPに等しい。この
とき、発生する液体蒸気の蒸気圧と飽和蒸気圧との比P
/Pを相対濃度と呼ぶことにすると、αは即ち液体蒸
気の相対濃度である。相対濃度はいずれの温度において
も0から1までの値をとる。相対濃度は混合物であるガ
ソリンや軽油の場合には厳密に定義することはできない
が、αをもって近似的に濃度を表す指標とすることは可
能である。したがって、ガソリン蒸気や軽油蒸気の場合
もαを相対濃度と考えてよい。
【0059】
【発明の効果】以上、一実施例に基づいて本発明を詳細
に説明したところから明らかなとおり、本発明は 有機ガスの種別の誤判別を回避し、確実に有機ガスの
種別を判別することができるので、有機ガスが燃料蒸気
である場合には、例えばガソリン・スタンドでの誤給油
を防止することができる、 安価で小型な有機ガス種別判別装置を提供することが
できる、 光源部、検出部及び信号処理部をセンサ部材から離し
て任意の位置に配置することができるので、有機ガスに
接触する部分に電気回路を設けないで済み、安全性が高
いため、爆発性雰囲気が発生する可能性のある場所にも
設置することができる、等の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を応用した燃料蒸気判別装置の構成を概
略的に示す図である。
【図2】図1の検出ユニットの構成を概略的に示す図で
ある。
【図3】本発明の動作原理である干渉増幅反射法を説明
するためのグラフを示す図である。
【図4】ガソリン蒸気と軽油蒸気とに対して異なる感度
を持つ2つの検出ユニットの出力とこれらの蒸気の濃度
との関係の一例をを示す図である。
【図5】ガソリン蒸気と軽油蒸気とに対して異なる感度
を持つ2つの検出ユニットの出力とこれらの蒸気の濃度
との関係の他の例を示す図である。
【図6】ガソリン蒸気と軽油蒸気とに対して異なる感度
を持つ2つの検出ユニットの出力とこれらの蒸気の濃度
との関係の更に他の例を示す図である。
【図7】(a)は、図1の検出ユニットのうちの2つの
検出ユニットを備える、本発明に係る燃料蒸気判別装置
の縦断面図であり、(b)は、(a)に示す燃料蒸気判
別装置の線b−bに沿う横断面図である。
【図8】ガソリン蒸気と軽油蒸気とを判別するための図
1に示す信号処理部の回路例を示す図である。
【図9】図1に示す信号処理部の他の回路例を示す図で
ある。
【図10】ガソリン蒸気の相対濃度と、本発明に係る3
つの異なる検出ユニットの出力との関係を示すグラフで
ある。
【図11】軽油蒸気の相対濃度と、図10の測定で使用
した検出ユニットの出力との関係を示すグラフである。
【図12】メタノール蒸気の相対濃度と、図10の測定
で使用した検出ユニットの出力との関係を示すグラフで
ある。
【図13】ガソリン蒸気と軽油蒸気とメタノール蒸気と
を判別するための図1に示す信号処理部の回路例を示す
図である。
【図14】本発明の燃料蒸気判別装置に燃料蒸気を送る
ためのシステムを概略的に示す図である。
【符号の説明】
1:蒸気流路、 21〜2m:検出ユニット、 3:信
号処理部、21E〜2mE:光源部、 21D〜2mD:検
出部、 21S〜2mS:センサ部材、 21P:高分子
薄膜、 21C1、21C2:コリメータ、21F1、2
F2:光ファイバ、 A、B、C:検出ユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 m種(ただし、mは2以上の正の整数)
    の異なる有機ガスに対してそれぞれ固有の反射特性を示
    すm個のセンサ部材と、 前記m個のセンサ部材のそれぞれに対応して設けられ、
    それぞれの対応の前記センサ部材を照射するための光を
    発するm個の光源部と、該m個の光源部から発生した光
    を対応する前記センサ部材に導くためのm個の第1の光
    ファイバと、 前記m個の光源部と前記m個の光ファイバとにそれぞれ
    対応して設けられており、前記センサ部材で反射された
    光を対応する後述の検出部に導くm個の第2の光ファイ
    バと、該m個の第2の光ファイバによって導かれた光を
    受光し、該光の強度を表す信号をそれぞれ出力するm個
    の検出部と、 前記m個の検出部から前記m種の有機ガスのそれぞれに
    ついて得られた信号のそれぞれの大きさを相互に比較し
    て、これらの信号相互の大きさの差を求め、求められた
    差の符号に基づいて有機ガスの種別を判別する回路と、
    を具備し、前記m個のセンサ部材を被測定有機ガス内に
    置いたときに前記m個の検出部から得られる信号を処理
    して前記被測定有機ガスが前記m個の有機ガスのうちの
    どれであるかを判別することを特徴とする有機ガス種別
    判別装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の光ファイバの前記発光端と前
    記第2の光ファイバの前記受光端とが、前記被測定有機
    ガスの流路に関して、それぞれ対応する前記センサ部材
    と対向する側に配置された筐体構造であることを特徴と
    する請求項1記載の有機ガス種別判別装置。
  3. 【請求項3】 それぞれの前記センサ部材が、反射用基
    板と、該反射用基板上に形成された高分子薄膜とを備
    え、それぞれの前記高分子薄膜は前記m個の有機ガスに
    対して互いに異なる固有の反射特性を示すことを特徴と
    する請求項1又は2記載の有機ガス種別判別装置。
  4. 【請求項4】 前記センサ部材の前記反射特性が、前記
    高分子薄膜の膜厚と該高分子薄膜の屈折率との積によっ
    て定義されることを特徴とする請求項3記載の有機ガス
    種別判別装置。
  5. 【請求項5】 前記光源部が発光ダイオード、半導体レ
    ーザ等の発光部で構成され、前記m個の検出部がフォト
    ダイオード、フォトトランジスタ等の光検出部で構成さ
    れることを特徴とする請求項1〜3記載の有機ガス種別
    判別装置。
  6. 【請求項6】 前記有機ガスが燃料蒸気であることを特
    徴とする請求項1〜4記載の有機ガス種別判別装置。
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