JPH09243606A - プローブ装置 - Google Patents

プローブ装置

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JPH09243606A
JPH09243606A JP8051954A JP5195496A JPH09243606A JP H09243606 A JPH09243606 A JP H09243606A JP 8051954 A JP8051954 A JP 8051954A JP 5195496 A JP5195496 A JP 5195496A JP H09243606 A JPH09243606 A JP H09243606A
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Japan
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probe
measured
magnetic
knife
coil
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JP8051954A
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Inventor
Kenjiro Haraguchi
口 憲次郎 原
Masaru Onishi
西 勝 大
Shoji Kamiya
谷 祥 二 神
Akira Iwata
田 章 岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SQUIDセンサを用いて、被測定物の磁束
分布を効果的に補足、集束し、測定対象の磁気バックグ
ラウンドを消去して、欠陥磁束のみを検出することによ
り、材料欠陥や疲労歪などの検出を、広範な材料と、広
範な測定環境に対応させる。 【解決手段】 測定対象材30の被測定部であるステン
レス鋼溶接部13の磁化率を検出するべく、ステンレス
鋼溶接部13に近接できる先端部を有する一対のプロー
ブ本体26A,26Bからなるナイフプローブ26を、
FRP断熱壁31で囲まれた断熱環境中におくための検
出側ハウジング34に収納することにより、超電導環境
におかれ、ナイフプローブ26で検出された被測定部の
磁性を導出する一次微分型のピックアップコイル24お
よびSQUIDセンサ23と、被測定部の間の距離の自
由度を確保し、検出側ハウジング34を更に被測定部磁
気シールド内部において地球磁場の影響を除去するよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプローブ装置に係
り、特に、SQUID(超電導量子干渉計)装置におい
て材料評価を行う場合に、磁気バックグラウンドを消去
して欠陥磁束のみを検出するプローブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、非破壊検査的な材料評価技術
においては、欠陥検出手段としてさまざまな方式のもの
が用いられてきた。例えば、内部欠陥検出のためには、
放射線透過法、超音波探傷法などが知られており、表層
欠陥検出のためには、磁粉探傷法、液浸透探傷法、漏洩
磁束探傷法、渦電流探傷法などが知られている。
【0003】以上のような各種の方式においては、1つ
の手段で内部と表層の両方の欠陥を発見することは極め
て困難であり、また1つの手段でひずみの検出と欠陥の
検出を兼ねることも困難であった。また、いずれの方式
も、LNG貯蔵槽内部のように極低温の環境における探
傷に用いるのも非常に困難とされてきた。
【0004】一方、材料の歪を測定する材料評価技術で
は、ポイントまたは標点間の測定方法として、電気抵抗
歪ゲージ法、X線応力測定法、変位計法などが知られて
おり、歪(応力)分布測定技術としては、光弾性法、応
力塗膜法、モアレ縞法などが知られている。
【0005】これらの歪や応力の測定法は、歪や応力の
広い視野での分布観測には有効であるが、定量的な測定
には不向きであるとされており、欠陥検出までもカバー
することはできない。
【0006】これに対して、近年、SQUID装置を用
いた材料評価技術が用いられるようになってきている。
このSQUID装置は、ジョセフソン効果を利用した超
高感度磁気センサであり、その限界感度は、例えば地球
磁場(0.5ガウス)の1/1010と言われている。こ
の超高感度性を利用して、SQUID装置は、当初は心
磁計や脳磁計などの医療分野に応用研究が進められてき
ており、ほぼ実用段階に達している。
【0007】このSQUID装置は、最近、医療分野の
みならず、材料評価用にも応用研究が進められている。
これは、金属材料に発生した歪や欠陥が、材料の磁気的
性質に変化をもたらしたり、印加磁界に対する漏洩磁束
の変化をもたらすことを利用して、金属材料の非破壊検
査や余命評価に適用しようとするものである。
【0008】これらの応用に対して、SQUID装置
は、従来の各種の非破壊検査法よりもはるかに高感度で
の欠陥検出や疲労進展検出が可能であり、検査対象も広
範囲をカバーできる多機能材料評価が可能であり、更に
極低温での使用においても制約を受けないため、次世代
の非破壊材料検査用としてその広範な応用が期待されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように高機能を
有するSQUID装置ではあるが、その応用はいまだに
研究開発段階であり、本格的な実用域に達するには解決
すべき問題点を多く内包している。
【0010】第1に、SQUID装置自体が非常に高感
度であるため、地球磁場や、他の磁気外乱の影響を受け
易く、現段階では、測定物とSQUID装置全体を囲む
磁気シールド室内で、実験研究的な測定がなされている
レベルである。このため、さまざまな場所に置かれた、
さまざまな形態の被測定物に対する機動的な測定が困難
である。
【0011】第2に、SQUID装置のセンサと、信号
磁束をひろい上げるピックアップコイルは、液体ヘリウ
ムなどで極低温に冷却する必要があるため、測定対象と
の間に断熱層が介在せざるを得ない。ところが、測定対
象とピックアップコイル間の距離(リフトオフ距離)が
大きくなると、磁束が弱まるために、高感度検出の阻害
要因となってしまう。
【0012】第3に、金属材料は完全非磁性ではあり得
ず、いわゆる非磁性金属材料と呼ばれているものでも、
わずかな磁性とその不均一分布を持っている。そして、
溶接や圧延などの加工履歴によって、この磁性の不均一
分布が大きくなる。このため、新たに発生した欠陥や疲
労による磁性変化が、以前から存在する磁性の不均一分
布中に埋没して、S/N比の大幅な低下をもたらし、高
感度検出の大きな阻害要因となっている。
【0013】つまり、現状のSQUID装置は、磁気シ
ールドされた室内で、欠陥部からの磁束を、SQUID
素子で直接検出する方法が主流であるため、測定対象材
料の材質や大きさ、測定場所の磁気的環境に制限があ
り、広範な応用展開のためには、解決すべき多くの課題
が残されている。
【0014】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的は、材料の欠陥部の磁束分布を効果的に捕捉、
集束し、測定対象の磁気バックグラウンドを消去して、
欠陥磁束のみを検出することにより、材料欠陥や疲労歪
などの検出を、広範な材料と、広範な測定環境に対応さ
せることを可能としたプローブ装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被測定部の磁化率を検出するべく前記被
測定部に近接できる先端部を有して欠陥部の磁束を捕捉
する一対のナイフプローブと、前記ナイフプローブで検
出された磁性を検出する一次微分型のピックアップコイ
ルと、前記ピックアップコイルの出力を検出するSQU
IDセンサと、前記SQUIDセンサと前記ピックアッ
プコイルを超電導環境におくクライオスタット手段と、
を備えるプローブ装置を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以上のような手段において、本発
明では、以下のようなプローブ装置の実施例を実現して
いる。
【0017】第1に、地球磁場や、他の磁気外乱を有効
に遮蔽し、かつさまざまな場所と形態の被測定物の機動
的な測定に対応するために、SQUIDセンサを含む検
出部には超電導磁気シールドを施し、被測定箇所に対し
ては、同箇所を囲むような円筒状の鉄芯にコイルを巻つ
けたアクティブシールドとパッシブシールドの併用型の
コンパクト磁気シールドを施している。
【0018】第2に、所要の断熱層を確保しながらピッ
クアップコイルと測定対象の間のリフトオフ距離をでき
るだけ小さくするために、ピックアップコイルの腕を延
長するように断熱層を貫通するナイフプローブを設け
て、その先端が測定対象に近接できるようにしている。
【0019】第3に、測定対象の磁性の不均一分布中に
埋没した欠陥などからの信号磁束を弁別、抽出するため
に、一対の一次微分型ピックアップコイルと、これに磁
気結合する一対のナイフプローブを設け、更に、対をな
す2個のナイフプローブ自身の磁性の差を較正するため
に、各ナイフプローブにはキヤンセルコイルを設けてい
る。
【0020】以下、図面を参照しながら本発明の実施の
形態を説明する。
【0021】図1は、本発明の実施例のプローブ装置を
適用したSQUID材料評価装置の概略構成図である。
【0022】図において示すように、ステンレス鋼が測
定対象材30とされ、そのステンレス鋼溶接部13が測
定対象となり、欠陥などによる磁性変化を磁化率変化と
して測定する場合を例示している。
【0023】SQUIDセンサを含む検出部や、磁化率
測定のための励磁、消磁コイルを収納したSQUIDセ
ンサハウジング14は、非磁性のFRPクライオスタッ
ト11内部に収納され、液体ヘリウムなどで冷却状態を
維持される。
【0024】この装置を操作するためのエレクトロニク
ス機器や、各種コイル用の電源や、冷媒供給源などはF
RPクライオスタット11とは離れた場所に設置され、
両者の間はフレキシブル型連絡ホース6で連絡される。
このフレキシブル型連絡ホース6の内部には、FRPク
ライオスタット11内に冷媒を補給するための冷媒補給
路1、測定信号を導出するための信号線2、コイル励磁
用の電流を供給するための励磁用電流リード3、FRP
クライオスタット11内で蒸発した冷媒を逃がすための
冷媒蒸発ガス管4などが収納される。また、別途、アク
ティブシールド用コイルに電流を供給するためのアクテ
ィブシールド用コイルリード5が敷設される。
【0025】FRPクライオスタット11の底部側に
は、SQUIDセンサハウジング14からステンレス鋼
溶接部13側に延在するように検出端17が取りつけら
れる。そして、検出端17と被測定部であるステンレス
鋼溶接部13とを囲むように、円筒状の被測定部磁気シ
ールド12が取りつけられる。
【0026】測定装置全体は、固定フレーム7に取りつ
けられたX−Yステージ8上に載置されており、サーボ
モータ9により、検出端17が測定対象材30のステン
レス鋼溶接部13上をX方向およびY方向に任意にスキ
ャンニング可能とされる。ちなみに、サーボモータ9は
モータ用電磁シールド10によりシールドされ、測定に
影響を与えないように考慮される。
【0027】図2は、FRPクライオスタット11の底
部側の検出端17と、被測定部磁気シールド12の詳細
な構成を示す断面図である。
【0028】図において示すように、検出器17には、
ピックアップコイル、ナイフプローブなどを収納する検
出側ハウジング34と、励磁コイルや消磁コイルを収納
する励磁消磁側ハウジング35が含まれる。
【0029】検出器17の回りを囲み、測定対象である
ステンレス鋼溶接部13に近接して、被測定部磁気シー
ルド12が設けられる。この被測定部磁気シールド12
の本体は鉄芯で作られており、これ自体でパッシブシー
ルド効果を有するパッシブシールド鉄芯15を構成す
る。このため、横方向の地球磁場は、パッシブシールド
鉄芯15の内側に侵入することはできない。また、測定
対象であるステンレス鋼溶接部13の板内を図2におい
て横向きに通る地球磁場などは、パッシブシールド鉄芯
15に巻かれたアクティブシールドコイル16によるシ
ールド磁束20に遮られて、被測定領域内部に侵入でき
ないようになっている。この場合、図中横向きの方向磁
場の大きさにより、シールド磁束は若干歪むことにな
る。
【0030】図3、図4、図5は本発明の実施例のプロ
ーブ装置の構成を示すものであり、特に、図3は装置全
体の概略構成図、図4は検出回路の概略構成図、図5は
ナイフプローブ先端部の拡大図である。
【0031】各図において示すように、測定対象材30
の被測定部に対向する検出部には、磁性材製のプローブ
本体26A,26Bで構成されるナイフプローブ26が
配置される。ナイフプローブ26の頭頂部には、一対の
ピックアップコイル24A,24Bと、一対のキヤンセ
ルコイル25A,25Bが配置される。なお、ピックア
ップコイル24A,24Bとキヤンセルコイル25A,
25Bは、プローブ本体26A,26Bからの磁束を検
出、制御するために、プローブ本体26A,26Bの頭
頂部に同心円状に巻かれる。
【0032】一方、プローブ本体26A,26B、ピッ
クアップコイル24A,24B、キヤンセルコイル25
A,25Bは、非磁性材料のセラミックなどで構成され
る検出側ハウジング34内に収納される。検出側ハウジ
ング34は上下のFRP断熱壁31と共に真空壁を形成
し、上下のFRP断熱壁31の間の空間を断熱層として
いる。そして検出側ハウジング34はこの断熱層を貫通
し、その先端が測定対象材30の非測定部であるステン
レス鋼溶接部13に対面するように配置される。
【0033】なお、検出側ハウジング34内部に収納さ
れるプローブ本体26A,26Bの先端部の刃先は、図
5に示すように測定対象材30のステンレス鋼溶接部1
3に近接対面するように配置される。ちなみに、図示の
刃先は、ステンレス鋼溶接部13の形状に合わせて形成
した場合を例示している。
【0034】測定対象材30上の被測定部の測定に先立
って磁化、消磁するために励磁消磁コイル33が設けら
れるが、この励磁消磁コイル33は非磁性材料で構成さ
れる励磁消磁側ハウジング35の内部先端側に配置され
る。この励磁消磁側ハウジング35も上下のFRP断熱
壁31と共に真空壁を形成し、これを断熱層としてい
る。そして、励磁消磁側ハウジング35はこの断熱層を
貫通し、その先端が測定対象材30の被測定部に対面す
るように配置される。
【0035】ナイフプローブ26の頭部、ピックアップ
コイル24A,24B、キヤンセルコイル25A,25
Bは、パッシブ、アクティブ併用型の被測定部磁気シー
ルド12(図2)とは別に、超電導体で作られた超電導
磁気シールド27に囲まれるように配置され、高感度性
を確保される。
【0036】ちなみに、ピックアップコイル24は、変
動のない磁束も電気信号に変換可能なように、超電導線
材をコイルとして作られることは言うまでもない。
【0037】SQUIDセンサハウジング14に収納さ
れるSQUIDセンサ23は、超電導体で作られるリン
グに2個のジョセフソン接合を持ったSQUID素子
(DC型SQUID)29と、ピックアップコイル24
A,24Bからの電気信号をSQUID素子に入力する
一次コイル36と、SQUID素子が発生する電気信号
を下流側のSQUIDエレクトロニクス22に伝達する
ための二次コイル37で形成される。そして、一次コイ
ル36、二次コイル37共に超電導コイルで構成され
る。そして、SQUIDセンサ23からの信号は、SQ
UIDエレクトロニクス22を通じて取り出される。な
お、このSQUIDセンサ23を収納するSQUIDセ
ンサハウジング14(図3)は超電導磁気シールド28
に囲まれるように配置される。
【0038】そして、ナイフプローブ26で捕捉された
磁束19は、ピックアップコイル24A,24Bに導か
れ、ここで電気信号として検出される。
【0039】ピックアップコイル24A,24Bの電気
信号出力は、SQUIDセンサ23の一次コイル36に
導かれ、SQUID素子29を通じて、二次コイル37
に伝達され、SQUIDエレクトロニクス22を通じて
測定信号として導出される。
【0040】ちなみに、キヤンセルコイル25A,25
Bには、キヤンセル用電源21A,21Bからの電流を
供給可能に構成されるが、この磁束はピックアップコイ
ル24A,24Bを通り、ピックアップコイル24A,
24Bに磁場を供給する。これは、一対のプローブ本体
26A,26Bの僅かな磁性の差異をキヤンセルするた
めのものであり、キヤンセル用電源21A,21Bによ
るキヤンセルコイル25A,25Bへの供給電流を予め
調整して、プローブ本体26A,26Bの磁性差による
一対のピックアップコイル24A,24Bの磁束18の
差をゼロにしておくためのものである。
【0041】以上述べたような構成に置いて、次にその
動作を説明する。
【0042】測定対象材30の被測定部であるステンレ
ス鋼溶接部13は、励磁消磁コイル33により予め残留
磁場を消磁しておく。しかる後に、装置全体をX、Y方
向に動かし、ナイフプローブ26が被測定部であるステ
ンレス鋼溶接部13の真上の位置にくるように調整す
る。
【0043】しかる後に、ナイフプローブ26をX−Y
方向にスキャンニングしながら、互いに近接する一対の
プローブ本体26A,26Bにより、ステンレス鋼溶接
部13の欠陥のある部分と、欠陥のない部分の磁束が捕
捉、集束される。この磁束はプローブ本体26A,26
Bの頭部に導かれ、ピックアップコイル24A,24B
により検出される。もちろん、先にも説明したように、
測定に先立って一対のプローブ本体26A,26Bの僅
かな磁性の差異は、キヤンセル用電源21A,21Bか
らキヤンセルコイル25A,25Bに供給する電流を調
整しておくことにより、予めキヤンセルしておく。
【0044】ナイフプローブ26におけるプローブ本体
26A,26Bの先端は、図5に示すように、被測定部
の形状、つまりステンレス鋼溶接部13の形状に予め合
わせておくと、感度を向上させることができる。また、
一対のプローブ本体26A,26B間の距離が近ければ
近いほど、もちろん接触しない限り、微細な欠陥などに
対応可能となり、バックグラウンド磁束の影響も受けに
くくなる。
【0045】一対のピックアップコイル24A,24B
は、ナイフプローブ26により捕捉、集束された磁束を
電気信号に変換してSQUIDセンサ23に与える。こ
の際、2個のピックアップコイル24A,24Bは、図
4に示すように、SQUIDセンサ23の一次コイルと
共に一次微分型に形成されているので、SQUIDセン
サ23では信号の差分のみが検出されることになる。そ
の結果、欠陥などのない部分のバックグラウンド磁束か
ら、欠陥のある部分の磁束を効果的に分離、抽出するこ
とが可能となる。
【0046】以上のようにして、ひとつの被測定部の測
定が終了したら、次の測定部に移動して、同様の測定を
繰り返す。その結果、被測定領域の欠陥などが検知さ
れ、その形状に応じた信号パターンを描き出すことがで
きる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のプローブ装
置は、被測定部に対面するプローブ部をパッシブシール
ドおよびアクティブシールドで囲い、このプローブ部を
ナイフプローブで構成して被測定部に近接して測定を行
うようにし、更にナイフプローブと、この出力を取り出
すためのSQUIDセンサを超電導磁気シールドで囲む
ように構成したので、水平、垂直の両方向からの地磁気
による影響が除去となり、更にナイフプローブによりリ
フトオフ距離が小さくできるので、測定精度を向上で
き、更に超電導磁気シールドの働きにより高感度性を実
現できるという効果がある。更に、プローブ部そのもの
を磁気シールドしており、ナイフプローブにより測定対
象に近接できるので、広範囲の測定対象や測定環境に対
応でき、より現実的な運用を可能にできるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のプローブ装置を適用したSQ
UID材料評価装置の概略構成図である。
【図2】図1のFRPクライオスタットの底部側の検出
端と、被測定部磁気シールドの詳細な構成を示す断面図
である。
【図3】本発明の実施例のプローブ装置の全体概略構成
図である。
【図4】本発明の実施例のプローブ装置の検出回路の概
略構成図である。
【図5】本発明の実施例のプローブ装置に適用されるナ
イフプローブの先端部の拡大図である。
【符号の説明】
1 冷媒補給路 2 信号線 3 励磁用電流リード 4 冷媒蒸発ガス管 5 アクティブシールド用コイルリード 6 フレキシブル型連絡ホース 7 固定フレーム 8 X−Yステージ 9 サーボモータ 10 モータ用電磁シールド 11 FRPクライオスタット 12 被測定部磁気シールド 13 ステンレス鋼溶接部 14 SQUIDセンサハウジング 15 パッシブシールド鉄芯 16 アクティブシールドコイル 17 検出器 18 キャンセル磁束 19 捕捉磁束 20 シールド磁束 21A,21B キヤンセル用電源 22 SQUIDエレクトロニクス 23 SQUIDセンサ 24A,24B ピックアップコイル 25A,25B キヤンセルコイル 26A,26B ナイフプローブ 27、28 超電導磁気シールド 29 SQUID素子 30 測定対象材 31 FRP断熱壁 33 励磁消磁コイル 34 検出側ハウジング 35 励磁消磁側ハウジング 36 一次コイル 37 二次コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神 谷 祥 二 千葉県野田市二ッ塚118番地 川崎重工業 株式会社野田工場内 (72)発明者 岩 田 章 千葉県野田市二ッ塚118番地 川崎重工業 株式会社野田工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定部の磁化率を検出するべく前記被測
    定部に近接できる先端部を有する一対のプローブ本体か
    らなるナイフプローブと、 前記ナイフプローブで検出された磁性を検出する一次微
    分型のピックアップコイルと、 前記ピックアップコイルの出力を検出するSQUIDセ
    ンサと、 前記SQUIDセンサと前記ピックアップコイルを超電
    導環境におくクライオスタット手段と、 を備えることを特徴とするプローブ装置。
  2. 【請求項2】少なくとも前記ナイフプローブを地磁気の
    影響から遮断するためのアクティブ、パッシブ併用型の
    磁気シールドを、備える請求項1のプローブ装置。
  3. 【請求項3】前記ナイフプローブ、前記ピックアップコ
    イルおよび前記SQUIDセンサの少なくともひとつを
    遮蔽する超電導磁気シールドを、備える請求項1のプロ
    ーブ装置。
  4. 【請求項4】前記被測定部と、前記ピックアップコイル
    の間に介在する、前記ナイフプローブの部分を、真空断
    熱層とする断熱壁を貫通する請求項1のプローブ装置。
  5. 【請求項5】前記ナイフプローブにおける前記一対のプ
    ローブ本体間の磁性差異をキヤンセルするためのキヤン
    セルコイルを、前記ピックアップコイルに対応させて設
    けた、請求項1のプローブ装置。
  6. 【請求項6】前記被測定部の磁気を初期化するための励
    磁消磁コイルを、前記ナイフプローブと離して配置し
    た、請求項1のプローブ装置。
  7. 【請求項7】前記ピックアップコイル、前記キヤンセル
    コイルがそれぞれ対をなし、前記一対のナイフプローブ
    の頭頂部に同心円状に巻かれる、請求項5のプローブ装
    置。
  8. 【請求項8】磁性・非磁性金属材料等の被測定部の内部
    欠陥、疲労歪、欠陥に至る歪等を磁化率変化として検出
    するプローブ装置であって、 前記被測定部の磁性または加工履歴による磁性分布と欠
    陥等に伴なう歪による磁性の特異分布を弁別し、後者の
    みを検出する一対の一次微分型ピックアップコイルと、 このピックアップコイルの出力を検出するSQUIDセ
    ンサを有する検出部と、 このSQUIDセンサと前記ピックアップコイルを冷却
    しながら、このピックアップコイルの腕を延長するよう
    に断熱層を貫通して前記被測定部に近接し、微小欠陥等
    からの磁束分布を捕捉・集束する一対のプローブ本体か
    らなるナイフプローブと、 前記ナイフプローブから前記ピックアップコイルを至て
    前記SQUIDセンサへ至る系とは別の系で測定対象部
    へ信号を伝える励磁・消磁コイルと、 地球磁場、その他の外乱磁場から、被測定部近傍を局部
    的に遮閉するアクティブ、パッシブ併用型の磁気シール
    ドと、 前記SQUIDセンサを含む前記検出部を遮閉する超電
    導磁気シールドと、 を備えることを特徴とするプローブ装置。
JP8051954A 1996-03-08 1996-03-08 プローブ装置 Pending JPH09243606A (ja)

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JP8051954A JPH09243606A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 プローブ装置

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