JPH08170942A - 有機ガス種別判別装置 - Google Patents

有機ガス種別判別装置

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JPH08170942A
JPH08170942A JP31502594A JP31502594A JPH08170942A JP H08170942 A JPH08170942 A JP H08170942A JP 31502594 A JP31502594 A JP 31502594A JP 31502594 A JP31502594 A JP 31502594A JP H08170942 A JPH08170942 A JP H08170942A
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light
organic gas
vapor
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fuel vapor
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JP31502594A
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Kenji Motosugi
賢司 本杉
Riu Yuan
ユアン・リウ
Satoru Yamamoto
哲 山本
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Sanofi Aventis KK
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Hoechst Japan Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/75Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated
    • G01N21/77Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator
    • G01N21/7703Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator using reagent-clad optical fibres or optical waveguides

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機ガスの種別を確実に判別する装置を提供
すること。 【構成】 m種(ただし、m≧2)の燃料蒸気のうちの
任意の燃料蒸気が通される燃料蒸気通路1に沿ってn個
(ただし、n≧m)の検出ユニット21〜2nが配設さ
れる。それぞれの検出ユニットは光源部21Eと、m種
の異なる燃料蒸気のうちの1つに対して固有の反射特性
を示すセンサ部材21Sと、センサ部材21Sからの反射
光を受光してその強度に応じた大きさの信号を出力する
検出部21Dとを備える。それぞれの検出部から出力さ
れる信号を比較することにより、燃料蒸気通路1に導入
された燃料蒸気が何であるかを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、有機ガス(orga
nic vapour)、例えば燃料蒸気の種別を判別
するための有機ガス種別判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンスタンド等の自動車燃料供給施
設において、自動車に燃料を供給する際に、運転者また
は給油作業者による誤給油を防止するための装置が提案
されている。特公平4−64958号には、接触燃焼式
ガスセンサを用いて、自動車に給油を始める前に、燃料
タンク内の燃料蒸気を吸引し、その濃度を測定すること
によって、該自動車の燃料の種類を判定し、誤給油を防
止する装置が開示されている。この装置は、燃料蒸気の
設定値以上となると該燃料をガソリンと判定し、逆に、
燃料蒸気の濃度が設定値以下の場合には該燃料を軽油と
判定する。
【0003】しかしながら、給油時には自動車の燃料タ
ンクの給油口は大気に開放されているので、吸引された
燃料蒸気の濃度は、気象条件のような外的要因に大きく
左右されことが考えられる。このため、ガソリン車であ
っても、蒸気濃度の測定値が実際よりも低くなることが
あるので、ガソリン車を軽油車と誤判定してしまい、誤
給油を惹起する恐れがある。この次点は、燃料蒸気の濃
度を測定するという手法を用いる限り回避することはで
きない。
【0004】また、特開平2−85200号には、吸引
した燃料蒸気を笛状の機構を通して排出する際の排気音
の違いで油種を判定する方法が開示されている。この方
法においては、排気音の違いは燃料蒸気の密度に起因す
るので、燃料蒸気がある程度以上の濃度で存在すること
が必要である。燃料蒸気の濃度が極めて低い場合には動
作が保証されないという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点に鑑み、本
発明は、有機ガスの種別の誤判別を回避し、有機ガスを
より確実に判別することができる有機ガス種別判別装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ために、本発明は、m種(ただし、mは2以上の正の整
数)の異なる有機ガスに対してそれぞれ固有の反射特性
を示すm個のセンサ部材と、前記m個のセンサ部材のそ
れぞれに対応して設けられ、それぞれの対応の前記セン
サ部材を照射するためのm個の光源部と、前記m個の光
源部にそれぞれ対応して設けられており、前記m個の光
源部から発せられて対応の前記センサ部材で反射された
光を受光し、該光の強度を表す信号をそれぞれ出力する
m個の検出部と、前記m個の検出部から前記m種の有機
ガスのそれぞれについて得られた信号のそれぞれの大き
さを相互に比較して、これらの信号相互の大きさの差を
求め、求められた差の符号に基づいて有機ガスの種別を
判別する回路と、を具備し、前記m個のセンサ部材を被
測定有機ガス内に置いたときに前記m個の検出部から得
られる信号を処理して前記被測定有機ガスが前記m個の
有機ガスのうちのどれであるかを判別することを特徴と
する有機ガス種別判別装置を提供する。
【0007】それぞれの前記センサ部材は、反射用基板
と、該反射用基板上に形成された高分子薄膜とを備え、
それぞれの前記高分子薄膜は前記m個の有機ガスに対し
て互いに異なる固有の反射特性を示す。この反射特性
は、例えば、前記高分子薄膜の膜厚と該高分子薄膜の屈
折率との積によって定義される。
【0008】前記m個の光源部のうち少なくとも1個の
光源部を、発光ダイオード、半導体レーザ等の発光部で
構成し、前記m個の検出部のうち少なくとも1個の検出
部をフォトダイオード、フォトトランジスタ等の光検出
部で構成してもよい。
【0009】前記m個の光源部のうちの少なくとも1個
の光源部を、発光ダイオード、半導体レーザ等の発光部
からの光を光ファイバ及びコリメータを介して対応の前
記センサ部材に収束させる構成とし、また、前記m個の
検出部のうちの少なくとも1個の検出部を、フォトダイ
オード、フォトトランジスタ等の光検出部を光ファイバ
を介してコリメータと接続した構成とし、対応する前記
光源部から発せられて前記センサ部材で反射された光を
該コリメータで受光し、受光された光を前記光ファイバ
を通して前記光検出部に供給するようにしてもよい。こ
のとき、前記光源の発光端と前記検出部の受光端とを前
記センサ部材に対向配置させるのが好ましい。
【0010】この発明に係る有機ガス種別判別装置は、
前記m個の光源部の少なくとも発光端と前記m個の検出
部の少なくとも受光端とを、前記有機ガスの通路を介し
て前記m個のセンサ部材と対向配置させた筐体構造とす
ることが好ましい。この場合、有機ガスの種別を判別す
る前記回路をも筐体に含ませてもよい。前記有機ガスの
通路は、該有機ガスの入口から出口にかけて直線状であ
っても、湾曲していても、屈曲していてもよい。このよ
うな通路を屈曲させて前記有機ガスの流れの中心が前記
センサ部材の高分子薄膜の表面の近傍を通るようにする
と、この発明に係る有機ガス種別判別装置の応答が速く
なるので好ましい。
【0011】
【作用】m個のセンサ部材は、m種の異なる有機ガスに
対してそれぞれ異なる固有の反射特性を示す。これらm
個のセンサ部材を被測定有機ガス内に置き、それぞれを
光源部によって照射すると、m個の光源部から発せられ
た光はm個のセンサ部材によって有機ガスの種類とその
濃度に応じた強度で反射される。この反射された光をm
個の検出部で受光し、m個の有機ガスのそれぞれについ
て得られた信号のそれぞれの大きさを相互に比較してこ
れらの信号相互の大きさの差を求め、求められた差の符
号に基づいて被測定有機ガスがm種の有機ガスのうちの
どれであるかを判別することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る有機ガス種別判別装置の
一実施例を、燃料蒸気の判別に応用した場合を例にとっ
て具体的に説明する。図1は、本発明を応用した燃料蒸
気判別装置の構成を概念的に示す図である。この燃料蒸
気判別装置はm種(ただし、mは2以上の整数)の燃料
蒸気の種別を判別するための装置であって、筐体に形成
され燃料蒸気の通路となる空隙である燃料蒸気通路1の
一端11からm種の燃料蒸気のうちの1つが導入され、
他端12から排出される。この燃料蒸気通路1に沿って
第1〜第mの検出ユニット21〜2mが配置される。
【0013】これらの検出ユニットはいずれも、光源部
とセンサ部材と検出部とを筐体(点線で示す)内に一体
的に配設した構造をしており、第1の検出ユニット21
を例にとってその構造を説明する。第1の検出ユニット
21は、燃料蒸気通路1側に向けて光を発射する光源部
21Eと、燃料蒸気通路1を挟んで光源部21Eと対向す
る位置に燃料蒸気と接触するように配置され且つ光源部
21Eによって照射されるセンサ部材21Sと、燃料蒸気
通路1に関して光源部21Eと同じ側に配置されセンサ
部材21Sで反射された光を受光する検出部21Dとを備
えている。以上の構造はいずれの検出ユニットにも共通
するが、センサ部材21S〜2mSは互いに異なる特性を
持っている。即ち、任意の検出ユニット2k(ただし、
kは2以上でm以下の正の整数)のセンサ部材2kS
m種の燃料蒸気に対する反射特性の組は、任意の検出ユ
ニット2j(ただし、jは2以上、m以下であってkと
は異なる整数)のセンサ部材2jSのm種の燃料蒸気に
対する反射特性の組とは異なっている。
【0014】したがって、これらの検出ユニット21〜
2mの検出部21D〜2mDの出力信号を信号処理部3に
供給し、これらの出力信号に例えば大小の比較等の処理
を施すことにより、燃料蒸気通路1に導入された燃料蒸
気が何であるかを判別することができる。
【0015】m個の検出ユニット21〜2mの代表とし
ての検出ユニット21の構成要素について図2のaを参
照して更に説明する。図2のaにおいて、光源部21E
を成す発光部21LEの発光端と検出部21Dを成す光検
出部21LDの受光端とは共に燃料蒸気通路1に平行に配
置されている。センサ部材21Sは、シリコン・ウエハ
等の平坦な基板の上に上記発光端と受光端とに対向する
ように形成された高分子薄膜21Pを備えている。発光
部21LEは、可視光又は近赤外光を発するものであれば
任意のもの、例えば半導体レーザや発光ダイオードを使
用することができるが、発光ダイオードが大きさや価格
の面で優れている。光検出部21LDには例えばフォトダ
イオードやフォトトランジスタが使用できる。高分子薄
膜21Pは、第1の燃料蒸気との反応又は第1の燃料蒸
気の吸着もしくは吸収によってその厚みと屈折率が変化
するような性質を持っており、例えばスピン・コーティ
ング法によって基板上に形成される。
【0016】なお、発光部21LEと光検出部21LDとが
一体となった素子(発光ダイオードとフォトトランジス
タから成る「フォトインタラプタ」または「フォトリフ
レクタ」と称される素子)を使用してもよい。
【0017】発光部21LEと光検出部21LDとを燃料蒸
気通路1の近傍に配置できないときには、図2のbに示
すように、発光部21LEに光ファイバ21F1を介してコ
リメータ21C1を結合して光源部21Eを構成し、光検
出部21LDに光ファイバ21F 2を介してコリメータ21
C2を結合して検出部21Dを構成し、コリメータ21C1
の発光端とコリメータ21C2の受光端とを燃料蒸気通路
1に面するように配置して、これらのコリメータによっ
て平行光を照射、受光するようにしてもよい。
【0018】図2のa及びbにおいて、発光部21LE
びコリメータ21C1の発光端と、光検出部21LD及びコ
リメータ21C2の受光端とを燃料蒸気通路1に平行に配
置する必要はなく、発光端を燃料蒸気通路1に対して所
定の角度だけ傾斜させ、それに対応して受光端を傾斜さ
せるようにしてもよい。
【0019】図1の燃料蒸気判別装置における燃料蒸気
の判別は、干渉増幅反射法(Interferance
Enhanced Reflaction)に基づい
て行われる。以下、これについて詳述する。燃料蒸気が
図1の燃料蒸気判別装置の燃料蒸気通路を通されると、
センサ部材21S〜2mSのそれぞれの高分子薄膜の膜厚
と屈折率との積が変化する。この変化は高分子薄膜から
の反射光の強度の変化即ち反射特性の変化として検出部
によって検出され、電気信号に変換されて出力される。
実際には屈折率の変化は少ないと考えられるので、燃料
蒸気の存在によって変化するのは主として高分子薄膜の
膜厚である。ただし、1つの燃料蒸気に対する膜厚の変
化は全部のセンサ部材で同じではなく、導入された1つ
の燃料蒸気に対しては、センサ部材21S〜2mSのうち
の1つのセンサ部材の高分子薄膜の膜厚が他の残りのセ
ンサ部材の高分子薄膜の膜厚よりも大きく変化する。前
者は該燃料蒸気に対して大きな感度を有するセンサ部材
であり、後者は該燃料蒸気に対して小さい感度を有する
センサ部材である。したがって、導入される燃料蒸気毎
に、m個の検出ユニット21〜2mは異なる反射特性の
組を生成する。図3は、波長940nmの光を23°の
入射角で照射したときの或る種の燃料蒸気に対して大き
な感度を有する高分子薄膜の膜厚の変化と反射率との関
係している。ここから理解されるとおり、高分子薄膜の
膜厚の増加と共に反射率は増減を繰り返す。このため、
高分子薄膜の膜厚を反射率の極小値に対応する厚さより
少し厚い値に設定すれば、一定程度までの膜厚増加に対
しては反射率は単調増加になり、逆に、膜厚を反射率の
極大値に対応する厚さより少し厚い値に設定すれば、一
定程度までの膜厚増加に対しては反射率は単調減少にな
る。高分子薄膜の膜厚は燃料蒸気濃度の増加と共に単調
に増加する関数と考えられるから、上記のように高分子
薄膜の膜厚を極大値又は極小値に選べば、燃料蒸気濃度
と反射率(即ち、検出部の出力)との間に単調増加また
は単調減少の関数関係が成立する。ここに、検出部の出
力とは燃料蒸気が存在するときの検出部の出力から空気
が存在するときの検出部の出力を差し引いた値である。
高分子薄膜の膜厚の変化と反射率の変化との関係は光の
高分子薄膜への入射角及びそこでの反射角にも依存する
ので、P偏光とS偏光を半分づつ含む光の場合は高分子
薄膜への入射角及びそこでの反射角が小さくなるように
配置すると、検出部の感度を高めることができる。
【0020】ところで、燃料蒸気の濃度と高分子薄膜の
膜厚の変化との関係(したがって、燃料蒸気の濃度と高
分子薄膜の反射率との関係)は、燃料の種類及びセンサ
部材に使用される高分子の種類によって一義的に決ま
る。つまり、センサ部材に使用する高分子の種類を選ぶ
ことによって、特定の燃料蒸気に対する固有の反射特性
又は感度を発現させることが原理的に可能である。理想
的には、ガソリンや軽油といった特定の燃料蒸気に対し
てのみ大きな感度を有し、他の燃料蒸気への感度がゼロ
の高分子を使用することが好ましいが、実際には、どの
ような高分子を選ぼうとも、不所望の燃料蒸気への感度
をゼロにすることは難しい。そこで、本発明において
は、図1に示すように、m種の燃料蒸気に対する感度が
互いに異なるm種の高分子を用いてm系統の検出ユニッ
トを用意し、それらの検出ユニットから出力される信号
の相互の大小関係の組み合わせから、燃料蒸気の種類又
は油種を推定する。例えば、判別すべき燃料蒸気がガソ
リン蒸気と軽油蒸気の2種類であるとし、高分子γから
なる検出ユニットAの出力と高分子δからなる検出ユニ
ットBの出力とガソリン蒸気及び軽油蒸気の濃度との関
係即ち感度特性が、図4に示すように、被測定燃料蒸気
がガソリン蒸気の場合には検出ユニットAの出力S
(A)1は検出ユニットBの出力S(B)1より常に大き
く、一方、被測定燃料蒸気が軽油蒸気の場合には、検出
ユニットAの出力S(A)2は検出ユニットBの出力S
(B)2より常に小さいように設定されたとする。そこ
で、検出ユニットA、Bを燃料蒸気通路に沿って配設し
てガソリン蒸気又は軽油蒸気を燃料蒸気通路に通した場
合、S(A)1>S(B)1であれば、被測定燃料蒸気は
その濃度にかかわりなくガソリン蒸気であると推定する
ことができ、S(A)2<S(B)2であれば、被測定燃
料蒸気はその濃度にかかわりなく軽油蒸気であると推定
することができる。また、図5のように、被測定燃料蒸
気がガソリン蒸気の場合には検出ユニットAの出力S
(A)1は検出ユニットBの出力S(B)1より常に小さ
く、一方、被測定燃料蒸気が軽油蒸気の場合には検出ユ
ニットAの出力S(A)2は検出ユニットBの出力S
(B)2より常に大きいように検出ユニットA、Bの感
度が設定されているときには、S(A)2>S(B)2
あれば、被測定燃料蒸気はその濃度にかかわりなく軽油
蒸気であり、S(A)1<S(B)1であれば、被測定燃
料蒸気はその濃度にかかわりなくガソリン蒸気であると
推定することができる。更に、図4や図5の関係は検出
ユニットの出力が直接満たしている必要はなく、例えば
図6のように、被測定燃料蒸気がガソリン蒸気のときも
軽油蒸気のときも常にS(A)1>S(B)1及びS
(A)2>S(B)2である場合であっても、ガソリン蒸
気に対するS(A)1/S(B)1が軽油蒸気に対するS
(A)2/S(B)2よりも大きければ、いづれかの検出
ユニットの出力を適当な利得で増幅ないし減衰させるこ
とによって、図4の関係を満たすように変換することが
できる。
【0021】以上述べたような2種の燃料蒸気を判別す
るための装置は、軽油蒸気よりもガソリン蒸気に対して
大きな感度を有する検出ユニットAとガソリン蒸気より
も軽油蒸気に対して大きな感度を有する検出ユニットB
とを筺体内に一体に支持する構造とするのが好ましい。
図7のa、bはその一例を示しており、燃料蒸気判別装
置は、ガソリン蒸気に対して感度を有する検出ユニット
Aのセンサ部材ASを燃料蒸気通路1を挟んで発光部A
LE及び光検出部ALDと対向配置し、その下流側に、軽油
蒸気に対して感度を有する検出ユニットBのセンサ部材
Sを燃料蒸気通路1を挟んで発光部BLE及び光検出部
LDと対向配置し、一体に支持するようにしたものであ
る。被測定燃料蒸気を導入、排出する燃料蒸気通路1
は、安全性の観点から、外の空間に対して封止すること
が望ましい。筺体は金属又はプラスチックスで構成し得
る。燃料蒸気通路1に導入された被測定燃料蒸気の流れ
の中心とセンサ部材の高分子薄膜の表面との距離は近い
こと、好ましくは1mm以下であることが望ましく、被
測定燃料蒸気の流路は直線状でも、湾曲していても、屈
曲していても良い。
【0022】なお、図7のa、bにおける発光部ALE
LE及び光検出部ALD、BLDを、図2のbに示すよう
に、光ファイバを介してコリメータと接続するようにし
てもよい。また、図8に示すように、光源部AE、BE
駆動、制御すると共に検出部AD、BDの信号処理を行う
信号処理部3を筐体の外部に一体に設ける構造とするこ
ともできる。これにより、検出部AD、BDと信号処理部
3とを接続する線が判別装置の外部に露出しないので、
取り扱いの容易な構造とすることができる。また、光フ
ァイバを使用するため、筐体に電気エネルギが供給され
ず、防爆の観点からも優れている。
【0023】ここで、図1の信号処理部3の構成と動作
を、ガソリンと軽油との判別を行うために上記の2つの
検出ユニットA、Bを使用した場合を例にとって説明す
る。信号処理部3としては、アナログ回路と論理回路と
を組み合わせた回路又はマイクロコンピュータを用いた
回路を用いることができる。まず、図9は、アナログ回
路と論理回路との組み合わせによる回路の一例のブロッ
ク・ダイアグラムを示している。本回路は、2つの出力
演算部と差分演算部と判定部とからなる。図1の燃料蒸
気判別装置は、該装置に通常は空気を供給しているが或
る時点からガソリン又は軽油を供給する外部の制御系と
同期して動作する。
【0024】出力演算部は、軽油蒸気よりもガソリン蒸
気に対してより大きな感度を有する検出ユニットAの出
力をバッファ増幅器10を介して受け取るサンプル・ア
ンド・ホールド回路11と反転増幅器12とからなる第
1の系統と、ガソリン蒸気よりも軽油蒸気に対してより
大きな感度を有する検出ユニットBの出力をバッファ増
幅器14を介して受け取るサンプル・アンド・ホールド
回路15と反転増幅器16とからなる第2の系統とから
なり、両系統は制御系が空気を供給しているときはサン
プル・モードとなっていて、このときの検出ユニット
A、Bからの出力信号を表す値がコンデンサ13、17
に蓄積される。次に、制御系が空気の供給を止めて被測
定燃料蒸気の供給に切り換えられた瞬間に、スタート・
パルスSPがサンプル・アンド・ホルド回路11、15
に印加されてホールド・モードへ切り換えられる。これ
により、コンデンサ13、17に蓄積されている値は反
転増幅器12、16の非反転入力に加えられ、検出ユニ
ットA、Bからの被測定燃料蒸気に対する出力信号は反
転増幅器12、16の反転入力に加えられるので、反転
増幅器12、16は空気に対する値と被測定燃料蒸気に
対する値との差分に相当する大きさの信号に一定の利得
を乗じた大きさの反転信号をそれぞれ出力する。つま
り、検出ユニットA,Bの被測定燃料蒸気に対する出力
から空気に対する出力を差し引いた値をそれぞれS
(A),S(B)とし、反転増幅器12、16の利得を
Ga,Gbとすると、出力演算部の出力はそれぞれ−G
a*S(A)、−Gb*S(B)で表される。
【0025】なお、検出ユニットA、Bの近傍に温度に
よって抵抗が変化する素子(例えばサーミスター)を配
置し、この素子を利用して反転増幅器12、16の利得
が温度とともに適当な形で変化するよう調整することに
よって、2つの検出ユニットの出力の燃料蒸気濃度への
依存性が温度によって変動するのを補正することも可能
である。
【0026】差分演算部は差動増幅器18で構成され、
その反転入力に第1の系統と出力が、非反転入力に第2
の系統の出力がそれぞれ与えられるので、差動増幅器1
8は2つの系統の出力の差を提供する。つまり、差動増
幅器18の出力VdはGa*S(A)−Gb*S(B)
に等しい。
【0027】次に、判定部はGa*S(A)とGb*S
(B)の大小関係をVdの符号で判定する。これを実現
するために、判定部は2つの比較器19、20を有す
る。これらの比較器の非反転入力には差動増幅器18の
出力Vdが印加され、反転入力にはそれぞれスレッショ
ルド・レベル+VTH1と−VTH2が与えられる。これによ
って比較器19、20は出力Vdとスレッショルド・レ
ベル+VTH1、−VTH2との比較結果を表す出力CMP
1、CMP2を提供する。即ち、比較器19、20は出
力Vdの方がスレショルド・レベル+VTH1、−VTH2
り高いときハイ・レベルの、低いときにはロー・レベル
の信号を出力する。比較器19、20の出力CMP1、
CMP2はそれぞれアンド回路21及びノア回路22に
入力される。したがって、出力CMP1とCMP2がと
もにハイ・レベルのときにはアンド回路21の出力はハ
イ・レベル、ノア回路22の出力はロー・レベルとな
る。逆に、出力CMP1、CMP2が共に負のときに
は、アンド回路21の出力はロー・レベル、ノア回路2
2の出力はハイ・レベルとなる。そこで、アンド回路2
1の出力がハイ・レベルでノア回路22の出力がロー・
レベルのときにはフリップ・フロップ23のQ出力OU
1はハイ・レベル、フリップ・フロップ24のQ出力
OUT2はロー・レベルとなり、逆に、アンド回路21
の出力がロー・レベルでノア回路22の出力がハイ・レ
ベルのときにはフリップ・フロップ24のQ出力OUT
2はハイ・レベル、フリップ・フロップ23のQ出力O
UT1はロー・レベルとなる。一方、スタート・パルス
SPによって起動されたタイマTMは、スタート・パル
スが供給されてから所定の時間が経過した時点でクロッ
ク・パルスをフリップ・フロップ23、24に与える。
これにより、これらフリップ・フロップの出力がラッチ
される。
【0028】したがって、被測定燃料蒸気を供給した場
合、フリップ・フロップ23のQ出力OUT1がハイ・
レベルとなれば、Vdは正であり、したがって被測定燃
料蒸気はガソリン蒸気であると判定することができ、フ
リップ・フロップ24のQ出力OUT2がハイ・レベル
となれば、Vdは負であり、したがって被測定燃料蒸気
は軽油蒸気であると判定することができる。こうした判
定結果は、ディジタル信号又はアナログ信号として取り
出すことができる。
【0029】比較器19、20の出力CMP1とCMP
2との一方が正で他方が負のときは、Vdが2つのスレ
ショルド・レベルの間にあることになり、Vdの符号の
判定、したがって被測定燃料蒸気の種別の判定はできな
い。2つのスレショルド・レベルの絶対値をゼロに近づ
ければ、Vdの符号が判定不能となるという状況は減少
するが、一方でノイズによる誤判定の可能性が増加す
る。このため、スレショルド・レベルはノイズ・レベル
との兼ね合いで適当な値に決定することが必要である。
なお、燃料蒸気の濃度が低すぎるときにも、Vdの符号
を判定することは不可能である。
【0030】なお、図9の判定部として、差分演算部の
出力を一定時間にわたって積分し、その積分結果の符号
を判定する回路を用いることも可能である。この回路に
よれば、差分を大きくすることができるばかりでなく、
積分によってノイズ成分が平均化されるため、S/Nを
向上させることができる。
【0031】次に、図10により、信号処理部3をマイ
クロコンピュータを用いて構成した場合について説明す
る。2つの検出ユニットA、Bの出力はそれぞれバッフ
ァ増幅器30、31を介してA/D変換器33、34に
よってディジタル・データに変換され、データ・バスを
介してマイクロコンピュータ36に供給される。マイク
ロコンピュータ36は、図9の回路と同じ演算を行うた
めのプログラムを記憶したメモリ37に接続され、判別
結果をディジタル・データ、ディジタル信号又はアナロ
グ信号として出力OUTに与える。また、図10に示す
ように、適宜の温度センサTSを検出ユニットA、Bの
近傍に配置し、温度センサTSの出力をバッファ増幅器
32を介してA/D変換器35に与えてディジタル信号
としてマイクロコンピュータ36に取り込むことによっ
て、図9の回路において行った温度補償のための演算を
ソフトウエアで行うことも可能である。
【0032】検出ユニットのセンサ部材に高分子薄膜と
して形成されるポリマーは、下記の繰り返し単位(I)
を有するホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。
【0033】
【化1】 式中、Xは、−H、−F、−Cl、−Br、−CH3
−CF3、−CN又は−CH2−CH3を表し、R1は−R
2又は−Z−R2を表し、Zは、−O−、−S−、−NH
−、−NR2’−、−(C=Y)−、−(C=Y)−Y
−、−Y−(C=Y)−、−(SO2)−、−Y′−
(SO2)−、−(SO2)−Y’、−Y’−(SO2
−Y’−、−NH−(C=O)−、−(C=O)−NH
−、−(C=O)−NR2′−、−Y’−(C=Y)−
Y’−又は−O−(C=O)−(CH2n−(C=O)
−O−表し、Yは、同一の又は異なるO又はSを表し、
Y’は、同一の又は異なるO又はNHを表し、nは0〜
20の整数を表し、R2及びR2’は、同一の又は異なる
水素、直鎖アルキル基、分枝アルキル基、シクロアルキ
ル基、不飽和炭化水素基、アリール基、飽和若しくは不
飽和ヘテロ環、又はそれらの置換体を表す。但し、R1
は水素、直鎖アルキル基、分枝アルキル基でない。
【0034】式中、Xは好ましくはHまたはCH3であ
り、R1は好ましくは置換若しくは非置換アリール基又
は−Z−R2であり、Zは好ましくは−O−、−(C=
O)−O−、又は、−O−(C=O)−であり、R2
好ましくは直鎖アルキル基、分枝アルキル基、シクロア
ルキル基、不飽和炭化水素基、アリール基、飽和若しく
は不飽和ヘテロ環又はそれらの置換体である。
【0035】高分子薄膜として使用されるポリマーは、
単一の繰り返し単位(I)のみから成るポリマーでも、
他の繰り返し単位と上記の繰り返し単位(I)とから成
るコポリマーでも、上記の繰り返し単位(I)の二種類
以上から成るコポリマーでもよい。コポリマー中の繰り
返し単位の配列はいかなるものでもよく、例えば、ラン
ダムコポリマー、交互コポリマー、ブロックコポリマー
又はグラフトコポリマーを使用することができる。特
に、高分子薄膜は、ポリメタクリル酸エステル類、ポリ
アクリル酸エステル類から調製されるのが好ましい。エ
ステルの側鎖基は、好ましいは直鎖若しくは分枝アルキ
ル基又はシクロアルキル基であり、炭素数は好ましくは
4〜22である。
【0036】高分子薄膜として特に好ましいポリマーを
以下に列挙する: ポリ(メタクリル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸イソデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸メチル) ポリ(メタクリル酸2-エチルヘキシル−co−スチレ
ン) ポリ(メタクリル酸メチル−co−アクリル酸2−エチ
ルヘキシル) ポリ(メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸2−エ
チルヘキシル) ポリ(メタクリル酸イソブチル−co−メタクリル酸グ
リシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−スチレン) ポリ(プロピオン酸ビニル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−スチレン) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸グリ
シジル) ポリ(メタクリル酸ブチル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸メチ
ル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸グリシ
ジル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸メチル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸2−
エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−ジアセ
トンアクリルアミド) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸ベンジル−co−メタクリル酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸メチル−co−メタクリル酸グリシジル) ポリ(桂皮酸ビニル)ポリ(メタクリル酸ブチル−co
−メタクリル酸) ポリ(桂皮酸ビニル−co−メタクリル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル) ポリ(メタクリル酸ヘキサデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル) ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸イソブチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸2−エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸2−エ
チルヘキシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸イソブ
チル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ブチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸エチ
ル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸オクタ
デシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−スチレン) ポリ(4−メチルスチレン) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ベンジル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸ベン
ジル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
ベンジル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸テト
ラヒドロフルフリル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸ヘキ
サデシル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸メチ
ル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸エチ
ル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル−co−メタクリ
ル酸ベンジル)) ポリ(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル−co−メ
タクリル酸グリシジル) ポリ(スチレン−co−アクリル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
グリシジル) ポリ(4−メトキシスチレン) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル−co−メタクリ
ル酸グリシジル) ポリ(スチレン−co−メタクリル酸テトラヒドロフル
フリル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸プロピル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
イソプロピル) ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシスチレン−co−4−
ヒドロキシスチレン) ポリ(スチレン−co−メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル−co−メタクリル酸グリシジル) なお、上記のメタクリル酸エステルポリマー又はコポリ
マーにおいて、メタクリル酸に代えてアクリル酸を用い
てもよい。また、上記のポリマーは、それ自体架橋する
ことが可能であるが、該ポリマー中に架橋用の反応性基
を有する化合物を導入することによって架橋することも
可能である。そのような架橋用の反応性基としては、例
えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ
基、カルボニル基及びウレタン基並びにそれらの誘導体
や、マレイン酸、フマル酸、ソルビン酸、イタコン酸及
び桂皮酸並びにそれらの誘導体を挙げることができる。
可視光、紫外光又は高エネルギー放射線の照射によって
カルベン又はニトレンを形成することが可能な化学構造
を有する物質もまた架橋剤として使用し得る。架橋ポリ
マーより形成されたフィルムは不溶性であるので、セン
サの高分子薄膜を形成するポリマーを架橋することによ
り、センサの安定性を増すことができる。架橋方法には
特に制限はなく、従来公知の架橋方法、例えば加熱によ
る方法の他に、光や放射線の照射による方法を用いるこ
とができる。
【0037】ここで、ガソリン蒸気と軽油蒸気の判別を
行うために本発明に係る燃料蒸気判別装置を具体化した
実例について説明する。この燃料蒸気判別装置は図11
に示す構造をしており、長さ40mm、幅20mm、高
さ20mmの直方体をした筺体40の両端に、内径2m
mの穴のあいた直径6mm、長さ10mmの燃料蒸気導
入ポート41及び燃料蒸気排出ポート42が設けられて
いる。この装置の燃料蒸気通路は、図11に示すように
屈曲部を有する。この屈曲部により、この装置に導入さ
れた燃料蒸気は強制的に流れの方向が変えられるため、
その流れの中心がセンサ部材の高分子薄膜の近傍を通過
することになる。これにより、この装置における判別に
対する応答は速くなる。筐体40の内部には、中心波長
940nmの発光ダイオードとシリコン・フォトトラン
ジスタとが一体化された素子43(例えば、浜松ホトニ
クス社製のフォトリフレクタP2826)と、これと対
向する位置に配設されガソリン蒸気に感度を有するセン
サ部材44とからなる検出ユニットAと、同じく中心波
長940nmの発光ダイオードとシリコン・フォトトラ
ンジスタとが一体化された素子45と、これと対向する
位置に配設され軽油蒸気に感度を有するセンサ部材46
とからなる検出ユニットBとが設けられている。
【0038】上記のフォトリフレクタP2826におい
ては、発光ダイオードとフォトトランジスタとは2.1
mmの間隔で配設されているので、発光ダイオードから
発せられた光のセンサ部材への入射角、したがって該光
のセンサ部材からの反射角は19.3度である。センサ
部材45、46は長さ約8mm幅約6mmの長方形の厚
さ約0.5mmのシリコン・ウェハ上にスピンコート法
で膜厚約200nmの高分子薄膜を形成したものであ
る。センサ部材44の高分子にはポリ(メタクリル酸ベ
ンジル−co−メタクリル酸2−エチルヘキシル)、セ
ンサ部材46の高分子にはポリ(メタクリル酸オクタデ
シル−co−メタクリル酸グリシジル)が使用された。
【0039】図12は、フォトリフレクタP2826を
用いた検出ユニットA、Bと図9の回路との接続関係を
示す図である。それぞれの検出ユニットの発光ダイオー
ドは10mAの定電流電源50により連続的に駆動さ
れ、フォトトランジスタのコレクタは抵抗51、52に
よって電圧信号に変換され、バッファ増幅器10、14
(オペアンプによるボルテージフォロワー回路)で低イ
ンピーダンスに変換されて出力演算回路に入力される。
以下の動作は図9について既に説明したとおりであるか
ら、ここでは省略する。図12においては、被測定燃料
蒸気がガソリン蒸気と軽油蒸気のどちらであるかをフリ
ップ・フロップ23、24のQ出力OUT1、OUT2
示すと共に、タイマTMの出力OUT3を利用して出力
データが有効か無効かを指示するようにしている。図9
の回路について説明したとおり、タイマTMはスタート
・パルスSPの印加時、即ち燃料蒸気判別装置に被測定
燃料蒸気が供給され始めた時点に起動される。したがっ
て、タイマTMの出力OUT3はスタートパルスSPの
印加時から一定の時間はロー・レベルにあってデータが
無効であることを指示し、その時間の経過後はハイ・レ
ベルになってデータが有効であることを指示する。フリ
ップ・フロップ23、24のQ出力OUT1、OUT2
タイマTMの出力OUT3がハイ・レベルのときにのみ
有効である。
【0040】図12の反転増幅器18の利得を2とし、
スレッショルド・レベル+VTH1=−VTH2=5mVとし
たときの温度20℃における種々の濃度のガソリン蒸気
に対する判定結果を以下の表1に、軽油蒸気に対する判
定結果を以下の表2に示す。フリップ・フロップ23、
24は被測定燃料蒸気の導入後約0.25秒で出力をラ
ッチするようにした。なお、これらの表において、1は
ハイ・レベルを、0はロー・レベルを示す。
【0041】
【表1】
【表2】 これらの表から、ガソリン蒸気及び軽油蒸気がある程度
の濃度以上であれば蒸気の種類を判別可能であることが
わかる。
【0042】次に、ガソリン蒸気と軽油蒸気とメタノー
ル蒸気との3種類の燃料蒸気を判別するための燃料蒸気
判別装置について説明する。この燃料蒸気判別装置は図
11に示す判別装置と同様の構造をしており、3種類の
燃料蒸気を判別するために3個の検出ユニットA、B、
Cが設けられている。検出ユニットAのセンサ部材の高
分子にはポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co
−メタクリル酸グリシジル)を、検出ユニットBのセン
サ部材の高分子にはポリ(メタクリル酸オクタデシル−
co−メタクリル酸グリシジル)を、検出ユニットCの
センサ部材の高分子にはポリ(3−メチル−4−ヒドロ
キシスチレン−co−4−ヒドロキシスチレン)をそれ
ぞれ使用する。なお、高分子材料は上記のものに限定さ
れない。これらの高分子はシリコン基板上にスピンコー
ト法によって厚さ約400nmの薄膜として形成されて
いる。
【0043】図13はガソリン蒸気に対する検出ユニッ
トA〜Cの出力を、図14は軽油蒸気に対する検出ユニ
ットA〜Cの出力を、図15はメタノール蒸気に対する
検出ユニットA〜Cの出力をそれぞれ示している。図1
3〜図15から、(1)検出ユニットAは軽油蒸気より
もガソリン蒸気に対して大きな感度を有し、メタノール
蒸気には殆ど感度がないこと、(2)検出ユニットBは
軽油蒸気よりもガソリン蒸気に対して大きな感度を有
し、メタノール蒸気には殆ど感度がないこと、(3)検
出ユニットCはメタノール蒸気に対して大きな感度を有
するが、ガソリン蒸気及び軽油蒸気に対しては殆ど感度
がないことがわかる。
【0044】図16は、こうした検出ユニットA〜Cの
感度特性に鑑みて、これらの検出ユニットによりガソリ
ン蒸気、軽油蒸気及びメタノール蒸気を判別するための
回路を示している。この回路は図9の2種類の蒸気の判
別のための回路を3種類の蒸気の判別のために拡張した
もので、同様に出力演算部と差分演算部と判定部とから
成る。出力演算部は3個の検出ユニットA、B、Cに対
応して3系統設けられ、それらの構成及び動作は図9に
ついて行ったと同じである。ここで、それぞれの出力演
算部の出力を−Ga*S(A)、−Gb*S(B)、−
Gc*S(C)とする。
【0045】差分演算部には3つの差動増幅器61、6
2、63が設けられる。第1の差動増幅器61の反転入
力には−Ga*S(A)が、非反転入力には−Gb*S
(B)が与えられるので、差動増幅器61の出力V1
Ga*S(A)−Gb*S(B)に等しい。第2の差動
増幅器62の反転入力には−Gb*S(B)が、非反転
入力には−Gc*S(C)が与えられるので、差動増幅
器62の出力V2はGb*S(B)−Gc*S(C)に
等しい。また、第3の差動増幅器63の反転入力には−
Gc*S(C)が、非反転入力には−Ga*S(A)が
与えられるので、差動増幅器63の出力V3はGc*S
(C)−Ga*S(A)に等しい。
【0046】判定部は差動増幅器61、62、63の出
力V1、V2、V3が正負いずれの符号を有するかに基
づいて燃料蒸気の種類を判定する。前述の図13〜図1
5によれば、判定方法は以下のとおりである。考え得る
6とおりの大小関係のうちGa*S(A)>Gb*S
(B)>Gc*S(C)及びGa*S(A)>Gc*S
(C)>Gb*S(B)の場合はガソリン蒸気、Gb*
S(B)>Ga*S(A)>Gc*S(C)及びGb*
S(B)>Gc*S(C)>Ga*S(A)の場合は軽
油蒸気、Gc*S(C)>Gb*S(B)>Ga*S
(A)及びGc*S(C)>Ga*S(A)>Gb*S
(B)の場合はメタノール蒸気、であると判定される。
【0047】これをV1、V2、V3の符号の組み合わ
せで表現すると、V1>0、V2>0、V3<0又はV
1>0、V2<0、V3<0の場合、即ち、V1>0且
つV3<0のときにはガソリン蒸気、V1<0、V2>
0、V3<0又はV1<0、V2>0、V3>0の場
合、即ち、V2>0且つV1<0のときには軽油蒸気、
V1>0、V2<0、V3>0又はV1<0、V2<
0、V3>0の場合、即ち、V3>0且つV2<0のと
きにはメタノール蒸気、であると判定される。
【0048】こうした判定動作を行うために、判定部は
6つの比較器64〜69と3つのアンド回路70〜72
と3つのフリップ・フロップ73〜75とを備える。差
動増幅器61の出力V1は比較器54の非反転入力と比
較器65の反転入力とに与えられる。一方、比較器64
の反転入力には正のスレショルド電圧+VTHが印加さ
れ、比較器65の非反転入力には負のスレショルド電圧
−VTHが印加されるので、比較器64の出力V11はV
1>+VTHのときのみハイレベルとなり、比較器65の
出力V12はV1<−VTHのときのみハイレベルとな
る。同様に、差動増幅器62の出力V2は比較器66、
67に、差動増幅器63のV3は比較器68、69にそ
れぞれ与えられ、V2>+VTHのとき比較器66の出力
V21がハイレベルに、V2<−VTHのとき比較器67
の出力V22がハイレベルに、V3>+VTHのとき比較
器68の出力V31がハイレベルに、V3<−VTHのと
き比較器69の出力V32がハイレベルになる。比較器
64の出力V11と比較器69の出力V32とはアンド
回路70に、比較器65の出力V12と比較器66の出
力V21とはアンド回路71に、比較器67の出力V2
2と比較器68の出力V31とはアンド回路72にそれ
ぞれ印加される。
【0049】この結果、アンド回路70の出力A1はV
1>+VTH且つV3<−VTHのとき、即ち燃料蒸気がガ
ソリン蒸気である場合にハイレベルになり、アンド回路
71の出力A2はV2>+VTH且つV1<−VTHのと
き、即ち燃料蒸気が軽油蒸気である場合にハイレベルに
なる。また、アンド回路72の出力A3はV3>+VTH
且つV2<−VTHのとき、即ち燃料蒸気がメタノール蒸
気である場合にハイレベルになる。これらのアンド回路
70〜72の出力A1〜A3は、図9について説明した
と同様に、燃料蒸気供給後一定時間経過してからそれぞ
れ対応のフリップ・フロップ73〜75によってラッチ
され、燃料蒸気の種類によってフリップ・フロップ73
〜75の出力OUT1、OUT2、OUT3のいずれか
1つがハイレベルになり、燃料蒸気の判別結果を表す。
【0050】以下の表3〜表5は、それぞれ燃料蒸気が
ガソリン蒸気、軽油蒸気及びメタノール蒸気であるとき
の比較器64〜69の出力V11、V12、V21、V
22、V31、V32とフリップ・フロップ73〜75
の出力OUT1、OUT2、OUT3がハイレベルHI
とローレベルLOのいずれにあるかを示している。な
お、スレショルド電圧±VTHは±5mVである。
【0051】
【表3】
【表4】
【表5】 これらの表からも、相対濃度がある程度以上大きけれ
ば、ガソリン蒸気と軽油蒸気とのメタノール蒸気とに応
じてフリップ・フロップ73〜75の出力OUT1、O
UT2、OUT3のいずれか1つがハイレベルになり、
燃料蒸気の判別が可能であることがわかる。
【0052】本実例では、燃料蒸気判別装置の性能を評
価するために、任意の湿度を発生するいわゆる分流法と
呼ばれる方法と同様の方法で任意の濃度のガソリン蒸
気、軽油蒸気及びメタノール蒸気を燃料蒸気判別装置に
供給することができるようにした。このためのシステム
構成を図17に示す。図17において、キャリヤ・ガス
(窒素ガス)の流れ76は二分され、一方は質量流量コ
ントローラ77を介して、燃料(ガソリン、軽油等)を
入れたバブラ78に導入される。バブラ78においてキ
ャリヤ・ガスは該燃料の蒸気でほぼ飽和された状態とな
って合流点79に導かれる。もう一方のキャリヤ・ガス
は質量流量コントローラ80を経てそのままの状態で合
流点79に導かれ、ここで2つの流れは合流される。こ
うして、それぞれの流れの質量流量の比で決まる濃度の
燃料蒸気が発生される。蒸気溜81はバルブ82を介し
て本発明の燃料蒸気判別装置83の燃料蒸気導入ポート
に接続され、その燃料蒸気排出ポートは吸引装置(図示
せず)に接続される。また、燃料蒸気判別装置83はバ
ルブ84を介して空気供給源と接続される。バブラ7
8、蒸気溜81、バルブ82、84及び燃料蒸気判別装
置83は一定温度に維持するための恒温槽(一点鎖線で
示す)内に配設される。実際の給油機への応用を考え、
通常はバルブ82が閉、バルブ84が開の状態で空気を
吸引し、燃料蒸気の判別時にバルブ82を開き、バルブ
84を閉じて、蒸気溜81からの燃料蒸気を燃料蒸気判
別装置83に導入する。
【0053】仮に純粋な液体をバブラ78に入れたとし
て、その時の温度における飽和蒸気圧をPs、キャリヤ
・ガスのうちバブラ78における流量をαF、もう一方
の流量を(1−α)Fとし、キャリヤ・ガスはバブラ8
2で燃料蒸気により完全に飽和されると仮定すると、発
生する該液体の蒸気の蒸気圧PはαPに等しい。この
とき、発生する液体蒸気の蒸気圧と飽和蒸気圧との比P
/Pを相対濃度と呼ぶことにすると、αは即ち液体蒸
気の相対濃度である。相対濃度はいずれの温度において
も0から1までの値をとる。相対濃度は混合物であるガ
ソリンや軽油の場合には厳密に定義することはできない
が、αをもって近似的に濃度を表す指標とすることは可
能である。したがって、ガソリン蒸気や軽油蒸気の場合
もαを相対濃度と考えてよい。
【0054】
【発明の効果】以上、一実施例に基づいて本発明を詳細
に説明したところから明らかなとおり、本発明は有機ガ
スの種別の誤判別を回避し、確実に有機ガスの種別を判
別することができるので、有機ガスが燃料蒸気である場
合には、例えばガソリン・スタンドでの誤給油を防止す
ることができるという格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を応用した燃料蒸気判別装置の構成を概
念的に示す図である。
【図2】aは、図1の検出ユニットの構成を概略的に示
す図であり、bは、図1の検出ユニットの変形例を示す
図である。
【図3】本発明の動作原理である干渉増幅反射法を説明
するためのグラフを示す図である。
【図4】ガソリン蒸気と軽油蒸気とに対して異なる感度
を持つ2つの検出ユニットの出力とこれらの蒸気の濃度
との関係の一例をを示す図である。
【図5】ガソリン蒸気と軽油蒸気とに対して異なる感度
を持つ2つの検出ユニットの出力とこれらの蒸気の濃度
との関係の他の例を示す図である。
【図6】ガソリン蒸気と軽油蒸気とに対して異なる感度
を持つ2つの検出ユニットの出力とこれらの蒸気の濃度
との関係の更に他の例を示す図である。
【図7】aは、図1の検出ユニットのうちの2つを筐体
内に一体に配設した本発明に係る燃料蒸気判別装置の縦
断面図であり、bは、aに示す燃料蒸気判別装置の線I
−Iに沿う横断面図である。
【図8】図7のaに示す燃料蒸気判別装置の変形例を示
す図である。
【図9】ガソリン蒸気と軽油蒸気とを判別するための図
1に示す信号処理部の回路例を示す図である。
【図10】図1に示す信号処理部の他の回路例を示す図
である。
【図11】図1に示す燃料蒸気判別装置を、2つの検出
ユニットを含む形に具体化したときの実例の縦断面図で
ある。
【図12】図11の検出ユニットと信号処理部とを併せ
て示す図である。
【図13】ガソリン蒸気の相対濃度と、本発明に係る3
つの異なる検出ユニットの出力との関係を示すグラフで
ある。
【図14】軽油蒸気の相対濃度と、図13の測定で使用
した検出ユニットの出力との関係を示すグラフである。
【図15】メタノール蒸気の相対濃度と、図13の測定
で使用した検出ユニットの出力との関係を示すグラフで
ある。
【図16】ガソリン蒸気と軽油蒸気とメタノール蒸気と
を判別するための図1に示す信号処理部の回路例を示す
図である。
【図17】本発明の燃料蒸気判別装置に燃料蒸気を送る
ためのシステムを概略的に示す図である。
【符号の説明】
1:気体通路、 21〜2m:検出ユニット、 3:信
号処理部、 21E〜2mE:光源部、 21D、2mD
検出部、 21S、2mS:センサ部材、 21P:高分
子薄膜、 21C1、21C2:コリメータ、 21F1、2
F2:光ファイバ、 A、B、C:検出ユニット、 4
3、45:フォトリフレクタ、 44、46:センサ部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 m種(ただし、mは2以上の正の整数)
    の異なる有機ガスに対してそれぞれ固有の反射特性を示
    すm個のセンサ部材と、 前記m個のセンサ部材のそれぞれに対応して設けられ、
    それぞれの対応の前記センサ部材を照射するためのm個
    の光源部と、 前記m個の光源部にそれぞれ対応して設けられており、
    前記m個の光源部から発せられて対応の前記センサ部材
    で反射された光を受光し、該光の強度を表す信号をそれ
    ぞれ出力するm個の検出部と、 前記m個の検出部から前記m種の有機ガスのそれぞれに
    ついて得られた信号のそれぞれの大きさを相互に比較し
    て、これらの信号相互の大きさの差を求め、求められた
    差の符号に基づいて有機ガスの種別を判別する回路と、
    を具備し、前記m個のセンサ部材を被測定有機ガス内に
    置いたときに前記m個の検出部から得られる信号を処理
    して前記被測定有機ガスが前記m個の有機ガスのうちの
    どれであるかを判別することを特徴とする有機ガス種別
    判別装置。
  2. 【請求項2】 それぞれの前記センサ部材が、反射用基
    板と、該反射用基板上に形成された高分子薄膜とを備
    え、それぞれの前記高分子薄膜は前記m個の有機ガスに
    対して互いに異なる固有の反射特性を示すことを特徴と
    する請求項1記載の有機ガス種別判別装置。
  3. 【請求項3】 前記センサ部材の前記反射特性が、前記
    高分子薄膜の膜厚と該高分子薄膜の屈折率との積によっ
    て定義されることを特徴とする請求項2記載の有機ガス
    種別判別装置。
  4. 【請求項4】 前記m個の光源部のうち少なくとも1個
    の光源部が発光ダイオード、半導体レーザ等の発光部で
    構成され、前記m個の検出部のうち少なくとも1個の検
    出部がフォトダイオード、フォトトランジスタ等の光検
    出部で構成されることを特徴とする請求項1〜3記載の
    有機ガス種別判別装置。
  5. 【請求項5】 前記m個の光源部のうちの少なくとも1
    個の光源部を、発光ダイオード、半導体レーザ等の発光
    部からの光を光ファイバ及びコリメータを介して対応の
    前記センサ部材に収束させる構成としたことを特徴とす
    る請求項1〜3記載の有機ガス種別判別装置。
  6. 【請求項6】 前記m個の検出部のうちの少なくとも1
    個の検出部を、フォトダイオード、フォトダイオード等
    の光検出部を光ファイバを介してコリメータと接続した
    構成とし、対応する前記光源部から発せられて前記セン
    サ部材で反射された光を該コリメータで受光し、受光さ
    れた光を前記光ファイバを通して前記光検出部に供給す
    るようにしたことを特徴とする請求項1〜3記載の有機
    ガス種別判別装置。
  7. 【請求項7】 前記光源部の発光端と前記検出部の受光
    端とを、前記センサ部材に対向配置させたことを特徴と
    する請求項1〜6記載の有機ガス種別判別装置。
  8. 【請求項8】 前記m個の光源部の少なくとも発光端と
    前記m個の検出部の少なくとも受光端とが前記有機ガス
    の通路を介して前記m個のセンサ部材と対向配置された
    筐体構造であることを特徴とする請求項1〜7記載の有
    機ガス種別判別装置。
  9. 【請求項9】 前記有機ガスが燃料蒸気であることを特
    徴とする請求項1〜8記載の有機ガス種別判別装置。
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