JPH09243585A - 液体センサー並びに液体検知器 - Google Patents

液体センサー並びに液体検知器

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JPH09243585A
JPH09243585A JP8702196A JP8702196A JPH09243585A JP H09243585 A JPH09243585 A JP H09243585A JP 8702196 A JP8702196 A JP 8702196A JP 8702196 A JP8702196 A JP 8702196A JP H09243585 A JPH09243585 A JP H09243585A
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Japan
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liquid
electrode
substrate
adsorbent
water
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JP8702196A
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Masatoki Karatsuya
正時 唐津屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯水、非帯水場所において、被検知液体
が漏れた場合、これを初期のうちに検知する安価で信頼
性の高い液体センサー並びに液体検知器を提供するもの
である。 【解決手段】 導電性を有する基体1内部に電極2を設
け、この電極2に接し有する如く液体吸着材3が配設さ
れ構成された液体センサー及びこの液体センサー内部
に、電子回路6を設けて成る液体検知器及び液体センサ
ー並びに液体検知器に浮力体17を有した手段、及び基
体1と電極2を対極する極板として向かい合わせ、この
両極板の全体、少なくともその間に液体吸着材3を有し
且つケーブルを有した手段から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検知液体が漏れ
た場合、これを吸着して検知する液体センサー並びに液
体検知器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体センサー及び液体検知器に関
するものは、種々発明されているが、その代表的なもの
は、帯水面に浮かべられて使用される、いわゆるフロー
ト型である。例えば特公昭53−20235号公報記
載、或いは実公昭54−29037号公報記載、或いは
特公昭59−22175号公報記載などの技術が挙げら
れる。
【0003】上記技術は、何れも海、川、湖、ピット内
等の帯水場所に設置され、被検知液体を吸着した際の重
量変化、或いは水と被検知液体との比重の差、或いは水
と被検知液体との比誘電率の差によって検知するもの
で、その何れもが水との比較手段によって検知するもの
である。このように従来技術は、帯水場所にのみ限られ
たものであり、帯水、非帯水の両方に共用して使用でき
る簡単、容易な液体センサー及び液体検知器が望まれて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のフロート型
は、水と被検知液体との比較検知手段によるものである
から、その検知場所は帯水場所に限られ、非帯水場所を
含む広範囲な用途は実現し難い問題を有するものであっ
た。
【0005】また、上記のように、水との比較検知手段
であるため、フロート自体が常に正常な姿勢状態でない
と誤動作の心配があった。例えば帯水面は、ピット内と
は限らず川や池、海等もあり、このような水面では波や
水の流動等があり、フロートが激しく揺れたり、ひっく
り返ったりすると誤動作をする心配もあった。従って、
安定のためフロートの大型化が避けられない問題を有し
ていた。
【0006】また、水との比較検知手段であるため、帯
水の水がなくなるとその機能が失われるので、誤動作防
止のためのアタッチメント等の付属設備が必要であり、
結果的に高価な検知器となる問題を有していた。
【0007】また、前述したようにフロート型は、安定
の必要上、大型を有するので狭いピット内等の場所への
設置が困難となるものであった。
【0008】また、帯水面に浮いていて、被検知液体を
吸着した際に生じる重量変化によって、それを検知の手
段とするフロート型は、非帯水場所では使用困難な問題
を有するものであった。
【0009】また、液体吸着材を用いた従来の液体検知
器は、例えばオイル吸着材のみを簡単、容易に交換(こ
の理由は後述する)することが出来ず、従って、このオ
イル吸着材を収容した容器ごと交換しなければならず、
高価になる問題を有するものであった。以上のように、
従来技術には諸々の問題を有するものであり、次に述べ
る各発明はその解決のための課題を示すものである。
【0010】請求項1の発明では、基体1をシールドす
ることによって被検知液体を確実に、しかも安定に検知
することを可能にすると共に、小型化することの利便性
によって狭い場所への設置を可能とし、更に非帯水、帯
水に拘わらず使用出来る液体センサーを提供しようとす
るものである。
【0011】また、請求項2の発明では、前記液体セン
サー内部に電子回路6を設けてコンパクト化し、性能的
な向上を図ると共に、その設置を簡単、容易として安価
でより実用的な液体検知器を実現しようとするものであ
る。
【0012】また、請求項3の発明では、あらゆる帯水
面の状況に適応させるために、浮力体17を有して理想
の浮力状態を実現させ、被検知液体の確実な検知を実現
させようとするものである。
【0013】また、請求項4の発明では、シールド機能
を有しない安価な液体センサーを提供しようとするもの
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために請求項1では、導電姓を有する基体1の内
部に電極を設け、この電極2に接し有する如く前記基体
1内部から外部、少なくともその端部にかけて液体吸着
材3を配設し、且つケーブル9によって前記基体1は負
極に、前記電極2は正極にそれぞれ電気的に形成されて
成る手段によるものである。
【0015】請求項2では、前記液体センサー内部に液
体吸着材3に隣接して、基体1及び電極2の静電容量の
変化を検知する電子回路6を設けた手段によるものであ
る。
【0016】請求項3では、液体センサー及び液体検知
器に浮力体17を有する手段によるものである。
【0017】請求項4では、基体1と電極2を対面する
極板とし、この両極板の全体、少なくともその間に液体
吸着材3を有する手段によるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の作用について述べ
る。例えば液体危険物を貯蔵する重油タンクがあって、
このタンクから何らかの原因により重油が漏れた場合、
本発明の液体センサー又は液体検知器を前記タンクの近
辺に設置して、これと図示しない警報装置とを設けてお
けば重油漏れを少量でしかも初期のうちに検知でき、警
報音等で異常を知って適切な対応を行うことができる。
本発明は、帯水、非帯水場所に拘らわず設置可能なので
油類が漏れを生じる危険な場所、或いは漏れる恐れのあ
る場所、人為的ミスの予測される場所、目視出来ない地
下タンク等への設置及び検知菅内への設置など、多面に
及ぶ実施形態が可能になる。
【0019】
【実施例1】ここで、本実施例を図1、図2を参照して
説明すると、基体1は導電性を有するもので、金属例え
ばアルミ材の円筒形状とする。この基体1の貫通穴5に
ケーブル9例えば同軸ケーブルでよく、この一端の外部
導体10を電気的に接して、カシメ又はハンダ付け等で
固着する。
【0020】一方、電極2は、例えば前記同軸ケーブル
の中心導体11を絶縁体12に複数回らせん状に巻きつ
け、硬化性の絶縁液を塗布したものであってこの電極
は、基体1の内径の中心位置のあたりで、そこから円筒
端部方向に適宜長さ、例えば電極2の先端が円筒端部よ
り少し手前位に位置して形成されるよう設けらける。た
だし、この電極2の長さは適当でよく基体1の半分位の
長さでもよい。
【0021】更に、基体1の内部には、前記電極2に接
し包み有する如く、その周囲から基体1外部、少なくと
もその端部にかけて液体吸着材3、例えばオイル吸着材
が配設される。
【0022】この液体吸着材3は、基体1つまり円筒内
周面との密着性を良好なものとするために円筒内径より
少し大きめにするとよい。このようにすると、基体1と
液体吸着材3との境界部分が強く密着され、水等の侵入
を防止出来る。
【0023】更に、望ましくは、基体1と密着する液体
吸着材3の表面に弾性を有するシリコン系のシール剤等
をコーティングすれば、より高い水の侵入防止に効果が
得られる。
【0024】液体吸着材3は、繊維材であるので経年の
間に自然収縮が考えられるので上のような防水手段を二
重、三重にすることにより、長期にわたり安定した性能
を保持することが出来る。
【0025】この液体吸着材3が、例えばオイル吸着材
の場合は、ひとたび油を吸着すると初期の機能を失うの
で新しいものと交換する必要があるが、本発明はそれを
簡単、容易に交換することが出来る手段とした。ここで
交換の手順を次に述べる。液体吸着材3を交換するとき
は、油類を吸着して使えなくなった古いものを指でつま
み基体1から引き出し、代りに新しいものを元通りに収
容する手段とした。従って液体センサーごとの交換をし
なくてもよい。
【0026】次に、本発明の原理、動作について述べ
る。例えば重油タンクの油が漏れた場合、その油は地盤
面を流動し、そこに設置された液体センサー又は液体検
知器に達して液体吸着材3の一部に触れる。液体吸着材
3は、その機能によって油を吸着する。或いは重油タン
クの防油堤内に雨水が帯水している場合、液体センサー
及び液体検知器は帯水面に浮いている状態となる。
【0027】この状態において、液体吸着材3も水に接
してはいるが、撥水機能によって水は吸着せず、水面上
を流動してきた油のみを吸着する。この吸着現象によっ
て、その内部の電極2と基体1との静電容量が増大し、
これを図示しない電子回路6が受けて、電力を増幅し
て、例えば図示しない警報装置を作動させるのである。
【0028】より詳しく述べると、一般的に物質の比誘
電率は、空気を1として水は90、油類は2〜3であ
り、液体吸着材3は、油を吸着する前は大体1〜2位で
あるが油を吸着した場合は、これより若干大となる。
【0029】ところで、電極2及び基体1は図示しない
電子回路6よりケーブル9によってある一定の電荷が印
加されているが、液体吸着材3が被検知液体を吸着しな
い限りは電荷に変化はなく、従って検知信号は発せられ
ない。
【0030】次に、液体吸着材3が油を吸着すると、前
述した比誘電率の変化によって電極2及び基体1の有す
る静電容量が増大し、電子回路6の時定数が変化し検知
信号が発せられ、警報装置等を作動させて異常を知らせ
るのである。
【0031】なお、本実施例を構成する要素で、その変
形例を述べると基体1としては、例えば導電ゴム、導電
プラスチックといった機能材料も考えられる。このよう
な材料は、非導電性材料の表面に金属微粒子を薄膜コー
ティングしたもの、また、一緒に材料と混ぜて導電性を
有したものがあり、金属と比べて導電率は低いがこれな
ども使用出来る。
【0032】導電ゴムを使用した場合は、弾性があるの
で例えば機械類の激しい振動の発生する場所等に適して
おり、また、導電プラスチックを使用した場合は、射出
成型等による加工が可能であるので、基体1を複雑形状
とするような場合に適している。
【0033】また、全面が金属でなく、例えば図7に示
すような金属メッシュで60,80,100などの網目
サイズを選んで用いてもよい。このメッシュの場合は、
ほぼ全面からの被検知液体の吸着が可能であるので設置
する場合に、取り付け角度、位置が容易となる。このよ
うに導電性を有しシールド効果が得られるものなら特に
限定されない。
【0034】次に、電極2の変形例としては、例えば図
11、図12、図13に示す如く同軸ケーブルの中心導
体11を絶縁体12に平行に添わせ有したもの、或いは
円板形状の薄い導体又は筒形状の導体を中心導体11に
差し込んで使用することなども出来る。特に円板形状の
導体を電極2として使用する場合は、例えば基体1の長
さが短く、直径が大きい筒形状であった場合に適してい
る。
【0035】そして、液体吸着材3は、撥水性を有し油
類に対しては吸水性を有するものであり、前記したオイ
ル吸着材以外に例えば長繊維、短繊維等の素材に撥水性
の液体を塗布又はスプレーしたものでも使用出来る。特
に非帯水場所において、あまり水に接することが少ない
場合などに適しており、安価に使うことも出来る。ま
た、全く水と接することがない場所では、油も水も吸着
する液体吸着材3を使用しても差しつかえない。
【0036】また、基体1の形状は、任意形状でよく実
施例1で示す以外に図8、図9、図10に示す多角形状
でもよい。或いは屈折可能なフレキシブルなものでもよ
い。また大きさとしては、例えば円筒形状であれば直径
5〜50mm、長さは、20〜100mmで、これより
小さくても大きくても自由であり、基体1の内部に電極
と液体吸着材3が設けられる範囲であるなら特に限定さ
れない。
【0037】
【実施例2】次に、本実施例を図3、図4を参照して説
明すれば基体1内部に液体吸着材3に隣接して電子回路
6を有したもので、この電子回路6に電極2を直接取着
し形成させたものである。
【0038】この電子回路6は、静電容量の変化を検知
する回路であって、既存の公知回路でよい。この公知回
路としては、液体例えば油タンクの油残量を、電子メー
ターで覚知する静電容量計が挙られる。これは、油中に
設けられた電極棒、油、金属のタンクを介して油の増減
によって変化する静電容量を電気信号に変えて残量を表
示するものである。一般的には、高周波発信部、直流電
圧変換部、信号増幅部を基本とした回路構成が知られて
いる。
【0039】また、電極間の距離を変えたときの静電容
量の変化から、変位を測定する変位計が知られており、
これを図16に示す。これは、電極A、電極B間の被測
定物のひずみを静電容量の変化に変えて測定するもので
あるが、基本的には、容量変化によって周波数が異な
り、これを電圧変化として変換している。そして低域フ
ィルターで交流分を除き直流分として取り出している。
この計測回路は、コロナ社発行の基本電子計測書に技術
文献として記載されていたものである。
【0040】このような静電容量型の公知回路を基本と
する電子回路6を、例えば基板上に構成して使用するも
のである。この基板には、電源及び信号出力用の接続端
子8を設け、ケーブル13例えば多芯同軸ケーブルの中
心導体14を、電気的にハンダ付け等で接続する。そし
て、このケーブル13の他方は、貫通穴5より基体1の
外部へ引き出される。ここで、外部導体15は、貫通穴
5に電気的に接して固着される。
【0041】次に、電極2については、実施例1とは違
って例えば金属の丸棒形状であって、この一端を前記電
子回路6の検出端子7に例えばハンダ付け等で固着す
る。この固着される位置は、例えば基体1の内径の中心
当たりでよく、この位置から基体1の端部方向に向かっ
て、平行に基体1端部より突き出さない適当な長さを有
して形成される。
【0042】ここで、基体1及び電極2の大きさを一つ
の例として示すならば基体1が円筒形状の場合、その長
さは60mm、内径15mm位とすれば、この内部に電
子回路6を設けて、更に電極2を設けるので、この電極
2は直径1mm、長さ20mm位となる。電子回路6
は、集積回路化すれば小型化が可能なので、この例のよ
うなコンパクトサイズも十分考えられるので、上記寸法
は特に限られたものではない。
【0043】なお、電子回路6は、例えば全体をエポキ
シ樹脂又はシリコン樹脂等で強固に保護することが望ま
しい。また、電極2も表面を絶縁することが望ましい。
この電極2の形状は、前述の例に限らず図14、図15
に示すような形状でもよく特に限定しない。
【0044】
【実施例3】次に、本実施例を図5を参照して説明すれ
ば浮力体17は、例えばプラスチック成形品で、そのな
かでも熱可塑性樹脂或いはポリカーボネート等の材質が
望ましい。形状はドーナツ型でよく、ドーナツ穴の大き
さは、前述した液体センサー又は液体検知器、つまり基
体1に適合するものとする。
【0045】この浮力体17は、中空体で密封を有する
肉厚の薄いものである。肉厚を薄くすることで弾性をも
たせ、基体1に少しきつめに装着して抜けないようにす
る。従って、ドーナツ穴の内径は、基体1の外径よりも
やや小さい寸法を有する。
【0046】この浮力体17の大きさ、つまり浮力は液
体センサー又は液体検知器の自重によって決定されるも
ので、例えば前述した液体吸着材3の一部が帯水面すれ
すれの位置に浮く状態が望ましい。この理由は、より詳
しく述べると例えば油の場合、その比重は水の比重1よ
り小さいことは周知の通りであり、重油、灯油、軽油等
がこれに該当する。
【0047】この油は水面上にわずかな2〜3mm位の
油層をなして浮遊又は流動してくるので、液体吸着材3
の一部がこの油に触れる程度でよい。液体吸着材3例え
ばオイル吸着材の場合は、吸着機能がすぐれているので
一部が油に接しただけでも、そこから内部全体へ吸着せ
しめることが出来る。
【0048】液体吸着材3特にオイル吸着材は、高い撥
水性を有しているので、水中にかるく接する程度であれ
ば水の浸透は考えなくてもよいが、しかし予期せぬ事態
も起こり得るので出来る限り一部分が水面すれすれに位
置して浮かせることが長期的に安定した使用が期待出来
るのである。
【0049】なお、浮力体17の材質は、プラスチック
以外に発砲スチロール或いはコルク材等の耐薬品性、耐
環境性等を有するものが望ましく、また、川、海、湖等
に設置する場合は防草、防汚、防藻などの機能塗料を塗
布しておくと長期にわたり初期の状態が得られて好まし
い。
【0050】また、形状は、ドーナツ型以外に例えば図
17、図18、図19に示すような浮力体17でもよ
く、特に図19に示すものは、液体センサー及び液体検
知器を垂直にして使用出来るので帯水面において、水が
上方向に侵入するということが心配されず極めて高い信
頼性が得られる。
【0051】液体吸着材3が例えばオイル吸着材の場
合、油に接すると上方向にも積極的に吸着するが水の場
合は、仮にオイル吸着材の一部にしみこんだとしても、
その部分に溜まるだけですむのである。特に、水面が激
しく波打つような例えば川、海等に設置する場合は、横
よりも縦にして使用した方が水の浸透があったとしても
それは液体吸着材3の下方先端部分だけであって、それ
以上の上昇はなく安心して使用出来る。
【0052】それから、本発明の液体センサー及び液体
検知について、特に下向きに設置する場合、経年の間に
液体吸着材3が基体1の外部にずれることもあり得る。
そこで一つの例として図6に示すようなキャップ16を
基体1の端部に装着することが望ましい。
【0053】キヤップ16を装着する場合、被検知液体
の吸着を容易にするために、例えばメッシュのようなも
のが望ましい。しかも、液体吸着材3の交換のために取
り外しが出来るように脱着可能な弾性を有するものが望
ましい。キャップ16の材料としては、ポリプロピレン
或いは塩化ビニール樹脂等の一般プラスチックでよい。
【0054】また、液体吸着材3を例えば図21のよう
に基体1の外部まで配設した場合は、これを接着剤等で
固着してずれないようにした方がよい。
【0055】
【実施例4】本実施例の図22を参照して説明すれば基
体1は、例えば平板形状の極板を有し電極2も同じく平
板形状を有する極板とする。ここで基体1は、例えば
縦、横寸法を20mmとし厚みを0.5mmとする。同
じく電極2も基体1と同寸法の大きさを有するものとす
る。
【0056】この両極板を例えば5mm位の間隔を有し
て形成するものとする。そして液体吸着材3を、この両
極板の間から両極板全体を包むように配設させる。そし
てケーブル9例えば同軸ケーブルの外部導体10の一端
を基体1に、そして中心導体11を電極2に、それぞれ
電気的にハンダ付け等で接続する。
【0057】上記の両極板の材料としては、アルミ或い
は銅などでもよく、またアルミ箔のようなものでもよく
特に限られるものではない。また上記寸法は一つの例を
示すものであり、これより大きくても小さくてもよい。
なお本実施例の電気的動作、原理については、実施例1
のところで説明した内容と同様である。
【0058】次に、本実施例の変形例を図23に示す。
この図において容器18は、例えばプラスチックの角筒
形状で、この角筒の一端に貫通穴19を設けケーブル9
を取着する。角筒内部には、上面に基体1を下面に電極
2をそれぞれ対極させて固着する。基体1にはケーブル
9例えば同軸ケーブルの外部導体10を、そして電極2
には中心導体11をそれぞれ電気的に接続する。ここで
両極板の大きさは、前記寸法を例とするものであり、容
器18は両極板の大きさの例えば2倍を有するものとす
る。そして、基体1及び電極2の間から容器の端部にか
けて、液体吸着材3例えばオイル吸着材を配設させると
いうものである。
【0059】なお、容器18の材質としては、プラスチ
ックに限らず例えば硬化性のシリコン樹脂或いはエポキ
シ樹脂を用いたものでもよい。また形状としては、角筒
形状に限らず円筒形状などでもよい。
【0060】
【発明の効果】電荷の微少な変化を検知信号として利用
する静電容量式は、被検知物を非接触でもって検知でき
る高感度な検知手段であることは広く一般に知られてい
る。
【0061】例えば、水、金属、人体に電極を近づけた
だけでも反応する。これは、その水や金属の比誘電率が
大きく大地としてはたらくためである。ところで、これ
とは反対に比誘電率が極めて小さいもので例えば油類を
検知しょうとする場合、その周囲に前述した比誘電率が
大である物体が存在すれば、これによって強い誘電作用
を受けて誤動作してしまう。そこで、この比誘電率の大
きい物質からの影響を遮断する手段が必要となってく
る。
【0062】本発明は、基体1を導電体として電気的に
シールドされたその内部に、電極2を設けた。シールド
は、一般的には電磁波的なものから機器を守るという意
味から広く用いられる手段であるが、本発明では比誘電
率が大である物質からの影響を遮断するという手段とし
て活用しようとするものである。
【0063】更に、帯水面においては、この電極2が水
に触れないように撥水性を有し、油類に対しては吸着性
を有する液体吸着材3で防ぐとともに、これに吸着され
た検知すべき被液体に接するという手段を施すものであ
る。
【0064】以上の如く、基体1によるシールド手段と
液体吸着材3による機能的手段によって、従来技術にな
いすぐれた検知手段を確立するものであり、次に述べる
ような設備等に設置することを可能にしたものである。
【0065】例えば、液体危険物を貯蔵又は製造する基
地或いは工場等の屋内タンク、屋外タンク、地下タンク
及びその検知管内或いは一般の簡易タンク、また輸送設
備のパイプライン、石油タンカー、油類を有する産業機
械など広範囲にわたり、これらの近辺の帯水場所或いは
非帯水場所に簡単、容易に設置できる。次に各発明ごと
にその効果を述べる。
【0066】請求項1の発明では、導電性を有する基体
1をシールド手段とし、この手段によって内部に設けら
れた電極2を水や金属からの誘電作用を遮断する手段と
した。
【0067】更に、帯水場所での使用に際しては、撥水
性を有し油類に対しては、吸着性を有する液体吸着材3
を起用することで、帯水、非帯水、更には金属管内のな
かまでもその設置を可能とし、しかも、少量であって確
実に被検知液体の検知を可能とした。
【0068】また、液体吸着材3に例えばオイル吸着材
を用いた場合、油類を一度吸着すると新しいものとの交
換が必要である。本発明では、これに備えてこの交換を
オイル吸着材のみですむようにした。また、この手段に
よって基体1は何度でも使用できるので安価であり、取
替え手順も実施例に記したように簡単、容易であること
など諸々の効果が得られる。
【0069】請求項2の発明では、液体センサー内部に
電子回路6を設けることにより、この電子回路6と電極
2とを接続するケーブル9が必要でなくなり、このケー
ブル9が保有する静電容量を除外することが出来る。そ
の結果、電子回路6の電気的調整が広くなり、最大感度
のところが得られることによって液体検知器を作動させ
ることが出来る。この最大感度というのは、被検知液体
例えば油が吸着され電極2の一部にわずかに接した状態
の時であり、油漏れを少量でしかも初期のうちに検知出
来る。
【0070】また、液体センサーと電子回路6とを一緒
に構築し、コンパクトにすることによって設置するのが
より簡単、容易となり、実用範囲が拡大されるなどの効
果が得られる。
【0071】請求項3の発明では、液体センサー及び液
体検知器を帯水場所に設置して使用する場合、基体1に
配設された液体吸着材3の一部が水面上すれすれの位置
に浮いた状態となるように、浮力体17を装着するもの
である。
【0072】例えば水溶性以外の油類は、一般的に水面
上にわずかな油層を形成して流動するので、この油層に
接する如く液体吸着材3を浮かせればよいわけで、必要
以上に帯水中に接すると、撥水性を有していても予期し
ない原因によって水の侵入をまねき、誤動作の原因とな
る。この浮力体17は、そのために必要であり信頼性を
向上させるための効果を得ることが出来る。
【0073】請求項4の発明では、シールド機能を有し
ないため、特に水、金属等で比誘電率が大である物質か
らの影響を受け易い。しかし、これらが存在しない場所
ではその影響も極めて少ないため実用性を有するもので
ある。
【0074】例えば屋内にあって雨水などの心配がな
く、また、金属等から適当な距離をおいて使用する限り
では、実用出来るものである。ただし、本実施例の液体
センサーに不用意に人体例えば手などを近づけたり、或
いは小動物が近づいたりした場合は誤動作することもあ
り得る。
【0075】しかし、特に図22に示すものは、構造が
簡単であり安価に製作が可能なので上記のような心配の
予想されない所においては、信頼性の高い液体センサー
として提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の液体センサーで、その斜視
断面図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施例2の液体検知器の斜視断面図で
ある。
【図4】図3の分解斜視図である。
【図5】本発明の実施例3で、その浮力体17の斜視図
である。
【図6】キャップ16の斜視図である。
【図7】メッシュの概略図である。
【図8】基体1の変形例の斜視図である。
【図9】基体1の変形例の斜視図である。
【図10】基体1の変形例の斜視図である。
【図11】ケーブル9の中心導体11を電極2とするそ
の変形例の斜視図である。
【図12】円板形状の導体を電極2とするもので、その
斜視図である。
【図13】細長い円筒形状の導体を電極2とするもの
で、その斜視図である。
【図14】平板の長方体を電極2とする変形例で、その
斜視図である。
【図15】平板の四角体を電極2とする変形例で、その
斜視図である。
【図16】変位計に用いられる静電容量型の基本回路
で、その概略図である。
【図17】浮力体17の変形例で、その斜視図である。
【図18】浮力体17の変形例で、装着したときの斜視
図である。
【図19】浮力体17の変形例で、その概略図である。
【図20】液体吸着材3を電極2の筒内に配設した、そ
の断面図である。
【図21】液体吸着材3を基体1外部まで配設した、そ
の断面図である。
【図22】本発明の実施例4の液体センサーで、その斜
視図である。
【図23】実施例4で、その変形例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基体 2 電極 3 液体吸着材 4 端面部 5 貫通穴 6 電子回路 7 検出端子 8 接続端子 9 ケーブル 10 外部導体 11 中心導体 12 絶縁体 13 ケーブル 14 中心導体 15 外部導体 16 キャップ 17 浮力体 18 容器 19 貫通穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する基体1の内部に、電極2
    を設け、この電極2に接し有する如く、基体1内部から
    外部少なくともその端部にかけて、液体吸着材3を配設
    して成る液体センサーであって、この液体センサーは、
    ケーブルを有し、このケーブルを介して基体1は負極
    に、そして電極2は正極に、電気的に形成されることを
    特徴とする液体センサー。
  2. 【請求項2】 前記液体センサー内部に、前記液体吸着
    材3に隣接して、静電容量の変化を検出する電子回路6
    を収設して成ることを特徴とする液体検知器。
  3. 【請求項3】 前記基体1に浮力体17を有した請求項
    1、請求項2記載の液体センサー並びに液体検知器。
  4. 【請求項4】 前記基体1と前記電極2を極板として向
    い合わせ、この両極板の全体、少なくとも、その間に液
    体吸着材3を有し且つケーブルを有して成る液体センサ
    ー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004651A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 株式会社デンソー 燃料性状センサ
JPWO2020059866A1 (ja) * 2018-09-20 2021-10-21 株式会社潤工社 液体検知システム
WO2023084026A1 (en) * 2021-11-12 2023-05-19 Sensative Ab Capacitive oil sensor assembly

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